JP2005052496A - 脱臭フィルター及びそれを用いた空気清浄用フィルターユニット及びそれを備えた空気調節装置 - Google Patents

脱臭フィルター及びそれを用いた空気清浄用フィルターユニット及びそれを備えた空気調節装置 Download PDF

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直之 重本
Hideyuki Karita
英之 苅田
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Abstract

【課題】 所定の位置で型崩れすることなく装着することができ、また再生利用可能で、しかも脱臭性能をコントロールすることができる脱臭フィルター及びそれを用いた空気清浄用フィルターユニット及びそれを備えた空気調節装置を提供する。
【解決手段】 収納室に詰め込む活性炭の粒径を風上側と風下側とで異ならせること、即ち一方側に大径のものを詰め、他方側に小径のものを詰めることを行う。また、大径,小径それぞれの活性炭の使用量、即ち活性炭の配合を変えることや、活性炭全体の使用量を調節することを行う。これにより、脱臭スピード,騒音,及び脱臭総量をコントロールすることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、脱臭フィルター及びそれを用いた空気清浄用フィルターユニット及びそれを備えた空気調節装置に関するものである。
室内の空気は、塵埃,タバコの煙,花粉,呼吸とともに排出される二酸化炭素など、様々な物質で汚染されている。近年では住宅の高気密化が進んだこともあり、汚染物が室内に溜まりやすいので、快適な環境を得るために、積極的に空気を改質する必要がある。
空気を改質するにあたり、空気中に浮遊する不快或いは有害な汚染物を除去するためには、これらをフィルターによって濾過,吸着,分解するのが一般的である。このような目的で使用される従来の空気清浄用フィルターには、プレフィルターと脱臭フィルター,集塵フィルターの組み合わせにより構成したものがある。
プレフィルターは、大きな塵埃を捕集する。脱臭フィルターは、空気中の臭い成分であるアセトアルデヒド,アンモニア,酢酸などを吸着する。集塵フィルターは、微細な塵埃を捕集するものであり、いわゆるHEPAフィルターの使用も提案されている。フィルターは、長期にわたり使用すれば性能が低下するので、交換などのメンテナンスを行って性能を維持している。
上記のような空気清浄用フィルター用の脱臭フィルターとして、吸着量を多くするために、粒状活性炭で構成された脱臭フィルターを使用した空気清浄用フィルターが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術による脱臭フィルターは、合成樹脂などで形成されたハニカムコアの中に粒状活性炭を収納して全体を平板状に構成したものである。
また、所定の間隔に区切られた小室に保持される活性炭層と、特定の臭いを脱臭可能な消臭剤を含浸させた不織布層とからなり、前記活性炭層と前記不織布層は一体化した構成のものが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。ここでの活性炭層は、特許文献1と同様にハニカム構造となっている。
また、その他に、布などの柔軟な材料で袋状の収納室を形成し、その中に粒状活性炭を収納して全体を平板状に構成したものもある(例えば、特許文献3,4参照。)。
さらに、気体の流れに対向してその流れの方向と垂直に後部消・脱臭性フィルターを設けるとともに、前記消・脱臭性フィルターの吸気側に、それに端部を接して板状の消・脱臭部材を前記消・脱臭性フィルターに対して略垂直にかつ隣り合う消・脱臭部材を離間して互いに略平行に複数個設けてなる構成のものが開示されている(例えば、特許文献5参照。)。
特開平11−114333号公報 特開2002−58729号公報 実登3044054号公報 実開平4−122624号公報 実開平6−85024号公報
特許文献1或いは特許文献2に記載のような空気清浄用フィルターは、臭いの吸着スピードが速く、且つ吸着できる量も多いが、これらの能力にも限界があり、快適な空気へと改質する性能を維持するためには、脱臭フィルターの交換が必要である。したがって、ランニングコストが高くなる傾向にある。
これに対し、特許文献3或いは特許文献4に記載のような、布などの柔軟な材料の袋で形成された脱臭フィルターは、洗濯機などで洗浄して再生が可能なため、ランニングコストが安いが、全体が柔軟であるがために、自身で形を保持するのが困難である。
また、上記特許文献1或いは特許文献2における脱臭フィルター、及び特許文献3或いは特許文献4のような布などの柔軟な材料の袋で形成された脱臭フィルターは、それぞれハニカムコア或いは袋の中の活性炭が自重で下方にさがり、上側に空間ができる。このように空間部を生じた脱臭フィルターを空気が通過するとき、その空間を通る空気は活性炭との接触することなく通過するので、空間を通過する空気の脱臭ができないという問題があった。
さらに、上記特許文献5に記載のような構成では、不織布フィルターやハニカムフィルターを立体的に組み合わせて用いており、構造が複雑でコストアップになるとともに、余分なスペースが必要となる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、所定の位置で型崩れすることなく装着することができ、また再生利用可能で、しかも脱臭性能をコントロールすることができる脱臭フィルター及びそれを用いた空気清浄用フィルターユニット及びそれを備えた空気調節装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、第1の吸着材及びその第1の吸着材を収納する第1の収納室と、第2の吸着材及びその第2の吸着材を収納する第2の収納室とを備え、通過する空気が前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材に接触するように、前記第1の収納室及び前記第2の収納室を配設している。また、前記収納室は柔軟な材料で構成されていることを特徴とする。
そして、前記第1の収納室と前記第2の収納室とを連結し、袋体を形成して成る構成としている。或いは、前記第1の収納室を複数連結して成る第1の袋体と、前記第2の収納室を複数連結して成る第2の袋体とを備えている。
また、前記第1の吸着材と前記第2の吸着材は粒径が異なることを特徴とする。
或いは、前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の少なくとも一方に、所定の薬品によるトリートメントを施すか、若しくは前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の一方に所定の薬品によるトリートメントを施し、他方に別の薬品によるトリートメントを施している。
或いは、前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の少なくとも一方に、所定の官能基を設けるか、若しくは前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の一方に所定の官能基を設け、他方に別の官能基を設けている。
本発明によれば、所定の位置で型崩れすることなく装着することができ、また再生利用可能で、しかも脱臭性能をコントロールすることができる脱臭フィルター及びそれを用いた空気清浄用フィルターユニット及びそれを備えた空気調節装置を提供することができる。
また、収納室に詰め込む吸着材の粒径を風上側と風下側とで異ならせたり、また、大径,小径それぞれの吸着材の使用量や吸着材全体の使用量を調節したりすることにより、脱臭スピード,騒音,及び脱臭総量をコントロールすることができる。
また、風上側及び風下側の収納室の一方に薬品によるトリートメントを施さない吸着材を詰め込み、他方にトリートメントを施した吸着材を詰め込むことにより、脱臭可能な臭いの種類を増加させ、またコントロールすることができる。
或いは、風上側及び風下側の収納室の一方に或る薬品によるトリートメントを施した吸着材を詰め込み、他方に別の薬品によるトリートメントを施した吸着材を詰め込むことにより、脱臭可能な臭いの種類を増加させ、またコントロールすることができる。
その他、風上側及び風下側の収納室の一方に官能基を設けない吸着材を詰め込み、他方に官能基を設けた吸着材を詰め込んだり、或いは、風上側及び風下側の収納室の一方に或る官能基を設けた吸着材を詰め込み、他方に別の官能基を設けた吸着材を詰め込んだりすることにより、脱臭可能な臭いの種類を増加させ、またコントロールすることができる。
また、前記収納室は柔軟な材料で構成されていることにより、洗濯機などに投入して洗浄し、再生することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る空気清浄用フィルターユニットの構成要素を分解した状態の正面斜視図である。図2は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの組立状態の正面斜視図である。空気清浄用フィルターユニット1は、空気清浄機に組み合わせるものとして設計されており、枠体6の中に3種類のフィルター、即ち空気の吸込み側から、プレフィルター2,脱臭フィルター4,集塵フィルター5が配設されている。プレフィルター2と脱臭フィルター4の間には、フィルター押さえ枠3が配設されている。
図3は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットのプレフィルターの正面斜視図である。プレフィルター2は、ポリプロピレン製のメッシュ22が、ABSなどの合成樹脂で形成された長方形枠21に、4段4列の窓を形成するように溶着されている。長方形枠21には、その側面に、一方の側面につき2個ずつ、計4個の突起部23が備えられている。また、正面にはつまみ24が備えられている。プレフィルター2は、吸込まれた空気の中から大きめの塵埃を捕集する。
図4は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの脱臭フィルターの概略構成図であり、実施例1の状態を示している。図4(a)は脱臭フィルターの正面斜視図、図4(b)は脱臭フィルターの側面図である。脱臭フィルター4は、ポリプロピレン繊維とポリエステル繊維からなる長方形の袋体41を、大きさが均等な複数の収納室42が上下方向に連続するように区分けし、その各々に吸着材(例えば活性炭)を均一に分散して詰めたものである。
なお、同図では収納室42は7つ描いてあるが、これに限定されるわけでは勿論なく、本実施例においては、実際は9つとしている。袋体41は、全体が合成繊維のような柔軟な材料で構成されているため、各々の収納室42に吸着材を詰めることによって、図4(b)のように側面から見ると表面に凹凸が形成される。
図5は、収納室における吸着材と空間部の位置関係を模式的に示す側面断面図である。同図に示すように、各収納室42間の縫い目13は、傾斜連結部となっている。これは、傾斜断面方向に所定の長さ(約6mm)を後述のように立体縫いすることで形成される。この傾斜連結部である縫い目13は、脱臭フィルター4の装着状態では、空気の流れ方向に対して45度以上上向き(或いは下向き)の角度で傾斜している。この角度は限定されるものではなく、袋体41の厚みによっても変わることがある。
このような脱臭フィルター4の装着状態では、各収納室42に詰められた吸着材18は、自重で下方にさがり、各収納室42の上部に空間部42aができる。しかし、その上側の収納室42の下部では、傾斜連結部である縫い目13の壁際まで吸着材18が詰められているので、空気の流れ方向に対して、傾斜連結部を挟んで一方(下側)の収納室42にできた空間部42aに、他方(上側)の収納室42に詰められた吸着材18が重なる関係となる。
これにより、各収納室42の空間部同士が重なることはなく、脱臭フィルター4に入った空気は、同図の矢印αで示すように、必ず吸着材18と接触しながら通過し放出されるので、脱臭効果が向上する。その他、上述したように、縫い目13の壁際まで吸着材18を詰めることができるので、収納室42に挿入できる吸着材18が多くなるメリットがある。また、袋体41は一列配置するだけで済むので、脱臭フィルター4の薄型化を図ることができる。
本実施例では、上記収納室の空間部のように、敢えてはっきりと吸着材の隙間ができる部分を設け、その部分を確実に別途吸着材で補うところに特徴がある。その他、特許文献1のような場合は脱臭フィルターが板状の構成であるので、吸着材として活性炭を使用していても、後述するように洗濯機に投入して洗浄するといったことはできない。
なお、本実施例で用いる脱臭フィルターの基本構成を以下に説明しておく。図6は脱臭フィルターの正面図、図7は脱臭フィルターの上面図、図8は脱臭フィルターの垂直断面図、図9は脱臭フィルターの部分拡大断面図である。
脱臭フィルター4は正面形状矩形の袋体41を有する。袋体41は2枚のメッシュ材11を縫い合わせたものである。メッシュ材11としてはPP(ポリプロピレン)やポリエステルなどの合成繊維を織るか、若しくは編むかしたものを使用する。粒状の吸着材、又はその砕片が外に漏れ出さない程度のメッシュの細かさとしたものを用いる。
矩形のメッシュ材11を2枚重ねて縫いつけ、複数の収納室42を有する袋体41を形成する。袋体41の大きさは、一例として厚さ×タテ×ヨコが20×310×414mmとする。縫いつけはメッシュ材11の短辺と平行する方向に行う。縫いつけにより形成された縫い目13はチューブ状の収納室42の長辺を区画する。互いに平行な縫い目13を一定間隔で設けることにより、チューブ状の収納室42が複数個、互いに平行する形で形成される。
縫い目13は「立体縫い」とする。「立体縫い」は図9に示す技法であり、メッシュ材11,11が密着せず間隔が開くように縫う。メッシュ材11,11の間には縫い糸14の「柵」ができる。通常の縫い方では縫い目のところがぴったりと密着し、粒状の吸着材を縫い糸14に近づけることはできないが、「立体縫い」であれば縫い目13の箇所でもメッシュ材11,11の間が開いているので、縫い糸14に接触するところまで吸着材を詰め込むことができる。
図6において、脱臭フィルター4の上端に位置する収納室42及び下端に位置する収納室42については、さらに次のような加工を施す。即ち袋体41の辺縁部であり、且つ収納室42の一方の側縁部をなす箇所、図6に即して言えば袋体41の上縁及び下縁には、立体縫いの縫い目13の外側に通気性のスペーサー15(図8参照)を置き、このスペーサー15をメッシュ材11,11で挟んだうえでミシン掛け16を行う。
このようにスペーサー15を置いたことにより、立体縫いの特質、即ちメッシュ材11,11の間が離れているという特質をなくすことなく袋体41の上縁及び下縁の閉じ合わせ処理を行うことができる。スペーサー15が存在するので、吸着材の砕片が立体縫いの縫い糸14の隙間から外部に漏れ出すこともない。
スペーサー15には不織布を用いる。この場合、不織布にはミシン掛けが施されるものであり、溶着ではないので、通気性は保たれており、脱臭フィルター4の通気抵抗が大きく増えることはない。なお、メッシュ材11,11の上縁及び下縁にはラッセル編みが施され、繊維がほつれないようになっている。
上記のようにして収納室42のチューブ形状を整えた後、収納室42の一方の小口部を閉じる。即ち袋体41の側縁の一方をミシンで縫い合わせる。縫い方はオーバーロック縫いとする。袋体41の一方の側縁にオーバーロック縫い17を施して収納室42の一方の小口部を閉じた後、収納室42の開いている方の小口部から粒状の吸着材18(図8参照)を入れる。吸着材18は例えば活性炭からなる。
活性炭を用いる場合、各収納室42には一定量(例えば約55g)が挿入される。吸着材18を構成する活性炭の形状は粒状に限られない。繊維状であってもよい。要はメッシュ材11の目を通り抜けて出てこなければよい。活性炭の種類はやしがら系、石炭ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、セルロース系など何でもよい。
活性炭は少なくとも10〜13オングストロームの平均細孔径を有するものが好ましい。平均細孔径が10オングストローム未満と小さい場合は吸着した臭い物質が放出されにくく、吸着能力の持続が難しい。逆に平均細孔径が15オングストローム以上と大きい場合は臭い物質の吸着が困難になる。
また、活性炭は希塩酸で処理してもよい。約2%の希塩酸に活性炭を浸漬した後引き上げて乾燥させると、ポア内部まで塩素が付着した活性炭を得ることができる。その他、吸着材18としては活性炭の他にゼオライト、シリカゲル、水酸化アルミニウム、セピオライトなどが使用可能である。これらのものを混合して使用してもよい。
すべての収納室42に所定量の吸着材18を詰め込んだ後、収納室42の開いている小口部を閉ざす。即ち袋体41の他方の側縁をミシンで縫い合わせる。これもオーバーロック縫い17とする。また、左右いずれかのオーバーロック縫い17を行う際、脱臭フィルター4を洗うときの注意点を記載した布製の洗濯ケアタグ19を同時に縫い付ける。上記のようにして完成品とされた脱臭フィルター4は、吸着材18により空気中の臭い物質であるアセトアルデヒド,アンモニア,酢酸などを吸着する。
長期にわたり使用して吸着能力が低下した場合、吸着材18として活性炭を使用しているのであれば、脱臭フィルター4を洗って吸着材18の吸着能力を回復させることができる。この時、縫い目13の方向を軸線方向とする筒の形に脱臭フィルター4を巻き、輪ゴムや紐でくくって洗濯機に投入すれば、簡単に洗浄を行うことができる。また、脱臭フィルター4を別売とするとき、同様にしてこれを巻いてくくった状態とすることができるので、省スペース化を図ることができる。
図10は、脱臭フィルターの内部を模式的に示す図であり、同図(a)は部分斜視図、同図(b)は部分側面断面図である。本実施例では、同図(a)に示すように、傾斜連結部である縫い目13には、脱臭フィルター4の全幅に渡って、上述した縫い糸14の「柵」が連続的に設けてあるが、それに加えて、縫い目13の上端及び下端よりそれぞれ略水平方向に延びる単数の或いは複数本束ねた張り糸20を、表裏のメッシュ材11,11間に渡って、脱臭フィルター4の幅方向即ち収納室42の長手方向の所定間隔毎(例えば15mmピッチ程度)に設けてある。なお、同図では各収納室42における上下方向反対側の張り糸20については、図示を省略している。
改めて説明すると、同図(b)に示すように、縫い目13の上端a及び下端bよりそれぞれ略水平方向に延びる張り糸20を、表裏のメッシュ材11,11間即ちa−c間,b−d間に渡って設けてある。各張り糸20は1本でも複数本でも良いが、本実施例では2〜3本束ねたものとしている。なお、張り糸20は必ずしも縫い目13の上端或いは下端より延びていなくても良い。例えば各収納室42の上下方向中央部分に設けた構成としても良い。以上の構成により、収納室42の過度の膨らみを防止することができる。また、張り糸20を縫い目13の上下両側、言い替えれば収納室42の上部及び下部に設けたことにより、脱臭フィルター4が上下逆に装着されたとしても、同様にして収納室42の過度の膨らみを防止することができる。
図11は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの集塵フィルターの正面斜視図である。集塵フィルター5は、いわゆるHEPAフィルターであって、ポリエステル/ビニロン系不織布からなる骨材に電石加工したメルトブロー不織布を合わせて濾材とし、これを折り畳んだ上、その上下面にハイドロキシアパタイト加工した不織布からなる抗菌シートを重ねて熱圧着し、ホットメルト処理した不織布からなる枠を溶着したものであり、微細な塵埃を捕集する。
図12は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットのフィルター押さえ枠を脱臭フィルターの側から見た斜視図である。フィルター押さえ枠3は、長方形の枠31に、空気の流入が可能な9段3列の角孔32を備える(図示は7段)。角孔32の高さは、脱臭フィルター4の表面の凹凸に合わせて設定されている。また、風下側の面、即ち脱臭フィルター4に向き合う面に、各角孔32の間に計8本の桟状の突起部33が備えられている(図示は6本)。この桟状の突起部33は、横幅がフィルター押さえ枠3の横幅と同じであり、脱臭フィルター4に向かい水平方向に突出している。なお、脱臭フィルター4を押さえるための突起部は、必ずしも桟状である必要はなく、棒状などの突起であっても良い。
図13は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの枠体の正面斜視図である。枠体6は、風上側の1面が完全に開放された箱体61であり、風下側の面には、空気の流入が可能な6段4列の角孔62と格子枠63を備える。格子枠63は、集塵フィルター5の抜け落ちを防止するためのものである。枠体6の厚さは、その内部に、集塵フィルター5,脱臭フィルター4,フィルター押さえ枠3,プレフィルター2が収納可能な厚さである。その側面には、一方の側面につき2個ずつ、計4個の係止穴64が設けられている。
図14は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の位置関係を示す側面図であり、実施例1の状態を示している。脱臭フィルター4をほぼ垂直方向に起立させて前記枠体6に納める場合、全体が柔軟であるがために、それを垂直に装着する場合に形を保持しておくのが困難で、所定の位置からずれてしまうという問題が生じる。
そこで、図中の矢印のように、フィルター押さえ枠3に備えられた桟状の突起部33を、脱臭フィルター4の袋体41表面の凹部43に一致させている。或いは裏面の凹部43に一致させても良い。これにより、脱臭フィルター4はフィルター枠3とずれることなく、枠体6の内部で型崩れせずに、所定の位置を保持することが可能である。
また、同図では片側からフィルター押さえ枠3で脱臭フィルター4を支持しているが、両側からフィルター押さえ枠3で脱臭フィルター4を支持するようにしても良い。即ち、一つのフィルター押さえ枠3に備えられた桟状の突起部33を、脱臭フィルター4の袋体41表面の凹部43に一致させ、もう一つのフィルター押さえ枠3に備えられた桟状の突起部33を、脱臭フィルター4の裏面の凹部43に一致させても良い。これにより、全体が柔軟で自重が重くても、脱臭フィルター4をほぼ垂直方向に起立させて前記枠体6に装着,保持することができ、所定の位置からずれてしまうという問題が解消される。
図15は、脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の位置関係の他の例を示す側面図である。本例では同図に示すように、脱臭フィルター4の風上側には、フィルター押さえ枠3の突起部33の間に更に突起部34を設けた形状のものが配置されている。また脱臭フィルター4の風下側には、収納室42の略中央部を押さえる袋押さえ枠8が配置されている。
袋押さえ枠8は、フィルター押さえ枠3とほぼ同じ形状で、突起部33がない状態となっている。つまり、長方形の枠81の風上側の面、即ち脱臭フィルター4に向き合う面に、計9本の桟状の突起部84が備えられている(図示は7本)。この桟状の突起部84は、横幅が袋押さえ枠8の横幅と同じであり、脱臭フィルター4に向かい水平方向に突出している。
そして、フィルター押さえ枠3の突起部34と、袋押さえ枠8の突起部84とにより、それぞれ風上側及び風下側から収納室42の略中央部を押さえる構成となっている。なお、脱臭フィルター4を押さえるための突起部は、必ずしも桟状である必要はなく、棒状などの突起であっても良い。
また本例では、吸着材が収納された収納室42の略中央部を押さえた状態で、収納室42に収納された吸着材が上下方向に移動するために、収納室42内部の空間部が減少して殆どなくなるので、空気清浄用フィルターユニット1に入った空気は、必ず脱臭フィルターの吸着材と接触しながら通過し放出されるため、脱臭効果が向上する。
なお、図16に示すように、脱臭フィルター4の例えば正面上部の左右角部にそれぞれタスキ10を設け、これを上述したプレフィルター2上部の左右角部に掛止して、脱臭フィルター4を固定するようにしても良い。これにより、フィルター押さえ枠3を省略することができ、更なる薄型化及びコストダウンを図ることができる。但し、タスキ10の形状や配置場所等は、同図のものに限定されない。
図17は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットのプレフィルターを枠体に結合する状況を示す正面斜視図である。プレフィルター2を枠体6に結合するときには、プレフィルター2の4つの突起部23が、相対する枠体6の係止穴64に挿入されることによって結合がなされる。プレフィルター2と枠体6が結合された状態から、プレフィルター2のつまみ24を引っ張ることによって、プレフィルター2と枠体6の結合が解かれ、プレフィルター2を取り外すことができる。なお同図では、プレフィルター2に先立って枠体6の中に配設されるフィルター押さえ枠3,脱臭フィルター4,集塵フィルター5の図示を省略している。
図18は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの部分断面側面図であり、実施例1の状態を示している。図中の矢印Aは、吸込まれる空気が流れる方向を示す。枠体6に、風下側から、集塵フィルター5,脱臭フィルター4,フィルター押さえ枠3,プレフィルター2の順に構成要素が収納されている。そして、プレフィルター2の突起部23が、枠体6の係止穴64に挿入されることによって、プレフィルター2と枠体6が結合され、内部のフィルターなどが脱落することなく、空気清浄用フィルターユニット1が形成される。
突起部23が、枠体6から突出することで、空気清浄用フィルターユニット1が強固に形成され、また、突出した突起部23に指を掛けることができ、取り扱いにたいへん便利である。脱臭フィルター4は、全体が柔軟な形態ではあるが、その表面の凹部43にフィルター押さえ枠3の桟状の突起部33が一致するように配設されているため、型崩れすることなく、所定の位置を保持することが可能である。
図19は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットを空気清浄機に組み合わせる状況を示す正面斜視図である。空気清浄機7は、筐体71にファンと制御部(ともに図示せず)を内蔵し、前面に凹状のフィルター収納部72を設け、そのフィルター収納部72の奥の壁に通風孔73を設けている。フィルター収納部72に空気清浄用フィルターユニット1を収納し、その前面に前面パネル(図示せず)が装着される。また、凹状のフィルター収納部72の縁部には、空気清浄用フィルターユニット1の突起部23に対応する位置に、指掛け用の凹所74が設けられている。
上述したように、傾斜連結部を設けた脱臭フィルターを空気清浄用フィルターとして機器本体に装着すると、脱臭フィルターの収納室に挿入された吸着材が下方向に移動して、収納室の上部に空間部ができるが、上側の収納室下部の吸着材で覆われた箇所(充填部)が前後で重なり、空気が空間部,充填部と流れるため、空気清浄用フィルターユニット1に入った空気は、必ず脱臭フィルターの吸着材と接触しながら通過し放出されるので、脱臭効果が向上する。
本実施例の脱臭フィルターによる脱臭効果の一例として、図4(b)の形態でタバコ消臭試験を行なったところ、従来に比べ約20%性能が向上した。
図20は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの脱臭フィルターの概略構成図であり、実施例2の状態を示している。図20(a)は脱臭フィルターの正面斜視図、図20(b),(c),(d)はそれぞれ異なる例の脱臭フィルターの側面図である。脱臭フィルター4は、ポリプロピレン繊維とポリエステル繊維からなる長方形の袋体41を、大きさが均等な複数(本実施例では7つ或いは6つ)の収納室42が上下方向に連続するように区分けし、その各々に吸着材(例えば活性炭)を均一に分散して詰めたものである。
袋体41は、全体が合成繊維のような柔軟な材料で構成されているため、各々の収納室42に吸着材を詰めることによって、図20(b),(c),(d)のように側面から見ると表面に凹凸が形成される。本実施例では更に、これらの図に示すように、このような袋体41が風上側と風下側の2列に配置され、それぞれの収納室42が交互に位置をずらして千鳥状に配設されている。
ここで、図20(b)は例えば1列目(風上側)の袋体41が7つの収納室42を有し、2列目(風下側)の袋体41が6つの収納室42を有している場合を示しており、図20(c)は2列共、袋体41が7つの収納室42を有している場合を示している。また、(d)は(b)と同様である。なお、本実施例の脱臭フィルター4は、上記空気清浄用フィルターユニット1に組み込まれる際に、1列目と2列目が入れ替わって配置されても良いし、上下が逆に配置されても良く、性能上全く支障がない。つまり、使用者にとっては方向性のない構成となっている。
脱臭フィルター4は、以下のようにして2列に形成させる。即ち、図20(b)の場合は、2列目の袋体41上下両端の縫いシロ41aを長くしておき、1列目の袋体41と合わせて上下両端部を短辺方向にオーバーロック縫いする。また、図20(c)の場合は、1列目及び2列目それぞれの袋体41一端の縫いシロ41aを長くしておき、これらが上下相対する方向に2列に配置させ、上下両端部を短辺方向にオーバーロック縫いする。
或いは、図20(d)のように、2列分の個数だけ収納室42を有する袋体41を一つ用意し、その中央部に折りシロ41bを設け、この部分を折り曲げて2列に形成し、両端部を短辺方向にオーバーロック縫いしても良い。
図21は、収納室における吸着材と空間部の位置関係を模式的に示す側面断面図である。同図に示すように、各収納室42に詰められた吸着材18は、自重で下方にさがり、上側に空間部42aができる。しかし、上述したように、袋体41を風上側と風下側の2列に配置し、それぞれの収納室42を交互に位置をずらして千鳥状に配設することにより、空気の流れ方向に対して、一方の列の収納室42にできた空間部42aに、他方の列の収納室42に詰められた吸着材18が重なる関係となる。
これにより、一方側の収納室42の空間部42aと他方側の収納室42の空間部42aとが重なることはなく、脱臭フィルター4に入った空気は、同図の矢印aで示すように、必ず吸着材18と接触しながら通過し放出されるので、脱臭効果が向上する。その他、一方側の収納室42間の凹部に他方側の収納室42が配置されるので、脱臭フィルター4の薄型化を図ることができる。
なお、上述した特許文献1におけるような脱臭フィルターを、2列にずらして配置したとしても、各列のハニカムコア同士が吸着材の配置関係を空気の流れ方向に対して確実に補完した状態とすることはできない。むしろ、ハニカムコアの小さなセルが多数配設されているので、それだけ吸着材の隙間部分は多くなっており、これらの補完は不可能である。
本実施例では、上記収納室の空間部のように、敢えてはっきりと吸着材の隙間ができる部分を設け、その部分を確実に別途吸着材で補うところに特徴がある。その他、特許文献1のような場合は脱臭フィルターが板状の構成であるので、吸着材として活性炭を使用していても、後述するように洗濯機に投入して洗浄するといったことはできない。
ところで、使用する吸着材が活性炭である場合、その粒径の大小や使用量により、脱臭フィルターの性能が変わってくる。即ち、活性炭の粒径が小さいほど脱臭スピードは速くなるが、その反面、空気流に対する抵抗は大きくなり、脱臭時の騒音が大きくなる。逆に、活性炭の粒径が大きいほど空気流に対する抵抗は小さくなり、脱臭時の騒音が小さくなるが、その反面、脱臭スピードは遅くなる。一方、脱臭総量(いわゆる平衡吸着量)は活性炭の粒径には左右されず、使用される重量で決まってくる。
そこで本実施例では、収納室に詰め込む活性炭の粒径を風上側と風下側とで異ならせること、即ち一方側に大径のものを詰め、他方側に小径のものを詰めることを行う。また、大径,小径それぞれの活性炭の使用量、即ち活性炭の配合を変えることや、活性炭全体の使用量を調節することを行う。これにより、上述した脱臭スピード,騒音,及び脱臭総量をコントロールすることができる。
具体的には、大径,小径それぞれの活性炭の配合により、空気1パスでの臭いの除去率と、騒音の大きさをコントロールし、脱臭フィルターの性能設定を行うことができる。なおこの場合、風上側と風下側が入れ替わっても脱臭フィルターの性能は変わらない。また、活性炭の配合を変えても、全体の使用量(重量)を変えない限り、脱臭総量は変わらない。そのため、脱臭フィルターの交換時期が左右されることはない。
例えば、風上側の粒径を風下側より大きくした場合は、風上側でとりあえず大まかな脱臭を行い、しかる後に、風下側で臭いを後ろへ逃さないうちに取りきる構成となる。逆に、風上側の粒径を風下側より小さくした場合は、風上側で大部分の脱臭を行い、しかる後に、風下側で残りの臭いを取る構成となる。
また、活性炭の表面に、薬品によるトリートメント(薬品の添着)を施すことにより、脱臭する臭いの種類を変えることができる。さらには、使用する薬品の種類(例えばアニリン,ヨウ素,飽和環状第2アミン酸,リンゴ酸,リン酸)によっても、即ち異なるトリートメントによっても、脱臭する臭いの種類を変えることができる。そこで、風上側及び風下側の収納室の一方にトリートメントを施さない活性炭を詰め込み、他方にトリートメントを施した活性炭を詰め込むことを行う。若しくは両方にトリートメントを施した活性炭を詰め込んでも良い。
或いは、風上側及び風下側の収納室の一方に或る薬品(例えばアニリン)によるトリートメントを施した活性炭を詰め込み、他方に別の薬品(例えばリン酸)によるトリートメントを施した活性炭を詰め込むことを行う。これにより、脱臭可能な臭いの種類を増加させ、またコントロールすることができる。なお、臭いの種類には、大きく分けて中性,酸性,及びアルカリ性のものがあるが、上記トリートメントによって、化学吸着されるこれら臭いの種類が変わるものである。また、トリートメントする活性炭の粒径を変えることにより、除去される臭いの種類と脱臭スピードをコントロールすることができる。
その他、活性炭に化学的処理を施し、官能基(例えば、カルボキシル基,−COOH)を設けて脱臭する臭いの種類を変えることができる。この場合、風上側及び風下側の収納室の一方に官能基を設けない活性炭を詰め込み、他方に官能基を設けた活性炭を詰め込むことを行う。若しくは両方に官能基を設けた活性炭を詰め込んでも良い。或いは、風上側及び風下側の収納室の一方に或る官能基を設けた活性炭を詰め込み、他方に別の官能基を設けた活性炭を詰め込むことを行う。これにより、脱臭可能な臭いの種類を増加させ、またコントロールすることができる。
なお、本実施例で用いる脱臭フィルターの基本構成は、上記実施例1で説明したものと同様であるが、垂直断面図としては図8の代わりに図22のような形状となる。このような基本構成を持つ脱臭フィルターを、本実施例では2列に組み合わせて形成し、使用するものである。また、本実施例で用いるフィルター押さえ枠の構成も、上記実施例1で説明したものと同様であるが、本実施例のフィルター押さえ枠3は、図12に示した通り、長方形の枠31に、空気の流入が可能な7段3列の角孔32を備える。また、風下側の面、すなわち脱臭フィルター4に向き合う面に、各角孔32の間に計6本の桟状の突起部33が備えられている。その他、プレフィルター,集塵フィルター,及び枠体については、各実施例とも同様の構成である。また、空気清浄用フィルターユニットを空気清浄機に組み合わせる構成についても同様である。
図23は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の位置関係を示す側面図であり、実施例2の状態を示している。脱臭フィルター4をほぼ垂直方向に起立させて前記枠体6に納める場合、全体が柔軟であるがために、それを垂直に装着する場合に形を保持しておくが困難で、所定の位置からずれてしまうという問題が生じる。
そこで、図中の矢印のように、フィルター押さえ枠3に備えられた桟状突起部33を、脱臭フィルター4の1列目の袋体41表面の凹部43に一致させている。或いは2列目の袋体41表面(裏側表面)の凹部43に一致させても良い。これにより、脱臭フィルター4はフィルター枠3とずれることなく、枠体6の内部で型崩れせずに、所定の位置を保持することが可能である。なお、同図の脱臭フィルター4は、図20(b)のものを図示している。
また、同図では片側からフィルター押さえ枠3で脱臭フィルター4を支持しているが、両側からフィルター押さえ枠3で脱臭フィルター4を支持するようにしても良い。即ち、一つのフィルター押さえ枠3に備えられた桟状突起部33を、脱臭フィルター4の1列目の袋体41表面の凹部43に一致させ、もう一つのフィルター押さえ枠3に備えられた桟状突起部33を、脱臭フィルター4の2列目の袋体41表面の凹部43に一致させても良い。これにより、全体が柔軟で自重が重くても、脱臭フィルター4をほぼ垂直方向に起立させて前記枠体6に装着,保持することができ、所定の位置からずれてしまうという問題が解消される。
図24は、図1に示す空気清浄用フィルターユニットの部分断面側面図であり、実施例2の状態を示している。図中の矢印Aは、吸込まれる空気が流れる方向を示す。枠体6に、風下側から、集塵フィルター5,脱臭フィルター4,フィルター押さえ枠3,プレフィルター2の順に構成要素が収納されている。そして、プレフィルター2の突起部23が、枠体6の係止穴64に挿入されることによって、プレフィルター2と枠体6が結合され、内部のフィルターなどが脱落することなく、空気清浄用フィルターユニット1が形成される。
突起部23が、枠体6から突出することで、空気清浄用フィルターユニット1が強固に形成され、また、突出した突起部23に指を掛けることができ、取り扱いにたいへん便利である。脱臭フィルター4は、全体が柔軟な形態ではあるが、その表面の凹部43にフィルター押さえ枠3の桟状突起部33が一致するように配設されているため、型崩れすることなく、所定の位置を保持することが可能である。なお、同図の脱臭フィルター4は、図20(b)のものを図示している。
以上のように、2列に配置したタイプの脱臭フィルターを空気清浄用フィルターに組み込んで空調機器本体に装着したとき、脱臭フィルターの収納室に挿入された吸着材が、下方向に移動し収納室の上部に空間部が形成される。しかし、2列にずらして配設されているために、一方側の収納室の空間部と他方側の収納室の空間部とが重なることはなく、空気清浄用フィルターユニット1に入った空気は、必ず脱臭フィルターの吸着材と接触しながら通過し放出されるので、脱臭効果が向上する。
本実施例の脱臭フィルターによる脱臭効果の一例として、図20(b)の形態でタバコ消臭試験を行なったところ、従来に比べ約20%性能が向上した。
上記のように本発明の実施形態を示したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。なお、特許請求の範囲で言う形状維持部材は、実施形態における張り糸に対応している。また、空気調節装置は空気清浄機に対応している。
本発明の一実施形態に係る空気清浄用フィルターユニットの構成要素を分解した状態の正面斜視図。 空気清浄用フィルターユニットの組立状態の正面斜視図。 プレフィルターの正面斜視図。 脱臭フィルターの概略構成図(実施例1)。 収納室における吸着材と空間部の位置関係を模式的に示す図(実施例1)。 脱臭フィルターの正面図。 脱臭フィルターの上面図。 脱臭フィルターの垂直断面図(実施例1)。 脱臭フィルターの部分拡大断面図。 脱臭フィルターの内部を模式的に示す図。 集塵フィルターの正面斜視図。 フィルター押さえ枠を脱臭フィルターの側から見た斜視図。 枠体の正面斜視図。 脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の位置関係を示す図(実施例1)。 脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の位置関係の他の例を示す図。 脱臭フィルターにタスキを設けた状態を示す図。 プレフィルターを枠体に結合する状況を示す正面斜視図。 空気清浄用フィルターユニットの部分断面側面図(実施例1)。 空気清浄用フィルターユニットを空気清浄機に組み合わせる状況を示す正面斜視図。 脱臭フィルターの概略構成図(実施例2)。 収納室における吸着材と空間部の位置関係を模式的に示す図(実施例2)。 脱臭フィルターの垂直断面図(実施例2)。 脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の位置関係を示す図(実施例2)。 空気清浄用フィルターユニットの部分断面側面図(実施例2)。
符号の説明
1 空気清浄用フィルターユニット
2 プレフィルター
3 フィルター押さえ枠
4 脱臭フィルター
5 集塵フィルター
6 枠体
7 空気清浄機
8 袋押さえ枠
10 タスキ
11 メッシュ材
13 縫い目
14 縫い糸
15 スペーサー
16 ミシン掛け
17 オーバーロック縫い
18 吸着材
19 洗濯ケアタグ
20 張り糸
21 長方形枠
22 メッシュ
23 突起部
24 つまみ
31 枠
32 角孔
33,34 突起部
41 袋体
42 収納室
43 凹部
61 箱体
62 角孔
63 格子枠
64 係止穴
71 筐体
72 フィルター収納部
73 通風孔
74 凹所
81 枠
84 突起部

Claims (15)

  1. 第1の吸着材と、該第1の吸着材を収納する第1の収納室と、
    第2の吸着材と、該第2の吸着材を収納する第2の収納室と、
    を備え、
    通過する空気が前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材に接触するように、前記第1の収納室及び前記第2の収納室を配設したことを特徴とする脱臭フィルター。
  2. 前記収納室は柔軟な材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の脱臭フィルター。
  3. 前記第1の収納室と前記第2の収納室とを連結し、袋体を形成して成ることを特徴とする請求項2に記載の脱臭フィルター。
  4. 前記第1の収納室を複数連結して成る第1の袋体と、前記第2の収納室を複数連結して成る第2の袋体と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の脱臭フィルター。
  5. 前記第1の吸着材と前記第2の吸着材は粒径が異なることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭フィルター。
  6. 前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の少なくとも一方に、所定の薬品によるトリートメントを施したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭フィルター。
  7. 前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の一方に所定の薬品によるトリートメントを施し、他方に別の薬品によるトリートメントを施したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭フィルター。
  8. 前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の少なくとも一方に、所定の官能基を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭フィルター。
  9. 前記第1の吸着材及び前記第2の吸着材の一方に所定の官能基を設け、他方に別の官能基を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の脱臭フィルター。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の脱臭フィルターと、プレフィルターと、集塵フィルターとを枠体内に備える空気清浄用フィルターユニットにおいて、
    前記枠体内に、空気の吸込側から前記プレフィルター、前記脱臭フィルター、前記集塵フィルターの順に配設するとともに、プレフィルターと脱臭フィルターとの間、若しくは脱臭フィルターと集塵フィルターとの間にフィルター押さえ枠を配設し、脱臭フィルターとフィルター押さえ枠は、前記空気清浄用フィルターユニットの枠体から取り出し可能であり、脱臭フィルターとフィルター押さえ枠の該枠体からの脱落を防止するために、プレフィルターが枠体に結合されることを特徴とする空気清浄用フィルターユニット。
  11. 前記集塵フィルターは前記枠体から取り出し可能であり、該集塵フィルター及び前記脱臭フィルター及び前記フィルター押さえ枠の、該枠体からの脱落を防止するために、前記プレフィルターが枠体に結合されることを特徴とする請求項10に記載の空気清浄用フィルターユニット。
  12. 前記フィルター押さえ枠は、前記脱臭フィルターが存在する側の表面に突起部を備えることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の空気清浄用フィルターユニット。
  13. 前記突起部は、前記脱臭フィルターの収納室の略中央部を押さえることを特徴とする請求項12に記載の空気清浄用フィルターユニット。
  14. 前記プレフィルター及び前記脱臭フィルター及び前記集塵フィルターを、各々フィルター面が垂直になるように配設することを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれかに記載の空気清浄用フィルターユニット。
  15. 請求項10〜請求項14のいずれかに記載の空気清浄用フィルターユニットを備えた空気調節装置。
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