JP2005062101A - 表面検査装置 - Google Patents

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正己 奥田
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Abstract

【課題】 容易に球状又は円柱状の検体の全表面を検査することができる表面検査装置を提供する。
【解決手段】 球状又は円柱状の検体の表面を検査するための装置であって、少なくとも、検査部へ一定数量の検体を供給する供給部と、2本以上のローラーを略平行に、かつ、それぞれ隣り合う2本のローラーの隙間が前記検体の直径より小さくなるように設置し、それぞれ隣り合う2本のローラー間に前記検体を配置し、前記2本以上のローラーを全て同方向に回転することにより前記検体を回転させて、前記検体の全表面を検査する検査部と、前記検査部での合格又は不合格の判定に基づき前記検体を選別する選別部とを有する表面検査装置。
【選択図】 図3

Description

本発明は、容易に球状又は円柱状の検体の全表面を検査することができる表面検査装置に関する。
球状又は円柱状の微粒子は種々の用途に幅広く応用されているが、用途によっては極めて高い表面精度が要求される場合がある。
例えば、近年、半導体パッケージは高密度化が急速に進んでおり、電極用接続端子として球状の樹脂微粒子の表面に金属メッキが施された導電性微粒子が用いられているが、このような導電性微粒子を用いて、信頼性の高い導電性接続を行うためには、導電性微粒子の全表面に渡って、剥がれやキズがなく金属メッキが施されていることが不可欠である。しかし、樹脂微粒子と金属との密着性の問題から、どのような製造方法によっても、金属メッキに剥がれやキズのある不良品の発生は不可避であり、導電性微粒子の表面を検査して不良品を除く必要がある。
また、例えば、従来から用いられているベアリング等でも、近年では超小型のものが要求されてきている。このような超小型のベアリングの部品として用いる球状微粒子の表面にキズや欠け等があった場合には、得られるベアリングは円滑な動作ができない。
このような球状又は円柱状の検体の表面を検査する方法においては、検体の全表面を確実に検査することが求められる。球状又は円柱状の検体の表面を検査する方法としては、従来は光学顕微鏡等を用いて目視により行われていたが、このような目視による検査では、時間当たりに検査可能な数量が限られるうえ、検体の全表面を検査することができずに、不良品を見逃してしまう可能性が高いという問題点があった。
本発明は、上記現状に鑑み、容易に球状又は円柱状の検体の全表面を検査することができる表面検査装置を提供することを目的とする。
本発明は、球状又は円柱状の検体の表面を検査するための装置であって、少なくとも、検査部へ一定数量の検体を供給する供給部と、2本以上のローラーを略平行に、かつ、それぞれ隣り合う2本のローラーの隙間が前記検体の直径より小さくなるように設置し、それぞれ隣り合う2本のローラー間に前記検体を配置し、前記2本以上のローラーを全て同方向に回転することにより前記検体を回転させて、前記検体の全表面を検査する検査部と、前記検査部での合格又は不合格の判定に基づき前記検体を選別する選別部とを有する表面検査装置である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の表面検査装置は、少なくとも、供給部、検査部及び選別部を有する。
このような表面検査装置の1実施態様を図1に示した。
上記供給部は、検査部に一定数量の検体を供給する手段を有する。このような手段としては特に限定されず、例えば、供給ホッパー等が挙げられる。検体の供給量を一定にするために、上記供給ホッパーは、供給口にシャッター等の開閉手段を有していてもよい。また、供給ホッパーの供給口に検体が通過できる程度の間隔をあけて接するようにローラー等の回転体を設置すれば、回転体の回転速度を調整することによって検体の供給速度を調整することができる。
図2に、供給ホッパーと回転体とからなる供給部の好ましい1実施態様を示す模式図を示した。
上記検査部では、2本以上のローラーが略平行に、かつ、それぞれ隣り合う2本のローラーの隙間が検体の直径より小さくなるように設置される。これにより、検体を隣り合う2本のローラー間に配置することができる。
なお、本明細書において検体の直径とは、検体が球状である場合には、その球の直径を意味し、検体が円柱状である場合には、その円柱の円の直径を意味する。また、略平行に設置するとは、上記2本以上のローラーの全ての隣り合う2本のローラー間に検体を配置することができる程度に各々のローラーを平行に設置するという意味である。
また、直径の異なる複数の検体を検査対象とする場合には、上記隣り合う2本のローラーの間隔は、最小の検体の直径よりも小さくすることが好ましい。これにより、全ての検体の検査に用いることができ、直径の異なる検体ごとに再調整を行う必要がない。
上記2本以上のローラーは、水平に対して傾きをもつことが好ましい。これにより、上記検体は傾きの方向に移動するため、表面検査と送り出しとを同時に行うことができ、順次連続して検査することが可能となる。
上記検査部においては、上述のように2本以上のローラーが設置されており、供給部から供給された検体は、隣り合う2本のローラーの回転にあわせて回転され、全表面が検査される。
上記2本以上のローラーの回転速度としては特に限定されず、検査方法等にあわせて設定することができるが、2本以上の各ローラーそれぞれの回転数をわずかに変えておけば検体がローラー間に挟まれることがなく好ましい。また、一方のローラーの回転速度を他方のローラーの回転速度と独立して変更できるようにしておけば、2本のローラーの回転速度の関係を変えることができ、これによりより確実に検体の全表面を検査することができる。
上記検査部における検査手段としては特に限定されず、例えば、目視による方法の他、カメラ等で画像を取り込み画像処理する方法等が挙げられる。なかでも、ラインセンサを用い、導電性微粒子の表面を撮影し、その映像信号に画像処理を行って表面不良の有無を検査する方法は、検査を定量的に、常に同一レベルで行うことが可能になることから、目視検査のような検査精度のバラツキや表面不良の見落としがなく好ましい。また、上記検査部は検体を照らす照明装置を有することが好ましいが、上記照明装置としては表面不良を発見しやすいコントラストが得られるものであれば特に限定されず、例えば、可視光線、紫外線、赤外線又は電磁波等の照明装置等が挙げられる。
図3及び図4に2本のローラーを用いた場合の検査部における検体の検査方法の模式図を、図5及び図6に3本のローラーを用いた場合の検査部における検体の検査方法の模式図を示した
上記選別部においては、上記検査部での合格、不合格の判定に基づき検体を選別する。選別の方法としては特に限定されず、例えば、上記検査部での検査結果に基づいて吸引又は吹き飛ばし等の方法により、表面良品と表面不良品とを別々のホッパーへ移送する方法等が挙げられる。
また、選別は上記検査部を通過した後の各検体に対して行ってもよいし、上記検査部のローラー上にある検体について検査が終了次第行ってもよい。例えば、ローラー上で表面不良品が検出された場合には、ローラー上にある全ての検体を吸引して除くようにすれば、幾分かの表面良品まで除かれることになる一方、装置全体としては制御が容易になり、検査効率も向上させることができる。
また、本実施態様では、上記供給部、検査部及び選別部はコントローラにより制御される。即ち、ラインセンサでの検査結果を選別部に伝え、不良品を確実に選別し、また、選別部の状況にあわせて供給部からの検体の供給速度を調整する。このようにコントローラを用いて全体を制御することにより、装置を全自動化することができる。
本発明の表面検査装置を適用できる検体としては、球状又は円柱状のものであって、2本のローラー間で回転し得るものであれば特に限定されず、例えば、金属からなる球、円柱、又は、樹脂等の基材の表面に金属がメッキされた球、円柱等が挙げられる。
また、上記検体の大きさも特に限定されないが、直径が1mm以下である場合には特に本発明の表面検査装置が有効である。
本発明の表面検査装置によれば、容易にかつ確実に検体の全表面を検査することができる。また、ローラーの本数を増加することにより、より多くの検体の表面検査を効率よく行うことができる。
全自動化された本発明の表面検査装置を用いれば、高い効率で表面にキズや欠け、メッキ剥がれ等のある不良品を除くことができる。
本発明によれば、容易に球状又は円柱状の検体の全表面を検査することができる表面検査装置を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図3及び図4に示した検査部を有する図1に示したような表面検査装置を作製し、これを用いて導電性微粒子の表面検査を行った。
供給部からは、導電性微粒子が1ヶずつ間隔をあけて検査部のローラー間に落ちるようにした。
検査部は、直径20mm、長さ150mmの2本のローラー1、2を平行に、ローラーの間隔が300μmになるようし、更に、ローラーを水平に対して20度の傾きとなるように設置した。ローラーの回転数は、ローラー1が60rpm、ローラー2が61rpmとした。また、検査にはラインセンサを用いローラー間を回転しながら流れてくる導電性微粒子の表面を連続的に取り込み、コントローラで判別を行い表面のキズを検出した場合、その導電性微粒子の番号を記録し選別部にデータを送るようにした。
選別部では、コントローラから送られたデータに基づいて、検査部から落ちてきた導電性微粒子をエアーを用いて不合格品は吹き飛ばすことにより選別した。
この装置を用いて、直径740〜760μmの導電性微粒子を検査したところ表面にキズのあるものはすべて除去された。
(実施例2)
図5及び図6に示した検査部を有する図1に示したような表面検査装置を作製し、これを用いて導電性微粒子の表面検査を行った。
供給部1及び供給部2からは、導電性微粒子が1ヶずつ間隔をあけて検査部のローラー間に落ちるようにした。
検査部では、直径20mm、長さ150mmの3本のローラー1、2、3を略平行に、ローラーの間隔が300μmになるようし、更に、ローラーを水平に対して15度の傾きとなるように設置した。ローラーの回転数は、ローラー1を45rpm、ローラー2を50rpm、ローラー3を55rpmとし、ローラー1、ローラー2、ローラー3の順に回転数を高く設定することにより、導電性微粒子がローラー間に挟まれることを防いだ。また、検査にはラインセンサ1及びラインセンサ2を用いそれぞれのローラー間を回転しながら流れてくる導電性微粒子の表面を連続的に取り込み、コントローラで判別を行い表面のキズを検出した場合、その導電性微粒子の番号を記録し選別部にデータを送るようにした。
選別部では、コントローラから送られたデータに基づいて、検査部のそれぞれローラー間から落ちてきた導電性微粒子を、エアーを用いて不合格品は吹き飛ばすことにより選別した。
この装置を用いて、直径740〜760μmの導電性微粒子を検査したところ表面にキズのあるものはすべて除去されていた。
本発明によれば、容易に球状又は円柱状の検体の全表面を検査することができる表面検査装置を提供できる。
本発明の表面検査装置の1実施態様を示す模式図である。 供給部の好ましい1実施態様を示す模式図である。 ローラーが2本の場合の検査部における検体の検査方法を側面から見た模式図である。 ローラーが2本の場合の検査部における検体の検査方法を上面から見た模式図である。 ローラーが3本の場合の検査部における検体の検査方法を側面から見た模式図である。 ローラーが3本の場合の検査部における検体の検査方法を上面から見た模式図である。
符号の説明
1 供給部
11 供給ホッパー
12 供給口
13 回転体
2 検査部
21 ローラー
22 ラインセンサ
3 選別部
4 コントローラ

Claims (3)

  1. 球状又は円柱状の検体の表面を検査するための装置であって、少なくとも、
    検査部へ一定数量の検体を供給する供給部と、
    2本以上のローラーを略平行に、かつ、それぞれ隣り合う2本のローラーの隙間が前記検体の直径より小さくなるように設置し、それぞれ隣り合う2本のローラー間に前記検体を配置し、前記2本以上のローラーを全て同方向に回転することにより前記検体を回転させて、前記検体の全表面を検査する検査部と、
    前記検査部での合格又は不合格の判定に基づき前記検体を選別する選別部とを有する
    ことを特徴とする表面検査装置。
  2. 供給部は、供給ホッパーと、前記供給ホッパーの供給口に検体が通過できる程度の間隔をあけて接するように設置された回転体とからなることを特徴とする請求項1記載の表面検査装置。
  3. 検査部のローラーは、水平に対して傾きをもつことを特徴とする請求項1又は2記載の表面検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011040662A1 (ko) * 2009-09-29 2011-04-07 주식회사 멥스 강구 테스트 장치
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