JP2005062291A - 光学バンドパスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】
透過帯域が平坦でリップルが抑制された良好な特性を実現するフィルタ構造を提供する。
【解決手段】
本発明にかかる光学バンドパスフィルタは、光学基板1上に2種類以上の異なる構造を有するキャビティ8を3段以上有する。キャビティ8は高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層2の両側に交互に配置してなる。透過帯域の中心波長をλとしたときに、スペーサ層2の厚みがλ/2の整数倍である。さらに、各キャビティ8間には低屈折率膜からなる結合層3を有する。結合層3の光学膜厚をCとし、PおよびQを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層2と、0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層3の少なくとも2層含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、誘電体多層膜を備える光学バンドパスフィルタにおけるマルチキャビティフィルタの構造に関する。
光通信等に用いられる誘電体多層膜からなる光学バンドパスフィルタは、例えば、下記非特許文献1のp.288に記載されているように、全誘電体ファブリーペローエタロンを多重に結合した構成をとることができる。その構造は、図3に示すように、光学基板31上に形成されたキャビティ38を基本構造とし、このキャビティ38間に結合層33を配置し、これを複数段重ねたものからなる。キャビティ38の構造は、光学路長がλ/2の整数倍のスペーサ層32と、スペーサ層32の両側に光学路長がλ/4の屈折率の異なる層34、35を交互に積層したミラー層36を重ねた構造である。ここで、スペーサ層32の上下のミラー層36において、各屈折率膜は対称になるように配置されているため、スペーサ層32を高屈折率膜とする場合には、それに隣接する層は低屈折率膜を、スペーサ層32に低屈折率膜を用いる場合には、隣接する層に高屈折率膜を用いて積層している。またミラー層36の構成としては、スペーサ層32に隣接する層を含めて高屈折率膜と低屈折率膜の対とするか、スペーサ層32に隣接する層は一層分多めに配置して残りの層について対とした、積層数2m層もしくは2m+1層(mは1以上の整数であり、各屈折率膜を意味する)としているため、前記スペーサ層の屈折率膜の種類と合わせて、膜構造としては4種の形態が考えられる。そして、フィルタの最上層には1ないし複数層からなる入射媒質への整合層37を配置している。
このような光学バンドパスフィルタの特性としては、透過帯域内のリップルは低ければ低い程望ましい。またWDM方式で用いられる光学バンドパスフィルタには、使用されるレーザ波長の安定性や透過帯域の中心波長安定性等の要因による出力変動を回避するために、広い透過帯域を有することが望ましい。
一方、光増幅器の帯域幅等の制限により限られた波長範囲に多数の波長の光を利用するためには、狭い波長間隔においても隣接波長の光を反射するために狭い阻止帯域幅が必要となる。広い透過帯域幅と狭い阻止帯域幅を実現するためには、透過波長から阻止波長への遷移幅が狭い、キャビティ38を多重にした構造の高次のバンドパスフィルタが必要となる。しかし、このような高次の光学バンドパスフィルタは次数が上がるほどリップルが発生しやすくなり、例えば100GHz以下の透過帯域幅の光学バンドパスフィルタでは、平坦な透過帯域特性のフィルタを設計するのは難しくなる。更に、透過帯域内のリップルは、狭帯域化、入射角度の増加などの条件により大きくなりやすいため、これらの条件で使用される透過帯域が平坦な光学バンドパスフィルタの設計は更に難しくなる。
尚、光学バンドパスフィルタに含まれる複数の1キャビティ型フィルタの透過波長を相互に一致させるために、1キャビティ型フィルタの最上層に付加層を設ける技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。この従来技術は、複数の1キャビティ型フィルタのそれぞれについて透過波長の補正を行うものである。
H.A.Macleod著、小倉繁太郎等訳「光学薄膜」1989年11月30日、日刊工業新聞社発行、p.288
特開2000−321420号公報
3段以上のキャビティを重ねた光学バンドパスフィルタにおいて同一の構造を有するキャビティを重ねると良好な特性を得ることができないため、2種類以上の異なる構造を有するキャビティを重ねるよう構成することが行われている。例えば、透過帯域を急峻にするためにスペーサ層を厚くする場合に、キャビティ毎に段階的にスペーサ層を厚くすることで特性の悪化を防止することができるため、スペーサ層の厚さの異なるキャビティを設けている。しかしながら、2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上重ねた場合にも、透過帯域のリップルの抑制は容易ではない。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上の重ねた光学バンドパスフィルタにおいて、透過帯域が平坦でリップルが抑制された良好な特性を実現するフィルタ構造を提供することを目的とする。
本発明は、光学基板上に2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上有する光学バンドパスフィルタであって、前記キャビティは高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなり、透過帯域の中心波長をλとしたときに、前記スペーサ層の光学膜厚がλ/2の整数倍であり、前記各キャビティ間には低屈折率膜からなる結合層を有し、前記各キャビティ間の結合層のそれぞれの光学膜厚をCとし、PおよびQを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層と、0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層の少なくとも2層含む光学バンドパスフィルタに関するものである。前記構成とすることにより、透過帯域幅でリップルを低減し、狭帯域で挿入損失が低い光学バンドパスフィルタを提供することができる。ここで、前記PおよびQは0であることが好ましい。
また、本発明は、光学基板上に2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上有する光学バンドパスフィルタであって、前記キャビティは高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなり、透過帯域の中心波長をλとしたときに、前記スペーサ層の光学膜厚がλ/2の整数倍であり、前記各キャビティ間には低屈折率膜からなる結合層を有し、前記各キャビティ間の結合層のそれぞれの光学膜厚をCとし、Pを0以上の整数としたとき、少なくとも1層が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである光学バンドパスフィルタに関するものである。このような構成とすることにより、透過帯域幅でリップルを低減し、狭帯域で挿入損失が低い光学バンドパスフィルタを提供することができる。ここで、前記Pは0であることが好ましい。
そして、前記光学バンドパスフィルタにおいては、前記光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層以外の全ての結合層の光学膜厚が、Rを0以上の整数としたとき、0.24λ+0.50λ・R≦C≦0.25λ+0.50λ・Rであることを好ましい態様としている。さらに、前記Rは0であることが好ましい。
加えて、前記光学バンドパスフィルタにおいては、前記光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層以外の全ての結合層の光学膜厚が、Rを0以上の整数とし、Sを1以上の整数としたとき、0.24λ+0.50λ・R≦C≦0.25λ+0.50λ・Rまたは0.26λ+0.50λ・S≦C≦0.40λ+0.50λ・Sのいずれかであることも好ましい態様としている。ここで、前記Rは0、Sは1であることが好ましい。
さらに、本発明は、光学基板上に2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上有する光学バンドパスフィルタであって、前記キャビティは高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなり、透過帯域の中心波長をλとしたときに、前記スペーサ層の光学膜厚がλ/2の整数倍であり、前記各キャビティ間には低屈折率膜からなる結合層を有し、前記結合層に隣接する前後各2層の前記高屈折率膜と前記低屈折率膜からなる調整可能膜群のうち少なくとも1層の光学膜厚Dとし、TおよびUを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・T≦D≦0.24λ+0.50λ・Tまたは0.26λ+0.50λ・U≦D≦0.40λ+0.50λ・Uであり、前記調整可能膜群を少なくとも1組備える光学バンドパスフィルタに関するものである。このような構成とすることにより、透過帯域幅でリップルを低減し、狭帯域で挿入損失が低い光学バンドパスフィルタを提供することができる。ここで、前記TおよびUは0であることが好ましい。
そして、前記光学バンドパスフィルタにおいては、PおよびQを0以上の整数としたとき、光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pまたは0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層を少なくとも1層含むことを好ましい態様としている。さらに、前記PおよびQは0であることが好ましい。
また、本発明は上記各光学バンドパスフィルタにおいて、前記各キャビティを構成する低屈折率膜の厚みがλ/4の奇数倍であること、また、前記キャビティを構成する高屈折率膜の厚みが、λ/4の奇数倍であることを好ましい態様としている。
またさらに、本発明は上記各光学バンドパスフィルタにおいて、前記光学基板の屈折率が低屈折率膜のそれと近似していることを好ましい態様としている。
また、本発明は、光学基板上に設けられ、高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなるキャビティと、前記キャビティ間に設けられた低屈折率膜からなる結合層とを有し、少なくとも2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上備えた光学バンドパスフィルタであって、前記各キャビティ間で中心周波数がほぼ等しくなるように結合層の厚さが調整されたものである。
本発明によれば、3つ以上のキャビティであって、少なくとも2種類以上の構造を有するキャビティを重ねた光学バンドパスフィルタにおいて、透過帯域が平坦でリップルが抑制された良好な特性を実現するフィルタ構造を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが
可能である。
(実施の形態1)
図1は本発明の光学バンドパスフィルタの一例を示すものであり、N段のキャビティ構成による光学バンドパスフィルタの基本構造を示す図である。キャビティ8は光学膜厚がλ/2の整数倍の低屈折率膜からなるスペーサ層2と、スペーサ層2の両側に光学膜厚がλ/4の奇数倍の高屈折率膜4と低屈折率膜5を交互に配置したミラー層6を組み合わせた構造で構成されている。2つのミラー層6は、スペーサ層2に関して対称な構造を有している。なお、図1は本発明を分かりやすくするために表した模式図であり、そのサイズ等は実際とは異なったものとしている。
この光学バンドパスフィルタは、光学基板1上にN個のキャビティ8を低屈折率膜からなるN−1個の結合層3を用いて連結して構成されている。
図1に示すように、キャビティ8は、光学基板1の直上に1段目キャビティ、その上に2段目キャビティ、最終段にN段目キャビティが積層されて構成されている。また、各キャビティ8を連結するのが結合層3である。なお、N段目キャビティ8の直上には、1ないし複数層からなる入射媒質への整合層7を含んでいても良く、更に、ここでは図示しないが、光学基板1と1段目キャビティとの間には、1ないし複数層からなる光学基板1への整合層を含んでいても良い。
複数のキャビティ8は、少なくとも2種類以上の異なる構造を有する。ここで、異なる構造としては、例えば、スペーサ層2の厚さが異なる場合、ミラー層6を構成する各層の数が異なる場合、キャビティ8を構成する各層の材料が異なる場合などがある。好ましくは、スペーサ層2の厚さまたはその材料が異なる構造のキャビティ8が使用される。スペーサ層2の光学膜厚は、λ/2の整数倍の単位で異ならせることができ、その膜厚の精度は±2%以下が好ましい。また、キャビティ8は、全てのキャビティ8が互いに異なる構造を有してもよく、あるいは、一部のキャビティ8が他のキャビティ8と異なる構造を有するようにしてもよい。
本発明のミラー層6は、上記のように低屈折率膜からなるスペーサ層2の両側に高屈折率膜4を隣接させ、各キャビティ8の最上層及び最下層も高屈折率膜4としている。従って、各ミラー層6の片側において、積層数は2m+1層(mは1以上の整数)となっている。そして結合層3には低屈折率膜を配置した形態としていて、結合層3に隣接する層には高屈折率膜4が配置されている。また、結合層3を低屈折率膜とするため、積層数を2m層とし、スペーサ層2に高屈折率膜とする形態も可能である。
本発明のフィルタは上記の構造を基本とするが、これは従来のように高屈折率膜をスペーサ層2に用いて、2m+1層の積層形態をとる構造よりも好ましい構造である。このような従来の構造においては結合層3も高屈折率膜となるが、この場合にはキャビティ8の対称性が崩れるため挿入損失が発生し、狭帯域で利用される光学バンドパスフィルタには適さないことが分かっている。
なお、本発明において、ミラー層6を構成する各屈折率膜の光学膜厚はλ/4の奇数倍を基本とするが、他の特性との関係でこれらを変更することも可能である。特に整合層7と接するキャビティ8最上部の複数層について膜厚をλ/4からずらすことにより、調整を図ることも可能である。
上述の構造を基本とする光学バンドパスフィルタにおいては、一部の入射光を反射させて検出する必要があるため、1.8°から15°前後斜めより光を入射させる必要がある。このように斜めに光を入射させると、垂直に光を入射させた場合よりもさらにリップルが発生することが確認されている。本発明者等は、斜め入射に起因するリップルの発生原因は以下にあると考えた。すなわち、入射光が斜めから入射する場合においては、フィルタの特性上、中心波長は短波長側にずれてくるが、そのずれ量はキャビティ8の構造により異なるため、0度入射時には一致していた各キャビティ8の中心波長の位置関係が崩れ、これがリップルに悪影響を与えることとなる。狭帯域での使用においては、微小なずれが透過特性に大きく影響するため、斜め入射における問題も大きくなってくる。
このような問題を低減するため、光学設計において所定角度入射光が傾いた際の中心波長の短波長側へのシフト分を求め、そのシフト分だけ予めフィルタ全体の中心波長が長波長側になるよう設定するとよい。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、フィルタ全体の中心波長をシフトさせただけでは、リップルの低減に改善が得られないことが明らかとなった。そして、各キャビティ8が少なくとも2種類以上の異なる構造を有することに起因して、リップルが発生していることを見出した。即ち、各キャビティ8が少なくとも2種類以上の異なる構造を有する場合には、それぞれのキャビティ3の透過中心波長と入射光の入射角度との関係が異なるため、一律にフィルタ全体の中心波長をシフトさせたとしても、斜め入射する光に対する各キャビティ8の中心波長は異なったままであり、これに起因してリップルが発生するものと考えられる。そこで、本発明では、各キャビティ8に接する結合層3の厚さを調整することにより、各キャビティ8が少なくとも2種類以上の異なる構造を有することに起因するリップルの発生を抑制する。
具体的に結合層3の厚さについて種々検討した結果、前記結合層3のそれぞれの光学膜厚をC、透過帯域の中心波長をλ、PおよびQを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層3と、0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層3の少なくとも2層設けることによって、狭帯域の光学バンドパスフィルタで広い透過帯域幅を確保し、かつリップルを低減することができることを見出すことができた。
上記0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層3の光学膜厚は、好ましくは0.15λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pであり、0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層3の光学膜厚は、好ましくは0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.35λ+0.50λ・Qである。光学膜厚が0.10λよりも小さく、または、0.40λ+0.50λ・P≦C≦0.60λ+0.50λ・Pとなると、遮断帯域において透過率曲線の特異点が透過帯域の近くに現れてくるため好ましくない。尚、0.24λ+0.50λ・P≦C≦0.26λ+0.50λ・Pの間では、Cがλ/4もしくはその奇数倍に近づいてくるため、リップル低減の効果は得られにくくなってくる。
尚、単一のフィルタにおいて、PおよびQの値はそれぞれの結合層毎に異なっていても良い。遮断帯域における透過率曲線の特異点を透過帯域から遠ざけるためにはPおよびQは6未満とするのが好ましく、費用・成膜時間はP=Q=0のとき最小となるため、P=Q=0とするのがさらに好ましい。
また、上記点から本発明のキャビティ8の段数は少なくとも3段以上必要であり、好ましくは3段〜20段である。
本発明の高屈折率膜の材料としては、TaxOy、TiOx、ZnS、ZnSe、GaP、InP、Si、Ge、SiGex、SiNx、SiCx、ZrOx、NbOx、YOx、CeOx、HfOx、ZrOx、およびこれらの混合材から選ばれる少なくとも1種が、低屈折率膜の材料としてはSiOx、MgF、AlOX、SiOxCy、SiOxNy、MgOx、およびこれらの混合材から選ばれる少なくとも1種がある。なお、各屈折率膜は同種のものを用いることが好ましいが、屈折率が近似した材料であれば、一部を他の材料からなる屈折率膜に置換することも可能である。この意味で、本発明のミラー層6は3種類上の屈折率膜にも適用することができる。
スペーサ層2、ミラー層6、結合層3のそれぞれの材料は異なっていても良い。光学基板1としては、ガラスが主に用いられるが、透明プラスチックも使用できる。基板には対称性の点から低屈折率材料が好ましいが、そうでない場合には、基板直上に整合層7を設けるのが好ましい。
本発明の誘電体多層薄膜フィルタは、真空成膜法で作製することができる。真空成膜法には、真空蒸着法、スパッタ法、化学気相成長法、レーザブレイション法など各種成膜法を用いることができる。真空蒸着法を用いる場合、膜質を改善するため、蒸気流の一部をイオン化するとともに基板側にバイアスを印加するイオンプレーティング法、クラスタイオンビーム法、別イオン銃を用いて基板にイオンを照射するイオンアシスト蒸着法を用いると有効である。スパッタ法としては、DC反応性スパッタ法、RFスパッタ法、イオンビームスパッタ法などがある。また、化学的気相法としては、プラズマ重合法、光アシスト気相法、熱分解法、有機金属化学気相法などがある。なお、各屈折率膜の膜厚は膜形成時の蒸着時間等を変えることで、所望の膜厚とすることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2としては、実施の形態1における基本構造の光学バンドパスフィルタにおいて、結合層3の光学厚みをC、Pを0以上の整数とした時に、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層3を少なくとも1層含むものである。このような構成によっても、実施の形態1と同様に斜め入射におけるリップルの悪化を抑制することが可能となる。
本発明においては、図1における実施の形態1と同様のミラー層6、スペーサ層2を有し、その各構造を同じくするものであるため、具体的構造については説明を省略する。本形態の光学バンドパスフィルタにおいて、各キャビティ8間に配置する前記光学膜厚について、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層以外の全ての結合層の光学膜厚を、Rが0以上の整数としたとき、0.24λ+0.50λ・R≦C≦0.25λ+0.50λ・Rとすることが好ましい。
また、各キャビティ8間に配置する前記光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層以外の全ての結合層の光学膜厚を、Rを0以上の整数とし、Sを1以上の整数としたとき、0.24λ+0.50λ・R≦C≦0.25λ+0.50λ・Rまたは0.26λ+0.50λ・S≦C≦0.40λ+0.50λ・Sのいずれかとしても良い。
なお、前記0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層3の光学膜厚としては、実施の形態1と同様の理由から0.15λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pが好ましく、前記0.26λ+0.50λ・S≦C≦0.40λ+0.50λ・Sである結合層の光学膜厚としては、0.26λ+0.50λ・S≦C≦0.35λ+0.50λ・Sが好ましい。
なお、単一のフィルタにおいて、P、RおよびSの値はそれぞれの結合層毎に異なっていても良く、実施の形態1と同様の理由でP、R、及びSは6未満とするのが好ましい。これらが小さいほど費用・成膜時間は低減できるため、P=R=0、S=1とするのがさらに好ましい。
(実施の形態3)
本発明は、図2に示すように実施の形態1で説明した基本構造を有する光学バンドパスフィルタにおいて、調整可能膜群を用いてリップルを改善するものである。
すなわち、本実施の形態において、実施の形態1と同様に、各キャビティ8は低屈折率膜からなるスペーサ層2の両側に2m層もしくは2m+1層(mは1以上の整数である)の高屈折率膜4と低屈折率膜5を交互に積層してなるミラー層6を対称に組み合わせて構成されている。そして、光学バンドパスフィルタは、光学基板1上にN個のキャビティ8を低屈折率膜からなるN−1個の結合層3を用いて連結して構成されている。なお、この図2も本発明を分かりやすくするために表した模式図であり、そのサイズ等は実際とは異なったものとしている。また、N段目キャビティ8の直上には、1ないし複数層からなる入射媒質への整合層7を含んでいても良く、更に、ここでは図示しないが、光学基板1と1段目キャビティ8との間には、1ないし複数層からなる光学基板1への整合層を含んでいても良い。
結合層3の両側それぞれの隣接する2層を合わせた4層を調整可能膜群10とする。調整可能膜群10は、結合層3の両側それぞれにおける、隣接する高屈折率膜4と低屈折率膜5から構成される。本形態においては、結合層に隣接する前後各2層の高屈折率膜と低屈折率膜からなる調整可能膜群のうち少なくとも1層の光学膜厚Dを、TおよびUを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・T≦D≦0.24λ+0.50λ・Tまたは0.26λ+0.50λ・U≦D≦0.40λ+0.50λ・Uとし、この調整可能膜群を1組以上配置することにより、リップルを低減する。なお、単一のフィルタにおいて、TおよびUの値はそれぞれの調整可能膜群の各層毎に異なっていても良い。実施の形態1と同様の理由により、TおよびUは6未満とするのが好ましい。さらに好ましくは、費用・成膜時間はT=U=0のとき最小とすることができる。
リップルには実施の形態1で示したキャビティ8の中心波長のシフトのほかに、キャビティ単独で評価したときの透過帯域の半値幅及び透過率の変化が影響すると推定している。従って、結合層3の厚さを変更すると、中心波長がシフトする以外に、これらの半値幅や透過率も変化する。この形態においては、リップルを最適化するように中心波長の他に前記半値幅や透過率についても調整できるようにするものであり、上記調整可能膜群10にこの機能を持たせるため、その厚みを変更している。なお、本形態の調整可能膜群10に、結合層3の厚みを変更する実施の形態1あるいは2を組み合わせることも可能であり、この場合、少なくとも一層の結合層が、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・P、または、0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qから選ばれる厚みであることが好ましく、2層以上の結合層が上記厚みの範囲であってもよい。
上記調整機能を持たせる層は結合層3に隣接した少なくとも前後各2層である必要があるが、3層以上を調整可能膜群とすることも可能である。
以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明では設定した入射角度においてバンドパスフィルタの透過帯域の中心波長が1550nmとなるようにした。光学設計には、Thin Film Center社のEssential MacleodTM等の改良法による自動設計機能を有する市販の光学薄膜設計プログラムを利用して行った。なお、Hは光学膜厚λ/4の高屈折率膜、Lは光学膜厚λ/4の低屈折率膜を示す。実施例および比較例で説明するフィルタに用いる材料の屈折率には、H=2.1、L=1.445、空気=1、基板=1.5を用いた。
(実施例1)
構造式1は、5段のキャビティからなるバンドパスフィルタの基本となる構造式である。
構造式1:基板/(HL)H(2L)H(LH) L (HL)H(6L)H(LH) L (HL)H(8L)H(LH) L (HL)H(6L)H(LH) L (HL)H(2L)H(LH)
上記構造の光学バンドパスフィルタにおいて、入射角5度での中心波長を1550nmにするため、入射角0度では、中心波長は1552.5nmとした。このうち1段目〜4段目までの結合層と、5段目キャビティ最上部と、空気への整合層とを、膜厚変更可能な層として選択し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各結合層の厚みの調整方法として、目標特性を1549.3〜1550.7nmの波長範囲において透過率100%とした。その結果、表1の実施例1に示す各結合層の膜厚を得た。表1に示すように、各結合層の厚みは基板側から順に0.801L(0.200λ)、1.148L(0.287λ)、0.878L(0.219λ)及び1.072L(0.268λ)である。なお、この時の高屈折率膜である5段目キャビティ最上部の膜厚は0.935Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.499Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性を図4の太線で示す。
(比較例1)
実施例1において、全ての結合層の厚みをλ/4で固定し、5段目キャビティ最上部及び空気への整合層に対して膜厚の調整を実施した。この時の高屈折率膜である5段目キャビティ最上部の膜厚は1.004Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.486Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性を図4の細線で示す。
Figure 2005062291
図4において本発明の実施例1と比較例1の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例1と比較して、膜厚が0.10λ≦C≦0.24λである結合層と、0.26λ≦C≦0.40λである結合層をそれぞれ2層有する実施例1の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られていることが分かる。
(実施例2)
構造式2は、4段のキャビティからなるバンドパスフィルタの基本となる構造式である。
構造式2:基板/(HL)H(2L)H(LH) L ((HL)H(6L)H(LH)L) (HL)H(2L)H(LH)
入射角2度で中心波長が1550nmとするため、入射角0度での中心波長を1550.47nmとした。このうち1段目と3段目の結合層と、4段目のキャビティ最上部と、空気への整合層とを膜厚変更可能な層として選択し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各結合層の厚みの調整方法として、目標特性を波長範囲1549.69〜1550.31nmにおいて透過率100%とした。その結果、表2の実施例2に示す各結合層の膜厚を得た。表2に示すように、各結合層の厚みは、基板側から順に、0.801L(0.200λ)、L(0.250λ)及び0.795L(0.199λ)である。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は1.397Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.274Lであった。この光学バンドパスフィルタの透過帯域でのp偏光の分光特性は図8の太線で示す。
(比較例2−1)
実施例2において、全ての結合層の厚みをλ/4で固定し、4段目キャビティ最上部及び空気への整合層に対して膜厚の調整を実施した。この時のキャビティ最上部と整合層の厚みは、それぞれ、高屈折率膜が1.184H、低屈折率膜が1.363Lであった。この光学バンドパスフィルタの透過帯域でのp偏光の分光特性を図5の細線で示す。
(比較例2−2)
実施例2において、各結合層の膜厚について、各キャビティを単独で設計した場合の中心波長を入射角2度で1550nmに修正されるように各結合層の膜厚を調整し、それらを連結したフィルタ構成とした。この結果を表2に示す。表2に示すように各結合層の厚みは、基板側から順に、1.207L(0.302λ)、1.237L(0.309λ)、及び1.237L(0.309λ)である。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚はHであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.207Lであった。この光学バンドパスフィルタの透過帯域でのp偏光の分光特性を図5の破線で示す。
Figure 2005062291
図5において本発明の実施例2と比較例2−1の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例2−1と比較して、膜厚が0.10λ≦C≦0.24λである結合層2層を有する実施例2の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られていることが分かる。また、結合層の膜厚をλ/4より厚くすることにより各キャビティの中心波長を補正した構造である比較例2−2は、リップルの改善に効果が見られないことが分かる。
(実施例3)
構造式3は、9段のキャビティからなるバンドパスフィルタの基本となる構造式である。
構造式3:基板/(HL)(2H)(LH) L (HL)H(4L)H(LH) L ((HL)H(6L)H(LH)L) (HL)H(4L)H(LH) L (HL)(2H)(LH)
入射角は0度、中心波長は1550nmとした。このうち、1段目、2段目、7段目、8段目の調整可能膜群のうちの8層と、9段目キャビティ最上部と、空気への整合層との計10層を膜厚変更可能な調整層として選択し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各調整可能膜群の厚みの調整方法として、目標特性を波長範囲1548.2〜1551.8nmにおいて透過率100%とした。その結果、表3の実施例3に示す各膜厚を得た。各段の結合層については下線を施している。表3に示すように、調整可能膜群のうちの選択した8層のそれぞれの厚みは、基板側から順に1.073L(0.268λ)、0.845H(0.211λ)、1.088H(0.272λ)、0.980L(0.245λ)、1.144L(0.286λ)、0.794H(0.198λ)、1.014H(0.253λ)及び1.119H(0.280λ)である。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は0.973Hであり、低屈折率膜である整合層の膜厚は1.444Lであった。そのときの透過帯域の分光特性は図6の太線に示す。
(比較例3)
実施例3において、全ての結合層および調整可能膜群の厚みをλ/4で固定し、9段目キャビティ最上部及び空気への整合層に対して膜厚の調整を実施した。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は1.299Hであり、低屈折率膜である整合層の膜厚は1.375Lであった。この光学バンドパスフィルタの透過帯域でのp偏光の分光特性を図6の細線で示す。
Figure 2005062291
図6において本発明の実施例3と比較例3の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例3と比較して実施例3の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られていることが分かる。
また、各段における調整可能膜群の計4層のうち任意の層を選択できるが、1つの調整可能膜群から3層以上の層を指定すると遮断帯域幅が広くなりやすくなるため、各段の調整可能膜群は2層以内にとどめておいた方が遮断帯域幅の広がりを抑制しやすい。また、本実施例では調整可能膜群として第1段目、第2段目、第7段目、第8段目を選択しているが、これ以外の段を指定していても良い。
(実施例4)
構造式4は、7段のキャビティからなるバンドパスフィルタの基本となる構造式である。
構造式4:基板/(HL)(6H)(LH) L (HL)(4H)(LH) L ((HL)(6H)(LH)L) (HL)(4H)(LH) L (HL)(6H)(LH)
入射角15度で中心波長を1550nmとするため、入射角0度での中心波長を1565.20nmとした。このうち1段目、2段目、5段目、6段目の結合層および各段の調整可能膜群のうちの8層、7段目キャビティ最上部、及び空気への整合層を膜厚の調整層として選択し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各調整層の厚みの調整方法として、目標特性を1544.5〜1555.5nmの波長範囲において透過率100%とした。その結果、表4の実施例4に示す各調整層の膜厚を得た。各段の結合層については下線を施している。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は1.185Hであり、低屈折率膜である整合層の膜厚は1.315Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性を図7の太線で示す。表4に示すように、結合層及び調整可能膜群のうちの選択した8層のそれぞれの厚みは、0.928L(0.232λ)、1.176H(0.294λ)、0.969L(0.242λ)、0.996L(0.249λ)、1.032L(0.258λ)、0.957L(0.239λ)、1.134H(0.284λ)及び1.018H(0.254λ)であった。
Figure 2005062291
(比較例4)
実施例4において、全ての結合層および調整可能膜の厚みをλ/4で固定し、7段目キャビティ最上部及び空気への整合層に対して膜厚の調整を実施した。このときのキャビティ最上部と整合層の厚みは、それぞれ、高屈折率膜が1.167H、低屈折率膜が1.375Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性は図7の細線に示す。
図7において本発明の実施例4と比較例4の透過帯域の分光特性を比較すると、選択された結合層の光学膜厚を0.1λ≦C≦0.24λとし、調整可能膜群から選択された各光学膜厚を0.1λ≦D≦0.24λまたは0.26λ≦D≦0.4λとして調整した実施例4は、比較例4と比較して、実施例4の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られている。
(実施例5)
構造式5は、6段のキャビティからなるバンドパスフィルタの基本となる構造式である。
構造式5:基板/(HL)H(2L)H(LH) L (HL)H(8L)H(LH) L ((HL)H(10L)H(LH)L) (HL)H(8L)H(LH) L (HL)H(2L)H(LH)
入射角2度において中心波長を1550nmとするため、0度での中心波長を1550.41nmとした。このうち全ての結合層、6段目キャビティの最上部、および空気への整合層を膜厚の調整可能な層として選択し、前記以外のミラー層を構成する各膜についてはその膜厚をλ/4に設定した。選択した各調整層の厚みの調整方法として、波長範囲1549.865〜1550.135nmにおいて透過率100%とした。その結果、表5の実施例5に示す膜厚を得た。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は1.426Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは、1.263Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性は図8の太線に示す。表5に示すように、各結合層の厚みは、基板側から順に、0.806L(0.201λ)、1.160L(0.290λ)、0.827L(0.207λ)、1.176L(0.294λ)及び0.786L(0.196λ)であった。
Figure 2005062291
(比較例5)
実施例5において、全ての結合層の厚みをλ/4で固定し、6段目キャビティの最上部及び空気への整合層に対して膜厚の調整を実施した。なお、この時の高屈折率膜である6段目キャビティの最上部の膜厚は1.080Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.387Lであった。また、そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性は図8の細線の特性となった。
本実施例は、図8に示すように50GHzの狭帯域の光学バンドパスフィルタであり、図8において本発明の実施例5と比較例5の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例5と比較して実施例5の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られている。
(実施例6)
上記構造式1に従う光学バンドパスフィルタにおいて、実施例1と同様にして、入射角5度で中心波長を1550nmにするため、入射角度0度での中心波長は1552.5nmとした。このうち1段目〜4段目までの結合層、5段目キャビティ最上部、及び空気への整合層を膜厚変更可能な層として選択し、選択した各層の初期膜厚を基板側から順に、λ/4、3λ/4、7λ/4、11λ/4、λ/4、λ/4に設定し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各結合層の厚みの調整方法として、目標特性を1549.3〜1550.7nmの波長範囲において透過率100%とした。その結果、表6の実施例6に示す各結合層の膜厚を得た。表6に示すように、各結合層の厚みは基板側から順に0.802L(0.200λ)、3.148L(0.787λ)、6.878L(1.719λ)及び11.073L(2.768λ)である。なお、このときの高屈折率膜である5段目キャビティ最上部の膜厚は0.934Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.504Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性を図9の太線で示す。
Figure 2005062291
図9において本発明の実施例6と比較例1の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例1と比較して、膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層と、0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層をそれぞれ2層有する実施例6の方が、明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られていることが分かる。
(実施例7)
上記構造式2に従う光学バンドパスフィルタにおいて、実施例2と同様にして、入射角2度で中心波長を1550nmとするため、入射角0度での中心波長を1550.47nmとした。このうち1段目と3段目の結合層と、4段目のキャビティ最上部と、空気への整合層を膜厚変更可能な層として選択し、選択した各層の初期膜厚を基板側から順に、λ/4、5λ/4、λ/4、λ/4に設定し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各結合層の厚みの調整方法として、目標特性を波長範囲1549.69〜1550.31nmにおいて透過率100%とした。その結果、表7の実施例7に示す各結合層の膜厚を得た。表7に示すように、各結合層の厚みは基板側から順に、0.803L(0.201λ)、L(0.250λ)及び4.797L(1.199λ)である。なお、このときの高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は1.386Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.287Lであった。この光学バンドパスフィルタの透過帯域でのp偏光の分光特性は図10の太線で示す。
Figure 2005062291
図10において本発明の実施例7と比較例2−1の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例2−1と比較して、膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層2層を有する実施例7の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られていることが分かる。
(実施例8)
上記構造式4に従うバンドパスフィルタにおいて、実施例4と同様にして、入射角15度で中心波長を1550nmとするため、入射角0度での中心波長を1565.20nmとした。このうち1段目、2段目、5段目、6段目の結合層と各段の調整可能膜群のうちの8層、及び、7段目キャビティ最上部と空気への整合層とを膜厚の調整層として選択し、選択した各調整層の初期膜厚を基板側から順にλ/4、5λ/4、3λ/4、λ/4、7λ/4、λ/4、3λ/4、5λ/4、λ/4、λ/4に設定し、前記以外のミラー層を構成する各膜の膜厚をλ/4に設定した。選択した各調整層の厚みの調整方法として、目標特性を1544.5〜1555.5nmの波長範囲において透過率100%とした。その結果、表8の実施例8に示す各調整層の膜厚を得た。各段の結合層については下線を施している。なお、この時の高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は0.929Hであり、低屈折率膜である整合層の膜厚は1.372Lであった。このときの透過帯域でのp偏光の分光特性を図11の太線で示す。表8に示すように、結合層及び調整可能膜群のうちの選択した8層の厚みは、0.937L(0.234λ)、5.209L(1.302λ)、2.992L(0.748λ)、1.003L(0.251λ)、7.119L(1.780λ)、0.830L(0.208λ)、3.232H(0.808λ)及び5.083L(1.271λ)であった。
Figure 2005062291
図11において本発明の実施例8と比較例4の透過帯域の分光特性を比較すると、選択された結合層の光学膜厚を0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pとし、調整可能膜群から選択された各光学膜厚を0.10λ+0.50λ・P≦D≦0.24λ+0.50λ・Pまたは0.26λ+0.50λ・Q≦D≦0.40λ+0.50λ・Qとして調整した実施例8は、比較例4と比較して、実施例8の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られている。
(実施例9)
上記構造式5に従う光学バンドパスフィルタにおいて、実施例5と同様にして、入射角2度で中心波長を1550nmとするため、0度での中心波長を1550.41nmとした。このうち全ての結合層、6段目キャビティの最上部、および空気への整合層を膜厚の調整可能な層として選択し、選択した各層の初期膜厚を基板側から順にλ/4、5λ/4、λ/4、3λ/4、3λ/4、λ/4、λ/4に設定し、前記以外のミラー層を構成する各膜についてはその膜厚をλ/4に設定した。選択した各調整層の厚みの調整方法として、波長範囲1549.865〜1550.135nmにおいて透過率100%とした。その結果表9の実施例9に示す膜厚を得た。なお、このときの高屈折率膜であるキャビティ最上部の膜厚は1.426Hであり、低屈折率膜である整合層の厚みは1.262Lであった。そのときの透過帯域でのp偏光の分光特性は図12の太線に示す。表9に示すように、各結合層の厚みは、基板側から順に、0.806L(0.201λ)、5.160L(1.290λ)、0.827L(0.207λ)、3.177L(0.794λ)及び2.785L(0.696λ)である。
Figure 2005062291
本実施例は図12に示すように50GHzの狭帯域の光学バンドパスフィルタであり、図12において本発明の実施例9と比較例5の透過帯域の分光特性を比較すると、比較例5と比較して、実施例9の方が明らかに透過帯域のリップルが低減されており、良好な透過帯域特性が得られている。
本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタを示す断面図である。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタを示す断面図である。 従来の光学バンドパスフィルタを示す断面図である。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態における光学バンドパスフィルタの透過帯域での分光特性を示すグラフである。
符号の説明
1、31 光学基板
2、32 スペーサ層
3、33 結合層
4、34 高屈折率膜
5、35 低屈折率膜
6、36 ミラー層
7、37 整合層
8、38 キャビティ
10 調整可能膜群

Claims (16)

  1. 光学基板上に少なくとも2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上備えた光学バンドパスフィルタであって、
    前記キャビティは高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなり、
    透過帯域の中心波長をλとしたときに、前記スペーサ層の光学膜厚がλ/2の整数倍であり、
    前記各キャビティ間には低屈折率膜からなる結合層を有し、
    前記各キャビティ間の結合層のそれぞれの光学膜厚をCとし、PおよびQを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層と、0.26+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層の少なくとも2層含むことを特徴とする光学バンドパスフィルタ。
  2. 前記PおよびQは0である、請求項1に記載の光学バンドパスフィルタ。
  3. 光学基板上に少なくとも2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上有する光学バンドパスフィルタであって、
    前記キャビティは高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなり、
    透過帯域の中心波長をλとしたときに、前記スペーサ層の光学膜厚がλ/2の整数倍であり、
    前記各キャビティ間には低屈折率膜からなる結合層を有し、
    前記各キャビティ間の結合層のそれぞれの光学膜厚をCとし、Pを0以上の整数としたとき、少なくとも1層が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pであることを特徴とする光学バンドパスフィルタ。
  4. 前記Pは0である、請求項3に記載の光学バンドパスフィルタ。
  5. 請求項3もしくは4記載の光学バンドパスフィルタにおいて、前記光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層以外の全ての結合層の光学膜厚が、Rが0以上の整数としたとき、0.24λ+0.50λ・R≦C≦0.25λ+0.50λ・Rであることを特徴とする請求項3もしくは4記載の光学バンドパスフィルタ。
  6. 前記Rは0である、請求項5に記載の光学バンドパスフィルタ。
  7. 請求項3もしくは4記載の光学バンドパスフィルタにおいて、前記光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pである結合層以外の全ての結合層の光学膜厚が、Rが0以上の整数とし、Sを1以上の整数としたとき、0.24λ+0.50λ・R≦C≦0.25λ+0.50λ・Rまたは0.26λ+0.50λ・S≦C≦0.40λ+0.50λ・Sのいずれかであることを特徴とする請求項3もしくは4記載の光学バンドパスフィルタ。
  8. 前記Rは0であり前記Sは1である、請求項7に記載の光学バンドパスフィルタ。
  9. 光学基板上に少なくとも2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上有する光学バンドパスフィルタであって、
    前記キャビティは高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなり、
    透過帯域の中心波長をλとしたときに、前記スペーサ層の光学膜厚がλ/2の整数倍であり、
    前記各キャビティ間には低屈折率膜からなる結合層を有し、
    前記結合層に隣接する前後各2層の前記高屈折率膜と前記低屈折率膜からなる調整可能膜群のうち少なくとも1層の光学膜厚をDとし、TおよびUを0以上の整数としたとき、0.10λ+0.50λ・T≦D≦0.24λ+0.50λ・Tまたは0.26λ+0.50λ・U≦D≦0.40λ+0.50λ・Uであり、
    前記調整可能膜群を少なくとも1組備えることを特徴とする光学バンドパスフィルタ。
  10. 前記TおよびUは0である、請求項9記載の光学バンドパスフィルタ
  11. PおよびQを0以上の整数としたとき、光学膜厚が0.10λ+0.50λ・P≦C≦0.24λ+0.50λ・Pまたは0.26λ+0.50λ・Q≦C≦0.40λ+0.50λ・Qである結合層を少なくとも1層含むことを特徴とする請求項9もしくは10記載の光学バンドパスフィルタ。
  12. 前記PおよびQは0である、請求項11記載の光学バンドパスフィルタ。
  13. 前記キャビティを構成する各低屈折率膜の光学膜厚が、λ/4の奇数倍であることを特徴とする請求項1〜12いずれかに記載の光学バンドフィルタ。
  14. 前記キャビティを構成する各高屈折率膜の光学膜厚が、λ/4の奇数倍であることを特徴とする請求項1〜12いずれかに記載の光学バンドパスフィルタ。
  15. 前記光学基板の屈折率が低屈折率膜のそれと近似していることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光学バンドパスフィルタ。
  16. 光学基板上に設けられ、高屈折率と低屈折率の屈折率の異なる光学薄膜をスペーサ層の両側に交互に配置してなるキャビティと、前記キャビティ間に設けられた低屈折率膜からなる結合層とを有し、少なくとも2種類以上の異なる構造を有するキャビティを3段以上備えた光学バンドパスフィルタであって、
    前記各キャビティ間で中心周波数がほぼ等しくなるように結合層の厚さが調整された光学バンドパスフィルタ。
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