JP2005052453A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器 Download PDF

Info

Publication number
JP2005052453A
JP2005052453A JP2003287319A JP2003287319A JP2005052453A JP 2005052453 A JP2005052453 A JP 2005052453A JP 2003287319 A JP2003287319 A JP 2003287319A JP 2003287319 A JP2003287319 A JP 2003287319A JP 2005052453 A JP2005052453 A JP 2005052453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
inner pot
rice
sensor
infrared sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003287319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4029345B2 (ja
Inventor
Kenichi Ito
賢一 伊藤
Masashi Osada
正史 長田
Shigeyuki Nagata
滋之 永田
Katsuten Sekine
加津典 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2003287319A priority Critical patent/JP4029345B2/ja
Publication of JP2005052453A publication Critical patent/JP2005052453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4029345B2 publication Critical patent/JP4029345B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

【課題】 内鍋内の炊飯物の温度を正確に検出でき、また、ノイズの影響も受けること無く炊飯物の温度を検出できる炊飯器を得る。
【解決手段】 内鍋を収容する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、この温度検知手段の検知温度に基づいて該加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備えた炊飯器であって、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサの検知エリアを前記内鍋の底面内に収める。
【選択図】 図1。

Description

この発明は、赤外線センサにより内鍋の炊飯物の温度を検出し、炊飯制御を行う炊飯器に関する。
従来の炊飯器は、内鍋底面の外側から温度センサを接触させて内鍋の温度を測定し、その測定温度を内鍋の炊飯物の温度に置き換えて炊飯制御を行っている。
また、別の温度検出方法としては、温水や冷水等の炊飯物を入れた保温容器の炊飯物温度を検出する温度検出器が、炊飯物の蒸気温度または炊飯物から放射される赤外線を検出し得るように、保温用器の開口部に配置した保温容器用温度検知装置がある。この保温容器用温度検知装置は、炊飯物の温度が周囲温度より高い場合は容器内の蒸気温度を検出し、容器内の温度が周囲温度よりも低い場合は、容器内の炊飯物から放射される赤外線を検出することで炊飯物の温度を正確に検出する。この保温容器用温度検知装置を炊飯器に取り付けることにより、炊飯器の内鍋の炊飯物の温度を検出する(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−148870号公報(第3−5頁、第1図)
従来の炊飯器では、予め内鍋温度と内鍋の炊飯物の温度の合わせ込みを複数通り行い、それを設計値とし、炊飯プログラムを作成している。このため、炊飯量、水温、水量等の炊飯条件が設計値に近い場合はおいしいご飯を炊くことができるが、炊飯条件が設計値と異なる場合は炊飯プログラムではその違いを吸収した炊飯制御を行うことができない。このため、設計値通りの分量による炊飯は理想炊飯曲線に沿って上手にご飯を炊くことができるが、それ以外の量での炊飯は理想炊飯曲線から外れ、上手にご飯を炊くことができないという問題点があった。
また、従来の保温容器用温度検知装置では、温度検知エリアが広い、即ち検知エリア角度はほぼ180℃と大変広いため、内鍋の炊飯物や内鍋内周面他の全ての温度を検知してしまい、内鍋の炊飯物の正確な温度が測定できないという問題点があった。
さらに、従来の保温容器用温度検知装置における赤外線温度検出器からの信号はノイズの影響を受けやすいため、例えば高周波コイルで内鍋を加熱する間は信号が乱れ、正確な温度計測ができないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内鍋内の炊飯物の温度を正確に検出でき、また、ノイズの影響も受けること無く炊飯物の温度を検出できる炊飯器を得るものである。
この発明に係る炊飯器においては、内鍋を収容する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、この温度検知手段の検知温度に基づいて該加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備えた炊飯器であって、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサの検知エリアを前記内鍋の底面内に収めるものである。
また、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサは検知エリアを前記内鍋内の最小炊飯量の炊飯面内に収めるものである。
また、米、水を収納する内鍋を収容する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋の温度を検知する内鍋温度検知手段と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記温度検知手段の検知温度および前記内鍋温度検知手段の検知温度に基づいて前記加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備えた炊飯器であって、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、前記赤外線温度センサは検知エリアを前記内鍋内に収めるものである。
また、前記赤外線センサは前記蓋下面と同一面に設置するものである。
また、前記赤外線センサは前記蓋の内部に設置し、前記蓋下面から前記蓋の内部まで通じるものである。
また、前記赤外線センサは前記蓋内部に設置し、前記赤外線センサのセンサ面と前記蓋下面を筒部で通じるものである。
また、前記筒部の径は、前記赤外線センサのセンサ面と同一以上の長さを有するものである。
また、前記加熱手段への通電を停止する期間を断続的に設け、前記赤外線センサからの信号読み込みを前記加熱手段への未通電時に行うものである。
この発明は、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサの検知エリアを前記内鍋の底面内に収めることにより、内鍋内の炊飯物の温度を正確に検知できる。
また、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサは検知エリアを前記内鍋内の最小炊飯量の炊飯面内に収めることにより、内鍋内の炊飯物の温度を正確に検知できる。
また、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋の温度を検知する内鍋温度検知手段と、前記温度検知手段の検知温度および前記内鍋温度検知手段の検知温度に基づいて前記加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備え、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、前記赤外線温度センサは検知エリアを前記内鍋内に収めることにより、前記内鍋温度検知手段による内鍋温度を用いて、赤外線センサの検知エリアが広いことで起こる精度劣化を補正し、炊飯物の温度を正確に検知できる。
また、前記赤外線センサは前記蓋下面と同一面に設置することにより、清掃性を向上させることができる。
また、前記赤外線センサは前記蓋の内部に設置し、前記蓋下面から前記蓋の内部まで通じることにより、赤外線センサのセンサの視野角を狭めることができる。
また、前記赤外線センサは前記蓋内部に設置し、前記赤外線センサのセンサ面と前記蓋下面を筒部で通じることにより、赤外線センサのセンサの視野角を狭め、かつ蓋外部への蒸気漏れを抑えることができる。
また、前記筒部の径は、前記赤外線センサのセンサ面と同一以上の長さを有することにより、前記赤外線センサのセンサの視野角を狭め、かつ蓋外部への蒸気漏れを抑えることができ、さらに赤外線センサのセンサ感度の劣化を抑えることができる。
また、前記加熱手段への通電を停止する期間を断続的に設け、前記赤外線センサからの信号読み込みを前記加熱手段への未通電時に行うことにより、ノイズの影響を受けず、正確な温度検知をすることができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す炊飯器の構成図である。図1を用いて、炊飯器の構成を説明する。
炊飯器本体1内には内鍋2が収容され、内鍋2の底面外側に設けられた誘導加熱コイル3により加熱される。内鍋2の開口部は蓋4で覆われ、蓋4の下面には一部筒状に凹みを設け、凹み底面(紙面に対して上面)には赤外線センサ5が設けられている。なお、この凹みの側面は筒部7から成り、この筒部7により蓋4の外部への蒸気漏れを抑えることができる。
赤外線センサ5は内鍋2内の炊飯物の温度を検知し、マイコンで構成される制御部6に温度情報を送り、制御部6はその情報に基づいて予めプログラムされた加熱方法で誘電加熱コイル3の通電を制御し、理想炊飯曲線に沿った炊飯プログラムを実行する。赤外線センサ5は筒部7により検知エリアの範囲が限定され、本実施形態での検知エリアの範囲は8aで示される範囲となる。9aは水および米の炊飯面である。
図2はこの発明の実施の形態1を示す炊飯器に使用される温度検出器の赤外線センサ5の構成図であり、この赤外線センサ5自体は特開平11−148870号公報に記載されている公知物である。
赤外線センサ5は樹脂等からなるケース101の開放端(紙面に対して下端)に樹脂フィルム102が設けられ、樹脂フィルム102のケース101内側にサーミスタ等による感熱素子103aが接着剤等により密着固定されている。感熱素子103aのリード線104は、中継基板105を介して外部引き出し線106に接続されている。107はケース101の他の開放端(紙面に対して上端)を閉塞する蓋部材である。なお、樹脂フィルム102はポリエステル等の熱吸収の良好な材質から成る。
また、蓋部材107の内側には温度補償用感熱素子103bが接着剤等により密着固定されている。感熱素子103aと温度補償用感熱素子103bはケース101内の空洞部108の空気層で熱的絶縁性が保持されている。なお、赤外線センサ5は本実施形態の構成のものに限定されるものではなく、同等の効果が得られれば他の構成の赤外線センサでもよいことは言うまでもない。
図3および図4はこの発明の実施の形態1を示す炊飯器各部の寸法関係を示す図であり、特に赤外線センサ5により検知エリアを内鍋底面に収めるための寸法関係を示す。
次に、動作について説明する。
誘導加熱コイル3により内鍋2が加熱され、内鍋2内に収納された米や水の炊飯物が加熱される。そこで、赤外線センサ5により炊飯面9aの温度を検出し、制御部6に温度情報が送られる。制御部6では予めプログラムされた理想炊飯曲線に沿うように誘導加熱コイル3からの出力を制御し、炊飯工程を実行する。
ここで、赤外線センサ5による温度検出について説明する。
赤外線センサ5ではレンズ系やアパーチャが無いため、集光エリアとしてほぼ180度の検知エリアを有する。そのため、赤外線センサ5をこのまま蓋4下面に取り付けた場合には、内鍋2内側のほぼ全ての面が検知エリアになってしまい、炊飯物の温度を正確に検知することができない。
そこで。本実施形態では、蓋4下面に赤外線センサ5の径と同じ径の筒部7を設け、筒部7の底面(紙面に対して上面)に赤外線センサ5を設置して、検知エリアから炊飯物以外の内鍋2内面を除外するものである。なお、筒部7において赤外線センサ5により温度検知される部分は常に一定であり、また、筒部7の温度は赤外線センサ5に密接することから、赤外線センサ5の補償温度素子103bで検出される温度と同じと想定できる。よって、制御部6のマイコンにより、赤外線センサ5により検知された温度を筒部7の温度に基づき補正し、内鍋2内面の炊飯物の温度を正確に検出できる。
このように、赤外線センサ5受光面を蓋4下面の内方に配置することで、蓋4の開口(筒部7)で赤外線センサ5の検知エリアを狭めることができ、視野角を調整することができる。
次に、赤外線センサ5の配置について図3で具体的に説明する。図3において、rは赤外線センサ5の半径、hは赤外線センサ5のセンサ面から蓋4下面までの距離、Rは赤外線センサ5による検知エリアの半径であり、ここでは内鍋2底面の半径と同一である。また、Hは蓋4から赤外線センサ5による検知エリアすなわち内鍋2底面までの距離である。
図3より、三角形の相似則から、
r:(h/2)=R:(H+(h/2))
となる。よって、
H=(h/(2×r))×(R−r)
の式が成り立つ。つまり、内鍋2の半径R以内に赤外線センサ5の検知エリア8を収めるためには、
H≧(h/(2×r))×(R−r)
の関係が成り立つように、炊飯器の各部寸法を設計すればよい。
このように設計された炊飯器では、炊飯面9aは必ず内鍋2底面よりも上方に存在するので、炊飯量が変化しても、炊飯量の違いに関わらず、必ず赤外線センサ5の検知エリア面8aは炊飯面のみとなり、炊飯物の正確な温度を検知することができる。そのため、理想炊飯曲線に沿った炊飯プログラム、即ち、火力コントロールを実現することができ、どのような炊飯量でも美味しいご飯を炊き上げることができる。
図3では筒部7の径と赤外線センサ5の径が同じ場合を説明したが、図4では筒部7が赤外線センサ5の径よりも大きい場合を説明する。
図4において、rは赤外線センサ5の半径、xは筒部7の内径、hは赤外線センサ5のセンサ面から蓋4下面までの距離、Rは赤外線センサ5による検知エリアの半径で、ここでは内鍋2底面の半径と同一である。また、Hは蓋4から赤外線センサ5による検知エリアすなわち内鍋2底面までの距離である。
図4より、三角形の相似則から、
r:((r/(r+x))×h)=R:(H+(x/(r+x))×h)となる。よって、
H=(h/(r+x))×(R−x)
の式が成り立つ。つまり、内鍋2の半径R以内に赤外線センサの検知エリア8を収めるためには、
H≧(h/(r+x))×(R−x)
の関係が成り立つように、炊飯器の各部寸法を設計すればよい。
このように設計された炊飯器では、炊飯面9aは必ず内鍋2底面よりも上方に存在するので、炊飯量が変化しても、炊飯量の違いに関わらず、必ず赤外線センサ5の検知エリア面8aは炊飯面のみとなり、炊飯物の正確な温度を検知することができる。そのため、理想炊飯曲線に沿った炊飯プログラム、即ち、火力コントロールを実現することができ、どのような炊飯量でも美味しいご飯を炊き上げることができる。さらに、凹み部(筒部7)の径が赤外線センサ5の径よりも大きいため、清掃の際に、指が入りやすく洗浄しやすい利点がある。
なお、本実施形態では、筒部7の径が赤外線センサ5のセンサ面の径と等しい場合及び大きい場合について説明したが、筒部7の径が赤外線センサ5よりも小さい場合も同様に用いることができる。しかしながら、センサ受光面が小さくなり、赤外線センサ5の感度が低下してしまうため、組立時の寸法等の制約などでやむを得ない場合を除き、筒部7の径が赤外線センサ5のセンサ面の径と等しい場合または大きい方が望ましい。
図5はこの発明の実施の形態1を示す炊飯器に使用される温度検出器の別の赤外線センサ11の構成図であり、樹脂等からなるケース101の開放端(紙面に対して下端)に樹脂フィルム102が設けられ、樹脂フィルム102のケース101内側にサーミスタ等による感熱素子103aが接着剤等により密着固定されている。感熱素子103aのリード線104は、中継基板105を介して外部引き出し線106に接続されている。107はケース101の他の開放端(紙面に対して上端)を閉塞する蓋部材である。なお、樹脂フィルム102はポリエステル等の熱吸収の良好な材質から成る。
また、蓋部材107の内側には温度補償用感熱素子103bが接着剤等により密着固定されている。感熱素子103aと温度補償用感熱素子103bはケース101内の空洞部108の空気層で熱的絶縁性が保持されている。筒部109は黒色に塗装されたアルミ等で構成され、筒部109の端部(紙面に対して下端)には赤外線を透過するガラス110が設けられている。これにより、赤外線センサ11の温度検知エリアを、筒部109の長さを調整することにより希望の角度に収めることができる。なお、ここで、赤外線センサ11の径と筒部109の径は同じである。また、赤外線を透過するガラス110の代わりに赤外線を透過するポリエチレン等の材質のもので代用してもよい。
図6はこの発明の実施の形態1を示す別の炊飯器の構成図であり、赤外線センサ11を蓋4に取り付けたものであり、図1と同一または相当部分には同一符号を付ける。この構成では、ガラス110の面により、蓋4の下面を凹み無くフラット(同一面)に構成することができる。これにより、蓋4を清掃する場合、凹みが無いため拭きやすくなり、清掃性が向上できる。
なお、炊飯器の各寸法の設計は、上述の筒部109の径が赤外線センサ5のセンサ面の径と等しい場合と同様である。
また、本実施形態では、筒部109の径が赤外線センサ11のセンサ面の径と等しい場合について説明したが、筒部109の径が赤外線センサ11よりも大きくし、筒部109内の上面に赤外線センサ11を収納するようにしてもよく、この場合の炊飯器の各寸法の設計は、上述の筒部109の径が赤外線センサ5のセンサ面の径よりも大きい場合と同様である。
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2を示す炊飯器の構成図である。図7を用いて、炊飯器の構成を説明する。
炊飯器本体1内には内鍋2が収容され、内鍋2の底面外側に設けられた誘導加熱コイル3により加熱される。内鍋2の開口面は蓋4で覆われ、蓋4の下面には一部筒状に凹みを設け、凹み底面(紙面に対して上面)には赤外線センサ5が設けられている。なお、この凹みの側面は筒部7から成る。
赤外線センサ5は内鍋2内の炊飯物の温度を検知し、マイコンで構成される制御部6に温度情報を送り、制御部6はその情報に基づいて予めプログラムされた加熱方法で誘電加熱コイル3の通電を制御し、理想炊飯曲線に沿った炊飯プログラムを実行する。赤外線センサ5は筒部7により検知エリアの範囲が限定され、本実施形態での検知エリアの範囲は8bで示される範囲となり、最小炊飯量時の炊飯面9b以内に収まっている。9cは最小炊飯量より多い炊飯時の炊飯面の一例である。
図8はこの発明の実施の形態2を示す炊飯器各部の寸法関係を示す図であり、特に赤外線センサ5により検知エリアを最小炊飯量時の炊飯面9bに収めるための寸法関係を示す。
次に、動作について説明する。
誘導加熱コイル3により内鍋2が加熱され、内鍋2内に収納された米や水の炊飯物が加熱される。そこで、赤外線センサ5により炊飯面9cの温度を検出し、制御部6に温度情報が送られる。制御部6では予めプログラムされた理想炊飯曲線に沿うように誘導加熱コイル3からの出力を制御し、炊飯工程を実行する。
ここで、赤外線センサ5による温度検出について説明する。
赤外線センサ5は実施形態1と同じものを用いる。蓋4下面に赤外線センサ5の径と同じ径の筒部7を設け、筒部7の底面(紙面に対して上面)に赤外線センサ5を設置して、検知エリアから炊飯物以外の内鍋2内面を除外するものである。なお、筒部7において赤外線センサ5により温度検知される部分は常に一定であり、また、筒部7の温度は赤外線センサ5に密接することから、赤外線センサ5の補償温度素子103bで検出される温度と同じと想定できる。よって、制御部6のマイコンにより、赤外線センサ5により検知された温度を筒部7の温度に基づき補正し、内鍋2内面の炊飯物の温度を正確に検出できる。
次に、赤外線センサ5の配置について図8で具体的に説明する。図8において、rは赤外線センサ5の半径、hは赤外線センサ5のセンサ面から蓋4下面までの距離、Rは赤外線センサ5による検知エリアの半径であり、ここでは内鍋2底面と同一である。また、Hbは蓋4から赤外線センサ5によるセンサ検知エリアすなわち最小炊飯量時の炊飯面9bまでの距離である。
図8より、三角形の相似則から、
r:(h/2)=R:(Hb+(h/2))
となる。よって、
Hb=(h/(2×r))×(R−r)
の式が成り立つ。つまり、内鍋2の半径R以内に赤外線センサ5の検知エリア8bを収めるためには、
Hb≧(h/(2×r))×(R−r)
の関係が成り立つように、炊飯器の各部寸法を設計すればよい。
このように設計された炊飯器では、炊飯面9cは必ず最小炊飯時の炊飯面9bよりも上に存在するので、どのような炊飯量でも、炊飯量の違いに関わらず、必ず赤外線センサ5の検知エリア面8bは炊飯面のみとなり、炊飯物の正確な温度を検知することができる。そのため、理想炊飯曲線に沿った火力コントロールを実現することができ、どのような炊飯量でも美味しいご飯を炊き上げることができる。また、実施形態1による炊飯器底面を検知エリアとする場合よりも検知エリアの角度が大きくすることができることから、筒部7と炊飯面9cの検知割合は、図3の場合に比べて炊飯面側の方が位置が高くなるので、より感度の良い温度測定ができ、検知精度をさらに向上させることができる。
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3を示す炊飯器の構成図である。図9を用いて、炊飯器の構成を説明する。
炊飯器本体1の中には内鍋2が収容され、内鍋2の底面外側から誘導加熱コイル3により加熱される。内鍋2の開口面は蓋4で覆われ、蓋4には赤外線センサ5が設けられている。赤外線センサ5は内鍋2内の炊飯物及び一部内鍋2内面の温度を検知し、マイコンで構成される制御部6に温度情報を送る。
また、内鍋2には接触式の温度センサ12が接しており、内鍋2の温度を測定し、制御部6に送る。制御部6では内鍋2内の炊飯物及び一部内鍋2内面の温度と内鍋2の温度情報から、炊飯物の温度を推定し、これに基づいて予めプログラムされた加熱方法で誘電加熱コイル3の通電を制御し、理想炊飯曲線に沿った炊飯プログラムを実行する。赤外線センサ5の検知エリアは8cが検知範囲となる構成となる。9dは炊飯器1の許容炊飯量範囲の平均炊飯面である。
次に、動作について説明する。
誘導加熱コイル3により内鍋2が加熱され、内鍋2内に収納された米や水の炊飯物が加熱される。そこで、赤外線センサ5で内鍋5内の温度を検出し、制御手段6に温度情報が送られる。また、温度センサ10で内鍋2の温度が検知され、制御手段6に温度情報が送られる。
ここで、赤外線センサ5で捕らえた温度は、炊飯面温度と内鍋面温度の面積比に応じた加重平均となり、炊飯面温度をX、内鍋面温度をA、センサ検知エリアに占める炊飯面の割合をP、内鍋面の割合をQ、センサ5の出力温度をSとすると、P+Q=1の時、
S=P×X+Q×A
となり、
X=(S−QA)/P
で、内鍋面温度Aは内鍋2が金属製であるため熱伝導が良く、接触温度センサの値Aと同じと見なすことができるので、PとQの値が決まれば、炊飯面温度Xを求めることができる。PとQの値は炊飯面9dの高さによって変化するので、例えば超音波センサからなる水位センサ(図示せず)を設置して、内鍋2内の水位を検知できれば、PとQの値を特定でき、正確な炊飯面温度Xの値が求まる。このため、理想炊飯曲線に沿った火力コントロールを実現することができ、美味しいご飯を炊き上げることができる。
ここで、炊飯面9dの高さを求めるための別の手段として、炊飯量を推定したり、または使用者が設定した炊飯量を用いてもよい。
また、多少精度は落ちるが、簡易的に炊飯面をある値に決めて、そこから外れた場合は誤差として許容する方法もある。この方法はコストがかからない利点があり、現実的に有効である。例えば、炊飯器1の炊飯量範囲が平均値の時にPとQの値を求めて、他の炊飯量の場合もこの時のPとQで求めてしまう方法や、ユーザーが最も良く炊飯する量を調べて、その時のPとQを代表値として計算に使用する例がある。これらの場合は、炊飯量が設計と異なる場合は誤差が生じてしまうが、炊飯面9dの径Rが蓋4から炊飯面9dまでの距離Hよりも大きい場合は大きな誤差とはならず、コストのかからない方法であり、費用対効果の面から有効である。
また、本実施形態では、蓋4の下面と赤外線センサ5のセンサ面が同一面であり、清掃性もよいことが利点となる。
なお、本実施の形態では赤外線センサ5のセンサ面が蓋4の下面と同一の場合について説明したが、センサ面が蓋4の下面よりも後方(蓋4の内部)の場合で、さらに赤外線センサ5の検知エリアの一部が内鍋2の内面である場合にも有効な手法であることはいうまでもない。なお、本実施の形態は、蓋4の内部に赤外線センサ5を収める余裕が乏しい場合などで有効な手段となる。
実施の形態4.
図10はこの発明の実施の形態4における炊飯器の動作を示すタイムチャートであり、赤外線センサの温度を読み込むタイミングを示す。(a)は加熱手段の通電状態、(b)は赤外線センサの信号読み込みのタイミング、(c)は赤外線センサが通電している期間をそれぞれ示す。なお、本実施の形態は、赤外線センサの温度の読み込み動作を特徴とするものであり、炊飯器の構成は上記実施の形態1の図1を用いるが、特に上記実施の形態1〜3のいずれを用いてもよく、いづれかに特定されるものではない。
次に、動作を説明する。図10(a)は誘導加熱コイル3などの加熱手段への通電状態を表しており、また、(b)はそれに対応した赤外線センサ5のセンサ信号の値を示したグラフとなっている。加熱手段が通電状態にあるときは、センサ信号がノイズにさらされて乱れていることがわかる。そのため、この間の信号は精度が悪いことがわかる。そこで、対策として、加熱手段に通電のoff期間を設けて、その間のセンサ信号のみを用いるようにしている。これにより、センサ信号がノイズで乱れている間の信号を省くことができ、精度良い温度検知が可能となる。
また、図10(c)は別の例を示している。図10(a)の通電off期間に対応させて、その間のみ赤外線センサ5に通電してセンサ信号を読みとるものである。これにより、センサ信号がノイズで乱れている間の信号を省くことができ、精度良い温度検知が可能となる。
よって、検知された温度を用いて、炊飯プログラムを実行し、美味しいご飯を炊き上げることができる。
この発明の実施の形態1を示す炊飯器の構成図である。 この発明の実施の形態1を示す炊飯器に用いる赤外線センサの断面図である。 この発明の実施の形態1を示す炊飯器各部の寸法関係を示す図である。 この発明の実施の形態1を示す炊飯器各部の寸法関係を示す図である。 この発明の実施の形態1を示す炊飯器に用いる別の赤外線センサの断面図である。 この発明の実施の形態1を示す別の炊飯器の構成図である。 この発明の実施の形態2を示す炊飯器の構成図である。 この発明の実施の形態2を示す炊飯器各部の寸法関係を示す図である。 この発明の実施の形態3を示す炊飯器の構成図である。 この発明の実施の形態4を示す炊飯器の動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 炊飯器本体、 2 内鍋、 3 誘導加熱コイル、 4 蓋、 5 赤外線センサ、 6 制御部、 7 筒部、 8a 赤外線検知エリア、 8 b赤外線検知エリア、 8c赤外線検知エリア、 8d 赤外線検知エリア、 9a 炊飯面、 9b 炊飯面、 9c 炊飯面、 10 赤外線センサ、 11 赤外線センサ、 12 温度センサ、 101 ケース、 102 樹脂フィルム、 103a 感熱素子、 103b 温度補償用感熱素子、 104 リード線、 105 中継基板、 106 外部引き出し線、 107 蓋部材、 108 空洞部、 109 筒部、 110 ガラス。

Claims (8)

  1. 内鍋を収容する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、この温度検知手段の検知温度に基づいて該加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備えた炊飯器であって、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサの検知エリアを前記内鍋の底面内に収めることを特徴とする炊飯器。
  2. 米、水を収納する内鍋を収容する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、この温度検知手段の検知温度に基づいて該加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備えた炊飯器であって、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、この赤外線温度センサは検知エリアを前記内鍋内の最小炊飯量の炊飯面内に収めることを特徴とする炊飯器。
  3. 米、水を収納する内鍋を収容する本体と、この本体の開口部を覆う蓋と、この蓋に設けられ、前記内鍋内の温度を検知する温度検知手段と、前記内鍋の温度を検知する内鍋温度検知手段と、前記内鍋を加熱する加熱手段と、前記温度検知手段の検知温度および前記内鍋温度検知手段の検知温度に基づいて前記加熱手段を制御して炊飯を行う制御手段とを備えた炊飯器であって、前記温度検知手段は赤外線温度センサを有し、前記赤外線温度センサは検知エリアを前記内鍋内に収めることを特徴とする炊飯器。
  4. 前記赤外線センサは前記蓋下面と同一面に設置することを特徴とする請求項1〜3記載の炊飯器。
  5. 前記赤外線センサは前記蓋の内部に設置し、前記蓋下面から前記蓋の内部まで通じることを特徴とする請求項1〜3記載の炊飯器。
  6. 前記赤外線センサは前記蓋内部に設置し、前記赤外線センサのセンサ面と前記蓋下面を筒部で通じることを特徴とする請求項1〜3記載の炊飯器。
  7. 前記筒部の径は、前記赤外線センサのセンサ面と同一以上の長さを有することを特徴とする請求項6記載の炊飯器。
  8. 前記加熱手段への通電を停止する期間を断続的に設け、前記赤外線センサからの信号読み込みを前記加熱手段への未通電時に行うことを特徴とする請求項1〜7記載の炊飯器。
JP2003287319A 2003-08-06 2003-08-06 炊飯器 Expired - Fee Related JP4029345B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003287319A JP4029345B2 (ja) 2003-08-06 2003-08-06 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003287319A JP4029345B2 (ja) 2003-08-06 2003-08-06 炊飯器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005052453A true JP2005052453A (ja) 2005-03-03
JP4029345B2 JP4029345B2 (ja) 2008-01-09

Family

ID=34366328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003287319A Expired - Fee Related JP4029345B2 (ja) 2003-08-06 2003-08-06 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4029345B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009284928A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Panasonic Corp 誘導加熱装置
JP2011172798A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Mitsubishi Electric Corp 電気炊飯器
JP2014184019A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
CN107397444A (zh) * 2016-05-18 2017-11-28 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 煲盖和烹饪锅具

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009284928A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Panasonic Corp 誘導加熱装置
JP2011172798A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Mitsubishi Electric Corp 電気炊飯器
JP2014184019A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
CN107397444A (zh) * 2016-05-18 2017-11-28 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 煲盖和烹饪锅具
CN107397444B (zh) * 2016-05-18 2023-09-01 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 煲盖和烹饪锅具

Also Published As

Publication number Publication date
JP4029345B2 (ja) 2008-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6118105A (en) Monitoring and control system for monitoring the boil state of contents of a cooking utensil
US5693247A (en) Microwave oven with multi-infrared sensors disposed at different distance intervals from the rotating table plane
JP2002075624A (ja) 誘導加熱調理器
US6225607B1 (en) Sensor-controlled cooktop with a sensor unit arranged below the cooktop plate
JP2011216323A (ja) 誘導加熱調理器
JP2006318925A (ja) 加熱調理器
JP4077285B2 (ja) 加熱調理器
GB2185568A (en) Temperature detecting device
JP4029345B2 (ja) 炊飯器
JP4077501B2 (ja) 加熱調理器
JPH07119980A (ja) 調理装置
JP2003347028A (ja) 調理器
JP4023293B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010178945A (ja) 炊飯器
JP5459080B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5209399B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4804560B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4120696B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5084785B2 (ja) 加熱調理器
JP2907530B2 (ja) 炊飯器の加熱制御方法
JP4207786B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5674894B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2012173015A (ja) 温度センサ装置および誘導加熱調理器
JP4375185B2 (ja) 多口加熱調理器
JP5063784B2 (ja) 加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20070802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070925

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101026

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111026

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121026

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131026

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees