JP2005060245A - 2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境に悪影響を与えることなく、しかも高収率で高品質の目的物を安価で効率的に製造することが可能な2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法を提供すること。
【解決手段】酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法とする。
【解決手段】酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関し、その目的は、環境に悪影響を与えることなく、しかも高収率で高品質の目的物を安価で効率的に製造することが可能な2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンは、プラスチック、ゴム、潤滑油等の非汚染性酸化防止剤として有用な化合物である。
2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンは1,4−ヒドロキノンをイソブチレンでt−ブチル化することにより製造される。この際に多量の硫酸触媒(特許文献1及び2参照)やリン酸触媒(特許文献3参照)が用いられる。
しかしながら、これらの方法は、触媒として使用した硫酸やリン酸の回収と、大量に発生する廃水の処理が必要であり、環境対策上大きな問題であった。
またこれらの方法は、2−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンなどの副生成物が生成するために、得られる2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの純度が低かったり、精製に手間がかかる場合があったりした。
【0003】
一方、環境対策のために、反応触媒として固体酸を使用することが検討されており、例えば非特許文献1には、2−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンのt−ブチル化する位置の選択性を確認する目的で、固体酸として強酸性陽イオン交換樹脂を使用することが記載されている。
しかしながら、反応溶媒として、「エチレングルコールジメチルエーテル+シクロヘキサン」、「酢酸エチル+シクロヘキサン」、「2−ヘプタノン+シクロヘキサン」といった混合溶媒を使用した系が用いられており、転化率はそれぞれ55.8%、71.1%、66.2%と低く、工業的に実施するには非効率的な方法であった。
【0004】
また非特許文献2には、1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する際に、固体酸としてヘテロポリ酸を使用することが検討されているが、モノ−t−ブチル体が主に生成しており、ジ−t−ブチル体は殆ど生成していない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭47−25138号公報
【特許文献2】
特開昭53−71025号公報
【特許文献3】
特開昭62−81341号公報
【非特許文献1】
J. Molecular Catalysis, 78, (1993) p.237−248
【非特許文献2】
React. Kinet. Catal. Lett., 54 (2), (1995) p.413−417
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、大量の硫酸やリン酸を使用せずに環境に負荷を与えることなく、しかも高収率で高品質の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを安価で効率的に製造することができる方法に関して鋭意研究を続けたところ、酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いて原料物質である1,4−ヒドロキノンとイソブチレンとを反応させることによって、処理困難な廃水を生成せずに環境に負荷を与えることなく、しかも副生成物の生成が抑制されて高純度の目的物を高収率で回収することができることを見出し、本発明の完成に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に係る発明は、酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
請求項2に係る発明は、前記有機溶媒が、1,4−ヒドロキノン及び2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを共に溶解することができる有機溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
請求項3に係る発明は、前記有機溶媒がケトン類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
請求項4に係る発明は、前記有機溶媒が、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、メチルn−ブチルケトン、エチルn−ブチルケトン、ジプロピルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトンからなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法について詳細に説明する。
本発明に係る2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法は、酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする。
【0009】
本発明では、酸性触媒として固体酸である強酸性陽イオン交換樹脂が使用される。用いられる強酸性陽イオン交換樹脂としては、耐溶剤性を有する強酸性陽イオン交換樹脂であれば特に限定されることなく使用することができる。
強酸性陽イオン交換樹脂の形態は特に限定されず、ゲル型、ポーラス型、ハイポーラス型、巨大網目型などを例示することができる。
【0010】
さらに、本発明では強酸性陽イオン交換樹脂として、イオン交換基としてスルホン酸基を有するスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂が好ましく用いられる。
具体的なスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂としては、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂、フェノール系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂、フッ素系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂などを例示することができる。
特に本発明では、一度反応に供した酸性触媒を特別な再活性化処理することなく再び反応に供することができ、リサイクル性に優れることから、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂が好ましく用いられる。
【0011】
強酸性陽イオン交換樹脂は、一般に市販されている強酸性陽イオン交換樹脂を使用することができる。例えば、ダイヤイオンSK1B、ダイヤイオンSK104、ダイヤイオンSK110、ダイヤイオンSK112、ダイヤイオンSK116、ダイヤイオンPK208、ダイヤイオンPK212、ダイヤイオンPK216、ダイヤイオンPK220、ダイヤイオンPK228、ダイヤイオンUBK530、ダイヤイオンUBK550、ダイヤイオンUBK535、ダイヤイオンUBK555(いずれも商品名、三菱化学社製)、ダウエックスHCR−S、ダウエックスHCR−W2、ダウエックスHGR−W2、ダウエックスマラソンC、ダウエックスモノスフィアー650C、ダウエックスMSC−1、ダウエックス88、ダウエックスモノスフィアー88(いずれも商品名、ダウケミカル社製)、アンバーリスト15、アンバーリスト16、アンバーリスト31、アンバーリスト35、アンバーライトIR120B、アンバーライトIR120BN、アンバーライトIR124、アンバーライト1006F、アンバーライト200CT、アンバーライト252(いずれも商品名、ロームアンドハース社製)、レバチット−K1131、レバチット−K1221、レバチット−K1411、レバチット−K2431、レバチット−K2611、レバチット−K2461、レバチット−K2661(いずれも商品名、バイエル社製)、ナフィオンH(商品名、デュポン社製)などを例示することができる。
本発明では、前述した強酸性陽イオン交換樹脂のうちの一種のみを使用してもよく、二種以上の強酸性陽イオン交換樹脂を共に使用しても構わない。
特に本発明では、前記した強酸性陽イオン交換樹脂のうち、アンバーリスト15が好ましく用いられる。
【0012】
本発明で用いられる有機溶媒は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノン及び2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを共に溶解することができる有機溶媒が好ましい。このような有機溶媒としては、ケトン類を例示することができ、具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、メチルn−ブチルケトン、エチルn−ブチルケトン、ジプロピルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトンなどを例示することができる。
本発明では、前述した有機溶媒のうちの一種のみを使用してもよく、二種以上の有機溶媒を共に使用しても構わない。
特に本発明では、沸点が118℃で工業的に汎用されているメチルイソブチルケトンがより好ましく用いられる。
【0013】
酸性触媒の存在下、有機溶媒中で、出発物質である1,4−ヒドロキノンをイソブチレンでt−ブチル化する方法は特に限定されず、イソブチレン及び1,4−ヒドロキノンを含有する有機溶媒と、酸性触媒とを効率よく接触させることができる方法を例示することができる。
具体的には、例えば、イソブチレンと1,4−ヒドロキノンを有機溶媒とともに反応槽内に加えた後に、この反応槽内に酸性触媒を投入する方法を例示することができる。
この際の酸性触媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の0.05〜0.3重量倍程度であり、好ましくは0.15〜0.25重量倍程度である。0.05重量倍より少ないと、反応速度が低下する場合がある。
0.3重量倍より多く使用しても反応速度が上昇しないことがあり、経済的に不利である。
また有機溶媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の1〜10重量倍程度であり、好ましくは3〜5重量倍程度である。
【0014】
イソブチレン及び1,4−ヒドロキノンを含有する有機溶媒と、酸性触媒とを効率よく接触させる上述した以外の方法としては、例えば、カラムに酸性触媒を充填して、このカラムに1,4−ヒドロキノン及びイソブチレンを溶解した有機溶媒を通液する方法を例示することができる。
この際の酸性触媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の0.05〜0.3重量倍程度であり、好ましくは0.15〜0.25重量倍程度である。0.05重量倍より少ないと、反応速度が低下する場合がある。
0.3重量倍より多く使用しても反応速度が上昇しないことがあり、経済的に不利である。
また有機溶媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の1〜10重量倍程度であり、好ましくは3〜5重量倍程度である。
【0015】
イソブチレン及び1,4−ヒドロキノンを含有する有機溶媒と、酸性触媒とを接触させる際の温度は特に限定されないが、80〜100℃が好ましい。80℃より低いと反応速度が遅くなる場合がある。100℃より高いと、イソブチレンの溶解度が低下するために、やはり反応速度が低下する場合がある。
【0016】
反応が終了したら、酸性触媒を除去するとともに、有機溶媒に溶解している生成物である2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを回収する。
生成物を回収する方法は特に限定されないが、例えば、有機溶媒を生成物である2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンが溶解しにくい溶媒、例えばキシレン、トルエン等の溶媒に置換して、生成物を析出させた後に、遠心分離などの通常の固液分離操作によって回収することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
攪拌機、コンデンサー、温度計、ガス吹込み管を備えた500mL四つロフラスコにヒドロキノンを50g、メチルイソブチルケトンを200g、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂であるアンバーリスト15(商品名、ロームアンドハース社製)を10g、それぞれ仕込んだ。
昇温しながら窒素を30分間吹込み、溶媒の温度が90℃に到達したら、イソブチレンを160mL/分で吹き込んだ。尚、イソブチレンは、ガス出口から漏れない程度の流量に随時調整した。反応の終点は、モノ−t−ブチル体がガスクロマトグラフで1面積%以下になった時点とした。
約8時間で反応が終了した。溶媒を冷却して触媒を濾別した。次いで、濾液を濃縮し、更にキシレン溶媒置換した後、冷却、晶析、乾燥させて、目的物の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを94g(収率93%)得た。また目的物の純度をガスクロマトグラフィーで測定したところ、99.9%であった。
【0018】
<実施例2>
実施例1で濾別したアンバーリスト15を何ら再生処理を施すこと無く用いた以外は、実施例1と同様の操作を3回繰り返し触媒のリサイクル性を確認した。
この結果、触媒使用回数4回目での収量は、92g(収率90%)であった。
これにより、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂は何ら再生処理を施すこと無く、そのまま次の反応に供することができることが確認された。
【0019】
<比較例1>
特開昭47−25138号公報に記載の実施例に従い、硫酸を触媒として2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを製造した。
即ち、温度計、コンデンサー、ガス吹込み管、攪拌器を備えた500mL四つ口フラスコに濃度53%の硫酸を220mL、ヒドロキノンを17.5g、それぞれ仕込んだ。
攪拌しながら60℃に加熱して、イソブチレン16.7gを3時間にわたり吹き込んだ。さらに、60℃で30分間攪拌し続け、次いで、n−ヘキサン27gを徐々に添加した。
静置して四つ口フラスコの底部から硫酸層を抜き取った。四つ口フラスコに300mLの水を加え、加熱してn−ヘキサンを蒸留して回収した。液温が95℃に達したところで加熱を終了して60℃の温水400mLで4回洗浄した。洗浄水がブロムフェノールブルーで青色に染色することを確認した。
濾過して乾燥することにより、目的物の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを得た。目的物の純度をガスクロマトグラフィーで測定したところ、96.4%であった。
比較例1のように酸性触媒として硫酸を使用した場合、実施例1のように酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を使用した場合に比べて純度が低下することが分かる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法は、処理困難な廃水を生成することなく環境に負荷を与えることがない。しかも、副生成物の生成が抑制されて高純度の目的物を高収率で回収することができる。さらに、酸性触媒としてポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂を使用した場合は、何ら再活性化処理することなく酸性触媒をリサイクルすることができ、高収率で高品質の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを安価で効率的に製造することが可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関し、その目的は、環境に悪影響を与えることなく、しかも高収率で高品質の目的物を安価で効率的に製造することが可能な2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンは、プラスチック、ゴム、潤滑油等の非汚染性酸化防止剤として有用な化合物である。
2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンは1,4−ヒドロキノンをイソブチレンでt−ブチル化することにより製造される。この際に多量の硫酸触媒(特許文献1及び2参照)やリン酸触媒(特許文献3参照)が用いられる。
しかしながら、これらの方法は、触媒として使用した硫酸やリン酸の回収と、大量に発生する廃水の処理が必要であり、環境対策上大きな問題であった。
またこれらの方法は、2−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンなどの副生成物が生成するために、得られる2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの純度が低かったり、精製に手間がかかる場合があったりした。
【0003】
一方、環境対策のために、反応触媒として固体酸を使用することが検討されており、例えば非特許文献1には、2−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンのt−ブチル化する位置の選択性を確認する目的で、固体酸として強酸性陽イオン交換樹脂を使用することが記載されている。
しかしながら、反応溶媒として、「エチレングルコールジメチルエーテル+シクロヘキサン」、「酢酸エチル+シクロヘキサン」、「2−ヘプタノン+シクロヘキサン」といった混合溶媒を使用した系が用いられており、転化率はそれぞれ55.8%、71.1%、66.2%と低く、工業的に実施するには非効率的な方法であった。
【0004】
また非特許文献2には、1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する際に、固体酸としてヘテロポリ酸を使用することが検討されているが、モノ−t−ブチル体が主に生成しており、ジ−t−ブチル体は殆ど生成していない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭47−25138号公報
【特許文献2】
特開昭53−71025号公報
【特許文献3】
特開昭62−81341号公報
【非特許文献1】
J. Molecular Catalysis, 78, (1993) p.237−248
【非特許文献2】
React. Kinet. Catal. Lett., 54 (2), (1995) p.413−417
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、大量の硫酸やリン酸を使用せずに環境に負荷を与えることなく、しかも高収率で高品質の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを安価で効率的に製造することができる方法に関して鋭意研究を続けたところ、酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いて原料物質である1,4−ヒドロキノンとイソブチレンとを反応させることによって、処理困難な廃水を生成せずに環境に負荷を与えることなく、しかも副生成物の生成が抑制されて高純度の目的物を高収率で回収することができることを見出し、本発明の完成に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1に係る発明は、酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
請求項2に係る発明は、前記有機溶媒が、1,4−ヒドロキノン及び2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを共に溶解することができる有機溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
請求項3に係る発明は、前記有機溶媒がケトン類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
請求項4に係る発明は、前記有機溶媒が、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、メチルn−ブチルケトン、エチルn−ブチルケトン、ジプロピルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトンからなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法について詳細に説明する。
本発明に係る2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法は、酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする。
【0009】
本発明では、酸性触媒として固体酸である強酸性陽イオン交換樹脂が使用される。用いられる強酸性陽イオン交換樹脂としては、耐溶剤性を有する強酸性陽イオン交換樹脂であれば特に限定されることなく使用することができる。
強酸性陽イオン交換樹脂の形態は特に限定されず、ゲル型、ポーラス型、ハイポーラス型、巨大網目型などを例示することができる。
【0010】
さらに、本発明では強酸性陽イオン交換樹脂として、イオン交換基としてスルホン酸基を有するスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂が好ましく用いられる。
具体的なスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂としては、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂、フェノール系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂、フッ素系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂などを例示することができる。
特に本発明では、一度反応に供した酸性触媒を特別な再活性化処理することなく再び反応に供することができ、リサイクル性に優れることから、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂が好ましく用いられる。
【0011】
強酸性陽イオン交換樹脂は、一般に市販されている強酸性陽イオン交換樹脂を使用することができる。例えば、ダイヤイオンSK1B、ダイヤイオンSK104、ダイヤイオンSK110、ダイヤイオンSK112、ダイヤイオンSK116、ダイヤイオンPK208、ダイヤイオンPK212、ダイヤイオンPK216、ダイヤイオンPK220、ダイヤイオンPK228、ダイヤイオンUBK530、ダイヤイオンUBK550、ダイヤイオンUBK535、ダイヤイオンUBK555(いずれも商品名、三菱化学社製)、ダウエックスHCR−S、ダウエックスHCR−W2、ダウエックスHGR−W2、ダウエックスマラソンC、ダウエックスモノスフィアー650C、ダウエックスMSC−1、ダウエックス88、ダウエックスモノスフィアー88(いずれも商品名、ダウケミカル社製)、アンバーリスト15、アンバーリスト16、アンバーリスト31、アンバーリスト35、アンバーライトIR120B、アンバーライトIR120BN、アンバーライトIR124、アンバーライト1006F、アンバーライト200CT、アンバーライト252(いずれも商品名、ロームアンドハース社製)、レバチット−K1131、レバチット−K1221、レバチット−K1411、レバチット−K2431、レバチット−K2611、レバチット−K2461、レバチット−K2661(いずれも商品名、バイエル社製)、ナフィオンH(商品名、デュポン社製)などを例示することができる。
本発明では、前述した強酸性陽イオン交換樹脂のうちの一種のみを使用してもよく、二種以上の強酸性陽イオン交換樹脂を共に使用しても構わない。
特に本発明では、前記した強酸性陽イオン交換樹脂のうち、アンバーリスト15が好ましく用いられる。
【0012】
本発明で用いられる有機溶媒は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノン及び2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを共に溶解することができる有機溶媒が好ましい。このような有機溶媒としては、ケトン類を例示することができ、具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、メチルn−ブチルケトン、エチルn−ブチルケトン、ジプロピルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトンなどを例示することができる。
本発明では、前述した有機溶媒のうちの一種のみを使用してもよく、二種以上の有機溶媒を共に使用しても構わない。
特に本発明では、沸点が118℃で工業的に汎用されているメチルイソブチルケトンがより好ましく用いられる。
【0013】
酸性触媒の存在下、有機溶媒中で、出発物質である1,4−ヒドロキノンをイソブチレンでt−ブチル化する方法は特に限定されず、イソブチレン及び1,4−ヒドロキノンを含有する有機溶媒と、酸性触媒とを効率よく接触させることができる方法を例示することができる。
具体的には、例えば、イソブチレンと1,4−ヒドロキノンを有機溶媒とともに反応槽内に加えた後に、この反応槽内に酸性触媒を投入する方法を例示することができる。
この際の酸性触媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の0.05〜0.3重量倍程度であり、好ましくは0.15〜0.25重量倍程度である。0.05重量倍より少ないと、反応速度が低下する場合がある。
0.3重量倍より多く使用しても反応速度が上昇しないことがあり、経済的に不利である。
また有機溶媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の1〜10重量倍程度であり、好ましくは3〜5重量倍程度である。
【0014】
イソブチレン及び1,4−ヒドロキノンを含有する有機溶媒と、酸性触媒とを効率よく接触させる上述した以外の方法としては、例えば、カラムに酸性触媒を充填して、このカラムに1,4−ヒドロキノン及びイソブチレンを溶解した有機溶媒を通液する方法を例示することができる。
この際の酸性触媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の0.05〜0.3重量倍程度であり、好ましくは0.15〜0.25重量倍程度である。0.05重量倍より少ないと、反応速度が低下する場合がある。
0.3重量倍より多く使用しても反応速度が上昇しないことがあり、経済的に不利である。
また有機溶媒の使用量は特に限定されないが、1,4−ヒドロキノンの使用量の1〜10重量倍程度であり、好ましくは3〜5重量倍程度である。
【0015】
イソブチレン及び1,4−ヒドロキノンを含有する有機溶媒と、酸性触媒とを接触させる際の温度は特に限定されないが、80〜100℃が好ましい。80℃より低いと反応速度が遅くなる場合がある。100℃より高いと、イソブチレンの溶解度が低下するために、やはり反応速度が低下する場合がある。
【0016】
反応が終了したら、酸性触媒を除去するとともに、有機溶媒に溶解している生成物である2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを回収する。
生成物を回収する方法は特に限定されないが、例えば、有機溶媒を生成物である2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンが溶解しにくい溶媒、例えばキシレン、トルエン等の溶媒に置換して、生成物を析出させた後に、遠心分離などの通常の固液分離操作によって回収することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
攪拌機、コンデンサー、温度計、ガス吹込み管を備えた500mL四つロフラスコにヒドロキノンを50g、メチルイソブチルケトンを200g、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂であるアンバーリスト15(商品名、ロームアンドハース社製)を10g、それぞれ仕込んだ。
昇温しながら窒素を30分間吹込み、溶媒の温度が90℃に到達したら、イソブチレンを160mL/分で吹き込んだ。尚、イソブチレンは、ガス出口から漏れない程度の流量に随時調整した。反応の終点は、モノ−t−ブチル体がガスクロマトグラフで1面積%以下になった時点とした。
約8時間で反応が終了した。溶媒を冷却して触媒を濾別した。次いで、濾液を濃縮し、更にキシレン溶媒置換した後、冷却、晶析、乾燥させて、目的物の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを94g(収率93%)得た。また目的物の純度をガスクロマトグラフィーで測定したところ、99.9%であった。
【0018】
<実施例2>
実施例1で濾別したアンバーリスト15を何ら再生処理を施すこと無く用いた以外は、実施例1と同様の操作を3回繰り返し触媒のリサイクル性を確認した。
この結果、触媒使用回数4回目での収量は、92g(収率90%)であった。
これにより、ポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂は何ら再生処理を施すこと無く、そのまま次の反応に供することができることが確認された。
【0019】
<比較例1>
特開昭47−25138号公報に記載の実施例に従い、硫酸を触媒として2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを製造した。
即ち、温度計、コンデンサー、ガス吹込み管、攪拌器を備えた500mL四つ口フラスコに濃度53%の硫酸を220mL、ヒドロキノンを17.5g、それぞれ仕込んだ。
攪拌しながら60℃に加熱して、イソブチレン16.7gを3時間にわたり吹き込んだ。さらに、60℃で30分間攪拌し続け、次いで、n−ヘキサン27gを徐々に添加した。
静置して四つ口フラスコの底部から硫酸層を抜き取った。四つ口フラスコに300mLの水を加え、加熱してn−ヘキサンを蒸留して回収した。液温が95℃に達したところで加熱を終了して60℃の温水400mLで4回洗浄した。洗浄水がブロムフェノールブルーで青色に染色することを確認した。
濾過して乾燥することにより、目的物の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを得た。目的物の純度をガスクロマトグラフィーで測定したところ、96.4%であった。
比較例1のように酸性触媒として硫酸を使用した場合、実施例1のように酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を使用した場合に比べて純度が低下することが分かる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法は、処理困難な廃水を生成することなく環境に負荷を与えることがない。しかも、副生成物の生成が抑制されて高純度の目的物を高収率で回収することができる。さらに、酸性触媒としてポリスチレン系スルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂を使用した場合は、何ら再活性化処理することなく酸性触媒をリサイクルすることができ、高収率で高品質の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを安価で効率的に製造することが可能である。
Claims (4)
- 酸性触媒の存在下、有機溶媒中において、イソブチレンを用いて1,4−ヒドロキノンをt−ブチル化する2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法であって、前記酸性触媒として強酸性陽イオン交換樹脂を用いることを特徴とする2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法。
- 前記有機溶媒が、1,4−ヒドロキノン及び2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンを共に溶解することができる有機溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法。
- 前記有機溶媒がケトン類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法。
- 前記有機溶媒が、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、メチルn−ブチルケトン、エチルn−ブチルケトン、ジプロピルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトンからなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法。
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JP2003207408A JP2005060245A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | 2,5−ジ−t−ブチル−1,4−ヒドロキノンの製造方法 |
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CN115124407A (zh) * | 2022-09-02 | 2022-09-30 | 西陇科学股份有限公司 | 一种2,5-二特辛基对苯二酚的制备方法 |
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2003
- 2003-08-12 JP JP2003207408A patent/JP2005060245A/ja active Pending
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