JP2005059059A - 表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 - Google Patents

表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱延鋼帯の表面欠陥除去で生じた欠陥除去痕により製品鋼帯の表面品質の低下やプレス成形などの2次加工に伴う問題を生じさせることなく、優れた品質及び性能を有する製品鋼帯を安定して製造する。
【解決手段】 熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、欠陥検出装置下流側の欠陥除去装置により表面欠陥部を除去するに際し、製品鋼帯に外観ムラを生じさせない表面欠陥部の欠陥除去深さ及び欠陥除去幅を予め求めておき、これに基づいて欠陥除去深さと欠陥除去幅を設定し、表面欠陥部の除去を行う。好ましくは、ΔH:欠陥除去深さ(μm)、W:欠陥除去幅(mm)、H:冷間圧延前の鋼帯板厚(mm)、h:冷間圧延後の鋼帯板厚(mm)、α,β:定数とした場合に、式:ΔH≦α(h/H)×{(H−h)/Wβ}を満足する欠陥除去深さΔH及び欠陥除去幅Wで表面欠陥部を除去する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、熱延鋼帯の表層部に存在する製鋼性の介在物や疵などの表面欠陥に起因して発生する、冷延鋼帯やめっき鋼帯の表面欠陥を低減させるための鋼帯の製造方法に関するものである。
スラブから冷延鋼帯が得られるまでの通常の薄板製造プロセスでは、鋳造されたスラブを熱間圧延工程にて減厚して所定の板厚の熱延鋼帯とし、次いで、各々バッチ式の酸洗ラインと冷間圧延ラインにおいて、若しくは酸洗工程と冷間圧延工程とが連続化された酸洗・冷延連続ラインにおいて、まず、熱延鋼帯表面の酸化スケール層を酸洗(塩酸等の強酸による酸洗)で溶解除去し、しかる後、冷間での複数回の圧延パスを経て所定の板厚の冷延鋼帯に減厚される。また、用途によっては、冷延鋼帯に亜鉛めっき、錫めっきなどのめっき処理が施される。
上記のようにして製造される冷延鋼帯やめっき鋼帯には、鋳造スラブ自体に起因するもの、熱間圧延工程に起因するもの、酸洗、冷間圧延、表面処理などの工程に起因するものなど、様々な要因に基づく様々な形態の表面欠陥が発生する。このように発生要因が種々多様である表面欠陥に対し、根本的にはその発生要因を断つことが重要であるが、一方において、一旦発生した表面欠陥を冷間圧延以前のプロセスにおいて除去することができれば、それも有効な欠陥防止対策になり得る。従来、この種の欠陥防止対策として、例えば、以下のような方法が提案されている。
(a) 冷間圧延ラインの入側において、鋼帯に生じている表面欠陥、特にヘゲと呼ばれるラップ状の欠陥を検出し、この検出情報にもとづいてヘゲ部分のみをインラインで切削除去する方法(例えば、特許文献1参照)。この方法では、切削手段として切削バイト、フライス形式の回転式切削装置、超音波切削装置などを用い、冷間圧延機群の直前にて冷延原板の表層を数十〜数百ミクロン除去する。また、切削装置はボールネジ等を用いて幅方向送りを行うことにより、鋼帯全面について欠陥除去が可能であるとしている。また、鋼帯表面上に部分的に生成された切削痕は、その直後の冷間圧延工程での減厚により完全に消去するとしている。
(b) バッチ式の酸洗ラインの酸洗槽出側において、鋼帯の表裏面の疵の位置と大きさを検出してその情報を記憶し、その後、バッチ式の冷間圧延ラインの圧延機入側において、前記検出疵情報に基づいて表面疵を除去する方法(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−191206号公報 特開昭61−219403号公報
上記従来技術は、欠陥除去部において切削や研削により生じた痕跡(以下、「欠陥除去痕」という)、すなわち微小な窪み状の痕跡は、冷間圧延における減厚により消滅することを前提としているものと考えられ(特許文献1にはその旨の記載がある)、欠陥除去痕が製品鋼帯の表面品質に何らかの影響を与える可能性については、何も考慮していない。
しかし、本発明者らが実験により確認したところによれば、従来技術の方法によって板厚方向の比較的深い位置(例えば、深さ50μm以上)にある欠陥を除去した際に生じる欠陥除去痕は、その後の冷間圧延でも完全には消失せず、冷間圧延した後も非欠陥除去部との板厚の差或いは表面肌の違い(板厚の微妙な違いによる肌差)となって残ることが判った。また、一般に冷延圧延に引き続き或いはめっき後にダルロールを用いた調質圧延(伸張率数%以下の軽圧下圧延)が施され、鋼帯面或いはめっき面に所望の表面粗さが付与されるが、上記のように欠陥除去部と非欠陥除去部との板厚に差がある場合、板厚が薄い部分(欠陥除去部)ではダルロール表面の凹凸の転写が弱くなり、極端な場合にはロール表面と鋼帯面が全く接触せず、外観上の光沢ムラを発生させる要因となることが判った。
また、欠陥除去によって部分的に板厚の薄くなった鋼帯部分に複雑な形状のプレス成形が施されると、加工中に板厚が薄い部分での応力が大きくなるため、その部分の板厚がより一層減少し、極端な場合には破断や穴あきなどを生じる恐れがあることも判った。
以上のように、従来技術において比較的深い欠陥除去を行った場合、製品鋼帯の外観ムラやプレス成形などの2次加工後の製品欠陥を発生させることが判った。
したがって本発明の目的は、熱延鋼帯の表面欠陥を除去することにより生じる欠陥除去痕によって、製品鋼帯(冷延鋼帯またはめっき鋼帯)の表面品質の低下やプレス成形などの2次加工に伴う問題を生じることがなく、優れた品質及び性能を有する製品鋼帯を安定して製造することができる鋼帯の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するための方策を見出すべく種々の実験と検討を行ったが、その一連の実験の過程において、鋼帯の表面欠陥部を同じ欠陥除去深さで除去した場合でも、製品鋼帯面に欠陥除去痕に起因した外観ムラが生じる場合と生じない場合があるという事実を見い出した。そこで、表面品質にこのような差が生じる原因について詳細な検討を行ったところ、ある程度までの深さの欠陥除去部に関しては、冷間圧延において欠陥除去痕が製品鋼帯の表面品質を劣化させない程度まで解消(消去)されるかどうかは、欠陥除去深さと欠陥除去幅(=鋼帯幅方向での欠陥除去幅)と冷間圧延における鋼帯の圧下率の3者の関係により相対的に決まることが判った。具体的には、所定の欠陥除去深さに対して冷間圧延での圧下率に応じて欠陥除去幅に上限を設けることにより、或いは所定の欠陥除去幅に対して冷間圧延での圧下率に応じて欠陥除去深さに上限を設けることにより、冷間圧延において欠陥除去痕が製品鋼帯の表面品質を劣化させない程度まで解消(消去)されることが判った。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下のとおりである。
[1] 熱延鋼帯を冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造する、鋼帯の製造方法において、
熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去するに際し、製品鋼帯に外観ムラを生じさせない表面欠陥部の欠陥除去深さ及び欠陥除去幅を予め求めておき、これに基づいて欠陥除去深さと欠陥除去幅を設定し、表面欠陥部の除去を行うことを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
[2] 熱延鋼帯を冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造する、鋼帯の製造方法において、
熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去するに際し、下記(1)式を満足する欠陥除去深さΔH及び欠陥除去幅Wで表面欠陥部を除去することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
ΔH≦α(h/H)×{(H−h)/Wβ} …(1)
但し ΔH:欠陥除去深さ(μm)
W:欠陥除去幅(mm)
H:冷間圧延前の鋼帯板厚(mm)
h:冷間圧延後の鋼帯板厚(mm)
α,β:定数
本発明によれば、熱延鋼帯の表面欠陥を除去することにより生じる欠陥除去痕によって、製品鋼帯(冷延鋼帯またはめっき鋼帯)の表面品質の低下やプレス成形などの2次加工に伴う問題が生じることがなく、優れた品質及び性能を有する製品鋼帯を安定して製造することができる。
本発明法では、鋼帯の地鉄表面に露出した欠陥部だけの検出及び除去を行う場合と、鋼帯の地鉄表面に露出した欠陥部だけでなく、鋼帯の地鉄表面に露出することなく地鉄表層部中に存在する欠陥部を含めた鋼帯地鉄表面−表層部に存在する欠陥部の検出及び除去を行う場合とがあり、したがって、本発明法において検出及び除去される熱延鋼帯の“表面欠陥部”とは、「鋼帯の地鉄表面に露出した欠陥部」又は「鋼帯の地鉄表面に露出した欠陥部と、鋼帯の地鉄表面に露出することなく地鉄表層部中に存在する欠陥部とを含めた鋼帯地鉄表面−表層部に存在する欠陥部」を意味するものとする。
本発明の鋼帯の製造方法では、熱延鋼帯を冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造するに際し、熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により熱延鋼帯の前記表面欠陥部を除去する。
以下、本発明を実施するための設備構成の例と、この設備構成を用いて行われる表面欠陥部の検出・除去の基本形態について説明する。
図1は、本発明を実施するための設備構成の一例と、この設備構成を用いて行われる表面欠陥部の検出・除去の基本形態を示すものであり、この例は、バッチ式の酸洗ラインにおいて、酸洗槽4の入側に、上流側から順に欠陥検出装置1と欠陥除去装置2を配置し、表面欠陥の検出と除去を行うようにしたものである。その他、図において、3は欠陥除去装置の制御装置、7はペイオフリール、8は巻取リール、9はトラッキングロールである。
前記欠陥検出装置1の検出方式には特別な制限はなく、光学方式や画像処理方式でもよいが、熱延鋼帯の表層下に存在するヘゲ疵等を確実に検出するという面で、渦流方式、漏洩磁束方式などの磁気方式のセンサーが望ましい。この磁気式センサーを用いた欠陥検出装置は、例えば、鋼帯の交流励磁を行うと同時に、表面欠陥に起因して発生する交流磁束の変化を検出することで表面欠陥部を検出するものを用いることができる。このような欠陥検出装置の具体例としては、鋼帯を交流磁化し、磁束を鋼帯の略幅方向に並べて設けられた2以上の磁気センサで検出し、検出信号の鋼帯幅方向の差分信号に基づき表面欠陥部の検出を行う欠陥検出装置が挙げられる。このような欠陥検出装置によれば、鋼帯を交流磁束によって磁化するため、直流磁化を用いる場合に較べて表皮効果の影響により磁束の浸透深さが制限され、鋼帯の表層部近くに集中することになる。このため鋼帯の表面または表層部に存在する表面欠陥部のみを効率よく検出することができる。
欠陥検出装置1は、鋼帯6の両面の表面欠陥を検出できるよう、連続通板する鋼帯両面に対向して配置される。
前記欠陥除去装置2の欠陥除去手段に特別な制限はなく、例えば、研削砥石、切削バイト、研削ブラシ、フライス形式の回転式切削刃、超音波切削装置、アブレシブジェット(金属粉などの微小固体粉を含む高速・高圧水の噴射による研削手段)など、任意の手段を用いることができ、また、異なる種類の欠陥除去手段を組み合わせて使用してもよいが、加工能率の面では研削砥石または切削バイトが有利である。
欠陥除去手段は、連続通板する鋼帯の表面に局部的に存在する表面欠陥部を研削又は切削により部分的に除去するものであるため、鋼帯面に対して接離可能(鋼帯面に直交する方向で移動可能)であるとともに鋼帯幅方向で移動可能であり、さらに好ましくは、表面欠陥の深さに対応するため、鋼帯厚さ方向での押し込み量の調整が可能となっている。
図1の実施形態では、ペイオフリール7から繰り出された熱延鋼帯6の表面欠陥部が欠陥検出装置1で検出され、その欠陥検出信号に基づき欠陥除去装置2において表面欠陥部の除去が行われる。この際、欠陥除去装置2の欠陥除去手段は、欠陥除去装置2からの表面欠陥部の位置情報(鋼帯幅方向での位置情報)に基づき、除去すべき表面欠陥部の鋼帯幅方向位置に応じて鋼帯幅方向で移動するとともに、トラッキングロール9により表面欠陥部の鋼帯搬送方向位置が検出されているので、トラッキングロール9の出力に基づく動作タイミングで鋼帯面に作用(研削、切削など)し、表面欠陥部の除去を行う。
欠陥除去装置2により表面欠陥部が除去された熱延鋼帯6は、酸洗槽4に導入されて酸洗された後、コイラー8に巻き取られ、次いで、次工程である冷間圧延ラインに送られ、そこで所定の厚さまで圧延され、冷延鋼帯が得られる。また、場合によって、この冷延鋼帯にはめっき処理が施され、めっき鋼帯が製造される。
図2は、本発明を実施するための設備構成の他の例を示すものであり、この例は、酸洗設備と冷間圧延設備が連続して設けられた連続製造ライン(酸洗・冷延連続ライン)において、酸洗槽4の入側に、上流側から順に欠陥検出装置1と欠陥除去装置2を配置し、表面欠陥の検出と除去を行うようにしたものである。図において、5は酸洗槽4の下流側に設置された冷間圧延機群であり、その他の構成は図1と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、この実施形態における欠陥検出装置1と欠陥除去装置2の構成及び機能なども、図1の実施形態と同様である。この実施形態では、酸洗槽4を出た熱延鋼帯6はそのまま冷間圧延機群5で圧延され、冷延鋼帯が製造される。また、場合によって、この冷延鋼帯にはめっき処理が施され、めっき鋼帯が製造される。
本発明では、以上のような基本形態で表面欠陥部の検出・除去を行うものであるが、その際に、製品鋼帯に外観ムラを生じさせない表面欠陥部の欠陥除去深さ及び欠陥除去幅を予め求めておき、これに基づいて欠陥除去装置による欠陥除去深さと欠陥除去幅を設定し、欠陥除去を行う。また、好ましくは、下記(1)式を満足する欠陥除去深さΔH及び欠陥除去幅Wで表面欠陥部の除去を行う。
ΔH≦α(h/H)×{(H−h)/Wβ} …(1)
但し ΔH:欠陥除去深さ(μm)
W:欠陥除去幅(mm)
H:冷間圧延前の鋼帯板厚(mm)
h:冷間圧延後の鋼帯板厚(mm)
α,β:定数
図3(a)は欠陥除去部の鋼帯幅方向断面、同図(b)は欠陥除去部を冷間圧延した後の鋼帯幅方向断面をそれぞれ示しており、以下の説明における欠陥除去深さΔH、欠陥除去幅W、欠陥除去部の冷間圧延後のへこみ深さΔhを図中に示してある。
図4は、板厚3.2mm、板幅1800mmの熱延鋼帯の表面欠陥部を欠陥除去深さΔH:50μm、欠陥除去幅W:10〜50mmで除去した後、表1に示す5パスのタンデム冷間圧延のスケジュールにて板厚0.792mmの冷延鋼帯に圧延した場合について、圧延後の欠陥除去部のへこみ深さΔhの各圧延パスでの推移を示している。
Figure 2005059059
図4によれば、欠陥除去幅Wが50mm程度では、へこみ深さΔhは略圧下率なりに変形し、圧延によって板厚が半分に減厚されれば、へこみ深さΔhも略半分の深さになるように変形している。これに対して欠陥除去幅Wが30mm程度以下では、へこみ深さΔhが欠陥除去幅Wの減少に伴って大きく低減している。また、欠陥除去幅Wを狭くした際のへこみ深さΔhの低減効果は1パス目が特に大きく、3パス目以降ではへこみ深さΔhは略圧下率なりに変形している。
上記のように欠陥除去幅Wを狭くした場合にへこみ深さΔhが減少する理由について、へこみ深さΔhの低減効果が大きい冷間圧延の1パス目を例に検討した。図5〜図7は、欠陥除去幅Wが各々10mm(図5)、30mm(図6)、50mm(図7)の欠陥除去部について、表1に示した圧延スケジュールで圧延した場合における第1圧延パス後の欠陥除去部のへこみ深さΔhを示したものであり、また、図8は、同じく欠陥除去部周辺部の板幅方向歪εの分布を示したものである。
図5〜図7によれば、圧延前は矩形形状であった欠陥除去部は、1パス後にはなだらかなへこみ形状となる。これは、欠陥除去部は周辺部に較べて圧延前の板厚が薄いため、圧延中に局所的な圧延方向の大きな引っ張り応力が発生し、その結果、欠陥除去部周辺の圧延圧力が低下することにより圧延ロールの表面偏平変形がなだらかに推移するためであると考えられる。へこみ深さΔhは、欠陥除去部の幅方向中心部にて最大となり、欠陥除去幅Wが50mmでは略圧下率なりに変形し、欠陥除去幅Wが10mmではその1/3程度にまで低減している。
また、図8によれば、板幅方向歪εは、欠陥除去幅Wが50mmの場合には欠陥除去部の幅方向中心部にて略0となっており、材料の横流れがない状態、すなわち圧下歪が全て長手方向歪となる平面歪状態となっている。これに対して欠陥除去幅Wが10mmの場合には、欠陥除去部の略全幅に亘って板幅方向歪εが幅縮まりの方向となっており、欠陥除去部の体積不足分を補うために、圧延中に欠陥除去部周辺の材料が欠陥除去部に向かって横流れをしていることが判る。つまり、欠陥除去幅Wを狭くすることにより冷間圧延後のへこみ深さΔhが小さくなるメカニズムは、圧延ロールの弾性変形と材料の横流れ作用との兼ね合いにより、欠陥除去部の略全幅に亘って材料の横れが生じるためであると考えられる。したがって、このようなメカニズムによるへこみ深さΔhの低減化の程度は、圧延の圧下率にも依存し、さらに圧延ロール径、圧延ロール材質、被圧延材の材質等にも影響される。例えば、材料の横流れを促進するという面では圧延ロール径を大きくすることが好ましく、また、圧延ロールの表面偏平変形の分布を小さくするという面ではロール硬度を硬くすることが好ましく、特に1パス目の圧延ロールにおける効果が大きい。
図9は、欠陥除去幅Wが10〜50mm、欠陥除去深さΔHが各々25μm、50μm、100μmの欠陥除去部について、表1に示した5パスの圧延スケジュールで冷間圧延した後のへこみ深さΔhと、この冷延鋼板を合金化亜鉛めっきした後の外観ムラの発生の有無を調べた結果を示している。図9によれば、先に述べたように、へこみ深さΔhは欠陥除去寸法(欠陥除去幅W、欠陥除去深さΔH)に大きく影響されていることが判る。また、へこみ深さΔhが一定レベル以下ではめっき鋼帯には外観ムラは発生しておらず、欠陥除去幅Wと欠陥除去深さΔHとの関係では、欠陥除去深さΔHが50μmの場合には欠陥除去幅Wが略30mm以下において、また、欠陥除去深さΔHが100μmの場合には欠陥除去幅Wが略10mm以下において、それぞれ外観ムラは発生していない。
したがって、この図9に示されるような製品鋼帯に外観ムラを生じさせない欠陥除去深さΔH及び欠陥除去幅Wを予め求めておき、これに基づいて欠陥除去深さΔHと欠陥除去幅Wを設定し、欠陥除去を行うことにより、外観ムラのない製品鋼帯を得ることができる。
図9の結果から、冷間圧延後のへこみ深さΔhは下記(A)式にて近似できることが判った。
Δh=α´Wβ´・ΔH …(A)
但し ΔH:欠陥除去深さ(μm)
W:欠陥除去幅(mm)
α´,β´:被圧延材の材質及び圧延条件に応じて決まる定数
また、図4の結果からして、冷間圧延後のへこみ深さΔhは総圧下率に略反比例し、また、外観ムラとならない閾値は冷間圧延後のへこみ深さΔhと冷間圧延後の鋼帯板厚hの比率に依存する。
本発明者らは、上記の点を前提として数多くの実験を行い、その結果に基づいて、製品鋼帯に外観ムラを生じさせない欠陥除去寸法(欠陥除去深さΔH、欠陥除去幅W)の条件を見出すべく検討を行った。その結果、欠陥除去深さΔHと欠陥除去幅Wが下記(1)式を満足するように表面欠陥部の除去を行えば、製品鋼帯の外観ムラの発生を適切に防止できることが判った。この(1)式の技術的意義は、後述する実施例において明らかになる。
ΔH≦α(h/H)×{(H−h)/Wβ} …(1)
但し ΔH:欠陥除去深さ(μm)
W:欠陥除去幅(mm)
H:冷間圧延前の鋼帯板厚(mm)
h:冷間圧延後の鋼帯板厚(mm)
α,β:定数
ここで、α,βは被圧延材の材質と圧延条件により定まる定数である。上述したように冷間圧延後のへこみ深さΔhは、圧延ロール径、圧延ロール材質などの冷間圧延条件と鋼帯の材質の影響を受ける。また、本発明者らによる実験の結果では、外観ムラの発生はへこみ深さΔhと調質圧延での伸張率の影響を受け、冷間圧延後のへこみ深さΔhと板厚hとの比Δh/hが調質圧延における伸張率e以下であれば欠陥除去部は製品鋼帯の外観ムラにならないことが判った。通常、冷延鋼帯やこれをめっき処理した鋼帯は材質調整と鋼帯への光沢付与のため、数%以下の伸張率にて調質圧延が行われる。この際、圧延ロール表面が扁平変形するため、多少のへこみが残存していても圧延ロールとの接触状態が保たれる。したがって、α、βは被圧延材の材質と圧延条件(冷間圧延での圧延ロール径や圧延ロール材質、調質圧延での伸張率など)に応じて決められる。
欠陥除去幅Wは、欠陥の発生状況(欠陥幅)、研削砥石などの欠陥除去手段の剛性の問題、欠陥除去手段の鋼帯幅方向での位置決め精度の問題などの面からはなるべく広いことが好ましいが、例えば本発明では、表面欠陥の発生状況(欠陥深さ)から目標欠陥除去深さを決定し、その深さと冷間圧延前後の板厚から上記(1)式に基づいて欠陥除去幅W(工具幅)を決定する。なお、この際の目標欠陥除去深さと欠陥除去幅は、欠陥の発生状況から上記(1)式に基づいて適宜変更してもよい。
先に述べたように、上記(1)式における定数α、βは被圧延材の材質と圧延条件に応じて決められるものであるが、一般的な被圧延材の材質と圧延条件を前提とした場合には、500≦α≦2000、0.6≦β≦0.7程度の範囲となる。
また、欠陥除去部は非除去部に比べて板厚が薄いことから、冷間圧延中に周辺の非欠陥除去部との間に伸び変形差が生じ、欠陥除去部に大きな引張り応力が作用することになる。この際、極端な場合には欠陥除去部に亀裂が発生し、この亀裂が圧延機間張力等により拡大して板幅全体の破断事故につながることもある。このような問題は欠陥除去深さΔHが大きいほど生じやすく、このため欠陥除去深さΔHは150μm程度以下、より好ましくは100μm程度以下とすることが望ましい。
次に、連続ライン中において表面欠陥部の検出と除去を行う位置について、好ましい実施形態を説明する。
本発明による表面欠陥の検出と除去は、熱延鋼帯が連続通板する任意のラインで行うことができる。すなわち、コイル検査ライン、酸洗ライン、冷間圧延ライン、酸洗工程と冷間圧延工程が連続した酸洗・冷延連続ラインなど、熱間圧延工程以降、冷間圧延工程以前の任意の段階で行うことができるが、特に、鋼帯に張力を付与するためのブライドルロール装置を有するラインにおいて行われることが好ましい。このようなブライドルロール装置が設けられたラインでは、鋼帯に適度な張力が付与されているため、板形状不良などによる板面の変動が小さく、表面欠陥の検出や除去を高精度に安定して行うことができる利点がある。
また、複数のブライドルロールからなるブライドルロール装置内の鋼帯部分は、板形状不良や振動などによる板面の変動が特に小さい。このためブライドルロール装置内で表面欠陥検出と表面欠陥除去を行うこと、すなわち、ブライドルロール装置の入側ブライドルロールと出側ブライドルロールとの間の鋼帯部分(入側ブライドルロール及び出側ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分を含む)に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を実施することにより、板形状不良や振動などによる板面の変動の影響を受けることなく、表面欠陥検出と表面欠陥除去を高精度且つ安定的に行うことができる。
さらに、ブライドルロール装置内では、鋼帯は装置を構成する複数のブライドルロールに対して表裏面が交互に巻き付いた状態で通板するが、この各ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分は板形状不良や振動などによる板面の変動が最も小さく、したがって、この鋼帯部分に対して表面欠陥の検出と除去を実施することにより、それらを特に高精度且つ安定的に行うことができ、しかも、鋼帯表裏面に対して欠陥検出装置や欠陥除去装置の配置がしやすく、且つ加工屑の処理もしやすいなどの利点もある。
図10は、ブライドルロール装置11の位置に欠陥検出装置1と欠陥除去装置2を配置した場合の一実施形態を示している。なお、この実施形態は、欠陥除去装置2の欠陥除去手段として研削砥石12を用いたものである。
本実施形態のブライドルロール装置11は4ロール式であり、熱延鋼帯6は4本のブライドルロール110a〜110dに対して表裏面が交互に巻き付いた状態で通板する。鋼帯表裏面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1a,1b(検出センサ)は、上流側の2本のブライドルロール110a,110bに各々対向して配置され、ブライドルロール110a,110bに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の表裏面)の表面欠陥を検出する。
一方、欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12a,12bは、下流側の2本のブライドルロール110c,110dの側方位置においてロールに各々対向して配置され、上記欠陥検出装置1a,1bによる欠陥検出に基づいて、ブライドルロール110c,110dに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の表裏面)の表面欠陥部を研削除去する。この研削砥石12a,12bは、移動機構(押し込み機構)によりブライドルロール110c,110d方向に対して進退可能であり、除去すべき表面欠陥部がある鋼帯部分が通板してきた際にブライドルロール110c,110d方向に移動し、表面欠陥部の部分的な研削除去を行う。なお、研削砥石12a,12bの鋼帯幅方向での移動・位置調整機構については後述する(図14の説明)。
ブライドルロール装置において、ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を行う形態は任意であり、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図10に示すような4ロール式のブライドルロール装置において、入側の2本のブライドルロール又は出側の2本のブライドルロールの位置で表面欠陥検出と表面欠陥除去を行ってもよい。図11はその一実施形態を示すもので、ブライドルロール装置の入側の2本のブライドルロール110a,110bに巻き付いた鋼帯部分に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を行う場合を示している。
この実施形態では、鋼帯おもて面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1a(検出センサ)と欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12aが、ブライドルロール装置11の入側の第1のブライドルロール110aに各々対向して順次配置され、欠陥検出装置1aによりブライドルロール110aに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯のおもて面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、直ちに研削砥石12aが表面欠陥部を研削除去する。また、鋼帯裏面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1b(検出センサ)と欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12bが、第2のブライドルロール110bに各々対向して順次配置され、欠陥検出装置1bによりブライドルロール110bに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の裏面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、直ちに研削砥石12bが表面欠陥部を研削除去する。
また、3ロール方式や2ロール方式のブライドルロール装置のブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を行ってもよい。
図12は、3ロール方式のブライドルロール装置11のブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を行う場合を示している。この実施形態では、鋼帯おもて面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1a(検出センサ)がブライドルロール装置11の第1のブライドルロール110aに、欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12aが第3のブライドルロール110cに各々対向して配置され、欠陥検出装置1aによりブライドルロール110aに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯のおもて面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、ブライドルロール110cに巻き付いた鋼帯部分について研削砥石12aが表面欠陥部を研削除去する。また、鋼帯裏面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1b(検出センサ)と欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12bが第2のブライドルロール110bに各々対向して順次配置され、欠陥検出装置1bによりブライドルロール110bに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の裏面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、直ちに研削砥石12bが表面欠陥部を研削除去する。
図13は、2ロール方式のブライドルロール装置11のブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して表面欠陥検出と表面欠陥除去を行う場合を示している。この実施形態では、鋼帯おもて面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1a(検出センサ)と欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12aが、ブライドルロール装置11の第1のブライドルロール110aに各々対向して順次配置され、欠陥検出装置1aによりブライドルロール110aに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯のおもて面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、直ちに研削砥石12aが表面欠陥部を研削除去する。また、鋼帯裏面の表面欠陥を検出するための欠陥検出装置1b(検出センサ)と欠陥除去装置2の欠陥除去手段である研削砥石12bが、第2のブライドルロール110bに各々対向して順次配置され、欠陥検出装置1bによりブライドルロール110bに巻き付いた鋼帯部分(鋼帯の裏面)の表面欠陥を検出し、その検出に基づき、直ちに研削砥石12bが表面欠陥部を研削除去する。
図10〜図13は、表面欠陥検出と表面欠陥除去をブライドルロール装置11を構成するブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分に対して実施するものであり、この方法が表面欠陥検出と表面欠陥除去を最も高精度且つ安定的に行うことができるが、場合によっては、ブライドルロール装置11を構成するブライドルロール110間の鋼帯部分に対して表面欠陥検出及び/又は表面欠陥除去を行ってもよい。
なお、ブライドルロール装置11が複数基設置されている場合には、ライン上流側のブライドルロール装置11内で欠陥検出装置1による表面欠陥の検出(好ましくは、ブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分の表面欠陥の検出)を行い、次いで、下流側のブライドルロール装置11内で欠陥除去装置2による表面欠陥の除去(好ましくは、ブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分の表面欠陥の除去)を行ってもよい。また、ライン上流側のブライドルロール装置11内で、熱延鋼帯のおもて面側又は裏面側について欠陥検出装置1による表面欠陥の検出(好ましくは、ブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分の表面欠陥の検出)と欠陥除去装置2による表面欠陥の除去(好ましくは、ブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分の表面欠陥の除去)を行い、次いで、下流側のブライドルロール装置11内で、熱延鋼帯の反対側面について欠陥検出装置1による表面欠陥の検出(好ましくは、ブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分の表面欠陥の検出)と欠陥除去装置2による表面欠陥の除去(好ましくは、ブライドルロール110に巻き付いた鋼帯部分の表面欠陥の除去)を行ってもよい。これらの実施形態は、いずれも本発明法に含まれる。
図14は、図10〜図13の実施形態における欠陥除去装置2の平面図である。この欠陥除去装置2は、鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な研削砥石12又は切削バイト13(以下、ここでは「欠陥除去手段」という)を複数基備え、表面欠陥除去を鋼帯幅方向でこれら複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行えるようにしてある。この実施形態では、欠陥除去装置2は鋼帯幅方向で4つのセクションに分割され、各セクションに欠陥除去手段が備えられている。これら各欠陥除去手段は、各セクション内において鋼帯幅方向移動(横行移動)可能であり、駆動手段により移動する。このように鋼帯幅方向で複数基の欠陥除去手段を設け、各欠陥除去手段の鋼帯幅方向での移動距離を短くすることにより、連続通板する鋼帯面の表面欠陥の除去を確実かつ効率的に行うことができる。
通常、冷延鋼帯の板幅は最大でも2000mm程度であり、したがって、本実施形態のように欠陥除去装置2を鋼帯幅方向で4セクション程度に分割し、各々のセクションに欠陥除去手段を設置すれば、1つの欠陥除去手段は鋼帯幅方向で最大500mm程度の範囲で横行移動すればよく、効率的かつ確実な欠陥除去を行うことができる。欠陥除去装置2を鋼帯幅方向に幾つのセクションに分割するかは、表面欠陥の発生頻度、ライン速度、欠陥除去手段の鋼帯幅方向での送り速度、欠陥検出装置と欠陥除去装置間の距離などを勘案して決めればよい。
各欠陥除去手段の鋼帯幅方向での移動機構(横行機構)は任意であり、例えば、横行用ボールネジとこれを回転させるモータなどからなる公知の機構等、適宜な機構を用いることができる。また、欠陥除去手段を鋼帯面に対し接離(移動)させるための機構も任意であり、例えば、欠陥除去手段をその横行機構ごとシリンダ装置で保持し、このシリンダ装置を駆動手段として欠陥除去手段を鋼帯面に対して接離動作させるような機構等、適宜な機構を用いることができる。
上記複数基の欠陥除去手段の鋼帯幅方向での移動や、鋼帯面方向への移動は、制御装置3(図1及び図2)により各々独立して制御され、これにより鋼帯面のどの位置の表面欠陥部であっても容易に除去することができる。すなわち、欠陥検出装置1の欠陥検知信号に基づいて、鋼帯幅方向における欠陥位置に相当するセクションの欠陥除去手段を鋼帯幅方向で欠陥位置まで移動させ、次いで欠陥除去手段を鋼帯面方向に移動させることにより、表面欠陥部の除去を容易に行うことができる。
また、先に挙げた従来技術では、表面欠陥部の除去は冷間圧延の直前で行われているが、図1及び図2に示すように酸洗ラインの酸洗槽4入側において表面欠陥部の検出と除去を行い、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽4において酸洗処理することにより、酸洗による溶解作用によって欠陥除去痕の表面肌が改質され、しかも欠陥除去により生じた加工屑(この加工屑が製品鋼帯の表面に残存していると表面疵などの原因となる)の鋼帯面からの除去が確実になされるため、より優れた表面品質の製品鋼帯を得ることができる。酸洗設備は、熱延鋼帯を冷間圧延する前に鋼帯面の酸化スケール層を溶解除去するために設置されるもので、熱延鋼帯を冷間圧延する設備ではほぼ必須の設備である。したがって、この実施形態は、特別な設備を設置することなく酸洗設備という既存の設備を用いて実施できるという面でも有利な形態である。
また、上記熱延鋼帯の酸洗は液温80℃以上の条件で行うことが好ましく、これにより鋼帯面の欠陥除去痕に対する溶解作用が高まり、欠陥除去痕の表面肌の改質をより効果的に行うことができる。なお、液温を95℃より高くしても鋼帯面の欠陥除去痕に対する溶解作用は飽和するため、液温を高温に保持するための蒸気などの原単位の低減の観点から、液温は95℃以下とすることが好ましい。
酸洗は、一般に塩酸系の酸洗液を用い、複数の塩酸槽にて行われる。各塩酸槽の塩酸濃度は、酸洗液を循環させるために異なる場合が多いが、その最も濃度の高い槽の塩酸濃度が6%以上であることが好ましく、これにより鋼帯面の欠陥除去痕に対する溶解作用を高めることができる。一方、塩酸濃度を11%より高くしても鋼帯面の欠陥除去痕に対する溶解作用は飽和するため、塩酸原単位低減の観点から、塩酸濃度は11%以下とすることがさらに好ましい。
なお、酸洗液としては、前記したように塩酸系の酸洗液が一般的であるが、硫酸系の酸洗液を用いることもできる。
また、以上述べた点からして、酸洗槽入側に配置されたブライドルロール装置の位置において、上記の実施形態により表面欠陥部の検出と除去を行うことが、最も好ましい実施形態であると言える。
したがって、表面欠陥部の検出及び除去の位置について、本発明の好ましい実施形態をまとめると、以下のようになる。
(1) ブライドルロール装置を構成する入側ブライドルロールと出側ブライドルロールとの間の鋼帯部分(但し、入側ブライドルロール及び出側ブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分を含む)に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施する。
(2) 上記(1)において、ブライドルロール装置を構成するブライドルロールに巻き付いた鋼帯部分に対して、欠陥検出装置による表面欠陥検出と欠陥除去装置による表面欠陥除去を実施する。
(3) 鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行う。
(4) 上記(1)又は(2)において、鋼帯幅方向の一部領域を移動可能な欠陥除去手段を鋼帯幅方向で複数基備えた欠陥除去装置を用い、表面欠陥除去を鋼帯幅方向で前記複数基の欠陥除去手段に分担させることにより、鋼帯全幅の表面欠陥除去を行う。
また、上記(1)〜(4)の形態による表面欠陥の検出と除去を酸洗槽入側において行い、しかる後、熱延鋼帯を酸洗槽において酸洗すること、好ましくは上述した特定の条件で酸洗することが特に望ましい。
図2に示す酸洗・冷延連続ラインにおいて、図10に示すように酸洗槽4の直前のブライドルロール装置11に欠陥検出装置1と欠陥除去装置2を設置し、インラインでの熱延鋼帯の表面欠陥除去を行なった。熱延鋼帯は板厚3.2mm、板幅1500〜1800mmの自動車外板用のIF鋼である。
欠陥検出装置1では渦流式センサーを用いて欠陥検出を行った。欠陥除去装置1では、欠陥検出装置1からの欠陥検出信号に基づき、目標欠陥除去深さを20〜140μmの範囲で20μmピッチで変更し、また欠陥除去幅Wを10〜60mmの範囲で10mmピッチで変更し、外径φ400mm、粒度番号36番の研削砥石を使用して欠陥除去を行った。この欠陥除去後の熱延鋼帯を酸洗槽4で酸洗(酸洗槽前後のライン速度:平均150mpm)した後、冷間圧延、合金化亜鉛めっき及び調質圧延を順次行って製品鋼帯を製造した。本実施例の冷間圧延条件、調質圧延条件は下記の通りであり、上記(1)式における定数α、βの値は、α:766、β:0.6517である。
・冷間圧延条件 圧延ロール:φ500mm(全スタンド)
圧延パススケジュール:表1(5パス)
・調質圧延条件 伸張率:1%
図15に、上記(1)式による外観ムラ発生限界線と欠陥除去痕に由来する製品鋼帯の外観ムラの発生状況を示す。同図から明らかなように、欠陥除去深さを上記(1)式による外観ムラ発生限界線よりも大きくした場合には、欠陥除去部が外観ムラとなるのに対し、欠陥除去深さを上記(1)式による外観ムラ発生限界線より小さくした場合には全く外観ムラは発生していない。
図2に示す酸洗・冷延連続ラインにおいて、図10に示すように酸洗槽4の直前のブライドルロール装置11に欠陥検出装置1と欠陥除去装置2を設置し、インラインでの熱延鋼帯の表面欠陥除去を行なった。熱延鋼帯は板厚2.8mm、板幅1500〜1800mmであって、材料硬度が実施例1の材料よりも約30%高いIF鋼である。
欠陥検出装置1では渦流式センサーを用いて欠陥検出を行った。欠陥除去装置1では、欠陥検出装置1からの欠陥検出信号に基づき、目標欠陥除去深さを20〜140μmの範囲で20μmピッチで変更し、また欠陥除去幅Wを10〜60mmの範囲で10mmピッチで変更し、外径φ400mm、粒度番号36番の研削砥石を使用して欠陥除去を行った。この欠陥除去後の熱延鋼帯を酸洗槽4で酸洗(酸洗槽前後のライン速度:平均150mpm)した後、冷間圧延、合金化亜鉛めっき及び調質圧延を順次行って製品鋼帯を製造した。本実施例の冷間圧延条件、調質圧延条件は下記の通りであり、上記(1)式における定数α、βの値は、α:1364、β:0.6517である。
・冷間圧延条件 圧延ロール:φ500mm(全スタンド)
圧延パススケジュール:表2(5パス)
・調質圧延条件 伸張率:2%
Figure 2005059059
図16に、上記(1)式による外観ムラ発生限界線と欠陥除去痕に由来する製品鋼帯の外観ムラの発生状況を示す。同図から明らかなように、欠陥除去深さを上記(1)式による外観ムラ発生限界線よりも大きくした場合には、欠陥除去部が外観ムラとなるのに対し、欠陥除去深さを上記(1)式による外観ムラ発生限界線より小さくした場合には全く外観ムラは発生していない。
図2に示す酸洗・冷延連続ラインにおいて、図10に示すように酸洗槽4の直前のブライドルロール装置11に欠陥検出装置1と欠陥除去装置2を設置し、インラインでの熱延鋼帯の表面欠陥除去を行なった。熱延鋼帯は、実施例1の材料と同じ板厚3.2mm、板幅1500〜1800mmの自動車外板用のIF鋼である。
欠陥検出装置1では渦流式センサーを用いて欠陥検出を行った。欠陥除去装置2では、欠陥検出装置1からの欠陥検出信号に基づき、目標欠陥除去深さを50μm、欠陥除去幅Wを10mm、50mmの2水準として、外径φ400mm、粒度番号36番の研削砥石を使用して欠陥除去を行った。この欠陥除去後の熱延鋼帯を酸洗槽4で酸洗(酸洗槽前後のライン速度:平均150mpm)した後、冷間圧延、合金化亜鉛めっき及び調質圧延を順次行って製品鋼帯を製造した。本実施例の冷間圧延条件、調質圧延条件は下記の通りであり、上記(1)式における定数α、βの値は、α:766、β:0.6517である。
・冷間圧延条件 圧延ロール:φ500mm(全スタンド)
圧延パススケジュール:表1(5パス)
・調質圧延条件 伸張率:1%
亜鉛めっき処理ラインの出側にて、1コイル毎に欠陥除去痕に由来する外観ムラを含めた表面欠陥の個数と長さをカウントし、全コイル長に対する総欠陥長さを不良率とした。
不良率は1週間分の調査結果を平均して1データとした。本実施例では、最初の10週間は熱延鋼帯の欠陥除去を全く行わず、その期間における10データの平均不良率を1.0とした。次の10週間では欠陥除去幅を10mmとした熱延鋼帯の欠陥除去を行い、さらに次の10週間では欠陥除去幅を50mmとした欠陥除去を行った。なお、定期的にサンプルを採取して冷間圧延後のへこみ深さを測定したところ、欠陥除去幅10mmでは冷間圧延後のへこみ深さは板厚の1%以下であり、欠陥除去幅50mmでは冷間圧延後のへこみ深さは板厚の1%以上であった。
図17に不良率の推移を示す。これによれば、欠陥除去幅10mmで欠陥除去を行った場合には、その前の欠陥除去を全く行わなかった場合に較べて不良率が1/5程度にまで低減した。一方、欠陥除去幅50mmで欠陥除去を行った場合には、欠陥除去痕に由来する外観ムラが多く観察された。
本発明は、自動車、家電製品、建材などに用いられる表面品質が優れた冷延鋼帯やめっき鋼帯を製造するために利用することができる。
本発明を実施するための設備構成の一例と、この設備構成を用いて行われる表面欠陥部の検出・除去の基本形態を示す説明図 本発明を実施するための設備構成の他の例と、この設備構成を用いて行われる表面欠陥部の検出・除去の基本形態を示す説明図 熱延鋼帯の欠陥除去寸法(ΔH、W)と、欠陥除去部を冷間圧延した後のへこみ深さΔhを示す説明図 熱延鋼帯の表面欠陥除去を行った後に冷間圧延した場合において、各圧延パス後の欠陥除去部のへこみ深さΔhの推移を示すグラフ 熱延鋼帯の表面欠陥除去を行った後に冷間圧延した場合における、第1圧延パス後の欠陥除去部のへこみ深さΔhの一例を示す説明図 熱延鋼帯の表面欠陥除去を行った後に冷間圧延した場合における、第1圧延パス後の欠陥除去部のへこみ深さΔhの他の例を示す説明図 熱延鋼帯の表面欠陥除去を行った後に冷間圧延した場合における、第1圧延パス後の欠陥除去部のへこみ深さΔhの他の例を示す説明図 熱延鋼帯の表面欠陥除去を行った後に冷間圧延した場合における、第1圧延パス後の欠陥除去部周辺部の板幅方向歪εの分布を示す説明図 熱延鋼帯の表面欠陥除去を行った後に冷間圧延した場合における、欠陥除去部のへこみ深さΔhとめっき後の外観ムラの発生状況を欠陥除去幅Wとの関係で示すグラフ 本発明の製造方法において、欠陥検出装置及び欠陥除去装置の実施形態の一例を示す説明図 本発明の製造方法において、欠陥検出装置及び欠陥除去装置の実施形態の他の例を示す説明図 本発明の製造方法において、欠陥検出装置及び欠陥除去装置の実施形態の他の例を示す説明図 本発明の製造方法において、欠陥検出装置及び欠陥除去装置の実施形態の他の例を示す説明図 図10〜図13に示す欠陥除去装置の平面図 実施例1における製品鋼帯の外観ムラの発生状況を欠陥除去幅Wと欠陥除去深さΔHとの関係で示すグラフ 実施例2における製品鋼帯の外観ムラの発生状況を欠陥除去幅Wと欠陥除去深さΔHとの関係で示すグラフ 実施例3における製品鋼帯の不良率の推移を示すグラフ
符号の説明
1,1a,1b…欠陥検出装置
2…欠陥除去装置
3…制御装置
4…酸洗槽
5…冷間圧延機群
6…鋼帯
7…アンコイラー
8…コイラー
9…トラッキングロール
11…ブライドルロール装置
12a,12b…研削砥石
110a〜110d…ブライドルロール

Claims (2)

  1. 熱延鋼帯を冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造する、鋼帯の製造方法において、
    熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去するに際し、製品鋼帯に外観ムラを生じさせない表面欠陥部の欠陥除去深さ及び欠陥除去幅を予め求めておき、これに基づいて欠陥除去深さと欠陥除去幅を設定し、表面欠陥部の除去を行うことを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
  2. 熱延鋼帯を冷間圧延して冷延鋼帯を製造し、若しくは前記冷間圧延して得られた冷延鋼帯をめっき処理してめっき鋼帯を製造する、鋼帯の製造方法において、
    熱延鋼帯が連続通板する任意のラインにおいて、欠陥検出装置により熱延鋼帯の表面欠陥部を検出し、その欠陥検出信号に基づき、前記欠陥検出装置の下流側に設置された欠陥除去装置により前記表面欠陥部を除去するに際し、下記(1)式を満足する欠陥除去深さΔH及び欠陥除去幅Wで表面欠陥部を除去することを特徴とする表面欠陥の少ない鋼帯の製造方法。
    ΔH≦α(h/H)×{(H−h)/Wβ} …(1)
    但し ΔH:欠陥除去深さ(μm)
    W:欠陥除去幅(mm)
    H:冷間圧延前の鋼帯板厚(mm)
    h:冷間圧延後の鋼帯板厚(mm)
    α,β:定数
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