JP2005059747A - 収穫機の運転部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 運転座席の高さ変更も姿勢変更も可能な収穫機の運転部構造を提供する。
【解決手段】 運転座席2の前端側を揺動リンク11を介して座席支持体7に連結し、運転座席2の後端側に支持作用する後支持アーム12及び受け止め部15を座席支持体2に設けてある。揺動リンク11は、リンク支持部18から前方向きに延出して運転座席2を前側位置にしたり、リンク支持部18から後方向きに延出して運転座席2を後側取り付け位置にする。後支持アーム12が倒伏作用解除状態に切り換えられると、受け止め部15は、運転座席2の後端側を低配置レベルにして受け止め支持する。後支持アーム12が起立側作用状態に切り換えられると、運転座席2の後端側を高配置レベルにして受け止め支持する。
【選択図】 図8
【解決手段】 運転座席2の前端側を揺動リンク11を介して座席支持体7に連結し、運転座席2の後端側に支持作用する後支持アーム12及び受け止め部15を座席支持体2に設けてある。揺動リンク11は、リンク支持部18から前方向きに延出して運転座席2を前側位置にしたり、リンク支持部18から後方向きに延出して運転座席2を後側取り付け位置にする。後支持アーム12が倒伏作用解除状態に切り換えられると、受け止め部15は、運転座席2の後端側を低配置レベルにして受け止め支持する。後支持アーム12が起立側作用状態に切り換えられると、運転座席2の後端側を高配置レベルにして受け止め支持する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、運転座席を備えた自走機体の前部に収穫前処理部を連結してある収穫機の運転部構造に関する。
上記収穫機にあっては、収穫前処理部の作業状況を見やすくするなど、運転座席の前側のみを使用して浅く腰掛けしながら運転されることがある。このため、従来、たとえば特許文献1に示されるように、運転座席10の前端側のブラケット22と、エンジンボンネット9(座席支持体に相当)の固定枠20にわたって連結している揺動リンク22を備え、揺動リンク22を固定枠20に対して揺動させて固定枠20から機体前方向きに延出した状態にすると、運転座席10のブラケット22に棒状部材23を介して付いているローラ17、及び、運転座席10の後端側に付いている脚18がエンジンボンネット9の載置台19から外れた部位に載り、運転座席10が通常の着座に使用しやすいように着座姿勢になる。揺動リンク22を固定枠20から機体後方向きに延出した状態にすると、ローラ17及び脚18がエンジンボンネット9の載置台19に載り、運転座席10が浅く腰掛けするのに使用しやすいように後上がり傾斜姿勢になるものがあった。
また、この種収穫機において、従来、たとえば特許文献2に示されるように、エンジンボンネット1(座席支持体に相当)に設けたボンネット側取付部材7の長孔11に摺動及び回動自在に入り込むようにして運転座席4の前端側の座席側取付部材5に設けた連結部10を備え、エンジンボンネット1に設けたボンネット側取付部材8と、運転座席4の後端側の座席側取付部材6にわたって連結した連結リンク9を備え、連結リンク9がボンネット側取付部材8に対して揺動して、ボンネット側取付部材8から前方側に向かって延びるとともにエンジンボンネット上板1aによって受止め支持される姿勢になると、運転座席4が前側取付位置になり、連結リンク9がボンネット側取付部材8から後方側に向かって延びるとともにエンジンボンネット上板1aによって受止め支持される姿勢になると、運転座席4が後側取付位置になるものがあった。すなわち、運転座席4を前後に位置調節できるものがあった。
従来、運転座席を後上がり傾斜の姿勢に切り換えて浅く腰掛けするのに使用しやすくなった収穫機にあっては、前後に位置調節して着座するには使用しにくくなっており、前後に位置調節しても着座しやすくなった収穫機にあっては、浅く腰掛けする場合には使用しにくくなっていた。
本発明の目的は、前後に位置調節しても着座しやすい状態が得られるとともに浅く腰掛けする場合にも使用しやすい状態が得られ、さらに、前後側いずれに調節した場合でも、浅く腰掛けするのに使用しやすい収穫機の運転部構造を提供することにある。
本発明の目的は、前後に位置調節しても着座しやすい状態が得られるとともに浅く腰掛けする場合にも使用しやすい状態が得られ、さらに、前後側いずれに調節した場合でも、浅く腰掛けするのに使用しやすい収穫機の運転部構造を提供することにある。
本第1発明にあっては、運転座席を備えた自走機体の前部に収穫前処理部を連結してある収穫機の運転部構造において、
運転座席の前端側に対して一端側が機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結し、他端側が座席支持体に対して機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結している揺動リンクを介して、運転座席の前端側を前記座席支持体に連結し、運転座席の後端側に支持作用する後支持アーム及び受け止め部を前記座席支持体に設けるとともに、前記後支持アームは、座席支持体に対して起伏揺自在に連結しているとともに、座席支持体に対して起伏揺動操作されることにより、運転座席の後端側を座席支持体に対する高配置レベルにして支持する起立側作用状態と、座席支持体に対して倒伏して運転座席の後端側に対する受け止め支持を解除する倒伏作用解除状態とに切り換わるように構成し、前記受け止め部は、前記後支持アームが倒伏作用解除状態に切り換わることにより、運転座席の後端側を、前記後支持アームによって支持される際の配置レベルより低い配置レベルにして下方から受け止め支持するように構成してある。
運転座席の前端側に対して一端側が機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結し、他端側が座席支持体に対して機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結している揺動リンクを介して、運転座席の前端側を前記座席支持体に連結し、運転座席の後端側に支持作用する後支持アーム及び受け止め部を前記座席支持体に設けるとともに、前記後支持アームは、座席支持体に対して起伏揺自在に連結しているとともに、座席支持体に対して起伏揺動操作されることにより、運転座席の後端側を座席支持体に対する高配置レベルにして支持する起立側作用状態と、座席支持体に対して倒伏して運転座席の後端側に対する受け止め支持を解除する倒伏作用解除状態とに切り換わるように構成し、前記受け止め部は、前記後支持アームが倒伏作用解除状態に切り換わることにより、運転座席の後端側を、前記後支持アームによって支持される際の配置レベルより低い配置レベルにして下方から受け止め支持するように構成してある。
すなわち、揺動リンクを前記軸芯まわりで座席支持体に対して揺動させ、揺動リンクが座席支持体に対して前方向きになれば運転座席が前方側に移動した状態になり、揺動リンクが座席支持体に対して後方向きになれば運転座席が後方側に移動した状態になる。運転座席が前方側と後方側のいずれに移動した場合においても、後支持アームを倒伏作用解除状態に切り換えて、運転座席の後端側を受け止め部によって受け止め支持させると、座席後端側が座席支持体に対する低配置レベルにして支持される状態になり、運転座席は前端側と後端側で配置レベルが変化しないかあまり変化しない取り付け状態になる。これに対し、運転座席が前方側と後方側のいずれに移動した場合においても、後支持アームを起立側作用状態に切り換えて、この後支持アームによって運転座席の後端側を受け止め支持させると、座席後端側が座席支持体に対する高配置レベルにして支持される状態になり、運転座席は後上がり傾斜姿勢の取り付け状態になる。運転座席が前方側に移動した場合と後方側に移動した場合では、運転座席の後支持アームによって受け止め支持される部位が運転座席の前後方向に変化して運転座席の後上がり傾斜角が変化する。
これにより、揺動リンクを前向きと後向きに揺動切り換えするとともに後支持アームを倒伏作用解除状態にして受け止め部を運転座席の後端側に支持させることにより、運転座席が前後に位置変化し、前側と後側のいずれに位置変化した場合も、前端側と後端側で配置レベルが変化しないかあまり変化しなくて着座しやすい状態になる。揺動リンクを前向きと後向きに揺動切り換えするとともに後支持アームを起立作用状態に切り換えて運転座席の後端側に受け止め作用させることにより、運転座席が前後に位置変化し、前側と後側のいずれに位置変化した場合も、後上がり傾斜姿勢になって浅く腰掛けするのに使用しやすい状態になる。しかも、前側に位置した場合と後側に位置した場合とでは、後上がり傾斜角が異なり、この面からも浅く腰掛けしやすい状態になる。
これにより、揺動リンクを前向きと後向きに揺動切り換えするとともに後支持アームを倒伏作用解除状態にして受け止め部を運転座席の後端側に支持させることにより、運転座席が前後に位置変化し、前側と後側のいずれに位置変化した場合も、前端側と後端側で配置レベルが変化しないかあまり変化しなくて着座しやすい状態になる。揺動リンクを前向きと後向きに揺動切り換えするとともに後支持アームを起立作用状態に切り換えて運転座席の後端側に受け止め作用させることにより、運転座席が前後に位置変化し、前側と後側のいずれに位置変化した場合も、後上がり傾斜姿勢になって浅く腰掛けするのに使用しやすい状態になる。しかも、前側に位置した場合と後側に位置した場合とでは、後上がり傾斜角が異なり、この面からも浅く腰掛けしやすい状態になる。
従って、本第1発明によれば、運転者が変わった際、体格が異なっても、運転座席を前後に位置調節できるともに、前後側いずれに調節しても着座しやすい状態になって楽に運転できる。また、浅く腰掛けしながら運転する場合でも、かつ、前後側いずれに調節して浅く腰掛けする場合でも、使用しやすくて楽に運転できる。
本第2発明は、本第1発明の構成において、前記後支持アームを揺動付勢するスプリングを備えるとともに、このスプリングは、後支持アームが前記倒伏作用解除状態に切り換え操作されるに伴って後支持アームを倒伏作用解除状態に付勢する倒伏付勢状態に切り換わり、後支持アームが前記起立側作用状態に切り換え操作されるに伴って後支持アームを起立側作用状態に付勢する起立付勢状態に切り換わるように構成してある。
すなわち、後支持アームを倒伏作用解除状態に切り換え操作すれば、この操作に伴ってスプリングが倒伏付勢状態に切り換わって後支持アームを倒伏作用解除状態に付勢し、倒伏作用解除状態になった後支持アームは、振動などでガタ付いたり起立側作用状態に切り換わったりしないように倒伏作用解除状態に保持されるようになる。また、後支持アームを起立側作用状態に切り換え操作すれば、この操作に伴ってスプリングが起立付勢状態に切り換わって後支持アームを起立側作用状態に付勢し、起立側作用状態になった後支持アームは、振動などでガタ付いたり倒伏作用解除状態に切り換わったりしないように起立側作用状態に保持されるようになる。
従って、本第2発明によれば、運転座席の姿勢変更を行なう際、座席が滑り落ちるなどして振動や衝撃が発生しても、起立側作用状態や倒伏作用解除状態に切り換えてあった後支持アームの状態が変化して後支持アームを再度切り換え操作するという煩わしさを伴うことなく姿勢変更できる。また、走行の際、後支持アームが倒伏作用解除状態にあって着座による荷重が掛からなくなっていても、振動が伝わってもガタ付きにくくて騒音が発生しにくくなる。
本第3発明は、本第1又は第2発明の構成において、前記受け止め部に、後支持アームに当接してこの後支持アームを前記起立側作用状態に位置決めするストッパー部を備えてある。
すなわち、受けとめ部が後支持アームに対するストッパー手段となり、専用のストッパー手段を不要にしながら後支持アームを起立側作用状態に位置決めするものである。
従って、本第3発明によれば、後支持アームを起立側作用状態に位置するための専用のストッパー手段を省略して構造面やコスト面で有利に得られる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1,2に示すように、クローラ式走行装置1によって自走し、かつ、走行装置1などに動力伝達するエンジン8が装備された原動部、この原動部の上方に位置する運転座席2が装備された搭乗型の運転部を備えた自走機体の機体フレーム3の前部に、刈取り前処理部4を連結し、前記機体フレーム3の上に脱穀装置5及び穀粒タンク6を設けて、コンバインを構成してある。
図1,2に示すように、クローラ式走行装置1によって自走し、かつ、走行装置1などに動力伝達するエンジン8が装備された原動部、この原動部の上方に位置する運転座席2が装備された搭乗型の運転部を備えた自走機体の機体フレーム3の前部に、刈取り前処理部4を連結し、前記機体フレーム3の上に脱穀装置5及び穀粒タンク6を設けて、コンバインを構成してある。
このコンバインは、稲、麦などを収穫するものであり、刈取り前処理部4は、昇降機構(図示せず)によって前処理部フレーム4aを機体フレーム3に対して上下に揺動操作することにより、刈取り前処理部4を前端側が地面上近くに下降した作業状態と、地面上から高く上昇した非作業状態とに昇降操作するようになっている。刈取り前処理部4を作業状態にして自走機体を走行させると、刈取り前処理部4が複数の植付け条の植立穀稈を引起し装置4bによって引起し処理するとともにバリカン型の刈取装置4cによって刈取り処理し、刈取り穀稈を搬送装置4dによって機体後方向きに搬送する。脱穀装置5が脱穀フィードチェーン5aによって前記搬送装置4dからの刈取穀稈を受け継いで機体後方向きに挟持搬送し、その穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。穀粒タンク6が脱穀装置5からの脱穀粒を回収して貯留していく。
図2,3などに示すように、運転座席2は、この運転座席2の前端側の下方に位置する揺動リンク11、運転座席2の後端側の下方に位置する後支持アーム12を備えた座席切り換え機構Mを介して、座席支持体に兼用のエンジンボンネット7の上面側に取り付けてある。
図3,5などに示すように、前記座席切り換え機構Mは、前記揺動リンク11として左右一対の揺動リンク11,11を備え、前記後支持アーム12として左右一対の後支持アーム12,12を備え、左右一対の後支持アーム12の先端側どうしを連結している連結杆13の一端側に連結しているスプリング14を備え、エンジンボンネット7の上面側に左右一対の受け止め部15を備えて構成してある。
左右一対の揺動リンク11,11は、両端部が揺動リンク11になり、中間部が揺動リンク11どうしを連結する連結杆16になるように屈曲成形した一本の丸棒材で構成してある。各揺動リンク11の一端側は、エンジンボンネット7の上面側に板金製の連結部材17を付設して設けた左右一対のリンク連結部18の一方に機体横向きの軸芯11aまわりで相対回動自在に連結し、各揺動リンク11の他端側は、運転座席2の前端部の下面側に板金製の取り付け部材19を付設して設けた取り付け部20に前記連結杆16によってこの連結杆16の軸芯であって、前記軸芯11aに平行な機体横向きの軸芯11bまわりで相対回動自在に連結してある。
これにより、左右一対の揺動リンク11,11は、運転座席2を機体前後方向に移動操作することにより、運転座席2に対して軸芯11bまわりで回動しながら、エンジンボンネット7に対して軸芯11aまわりで機体前後方向に前記取り付け部材19の脚部19aに付設のクッション材21が前記連結部材17に当接するまで揺動し、図6(イ)などに示す如くリンク連結部18から機体前方向きに延出した前向き状態と、図6(ロ)などに示す如くリンク連結部18から機体後方向きに延出し後向き状態とに切り換わる。そして、前向き状態に切り換わることによって運転座席2をエンジンボンネット7に対して前方側に移動させて取り付け、後向き状態に切り換わることによって運転座席2をエンジンボンネット7に対して後方側に移動させて取り付ける。さらに、前向き状態になった場合も、後向き状態になった場合も、運転座席2の前端側を前記脚部19a、連結部材17を介してエンジンボンネット7に受け止め支持させる。
これにより、左右一対の揺動リンク11,11は、運転座席2を機体前後方向に移動操作することにより、運転座席2に対して軸芯11bまわりで回動しながら、エンジンボンネット7に対して軸芯11aまわりで機体前後方向に前記取り付け部材19の脚部19aに付設のクッション材21が前記連結部材17に当接するまで揺動し、図6(イ)などに示す如くリンク連結部18から機体前方向きに延出した前向き状態と、図6(ロ)などに示す如くリンク連結部18から機体後方向きに延出し後向き状態とに切り換わる。そして、前向き状態に切り換わることによって運転座席2をエンジンボンネット7に対して前方側に移動させて取り付け、後向き状態に切り換わることによって運転座席2をエンジンボンネット7に対して後方側に移動させて取り付ける。さらに、前向き状態になった場合も、後向き状態になった場合も、運転座席2の前端側を前記脚部19a、連結部材17を介してエンジンボンネット7に受け止め支持させる。
左右一対の後支持アーム12,12は、エンジンボンネット7の上面側の左右2箇所にブラケットを付設して設けたアーム支持部22、及び、左右の後支持アーム12の基端側にわたって挿通する一本の取り付け軸23を介し、この取り付け軸23の機体横向きの軸芯23aまわりで機体前後方向に揺動するように前記アーム支持部22に支持させてある。両後支持アーム12の先端側どうしを連結している前記連結杆13により、左右の後支持アーム12,12を前記軸芯23aまわりで一体に揺動するように連動させてある。
すなわち、左右の後支持アーム12は、前記軸芯23aまわりで一体にエンジンボンネット7に対して機体前後方向に揺動して、図6(イ)などに示す如く前記連結杆13の途中に付設してある左右一対の座席支持片24がエンジンボンネット7の上面上に当接した倒伏作用解除状態と、図7(イ)などに示す如く前記受け止め部15の角部で成るストッパー部25に後支持アーム12の基端側が当接し、アーム支持部22から機体後方向きでかつ上方向きに延出したやや後倒れ気味の起立姿勢に前記ストッパー部25によって位置決めされた状態、すなわち起立側作用状態とに切り換わるようになっている。
左右の後支持アーム12が前記倒伏作用解除状態になると、図6(イ),(ロ)に示すように、運転座席2の後端部の下面側に付設したクッション材26が後支持アーム12に優先して前記受け止め部15に当接し、左右の後支持アーム12は、運転座席2から離間していて運転座席2の受け止め支持を解除する。
左右の後支持アーム12が前記起立側作用状態になると、図7(ロ)に示すように、前記左右一対の座席支持片24が運転座席2の後部の下面側の前記クッション材26より座席前方側に位置する部位に当接するか、または、図7(イ)に示すように、前記左右一対の座席支持片24が運転座席2の前記クッション材26に当接し、左右の後支持アーム12が一対の座席支持片24及び前記連結杆13を介して運転座席2の後端側を下方から受け止めする。このとき、運転座席2のエンジンボンネット7に対する取り付け姿勢が運転座席2の前端側に浅く腰掛けするのに好適な取り付け姿勢になるように、運転座席2の後端側のエンジンボンネット7に対する配置レベルを、エンジンボンネット7によって前記脚部19aを介して支持される運転座席前端側のエンジンボンネット7に対する配置レベルより高い配置レベルになるようにして受け止め支持する。
左右一対の受け止め部15は、エンジンボンネット7の上面側に付設した折り曲げ板金で成る台部材27の上面側に付設した板金部材によって構成してあり、図6(イ)及び(ロ)に示すように、左右の後支持アーム12が倒伏作用解除状態になっていると、運転座席2の後端部の前記クッション材26が受け止め部15の上面側に載り、このクッション材26を介して運転座席2の後端側を下方から受け止め支持する。このとき、運転座席2のエンジンボンネット7に対する取り付け姿勢が着座に好適な取り付け姿勢になるように、運転座席2の後端側のエンジンボンネット7に対する配置レベルを、エンジンボンネット7によって前記脚部19aを介して支持される運転座席前端側のエンジンボンネット7に対する配置レベルに等しいまたはそれに近いものになるようにして、かつ、起立作用状態にある後支持アーム12によって受け止め支持される際の運転座席後端側の配置レベルより低いものになるようにして支持する。
前記スプリング14は、前記連結杆13と、前記台部材27に付設した支持ピン28とにわたって取り付けてあるとともに、連結杆13と支持ピン28の配置関係を、図6,7に示すものに設定してある。すなわち、図7に示す如く後支持アーム12が起立側作用状態に切り換え操作されると、スプリング14が後支持アーム12の揺動による連結杆13の移動のために起立付勢状態に切り換わって後支持アーム12を起立側作用状態に付勢することになり、図6に示す如く後支持アーム12が倒伏作用解除状態に切り換え操作されると、スプリング14が後支持アーム12の揺動による連結杆13の移動のために倒伏付勢状態に切り換わって後支持アーム12を倒伏作用解除状態に付勢することになる配置関係に設定しある。
つまり、運転座席2を使用しない場合、図4に示すように、運転座席2を揺動リンク11の軸芯11aや11bまわりで機体前方側に揺動操作する。すると、運転座席2は、後支持アーム12や受け止め部15から離れて上昇揺動して背当て部2aの裏面側が上向きになった立ち姿勢になり、運転座席2の着座面や背当て面に雨や日が掛かりにくくなったり当たりにくくなる。また、前記エンジンボンネット7が自走機体の横外側に横倒し開放できるようになっていて、エンジンボンネット7を閉じ状態にロックするための図4,5の如きロック機構35がエンジンボンネット7の天板上に設けてあるが、このロック機構35を操作する際も、運転座席2を立ち姿勢にすることにより、ロック機構35の操作が可能になるようにロック機構35の上方を開放できる。
図8(イ)に示すように、後支持アーム12を倒伏作用解除状態に切り換えておいて、運転座席2を前方側に移動操作して、揺動リンク11をエンジンボンネット7のリンク連結部18から機体前方向きに延出した前向き状態にする。すると、運転座席2の後端側がクッション材26を介して受け止め部15の前側部分に載ってエンジンボンネット7に対する低配置レベルにして受け止め部15によって受け止め支持される。これにより、運転座席2が前側に移動した取り付け位置になるとともに運転座席2の前端側と後端側が同一またはそれに近い配置レベルになった着座用の取り付け姿勢なり、比較的小さい体格の運転者であっても着座しやすくなる。
図8(ロ)に示すように、後支持アーム12を倒伏作用解除状態に切り換えておいて、運転座席2を後方側に移動操作して、揺動リンク11をエンジンボンネット7のリンク連結部18から機体後方向きに延出した後向き状態にする。すると、運転座席2の後端側がクッション材26を介して受け止め部15の後側部分に載ってエンジンボンネット7に対する低配置レベルにして受け止め部15によって受け止め支持される。これにより、運転座席2が後側に移動した取り付け位置になるとともに運転座席2の前端側と後端側が同一またはそれに近い配置レベルになった着座用の取り付け姿勢なり、比較的大きい体格の運転者であっても着座しやすくなる。
図8(ニ)に示すように、後支持アーム12を起立作用状態に切り換えておいて、運転座席2を後方側に移動操作して、揺動リンク11をエンジンボンネット7のリンク連結部18から機体後方向きに延出した後向き状態にする。すると、運転座席2の後端側がクッション材26より前側に位置する部位で左右の座席支持片24に載り、受け止め部15によって受け止め支持される場合のエンジンボンネット7に対する配置レベルよりも高い配置レベルにして後支持アーム12によって受け止め支持される。これにより、運転座席2が後側に移動した取り付け位置になり、さらに、運転座席2の後端側が前端側より高い配置レベルになった後上がり傾斜で、かつ、後上がり角度が小の取り付け姿勢になり、運転座席2の前側に浅く腰掛けするのに使用しやすくなる。
図8(ハ)に示すように、後支持アーム12を起立作用状態に切り換えておいて、運転座席2を前方側に移動操作して、揺動リンク11をエンジンボンネット7のリンク連結部18から機体前方向きに延出した前向き状態にする。すると、運転座席2の後端側がクッション材26を介して左右の座席支持片24に載り、受け止め部15によって受け止め支持される場合のエンジンボンネット7に対する配置レベルよりも高い配置レベルにして、さらに、クッション材26より前側の部位で受け止め支持される場合より高い配置レベルにして後支持アーム12によって受け止め支持される。これにより、運転座席2が後側に移動した取り付け位置になり、さらに、運転座席2の後端側が前端側より高い配置レベルになった後上がり傾斜で、かつ、後上がり角度が大の取り付け姿勢になり、運転座席2の前側に浅く腰掛けするのに使用しやすくなる。
〔別実施形態〕
上記実施形態の如く運転座席2をエンジンボンネット7に支持させる他、運転座席2を支持させる専用の支持台に支持されて実施する場合にも本発明は適用できる。従って、エンジンボンネット7、支持台などを総称してエンジン支持体7と呼称する。
上記実施形態の如く運転座席2をエンジンボンネット7に支持させる他、運転座席2を支持させる専用の支持台に支持されて実施する場合にも本発明は適用できる。従って、エンジンボンネット7、支持台などを総称してエンジン支持体7と呼称する。
コンバインの他、玉ねぎや人参など各種の作物を収穫対象とする作業機に装備される運転部構造にも適用できる。従って、コンバイン、玉ねぎや人参などを収穫対象とする作業機などを総称して収穫機と呼称し、刈取り前処理部4を収穫前処理部4と呼称する。
2 運転座席
4 収穫前処理部
11 揺動リンク
11a 揺動リンクの座席支持体に対する回動軸芯
11b 揺動リンクの運転座席に対する回動軸芯
12 後支持アーム
14 スプリング
15 受け止め部
25 ストッパー部
4 収穫前処理部
11 揺動リンク
11a 揺動リンクの座席支持体に対する回動軸芯
11b 揺動リンクの運転座席に対する回動軸芯
12 後支持アーム
14 スプリング
15 受け止め部
25 ストッパー部
Claims (3)
- 運転座席を備えた自走機体の前部に収穫前処理部を連結してある収穫機の運転部構造であって、
運転座席の前端側に対して一端側が機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結し、他端側が座席支持体に対して機体横向きの軸芯まわりで回動自在に連結している揺動リンクを介して、運転座席の前端側を前記座席支持体に連結し、
運転座席の後端側に支持作用する後支持アーム及び受け止め部を前記座席支持体に設けるとともに、前記後支持アームは、座席支持体に対して起伏揺自在に連結しているとともに、座席支持体に対して起伏揺動操作されることにより、運転座席の後端側を座席支持体に対する高配置レベルにして支持する起立側作用状態と、座席支持体に対して倒伏して運転座席の後端側に対する受け止め支持を解除する倒伏作用解除状態とに切り換わるように構成し、
前記受け止め部は、前記後支持アームが倒伏作用解除状態に切り換わることにより、運転座席の後端側を、前記後支持アームによって支持される際の配置レベルより低い配置レベルにして下方から受け止め支持するように構成してある収穫機の運転部構造。 - 前記後支持アームを揺動付勢するスプリングを備えるとともに、このスプリングは、後支持アームが前記倒伏作用解除状態に切り換え操作されるに伴って後支持アームを倒伏作用解除状態に付勢する倒伏付勢状態に切り換わり、後支持アームが前記起立側作用状態に切り換え操作されるに伴って後支持アームを起立側作用状態に付勢する起立付勢状態に切り換わるように構成してある請求項1記載の収穫機の運転部構造。
- 前記受け止め部に、後支持アームに当接してこの後支持アームを前記起立側作用状態に位置決めするストッパー部を備えてある請求項1又は2記載の収穫機の運転部構造。
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JP (1) | JP2005059747A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112918338A (zh) * | 2016-03-08 | 2021-06-08 | 本田技研工业株式会社 | 车辆座椅、部件和方法 |
-
2003
- 2003-08-13 JP JP2003292999A patent/JP2005059747A/ja active Pending
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CN112918338A (zh) * | 2016-03-08 | 2021-06-08 | 本田技研工业株式会社 | 车辆座椅、部件和方法 |
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