JP2005053607A - 用紙カール矯正装置及び画像形成装置 - Google Patents

用紙カール矯正装置及び画像形成装置 Download PDF

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光弘 合田
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Abstract

【課題】用紙を確実かつ適正に振り分け、用紙のカールを効果的に矯正する。
【解決手段】主用紙搬送路83に沿って搬送される用紙をそのカール方向に応じて異なる分岐搬送路を経由させることにより用紙のカールを矯正する。主用紙搬送路83に設けられ、用紙のカール方向を検出するカール検出手段87と、カール検出手段87の下流側における主用紙搬送路83を横断した状態で軸支され、用紙をそのカール方向に応じた2つの分岐搬送路間で振り分けるべく回転方向が切換可能な分岐ローラ61と、各分岐搬送路に応じて設けられ、分岐ローラ61にそれぞれ圧接されて用紙のカール方向と逆方向に湾曲するニップ部を形成する圧ローラ62,63と、分岐ローラ61の回転方向をカール検出手段87の検出結果に基づいて制御する制御手段90とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、用紙を搬送通過させることにより用紙のカールを矯正する用紙カール矯正装置、及びこれを備えた電子複写機やレーザプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
電子複写機は、搬送路に沿って用紙を搬送し、順次所定のユニットを通過させることによって上記用紙上に画像を形成する。搬送路に沿って搬送される用紙は、画像形成過程で、熱や圧力等が加えられることに起因して或いは搬送路の形状等に起因して、搬送面と交差する方向に撓む(カールする)ことがある。
【0002】
例えば用紙上のトナー像を定着させるため加熱ローラと加圧ローラとからなる定着ローラ対により用紙が加熱、加圧されるが、この際に用紙が紙質等に応じた方向にカールすることがある。
【0003】
カールした状態で用紙が搬送、排出されると、先端が搬送面の所定部位と干渉するなどして紙詰まりしたり、連続的に画像形成する場合に画像形成された用紙が排紙トレイ上で嵩張り、排出された用紙が排紙トレイ上の用紙の下に潜り込んで順番が入れ替わったりする等適正な排出ができない虞があり、このため従来、用紙のカールを矯正するカール矯正装置が提供されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に開示のカール矯正装置は、上下いずれかにカールした用紙が搬送供給される上流側搬送路と、この上流側搬送路から分岐しそれぞれ同一方向にカールした用紙が選別搬送され、その途中部に選別された用紙のカール方向と逆方向の湾曲形状が付けられた第1,第2カール矯正搬送路とを備え、これらのカール矯正搬送路の湾曲形状部に用紙を通過させることにより用紙のカールを矯正するように構成たものである。
【0005】
上流側搬送路から搬送されてきた用紙は、下流端に設けられた楔形の分岐ガイドにより用紙のカール方向に応じたカール矯正搬送路に選別されて搬送される。
上記第1,第2カール矯正搬送路は、各カール矯正搬送路のそれぞれに周面の一部が突出する単一のカール取りローラと、各カール矯正搬送路のそれぞれに対応して設けられ、上記カール取りローラの突出周面に圧接される圧接従動ローラとから形成され、搬入された用紙のカールを効果的に矯正するようにしている。
【0006】
この用紙カール矯正装置は、画像形成装置内の占有スペース、特に高さ方向のスペースを可及的に小さくした点で有利なものとなっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−188460号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の用紙カール矯正装置では、用紙の振り分けを楔形の分岐ガイドによって行っているため、例えば用紙が搬送方向に直交する幅方向に傾いている場合等に用紙の先端が分岐ガイドの先端に突き当たり、該分岐ガイドが障壁となって用紙の搬送が阻害され、紙詰まりが発生することがあった。
【0009】
また、このような紙詰まりが発生しないまでも、用紙の先端が分岐ガイドに突き当たることにより、本来振り分けられるべきカール矯正搬送路とは逆のカール矯正搬送路に用紙が振り分けられることがあり、このため用紙のカールが助長され用紙カール矯正装置が適正に機能しない場合があった。
【0010】
この発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、用紙を確実かつ適正に振り分け、用紙のカールを効果的に矯正することができる用紙カール矯正装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る用紙カール矯正装置は、主用紙搬送路に沿って搬送される用紙をそのカール方向に応じて異なる分岐搬送路を経由させることにより用紙のカールを矯正する用紙カール矯正装置において、上記主用紙搬送路に設けられ、用紙のカール方向を検出するカール検出手段と、該カール検出手段の下流側における主用紙搬送路を横断した状態で軸支され、用紙をそのカール方向に応じた2つの分岐搬送路間で振り分けるべく回転方向が切換可能な分岐ローラと、上記各分岐搬送路に応じて設けられ、上記分岐ローラにそれぞれ圧接されて用紙のカール方向と逆方向に湾曲するニップ部を形成する圧ローラと、上記分岐ローラの回転方向を上記カール検出手段の検出結果に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、上記主用紙搬送路に設けられ、用紙のカール方向を検出するカール検出手段が設けられているので、用紙のカール方向が的確に検出される。そして、分岐ローラは主用紙搬送路を横断した状態で軸支されているので、主用紙搬送路を搬送されてきた用紙は分岐ローラに突き当たり、このとき分岐ローラは検出結果に応じて切り換えられた回転方向で回転しているので、用紙は回転方向に導かれて確実に対応する分岐搬送路に導かれる。
【0013】
しかも、各分岐搬送路に応じて設けられた圧ローラが分岐ローラに圧接されて用紙のカール方向と逆方向に湾曲するニップ部を形成しているので、用紙はこのニップ部を通過するときにカールが効果的に矯正されることとなる。また、装置もコンパクト化されたものとなる。
【0014】
この発明において、上記各圧ローラは少なくともその周面部が上記分岐ローラの周面部よりも軟らかい材質により構成されているのが好ましい(請求項2)。
このように構成すれば、湾曲するニップ部を簡単かつ確実に構成することができる。
【0015】
上記カール検出手段は、用紙の上カール(下側に凸状のカール)及び下カール(上側に凸状のカール)の両方を検出するように構成し、制御手段によりカール検出手段による検出結果に応じて分岐ローラの回転方向を適宜決定するものであってもよいが、上記カール検出手段は、用紙の上カールを検出するもので、上記制御手段は、上記カール検出手段による上カールの検出の有無に応じて上記分岐ローラを正逆回転するべく制御するように構成するのが好ましい(請求項3)。
このように構成すれば、カール検出手段および制御手段を比較的簡単に構成することができる。
【0016】
一方、カール検出手段により用紙の上下カールの両方を検出するように構成した場合、上下カールの何れの検出もなかった場合には、用紙にカールが発生していないと判別し、このときには、用紙は予め定められた分岐搬送路に振り分けられ、この分岐搬送路における分岐ローラと圧ローラとの軸間距離を長く設定してニップ圧力を低減させ、逆に不要なカールを生じさせないようにしている。
【0017】
すなわち、上記分岐ローラを予め設定された方向に回転するときの該回転方向側に設けられた上記圧ローラと上記分岐ローラとの軸間距離を変更する軸間距離調整手段を備え、上記カール検出手段は、主用紙搬送路の一面に設けられ用紙の上カールを検出する上カール検出部と、該上カール検出部に略対向する主用紙搬送路の他面に設けられ用紙の下カールを検出する下カール検出部と、用紙の通過を検出する用紙通過検出部とを有し、上記制御手段は、上記用紙通過検出部の検出前または後の所定期間内に上記上、下カール検出部の何れからの信号も得られなかった場合に、上記分岐ローラを予め設定された方向に回転制御するとともに、上記軸間距離調整手段に対して各ローラを離反する方向に移動させるべく制御するように構成することができる(請求項4)。
【0018】
この発明において、上記分岐ローラの上流側における主用紙搬送路の延長線上に、該分岐ローラの回転中心軸が配設されているのが好ましい(請求項5)。このように構成すれば、主用紙搬送路を搬送される用紙が適正に分岐ローラに突き当たり、用紙を的確に振り分けることができる。
【0019】
一方、この発明に係る画像形成装置は、用紙上に形成されたトナー像を加熱により定着させる定着部を備え、この定着部の下流側に請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の用紙カール矯正装置を備えることを特徴とするものである。
【0020】
この発明によれば、上記用紙カール矯正装置を備えているので、用紙をそのカール方向に応じて分岐搬送路に確実かつ適正に振り分けることができ、用紙のカールを効果的に矯正することができる。従って、例えば紙詰まり等、用紙がカールすることに起因する不都合を効果的に抑制することができる。しかも、用紙カール矯正装置をコンパクトに形成することができるので、ひいては画像形成装置もコンパクトに構成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る用紙カール矯正装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画像形成装置の一例であるカラープリンタの概略構成図である。なお、本実施形態では、この用紙カール矯正装置を画像形成装置の一例であるプリンタ装置に適用した場合について説明するが、例えば複写装置、ファクシミリ装置、スキャナ装置、これらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に対しても適用可能である。
【0022】
この画像形成装置1は、装置本体の下部に配設された給紙部10と、この給紙部10の側方及び上方に配設された用紙搬送部20,21と、給紙部10の上方に横並びに配設された複数個の作像部30B,30Y,30M,30Cと、この作像部30B,30Y,30M,30Cの下方に配設された転写ユニット40と、これら作像部30B,30Y,30M,30C及び転写ユニット40の側方に配設された定着部50と、この定着部50の側方に配設された用紙カール矯正装置60と、用紙搬送部21の下流側で作像部30B,30Y,30M,30Cの上方に配設された排紙部70とが備えられている。
【0023】
給紙部10は、給紙カセットに積層載置された用紙の束を、給紙ローラ11の回転動作によって最上位の用紙から1枚ずつ用紙搬送部20に給紙するものである。用紙搬送部20は給紙部10から給紙された用紙を各種ローラ対22によって作像部30B,30Y,30M,30Cに搬送するものであり、用紙搬送部21は作像部30B,30Y,30M,30C及び定着部50において画像形成がなされた用紙を搬送ローラ対23によって排紙部70に排出するものである。
【0024】
作像部30B,30Y,30M,30Cは、給紙部10から搬送されてきた用紙に転写すべきトナー像を形成するものであり、黒トナーを有する第1作像部30B、イエロートナーを有する第2作像部30Y、マゼンタトナーを有する第3作像部30M、シアントナーを有する第4作像部30Cとから構成されている。
第1ないし第4作像部30B,30Y,30M,30Cは、それぞれ矢印方向に回転可能に軸支された光導電性を有する感光体ドラム31と、この感光体ドラム31の周囲にその回転方向に沿って、帯電部32、露光部33、現像部34、及びクリーニング部35を備えている。
【0025】
転写ユニット40は、作像部30B,30Y,30M,30Cで形成されたトナー像を用紙に転写しつつ、該用紙を下流側に搬送するものであり、フッ素系樹脂材料の無端状転写ベルト41と、この転写ベルト41を駆動する駆動ローラ42及びテンションローラ43と、各感光体ドラム31と対向する位置にそれぞれ配置された転写ローラ44a,44b,44c,44dとを有している。転写ベルト41は転写ローラ44a,44b,44c,44dと各感光体ドラム31とで挟持された状態とされている。転写ベルト41内周側の適所にはガイドローラ45が適宜配設されている。なお、転写ユニット40は、白黒画像のみを形成する場合、黒の転写ローラ44aのみ使用して、他のマゼンタ、シアン、イエローの各転写ローラ44b,44c,44dは感光体ドラム31から離間される。
【0026】
定着部50は、作像部30B,30Y,30M,30C及び転写ユニット40によりトナー像が転写された用紙を、加熱ローラ51と加圧ローラ52とからなる一対の定着ローラによって挟んで加熱し、用紙上にトナー像を定着させるものである。
【0027】
この定着部50の下流側の用紙搬送部21には、本発明の特徴部分である用紙カール矯正装置60が設けられている。すなわち、定着部50では、用紙を加熱、加圧するため、熱や圧力の影響で用紙に、その紙質や製法、表裏方向等に応じて決まった方向に向けてのカールが発生することがある。用紙搬送部21を通してこのカールした用紙をそのまま搬送させると、紙詰まりが発生することがあり、しかも排紙部70に用紙が排出される際にこの用紙が既に排出されている用紙の下に潜り込む等、適正な排紙が確保できない場合がある。従って、この用紙カール矯正装置60では、用紙に発生するカールを矯正するように構成されている。なお、この用紙カール矯正装置60については、後に詳しく説明する。
【0028】
この画像形成装置1の基本的な作動状態を簡単に説明すると、帯電部32により図1で時計方向に回転する感光体ドラム31が一様に帯電され、外部から送信された画像情報等に基づいて露光部33(レーザー操作ユニット等)からのレーザービームにより感光体ドラム31上に静電潜像が形成され、現像部34により静電潜像に現像剤(トナー)が付着されてトナー像が形成される。
【0029】
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム31に向けて、給紙部10から用紙搬送部20を通って用紙が作像部30B,30Y,30M,30C及び転写ユニット40に搬送され、これらの作像部30B,30Y,30M,30C及び転写ユニット40により感光体ドラム31の表面における各色のトナー像が順次用紙に転写される。そして、全色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像が転写された用紙は転写ベルト41により定着部50に搬送されてトナー像が定着される。定着部50を通過した用紙は、用紙カール矯正装置60によりカールが矯正、緩和された後、搬送ローラを経て排紙部70に排出される。
【0030】
そして、転写ユニット40による転写後に各色の感光体ドラム31はクリーニング部35及び図示しない除電部で残留トナー、残留電荷を除去して、必要に応じて再び帯電部32で帯電される。
【0031】
ここで、本発明の特徴部分である用紙カール矯正装置60について説明する。
図2は用紙カール矯正装置を示す側面図であり、図3は用紙カール矯正装置の各ローラを示す斜視図である。
【0032】
この用紙カール矯正装置60は、定着部50の下流側における用紙搬送路83(主用紙搬送路)を横断した状態で軸支された分岐ローラ61と、上記用紙搬送路83の上方から該分岐ローラ61に圧接された第1圧接ローラ62と、上記用紙搬送路83の下方から該分岐ローラ61に圧接された第2圧接ローラ63と、これら分岐ローラ61及び第1,第2圧接ローラ62,63の上流側の用紙搬送路83に設けられたカール検出手段87と、上記カール検出手段87の検出結果に応じて分岐ローラ61と第1圧接ローラ62との軸間距離を変更する軸間距離調整機構64と、上記カール検出手段87の検出結果に応じて分岐ローラ61を正逆回転させる駆動手段65と、上記カール検出手段87の検出結果に応じて軸間距離調整機構64及び駆動手段65を制御する制御手段90とを備える。
【0033】
分岐ローラ61は、用紙搬送路83の上流側から搬送される用紙を、該分岐ローラ61の一側方(上方)側と他側方(下方)側に振り分けるものである。従って、用紙搬送路83は、分岐ローラ61を境に該分岐ローラ61の上方を迂回する第1分岐搬送路25と、該分岐ローラ61の下方を迂回する第2分岐搬送路26とに分岐され、分岐ローラ61の下流側で合流している。本実施形態では、分岐ローラ61により、上向きにカールしている用紙及び実質的にカールしていない用紙が第1分岐搬送路25に振り分けられ、下向きにカールしている用紙が第2分岐搬送路26に振り分けられる。
【0034】
この分岐ローラ61は、上記駆動手段65としての図略の駆動モータからギヤ列を介して回転駆動される駆動軸61aにより回転駆動される所定径の回転ローラであり、駆動軸61aの両端部が軸の平行移動を拘束された状態で図略の装置ハウジングに軸支されている。なお、この分岐ローラ61は、本実施形態では、用紙搬送方向に直交する幅方向に沿って細長い円柱状に形成されているが、駆動軸61aに沿って短柱状ローラが複数個取り付けられているものであってもよい。
【0035】
また、分岐ローラ61は、少なくともその周面部が所定硬度の材質により構成されている。本実施形態では、この分岐ローラ61が、所定の硬さを有するクロロプレンゴム(CRゴム)製の円柱状体に駆動軸61aが固定されて構成されている。
【0036】
一方、第1圧接ローラ62は、上記分岐ローラ61よりも若干小径の円柱状ローラから構成され、該分岐ローラ61に圧接されて従動回転し、分岐ローラ61と協働して、第1分岐搬送路25を通過する用紙を挟み込んで搬送力を付与するとともに、該用紙が上カールしている場合にはそのカールを矯正するものとなされている。この第1圧接ローラ62は、その回転軸62aの軸方向に沿って1個以上(本実施態では4個)設けられている。回転軸62aは、後述するように揺動可能な軸受けアーム92に軸支され、この軸受けアーム92が揺動することにより、この第1圧接ローラ62が分岐ローラ61に対して接離方向に移動可能になっている。
【0037】
また、第1圧接ローラ62は、少なくともその周面部が上記分岐ローラ61の周面部よりも軟らかい材質により構成され、上記分岐ローラ61に圧接された状態ではその周面部が上記分岐ローラ61の周面部に食い込まれた状態となっている。具体的には、この第1圧接ローラ62は、比較的軟質な合成樹脂である発泡合成樹脂(例えば発泡ポリウレタン)製の円柱状体に回転軸62aが固定されて構成されている。
【0038】
従って、第1圧接ローラ62と分岐ローラ61との接触面である第1ニップ部67は、用紙搬送面に対して下向きにカールする円弧状に形成され、この第1ニップ部67を通過する用紙は負方向の曲げモーメントが作用するものとなされている。
【0039】
また、第2圧接ローラ63は、上記第1圧接ローラ62と略同径の円柱状ローラから構成され、上記分岐ローラ61に圧接されて従動回転し、第2分岐搬送路26を通過する用紙を挟み込んで搬送力を付与するとともに、用紙の下カールを矯正するものとなされている。この第2圧接ローラ63は、その回転軸63aの軸方向に沿って1個以上(本実施形態では4個)設けられている。回転軸63aの両端部は、本実施形態では、軸の平行移動が拘束された状態で図略の装置ハウジングに軸支されている。
【0040】
この第2圧接ローラ63は、少なくともその周面部が上記分岐ローラ61の周面部よりも軟らかい材質により構成され、上記分岐ローラ61に圧接された状態ではその周面部が上記分岐ローラ61の周面部に食い込まれた状態となっている。具体的にはこの第2圧接ローラ63は、比較的軟質な合成樹脂である発泡合成樹脂(例えば発泡ポリウレタン)製の円柱状体に回転軸63aが固定されて構成されている。
【0041】
従って、第2圧接ローラ63と分岐ローラ61との接触面である第2ニップ部68は、用紙搬送面に対して上向きにカールする円弧状に形成され、この第2ニップ部68を通過する用紙には正方向の曲げモーメントが作用するものとなされている。
【0042】
なお、本実施形態では、上記第1及び第2圧接ローラ62,63を分岐ローラ61よりも軟らかい材質により構成しているが、第1及び第2圧接ローラ62,63を分岐ローラ61よりも硬い材質(例えば金属)により構成するものであってもよい。この場合には、分岐ローラ61により、下向きにカールしている用紙及び実質的にカールしていない用紙が第1分岐搬送路25に振り分けられ、上向きにカールしている用紙が第2分岐搬送路26に振り分けられる。
【0043】
カール検出手段87は、搬送される用紙が上向きにカールしていることを検出する上カールセンサ84と、搬送される用紙が下向きにカールしていることを検出する下カールセンサ85と、用紙の通過を検出する用紙センサ86とを備える。
【0044】
これらの上下カールセンサ84,85は、定着部50から搬送される、上向き或いは下向きにカールする用紙の先端部が略接触し得る位置であって、用紙搬送路83の定着部50と分岐ローラ61との間の適宜位置設定されている。本実施形態では、これらのカールセンサ84,85が定着部50と分岐ローラ61との略中間部における用紙搬送路83の上面部、下面部に設けられている。このカールセンサ84,85としては、フォトセンサ等の非接触型センサやリミットスイッチ等の接触型センサが採用されるが、ここではリミットスイッチからなる接触型センサが採用されている。
【0045】
用紙センサ86は、用紙搬送路83中の上記カールセンサ84,85の近傍に設けられ、これらのカールセンサ84,85と協働して用紙のカール方向の判定を可能にするものである。すなわち、カールセンサ84,85だけでは、例えばこれらのカールセンサ84,85が設置された部位を下向きにカールする用紙が通過する際に用紙の先端部が下カールセンサ85に接触するとともに、用紙の搬送方向中間部や後端部が上カールセンサ84にも接触する場合等があるため、用紙のカール方向を正確に検出することができない虞がある。従って、用紙センサ86により用紙の先端部が検出された時点を基準にして所定時間前或いは後に検出されたカールセンサ84,85による検出結果で、用紙のカール方向を正確に特定している。そして、後述する制御部90は、カール検出手段87の検出結果に基づいて上記したカール方向の特定を行う。
【0046】
具体的には、この用紙センサ86は、フォトセンサ等の非接触型センサにより構成され、カールセンサ84,85の下流側に配設されている。従って、後述する制御部90は、この用紙センサ86による先端検出信号の入力があった場合、この入力直前のカールセンサ84,85の検出信号に基づいて用紙のカール方向を判断する。
【0047】
軸間距離調整機構64は、第1圧接ローラ62の回転軸62aの駆動軸61aに対する軸間距離を複数段階(本実施形態では2段階)に切換調整するものである。
【0048】
すなわち、軸間距離調整機構64は、図4に示すように、第1圧接ローラ62の回転軸62aを回転自在に保持するとともに一点を中心に揺動する一対の軸受けアーム92と、これらの軸受けアーム92を揺動させるソレノイド91とを有する。
【0049】
軸受けアーム92は、ローラユニット上方に水平に延び、その一端部に設けられたピン93により駆動軸61a側に揺動自在に装置本体のハウジング等に軸支されている。この軸受けアーム92の中間部におけるピン93寄りに軸受けが設けられ、第1圧接ローラ62の回転軸62aを回転自在に保持するものとなされている。また、軸受けアーム92の他端部には、回転軸62aと平行に延びるピン94が設けられ、該ピン94につる巻きバネ等の弾性部材96が係止され、第1圧接ローラ62を分岐ローラ61側に付勢するものとなされている。
【0050】
上記弾性部材96はその下端縁がソレノイド91の出力軸に突設されたピン95に係止されている。そして、出力軸が進退することによりこの弾性部材96を介して分岐ローラ61と第1圧接ローラ62の軸間距離が遠近2段階に切り換えられ、これにより分岐ローラ61に対する第1圧接ローラ62の押圧力が2段階に切り換えられるものとなされている。
【0051】
すなわち、ソレノイド91の出力軸が退入状態にあるときは、図5(a)に示すように、第1圧接ローラ62と分岐ローラ61とが接近位置(軸間距離Dが後述する軸間距離Dよりも短い状態の位置)にあり、このとき分岐ローラ61と第1圧接ローラ62とのニップ部である第1ニップ部67が比較的長寸法となるカール矯正位置に設定され、用紙に搬送力を付与しつつ、用紙の上カールを矯正するものとなされている。
【0052】
一方、ソレノイド91の出力軸が進出状態にあるときは、図5(b)に示すように、第1圧接ローラ62と分岐ローラ61とが上記接近位置に比べて遠隔位置(軸間距離Dが上記した軸間距離Dよりも長い状態の位置)にあり、このとき分岐ローラ61と第1圧接ローラ62との第1ニップ部67は、図5(a)に比して短寸法となる用紙搬送位置に設定され、用紙に搬送力を付与するものとなされている。なお、この用紙搬送位置においても、用紙に正方向の曲げモーメントが作用して用紙のカールが若干矯正されるが、第1ニップ部67が短寸法であるためその矯正力は上記カール矯正位置よりも弱い。
【0053】
このように、この軸間距離調整機構64は、初期設定では、図5(b)に示すように、第1圧接ローラ62が用紙搬送位置に設定され、後述する制御部90からの出力に応じて、図5(a)に示すように、第1圧接ローラ62を個別にカール矯正位置に移動させ、用紙のカールを矯正するものとなされている。
【0054】
駆動手段65は、正逆回転可能な駆動モータ(図示せず)を含んで構成され、上記したようにギヤ列を介して分岐ローラ61を正逆方向に回転させるものとなされている。上記駆動モータは、初期設定では、画像形成動作が実行されると、正方向(反時計回り)に回転するものとなされ、後述する制御部90から逆回転信号を受け付けた場合に、回転方向を反転させて逆方向(時計回り)に回転するものとなされている。
【0055】
一方、制御部90は、上記カール検出手段87の検出結果に基づいて、上記軸間距離調整機構64、特にソレノイド91を駆動させて、第1圧接ローラ62と分岐ローラ61との軸間距離を調整制御するとともに、駆動手段65を制御するものである。この制御部90での処理について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0056】
まず、制御部90の処理が開始されると、用紙センサ86からの入力があるまで待機され(ステップS10でNO)、用紙センサ86からの入力があった場合に(ステップS10でYES)、この入力直前(入力前所定時間内)に上カールセンサ84からの入力があったか否かを判定する(ステップS12)。
【0057】
上カールセンサ84からの入力がなかった場合には(ステップS12でNO)、用紙センサ86からの入力直前(入力前所定時間内)に下カールセンサ85からの入力があったか否かを判定する(ステップS14)。
【0058】
上記各カールセンサ84,85からの入力がなかった場合には、用紙は実質的に上カールも下カールもしていないことになり、用紙のカールを矯正する必要もないことから、第1圧接ローラ62は初期設定のまま、すなわち図5(b)に示す用紙搬送位置で維持され、リターンされる。
【0059】
一方、上記ステップS12に戻って、用紙センサ86からの入力直前に上カールセンサ84からの検出があった場合に(ステップS12でYES)、軸間距離調整機構64に対して作動信号を出力し、第1圧接ローラ62を分岐ローラ61に近接する方向、すなわちカール矯正位置に移動させた後(ステップS16)、リターンする。
【0060】
また、ステップS14に戻って、用紙センサ86からの入力直前に下カールセンサ85からの検出があった場合に(ステップS14でYES)、駆動手段65に対して逆回転信号を出力し、駆動モータを逆方向に回転させて分岐ローラ61を逆方向に回転させた後(ステップS18)、リターンする。
【0061】
なお、本実施形態では、分岐ローラ61の下流側に別途センサを設け、該センサにより用紙が通過したことを検出した場合に、軸間距離調整機構64を初期設定位置に復帰させ、及び駆動手段65の駆動モータを初期設定方向に回転させるものとなされている。すなわち、制御部90は、用紙が通過するたびに初期設定にリセットされる。
【0062】
次に、この用紙カール矯正装置60の動作について説明する。図7は、カール検出手段の検出態様を示す説明図である。
【0063】
定着ローラ対51,52から搬送されてきた用紙Pが上カール(下向きに凸の円弧状にカール)していると、図7(b)に示すように、用紙Pの先端部が上カールセンサ84に接触してこの上カールセンサ84により制御部90に上カール検出信号が送られ、続いて用紙Pの先端部が用紙センサ86を通過すると該先端センサにより制御部90に先端検出信号が送られる。
【0064】
そして、制御部90では、上記先端検出信号及び上カール検出信号に基づいて、用紙が上カールしていると判断し、該制御部90により軸間距離調整機構64を作動させて、図5(a)に示すように、第1圧接ローラ62と分岐ローラ61との軸間距離を近接する方向に該第1圧接ローラ62を移動させる(第1圧接ローラ62をカール矯正位置に設定する)。このように第1圧接ローラ62と分岐ローラ61との軸間距離を縮めることにより第1ニップ部67の長さが長寸法となり(ニップ量が増大し)、しかも第1圧接ローラ62の周面部が分岐ローラ61の周面部よりも軟らかい材質により構成されているので、該第1ニップ部67は上向きに凸の円弧状に形成される。従って、上向きにカールする用紙を、図5(a)の実線矢印で示すように、第1ニップ部67を通過させることにより該用紙の上向きカールを確実かつ効果的に矯正することができる。
【0065】
一方、定着ローラ対51,52から搬送されてきた用紙Pが下カール(上向きに凸の円弧状にカール)していると、図7(c)に示すように、用紙Pの先端部が下カールセンサ85に接触してこの下カールセンサ85により制御部90に下カール検出信号が送られ、続いて用紙Pの先端部が用紙センサ86を通過すると該先端センサにより制御部90に先端検出信号が送られる。
【0066】
そして、制御部90では、上記先端検出信号及び下カール検出信号に基づいて、用紙が下カールしていると判断し、該制御部90により駆動手段65に対して逆回転信号が出力され、駆動モータを逆回転させて、分岐ローラ61を逆方向に回転させる。この分岐ローラ61に用紙が突き当たると、該用紙が第2分岐搬送路26に振り分けられる。この第2分岐搬送路26では用紙が分岐ローラ61と第2圧接ローラ63とにより形成された第2ニップ部68を通過するものとなされ、この第2ニップ部68は下向きに凸の円弧状に形成されている。従って、下向きにカールする用紙について第2ニップ部68を通過させることにより該用紙の下向きカールを確実かつ効果的に矯正することができる。
【0067】
また、定着ローラ対51,52から搬送されてきた用紙Pがほとんど上下カールしておらず直線状である場合には、図7(a)に示すように、用紙Pの先端部が上下カールセンサ84,85の何れにも接触せず、続いて用紙Pの先端部が用紙センサ86を通過すると該先端センサにより制御部90に先端検出信号が送られる。
【0068】
そして、制御部90では、上記先端検出信号前の所定時間内に上下カール検出信号が入力されなかったことが確認される。この場合には、軸間距離調整機構64を作動させることなく、図5(b)に示すように、第1圧接ローラ62は初期設定位置に維持される。従って、第1ニップ部67は、第1圧接ローラ62がカール矯正位置に位置する場合に比べて短くなる。この第1ニップ部67に用紙が通されると、若干用紙がカールしている場合でも用紙がしごかれてそのカールが一層緩和矯正される。
【0069】
このようにこの用紙カール矯正装置60によれば、カール検出手段87により搬送されてきた用紙のカール方向を上向きか下向きかを的確に把握することができ、この検出結果に基づいて分岐ローラ61の回転方向を制御し、用紙を第1または第2分岐搬送路25,26に振り分けるので、用紙のカール方向に応じて用紙が適正に振り分けられる。各分岐搬送路25,26では、用紙のカール方向と逆方向の円弧状の第1及び第2ニップ部67,68が設けられているので、用紙が何れの方向にカールしている場合でもそのカールを効果的に矯正することができる。
【0070】
しかも、第1及び第2圧接ローラ62,63の何れのローラも単一の分岐ローラ61に圧接されているので、単一の駆動手段により各ローラ61〜63を駆動させることができ、部品点数を可及的に少なくして簡単に構成することができるとともに、これらの画像形成装置1における占有容積を効果的に縮小することができる。
【0071】
また、この画像形成装置1によれば、上記用紙カール矯正装置60が設けられているので、コンパクトに構成することができ、しかもこの用紙カール矯正装置60が定着部50の下流側に設けられているので、定着部50で加熱した用紙を冷却しつつ、用紙のカールを効果的に矯正することができる。
【0072】
なお、以上に本実施形態に係る用紙カール矯正装置について説明したが、この発明に係る用紙カール矯正装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、以下のような変更が可能である。
【0073】
(1)上記実施形態では、各ローラ61〜63について円柱状体を採用したが、これらのローラの具体的構成は特に限定するものではなく、例えばホイール状部材とこのホイール状部材の周面に固定状態に外嵌された円筒状体とにより構成されるものであってもよい。
【0074】
(2)分岐ローラ61及び第1及び第2圧接ローラ62,63の径は上記実施形態のものに限定されない。これらのローラの径により各ローラ間のニップ部形状の曲率が変化することから、これらのニップ部形状を考慮して適宜設定される。
【0075】
(3)上記実施形態では、軸間距離調整機構64により第1圧接ローラ62の回転軸62aを移動するものとなされているが、この軸間距離調整機構64により分岐ローラ61の駆動軸61aや第2圧接ローラ63の回転軸63aを移動するものであってもよい。ただし、軸間距離調整機構64により第2圧接ローラ63の回転軸63aを移動させる場合には、実質的にカールしていない用紙は、分岐ローラ61により第2分岐搬送路26に振り分けられる。
【0076】
また、軸間距離調整機構は、適宜省略することができ、この場合には、第1圧接ローラ62がカール矯正位置に配置される。このようにしても、上カールしている用紙は第1分岐搬送路25に振り分けられ第1ニップ部67を通過する際に上カールが矯正される一方、下カールしている用紙は第2分岐搬送路26に振り分けられ第2ニップ部68を通過する際に下カールが矯正される。
【0077】
(4)上記実施形態では、カール検出手段87の検出結果に基づいて制御部90により軸間距離調整機構64を駆動させて自動的に第1圧接ローラ62と分岐ローラ61との軸間距離を変更するものとなされているが、この軸間距離の変更は自動的に実行するものに限らず、例えば第1圧接ローラを用紙搬送位置とカール矯正位置とに手動により切り換えるものであってもよい。
【0078】
また、カール検出手段87は、上下カールセンサ84,85及び用紙センサ86により構成されているが、例えば上下カールセンサ84,85のいずれか一方のみを設けるものであってもよい。この場合には、該カールセンサからの出力があった場合に駆動モータを逆回転させ、分岐ローラを逆回転するように構成される。
【0079】
(5)また、軸間距離調整機構64は、上記実施形態における場合に限らずその他の構成を採用するものであってもよい。図8は、他の軸間距離調整機構を示す側面図である。
【0080】
この軸間距離調整機構は、分岐ローラ61の駆動軸と同心の軸を中心に揺動し、この分岐ローラ61の軸方向両端部に設けられた一対の揺動板100と、少なくとも一方の揺動板100の円弧部に形成されたラック103と噛合するピニオン110とを備える。なお、図8では、一対の揺動板100のうち一方側の揺動板100を表している。
【0081】
揺動板100は、第1圧接ローラ62と分岐ローラ61との軸間距離を規制するものであり、上記したように分岐ローラ61の駆動軸と同心軸上に軸支された板状体で、例えば扇状に形成される。そして、揺動板100は、その周方向に沿って軸間調整孔101が板厚方向に貫通して形成されている。この軸間調整孔101は、その外縁部が駆動軸を中心とする円弧状に形成され、段階的(本実施形態では2段階)に拡径するものとなされている。この軸間調整孔101の外縁部を径が小さい順に近接規制部101a、遠隔規制部101bと呼ぶと、上記ピニオン110の回転に伴って揺動板100が回動し、これらの規制部101a,bの間で回転軸62aの当接位置が切り換えられるものとなされている。なお、規制部間はテーパー部で連結され、その切換の円滑化が図られている。
【0082】
すなわち、軸間調整孔101は、第1圧接ローラ62の回転軸62aが分岐ローラ61の駆動軸から離反する方向に移動するのを規制するものであり、その規制位置を2段階に亘って切換可能に構成されている。
【0083】
具体的には、図8に示す第1圧接ローラ62の回転軸62aは、軸間調整孔101の近接規制部101aで支持されている。この状態を近接規制状態と呼ぶと、この近接規制状態から上記ピニオン110を時計方向に回転させると、このピニオン110が揺動板100のラック103と噛み合いして揺動板100が反時計方向に回動し、第1圧接ローラ62の回転軸62aが近接規制部101aから遠隔規制部101bに段を上昇させて駆動軸61aと回転軸62aの軸間距離が長くなるように切り換えられる。すなわち、この状態は、第1ニップ部67のニップ量が減少し、実質的にカールしていない用紙の搬送に好適な状態であり、例えば上記実施形態におけるカール検出手段87の検出結果に基づいて制御部90により適宜切り換えられる。
【0084】
(6)上記実施形態では、分岐ローラを駆動ローラとして採用しているが、駆動ローラは第1または第2圧接ローラであってもよい。ただし、駆動ローラとして分岐ローラを採用すると、各ローラに的確にトルクを伝達することができる点で好ましい。
【0085】
(7)上記実施形態では、用紙センサ86を用いて用紙の先端を検出するものとなされているが、用紙を検出する具体的手段は特に限定するものではなく、例えば紙給スタートからの時間管理によってもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる用紙カール矯正装置によれば、カール検出手段及び制御手段により用紙のカール方向を的確に判別して、分岐ローラにより各用紙のカールに応じて分岐搬送路を確実かつ適正に振り分けることができ、各分岐搬送路で用紙のカール方向と逆方向に円弧状のニップ部を通過させて用紙のカールを効果的に矯正することができる。
【0087】
しかも、各分岐搬送路のニップ部は分岐ローラを利用して形成されるので、該装置を簡単かつコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明に係る用紙カール矯正装置の一実施形態を示す側面図である。
【図3】同用紙カール矯正装置における各ローラ及び用紙搬送路を示す説明図である。
【図4】同用紙カール矯正装置における軸間調整機構を示す側面図である。
【図5】分岐ローラと第1及び第2ローラの配置態様を示す説明図である。
【図6】同用紙カール矯正装置における制御部の処理を示すフローチャートである。
【図7】同用紙カール矯正装置におけるカール検出手段の検出状態を示す説明図である。
【図8】同用紙カール矯正装置における軸間距離調整機構の他の実施形態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
25,26 分岐搬送路
50 定着部
51 加熱ローラ
52 加圧ローラ
60 用紙カール矯正装置
61 分岐ローラ
61a 駆動軸
62,63 圧接ローラ(圧ローラ)
62a,63a 回転軸
64 軸間距離調整機構(軸間距離調整手段)
65 駆動手段
67,68 ニップ部
83 用紙搬送路(主用紙搬送路)
84 上カールセンサ
85 下カールセンサ
86 用紙センサ
87 カール検出手段
90 制御部

Claims (6)

  1. 主用紙搬送路に沿って搬送される用紙をそのカール方向に応じて異なる分岐搬送路を経由させることにより用紙のカールを矯正する用紙カール矯正装置において、
    上記主用紙搬送路に設けられ、用紙のカール方向を検出するカール検出手段と、該カール検出手段の下流側における主用紙搬送路を横断した状態で軸支され、用紙をそのカール方向に応じた2つの分岐搬送路間で振り分けるべく回転方向が切換可能な分岐ローラと、上記各分岐搬送路に応じて設けられ、上記分岐ローラにそれぞれ圧接されて用紙のカール方向と逆方向に湾曲するニップ部を形成する圧ローラと、上記分岐ローラの回転方向を上記カール検出手段の検出結果に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする用紙カール矯正装置。
  2. 上記各圧ローラは少なくとも周面部が上記分岐ローラの周面部よりも軟らかい材質により構成されていることを特徴とする請求項1記載の用紙カール矯正装置。
  3. 上記カール検出手段は、用紙の上カールを検出するもので、上記制御手段は、上記カール検出手段による上カールの検出の有無に応じて上記分岐ローラを正逆回転するべく制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の用紙カール矯正装置。
  4. 上記分岐ローラを予め設定された方向に回転するときの該回転方向側に設けられた上記圧ローラと上記分岐ローラとの軸間距離を変更する軸間距離調整手段を備え、
    上記カール検出手段は、主用紙搬送路の一面に設けられ用紙の上カールを検出する上カール検出部と、該上カール検出部に略対向する主用紙搬送路の他面に設けられ用紙の下カールを検出する下カール検出部と、用紙の通過を検出する用紙通過検出部とを有し、
    上記制御手段は、上記用紙通過検出部の検出前または後の所定期間内に上記上、下カール検出部の何れからの信号も得られなかった場合に、上記分岐ローラを予め設定された方向に回転制御するとともに、上記軸間距離調整手段に対して各ローラを離反する方向に移動させるべく制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の用紙カール矯正装置。
  5. 上記分岐ローラの上流側における主用紙搬送路の延長線上に、該分岐ローラの回転中心軸が配設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の用紙カール矯正装置。
  6. 用紙上に形成されたトナー像を加熱により定着させる定着部を備え、この定着部の下流側に請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の用紙カール矯正装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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