図1は、本発明のICカードリーダライタ装置の外観を示す斜視図である。本発明のICカードリーダライタ装置1は、後述の可逆性感熱記録媒体13(図2)を有するICカード2を用いる。図示において、ICカード2の可逆性感熱記録媒体13には、2次元コード61およびICカード情報(後述のICチップ15に格納される情報又は少なくともその一部)63の一例が印字されている。ICカードリーダライタ装置1は、ICカード2のICチップ15に格納される情報の読み取りおよびICチップ15への所定の情報の書込みと、2次元コード61およびICカード情報63の印字と、2次元コード61の読み取りと、データ等の情報の表示等を行うようになっている。ICカード2は、後述のICカードデータ送受信部65と物理的または電気的接点を持たずに情報を読み書きできる非接触式(電磁誘導方式)のICカード2である。
上記2次元コード61は、従来のバーコードが一直線上の配列であるのに対して、これを2次元的に表現したものである。2次元コードとしては、CPコード、データコード、ベリコード、QRコード、PDF417、Data Matrix、マキシコード等が既に提案されている。これらの2次元コードは従来のバーコードと比較すると、情報量が数10倍から数100倍多く、英数字の他にひらがな、カタカナ、漢字、いわゆるバイナリーデータも表現でき、データの復元機能を備えている等の特徴を有している。
可逆性感熱記録媒体13は印字および消去が加熱によって可逆的に可能な媒体であり、しかも、加熱記録は現像が不要であり、コントラストの高い画像の印字形成及び消去ができ、安定な画像を保持でき、消去温度幅が広い等の特徴を有している。
ここで、従来利用されている可逆性感熱記録媒体としては、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体と、発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体とに大別される。
ここで、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体と発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体とを比較すると、透明・白濁型(有機高分子/低分子マトリクス型)の可逆性感熱記録媒体は、情報を記録した場合、その情報が透明・白濁に視認されるため、青や赤等の様々な色を発色可能な発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体に比べて、やや視認性が悪く、さらに、発色の多様性の面で劣る。従って、本発明の実施の形態においては、発色型(ロイコ型)の可逆性感熱記録媒体13が用いられている。可逆性感熱記録手段としての可逆性感熱記録媒体13には、2次元コード61を印字および消去可能である。
ICカードリーダライタ装置1の全体を形成している筐体3の正面の下部(略垂直面)には、ICカード2を挿入および排出可能なICカード挿入口4が形成されている。ICカード挿入口4の左上方には、ICカード2がICカードリーダライタ装置1内の所定の位置まで案内されている場合、すなわち、ICカード挿入口4に挿入されている場合において、所定の情報(外部情報)が入力されている場合にICカード2へその外部情報を書き込むために操作する書込開始ボタン5が設けられている。その右側には、ICカード2がICカードリーダライタ装置1内の所定の位置まで案内されている場合に、そのICカード2を排出するためのICカード排出ボタン7が設けられている。
上記略垂直面の上部の傾斜面には、表示手段として液晶表示装置9が設けられている。この液晶表示装置9の表示画面9aには、所定の情報(外部から入力された情報)、ICチップ15に格納された情報、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61が示す情報のうち少なくともいずれかを表示する。このため、ICカードリーダライタ装置1の使用者(操作者)は、これらの情報を確認することができる。したがって、ICチップ15に間違った情報が格納されることを防止することができる。また、ICチップ15に格納された情報と可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61が示す情報とが一致しているか、すなわちICチップ15に格納された情報がバックアップされているか否かを確認することができる。図において、液晶表示装置9の表示画面9aにICチップ15に格納された情報が表示された例を示す。液晶表示装置9の左下方には後述のICカード表示切替ボタン11aが設けられ、その右側には2次元コード表示切替ボタン11bが設けられている。
すなわち、ICカード表示切替ボタン11a及び2次元コード表示切替ボタン11bは、液晶表示装置9が、所定の情報、ICチップ15に格納された情報、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61が示す情報のうち少なくとも2以上の情報を表示可能な場合に、いずれの情報を表示させるかを操作者が切り替えるための表示切替手段である。表示制御手段である後述のCPU73は、表示切替手段の操作に応じて液晶表示装置9を制御する。このため、ICカードリーダライタ装置の使用者は、確認したい情報を必要に応じて切り替えることができる。
詳細には、ICカードリーダライタ装置1に所定の情報(外部情報)が入力されると、その所定の情報が表示される。ここで、ICカードリーダライタ装置1にICカード2が挿入された状態でICカード表示切替ボタン11aを操作すると、ICチップ15に格納された情報が表示される。すなわち、ICカード表示切替ボタン11aを操作することにより液晶表示装置9の表示画面9aに所定の情報を表示するか、ICチップ15に格納された情報を表示するかを切り替えることができる。また、2次元コード表示切替ボタン11bを操作することにより液晶表示装置9の表示画面9aに所定の情報を表示するか、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61が示す情報を表示するかを切り替えることができる。
表示手段として、上記のような液晶表示装置9のほか、多数のLEDを配列して構成した表示器やCRT、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス(有機EL)等のその他の電気的表示器を用いても構成できる。
つぎに、図2および図3を参照して、ICカードリーダライタ装置1に用いられるICカード2について説明する。本発明のICカード2は、ICチップ15に格納された所定の情報のうちの少なくとも一部を、可逆性感熱記録媒体13にバックアップとして印字される。このため、ICチップ15の破損等の原因によりICチップ15に格納された情報が喪失しても2次元コード61からその情報を読み出すことでICチップ15に格納された情報を復元することができる。
図示のように、ICカード2は、可逆性感熱記録媒体13と、半導体素子としてのICチップ15、このICチップ15に接続され、渦巻き状に形成されたアンテナ17を収納するICカード基材19とで構成される。ICカード2は、セキュリティや信頼性確保のために、成形封止をしたり、熱プレスによるカード化を行って、常に分解しがたい形状になっている。なお、ICチップ15としては非接触用と接触用とが一つにまとまったタイプでも、あるいは、非接触用と接触用とが1枚のICカード2中に別個であるタイプの両方が考えられるが、本発明を適用するうえではそのいずれでもよい。
アンテナ17は、巻線コイルで形成され、データ通信と外部からの電力供給という2つの機能を持っている。情報格納手段であるICチップ15は、データ制御やメモリ機能を有し、アンテナ17を介して外部(後述のICカード読取書込部41)とのデータ通信や電力の受給を行う。このアンテナ17により、ICチップ15は、ICカードリーダライタ装置1のICカード読取書込部41と非接触で情報の送受信を行うことができる。実施の形態では、アンテナ17は、巻線コイルを採用しているが、基板上にエッチングにより形成したコイル、又は基板上に印刷配線により形成されたコイル等を採用してもよい。また、アンテナ17のコイルの巻数は、通信周波数や通信距離などにより異なっている。また、実施の形態では、アンテナ17は送信受信兼用のものであるが、送信アンテナと受信アンテナとが互いに別々であるアンテナを用いてもよい。
図3は、可逆性感熱記録媒体13の一例を示す断面構造図である。この可逆性感熱記録媒体13は、図示のように、可逆性感熱記録媒体の製造・管理を容易にするための感熱記録基材21と、可逆性感熱記録媒体13を感熱記録基材21から剥離するための剥離層23と、後述する可逆性感熱記録層27の表面(記録面)を保護するための保護層25と、ロイコ染料を主成分として含有し加熱により情報を可逆的に記録消去することができる可逆性感熱記録層27と、バリアー層29と、可逆性感熱記録媒体にスリットを形成して切断した際にロイコ染料の付着により生ずる接着層33上の不可逆な発色を隠蔽するための隠蔽層31と、熱プレス等によりカード基材等に接着を行うための接着層33とから構成される。
可逆性感熱記録媒体13を発色型としたため、安定的な消去と印字を繰り返し、鮮やかな印字性能と確実な消去性能を長く維持することができる。また、大面積の可逆性感熱記録媒体13を確実に消去・印字できることから、可逆性感熱記録媒体13の記録量を大幅に増やすことが可能となる。
つぎに、図4を参照して、ICカードリーダライタ装置1について説明する。図4は、ICカードリーダライタ装置1の概略図を示す。なお、図において配線および回路等を省略して示している。図示のように、このICカードリーダライタ装置1は、上記液晶表示装置9と、ICカード2を構成する可逆性感熱記録媒体13に印字された情報(2次元コード61およびICカード情報63)を消去するためのロールヘッド35と上記可逆性感熱記録媒体13に2次元コード61等(ICカード情報63を含む)を印字(記録)するためのサーマルヘッド37を含む印字消去部38と、上記可逆性感熱記録媒体13を搬送するための7つのプラテンロール39と、ICカード2への電力供給とデータの送受信を行うICカード読取書込部41と、上記可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61を読み取る2次元コード読取部43とから構成されている。
ICカード読取書込部41は、電力を電磁波の形でICカード2のICチップ15等に供給する。ICカード読取書込部41は、図示しないアンテナ(以下、「送受信部アンテナ」という)を有し、その送受信部アンテナから電波を送出する。ICカード2は、ICカード読取書込部41からアンテナ17を介して受信した電波のエネルギーを整流し、それを電源として、ICチップ15に内蔵されたメモリ(例えば、EEPROM等の不揮発性メモリ)への書込みや、そのメモリから読み出したデータの送信を実行する。
2次元コード読取部43は、図示しない光源およびCCDイメージセンサ等からなる。2次元コード読取部43は、光源を発光させることにより、2次元コード61の反射光を検出してデジタル処理し、これをデータ化して制御回路71へ送信するようになっている。ここで、このデータ化された2次元コードを、以下「2次元コードデータ」という。この2次元コードデータは、ICカード2のICチップ15に格納された情報を含んでいる。すなわち、2次元コード61はICチップ15に格納された情報をバックアップするために印字される。
サーマルヘッド37は、後述の制御回路71から送信された信号により、その信号に対応した発熱が可能な加熱ヘッドである。プラテンロール39により搬送されたICカード2の可逆性感熱記録媒体13は、このサーマルヘッド37により加熱され、その後の急冷により表面に2次元コード61の印字(画像形成)およびICカード情報63の印字等がなされる。
ICカード2がICカード挿入口4へ差し込まれると、ICカードリーダライタ装置1は、ICカード挿入口4に差し込まれたICカード2を吸入し、ICカードリーダライタ装置1内の所定の位置まで案内する。この後、ICカードリーダライタ装置1は、ICカード2のICチップ15に格納された情報および印字された2次元コードを読み込むようになっている。そして、外部情報が入力されている場合に、使用者が書込開始ボタン5を操作すると、ICカードリーダライタ装置1はICカード2へその外部情報の書き込みを開始する。使用者がICカード排出ボタン7を操作すると、ICカードリーダライタ装置1は、ICカードリーダライタ装置1内のICカード2を排出するようになっている。
つぎに、図5および図6を参照して、ロールヘッド35について説明する。図5に示すように、上記ロールヘッド(ローラヘッド)35は、記録面に転動接触する金属製のローラ45と、上記ローラ45を軸支する軸受ユニット47とハウジング本体49とから構成されたハウジング51と、上記ハウジング51を加熱するヒータ53とを備えている。ロールヘッド35には、ヒータ53の温度制御を行う制御部55と、温度ヒューズ57と、装置本体(図示せず)とを電気的に接続する接続ケーブル59が接続されている。
このため、ロールヘッド35から 可逆性感熱記録媒体13への熱伝達はローラ45を介して行われ、 可逆性感熱記録媒体13の記録面とロールヘッド35との接触は転動接触であることから、記録面とロールヘッド35とはほとんど擦れ合わない状態で熱伝達が行われる。したがって、消去と印字を繰り返したとしても、記録面の摩滅はほとんど生じず、可逆性感熱記録媒体13の寿命が大幅に延長される。したがって、ロールヘッド35と 可逆性感熱記録媒体13との接触圧力を大幅に高くすることができ、印字面全体における均一な加熱を実現し、印字むらや消去むらを防止することができる。その結果、厚みのある樹脂カードや印字面の面積が大きなものを可逆性感熱記録媒体13として採用することが可能となり、それらを用いた記録媒体でも印字や消去特性の安定化や均一化を図ることができる。したがって、記録面の面積が大きなカードや厚みのあるカードにリライト方式を適用することができる。
特に、ICカード2は、内部にICチップ15等の情報記憶媒体や、情報を読み書きするためのアンテナ17等が内蔵されているため、摺接するヘッドによる消去動作では印字領域全体にわたって均一に熱が伝達されにくく、消去むらの発生がしばしばみられた。そこで、上記のように転動接触するロールヘッド35によって消去動作を行うことにより消去むらが解消し、高い再印字品質を確保できる。このため、2次元コード61により高い印字密度で大容量の情報をバックアップする場合に、正確なバックアップが可能となる。
また、ローラ45を直接加熱するのではなく、ヒータ53でハウジング51を加熱し、ハウジング51に伝達された熱を軸受け等を介してローラ45に伝達するため、ローラ45を加熱するために要する構造が極めて簡素で製造コスト面で有利であるうえ、ヒータ53を可動部に設けなくてよいことから、故障が発生するおそれも少なく、万一故障しても修復作業が簡単で、メンテナンス性にも優れたものとなる。また、一旦ハウジング51に蓄えた熱をローラ45に伝達して記録媒体を加熱するため、たとえば、季節や使用環境等の要因でローラ45が冷却されやすい状況で使用されたり、可逆性感熱記録媒体13の連続的な挿入によりローラ45が冷却されたとしても、ハウジング51が蓄熱されていることからハウジング51の熱で冷却されたローラ45の熱が補われローラ45自体の消去・印字特性はほとんど損なわれない。
上記軸受ユニット47は、上記ハウジング本体49の両端部に取り付けられるもので、ローラ45の両端部を軸支する軸穴が開口したブロック状に形成された図示しないブロック部と、上記軸穴に内嵌されたメタル軸受60とから構成されている。
上記メタル軸受60としては、二硫化モリブデンや二硫化タングステン、あるいはグラファイト等の固体潤滑剤が軸受け面に露呈するよう軸受け面の全体に分布埋設された無給油軸受けが用いられる。例えば、黄銅合金系のオイレス工業社製のSBPタイプを用いることができる。
図6に示すように、上記ロールヘッド35は、プラテンロール39とローラ45を接触させるように配置され、プラテンロール39の回転駆動に伴って、プラテンロール39とローラ45の間にICカード2を挟み込んで移動させ、ローラ45の熱を、ICカード2を構成する可逆性感熱記録媒体13のローラ45と接触する面である記録面に伝達させて記録面の発色を消去するようになっている。
上記ローラ45は、熱伝導性に優れた金属材料であるアルミニウム製とされ、その表面には陽極酸化被膜によるアルミナ層が形成される。このように、ローラ45をアルミニウム製とすることにより、迅速な熱伝導を確保でき、ハウジング本体49の熱をローラ45を介して有効に可逆性感熱記録媒体13に伝達することができる。また、ローラ45の表面に陽極酸化被膜を形成したことから、ローラ45の表面硬度が上昇し、可逆性感熱記録媒体13の繰り返し挿入による消去と印字を繰り返しても、ローラ45の摩滅を防止できる。上記ハウジング51は、ローラ45の可逆性感熱記録媒体13との転動接触部とその近傍以外の部分を覆うものである。
このように、上記ハウジング本体49がローラ45の可逆性感熱記録媒体13との転動接触部とその近傍以外の部分を覆っていることから、たとえば、季節や使用環境等の要因でローラ45が冷却されやすい状況で使用されたとしても、蓄熱されたハウジング本体49がローラ45を覆っていることから、周辺環境がローラ45の冷却にはほとんど影響しなくなる程度までローラ45の冷却を効果的に防止できる。
また、ICカード2の連続的な挿入によりローラ45が冷却されたとしても、ハウジング本体49の熱がローラ45の周囲からローラ45に効率的に伝達されて冷却されたローラ45の熱が効果的に補われる。したがって、ローラ45自体の消去特性がほとんど損なわれることなく、どのような環境においても安定的な消去動作を行うことができる。ハウジング本体49は、熱導電性に優れた金属から形成することが好ましく、この例では、アルミニウムが適用されている。このようにすることにより、ヒータ53の熱を効果的にローラ45に伝達することができるのである。
また、上記軸受けがメタル軸受60であることから、軸受け部における熱損失が極めて少なく、ハウジング51に蓄えられた熱がメタル軸受60を介してローラ45に効果的に伝達される。したがって、上述したような冷却されたローラへの熱の補填が効果的かつ十分に行われ、安定的な消去・印字動作を実現できる。
図7は、ICカードリーダライタ装置1の果たす機能を示した機能ブロック図である。ICカードリーダライタ装置1の動作を制御する制御回路71は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU73と、不揮発性の読み出し専用メモリであって、プログラム等を格納するROM75と、揮発性メモリであって、CPU73が処理を行う作業領域として使用されるRAM77とを備える。RAM77は、外部情報やICカード2から読み取ったデータ等の情報(データ化された2次元コード61を含む)を一時的に記憶する。ROM75には、後述のICカード読取書込部41に書込みを開始させるための制御指令である「ICカード書込開始信号」、後述の印字消去部38に2次元コード61およびICカード情報63等を印字させるための制御指令である「印字開始信号」、後述のICカード読取書込部41にICカード2のICチップ15に格納された情報を読み取らせるための制御指令である「ICカード読取開始信号」が格納されている。
CPU73は、入力された外部情報を処理する情報処理手段101と、ICカード2から後述のICカード読取手段109で読み取った情報を選別するデータ選別手段103と、ICカード読取書込部41で読み取ったおよび/または書き込む情報を2次元コード61として印字可能なデータ(以下、「2次元コード印字データ」という)に変換するデータ変換手段105と、液晶表示装置9の表示を制御する表示制御手段107としての機能を果たす。データ選別手段103によってICカード2から上記ICカード読取手段で読み取った情報を選別されるため、ICチップ15に書き込まれた情報のうち特定の情報(例えば、必要な情報)だけを2次元コード61として印字することができる。したがって、例えば、ICチップ15に書き込まれた情報の量が多く、その全てを2次元コード61に含めることができない場合でも必要な情報をバックアップすることができる。データ変換手段105は、ICカード読取書込部41で読み取ったおよび/または書き込む情報を2次元コード印字データに変換するため、その情報を2次元コード61として印字することができる。
ICカード読取書込部41は、ICカード2のICチップ15に格納された情報(データ)を読み取るICカード読取手段109と、ICチップ15に外部情報を書き込むICカード書込手段111としての機能を果たす。2次元コード読取部43は、ICカード2に印字された2次元コード61を読み取って2次元コード61として制御回路71に送信する2次元コード読取手段としての機能を果たす。2次元コード読取部43を設けることにより、既に印字されている2次元コード61が示す情報を確認することができる。
印字消去部38は、データ変換手段105で変換された2次元コード印字データに基づいてICカード2の可逆性感熱記録媒体(印字領域)13に2次元コード61を印字する印字手段115と、ICカード2の可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61を消去する消去手段117としての機能を果たす。液晶表示装置9は、外部情報、ICカード(具体的には、ICチップ15)から読み取ったデータの内容、可逆性感熱記録媒体13から読み取った2次元コードデータの内容(2次元コード61に関する情報)等を表示する表示手段119としての機能を果たす。
すなわち、本発明のICカードリーダライタ装置1は、2次元コード61を印字および消去可能な可逆性感熱記録媒体13と、所定の情報(外部から入力された情報)を格納するICチップ15とを有するICカード2に情報の読み書きを行うICカードリーダライタ装置1であって、ICチップ15に所定の情報を書き込むICカード書込手段111と、ICチップ15に格納された情報を読み取るICカード読取手段109とで構成されたICカード読取書込部41と、可逆性感熱記録媒体13に2次元コード61を印字する印字手段115と、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61を消去する消去手段117とで構成された印字消去部38と、ICカード読取書込部41および印字消去部38を制御する制御回路71と、ICカード読取書込部41で読み取ったおよび/または書き込む情報を2次元コード61として印字可能なデータに変換するデータ変換手段105とを備え、制御回路71は、データ変換手段105で変換されたデータに基づいて印字消去部38を制御して、ICチップ15に格納された所定の情報のうちの少なくとも一部を、可逆性感熱記録媒体13にバックアップとして印字する。
このため、ICカード読取書込部41でICチップ15から読み取ったおよび/または書き込む情報が2次元コード61として可逆性感熱記録媒体13に印字されるため、格納される情報の量が多いICカードにおいて、2次元コード61としてその情報をバックアップすることができる。したがって、ICチップ15の破損等の原因によりICチップ15に格納された情報が喪失しても2次元コード61からその情報を読み出すことでICチップ15に格納された情報を復元することができる。
反対に、ICカード2が不用意に加熱環境下に置かれる等の事故により、2次元コード61が消失した場合でもICチップ15に格納された情報が残っていればそれを使用できる。このように、ICチップ15か2次元コード61かいずれかの情報が残っていればそれを利用して情報を復元することができるため、従来のICカードやリライトカードに比べて情報に対する安全保障は格段に優れている。
また、印字消去部38は、可逆性感熱記録媒体13に2次元コード61を印字する印字手段115と、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61を消去する消去手段117とで構成されているため、ICチップ15への書き込みが繰り返されたとしても、その書き込みに応じて2次元コード61を書き換えることができる。すなわち、ICチップ15に所定の情報が書き込まれる際に、既に可逆性感熱記録媒体13に2次元コード61が印字されている場合、その2次元コード61を消去し、情報格納手段に書き込まれる情報に応じた情報を印字することができる。すなわち、ICチップ15への情報の書込みに応じて2次元コード61を書き換えることができる。
つぎに、図8〜図12に示すフローチャートを参照して制御回路71のCPU73の制御動作について説明する。なお、図において「S」は、ステップを意味する。
まず、ICカード2が挿入されたか否かを判別する(S1)。この判別が“YES”の場合、すなわち、ICカード2が挿入された場合はS2に移り、“NO”の場合、すなわち、ICカード2が挿入されていない場合はこのまま待機する。ついで、ICカード2が挿入されると、後に図10を参照して説明するICカード読取処理を行う(S2)。この後、外部情報が入力されたか否かを判別する(S3)。この判別が“YES”の場合、すなわち、外部情報が入力された場合はS4に移り、“NO”の場合、すなわち、外部情報が入力されていない場合はS15に移る。
ついで、外部情報が入力されると、その外部情報をデータとしてRAM77に格納し(S4)、書込開始ボタン5が操作されたか否かを判別する(S5)。この判別が“YES”の場合、すなわち、書込開始ボタン5が操作された場合はS6に移り、“NO”の場合、すなわち、書込開始ボタン5が操作されていない場合はS15に移る。ついで、書込開始ボタン5が操作されると、RAM77に格納された外部情報に基づいてICカード書込開始信号をICカード読取書込部41へ送信し(S6)、このICカード書込開始信号に基づいてICカード読取書込部41によるICカード2の書込みが終了したか否かを判別する(S7)。この判別が“YES”の場合、すなわち、ICカード読取書込部41の書込みが終了した場合はS8に移り、“NO”の場合、すなわち、ICカード読取書込部41の書込みが終了していない場合はこのまま待機する。ついで、ICカード読取書込部41の書込みが終了すると、後に図10を参照して説明するICカード読取処理を行う(S8)。
つぎに、図9を参照して、ICカード読取処理が終了すると、読み取った情報を選別、すなわち、RAM77に格納されたデータの中から特定のデータを抽出し(S11)、この抽出した特定のデータを2次元コード印字データに変換し(S12)、その変換した2次元コード印字データをRAM77に格納する(S13)。ついで、印字消去部38へ印字開始信号を送信し(S14)、ICカード排出ボタン7が操作されたか否かを判別する(S15)。この判別が“YES”の場合、すなわち、ICカード排出ボタン7が操作された場合はS16に移り、“NO”の場合、すなわち、ICカード排出ボタン7が操作されていない場合はS3に移る。ついで、ICカード排出ボタン7が操作された場合はICカード2を排出し(S16)、RAM77に格納されたデータを消去し(S17)、S1に移る。
つぎに、図10を参照して、ICカード読取処理について説明する。まず、ICカード読取書込部41へICカード読取開始信号を送信し(S21)、ICカード読取書込部41によりICカード2からデータが読み出されたか否かを判別する(S22)。この判別が“YES”の場合、すなわち、データが読み出された場合はS23に移り、“NO”の場合、すなわち、データが読み出されていない場合はこのまま待機する。ついで、ICカード2からデータが読み出されると、その読み出されたデータをRAM77に格納し(S23)、次のステップ(S3又はS11)に移る。
次に、図11を参照して、2次元コードデータ格納処理について説明する。まず、2次元コード読取部43から2次元コードデータを受信したか否かを判別する(S31)。この判別が“YES”の場合、すなわち、2次元コードデータを受信した場合はS32に移り、“NO”の場合、すなわち、2次元コードデータを受信していない場合はこのまま待機する。ついで、2次元コードデータを受信すると、その受信した2次元コードデータをRAM77に格納し(S32)、S31に移る。
つぎに、図12を参照して、表示制御処理について説明する。まず、RAM77にデータ(ICチップ15から読み取ったデータや可逆性感熱記録媒体13から読み取った2次元コードデータ)が格納されているか否かを判別する(S41)。この判別が“YES”の場合、すなわち、データが格納されている場合はS42に移り、“NO”の場合、すなわち、データが格納されていない場合はこのまま待機する。ついで、データが格納されていると、RAM77に格納されたデータに基づいて液晶表示装置9を制御し、そのデータの内容を表示させる(S42)。ついで、ICカード表示切替ボタン11a又は2次元コード表示切替ボタン11bが操作されたか否かを判別する(S43)。この判別が“YES”の場合、すなわち、いずれかの表示切替ボタンが操作された場合はS44に移り、“NO”の場合、すなわち、いずれの表示切替ボタンも操作されていない場合はS45に移る。いずれかの表示切替ボタンが操作されると、その操作に応じた内容を液晶表示装置9に表示させる(S44)。具体的には、ICカード表示切替ボタン11aが操作されると、ICチップ15から読み取ったデータの内容を液晶表示装置9の表示画面9aに表示し、2次元コード表示切替ボタン11bが操作されると、可逆性感熱記録媒体13から読み取った2次元コードデータの内容を液晶表示装置9の表示画面9aに表示する。なお、いずれかの表示切替ボタンが操作されるまで外部情報が表示される。ついで、S45に移る。
つぎに、ICカード排出ボタン7が操作されたか否かを判別する(S45)。この判別が“YES”の場合、すなわち、操作された場合はS46に移り、“NO”の場合、すなわち、操作されていない場合はS43に移る。ICカード排出ボタン7が操作されると、液晶表示装置9に表示されている内容の表示を終了し(S46)、RAM77に格納されたデータが消去されたか否かを判別する(S47)。この判別が“YES”の場合、すなわち、消去された場合はS41に移り、“NO”の場合、すなわち、消去されていない場合はこのまま待機する。
つぎに、図13に示すフローチャートを参照して、ICカード読取書込部41のICカード読取手段109の制御動作について説明する。まず、ICカード読取開始信号を受信したか否かを判別する(S51)。この判別が“YES”の場合、すなわち、ICカード読取開始信号を受信した場合はS52に移り、“NO”の場合、すなわち、ICカード読取開始信号を受信していない場合はこのまま待機する。ついで、ICカード読取開始信号を受信すると、ICカード2に書き込まれたデータを読み取り(S52)、その読み取ったデータをCPU73に送信し(S53)、S51に移る。
つぎに、図14に示すフローチャートを参照して、ICカード読取書込部41のICカード書込手段111の制御動作について説明する。まず、ICカード書込開始信号を受信したか否かを判別する(S61)。この判別が“YES”の場合、すなわち、ICカード書込開始信号を受信した場合はS62に移り、“NO”の場合、すなわち、ICカード書込開始信号を受信していない場合はこのまま待機する。ついで、ICカード書込開始信号を受信すると、RAM77に格納された外部情報に関するデータ(情報処理手段101によって処理されたデータ)、すなわち外部情報をICカード2に書き込み(S62)、ICカード書込終了信号を送信し(S63)、S61に移る。
つぎに、図15に示すフローチャートを参照して、2次元コード印字消去部38の制御動作について説明する。まず、印字開始信号を受信したか否かを判別する(S71)。この判別が“YES”の場合、すなわち、印字開始信号を受信した場合はS72に移り、“NO”の場合、すなわち、印字開始信号を受信していない場合はこのまま待機する。ついで、印字開始信号を受信すると、可逆性感熱記録媒体13に印字されている2次元コード61等(ICカード情報63を含む)を消去し(S72)、RAM77に格納された2次元コード印字データに基づいて2次元コード61を印字し(S73)、S71に移る。
つぎに、図16に示すフローチャートを参照して、2次元コード読取部43の制御動作について説明する。まず、2次元コード61を検出したか否かを判別する(S81)。この判別が“YES”の場合、すなわち、2次元コード61を検出した場合はS82に移り、“NO”の場合、すなわち、2次元コード61を検出していない場合はこのまま待機する。ついで、2次元コード61を検出すると、印字されている2次元コード61を読取り(S82)、その読み取った2次元コードを2次元コードデータとしてCPU73に送信し(S83)、S81に移る。
図17は、本発明のICカードリーダライタ装置の第2の実施の形態を示す。図示のICカードリーダライタ装置1は、後述のホッパー部131と、後述の消去部133と、IC・プリント・不良排出部137と、後述のスタッカ部139とを備える。
より詳しく説明すると、ホッパー部131は、これからICチップ15に格納される情報の読み取りおよびICチップ15への所定の情報の書込み(必要に応じて消去と書込み)と2次元コード61およびICカード情報63の印字および消去を行うためのICカード2(以下、「未使用のICカード2」という)を格納するICカード格納部141と、ICカード格納部141に格納された未使用のICカード2を送り出す送出部143とで構成される。なお、本発明は、未使用のICカード2に対して書込み処理を行う場合にとどまらず、使用済みのICカード2を上記「未使用のICカード2」としてホッパー部131にセットし、書き換え処理を行う場合を含む趣旨である。
消去部133は、前述のロールヘッド35と、13個のプラテンロール39と、プラテンロール39に回転駆動され、ICカード2を搬送する搬送ベルト145とで構成される。IC・プリント・不良排出部137は、前述のICカード読取書込部41と、前述のサーマルヘッド37と、11個のプラテンロール39と、上記搬送ベルト145と、回転駆動により正常なICカード2と異常なICカード2を選別するICカード選別部147と、ICカード選別部147によって選別された異常なICカード2を受けるICカード受149とで構成される。スタッカ部139は、ICチップ15に格納される情報の読み取りおよびICチップ15への所定の情報の書込み、2次元コード61およびICカード情報63の印字等を終えた後述の正常なICカード2を格納する。なお、上記プラテンロール39は、図示しない駆動ベルトにより回転駆動されるようになっている。
ホッパー部131のICカード格納部141に格納される未使用のICカード2は、送出部143によって、消去部133の左上のプラテンロール39とその下の搬送ベルト145間に送出される。詳細には、送出部143は、その上部に突起部を有し、図示の矢印の方向に移動(スライド)可能である。上記突起部は、ICカード格納部141内に積層された未使用のICカード2のうちもっとも下にあるものの側面(図示において左側面)と接触する。その未使用のICカード2は、送出部143が右方向に移動すると、消去部133の左上のプラテンロール39と搬送ベルト145間に向かって押し出されるようになっている。
送出部143によって押し出されたICカード2は、消去部133の左上のプラテンロール39と搬送ベルト145間に挟み込まれて移動し、ロールヘッド35によって記録面の発色を消去され、IC・プリント・不良排出部137へ搬送される。IC・プリント・不良排出部137に搬送されたICカード2は、ICカード読取書込部41によってICチップ15に格納された情報の読み取りおよび外部情報の書き込みが行われ、サーマルヘッド37によって2次元コード61等が印字される。
つぎに、ICカード2は、ICカード選別部147によって正常なICカード2と異常なICカード2とが選別される。ここで、異常なICカード2とは、例えば、ICチップ15の損傷等によりICカード読取書込部41の情報の読み取りや外部情報の書き込みが正常に行えなかった場合(書込みエラーが生じた場合)、可逆性感熱記録媒体13の損傷等によりロールヘッド35によって記録面の発色が正常に消去できなかった場合、サーマルヘッド37によって2次元コード61等が正常に印字できなかった場合である。上記記録面の消去や印字の不良は、図示しないCCDカメラ等により検知することができる。また、正常なICカード2と異常なICカード2との判別は、前述の制御回路71のCPU73によって行われる。
図17に示すように、搬送されるICカード2が制御回路71のCPU73によって異常なICカード2と判別されると、ICカード選別部147が図示の矢印で示すように上方向に回動し、スタッカ部139への搬送が阻止される。ICカード選別部147に阻止されたICカード2は、ICカード選別部147と接触して撓み、ICカード受149に格納される。すなわち、異常なICカード2は、ICカード選別部147によってはじかれて、ICカード受149に格納される。正常なICカード2と判別された場合はICカード選別部147は回転駆動されず、ICカード2は、スタッカ部139へ搬送される。なお、ICカード選別部147を回転駆動させる駆動装置は図示していない。
これにより、連続して、かつ素早く、未使用のICカード2への情報の読み取り等(所定の情報の書込みと2次元コード61およびICカード情報63の印字および消去を含む)を行うことができるとともに、書込みエラー等のない正常なICカード2を選別することができる。また、未使用のICカード2への情報の読み取り等からICカード2の選別まで自動で行うことができるため、使用者の手間や労力を省くことができる。
すなわち、第2の実施の形態のICカードリーダライタ装置1は、2次元コード61を印字および消去可能な可逆性感熱記録媒体13と、所定の情報を格納するICチップ15とを有するICカード2に情報の読み書きを行うICカードリーダライタ装置1であって、ICチップ15に所定の情報を書き込むICカード書込手段111と、ICチップ15に格納された情報を読み取るICカード読取手段109とで構成されたICカード読取書込部41と、可逆性感熱記録媒体13に2次元コード61を印字する印字手段115と、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61を消去する消去手段117とで構成された印字消去部38と、データ変換手段105で変換されたデータに基づいて印字消去部38を制御して、ICチップ15に格納された所定の情報のうちの少なくとも一部を、可逆性感熱記録媒体13にバックアップとして印字するようにICカード読取書込部41および印字消去部38を制御する制御回路71と、ICカード読取書込部41で読み取ったおよび/または書き込む情報を2次元コード61として印字可能なデータに変換するデータ変換手段105と、正常なICカード2と異常なICカード2を選別するICカード選別部147とを備える。
したがって、正常なICカード2と異常なICカード2を選別することができるため、使用者は正常なICカード2のみを使用することができる。また、前述のようなバックアップとしての機能を強化することができ、使用者は安心してICカード2を使用することできる。
さらに、未使用のICカード2を格納し、当該未使用のICカード2をICチップ15に所定の情報を書き込むICカード書込手段111、ICチップ15に格納された情報を読み取るICカード読取手段109、可逆性感熱記録媒体13に2次元コード61を印字する印字手段115と、可逆性感熱記録媒体13に印字された2次元コード61を消去する消去手段117のうちいずれかに送り出すホッパー部131とを備える。このため、ホッパー部131に、予め未使用のICカード2を格納しておくことで、ICチップ15に格納される情報の読み取りおよびICチップ15への所定の情報の書込みと2次元コード61およびICカード情報63の印字および消去を行うための行為(例えば、未使用のICカード2をセットする等)の手間や労力を省くことができ、連続的に多数のICカード2の書込みや書き換えを行うことができる。
さらに、ICチップ15に格納される情報の読み取り、ICチップ15への所定の情報の書込み、2次元コード61またはICカード情報63の印字のうちすくなくともいずれかを終えたICカード2(例えば、正常なICカード2)を格納するスタッカ部139を備える。したがって、ICチップ15に格納される情報の読み取り、ICチップ15への所定の情報の書込み、2次元コード61またはICカード情報63の印字を終えたICカード2をストックしておくことができるため、必要な場合にすぐにICカード2を使用することができる。このため、例えば、ICチップ15への所定の情報の書込み等を終えたICカード2を大量に必要な場合でもスタッカ部139からICカード2を取り出すことで、すぐにICカード2を使用することができる。
上記各実施の形態では、前述の可逆性感熱記録手段として、転写型の可逆性感熱記録媒体を採用しているが、これに限定するものではなく、基材と、ロイコ染料を主成分として含有し加熱により可逆的に情報の記録消去を行い得る可逆性感熱記録層と、可逆性感熱記録層の表面を保護するための保護層と、ロイコ染料の付着による不可逆な発色を隠蔽するための隠蔽部層と、この可逆性感熱記録媒体をカード基材等に接着させるための接着層とから構成される貼付型の可逆性感熱記録媒体を採用してもよい。
また、上記各実施の形態では、前述の所定の情報は、外部から入力された情報であるが、これに限定するものではなく、ICカードリーダライタ装置の所定の記憶装置に予め記憶された情報でもよい。これにより、決まった情報をICカードのICチップに格納する場合に好適である。上記外部とは、ICカードリーダライタ装置に接続されたコンピュータ、インターネット、入力装置等でもよい。
また、上記各実施の形態では、前述の表示手段である液晶表示装置は、ICカードリーダライタ装置に設けられているが、これに限定するものではなく、ICカードリーダライタ装置に接続された液晶表示装置でもよい。
また、上記各実施の形態では、ICカードは、ICカードリーダライタ装置のICカード読取書込部と非接触で情報の送受信を行うが、これに限定するものではなく、ICカードの表面に、ICカードと情報の送受信を行うICカードリーダライタ装置との接続のために金属製の導電性端子を設けてもよい。この場合、ICカードリーダライタ装置のICカード読取書込部にICカードとの接続のために金属製の導電性端子を設けてもよい。