JP2005058512A - 顔面加温具 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の外鼻に貼ると、花粉症の諸症状を緩和・除去することができる顔面加温具を得る。
【解決手段】不織布からなる表裏のカバー6a・6bを含む加温具本体3と、表裏のカバー6a・6b間に挟み込み保持される発熱体2と、裏カバー6bの外側面に設けられた粘着剤層4と、粘着剤層4を保護する剥離紙5とを含む。発熱体2は、シート基材9に発熱剤10を担持させることによってシート状に形成する。発熱体2は、38.0℃±2℃の温度領域で少なくとも1時間以上にわたり発熱するようにしてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、人体の耳を含む顔面の皮膚患部を加温する顔面加温具に関する。
本発明の顔面加温具は、表裏のカバーを含む加温具本体と、表裏のカバー間に挟み込み保持される発熱体と、表裏カバーの一方の外側面に設けられた粘着剤層と、粘着剤層を保護する剥離紙とからなる。
この種の顔面加温具の基本形態は特許文献1〜3に公知である。そこでは、真空パックされた包装袋から顔面加温具を取り出し、剥離紙を剥いだのち、例えば顔面の外鼻にこれを跨ぐ状態で加温具本体を粘着剤層で直貼りする。すると、内蔵の発熱体が空気に触れて酸化反応熱を出し、鼻腔や副鼻腔に対応した顔面の表皮および周辺部位の組織を加温する。これで花粉症の諸症状を緩和・除去する。
特開平6−343657号公報(請求項1、図1、図10、図11) 特開平7−171176号公報(請求項1、請求項10) 特開平7−328135号公報(請求項1、請求項15)
問題は、加温部位が敏感な顔面を対象にしているので、第1に従来の顔面加温具は、全体が分厚すぎて使用者に装着時の違和感があった。第2に、発熱体による発熱温度の過不足に問題があった。例えば、花粉症やI型アレルギー性疾患であるアトピー性皮膚炎の諸症状を緩和・除去し、かつ低温火傷を負うこともない好適な加熱温度条件の実証が不足していた。
そこで本発明は、これらの課題を一挙に解消するにある。すなわち本発明の目的は、加温具本体が分厚くならないように薄くし、この状態が良く維持されるようにした顔面加温具を提供するにある。また本発明の目的は、顔面患部の血行障害を改善して外傷跡、手術後の傷跡、しみ、そばかす、花粉症などの諸症状を緩和・除去し、かつ低温火傷を負うこともない好適な温度を維持するよう、発熱体による発熱温度を制御した顔面加温具を得るにある。
本発明者らは、顔面の外鼻に当てるタイプの顔面加温具において、花粉症の諸症状を緩和・除去し、かつ低温火傷を負うこともない好適な加熱温度を検討したところ、それは38℃±2℃であることを知見した。これは約人肌温度に相当する。次に、この温度への加温は、アトピー性皮膚炎、外傷跡や手術後の傷跡、加えて霜焼け、しみ、そばかすなどの部位(ここでは患部という。)を治癒するのにも等しく有効であり、低温火傷も負わないことを知り、本発明を提案するに至った。
すなわち本発明は、図1ないし図4に示すごとく表裏のカバー6a・6bを含む加温具本体3と、表裏のカバー6a・6b間に挟み込み保持される発熱体2と、裏カバー6bの外側面に設けられた粘着剤層4と、粘着剤層4を保護する剥離紙5とを含む顔面加温具である。
請求項1記載の本発明は、かかる顔面加温具において、図1に示すごとく発熱体2が、シート基材9に発熱剤10を担持させることによってシート状に形成されており、発熱体2が、シート基材9の材質ないしシート基材9に対する発熱剤10の付着量などを選ぶことによって、38.0℃±2℃の温度領域で少なくとも1時間以上にわたって発熱できるようにしてあることを特徴とする。シート基材9に発熱剤10を担持させる手段としては、シート基材9の表面にバインダなどを用いて発熱剤10を付着させたり、シート基材9の中に発熱剤10を入れ込んだりするなどの方式を適宜採ることができる。シート基材9の材質は不織布であってもよく、特に材質を問わない。
請求項2記載の本発明は、上記の基本形態からなる顔面加温具において、図5に示すごとく発熱体2が発熱剤10につなぎ用骨材11を配合してシート状に圧縮成形されており、発熱体2が、発熱剤10とつなぎ用骨材11との配合割合などを選ぶことによって、38.0℃±2℃の温度領域で少なくとも1時間以上にわたって発熱できるようにしたことを特徴とする。
前記発熱体2は、発熱剤10の発熱開始から240秒以内に、38.0℃±2℃の温度領域に到達するように制御することが望まれる(請求項3)。この制御は、発熱剤10の発熱主剤(鉄粉)に対する反応助剤(食塩や活性炭など)の配合割合などを調整することによって達成できる。
請求項4記載の本発明は、請求項1または請求項2または請求項3記載の顔面加温具において、図6および図7に示すごとく、加温具本体3の表裏カバー6a・6bが、熱溶着性繊維を含む不織布からなり、表裏カバー6a・6bの外周縁部P1が熱溶着されているとともに、加温具本体3に、曲げ性を付与するための易曲部P2が、表裏カバー6a・6bを熱溶着することによって形成されていることを特徴とする。具体的には、加温具本体3を左右横長に形成し、加温具本体3の左右方向中央部位に易曲部P2を前後間にわたって線状ないし帯状に形成することができ、この場合の発熱体2は加温具本体3の易曲部P2の左右に分離した状態で表裏のカバー6a・6b間に挟み込み保持することができる。尤も、前記易曲部P2は、図8に示すごとく発熱体2を挟んだ状態で表裏カバー6a・6bを熱溶着することにより形成してもよい。なお、加温具本体3の形状は左右横長が好適であるが、円形、楕円形、長方形、三角形、台形、正方形あるいは、それらの変形であってもよく、形状は問わない。
請求項5記載の本発明は、請求項1または請求項2または請求項3記載の顔面加温具において、図9に示すごとく、加温具本体3に、曲げ性を付与するための易曲部P2が、表裏カバー6a・6bの少なくとも一方を押圧することにより凹み形成されていることを特徴とする。この場合も、具体的には加温具本体3を左右横長に形成し、加温具本体3の左右方向中央部位に易曲部P2を前後方向にわたって線状ないし帯状に形成することができ、易曲部P2は表裏カバー6a・6bを熱溶着して形成したものであることを要しない。なお、加温具本体3の形状は左右横長が好適であるが、円形、楕円形、長方形、三角形、台形、正方形あるいは、それらの変形であってもよく、形状は問わない。
本発明の顔面加温具1は、包装袋に真空パックされた状態で流通の場に供される。使用に際しては、真空パックから取り出し、剥離紙5を剥ぎ取る。かくして、加温具本体3の裏カバー6b側を顔面の加温すべき部位(例えば、図12の鼻や図13の耳など)に粘着剤層4で直貼りする場合と、加温具本体3の裏カバー6b側を粘着剤層4を介して衛生マスク13の内面に貼付した状態で該マスク13を図14に示すごとく顔面に装着することにより、加温具本体3の表カバー6a側を外鼻に当て付ける場合とがある。
本発明に係る顔面加温具1の代表的な使用例としては、外鼻にこれを左右に跨ぐ状態で直貼りする形態が挙げられる。これによれば、発熱体2の発熱により、着用者の鼻腔および副鼻腔に対応する顔面の表皮および周辺の組織を加温する。これにより該当部位および周辺組織において、血行の促進が図られ、各細胞の機能が活性化するので、花粉症に起因する諸症状を良好に緩和・除去できる。
とくに、発熱体2による加熱温度が38℃±2℃に設定されていると、花粉症の諸症状の緩和・除去に有効である。加熱温度が36℃未満だと、鼻腔および副鼻腔に対応する顔面の表皮および周辺の組織の加温が不十分となり、諸症状の緩和・除去効果が良好に得られない。一方、特に蛋白質の変質限界温度である42℃を超えると、低温火傷を引き起こすおそれがあり、無難を期すうえで加熱温度は40℃以下に抑える必要がある。
発熱体2による加熱時間は、長い方が有利である。そこで本発明では、発熱体2による加熱が少なくとも前記加熱温度領域で1時間以上にわたり保持されるようにしてある。1時間未満だと、顔面加温具の貼り替え回数が多くなって、実用上不便だからである。
身体は熱を出すことで、外部からの細菌の侵入を防いでいる。しかし、体温が低いと、先の細菌の侵入防止能力等が低下し、結果的にアトピー性皮膚炎などの疾患にかかり易くなる。また、身体が冷えると筋肉は熱を補うために緊張するが、現在人の低体温化(平熱温度が健常者体温より低下)に起因する慢性的に作られた身体の冷えにより、筋肉も慢性的に緊張状態にある。そのため、その上にある皮膚に対して血液・リンパ液の流れが悪くなり、皮膚に栄養が行き届かず、この点でも免疫能力が低下して、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こす、とされている。そこで、本発明では、皮膚患部を38℃±2℃に加温すれば、筋肉の慢性的な緊張状態を解いて血液やリンパ液の流れを良くして、免疫能力の向上を図り、以てアトピー性皮膚炎などの諸症状も良好に緩和・除去するにある。このメカニズムは、しみ、そばかす、外傷跡、手術後の傷跡などの患部の血行障害を改善するにも有効である。
使用開始から前述の加熱温度領域に至るまでの立ち上がり時間を240秒以内に設定してあると、速やかに上記効果が得られ、実用上において有利である。かかる立ち上がり時間の迅速化は、発熱体2において、発熱主剤に対する反応助剤の配合割合を調整することで達成できる。
請求項6記載の本発明は、請求項1または請求項2または請求項3記載の顔面加温具において、図10および図11に示すごとく加温具本体3に、容易に曲げることができて塑性変形する保形部材12が配設されている。具体的には、加温具本体3が左右横長であるとき、加温具本体3の左右間にわたって保形部材12を少なくとも1本、好ましくは複数本配設することができる(請求項7)。ここでの保形部材12は、指先の力で簡単に曲げ変形でき、この曲げ状態で塑性変形して加温具本体3を前記曲げ状態に保形(維持)する部材を意味する。
かかる保形部材12としては、銅製、真ちゅう製、鉄製などの金属線材(いわゆる針金)や金属製の帯板状材を挙げることができる。なかでも、保形部材12は、形状記憶合金製にすることが好ましい(請求項8)。
加温具本体3の表カバー6aおよび/または裏カバー6bは、各種の布帛や紙でもよいが、不織布が好ましい。加温具本体3の表カバー6aおよび裏カバー6bを構成する不織布は、炭素繊維を含むものにすることができ(請求項9)、これによれば、炭素繊維が大気中のマイナス電荷を集めて、不快感のもとになる体内のプラス電荷を放電できる利点を持つ。また、その不織布には、酸化チタンが配合された合成樹脂繊維を含むものにでき(請求項10)、これによれば、酸化チタンによる脱臭効果および抗菌効果を期待できる。更に、不織布は、汗を吸収する高吸収性の合成樹脂繊維を含むものにすることができ(請求項11)、これによれば着用時の吸汗機能を付与できる。
請求項1記載の本発明によれば、発熱体2が、シート基材9に発熱剤10を担持させることでシート状に形成されている。したがって、表裏のカバー6a・6b間において、発熱剤10が偏在することがなく薄膜のシート状によく維持できる。具体的には、加温具本体3の全体厚みを1.5〜3.0mmに設定でき、顔面に対しても異和感なく装着できる。
しかも、請求項1記載の本発明によれば、発熱体2が、38℃±2℃の人肌温度領域で少なくとも1時間以上にわたり発熱する。これは、シート基材9に対する発熱剤10の付着量を加減調節したり、発熱剤10を構成する発熱主剤と反応助剤との配合量を調整することにより、容易に制御できる。その結果、本発明の顔面加温具は、顔面の着用部位によって、花粉症やアトピー性皮膚炎、それに霜焼け、しみ、そばかす、外傷跡、手術後の傷跡などの患部の血行障害を改善するのに有効となる。
請求項2記載の本発明によれば、発熱体2が発熱剤10につなぎ用骨材11を配合してシート状に圧縮成形されており、この点が請求項1と構成上において異なるのみであって、請求項1におけると同様の作用効果を奏する。
請求項3記載の本発明によれば、発熱体2が発熱剤10の発熱開始から240秒以内に38.0℃±2℃の温度領域に達するようにしてあるので、待ち時間が少なく使い勝手が良い。
請求項4および請求項5記載の本発明に係る加温具本体3は、易曲部P2を介して曲げ易くなっているので、外鼻にこれを跨ぐ状態で当てつけるのに便利である。また、加温具本体3を折り曲げて外耳に貼るのにも有利である。
請求項6記載の本発明によれば加温具本体3を外鼻や外耳などに当てつけるのに適した形状に折り曲げたとき、その曲げ状態を保形部材12で保形するので、加温具本体3を対象部位に浮き離れることなく密着させて保温効果を高めることができる。
請求項7記載の本発明によれば、左右横長の加温具本体3を左右方向中央部で屈曲状に曲げ変形した状態を保形部材12でよく維持でき、使い勝手が良い。
請求項8記載の本発明によれば、保形部材12が形状記憶合金からなるので、例えば外鼻用または外耳用の顔面加温具において、加温具本体3の曲げ度合に過不足があっても、発熱体2が約38℃に発熱することに伴い、保形部材12が自動的に所定の曲げ形状になるので、加温具本体3の曲げ具合の過不足を補い、加温具本体3を顔面の加温部位に密着させるのに好適である。
(第1実施形態) 図1ないし図4は本発明に係る顔面加温具の代表的な第1実施形態を示しており、花粉症の諸症状を緩和・除去するために、着用者の外鼻に直貼りすることを予測している。この顔面加温具1は、図1および図4に示すごとく、内部に発熱体2が納まる加温具本体3と、該加温具本体3の裏面側に設けられた粘着剤層4と、粘着剤層4を保護する剥離紙5とからなる。
加温具本体3は、熱可塑性の合成樹脂繊維からなる一対の表裏カバー6a・6bの外周縁部P1どうしを熱溶着して左右横長の略楕円形状に形成されており、その中空内部に発熱体2が表裏のカバー6a・6b間に挟み込み保持されている。
加温具本体3の裏カバー6bの外側面には、その左右両端部に粘着剤層4が塗布形成されているとともに、この粘着剤層4を保護するための剥離紙5が剥離可能に貼付されている。図示例の剥離紙5は、これの左右中央に切り線7を入れてあり、この切り線7を介して左右に剥ぎ取れる。
発熱体2は、不織布製で薄厚のシート基材9に発熱剤10を均一に分散させた状態で付着してある。発熱剤10は、鉄粉で代表される発熱主剤と、発熱主剤を空気中の酸素と反応させて発熱させる活性炭、食塩水などの反応助剤とからなる公知のそれである。本発明の顔面加温具1は、保存中に発熱反応が起こらないように、ガスバリヤー性を有するプラスチック製の袋に密封包装して流通に供される。
本発明の顔面加温具1の使用に際しては、図4に示すごとく加温具本体3から剥離紙5を左右に引き剥がしたのち、図12に示すごとく加温具本体3の裏カバー6b側を顔面の外鼻にこれを跨ぐ状態で粘着剤層4を介して直貼りし、加温具本体3の左右端部分を鼻腔および副鼻腔上の表皮に接触させる。
これによれば、発熱体2の発熱により、着用者の鼻腔および副鼻腔に対応する顔面の表皮を中心とする周辺組織が加温される。その際に、発熱体2による加熱温度は、38℃±2℃以内に設定されており、使用開始から該当の加熱温度領域に到達するまでの立ち上がり時間が240秒以内であり、かつ少なくとも1時間以上にわたって該加熱温度領域が保持されるように、シート基材9に対する発熱剤10の付着量および発熱剤10の組成成分が調製されている。
したがって、先の鼻腔および副鼻腔に対応する顔面の表皮を中心とする周辺組織を過不足なく加温し、低温火傷を引き起こすこともなく、花粉症に起因する諸症状を良好に緩和・除去できる。
更に、表裏カバー6a・6bを構成する不織布の一部が、炭素繊維を含んでおり、炭素繊維が大気中のマイナス電荷を集めて、不快感のもとになる体内のプラス電荷を放電する。表裏カバー6a・6bの不織布は、酸化チタンを含有する合成樹脂繊維を含んでおり、酸化チタンによる脱臭効果および抗菌効果も期待できる。とくに裏カバー6bの不織布が高吸収性の合成樹脂繊維を含んでおり、これにて吸汗機能を発揮する。
(第2実施形態) 図5は、本発明に係る顔面加温具1の第2実施形態を示しており、前記発熱体2が、発熱剤10につなぎ用骨材11を配合してシート状に圧縮形成されている。つなぎ用骨材11としては、パルプや各種の合成樹脂の長繊維を用いた。その余の点は第1実施形態と実質的に同じであり、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
(第3実施形態) 図6および図7は、本発明に係る顔面加温具1の第3実施形態を示しており、先の表裏カバー6a・6bの外周縁部P1を熱溶着するのと同時に、左右横長とした加温具本体3の左右方向中央部位に、曲げ性を付与するための易曲部P2が、表裏カバー6a・6bを前後間にわたって熱溶着することによって帯状に形成されている。この場合の発熱体2は、表裏カバー6a・6b間において左右に分けて挟み込み保持されている。その余の構成は第1実施形態と実質的に同じであるから、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。なお、図示例の易曲部P2は、所定の左右幅を有する帯状に形成したが、前後方向に走る断面V字形ないしU字形の線状に形成されていてもよい。
(第4実施形態) 図8は本発明に係る顔面加温具1の第4実施形態を示しており、これでは第3実施形態の易曲部P2において表裏カバー6a・6bおよび発熱体2の不織布製シート基材9とが一体に熱溶着されている。すなわち、発熱体2のシート基材9も熱溶着性を有する不織布を用いている。
(第5実施形態) 図9は本発明に係る顔面加温具1の第4実施形態を示しており、この場合は、表カバー6aの左右方向中央部位を押圧して凹ませることにより易曲部P2を形成しており、表カバー6aと裏カバー6bとが熱溶着されていない。その他の構成は第3実施形態と実質的に同じである。
第3〜第5実施形態に係る顔面加温具1によれば、加温具本体3の左右方向中央部位が易曲部P2を介して表裏の少なくとも一側方に曲げ易くなっているので、加温具本体3が外鼻にこれを跨ぐ状態で貼り付け易く、貼った状態をよく維持できる。また、例えば図13に示すごとく霜焼けの治癒のために、加温具本体3を折り曲げて外耳の一部に直貼りするのにも便利である。
(第6実施形態) 図10および図11は本発明に係る顔面加温具1の第6実施形態を示しており、左右横長の加温具本体3の裏カバー6bと、剥離紙5との間に、銅製、真ちゅう製または鉄製の金属線材からなる前後2本の保形部材12が加温具本体3の左右間にわたって配設されている。各保形部材12は、これの左右端部分が裏カバー6bと粘着剤層4との間に挟持されていて、粘着剤層4で裏カバー6bに不離一体に付設されている。その余の構成は、発熱体3の構造を含めて先の第1実施形態および第2実施形態と実質的に同一であるから、同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
この第6実施形態によれば、保形部材12が折り曲げ容易であってその曲げ状態を維持するよう塑性変形する金属線材を選ぶことにより、加温具本体3を外鼻や外耳の形状に添うよう予め曲げる。その場合、加温具本体3が弾性復元しようとすにのを保形部材12が阻止するので、加温具本体3の顔面の対象部位に加温具本体3を曲げた密着状態に浮き離れることなく維持できる。
(第7実施形態) 先の保形部材12は形状記憶合金製にすることができる。これによれば、使用前の加温具本体3は、嵩張らないようにストレート状を呈しているが、使用時には発熱体2が発熱すると所定の形状になる。例えば、顔面加温具が外鼻用であれば、外鼻にこれを跨ぐ曲げ状態で加温具本体3を当てたとき、その曲げ状態に過不足があってもこれをよく補正してくれることになる。顔面加温具が外耳用であれば装着使用時にそれに見合った形状になる。したがって、顔面の対象部位に加温具本体3を浮き外れたり、強く押し過ぎたりすることなく確実に密着状に装着できる。
なお、第5、第6実施形態の保形部材12は、平板状および帯板状など、その形状は特に問わない。また、保形部材12は、裏カバー6bの内面側、又は表カバー6aの内外のいずれかに配設されていてもよい。
(別使用形態) また、本発明の顔面加温具1は、図14に示すごとく衛生マスク13の内面に加温具本体3の裏カバー6b側を前記粘着剤層4を介して貼り、顔面に衛生マスク13を装着したとき、顔面加温具1の表カバー6a側が外鼻に当たるように使用してもよい。この場合は表カバー6aが先の吸汗機能を有すると有利になる。
(実施例1) 次に本発明のより具体的な実施例1を説明する。まず、発熱主剤である鉄粉と、反応助剤である活性炭と食塩と水とを、以下の配合割合で混合して、粉状の発熱材10を得た。
鉄粉(300メッシュ) 10g 42.7%
活性炭 5g 21.3%
食塩水(5重量%) 8ml(NaCl) 1.8%
(H2 O) 34.2%
次に、不織布製シート基材9の表裏面に粉状の前記発熱材10を付着させて、シート状の発熱体2をつくり、それぞれ不織布からなる表裏カバー6a・6b間に発熱材10を挟み込んだのち、両表裏カバー6a・6bの外周縁部P1どうしを熱溶着することにより、加温具本体3をつくった。シート基材9および表裏カバー6a・6bの厚みは、それぞれ約1.0mmとし、加温具本体3の総厚を約3.0mmに設定した。単位面積あたりの発熱体2の量は、0.55g/cm3 とした。
この実施例1の顔面加温具では、表面温度(皮膚に対する接触温度)を測定したところ、約240秒経過した時点で38℃±2℃の下限値である36℃程度にまで上昇し、健常者の体温領域を7時間程度保持する。
そのうえで、実施例1の顔面加温具の有用性(花粉症の諸症状に対する緩和・除去効果)を確かめるため、以下のような試験を行った。
15名の花粉症患者に、本実施例1に係る顔面加温具を10日間使用してもらった。同様に、先の表面温度が35℃を上限とする比較例1の顔面加温具をつくり、これを先と同じ15名の花粉症患者に同期間使用してもらった。これら実施例1および比較例1に係る顔面加温具のモニター結果(鼻水・鼻づまり、およびくしゃみに対する効果)を表1および表2に示す。なお、表2の比較例において、15名の花粉症患者中、1名からは結果が得られなかった。
Figure 2005058512
Figure 2005058512
表1および表2より、加熱温度領域を38℃程度に規定した実施例1に係る顔面加温具が、加熱温度領域を35℃程度に規定した比較例1に比べて、鼻水・鼻づまり、およびくしゃみなどの花粉症の諸症状の緩和に著しい効果を発揮することがわかった。
第1実施形態における図2のA−A線断面図 第1実施形態を示す正面図 第1実施形態を示す背面図 第1実施形態の使用状態を示す背面図 第2実施形態を示す縦断側面図 第3実施形態を示す正面図 第3実施形態における図6のB−B線断面図 第4実施形態を示す要部の縦断正面図 第5実施形態を示す要部の縦断正面図 第6実施形態を示す正面図 図10のC−C線に沿う断面図 使用例1を示す正面図 使用例2を示す正面図 使用例3を示す正面図
符号の説明
1 顔面加温具
2 発熱体
3 加温具本体
4 粘着剤層
5 剥離紙
6a 表カバー
6b 裏カバー
9 シート基材
10 発熱剤

Claims (11)

  1. 表裏のカバー6a・6bを含む加温具本体3と、表裏のカバー6a・6b間に挟み込み保持される発熱体2と、裏カバー6bの外側面に設けられた粘着剤層4と、粘着剤層4を保護する剥離紙5とを含み、
    発熱体2が、シート基材9に発熱剤10を担持させることによってシート状に形成されており、
    発熱体2が、38.0℃±2℃の温度領域で少なくとも1時間以上にわたり発熱するようにしてあることを特徴とする顔面加温具。
  2. 表裏のカバー6a・6bを含む加温具本体3と、表裏のカバー6a・6b間に挟み込み保持される発熱体2と、裏カバー6bの外側面に設けられた粘着剤層4と、粘着剤層4を保護する剥離紙5とを含み、
    発熱体2が、発熱剤10につなぎ用骨材11を配合してシート状に圧縮成形されており、
    発熱体2が、38.0℃±2℃の温度領域で少なくとも1時間以上発熱するようにしてあることを特徴とする顔面加温具。
  3. 発熱体2が、発熱剤10の発熱開始から240秒以内に、38.0℃±2℃の温度領域に到達するようにしてある請求項1又は2記載の顔面加温具。
  4. 加温具本体3の表裏カバー6a・6bが、熱溶着性繊維を含む不織布からなり、
    表裏カバー6a・6bの外周縁部P1が、熱溶着されているとともに、
    加温具本体3に、曲げ性を付与するための易曲部P2が、表裏カバー6a・6bを熱溶着することによって形成されている請求項1又は2又は3記載の顔面加温具。
  5. 加温具本体3に、曲げ性を付与するための易曲部P2が、表裏カバー6a・6bの少なくとも一方を押圧することにより凹み形成されている請求項1又は2又は3記載の顔面加温具。
  6. 加温具本体3に、容易に曲げることができて塑性変形する保形部材12が配設されている請求項1又は2又は3記載の顔面加温具。
  7. 加温具本体3が左右横長であって、加温具本体3の左右間にわたって保形部材12が配設されている請求項6記載の顔面加温具。
  8. 保形部材12が、形状記憶合金からなる請求項6又は7記載の顔面加温具。
  9. 表裏カバー6a・6bが、炭素繊維を含む不織布からなる請求項1ないし8のいずれかに記載の顔面加温具。
  10. 表裏カバー6a・6bが、酸化チタンが配合された合成樹脂繊維を含む不織布からなる請求項1ないし8のいずれかに記載の顔面加温具。
  11. 表裏カバー6a・6bが、吸汗性を有する不織布からなる請求項1ないし8記載の顔面加温具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009519753A (ja) * 2005-12-15 2009-05-21 キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド 順応性熱デバイス
JP2011188958A (ja) * 2010-03-12 2011-09-29 Kanazawa Univ シェーグレン症候群及びドライマウスの治療器並びにドライアイの治療器

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