JP2005060374A - 有機金属錯体および前記有機金属錯体を用いた電界発光素子 - Google Patents

有機金属錯体および前記有機金属錯体を用いた電界発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】
合成の容易な配位子を用いてオルトメタル化し、燐光を発する新たな有機金属錯体を安価に提供する。また、前記有機金属錯体を用いて発光効率の高い電界発光素子を提供する。さらには、前記電界発光素子を用いて消費電力の低い発光装置を提供する。
【解決手段】
本発明において、[化1]に代表される有機金属錯体を合成する。また、これを電界発光素子に適用する。
【化1】
Figure 2005060374

(式中、R1〜R4は水素、ハロゲン元素、アルキル基、アルコキシル基、アリール基、複素環残基のいずれかを表す。R5〜R6は、水素またはアルキル基を表す。またArは、アリーレン基または複素環残基を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、モノアニオン性の配位子を表す。)

Description

本発明は、新規な有機金属錯体に関する。特に、三重項励起状態を発光に変換できる有機金属錯体に関する。また本発明は、陽極と、陰極と、電界を加えることで発光が得られる有機化合物を含む層(以下、「電界発光層」と記す)と、を有する電界発光素子であって、前記有機金属錯体を用いた電界発光素子に関する。
有機化合物(有機分子)は、光を吸収するとエネルギーを持った状態(励起状態)となる。この励起状態を経由することにより、種々の反応(光化学反応)を起こす場合や発光(ルミネッセンス)を生じる場合があり、様々な応用がなされている。
光化学反応の一例として、一重項酸素の不飽和有機分子との反応(酸素付加)がある(例えば、非特許文献1参照)。酸素分子は基底状態が三重項状態であるため、一重項状態の酸素(一重項酸素)は直接の光励起では生成しない。しかしながら、他の三重項励起分子の存在下においては一重項酸素が生成し、酸素付加反応に至ることができる。この時、前述の三重項励起分子を形成できる化合物は、光増感剤と呼ばれる。
井上晴夫、外3名、基礎化学コース 光化学I(丸善株式会社)、106−110
このように、一重項酸素を生成するためには、三重項励起分子を光励起で形成できる光増感剤が必要である。しかしながら、通常の有機化合物は基底状態が一重項状態であるため、三重項励起状態への光励起は禁制遷移となり、三重項励起分子は生じにくい(通常は一重項励起分子が生じる)。したがって、このような光増感剤としては、一重項励起状態から三重項励起状態への項間交差を起こしやすい化合物(あるいは、直接三重項励起状態へ光励起されるという禁制遷移を許容する化合物)が求められている。言い換えれば、そのような化合物は光増感剤としての利用が可能であり、有益と言える。
また、そのような化合物は、しばしば燐光を放出することがある。燐光とは多重度の異なるエネルギー間の遷移によって生じる発光のことであり、通常の有機化合物では三重項励起状態から一重項基底状態へ戻る際に生じる発光のことをさす(これに対し、一重項励起状態から一重項基底状態へ戻る際の発光は、蛍光と呼ばれる)。燐光を放出できる化合物、すなわち三重項励起状態を発光に変換できる化合物(以下では、「燐光性化合物」と記す)の応用分野としては、発光性の化合物として有機化合物を用いた電界発光素子が挙げられる。
この電界発光素子は、薄型軽量・高速応答性・直流低電圧駆動などの特性から、次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されているデバイスである。また、自発光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、携帯機器の表示画面に用いる素子として有効と考えられている。
有機化合物を発光体として用いる場合、電界発光素子の発光機構はキャリア注入型である。すなわち、電極間に電界発光層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入されたホールが電界発光層中で再結合して励起分子を形成し、その励起分子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光する。
そして、励起分子の種類としては、先に述べた光励起の場合と同様、一重項励起状態(S*)と三重項励起状態(T*)が可能である。また、電界発光素子におけるその統計的な生成比率は、S*:T*=1:3であると考えられている(例えば、非特許文献2参照)。
筒井哲夫、応用物理学会 有機分子・バイオエレクトロニクス分科会 第3回講習会テキスト、31−37(1993)
しかしながら、一般的な有機化合物は室温において、三重項励起状態からの発光(燐光)は観測されず、通常は一重項励起状態からの発光(蛍光)のみが観測される。有機化合物の基底状態は通常、一重項基底状態(S0)であるため、T*→S0遷移(燐光過程)は強度の禁制遷移となり、S*→S0遷移(蛍光過程)は許容遷移となるからである。
したがって、電界発光素子における内部量子効率(注入したキャリアに対して発生するフォトンの割合)の理論的限界は、S*:T*=1:3であることを根拠に25%とされていた。
ところが、上述した燐光性化合物を用いれば、T*→S0遷移(燐光過程)が許容されるため、内部量子効率は75〜100%にまで理論上は可能となる。つまり、従来の3〜4倍の発光効率が可能となる。実際、燐光性化合物を用いた電界発光素子が相次いで発表され、その発光効率の高さが注目されている(例えば、非特許文献3、非特許文献4参照)。
D.F.オブライエン、外3名、アプライド フィジクス レターズ、vol.74、No.3、442−444(1999) テツオ ツツイ、外8名、ジャパニーズ ジャーナル オブ アプライド フィジクス、vol.38、L1502−L1504(1999)
非特許文献3では白金を中心金属とするポルフィリン錯体を、非特許文献4ではイリジウムを中心金属とする有機金属錯体を用いており、いずれの錯体も燐光性化合物である。
また、イリジウムを中心金属とする有機金属錯体(以下、「イリジウム錯体」と記す)を含む層と、公知の蛍光性化合物であるDCM2を含む層とを交互に積層することにより、イリジウム錯体で生成した三重項励起エネルギーをDCM2に移動させ、DCM2の発光に寄与させることもできる(例えば、非特許文献5参照)。この場合、DCM2の一重項励起状態の量(通常であれば25%以下)は、通常に比べて増幅されるため、DCM2の発光効率は増大する。これはいわば、燐光性化合物であるイリジウム錯体の増感作用とも言える。
M.A.バルド、外2名、ネイチャー(ロンドン)、vol.403、750−753(2000)
非特許文献3〜非特許文献5に示されるとおり、燐光性化合物を用いた電界発光素子は、従来よりも高い発光効率を達成できる(つまり、少ない電流で高い輝度を達成できる)。したがって、燐光性化合物を用いた電界発光素子は、高輝度発光・高発光効率を達成するための手法として、今後の開発において大きなウェートを占めるものと考えられる。
以上のように、燐光性化合物は項間交差を起こしやすく、なおかつ三重項励起状態からの発光(燐光)を生じやすいため、光増感剤としての利用や、燐光材料としての電界発光素子への適用が有用であり、期待されている化合物であるが、その数は少ないのが現状である。
数少ない燐光性化合物の中で、非特許文献4や非特許文献5で用いられているイリジウム錯体は、オルトメタル錯体と呼ばれる有機金属錯体の一種である。この錯体は燐光寿命が数百ナノ秒であり、また、燐光量子収率も高いことから、上述のポルフィリン錯体に比べると輝度の上昇に伴う効率の低下が小さいため、電界発光素子において有効である。その意味でも、このような有機金属錯体は、三重項励起状態への直接光励起や項間交差を起こしやすい化合物、しいては燐光性化合物を合成するための一つの指針である。
非特許文献4や非特許文献5で用いられているイリジウム錯体の配位子の構造は比較的単純であり、色純度の良い緑色発光を示すが、発光色を他の色に変えるためには配位子の構造を変える必要がある。例えば、非特許文献6では、種々の配位子およびその配位子を用いたイリジウム錯体が合成されており、いくつかの発光色を実現している。
M.トンプソン、外10名、第10回 インターナショナル ワークショップ オン インオーガニック アンド オーガニック エレクトロルミネッセンス(EL ’00)、35−38
しかしながら、これらの配位子の多くは合成が困難、あるいは合成に要するステップ数が多く、材料自体の価格の上昇にもつながる。これらの有機金属錯体において燐光発光させるためには、イリジウムや白金を中心金属として用いる場合が多いが、これらの金属原料自体が高価な上に、配位子までもが高価になってしまうことになる。また、色純度の良い青色の発光色も実現されてはいない。
以上のことから、容易に合成できる配位子を用い、新たな有機金属錯体を合成する必要がある。それにより、安価で多様な光増感剤や燐光材料(すなわち三重項励起状態への項間交差が起こりやすい材料)が得られるためである。
本発明では、合成の容易な配位子を用いることにより、三重項励起状態への項間交差が起こりやすい新規な有機金属錯体を安価で提供することを課題とする。
また特に、前記有機金属錯体を用いて電界発光素子を作製することにより、発光効率の高い電界発光素子を提供することを課題とする。さらには前記電界発光素子を用いて発光装置を作製することにより、消費電力の低い発光装置を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、下記一般式(1)で表される有機金属錯体が、燐光発光できることを見出した。この有機金属錯体は、一般式(10)で表される配位子が極めて容易に合成できるため、将来的に安価に合成できる可能性がある。
Figure 2005060374
(式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。R5〜R6は、水素またはアルキル基を表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
燐光発光できるということは、三重項励起状態への項間交差が起こりやすいことを意味する。したがって本発明の構成は、上記一般式(1)で表される有機金属錯体を提供するものである。
また特に、本発明者は、下記一般式(2)で表される有機金属錯体が、常温で強い燐光を発することを見いだした。
Figure 2005060374
(式中、R1〜R8はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。R9〜R10は、水素、またはアルキル基、を表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
さらに本発明者は、下記一般式(26)で表される有機金属錯体が、常温で強い燐光を発することを見いだした。したがって本発明の構成は、下記一般式(26)で表される有機金属錯体を提供するものである。この骨格は、耐熱性・化学的安定性が向上するため好ましい。
Figure 2005060374
(式中、R1〜R6はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
また特に、本発明者は、下記一般式(27)で表される有機金属錯体が、常温で強い燐光を発することを見いだした。
Figure 2005060374
(式中、R1〜R10はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
なお、上記一般式(1)、(2)、(26)、または(27)において、配位子Lは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子であれば何でもよいが、以下の構造式(3)〜(9)に示すモノアニオン性の配位子のいずれかが好ましい。これらのモノアニオン性のキレート配位子は、配位能力が高く、また、安価に入手することができるため、有効である。
Figure 2005060374
なお、より効率よく燐光発光させるためには、重原子効果の観点から、中心金属としては重い金属の方が好ましい。したがって本発明では、上記一般式(1)、(2)、(26)または(27)において、中心金属Mがイリジウムまたは白金であることを特徴とする。
ところで、本発明の有機金属錯体は、三重項励起エネルギーを発光に変換することが可能であるため、電界発光素子に適用することにより素子の高効率化が可能となり、非常に有効である。したがって本発明では、本発明の有機金属錯体を用いた電界発光素子も含むものとする。
この時、本発明の有機金属錯体は、非特許文献6で述べられたような増感剤として用いてもよいが、非特許文献5で述べられたような発光体としての利用法の方が、発光効率の面でより効果的である。したがって本発明では、本発明の有機金属錯体を発光体として用いた電界発光素子を特徴とする。
なお、このようにして得られた本発明の電界発光素子は高い発光効率を実現できるため、これを発光素子として用いた発光装置(画像表示デバイスや発光デバイス)は、低消費電力を実現できる。したがって本発明では、本発明の電界発光素子を用いた発光装置も含むものとする。
なお、本明細書中における発光装置とは、発光素子として電界発光素子を用いた画像表示デバイスもしくは発光デバイスを指す。また、電界発光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルムもしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または電界発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
本発明を実施することで、三重項励起状態への項間交差が起こりやすい新規な有機金属錯体を安価で提供することができる。また、本発明の有機金属錯体を用いて電界発光素子を作製することにより、発光効率の高い電界発光素子を提供することができる。さらには前記電界発光素子を用いて発光装置を作製することにより、消費電力の低い発光装置を提供することができる。
[実施の形態1]
一般式(1)または(2)で表される本発明の有機金属錯体は、下記一般式(10)に示す配位子をオルトメタル化反応させることにより得ることができる。
Figure 2005060374
(式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。R5〜R6は、水素またはアルキル基を表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。)
なお、この一般式(10)で表される配位子は、例えば下記の合成スキーム(11)にて合成することができる。
Figure 2005060374
このようにして得られた一般式(10)の配位子を用いて、本発明の有機金属錯体であるオルトメタル錯体を形成する。この時のオルトメタル化反応としては、公知の合成法を用いればよい。
例えば、イリジウムを中心金属とする本発明の有機金属錯体を合成する際は、中心金属原料として塩化イリジウムの水和物を用い、一般式(10)の配位子と混合して窒素雰囲気下にて環流することにより、まず塩素架橋の複核錯体を合成する(下記合成スキーム(12))。次に、得られた前記複核錯体と配位子Lとを混合して窒素雰囲気下にて環流することにより、塩素架橋を配位子Lで切断し、本発明の有機金属錯体を得る(下記合成スキーム(13))。
Figure 2005060374
Figure 2005060374
なお、本発明で用いる有機金属錯体の合成方法は、上記に示す合成方法に限定されるものではない。
このようにして得られる本発明の有機金属錯体は、上記一般式(10)で表される配位子の構造を変化させることにより、様々な発光色等の特性を得ることができる。その具体例としては、例えば下記構造式(14)〜(25)などがある。ただし、本発明で用いる有機金属錯体は、これらに限定されるものではない。
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
[実施の形態2]
一般式(26)または(27)で表される本発明の有機金属錯体は、下記一般式(28)に示す配位子をオルトメタル化反応させることにより得ることができる。
Figure 2005060374
(式中、R1〜R6はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。)
なお、この一般式(28)で表される配位子は、例えば下記の合成スキーム(29)にて合成することができる。
Figure 2005060374
このようにして得られた一般式(28)の配位子を用いて、本発明の有機金属錯体であるオルトメタル錯体を形成する。この時のオルトメタル化反応としては、公知の合成法を用いればよい。例えば、下記の合成スキーム(30)および(31)に示すように、実施形態1と同様のスキームにて本発明の有機金属錯体を得ることができる。
Figure 2005060374
Figure 2005060374
なお、本発明で用いる有機金属錯体の合成方法は、上記に示す合成方法に限定されるものではない。
このようにして得られる本発明の有機金属錯体は、上記一般式(28)で表される配位子の構造を変化させることにより、様々な発光色等の特性を得ることができる。その具体例としては、例えば下記構造式(32)〜(43)などがある。ただし、本発明で用いる有機金属錯体は、これらに限定されるものではない。
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
Figure 2005060374
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なお、以上の実施の形態1および実施の形態2で述べた本発明の有機金属錯体は、光増感剤や燐光材料として用いることができるが、以下では、本発明の有機金属錯体を電界発光素子に適用する形態について述べる。
本発明における電界発光素子は、基本的には、一対の電極(陽極及び陰極)間に上述した本発明の有機金属錯体(上記一般式(1)、(2)、(26)または(27))を含む電界発光層(正孔注入層、正孔輸送層、発光層、ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層など)を挟持した素子構成である。
また、電界発光層に用いる本発明の有機金属錯体以外の材料としては、公知の材料を用いることができ、低分子系材料および高分子系材料のいずれを用いることもできる。なお、発光層を形成する材料には、有機化合物材料のみから成るものだけでなく、無機化合物を一部に含む構成も含めるものとする。
以下では、本発明の電界発光素子の実施形態について、詳細に説明する。
[実施の形態3]
本実施の形態3では、本発明の有機金属錯体を含む発光層と、低分子系材料からなる正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層(ホールブロッキング層)および電子輸送層を有する電界発光素子の素子構成について図1を用いて説明する。
図1では、基板100上に第1の電極101が形成され、第1の電極101上に電界発光層102が形成され、その上に第2の電極103が形成された構造を有する。
なお、ここで基板100に用いる材料としては、従来の電界発光素子に用いられているものであれば良く、例えば、ガラス、石英、透明プラスチックなどからなるものを用いることができる。
また、本実施の形態3における第1の電極101は陽極として機能し、第2の電極103は陰極として機能する。
すなわち第1の電極101は陽極材料で形成され、ここで用いることのできる陽極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陽極材料の具体例としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)の他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、または金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。
一方、第2の電極103の形成に用いられる陰極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。なお、陰極材料の具体例としては、元素周期律の1族または2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができるが、Al、Ag、ITO等の金属(合金を含む)との積層により形成することもできる。
なお、上述した陽極材料及び陰極材料は、蒸着法、スパッタリング法等により薄膜を形成することにより、それぞれ第1の電極101及び第2の電極103を形成する。膜厚は、10〜500nmとするのが好ましい。
また、本発明の電界発光素子において、電界発光層におけるキャリアの再結合により生じる光は、第1の電極101または第2の電極103の一方、または両方から外部に出射される構成となる。すなわち、第1の電極101から光を出射させる場合には、第1の電極101を透光性の材料で形成することとし、第2の電極103側から光を出射させる場合には、第2の電極103を透光性の材料で形成することとする。
また、電界発光層102は複数の層を積層することにより形成されるが、本実施の形態3では、正孔注入層111、正孔輸送層112、発光層113、ホールブロッキング層114、および電子輸送層115を積層することにより形成される。
正孔注入層111を形成する正孔注入性材料としては、フタロシアニン系の化合物が有効である。例えば、フタロシアニン(略称:H2−Pcと示す)、銅フタロシアニン(略称:Cu−Pcと示す)等を用いることができる。
正孔輸送層112を形成する正孔輸送性材料としては、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物が好適である。広く用いられている材料として、例えば、4,4'−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:TPD)の他、その誘導体である4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(略称:α−NPD)、あるいは4,4',4''−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4',4''−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(略称:MTDATA)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
発光層113は、先に一般式(1)または(2)で示した有機金属錯体を含み、この有機金属錯体とホスト材料とを共蒸着することにより形成される。ホスト材料としては公知の材料を用いることができ、4,4'−ビス(N−カルバゾリル)−ビフェニル(略称:CBP)や、2,2’,2”−(1,3,5−ベンゼントリ−イル)−トリス[1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール](略称:TPBI)などが挙げられる。
ホールブロッキング層114を形成するホールブロッキング性の材料としては、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(略称:BAlq)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)等を用いることができる。
電子輸送層115を形成する場合の電子輸送性材料としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq3)、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム略称:BeBq2)などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体や、先に述べたBAlqなどが好適である。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX)2)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ)2)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)や、先に述べたOXD−7、TAZ、p−EtTAZ、BPhen、BCPなども電子輸送性材料として用いることができる。
以上により、本発明の有機金属錯体を含む発光層113と、低分子系材料からなる正孔注入層111、正孔輸送層112、ホールブロッキング層(正孔阻止層)114および電子輸送層115を有する電界発光素子を形成することができる。
なお、本実施の形態3においては、発光層113において、本発明の有機金属錯体をゲスト材料として用いており、本発明の有機金属錯体から得られる発光を発光色とする発光素子である。
[実施の形態4]
本実施の形態4では、本発明の有機金属錯体を含む発光層と、高分子系材料からなる正孔注入層を有し、これらを湿式プロセスにて形成する電界発光素子の素子構成について図2を用いて説明する。
なお、基板200、第1の電極201、第2の電極203については、実施の形態3と同様の材料を用いて、同様にして形成することができるため説明を省略する。
また、電界発光層202は複数の層を積層することにより形成されるが、本実施の形態4では、正孔注入層211、発光層212を積層することにより形成される。
正孔注入層211を形成する正孔注入性の材料としては、ポリスチレンスルホン酸(略称:PSS)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(略称:PEDOT)や、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾール(略称:PVK)などを用いることができる。
発光層212は、先に一般式(1)または(2)で示した本発明の有機金属錯体をゲスト材料として含む。ホスト材料はバイポーラ性の材料であれば良いが、ホール輸送材料と電子輸送材料とを混合してバイポーラ性としても良い。ここでは、まず、ホール輸送性の高分子化合物(例えばPVK)と上述した電子輸送性材料(例えばPBD)とを7:3(モル比)で同一溶媒に溶かし、さらには本発明の有機金属錯体を適量(5wt%程度)添加した溶液を調製する。この溶液を湿式塗布することによって、発光層212を得ることができる。
以上により、本発明の有機金属錯体を含む発光層212と、高分子系材料からなる正孔注入層211を有し、これらを湿式プロセスにて形成する電界発光素子を得ることができる。
[実施の形態5]
本実施の形態5では、本発明の有機金属錯体と蛍光性化合物の二種類を含む発光層と、低分子系材料からなる正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層(ホールブロッキング層)および電子輸送層を有する電界発光素子の素子構成について図3を用いて説明する。
なお、基板300、第1の電極301、第2の電極303、正孔注入層311、正孔輸送層312、ホールブロッキング層314、電子輸送層315については、実施の形態3と同様の材料を用いて、同様にして形成することができるため説明を省略する。
本実施の形態5の発光層313は、ホスト材料と、第一のゲスト材料である本発明の有機金属錯体と、第二のゲスト材料である蛍光性化合物と、からなる。ホスト材料としては、実施の形態3で述べた材料を用いればよい。
また、第二のゲスト材料としては公知の蛍光性化合物を用いることができ、具体的には、DCM1、DCM2、DCJTB、キナクリドン、N,N−ジメチルキナクリドン、ルブレン、ペリレン、DPT、Co−6、PMDFB、BTX、ABTX等を用いることができる。
本実施の形態5においては、非特許文献6と同様、発光層313において第一のゲスト材料である本発明の有機金属錯体は増感剤として作用し、第二のゲスト材料である蛍光性化合物の一重項励起状態の数を増幅する。したがって、本実施の形態5の電界発光素子は、蛍光性化合物から得られる発光を発光色とする発光素子であり、なおかつ、蛍光性化合物の発光効率を従来の状態に比べて向上させることができる。
本実施例1では、上記構造式(14)で表される本発明の有機金属錯体(略称:Ir(pdmi)2(acac))の合成法を具体的に例示する。
[ステップ1:配位子(pdmi)の合成]
まず、フェニルイソプロピルケトン7.4gとフェニルヒドラジン6.5gを窒素雰囲気下にて130℃で4時間加熱撹拌した。有機層をエーテルにて抽出し、溶媒を留去した。これをエタノール100mlに溶解し、塩化亜鉛50gを添加し、窒素雰囲気下にて20時間還流した。その後、アンモニア水溶液を加え、有機層をエーテルにて抽出し、水洗、乾燥した。溶媒を留去することにより、配位子pdmi(2−フェニル−3,3−ジメチルインドレニン)を得た(赤色液体、収率82%)。
[ステップ2:複核錯体([Ir(pdmi)2Cl]2)の合成]
次に、2−エトキシエタノール30mlと水10mlとの混合液を溶媒として、上記で得たHpdmiを3.00g、塩化イリジウム(IrCl3・HCl・H2O)を1.60g混合し、窒素雰囲気下24時間還流することにより、複核錯体[Ir(pdmi)2Cl]2 を得た(赤褐色粉末、収率65%)。
[ステップ3:本発明の有機金属錯体(Ir(pdmi)2(acac))の合成]
さらに、2−エトキシエタノール30mlを溶媒として、上記で得られた[Ir(pdmi)2Cl]2 を1.00g、アセチルアセトン(Hacac)を0.23ml、炭酸ナトリウムを0.77g混合し、窒素雰囲気下にて12時間還流した。これを濾過して得られた溶液を、ヘキサン/ジクロロメタン溶媒にてカラム精製した。エタノールより再結晶を行い、本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)を得た(赤色粉末、収率25%)。得られたIr(pdmi)2(acac)の核磁気共鳴分光法(1H−NMR)による分析結果は下記の通りである。
1H−NMR.δ(DMSO−d6):7.79(d,2H),7.69(m,2H),7.47(m,2H),7.36(m,4H),6.83(t,2H),6.62(t,2H),6.50(d,2H),5.15(s,1H),1.76(s,6H),1.71(d,12H)
また、得られた本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)の分解温度Td をTG−DTAにより測定したところ、Td =292℃であり、良好な耐熱性を示すことがわかった。
次に、Ir(pdmi)2(acac)のジクロロメタン中における吸収スペクトルを図6に示す。比較のため、図6では配位子(pdmi)のみの吸収スペクトルも合わせて載せた。配位子pdmiの吸収スペクトルが310nm付近の1ピークのみであるのに対し、本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)は288nm、368nm、417nmおよび470nmに吸収ピークを有している。
このように、本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)は、配位子単独の吸収スペクトルに比べ、長波長側にいくつもの吸収ピークが観測される。これは、オルトメタル錯体等によく見られる有機金属錯体特有の吸収であり、一重項MLCT遷移、三重項π−π*遷移、三重項MLCT遷移などに対応すると類推される。特に、最も長波長側の吸収ピークが可視領域においてブロードな裾を引いており、三重項MLCT遷移特有の吸収スペクトルであると考えられる。すなわち、Ir(pdmi)2(acac)は三重項励起状態への直接光励起や項間交差が可能な化合物であることがわかった。
また、本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)のジクロロメタン中における発光スペクトルおよび励起スペクトルを図7に示す。発光スペクトルは623nmに発光ピークを有する赤色発光であった。なお、本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)のジクロロメタン溶液に光照射した際に、酸素置換すると化合物由来の発光がほとんど見られないのに対し、アルゴン置換すると発光が見られることから、この発光は燐光であることが示唆される。
本実施例2では、上記構造式(32)で表される本発明の有機金属錯体(略称:Ir(pif)2(acac))の合成法を具体的に例示する。
〔ステップ1:9−ベンゾイルフルオレンの合成〕
ステップ1として、配位子の原料となる9−ベンゾイルフルオレンを合成する。まず、9−フルオレンカルボン酸3.50gとトリフルオロメタンスルホン酸25gに脱水ベンゼン150mlを加え、窒素雰囲気下63℃にて4時間加熱撹拌した。次に、室温に冷却した溶液に氷水2lを加え、有機層をジクロロメタンにて分取した。さらに、飽和炭酸水素ナトリウムと飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を濃縮した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン)で精製することにより、目的物である9−ベンゾイルフルオレンを得た(白色粉末、収率46%)。
〔ステップ2:配位子(pif)の合成〕
次に、上記で得られた9−ベンゾイルフルオレン1.95gとフェニルヒドラジン0.78gに酢酸20mlを加え、加熱還流下1時間半撹拌した。室温に冷却した後、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン系)で精製することにより、配位子である2−フェニル−3−(スピロ−9−フルオレニル)−インドレニン(略称:pif)を得た(淡黄色粉末、収率57%)。
〔ステップ3:複核錯体([Ir(pif)2Cl]2)の合成〕
まず、2−エトキシエタノール30mlと水10mlとの混合液を溶媒として、上記で得られた配位子pifを1.42g、塩化イリジウム(IrCl3・HCl・H2O)を0.48g混合し、窒素雰囲気下14時間還流することにより、複核錯体[Ir(pif)2Cl]2 を得た(赤色粉末、収率80%)。
〔ステップ4:本発明の有機金属錯体([Ir(pif)2(acac)])の合成〕
さらに、2−エトキシエタノール30mlを溶媒として、上記で得られた[Ir(pif)2Cl]2 を1.00g、アセチルアセトン(Hacac)を0.17ml、炭酸ナトリウムを0.58g混合し、窒素雰囲気下にて15時間還流した。これを濾過して得られた溶液を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン系)で精製した。ジクロロメタン/メタノール溶媒より再結晶を行い、上記構造式(32)で表される本発明の有機金属錯体Ir(pif)2(acac)を得た(赤色粉末、収率39%)。得られたIr(pif)2(acac)の核磁気共鳴分光法(1H−NMR)による分析結果は下記の通りである。
1H−NMR.δ(DMSO−d6):8.21(q,4H),7.64(d,2H),7.56(q,4H),7.44(t,2H),7.32(q,4H),7.20(t,2H),6.99(d,2H),6.88(d,2H),6.77(d,4H),6.64(t,2H),6.39(t,2H),6.14(d,2H),5.42(s,1H),1.96(s,6H)
また、得られた本発明の有機金属錯体Ir(pif)2(acac)の分解温度Td をTG−DTAにより測定したところ、Td =383℃であり、極めて良好な耐熱性を示すことがわかった。
次に、Ir(pif)2(acac)のジクロロメタン中における吸収スペクトル、および発光スペクトル(PL)を図8に示す。なお、発光スペクトルは、ハロゲンランプの光をスリットによって分光して取り出した468nmの波長の光を、励起光として用いたときに得られたものである。本発明の有機金属錯体Ir(pif)2(acac)は305nm、378nm、427nmおよび482nmに吸収ピークを有している。したがって実施例1と同様、Ir(pif)2(acac)は三重項励起状態への直接光励起や項間交差が可能な化合物であることがわかった。また、発光スペクトルは642nmに発光ピークを有する赤色発光であった。
また、本発明の有機金属錯体Ir(pif)2(acac)を含むジクロロメタン溶液に酸素を含む気体を注入し、酸素を溶存させた状態でIr(pif)2(acac)を発光させたときの発光強度を調べた。また、得られたIr(pif)2(acac)を含むジクロロメタン溶液にアルゴンを注入し、アルゴンを溶存させた状態でIr(pif)2(acac)を発光させたときの発光強度を調べた。その結果、Ir(pif)2(acac)由来の発光は酸素を溶存させた状態における発光強度よりもアルゴンを溶存させた状態における発光強度の方が強いという、燐光を発光する物質と同様の傾向を示すことが分かった。このことから、Ir(pif)2(acac)由来の発光は燐光であると考えられる。
本実施例3では、実施例1にて合成した本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)を用いた電界発光素子の例を、具体的に例示する。素子構造は実施の形態3で述べた構成であるため、図1を用いて説明する。
まず、基板100上に、110nmの膜厚となるようにインジウム錫酸化物を成膜し、第1の電極101を形成した。なお、成膜にはスパッタ法を用いた。
次に、第1の電極101上に、膜厚20nmとなるようにCuPcを成膜し、正孔注入層111を形成した。なお、成膜は、第1の電極101が形成された基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに第1の電極101が形成された面を下方にして固定し、真空蒸着装置の内部に備えられた蒸発源にCuPcを入れ、抵抗加熱法を用いた蒸着法によって行った。さらに、正孔注入層111上に、膜厚30nmとなるようにα−NPDを成膜し、正孔輸送層112を形成した。成膜は、正孔注入層111の形成と同様に、蒸着法によって行った。
次に、CBP中に構造式(14)で表されるIr(pdmi)2(acac)が5質量%の割合で含まれるようにCBPを成膜し、発光層113を形成した。なお、成膜は、CBPとIr(pdmi)2(acac)とをそれぞれ蒸発源として備えた共蒸着法を用いて行い、膜厚は30nmになるようにした。ここで、CBPは、ホスト材料として機能する。
次いで、発光層113上に、膜厚10nmと成るようにBAlqを成膜し、ホールブロッキング層114を形成した。さらにホールブロッキング層114上に、膜厚20nmとなるようにAlq3を成膜し、電子輸送層115を形成した。これらの層の成膜は、正孔注入層111の形成と同様に、蒸着法によって行った。
以上のようにして、正孔注入層111、正孔輸送層112、発光層113、ホールブロッキング層114、電子輸送層115を積層してなる電界発光層102を形成した。
最後に、電子輸送層115上に、膜厚1nmとなるように弗化カルシウム(CaF2)を、次いで膜厚150nmとなるようにAlを成膜し、第2の電極103を形成した。これらの成膜は、正孔注入層111の形成と同様に、蒸着法によって行った。
また、作製した電界発光素子を窒素雰囲気下のグローブボックス内に移動し、同グローブボックスにてシール材を用いて封止を行った。電界発光素子を封止後グローブボックス外に取り出し、8.6Vの電圧を印加したところ、220cd/m2の輝度で発光した。この時の発光スペクトルを図9に示す。600〜800nmの赤色領域に見られる複数のピークは、本発明の有機金属錯体Ir(pdmi)2(acac)に由来する発光スペクトルである。また、500nm付近のピークは、ホールブロッキング層114として用いているBAlqに由来する発光スペクトルと考えられる。
なお、220cd/m2におけるCIE色度座標は(x、y)=(0.29,0.37)であり、白色と視認された。また、10cd/m2時、1000cd/m2時のCIE色度座標は、それぞれ(x、y)=(0.30,0.38)、(x、y)=(0.27,0.38)であり、輝度に対する色度の変化は少なかった。以上で述べたように、本実施例では白色発光を示す電界発光素子が得られた。
本実施例では、画素部に本発明の電界発光素子を有する発光装置について図4を用いて説明する。なお、図4(A)は、発光装置を示す上面図、図4(B)は図4(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された401は駆動回路部(ソース側駆動回路)、402は画素部、403は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、404は封止基板、405はシール剤であり、シール剤405で囲まれた内側407は、空間になっている。
なお、408はソース側駆動回路401及びゲート側駆動回路403に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)409からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図4(B)を用いて説明する。基板410上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路401と、画素部402が示されている。
なお、ソース側駆動回路401はnチャネル型TFT423とpチャネル型TFT424とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部402はスイッチング用TFT411と、電流制御用TFT412とそのドレインに電気的に接続された第1の電極413とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極413の端部を覆って絶縁物414が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物414の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物414の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物414の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物414として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極413上には、電界発光層416、および第2の電極417がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極413に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、電界発光層416は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。電界発光層416には、本発明の有機金属錯体(上記一般式(1)、(2)、(26)または(27))をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、電界発光層に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本発明においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。より具体的には、実施例3で示したような電界発光層を適用すればよい。
さらに、電界発光層416上に形成される第2の電極(陰極)417に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCaN)を用いればよい。なお、電界発光層416で生じた光が第2の電極417を透過させる場合には、第2の電極(陰極)417として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
さらにシール剤405で封止基板404を素子基板410と貼り合わせることにより、素子基板401、封止基板404、およびシール剤405で囲まれた空間407に電界発光素子418が備えられた構造になっている。なお、空間407には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール剤405で充填される構成も含むものとする。
なお、シール剤405にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板404に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の電界発光素子を有する発光装置を得ることができる。
例えば、本発明の電界発光素子を有する発光装置を表示部として有する様々な電気器具を提供することができる。
本発明の電界発光素子を有する発光装置を用いて作製された電気器具として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルビデオディスク(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。これらの電気器具の具体例を図5に示す。
図5(A)は表示装置であり、筐体5101、支持台5102、表示部5103、スピーカー部5104、ビデオ入力端子5105等を含む。本発明の電界発光素子を有する発光装置をその表示部5103に用いることにより作製される。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用装置が含まれる。
図5(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体5201、筐体5202、表示部5203、キーボード5204、外部接続ポート5205、ポインティングマウス5206等を含む。本発明の電界発光素子を有する発光装置をその表示部5203に用いることにより作製される。
図5(C)はモバイルコンピュータであり、本体5301、表示部5302、スイッチ5303、操作キー5304、赤外線ポート5305等を含む。本発明の電界発光素子を有する発光装置をその表示部5302に用いることにより作製される。
図5(D)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体5401、筐体5402、表示部A5403、表示部B5404、記録媒体(DVD等)読み込み部5405、操作キー5406、スピーカー部5407等を含む。表示部A5403は主として画像情報を表示し、表示部B5404は主として文字情報を表示するが、本発明の電界発光素子を有する発光装置をこれら表示部A5403、B5404に用いることにより作製される。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図5(E)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体5501、表示部5502、アーム部5503を含む。本発明の電界発光素子を有する発光装置をその表示部5502に用いることにより作製される。
図5(F)はビデオカメラであり、本体5601、表示部5602、筐体5603、外部接続ポート5604、リモコン受信部5605、受像部5606、バッテリー5607、音声入力部5608、操作キー5609、接眼部5610等を含む。本発明の電界発光素子を有する発光装置をその表示部5602に用いることにより作製される。
ここで、図5(G)は携帯電話であり、本体5701、筐体5702、表示部5703、音声入力部5704、音声出力部5705、操作キー5706、外部接続ポート5707、アンテナ5708等を含む。本発明の電界発光素子を有する発光装置をその表示部5703に用いることにより作製される。なお、表示部5703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電力を抑えることができる。
以上の様に、本発明の電界発光素子を有する発光装置の適用範囲は極めて広く、この発光装置をあらゆる分野の電気器具に適用することが可能である。
実施の形態3における電界発光素子の素子構造を説明する図。 実施の形態4における電界発光素子の素子構造を説明する図。 実施の形態5における電界発光素子の素子構造を説明する図。 発光装置について説明する図。 電気器具について説明する図。 本発明の有機金属錯体の吸収スペクトルを示す図。 本発明の有機金属錯体の励起・発光スペクトルを示す図。 本発明の有機金属錯体の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。 本発明の電界発光素子の発光スペクトルを示す図。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される有機金属錯体。
    Figure 2005060374
    (式中、R1〜R4はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。R5〜R6は、水素またはアルキル基を表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
  2. 下記一般式(2)で表される有機金属錯体。
    Figure 2005060374
    (式中、R1〜R8はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。R9〜R10は、水素、またはアルキル基、を表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
  3. 請求項1または請求項2に記載の有機金属錯体において、前記Lは、下記構造式(3)乃至(9)に示すモノアニオン性の配位子のいずれか一であることを特徴とする有機金属錯体。
    Figure 2005060374
  4. 下記一般式(10)で表される有機金属錯体。
    Figure 2005060374
    (式中、R1〜R6はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
  5. 下記一般式(11)で表される有機金属錯体。
    Figure 2005060374
    (式中、R1〜R10はそれぞれ同一でも異なっていても良く、水素、またはハロゲン元素、またはアルキル基、またはアルコキシル基、または置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環残基、のいずれかを表す。またArは、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい複素環残基、を表す。また、Mは第9族元素または第10族元素を表し、前記Mが第9族元素の場合はn=2、第10族元素の場合はn=1となる。またLは、ベータジケトン構造を有するモノアニオン性の配位子、またはカルボキシル基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、またはフェノール性水酸基を有するモノアニオン性の二座キレート配位子、のいずれかを表す。)
  6. 請求項4または請求項5に記載の有機金属錯体において、前記Lは、下記構造式(3)乃至(9)に示すモノアニオン性の配位子のいずれか一であることを特徴とする有機金属錯体。
    Figure 2005060374
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の有機金属錯体において、前記Mは、イリジウム元素または白金元素を表すことを特徴とする有機金属錯体。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の有機金属錯体を用いたことを特徴とする電界発光素子。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の有機金属錯体を、発光体として用いたことを特徴とする電界発光素子。
  10. 請求項8または請求項9に記載の電界発光素子を用いたことを特徴とする発光装置。
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