JP2005060774A - 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 - Google Patents
表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005060774A JP2005060774A JP2003292737A JP2003292737A JP2005060774A JP 2005060774 A JP2005060774 A JP 2005060774A JP 2003292737 A JP2003292737 A JP 2003292737A JP 2003292737 A JP2003292737 A JP 2003292737A JP 2005060774 A JP2005060774 A JP 2005060774A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel strip
- defect
- removal
- defect detection
- pickling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G3/00—Apparatus for cleaning or pickling metallic material
- C23G3/02—Apparatus for cleaning or pickling metallic material for cleaning wires, strips, filaments continuously
- C23G3/027—Associated apparatus, e.g. for pretreating or after-treating
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G1/00—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts
- C23G1/02—Cleaning or pickling metallic material with solutions or molten salts with acid solutions
- C23G1/08—Iron or steel
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
- C23G3/00—Apparatus for cleaning or pickling metallic material
- C23G3/02—Apparatus for cleaning or pickling metallic material for cleaning wires, strips, filaments continuously
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
【解決手段】 酸洗ラインの酸洗槽入側において、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、欠陥検出装置下流側の欠陥除去装置により表面欠陥部を除去し、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽において液温80℃以上の酸洗液で酸洗する。この酸洗において、鋼帯面の欠陥除去痕の表面肌を、酸洗の溶解作用によって非欠陥除去部のそれに近づけることができ、このため非欠陥除去部との肌差による製品鋼帯の外観ムラの発生が効果的に抑制され、また、鋼帯面の加工屑も酸洗ラインを通過する過程でほぼ完全に除去される。
【選択図】 図1
Description
(c) 冷間圧延機の入側において、前工程である酸洗工程で生成した変色部をセンサーで検出し、この検出情報に基づき、研削ロール等の研削装置を用いて変色部を研削除去する方法(例えば、特許文献3参照)。この方法では、変色部を研削除去するに当たって、健全部から変色部に向けての研削量と変色部から健全部に向けての研削量を、それぞれ漸増、漸減させることにより、研削部に起因した冷間圧延後の板厚変動はほとんどなくなるとしている。また、研削手段に付随してリンス槽、ドライヤー設備などの特別な処理設備を設け、研削によって生成した研削粉を鋼帯面から除去する処理を行っている。
(1) 欠陥除去により生じる切削或いは研削痕の問題
上記従来技術は、冷間圧延の直前で表面欠陥の除去を行うという点で共通しているが、これら従来技術では、欠陥除去部において切削や研削により生じた痕跡(以下、「欠陥除去痕」という)、すなわち微小な窪み状の痕跡は、冷間圧延における減厚により消滅することを前提としているものと考えられ(特許文献1,3にはその旨の記載がある)、欠陥除去痕が製品鋼帯の表面品質に何らかの影響を与える可能性については、何も考慮していない。
上述したように従来技術は、冷間圧延の直前で表面欠陥の除去を行うものであるが、これら従来技術のうち特許文献1、2は、表面欠陥部の切削や研削などにより生じる加工屑の除去については特段の配慮はしていない。一方、特許文献3には、変色部を研削処理した後の鋼帯をリンス槽に通すことによって、鋼帯面から研削粉を除去することが示されている。そこで、本発明者らは、従来技術のように冷間圧延の直前で表面欠陥の除去を行う方法において、鋼帯面からの加工屑の積極的な除去を行わない場合について、加工屑が製品の表面品質に及ぼす影響について検討を行った。その結果、鋼帯面から加工屑を完全に除去しないと、鋼帯面に残存した加工屑が製品の表面品質に大きな影響を与えることが確認できた。すなわち、鋼帯面に残存した加工屑は圧延ロールに噛み込まれ、その部分の鋼帯表面に表面疵を生じさせるだけでなく、圧延ロール面への押し込みや局所的な面圧上昇による焼き付き現象によってロール面に疵が生じ、このロール面の疵が鋼帯表面に転写されることにより、冷延鋼帯コイル全長に疵が発生して冷延鋼帯の表面品質を著しく低下させることが判った。したがって、冷間圧延の直前で表面欠陥の除去を行う従来技術の方法では、特許文献3のように、欠陥除去設備と冷間圧延設備の間に加工屑を鋼帯面から完全に除去するための特別な処理設備(洗浄槽など)を設置することが不可欠あり、このため設備コストの大幅な増加を余儀なくされるという問題がある。
従来技術において全く考慮されていない課題として、除去対象とすべき表面欠陥の選択という問題があり、本発明者らはこの問題について検討を行い、以下のような結論を得た。本発明が除去対象とする主たる表面欠陥は、冷間圧延後或いはめっき処理後に品質上問題となるヘゲ疵やスリ疵等である。これらの表面欠陥のうち、軽微なものは冷間圧延時の減厚により消去されるが、深いもの或いは程度の悪いものは冷間圧延では消去されずに欠陥として残存することがある。このことから、冷間圧延において消滅するような軽微なスリ疵等は欠陥除去装置で除去する必要はなく、冷間圧延後にも残存してしまうような欠陥だけを除去すればよいことになる。
また、本発明の他の目的は、製品鋼帯の表面品質を低下させる表面欠陥のみを選択的に除去することにより、欠陥除去部の無用な増加による製品鋼帯の表面品質の低下や欠陥除去手段の無用な消耗を防止し、優れた表面品質を有する製品鋼帯を安定して製造することができる、鋼帯の製造方法を提供することにある。
まず、上記(a),(b)の点について、次のような知見を得た。熱延鋼帯を冷間圧延する場合、冷間圧延に先だって鋼帯表面の酸化スケール層を除去する必要があり、一般にそのための設備として、酸化スケール層を酸で溶解除去する酸洗設備が用いられている。本発明者らは、このような酸洗工程において鋼帯面に及ぼされる溶解・浄化作用に着目し、従来技術のように冷間圧延工程の直前で熱延鋼帯の表面欠陥除去を行うのではなく、その前工程である酸洗工程の入側で表面欠陥除去を行い、鋼帯面の欠陥除去痕の無害化と鋼帯面からの加工屑の除去を、酸洗自体の作用によってなさしめるという着想を得た。そして、このような着想に基づき検討を進めた結果、酸洗工程において特定の条件で酸洗処理を行うことにより、(1)鋼帯面に生じた欠陥除去痕の表面肌を、酸洗の溶解作用によって非欠陥除去部のそれに近づけることができ、非欠陥除去部との肌差による製品鋼帯の外観ムラの発生が効果的に抑制されること、また、(2)鋼帯面の加工屑も酸洗ラインを通過する過程でほぼ完全に除去されることが判った。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下のとおりである。
熱延鋼帯が連続通板する前記酸洗ラインの酸洗槽入側において、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去し、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽において液温80℃以上の酸洗液で酸洗することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[3] 上記[2]の製造方法において、酸洗槽入側に設置されたブライドルロール装置を構成するブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかの製造方法において、鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行うことを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去するに際し、前記欠陥検出装置で検出された表面欠陥部のうち、欠陥検出装置の出力をもとに予め設定された欠陥除去判定レベル以上の表面欠陥部のみを選択的に除去することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[7] 上記[5]又は[6]の製造方法において、欠陥除去判定レベルを、鋼種毎又は鋼種及び鋼帯品種毎に設定することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[8] 上記[5]〜[7]のいずれかの製造方法において、冷間圧延後、製品鋼帯コイルとなる前の段階の任意のラインにおいて、第2の欠陥検出装置により鋼帯の表面欠陥を検出し、この検出結果に基づき、欠陥除去判定レベルの更新を行うことを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[10] 上記[9]の製造方法において、ブライドルロール装置を構成する入側ブライドルロールと出側ブライドルロールとの間の鋼帯部分(但し、入側ブライドルロール及び出側ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分を含む)に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[12] 上記[5]〜[11]のいずれかの製造方法において、鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行うことを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
また、上記[5]〜[12]に記載の本発明の第2の製造方法によれば、製品鋼帯の表面品質を低下させる表面欠陥のみを選択的に除去することにより、欠陥除去部の無用な増加による製品鋼帯の表面品質の低下や欠陥除去手段の無用な消耗を防止し、優れた表面品質を有する製品鋼帯を安定して製造することができる。
まず、本発明の第1の鋼帯の製造方法について説明する。この製造方法では、熱延鋼帯を酸洗ラインで酸洗した後、冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造するに際し、熱延鋼帯が連続通板する前記酸洗ラインの酸洗槽入側において、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を除去し、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽において液温80℃以上の酸洗液で酸洗する。
なお、酸洗液としては、前記したように塩酸系の酸洗液が一般的であるが、硫酸系の酸洗液を用いることもできる。
本発明の製造方法は、熱延鋼帯を各々バッチ式の酸洗ラインと冷間圧延ラインにおいて酸洗及び冷間圧延する場合、酸洗工程と冷間圧延工程が連続化された酸洗・冷延連続ラインで酸洗及び冷間圧延する場合のいずれにも適用することができる。
前記欠陥検出装置1の検出方式には特別な制限はなく、光学方式や画像処理方式でもよいが、熱延鋼帯の表層下に存在するヘゲ疵等を確実に検出するという面で、渦流方式、漏洩磁束方式などの磁気方式のセンサーが望ましい。この欠陥検出装置1は、鋼帯7の両面の表面欠陥を検出できるよう、連続通板する鋼帯両面に対向して配置される。
なお、本実施形態では、上述したような欠陥検出装置1による欠陥検出から欠陥除去装置2による欠陥除去までの制御は、欠陥除去判定装置3と制御装置4を通じて行われるが、これについては、後述する本発明の第2の方法に関して詳しく説明する。
本実施形態のブライドルロール装置11は4ロール式であり、熱延鋼帯7は4本のブライドルロール110a〜110dに対して表裏面が交互に巻き付いた状態で通板する。鋼帯表裏面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1a,1b(検出センサ)は、上流側の2本のブライドルロール110a,110bに各々対向して配置され、ブライドルロール110a,110bに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の表裏面)の表面欠陥を検出する。
図6は、3ロール方式のブライドルロール装置11のロールに巻き付いた鋼帯部分に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を行う場合を示している。この実施形態では、鋼帯おもて面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1a(検出センサ)がブライドルロール装置11の第1のブライドルロール110aに、欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12aが第3のブライドルロール110cに各々対向して配置され、欠陥検出装置1aによりブライドルロール110aに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯のおもて面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、ブライドルロール110cに巻き付いた鋼帯部分について研削砥石12aが表面欠陥部を研削除去する。また、鋼帯裏面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1b(検出センサ)と欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12bが第2のブライドルロール110bに各々対向して順次配置され、欠陥検出装置1bによりブライドルロール110bに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の裏面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、直ちに研削砥石12bが表面欠陥部を研削除去する。
図3〜図7は、表面欠陥検出と表面欠陥除去をブライドルロール装置11を構成するブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分に対して実施するものであり、この方法が表面欠陥検出と表面欠陥除去を最も高精度且つ安定的に行うことができるが、場合によっては、ブライドルロール装置を構成するブライドルロール間の鋼帯部分に対して表面欠陥検出及び/又は表面欠陥除去を行ってもよい。
上記複数基の欠陥除去手段の鋼帯幅方向での移動や、鋼帯面方向への移動は、制御装置4(図1及び図2)により各々独立して制御され、これにより鋼帯面のどの位置の表面欠陥部であっても容易に除去することができる。すなわち、欠陥検出装置1の欠陥検知信号に基づいて、鋼帯幅方向における欠陥位置に相当するセクションの欠陥除去手段を鋼帯幅方向で欠陥位置まで移動させ、次いで欠陥除去手段を鋼帯面方向に移動させることにより、表面欠陥部の除去を容易に行うことができる。
図1及び図2の構成はすでに述べたとおりであるが、本発明法によれば、欠陥検出装置1の欠陥検出信号は欠陥除去判定装置3に取り込まれ、ここで予め設定された欠陥除去判定レベル(出力の基準値)と比較されて除去を行うか否かの判定がなされ、欠陥除去を行う場合には欠陥検出信号が制御装置4に送られ、欠陥除去装置2による欠陥除去が行われる。
欠陥検出装置1の検出方式は特に限定しないが、熱延鋼帯の表層下に存在するヘゲ疵などを適切に検出し、かつ検出された表面欠陥部のなかから除去すべき欠陥を選別するという面で、渦流方式、漏洩磁束方式などの磁気方式のセンサーが望ましい。すなわち、これら磁気方式のセンサーを用いた場合には、欠陥の形状、密度、大きさ、深さなどに応じた検出出力が得られ、極表層近辺の軽微なスリ疵や表層から深い位置にある軽微な異物についても、適切な出力処理により判別が可能である。
欠陥除去装置2による欠陥除去の方法は先に述べたとおりであるが、欠陥除去手段による欠陥除去深さは、(a)欠陥検知の出力に応じて欠陥除去深さを変えて欠陥除去を行う、(b)へゲ疵深さ、スリ疵深さを統計的に整理して大部分の欠陥を除去できる除去深さを予め設定しておき、この設定除去深さで欠陥除去を行う、のいずれでもよい。
第2の欠陥検出装置で欠陥検出を行う場所は、冷間圧延後、製品鋼帯コイルとなる前の段階であればどこでもよく、例えば、冷間圧延ラインの出側、連続焼鈍ライン、リコイルライン、めっき処理ライン(通常、その出側)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)鋼帯の交流励磁を行うと同時に、表面欠陥に起因して発生する交流磁束の変化を検出することで表面欠陥部を検出する欠陥検出装置
(2)上記(1)の欠陥検出装置において、鋼帯を交流磁化し、磁束を鋼帯の略幅方向に並べて設けられた2以上の磁気センサで検出し、検出信号の鋼帯幅方向の差分信号に基づき表面欠陥部の検出を行う欠陥検出装置
(3)上記(2)の欠陥検出装置において、E型形状の強磁性体の3本の脚部を、それぞれ鋼帯面に対向して略垂直に、且つ鋼帯の略幅方向に並べて配置し、中央の脚部に巻回された1次コイルに交流電流を印加して鋼帯を励磁し、外側の2つの脚部それぞれに巻回された2次コイルに誘起された電圧の差分を差分信号として表面欠陥部の検出を行う欠陥検出装置
(5)上記(4)の欠陥検出装置において、磁気センサを機械的に鋼帯幅方向に移動させることで鋼帯幅方向走査を行う欠陥検出装置
(6)上記(4)の欠陥検出装置において、磁気センサを鋼帯幅方向に複数個配置し、磁気センサを電子的に切り替えて選択することにより、鋼帯幅方向走査を行う欠陥検出装置
(7)上記(1)の欠陥検出装置において、脚部にコイルが巻回され櫛型形状の強磁性体の4本以上の脚部を鋼帯面に対向して略垂直に、且つ鋼帯の略幅方向に並べて配置し、隣り合う3本の脚部の組の選択を時間的に切り替えながら、選択された3本の脚部のうち、中央の脚部に巻回された1次コイルに交流電流を印加して鋼帯を励磁し、外側の2つの脚部それぞれに巻回された2次コイルに誘起された電圧の差分信号に基づき表面欠陥部の検出を行う欠陥検出装置
上記(2)の欠陥検出装置では、差分信号を求めた後は、例えば、それを整流し、整流された直流成分の大きさが閾値を超えたときに欠陥ありとするような信号処理により表面欠陥部の検出を行うことができる。整流の方法も、単に整流する方法、交流磁化電流に同期しある位相差を有する信号により同期検波を行う方法など、従来の渦流探傷法に用いられている方法を適宜使用することができる。
上記(5)、(6)の欠陥検出装置では、それぞれ磁気センサの走査を機械的、電気的に行うが、いずれの方法でも同様の効果が得られる。特に、上記(6)の欠陥検出装置では電気的に走査するため、高速の走査が可能になり、走査間隔により生じる鋼帯長手方向の不検出領域を減らすことができる。
この欠陥検出装置では、2つのセンサの出力の差動信号で表面欠陥部の検出を行うので、鋼帯7に共通するノイズ(透磁率の変化など)や外部ノイズは相殺され、S/N比良く表面欠陥部の検出が可能である。
この欠陥検出装置も、2つのセンサの出力の差動信号で表面欠陥部の検出を行うので、鋼帯7に共通するノイズ(透磁率の変化等)や外部ノイズは相殺され、S/N比良く欠陥の検出が可能である。
このような欠陥検出装置を使用して表面欠陥部の検出を行うには、まず、図16(a)に示すように図の左端の3つの脚部を使用し、その中央の脚部22bのコイルを磁化電源16に接続して交流磁束を発生させる。そして、その磁束をその両側に位置する脚部22a、22cに巻回されたコイルにより検出し、検出信号を差動増幅器19に導き、以下は図13の装置と同様の信号処理を行う。これは、櫛型状のヨークの左側の脚部3つを、図13に示したE型コイルとして使用して検出を行っていること相当するからである。
なお、図15、図16のようなセンサ列や櫛型形状の強磁性体を配置する場合には、複数組のセンサ列や櫛型形状の強磁性体を用い、これら複数組のセンサ列や櫛型形状の強磁性体を千鳥状に配置すれば、幅方向に隙間なく欠陥の検出を行うことができる。
(1) ブライドルロール装置を構成する入側ブライドルロールと出側ブライドルロールとの間の鋼帯部分(但し、入側ブライドルロール及び出側ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分を含む)に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施する。
(2) 上記(1)において、ブライドルロール装置を構成するブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施する。
(3) 鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行う。
(4) 上記(1)又は(2)において、鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行う。
また、上記(1)〜(4)の形態による表面欠陥の検出と除去を酸洗槽入側において行い、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽において上述した特定の条件で酸洗することが特に好ましい。
2…欠陥除去装置
3…欠陥除去判定装置
4…制御装置
5…酸洗槽
6…冷間圧延機群
7…鋼帯
8…アンコイラー
9…コイラー
10…トラッキングロール
11…ブライドルロール装置
12a,12b…研削砥石
13a,13b…切削バイト
14…加工屑
15…屑受
16…磁化電源
17…磁化器
18,18a,18b…磁気センサ
19…差動増幅器
20…位相検波器
21…E型コイル
21a,21b,21c…脚部
22…櫛型強磁性体
22a,22b,22c,22d,22e…脚部
110a〜110d…ブライドルロール
Claims (12)
- 熱延鋼帯を酸洗ラインで酸洗した後、冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造する、鋼帯の製造方法において、
熱延鋼帯が連続通板する前記酸洗ラインの酸洗槽入側において、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去し、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽において液温80℃以上の酸洗液で酸洗することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。 - 酸洗槽入側に設置されたブライドルロール装置を構成する入側ブライドルロールと出側ブライドルロールとの間の鋼帯部分(但し、入側ブライドルロール及び出側ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分を含む)に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施することを特徴とする請求項1に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 酸洗槽入側に設置されたブライドルロール装置を構成するブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施することを特徴とする請求項2に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 熱延鋼帯を冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造する、鋼帯の製造方法において、
熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置に前記表面欠陥部を除去するに際し、前記欠陥検出装置で検出された表面欠陥部のうち、欠陥検出装置の出力をもとに予め設定された欠陥除去判定レベル以上の表面欠陥部のみを選択的に除去することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。 - 欠陥除去装置による欠陥除去深さに上限を設定して表面欠陥部の除去を行うか、又は除去対象とする表面欠陥部の深さに上限を設定し、該上限を超える深さの表面欠陥部の除去を行わないことを特徴とする請求項5に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 欠陥除去判定レベルを、鋼種毎又は鋼種及び鋼帯品種毎に設定することを特徴とする請求項5又は6に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 冷間圧延後、製品鋼帯コイルとなる前の段階の任意のラインにおいて、第2の欠陥検出装置により鋼帯の表面欠陥を検出し、この検出結果に基づき、欠陥除去判定レベルの更新を行うことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 熱延鋼帯が連続通板する酸洗ラインの酸洗槽入側において、欠陥検出装置による表面欠陥検出と、その欠陥検出信号に基づく欠陥除去装置による表面欠陥除去を行い、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽で酸洗することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- ブライドルロール装置を構成する入側ブライドルロールと出側ブライドルロールとの間の鋼帯部分(但し、入側ブライドルロール及び出側ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分を含む)に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施することを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- ブライドルロール装置を構成するブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施することを特徴とする請求項10に記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
- 鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行うことを特徴とする請求項5〜11のいずれかに記載の表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003292737A JP4423910B2 (ja) | 2003-08-13 | 2003-08-13 | 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003292737A JP4423910B2 (ja) | 2003-08-13 | 2003-08-13 | 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005060774A true JP2005060774A (ja) | 2005-03-10 |
JP4423910B2 JP4423910B2 (ja) | 2010-03-03 |
Family
ID=34369956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003292737A Expired - Fee Related JP4423910B2 (ja) | 2003-08-13 | 2003-08-13 | 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4423910B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2883982A1 (de) * | 2013-12-10 | 2015-06-17 | VDEh-Betriebsforschungsinstitut GmbH | Vorrichtung und Verfahren zur Detektion des Fortschritts eines Abtragungsprozesses an der Oberfläche eines kaltgewalzten und/oder warmgewalzten Stahles |
-
2003
- 2003-08-13 JP JP2003292737A patent/JP4423910B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2883982A1 (de) * | 2013-12-10 | 2015-06-17 | VDEh-Betriebsforschungsinstitut GmbH | Vorrichtung und Verfahren zur Detektion des Fortschritts eines Abtragungsprozesses an der Oberfläche eines kaltgewalzten und/oder warmgewalzten Stahles |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4423910B2 (ja) | 2010-03-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6436205B1 (en) | Method for surface processing of a continuously cast steel product and device therefor | |
US9358594B2 (en) | Manufacturing apparatus and manufacturing method of hot-rolled steel sheet | |
JP4661252B2 (ja) | マーキング付き金属帯 | |
JP3709930B2 (ja) | 表層又は表面欠陥の検出方法、表層又は表面欠陥の検出装置、及び冷延又は鍍金用鋼帯製造用鋼帯の製造方法 | |
JP4423910B2 (ja) | 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 | |
JP4281464B2 (ja) | 表面欠陥の少ない冷延鋼帯、表面処理鋼帯の製造方法 | |
JP4453299B2 (ja) | 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 | |
JP4289074B2 (ja) | 鋼帯の製造方法 | |
JP4428249B2 (ja) | 金属帯の製造方法 | |
JP5614219B2 (ja) | 冷延鋼板の製造方法 | |
JP3075385B2 (ja) | 熱間圧延材の表面傷除去方法 | |
JP2004202677A (ja) | 金属帯のオンライン欠陥除去装置及びそのオンライン欠陥除去方法 | |
JP6791092B2 (ja) | 金属帯の連続研削方法および連続研削ライン | |
JP2000144461A (ja) | ステンレス鋼板の表面処理方法 | |
JP2010025835A (ja) | 鋼帯の合否判定方法 | |
KR100675061B1 (ko) | 강대 또는 표면 처리 강대의 제조 방법 | |
JP4935460B2 (ja) | 熱間圧延鋼板の製造方法および製造設備 | |
JPH08178902A (ja) | 極低炭鋼板表層の異常組織欠陥部の検査方法 | |
JP2004160511A (ja) | 鋼板の表面疵除去方法 | |
JP2006224119A (ja) | 冷間タンデム圧延機による圧延方法 | |
JP3518459B2 (ja) | 冷間圧延設備 | |
JPH11319904A (ja) | 薄鋼板の熱間圧延方法およびその装置 | |
JPH0824908A (ja) | ステンレス鋼および高合金鉄帯体の圧延方法 | |
JPH1110204A (ja) | 熱間圧延材のスケール疵防止方法 | |
JPH0518907A (ja) | 鋼帯表面疵検査方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060526 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090303 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090428 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090526 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090814 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20091022 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091117 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4423910 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |