JP2005051102A - 高周波プラズマ発生用電極と、該電極により構成されたプラズマ表面処理装置およびプラズマ表面処理方法 - Google Patents

高周波プラズマ発生用電極と、該電極により構成されたプラズマ表面処理装置およびプラズマ表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1mx1m級大面積基板に対して、真空容器内の一対の電極間にVHF帯(30MHz〜300MHz)のプラズマが再現性良く、均一に生成され、基板に対する均一なプラズマ表面処理が可能となる表面処理装置および表面処理方法を提供すること。
【解決手段】プラズマを利用して真空容器101内の一対の電極102,104の一方に配置される基板113の表面を処理する表面処理装置および方法に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極への電力供給箇所は該一対の電極が対向する面即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置し、かつ、前記電力供給箇所114aと電力供給系構成部材の同軸ケーブル116cとの接続部に平衡不平衡変換装置119が挿入されるという構成の高周波プラズマ発生用電極であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置および表面処理方法に関する。本発明は、特に、周波数30MHzないし300MHzの高周波電力により生じさせた放電用ガスのグロー放電によって、プラズマを生成する反応性プラズマによる表面処理装置および表面処理方法に関する。
反応性プラズマを用いて基板の表面に各種処理を施し、各種電子デバイスを製作することは、LSI(大規模集積回路)、LCD(液晶デイスプレー)、アモルファスSi系太陽電池、薄膜多結晶Si系太陽電池、複写機用感光体、および各種情報記録デバイス等の分野において既に実用化されている。また、ダイヤモンド薄膜および立方晶ボロンナイトライド(C−BN)等の超硬質膜製造分野においても実用化が進みつつある。
上記技術分野は、薄膜形成、エッチング、表面改質およびコーテイング等多岐に亘るが、いずれも反応性プラズマの化学的および物理的作用を活用したものである。上記反応性プラズマの生成に関する装置および方法には、大別すると2つの代表的技術がある。
第1の代表的技術は、例えば、特許文献1、2および非特許文献1、2に記載されているもので、プラズマ発生に非接地電極と接地電極から成る2枚の平行平板電極を一対として用いることを特徴とする。第2の代表的技術は、例えば特許文献3および4に記載されているもので、プラズマ発生にラダー電極と平板電極を一対として用いることを特徴とする。
なお、上記文献記載の技術の特徴は概略次の通りである。特許文献1の技術では、非接地電極は、プラズマが生成される空間に対向した表面の周縁上の任意の二点のうちの最も距離の長い二点間の距離が高周波電力の波長の四分の一よりも長い形状で、かつ、電力供給点は均等な位置に複数設定されることを特徴としている。特許文献2の技術は、その詳細を後に記述するが、非接地電極の電力供給点の位置を、プラズマが生成される空間に接する第1の面と該第1の面の裏側である第2の面との境界の側面に位置することを特徴としている。特許文献3の技術は非接地電極の形状が梯子型(ラダー型)であることを特徴としている。特許文献4の技術は電極上のある1つの給電点に供給される電力の電圧と他の少なくとも1つの給電点に供給される前記電力の電圧の位相差を時間的に変化させることにより、一対の電極間の電界分布を平均化し、結果として、プラズマの強さの空間的分布を一様化することを特徴としている。非特許文献1の技術は、非接地電極のプラズマに接する面の裏側の面にH文字状の給電帯を設置し、該H文字状給電帯上に複数の給電点を設置したことを特徴としている。非特許文献2の技術は、非接地電極の給電点の反対側、即ち電力伝播方向に位置する該電極の端部にリアクタンス回路を設置し、電源と該一対の電極を結ぶ給電線および該電極に発生する定在波のノードの位置を制御することを特徴としている。
上記のように、従来技術にはいくつかのタイプがあるが、高密度プラズマの発生方法として注目されているVHF帯(30MHz〜300MHz)を用いた大面積プラズマ技術の典型的な事例として、特許文献2記載のプラズマ表面処理装置および方法を、図16ないし図20を参照して説明する。
先ず、装置の構成を説明する。図中の符番51は真空容器を示す。該真空容器51内には、プラズマを発生させるための一対の電極、即ち非接地電極52と基板ヒータ53を内臓した接地電極54が配置されている。前記非接地電極52は、絶縁物55a,55b、55cを介して真空容器51の上部に取り付けられている。前記非接地電極52の下部側即ちプラズマが生成される空間56に接する下部側の下面Aには、直径0.5mm程度の多数のガス吹き出し孔57が孔間隔10〜15mmで形成されている。前記非接地電極52の側の上部上面Bには、放電用ガス導入管58を介して図示しないボンベが取り付けられている。このボンベから真空容器51内に例えばシランガス(SiH4)が供給される。
前記真空容器51には、第1の排気管59aを介して第1の真空ポンプ40aが接続されるとともに、第2の排気管59bを介して第2の真空ポンプ40bが接続されている。前記真空容器51内のガスは、前記排気管59a、59bを通して前記真空ポンプ40a,40bにより排出される。基板61は前記接地電極54上に設置され、基板ヒータ53および該基板ヒータ53に接続された基板ヒータ電源62により所定の温度に加熱される。前記接地電極54は支持体63に固定されている。前記基板61の高さに相当する前記真空容器51の側壁には、基板を出し入れするためのゲートバルブ64a,64bが設置されている。
前記非接地電極52の側面、即ち前記空間56に接する非接地電極52の下面Aの周辺部から僅かに離れた位置の一方の側面(第1の側面)には、図16ないし図18に示すように、複数個の電力供給箇所65a,65b、65c、65d、65e、65f、65g、および65hが位置している。また、前記第1の側面と平行に対向する非接地電極52の第2の側面には、図16および図18に示すように、複数個の電力供給箇所65i,6j、65k、65l、65m、65n、65o、65pが位置している。前記真空容器51の壁面には、図16および図17に示すように、複数個の電流導入端子66a、66b、66c、66d、66e、66f、66g、66hからなる群と、複数個の電流導入端子66i、66j、66k、66l、66m、66n、66o、66pからなる群がそれぞれ対向して設置されている。
前記非接地電極52の電力供給箇所65a〜65pには、複数個のより腺型同軸ケーブル67a〜67pがそれぞれ接続されている。前記より線型同軸ケーブル67a〜67pは、前記電流導入端子66a〜66h、前記より線型同軸ケーブル68a〜68hをそれぞれ介して、第1の電力分配器69a、第1の整合器70a、第1の高周波電源71aに順次電気的に接続されている。また、前記より線型同軸ケーブル67i〜67pは、前記電流導入端子66i〜66p、前記より線型同軸ケーブル68i〜68pをそれぞれ介して、第2の電力分配器69b、第2の整合器70b、第2の高周波電源71bに順次電気的に接続されている。
前記より線型同軸ケーブル67a,67bと前記非接地電極52とは、図19および図20に示すように接続されている。該同軸ケーブル67aに注目すると、該ケーブル67aと非接地電極52の側面を電気的に接続するために、絶縁物72を挟んで、該側面に固着される金属製筒体73aおよび金属製ボルト74を用いて、該金属製筒体73aの内壁75により線型同軸ケーブル67aのより線36を圧接させ、電力供給箇所65aを形成している。前記より線36より非接地電極52への高周波電流の経路は、金属製筒体73aの内壁75aより、前記金属製筒体73aのネジ部76およびネジ部77から構成される。図中の符番78はボルト、符番79は金属製筒体73aに形成されたネジ部、符番74aはボルト74のネジ部を示す。
次に、上記図16〜図20に示した構成のプラズマ表面処理装置で、例えばアモルファスシリコン(a−Si)太陽電池用のa−Si膜を製造する方法について、以下に説明する。
まず、真空容器51内の圧力を大気に保ち、第1および第2の基板出し入れ用ゲートバルブ64a,64bを開にして、図示していない基板搬入・搬出系を用い、基板61例えば厚さ0.3cm、100cmx100cmのガラスを接地電極54に設置する。そして、上記第1および第2の基板出し入れ用ゲートバルブ64a,64bを閉にし、第1および第2の真空ポンプ40a,40bを稼動させて、第1および第2の排気管59a,59bを介して上記真空容器51内の大気を排出し、その圧力が約1E−7Torr(1.33E−5Pa)に到達した後、次の放電ガスの導入を行う。
放電ガス導入管58より、ガス噴出し孔57を介して放電用ガス、例えばSiH4を2,000sccm〜3,000sccm程度の流量で供給し、圧力を0.05〜0.5Torr(6.65〜66.5Pa)に保持する。また、上記基板61の温度を予めデータとして取得されている上記基板61の表面温度と基板ヒータ用電源の電力の関係を用いて、例えば180℃に保持する。次に、第1および第2の高周波電源71a,71bの周波数を、それぞれ、例えば60MHzおよび65MHzとし、出力を両者ともに、例えば3kWで供給する。
そうすると、上記一対の電極52,54間にSiH4のグロー放電プラズマが生成される。その結果、上記プラズマ中に存在するSiH3,SiH2,SiH,Si等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板61の表面に吸着・堆積されることにより、a−Si膜が形成される。
上記の製膜条件では、基板サイズ100cmx100cmの基板対角線上での20点の位置での測定で、製膜速度:1.2〜1.4nm/sec、膜厚分布±5〜20%が得られている。
なお、上記実施例における製膜条件として、放電ガスの混合比例えば、SiH4とH2の流量比、圧力、基板温度、およびプラズマ発生電力等を適正化することで、a−Siのみならず、微結晶Siおよび多結晶Si等を製膜できることは公知である。
また、放電ガスとして、SiH4,NH3,N2等を用いればSiNx膜を製膜できること、エッチング作用を持つガス、例えばSF6,SiCl4およびNF3等エッチングガスを用いれば、基板の表面に所定のエッチング処理が行えることも公知である。
特開平8−325759(第3−9頁、第1−4図) 特開平2002−12977(第5−13頁、第1−6図) 特開平4−236781(第2−4頁、第1−4図) 特開2001−257098(第3−8頁、第1−3図)
L.Sansonnens, A.Pletzer, D.Magni, A.A.Howling,Ch.Hollenstein and J.P.M.Schmitt,:A voltage uniformity study in large-area reactors for RF plasma deposition、Plasma Source Sci. Technol. 6 (1997),p.170-178. J.Kuske, U.Stephan, O.Steinke and S.Rohleck: Power feeding in large area PECVD of amorphous silicon, Mat. Res. Soc. Symp.Proc. Vol. 377(1995),p.27-32.
上記のプラズマ表面処理技術、即ちプラズマ表面処理装置とプラズマ表面処理方法は、LCD,LSI,電子複写機および太陽電池等の産業分野のいずれにおいても、生産性向上に伴う製品コストの低減および大面積壁掛けTVなど性能(仕様)の改善等に関する大面積・均一化および高速処理化のニーズが年々強まっている。
最近では、上記ニーズに対応するため、産業界のみならず、学会でも特に、プラズマCVD(化学蒸着)技術およびプラズマエッチング技術ともに、高密度プラズマで、かつ低電子温度との特徴のあるVHF帯(30MHzないし300MHz)の電源を用いたプラズマCVDの大面積化・高速製膜化およびプラズマエッチングの大面積化・高速化に関する先端的研究開発が盛んになっている。しかしながら、従来技術では、以下に述べるような課題が依然として存在している。
(1)第1の課題は、プラズマ表面処理の大面積化(生産性向上および性能向上)である。プラズマ表面処理の装置および方法としては、前述のいくつかのタイプの技術が用いられている。従来のVHFプラズマ技術により、例えばa−Si膜を製造する場合、再現性の確保を前提条件にすると、基板面積が50cmx50cm程度に関しては、±10%〜15%程度の膜厚分布、100cmx100cm程度に関しては、±15〜20%程度の膜厚分布になっている。
一般に、LCD分野では、膜厚分布は再現性を確保して、±5%程度、太陽電池分野では、膜厚分布は再現性を確保して、±10%程度が実用化の一つの指標となっている。したがって、電源周波数がVHF領域(30MHz〜300MHz)でのプラズマ応用として期待されている1mx1m級大面積基板を対象にした製品製造には、従来技術は実用できないという問題がある。
(2)第2の課題は、表面処理の高速化(生産性向上)である。製品の品質の確保を前提にして、プラズマ表面処理技術の高速化を図るには、プラズマ発生の電源周波数を、30MHz〜300MHzのVHF帯域まで高くすることが効果的であるいう考え方が一般的になっている。しかしながら、上記電源周波数をVHF帯域まで増加させると、膜厚分布が著しく悪くなるという問題が発生する。
その理由としては次のことが考えられる。特許文献1,2、4および非特許文献1、2に指摘されているように、電源高周波数がVHF帯域になると、その電波の波長と電力供給系および電極の伝播路の長さが略等しくなり、波の干渉現象(波の進行波と反射波が干渉する)が発生することから、プラズマ密度の空間的な均一性が確保できなくなると考えられる。また、別の理由として、VHF特有の現象である表皮効果による電力伝播路でのインピーダンスの増大およびその不均一性に起因するものと考えられる。
本発明者は、最近、上記従来のVHFプラズマによる大面積化・均一化・高速処理化の困難性に関する本質的な原因として、上記文献での指摘事項に加えて、次に示す電力供給系の構造上の問題が関係しているということを発見した。
具体的には、従来技術での図19及び図20において、給電系の出力回路の構成部材の同軸ケーブルと電極との接続部は、互いに異なる構造の線路が接続された形になっている。即ち、同軸ケーブルは、内部導体(芯線)と外部導体の内面を往路・帰路とする伝送方式であるが、負荷である電極の構造は、同軸ケーブルと異なり、2本の平行線路に相当する構造である。その結果、その接続点では漏洩電流が発生する。この現象は電源周波数がVHF帯域になることにより、問題が強調されるものである。その様子を図21に示す。図21において、同軸ケーブル67aの芯線より電極52へ流れる電流Iは、一対の電極52,54間以外の通路を経由して、例えば図21図示の電流I12,I13、I14等として一対の電極まわりの部材表面を流れて、上記同軸ケーブルの端部へ戻ってくる。しかしながら、該端部へ戻ってくる電流I11の伝播経路は複雑で、それを制御することは著しく困難である。
ここで、図21図示の漏洩電流の現象を単純化して図22のモデルで考える。図22において、漏洩電流の所在と概念を伝送回路の理論で具体的に考えると、次に示すようになる。図22において、同軸ケーブルの芯線と外部導体の内側に流れる電流をI、一対の電極の電力供給箇所と該同軸ケーブルとの接続線を流れる電流をI1,I2、該同軸ケーブルの外部導体の外側を流れる電流(ここでは、漏洩電流と呼ぶ)を、I3で表す。なお、図22では、同軸ケーブルの端部と一対の電極との接合部での高周波電力の電流のある瞬間を概念的に示しているが、交流現象なので、当然、図示されている電流の方向は時間的に変化する。該同軸ケーブルの端部より見た一対の電極のインピーダンスは不平衡インピーダンスと平衡インピーダンスに分離できるものと考え、それぞれをZaおよびZbで表す。さらに、図22の同軸ケーブルと電極の接続部を、不平衡伝送系モデル(両線の電位が等しく、アースを帰路とする伝送路)と平衡伝送系モデル(往路・帰路の電流の振幅が等しく、位相が180°異なる伝送路)に分解できると考え、それぞれのモデルを、図23(a)、(b)のように表す。そして、図23(a),(b)の各部の電圧、電流を、それぞれ、図23(a),(b)に図示した記号で表す。
伝送回路の理論によれば、上記図22および図23において、接続線を流れる電流I1,I2,および漏洩電流I3は次式で表される。
I1=Ia/2―Ib .....(1)
I2=Ia/2+Ib .....(2)
I2+I3=−I .........(3)
I3=−Ia .........(4)
不平衡伝送系のインピーダンスについては、次の関係がある。
Va/Ia=Z3+Za ....(5)
ただし、Z3は図23(a)において、同軸ケーブルの外部導体の端部外側より、右方を見たインピーダンスである。また、平衡伝送系のインピーダンスについては、次の関係がある。
Vb/Ib=Zb .......(6)
また、不平衡伝送系と平衡伝送系の電圧および電流の比に関して、次の関係がある。
Va/Vb=−1/2 ....(7)
Ia/Ib=―Zb/{2(Za+Z3)} ....(8)
上記(8)式の右辺において、一般に、不平衡インピーダンスZaは、無限大の値でないので、インピーダンスZ3が無限大の値でない限り、電流Iaは零にならない。即ち、漏洩電流I3が発生する。
従来のいくつかのタイプのプラズマ表面処理装置では、いずれも、上記インピーダンスZ3が無限大の値になることを満たす条件で製作されていない。したがって、従来技術では漏洩電流I3が発生するという問題を抱えている。即ち、図19および図20に示される同軸ケーブルと一対の電極の電力供給箇所との接続部において、アース即ち真空容器内部の構造物が介在した漏洩電流の発生という現象が存在している。
この漏洩電流は、電力供給箇所近傍での不均一電界の原因であり、異常放電を起こす。この異常放電は、均一プラズマ生成の阻害要因であることから、極めて重大な問題である。
さらに、上記漏洩電流はアース即ち真空容器内部の構造物が介在した現象であるので、その構造物の個々の特徴に強い影響を受ける。したがって、従来技術でのプラズマ発生のための調整作業は、同軸ケーブルの接地の取り方の最適条件選定および再現性の評価などのために、多大の労力と時間を必要する。そして、生産装置などでは、装置のメンテナンス毎に、装置のアース条件が変化することから、再現性のある製品製造を行うことが困難となる場合がある。
上記問題に加えて、従来技術での電力供給箇所は一対の電極の裏側即ちプラズマが生成される空間より最も遠い面上に、あるいは一対の電極の側面即ち図24に示しているように、プラズマが生成される空間に接する面でない側面に位置している。この場合、高周波電流は表皮効果で電極の表面を伝播するので、図24図示のように、該電流の伝播経路において該側面での流れの方向が鋭角に変化する。この電流の流れの方向の急激な変化は異常プラズマの発生原因となる。したがって、従来技術での電力供給箇所の位置は最適ではなく、問題である。
以上詳説したように、従来技術では、量産性向上や低コスト化に必要な大面積基板、例えばサイズ1mx1m級大面積基板を対象にしたVHFプラズマCVDおよびプラズマエッチング等の応用は、依然として困難で、不可能視されている。このような状況のもと、応用物理学会および電気学会等関連学会において研究が活発化しているが、1mx1m級大面積基板を対象にしたVHFプラズマ利用の表面処理方法およびその装置の成功例は発表されていない。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、従来技術では困難視されている、例えば1mx1m級の大面積基板に対してもVHF帯域(30MHz〜300MHz)の周波数を用いて、高速かつ均一性に優れたプラズマ表面処理装置およびプラズマ表面処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、本願の請求項1記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理する表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電力供給系による前記電極への電力供給箇所は、前記一対の電極が対向する面、すなわちプラズマが生成される空間に接する面に位置するという構成を有することを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項2記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極への電力供給箇所は該電極が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置し、かつ、前記電極への電力供給箇所と前記電力供給系の構成部材の同軸ケーブルとの接合部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合する平衡不平衡変換装置が挿入されるという構成を有することを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項3記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極間に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記電極の第1および第2の辺の近傍で、前記一対の電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所を設置し、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、該電力供給箇所に対応した複数のリアクタンス調整装置を設置するという構成を有することを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項4記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記電極の第1および第2の辺の近傍で前記電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所が設置され、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置が設置され、かつ、前記電極への電力供給箇所と前記電力供給系構成部材の同軸ケーブルとの接合部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合する平衡不平衡変換装置が挿入され、かつ、前記電極と前記リアクタンス調整装置との接続部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合する平衡不平衡変換装置が挿入されるという構成を有することを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項5記載の発明は、請求項2および4において、前記平衡不平衡変換装置は、芯線と誘電体と外部導体から成る同軸ケーブルの一方の端部の芯線と外部導体を入力部とし、該同軸ケーブルの他方の端部に、長さが波長短縮率を考慮した前記高周波電源出力の波長λの四分の一すなわちλ/4の円筒型導電体を被せ、かつ、該円筒型導電体の一方の端面を開放し、他方の端面を該同軸ケーブルの外部導体に密着させ、かつ、該円筒型導電体と該同軸ケーブル間に絶縁環を設置し、かつ、該円筒型導電体の開放された端面と該同軸ケーブルの端面を同一平面上に設置させ、かつ、上記同軸ケーブルの他方の端部の芯線と外部導体を出力部とするという構成を有することを特徴とする。
なお、上記請求項5(他の請求項も同様)において、波長短縮率を考慮した波長λとは、同軸ケーブル内部を伝播する際の電波の波長で、波長短縮率即ち例えば、同軸ケーブルの誘電体がポリエチレンの場合、0.67あるいは、アルミナの場合、0.34と、真空中を伝播する場合の前記高周波電源出力周波数に対応の電波の波長の積を意味している。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項6記載の発明は、請求項2および4において、前記平衡不平衡変換装置は、芯線と誘電体と外部導体から成る同軸ケーブルの一方の端部の芯線と外部導体を入力部とし、該同軸ケーブルの他方の端部に、両端開放の管型導電体と一方の端面を開放の円筒型導電体を被せ、該管型導電体の外面と該円筒型導電体の内面が接着し、該円筒型導電体の他方の端面は上記同軸ケーブルの外部導体と密着し、かつ、該管型導電体の一方の端面と該円筒型導電体の閉じた方の端面との距離が波長短縮率を考慮した前記高周波電源出力の波長λの四分の一すなわちλ/4で、かつ、該管型導電体と該同軸ケーブルの外部導体間に絶縁環を設置し、かつ、該管型導電体の開放された端面と該同軸ケーブルの端面を同一平面上に設置させ、かつ、該同軸かつ、上記同軸ケーブルの他方の端部の芯線と外部導体を出力部とするという構成を有することを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項7記載の発明は、請求項2および4において、前記平衡不平衡変換装置は、芯線と誘電体と外部導体から成る第1の同軸ケーブルの一方の端部の芯線と外部導体を入力部とし、該第1の同軸ケーブルの他方の端部の外部導体に、形状がU型で、長さが波長短縮率を考慮した前記高周波電源出力の波長λの二分の一すなわちλ/2の第2の同軸ケーブルの両方の端部の外部導体を接続し、かつ、前記第1の同軸ケーブルの他方の端部の芯線と該U型の第2の同軸ケーブルの一方の芯線を接続し、かつ、該U型の第2の同軸ケーブルの他方の芯線と上記第1の同軸ケーブルの他方の端部の芯線を出力部とするという構成を有することを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項8記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置において、前記一対の電極が請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の高周波プラズマ発生用電極により構成されていることを特徴とする。
同様に上記目的を達成する為に、本願の請求項9記載の発明は、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理方法において、前記一対の電極を請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の高周波プラズマ発生用電極によって構成し、プラズマ表面処理をすることを特徴とする。
請求項1の高周波プラズマ発生電極によれば、電極への電力供給箇所を一対の電極が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置させることにより異常放電が抑制されて、該一対の電極間のプラズマの均一性が改善されるので、従来困難視されていたVHF帯域(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が可能となり、基板に対する均一な表面処理、即ち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上が再現性良く可能である。この効果は、LSI,LCD、複写機用感光体の産業のみならず、太陽電池業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きい。
なお、上記請求項1記載の発明では、図25に示しているように、電力供給箇所114a、114bがプラズマ生成空間に接する面に位置しているので、高周波電流の流れの方向に急激な変化がない。したがって、異常放電は発生しない。
請求項2の高周波プラズマ発生電極によれば、電極への電力供給箇所を該電極が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置し、かつ、前記電極への電力供給箇所と前記電力供給系の構成部材の同軸ケーブルとの接合部に平衡不平衡変換装置を挿入し、両者の伝送特性を整合させることにより、異常放電の抑制に加えて該接続部の漏洩電流が抑制され、該一対の電極間のプラズマの均一性が再現性良く制御できるので、従来困難視されていたVHF帯域(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が再現性良く可能となり、基板に対する均一な表面処理、即ち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上が再現性良く可能である。この効果は、LSI,LCD、複写機用感光体の産業のみならず、太陽電池業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きい。
請求項3の高周波プラズマ発生電極によれば、一対の電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記一対の電極の第1および第2の辺の近傍で、前記一対の電極の対向する面に、それぞれ、電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所を設置し、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置を設置することにより、大面積基板を対象にした場合においても該一対の電極間のプラズマの強度分布を互いに直交する方向より独立に制御できるので、従来困難視されていた大面積基板を対象のVHF帯域(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が可能となり、1mx1m級の大面積基板に対する均一な表面処理、即ち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上が再現性良く可能である。この効果は、LSI,LCD、複写機用感光体の産業のみならず、太陽電池業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きい。
請求項4の高周波プラズマ発生電極によれば、一対の電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記電極の第1および第2の辺の近傍で前記電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所が設置され、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置が設置されて、かつ、前記電極への電力供給箇所と前記電力供給系構成部材の同軸ケーブルとの接合部に平衡不平衡変換装置が挿入されて両者の伝送特性が整合され、かつ、前記電極と前記リアクタンス調整装置との接続部に平衡不平衡変換装置が挿入されて両者の伝送特性が整合されることにより、該接続部に発生の漏洩電流が抑制され、かつ該一対の電極間のプラズマの均一性を、互いに直交する方向より独立に再現性良く制御できるので、従来困難視されていた大面積基板を対象のVHF帯域(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が再現性良く可能となり、基板に対する均一な表面処理、即ち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上が再現性良く可能である。この効果は、LSI,LCD、複写機用感光体の産業のみならず、太陽電池業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きい。
請求項5ないし7の高周波プラズマ発生電極は、上記請求項2および4を実現する確実な手段として、その価値は高い。
請求項8のプラズマ表面処理装置によれば、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置において、前記一対の電極が請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の高周波プラズマ発生用電極により構成されることにより、該一対の電極間のプラズマの均一性が再現性良く制御できるので、従来困難視されていたVHF帯域(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が可能となり、基板に対する均一な表面処理、即ち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上が再現性良く可能である。この効果は、LSI,LCD、複写機用感光体の産業のみならず、太陽電池業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きい。
請求項9のプラズマ表面処理方法によれば、排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理方法において、前記一対の電極を請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の高周波プラズマ発生用電極によって構成し、プラズマ表面処理をすることにより、該一対の電極間のプラズマの空間分布を再現性良く制御できるので、従来困難視されていたVHF帯域(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が可能となり、基板に対する均一な表面処理、即ち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上が再現性良く可能である。この効果は、LSI,LCD、複写機用感光体の産業のみならず、太陽電池業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きい。
本発明を実施するための最良の形態のポイントの一つは、一対の電極に電力を供給するための電力供給箇所を、前記一対の電極が対向する面即ちプラズマが生成される空間に接する面に設置することにより、前記電力供給箇所近傍での高周波電流の流れの変化を抑制した電力供給を実現することである。このアイデイアは従来技術で実施されている電極の裏側への給電方法あるいは電極の側面への給電方法と概念が全く異なり、一対の電極を伝送線路として取り扱うことを前提にしていることから、従来技術の含有する問題を抜本的に解決できる。
更に本発明を実施するための最良の形態のポイントの一つは、上記アイデイアを確実に実現するために、前記電力供給系を構成の同軸ケーブルと前記電力供給箇所の接続部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合させる平衡不平衡変換装置を挿入することにより、該接続部に発生する漏洩電流の抑制を実現することである。
また、1mx1m級大面積基板を対象にした高周波プラズマ発生用電極として、電極の形状を方形とし、かつ、互いに直交する方向に位置する前記一対の電極の第1および第2の辺の近傍で前記一対の電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所が設置され、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置を設置することにより互いに直交する方向より独立にプラズマを制御することである。結果として、大面積基板に対しても、均一なプラズマの生成を可能な方法を実現することである。
以下、本発明の実施例に係わる高周波プラズマ発生用電極、該電極により構成のプラズマ表面処理装置およびプラズマ表面処理方法について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、プラズマ表面処理装置およびプラズマ表面処理方法の一例として、太陽電池を製作する際に必要なa―Si薄膜を製作する装置および方法が記載されているが、本願の発明対象が下記の例の装置および方法に限定されるものではない。
(実施例1)
図1〜図3を参照して、本発明に関する実施例1の高周波プラズマ発生用電極、該電極により構成されるプラズマ表面処理装置(プラズマCVD装置)およびプラズマ表面処理方法(プラズマCVD方法)について説明する。図1は実施例1に係わるプラズマ表面処理装置の全体を示す概略図、図2は図1のプラズマ表面処理装置の一構成である平衡不平衡変換装置の第1の具体例132を示す説明図、および図3は図1のプラズマ表面処理装置に組み入れられた高周波プラズマ発生用電極と平衡不平衡変換装置の第1の具体例132の接続部の構成を示す説明図である。
先ず、装置の構成を説明する。図1において、符番101は真空容器である。この真空容器101には、後述の放電ガスをプラズマ化する一対の電極、即ち第1の非接地電極102と図示しない基板ヒータ103を内臓した第2の非接地電極104が配置されている。該第2の非接地電極104は図示しない絶縁物支持材105a、105bで真空容器101に固着されている。前記第1の非接地電極102は、図示しない絶縁物106を介して真空容器101に固着されている。該第1の非接地電極102には直径2mm〜10mm程度の多数の小孔107が開口率40%〜60%で配置されている。前記第1の非接地電極102の周りにはアースシールド108が配置されている。該アースシールド108は、不必要な部分での放電を抑制し、かつ放電ガス供給管109a、109bより供給されるSiH4等放電ガスを、図示しない整流孔110および前記非接地電極102に配置されている多数の小孔107を介して、前記一対の電極102と104の間に均一に供給する機能を有している。また、前記アースシールド108は、排気管111および図示しない真空ポンプ112と組み合わせて使用されることのより、プラズマ生成空間でプラズマ化された使用済みの放電ガスを排出する機能を有している。
真空容器101内の圧力は、図示しない圧力計によりモニターされ、図示しない圧力調整弁により自動的に所定の値に調整、設定される。なお、本実施例の場合は、放電ガスが流量500sccm〜1、500sccm程度の場合、圧力0.01Torr〜10Torr(1.33Pa〜1,330Pa)程度に調整できる。真空容器101の真空到達圧力は2〜3E−7Torr(2.66〜3.99E−5Pa)程度である。
符番113は基板で、図示しないゲートバルブ139の開閉操作により、第2の非接地電極104に設置される。そして、図示しない基板ヒータ103により所定の温度に加熱される。
図1および図2において、符番115は高周波電源で、周波数30MHz〜300MHz(VHF帯域)の電力を発生する。その電力は第1の同軸ケーブル116a、整合器117、第2の同軸ケーブル116b、電流導入端子118、第3の同軸ケーブル116c、平衡不平衡変換装置119および図示しない絶縁環121a、121bでそれぞれ絶縁されている第1のおよび第2の給電線123,129を介して、一対の電極102,104の電力供給箇所114a、114bに供給される。
前記平衡不平衡変換装置119は、例えば外部導体が接地された同軸ケーブルと非接地の平行2本線路のように、互いに構造の異なる線路を接続する場合に、その間に挿入されれば、両者の伝送特性を整合させる機能がある。なお、不平衡線路の同軸ケーブルでは、電流は往路で芯線を流れ、帰路で外部導体およびアースを流れ、またそれを逆に流れるような伝送形態を有している。平衡線路では、電流は2本の線路を交互に、往路・帰路として流れ、等振幅で位相が180度異なっている。
前記平衡不平衡変換装置119の第1の具体例132を図2に示す。図2の装置は、芯線123a、外部導体124および誘電体125から構成の前記同軸ケーブル116cの一方の端部の芯線160と外部導体161を入力部とし、該同軸ケーブルの他方の端部、すなわち前記一対の電極102,104に接続される側の端部に円筒型導電体126を被せた構造を有し、かつ、該端部の芯線123と外部導体124に接続の給電線129を出力部とする。該円筒型導電体126は、形状が円筒で、一方の端面を開放し、他方の端面127を外部導体124に密着・接続したものである。その長さは前記高周波電源115の出力電力の波長短縮率を考慮した波長λの四分の1(即ちλ/4)である。なお、波長短縮率を考慮した波長λとは、同軸ケーブル内部を伝播する際の電波の波長で、波長短縮率即ち例えば、同軸ケーブルの誘電体がポリエチレンの場合、0.67あるいは、アルミナの場合、0.34と、真空中を伝播する場合の前記高周波電源出力周波数に対応の電波の波長の積を意味している。該円筒型導電体126と前記外部導体124との間隔は2mm〜60mm程度である。該円筒型導電体126と上記外部導体124の間には、絶縁環128a、128bが配置され、その間隔が一定に保持されている。なお、該間隔は、絶縁性を確保できればとくに問題ないが、目安としては、上記一対の電極間隔程度である。前記外部導体124の端部には、図2図示のように給電線129が接続され、芯線123と組み合わせて上記電力供給箇所114a、114bへの電力供給に用いられる。
図2において、前記外部導体124の端面の地点130aから前記円筒型導電体126の一方の端面の地点130bを経由して、他方の端面の地点131の方向へ漏洩電流が流れようとした場合、地点130aから地点130bの長さが波長短縮率を考慮した波長λの四分の一即ちλ/4であるので、地点130aと地点131間のインピーダンスは無限大である。その結果、前記外部導体124の端面からの電流漏洩は発生しない。
図2に示した平衡不平衡変換装置の第1の具体例132を、図1に示した実施例1に係わる表面処理装置の一構成として用いる場合について説明する。図3に、図1に示した一対の電極102,104と前記平衡不平衡変換装置の第1の具体例132を接続する配線状況を示している。プラズ生成空間に接する非接地電極102の内面(ここでは該電極の対向電極側の面を内面と呼ぶ)の小孔107部分に位置した電力供給箇所114aに、前記平衡不平衡変換装置の第1の具体例132の同軸ケーブルの芯線123を接続する。また、前記接地電極104の内面の電力供給箇所114bに、前記平衡不平衡変換装置の第1の具体例132のリード線129を接続する。なお、前記芯線123およびリード線129には図示しない例えば材料がアルミナの絶縁環121a,121bが配置され、異常放電を抑制している。
図3図示の電力供給箇所は従来技術の場合と異なり、一対の電極が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置しているので、従来技術のような問題はない。即ち、従来技術での電力供給箇所は一対の電極の裏側即ちプラズマが生成される空間より最も遠い面上に、あるいは一対の電極の側面即ち図24に示しているように、プラズマが生成される空間に接する面でない側面に位置している。この場合、高周波電流は表皮効果で電極の表面を伝播するので、図24図示のように、該電流の伝播経路において流れの方向が鋭角に変化する。この電流の流れの方向の急激な変化は異常プラズマの発生原因となる。したがって、従来技術での電力供給箇所の位置は最適ではなく、問題がある。これに対して、上記図3図示の電力供給箇所114aの場合、図25に示しているように、プラズマ生成空間に接する面に位置しているので、高周波電流の流れの方向に急激な変化がない。したがって、異常放電は発生しない。
次に、上記構成のプラズマ表面処理装置を用いて、a−Si太陽電池用のa−Siを製膜する方法を説明する。図1〜図3において、予め、基板113を第2の非接地電極104の上に設置し、真空ポンプ112を稼動させ、真空容器101内の不純物ガス等を除去した後、放電ガス供給管109a,109bからSiH4ガスを、例えば500sccm、圧力0.5Torr(66.5Pa)で供給しつつ、一対の電極102、104に高周波電力を、例えば周波数60MHzの電力例えば500Wを供給する。なお、基板温度は80〜350℃の範囲、例えば180℃に保持する。
即ち、高周波電源115の出力を例えば60MHz、500Wの出力を第1の同軸ケーブル116a、整合器117、第2の同軸ケーブル116b、電流導入端子118、第3の同軸ケーブル116c、平衡不平衡変換装置119の第1の具体例132、および絶縁環121a,121bでそれぞれ絶縁されている第1および第2の給電線123,129を介して、電力供給箇所114a、114bに供給する。この場合、上記整合器117を調整することにより、整合器117の上流側には上記供給電力の反射波が戻らないようにできる。その結果、SiH4ガスのプラズマが生成される。
ここで、電力供給箇所114a,114bに供給される電力は、上記平衡不平衡装置119の第1の具体例132の漏洩電流防止の機能により、漏洩電流の発生を抑制して、第1および第2の給電線123,129から一対の電極102,104に供給できる。したがって、前記電力供給箇所114a,114b近傍には局部放電など異常放電は発生しない。なお、前記第1および第2の給電線123,129回りの絶縁環121a,121bの絶縁効果も、両者間での異常放電を抑制している。また、従来技術では発生する漏洩電流が一対の電極周辺のアース構造および配線状況に関係しているので、再現性の良いプラズマ生成は困難であるが、本実施例では漏洩電流が発生しないので、再現性の良いプラズマを生成できる。
上記工程において、SiH4ガスがプラズマ化されると、そのプラズマ中に存在するSiH3,SiH2,SiH等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板13表面に吸着されることにより、a−Si膜が堆積する。なお、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Si等は、製膜条件の中のSiH4,H2の流量比、圧力および電力を適正化することで製膜できることは公知の技術である。
上記の手順で製膜する場合の具体的条件を以下に説明する。サイズ1200mmx300mm(厚み4mm)程度のガラス基板113に製膜速度1nm/s、膜厚分布±10%のa−Siを製膜することを実施する。
製膜条件は次の通りである。
(製膜条件)
・放電ガス:SiH4
・流量:500sccm
・圧力:0.5Torr(66.5Pa)
・電源周波数:60MHz
・電力:500W
・基板13の温度:180℃
上記製膜条件でプラズマを生成すると、上記平衡不平衡変換装置119により電力供給系と一対の電極との接続部での伝送特性が整合され、漏洩電流の発生が抑制されるので、生成されるプラズマの密度の空間的分布は、従来に比べて、再現性良く均一になる。その結果、製膜されるa−Siの膜厚分布は従来に比べて、再現性良く均一になる。数値的にはa−Si膜厚分布が±10以内で製膜が可能となる。
なお、本実施例では、一対の電極102,104にそれぞれ、給電点を1点(一対)としているので、基板サイズは上記1200mmx300mm程度に制約されるが、給電点数を増加すればサイズの幅は拡大可能であることは当然のことである。
また、a−Si太陽電池、薄膜トランジスタおよび感光ドラム等の製造では、膜厚分布として±10%以内であれば性能上問題はない。上記実施例によれば、60MHzの電源周波数を用いても、従来の装置および方法に比べ著しく良好な膜厚分布を得ることが可能である。このことは、a−Si太陽電池、薄膜トランジスタおよび感光ドラム等の製造分野での生産性向上および低コスト化に係わる工業的価値が著しく大きいことを意味している。
(実施例2)
図1ないし図4を参照しながら、本発明に関する実施例2の高周波プラズマ電極、該電極により構成されるプラズマ表面処理装置およびプラズマ表面処理方法について説明する。先ず、装置の構成について説明する。ただし、図1〜図3と同部材は同符番を付して説明を省略する。実施例2の装置の構成は、実施例1の構成即ち図1、図2および図3において、平衡不平衡装置119として用いられた平衡不平衡装置の第1の具体例132に代えて、図4に示す平衡不平衡変換装置の第2の具体例140を用いるもので、その他の装置構成要素はすべて同様である。それ故、平衡不平衡変換装置の第2の具体例140以外の装置の構成要素については図1、図2、および図3を参照することにし、ここでは説明を省略する。
図4は前記平衡不平衡変換装置の第1の具体例132に代わる平衡不平衡変換装置の第2の具体例140の構成を示す説明図である。図4において、芯線123a、外部導体124および誘電体125から構成の前記同軸ケーブル116cの一方の端部の芯線160と外部導体161を入力部とし、該同軸ケーブルの他方の端部、すなわち前記一対の電極102,104に接続される側の端部に、両端解放の管型導電体126aと円筒型導電体126bを被せた構造を有し、かつ、該端部の芯線123と外部導体124に接続の給電線129を出力部とする。該管型導電体126aと円筒型導電体126bは、図4に示すように、内筒と外筒の関係にあり、該管型導電体126aの外面と円筒型導電体126bの内面が電気的に短絡状態になっている。上記内筒と外筒の関係にある重ねあった部分の距離は後述の取り付けボルト142a,142bおよび141a、141bを用いて調整される。該管型導電体126aの一方の端面131と該円筒型導電体126bの端面127の距離は、前記高周波電源115の出力電力の波長短縮率を考慮した波長λの四分の1(即ちλ/4)である。なお、波長短縮率を考慮した波長λとは、同軸ケーブル内部を伝播する際の電波の波長で、波長短縮率即ち例えば、同軸ケーブルの誘電体がポリエチレンの場合、0.67あるいは、アルミナの場合、0.34と、真空中を伝播する場合の前記高周波電源出力周波数に対応の電波の波長の積を意味している。前記管型導電体126aの内面と前記外部導体124との間隔は2mm〜60mm程度である。該管型導電体126aと上記外部導体124の間には、絶縁環128a、128bが配置され、その間隔が一定に保持されている。前記外部導体124の端部には給電線129が接続され、後述するように、芯線123と組み合わせて上記電力供給箇所114a、114bへの電力供給に用いられる。
図4において、前記外部導体124の端面の地点130aから前記円筒型導電体126bの端面の地点130bを経由して、該管型導電体126aの端面の地点131の方向へ漏洩電流が流れようとした場合、地点130aから地点130bの長さが波長短縮率を考慮した波長λの四分の1(即ちλ/4)であるので、地点130aと地点131間のインピーダンスは無限大である。その結果、前記外部導体124の端面からの電流漏洩は発生しない。
図4に示した平衡不平衡変換装置の第2の具体例140を、図1に示した表面処理装置の一構成として用いる場合について説明する。図3に、図1に示した一対の電極102,104と前記平衡不平衡変換装置の第1の実施例132を接続する配線状況を示したが、それと同様に前記平衡不平衡変換装置の第2の具体例140を用いる。プラズ生成空間に接する第1の非接地電極102の内面(ここでは該電極の対向電極側の面を内面と呼ぶ)の小孔107部分に位置した電力供給箇所114aに、前記平衡不平衡変換装置の第2の実施例140の同軸ケーブルの芯線123を接続する。また、前記第2の非接地電極104の内面の電力供給箇所114bに、前記平衡不平衡変換装置の第2の実施例140の給電線129を接続する。なお、前記芯線123および給電線129には図示しない例えば材料がアルミナの絶縁環121a,121bが配置され、異常放電を抑制している。
次に、上記構成の表面処理装置を用いて、a−Si太陽電池用のa−Siを製
膜する方法を説明する。図1、図3および図4において、予め、基板113を第2の非接地電極104の上に設置し、真空ポンプ112を稼動させ、真空容器101内の不純物ガス等を除去した後、放電ガス供給管109a,109bからSiH4ガスを、例えば500sccm、圧力0.5Torr(66.5Pa)で供給しつつ、一対の電極102,104に高周波電力を、例えば周波数70MHzの電力500Wを供給する。なお、基板温度は80〜350℃の範囲、例えば180℃に保持する。
即ち、高周波電源115の出力を例えば70MHz、500Wの出力を第1の同軸ケーブル116a、整合器117、第2の同軸ケーブル116b、電流導入端子118、第3の同軸ケーブル116c、平衡不平衡変換装置119の第2の具体例140および絶縁環121a,121bでそれぞれ絶縁されている第1および第2の給電線123,129を介して、電力供給箇所114a、114bに供給する。この場合、上記整合器117を調整することにより、整合器117の上流側には上記供給電力の反射波が戻らないようにできる。仮に、上記平衡不平衡変換装置の第2の具体例140の長さの調整が周波数70MHzに整合していないことが原因で、第3の同軸ケーブル116cと一対の電極102,104の間で電流の漏洩が発生している場合、一旦、プラズマの生成を中断し、上記平衡不平衡変換装置の第2の具体例140の長さを調整することにより、再度プラズマを生成し、上記電力の反射が抑制されたことを確認することができる。
なお、上記平衡不平衡変換装置の第2の具体例140の長さの調整の機能は、高周波電源115の周波数が若干変更された場合において、別途新たに平衡不平衡変換装置を設置することなく、その長さの調整で対応できるというメリットになる。
ここで、電力供給箇所114a,114bに供給される電力は、上記平衡不平衡装置119の第2の具体例140の長さ調整による漏洩電流抑制の効果を最大限に活用することにより電力の損失を最小限にして、第1および第2の給電線123,129から一対の電極102,104に供給できる。したがって、前記給電点114a,114b近傍には局部放電など異常放電は発生しない。なお、前記第1および第2の給電線123,129回りの絶縁環121a,121bの絶縁効果も加わり、両者間での異常放電を抑制している。
SiH4ガスがプラズマ化されると、そのプラズマ中に存在するSiH3,SiH2,SiH等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板113表面に吸着されることにより、a−Si膜が堆積する。なお、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Si等は、製膜条件の中のSiH4,H2の流量比、圧力および電力を適正化することで製膜できることは公知の技術である。
上記の手順で製膜する場合の具体的条件を以下に説明する。サイズ1200mmx300mm(厚み4mm)程度のガラス基板13に製膜速度1nm/s、膜厚分布±10%のa−Siを製膜することを実施する。
製膜条件は次の通りである。
(製膜条件)
・放電ガス:SiH4
・流量:500sccm
・圧力:0.5Torr(66.5Pa)
・電源周波数:70MHz
・電力:500W
・基板13の温度:180℃
上記製膜条件でプラズマを生成すると、実施例1と同様に、上記平衡不平衡変換装置により電力供給系と一対の電極との接続部での伝送特性が整合され、漏洩電流の発生が抑制されるので、生成されるプラズマの密度の空間的分布は、従来に比べて再現性良く均一になる。その結果、製膜されるa−Siの膜厚分布は従来に比べて、再現性良く均一になる。数値的にはa−Si膜厚分布が±10以内で製膜が可能となる。
ただし、本実施例2では、実施例1の場合とは装置構成部材の平衡不平衡変換装置の機能が異なり、対応波長に若干の調整機能があるので、高周波電源115の周波数が若干変更された場合でも、別途新たに平衡不平衡変換装置を設置することなく、その長さの調整で対応できるというメリットがある。
なお、本実施例2では、一対の電極102,104にそれぞれ、給電点を1点(一対)としているので、基板サイズは上記1200mmx300mm程度に制約されるが、給電点数を増加すればサイズの幅は拡大可能であることは当然のことである。
また、a−Si太陽電池、薄膜トランジスタおよび感光ドラム等の製造では、膜厚分布として±10%以内であれば性能上問題はない。上記実施例によれば、70MHzの電源周波数を用いても、従来の装置および方法に比べ著しく良好な膜厚分布を得ることが可能である。このことは、a−Si太陽電池、薄膜トランジスタおよび感光ドラム等の製造分野での生産性向上および低コスト化に係わる工業的価値が著しく大きいことを意味している。
(実施例3)
図2および図4に示した平衡不平衡変換装置119の第1および第2の具体例132、140に代わる可能性のあるその他の装置即ち、第3の具体例150を実施例3として以下説明する。ただし、図1〜図4と同部材は同符番を付して説明を省略する。また、実施例3の装置の構成は、実施例1および実施例2の構成即ち、図1および図3において、平衡不平衡変換装置119として用いられた前記平衡不平衡変換装置の第1および第2の具体例132、140に代えて、図5に示す平衡不平衡変換装置の第3の具体例150をも用いるもので、その他の装置構成はすべて同様である。それ故、平衡不平衡変換装置119の第3の具体例150以外の装置構成要素および実施手順ついては、実施例1および2を参照する。
図5は平衡不平衡変換装置119の第3の具体例150の構成を示す説明図である。図5において、該第3の具体例150は第1の同軸ケーブル116cに第2の同軸ケーブル151を付加した構造を有している。すなわち、長さが波長短縮率を考慮した波長λの二分の一(即ちλ/2)である第2の同軸ケーブル151の両端部の外部導体を上記第1の同軸ケーブル116cの一対の電極102,104側の端部の外部導体に導電板152を用いて接続した構成になっている。そして、上記第2の同軸ケーブル151の芯線153aが第1のコネクター154aを用いて上記第1の同軸ケーブル116cの芯線123に接続されている。また、上記第2の同軸ケーブル151の芯線153bが第2のコネクター154bを用いて給電線129に接続されている。なお、第1の同軸ケーブル116cの芯線123および給電線129、第2の同軸ケーブル151の芯線153a,153bには、図示しない絶縁環を、放電防止のため設置する。
上記構成の平衡不平衡変換装置の第3の具体例150の第1の同軸ケーブル116cの一方の端部の芯線160および外部導体161より、前記実施例2,3と同様に、前記高周波電源115の出力を供給すると、前記第2の同軸ケーブル151の長さが波長短縮率を考慮した波長の二分の一であるので、前記給電線129と芯線123の電圧・電流の位相差は互いに180度異なる。ただし、リード線129と芯線123間の電圧は、上記同軸ケーブル116cの芯線と外部導体間の電圧の2倍である。すなわち、平衡不平衡変換装置の第3の具体例150の出力側のインピーダンスは同軸ケーブル116cの4倍になる。したがって、本具体例150は、負荷側のインピーダンスが同軸ケーブル116cのインピーダンスより大きい場合に、有効に活用できる。
(実施例4)
本発明に関する実施例4について、図6ないし図10を参照しながら説明する。図6は本発明に関する実施例4に係わるプラズマ表面処理装置の全体図、図7および図9は、それぞれ、図6図示のプラズマ表面処理装置の第1および第2の高周波電源を主体にした電力供給系のブロック図、図8および図10は、それぞれ、図6図示のプラズマ表面処理装置の第1および第2の高周波電源を主体にした電力供給系の構成を示す説明図である。ただし、図1〜図5と同部材は同符番を付して説明を省略する。なお、実施例4の構成上の特徴は、高周波プラズマ発生用の一対の電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記一対の電極の第1および第2の辺の近傍で前記一対の電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所が設置され、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置が設置されることにある。
図6において、真空容器101には、後述の放電ガスをプラズマ化する一対の電極、即ち第1の非接地電極102と図示しない基板ヒータ103を内臓した第2の非接地電極104が配置されている。該第2の非接地電極104は図示しない絶縁物支持材105a、105bで真空容器101に固着されている。前記第1の非接地電極102は、図示しない絶縁物106を介して真空容器101に固着されている。該第1および第2の非接地電極102、104には直径2mm〜10mm程度の多数の小孔107が開口率40%〜60%で配置されている。前記第1の非接地電極102の周りにはアースシールド108が配置されている。該アースシールド108は、不必要な部分での放電を抑制し、かつ放電ガス供給管109a、109bより供給されるSiH4等放電ガスを、整流孔110および前記非接地電極102に配置されている多数の小孔107を介して、前記一対の電極102と104の間に均一に供給する機能を有している。また、前記アースシールド108は、排気管111および図示しない真空ポンプ112と組み合わせて使用されることのより、プラズマ生成空間でプラズマ化された使用済みの放電ガスを排出する機能を有している。
真空容器101内の圧力は、図示しない圧力計によりモニターされ、図示しない圧力調整弁により自動的に所定の値に調整、設定される。なお、本実施例の場合は、放電ガスが流量500sccm〜1、500sccm程度の場合、圧力0.01Torr〜10Torr(1.33Pa〜1,330Pa)程度に調整できる。真空容器1の真空到達圧力は2〜3E−7Torr(2.66〜3.99E−5Pa)程度である。
基板113は、図示しないゲートバルブ139の開閉操作により、第2の非接地電極104に設置される。そして、図示しない基板ヒータ103により所定の温度に加熱される。
図6ないし図10において、符番200および300は、それぞれ第1および第2の高周波電源で、周波数30MHz〜300MHz(VHF帯域)の電力を発生する。
第1の高周波電源200の出力の電力は、同軸ケーブル208、第1の整合器201、同軸ケーブル209を介して第1の電力分配器202に伝送される。第1の電力分配器に入力された該電力は、該第1の電力分配器により、2分割され、それぞれ、同軸ケーブル210aおよび210b、電流導入端子203aおよび203b、同軸ケーブル211aおよび210bを介して第1および第2の平衡不平衡変換装置204aおよび204bに伝送される。なお、平衡不平衡変換装置204aおよび204bとしては、例えば前記図2の第1の具体例132、前記図4の第2の具体例140、および前記図5の第3の具体例150等が用いられるが、ここでは例えば前記第2の具体例140を用いる。
第1の平衡不平衡変換装置204aの出力は図示しない絶縁環で絶縁されている給電線218aおよび219aにより、電力供給箇所222aおよび223aに供給される。第2の平衡不平衡変換装置204bの出力は図示しない絶縁環で絶縁されている給電線218bおよび219bにより、電力供給箇所222bおよび223bに供給される。
図7および8において、電力供給箇所222aと223a、および222bと223bの反対側には、一対の電極102および104と後述の第1および第2のリアクタンス調整装置207aおよび207bとの接続に用いられる接続点224aと225a、および224bと225bが設置される。また、該接続点224aおよび225aは、図示しない絶縁環でそれぞれ絶縁されているリード線220aおよび221a、第3の平衡不平衡変換装置205a、同軸ケーブル212a、電流導入端子206aおよび同軸ケーブル213aを介して第1のリアクタンス調整装置207aに接続される。該接続点224bおよび225bは、図示しない絶縁環でそれぞれ絶縁されているリード線220bおよび221b、第4の平衡不平衡変換装置205b、同軸ケーブル212b、電流導入端子206bおよび同軸ケーブル213bを介して第2のリアクタンス調整装置207bに接続される。
第1のリアクタンス調整装置207aは、リアクタンスを調整する機能がある。
該リアクタンス調整装置で一対の電極102、104とアース間のリアクタンスが変化すると、それに対応して前記電力供給点222aおよび223aより供給される前記第1の高周波電源201の電力が前記一対の電極102、104間を伝播する際に発生する定在波(進行波と反射波の干渉で起こる)の腹の位置が変化する。
即ち、電極間に発生する電力の定在波の強い部分の位置を制御可能である。
その様子を、若干説明する。図11において、電極102の電力供給箇所222aから接続点224aの方向の位置をxとし、xの正方向へ伝播する電圧波をW1(x,t)、xの負方向へ伝播する電圧波、即ち反射波をW2(x,t)とすると、次のように表現される。
W1(x,t)=V0・sin(ωt+2π/λ).....(9)
W2(x,t)=V0・sin{ωt−2π(x−L0)/λ+Δθ}...(10)
ただし、ωは電圧の角周波数、λは電圧の波長、tは時間、L0は電極102の電力伝播方向の長さ、Δθは進行波と反射波の位相差である。電圧の合成波W(x、t)は次式のようになる。
W(x、t)=W1(x、t)+W2(x、t)=2・V0cos{2π(x−L0/2)/λ−Δθ/2}・sin{ωt+(2πL0/λ+Δθ/2}....(11)
上記(11)式で表せる合成波W(x、t)を概念的に図12に示す。Δθ=0の場合、生成されるプラズマの強さは電極の中央部(x=L0/2)が強く、両端では弱くなることを示している。プラズマの強い部分は、Δθ>0の場合、電極の右端部であり、Δθ<0の場合、左端部であることを示している。即ち、前記リアクタンス調整装置207aを用いて、前記式(11)のΔθを−180度〜+180度の間で変化させることにより、前記一対の電極間に生成されるプラズマの強い部分の位置を任意に制御できる。
第2のリアクタンス調整装置207bは、第1のリアクタンス調整装置207aと同様にリアクタンスを調整する機能がある。該リアクタンス調整装置で一対の電極102、104とアース間のリアクタンスが変化すると、それに対応して前記電力供給箇所222bおよび223bより供給される前記第1の高周波電源201の電力が前記一対の電極102、104間を伝播する際に発生する定在波(進行波と反射波の干渉で起こる)の腹の位置が変化する。即ち、前記第1のリアクタンス調整装置207aと同様に前記電極間に発生する電力の定在波の強い部分の位置を制御可能である。
なお、前記電力供給箇所222aと222bの距離が20cmないし30cm程度であれば、上記第1および第2のリアクタンス調整装置207a、207bによるリアクタンスによる上記定在波の腹の位置の制御は、互いに影響なく、独立して実施できる。
図9および図10において、第2の高周波電源300の出力の電力は、同軸ケーブル308、第2の整合器301、同軸ケーブル309を介して第2の電力分配器302に伝送される。第2の電力分配器302に入力された該電力は、該第2の電力分配器により、2分割され、それぞれ、同軸ケーブル310aおよび310b、電流導入端子303aおよび303b、同軸ケーブル311aおよび311bを介して第5および第6の平衡不平衡変換装置304aおよび304bに伝送される。なお、平衡不平衡変換装置304aおよび304bとしては、例えば前記図2の第1の具体例132、前記図4の第2の具体例140、および前記図5の第3の具体例150等が用いられるが、ここでは例えば前記第2の具体例140を用いる。
第5の平衡不平衡変換装置304aの出力は図示しない絶縁環で絶縁されている給電線318aおよび319aにより、電力供給箇所322aおよび323aに供給される。第6の平衡不平衡変換装置304bの出力は図示しない絶縁環で絶縁されている給電線318bおよび319bにより、電力供給箇所322bおよび323bに供給される。ただし、電力供給箇所322a、323a、322b、323bの位置は、前記図3に示された電力供給箇所114a、114bと同様に、該一対の電極102,104が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面で、かつ前記電力供給箇所222a、223a、222b、223bと直交関係にある辺の近傍である。
電力供給箇所322aと323a、および322bと323bの反対側には、一対の電極102および104と後述の第3および第4のリアクタンス調整装置307aおよび307bとの接続に用いられる接続点324aと325a、および324bと325bが設置される。また、該接続点324aおよび325aは、図示しない絶縁環でそれぞれ絶縁されているリード線320aおよび321a、第7の平衡不平衡変換装置305a、同軸ケーブル312a、電流導入端子306aおよび同軸ケーブル313aを介して第3のリアクタンス調整装置307aに接続される。該接続点324bおよび325bは、図示しない絶縁環でそれぞれ絶縁されているリード線320bおよび321b、第8の平衡不平衡変換装置305b、同軸ケーブル312b、電流導入端子306bおよび同軸ケーブル313bを介して第4のリアクタンス調整装置307bに接続される。
第3のリアクタンス調整装置307aは、第1および第2のリアクタンス調整装置207a、207bと同様にリアクタンスを調整する機能がある。該リアクタンス調整装置307aで一対の電極102、104とアース間のリアクタンスが変化すると、それに対応して前記電力供給点322aおよび323aより供給される前記第2の高周波電源300の電力が前記一対の電極102、104間を伝播する際に発生する定在波(進行波と反射波の干渉で起こる)の腹の位置が図12に示したように変化する。即ち、上記(3)式で示された関係式に従って、電極間に発生する電力の定在波の強い部分の位置を制御可能である。
第4のリアクタンス調整装置307bは、第1、第2および第のリアクタンス調整装置207a、207b、307aと同様にリアクタンスを調整する機能がある。該リアクタンス調整装置307bで一対の電極102、104とアース間
のリアクタンスが変化すると、それに対応して前記電力供給点322bおよび323bより供給される前記第2の高周波電源300の電力が前記一対の電極102、104間を伝播する際に発生する定在波(進行波と反射波の干渉で起こる)の腹の位置が図12に示したように変化する。即ち、上記(3)式で示された関係式に従って、電極間に発生する電力の定在波の強い部分の位置を制御可能である。
なお、前記電力供給箇所322aと322bの距離が20cmないし30cm程度であれば、上記第3および第4のリアクタンス調整装置307a、307bによるリアクタンス調整で、上記定在波の腹の位置の制御は、互いに影響なく、独立して実施できる。
次に、上記構成のプラズマ表面処理装置を用いて、a−Si太陽電池用のa−Siを製膜する方法を説明する。図6ないし図10において、予め、基板113を第2の非接地電極104の上に設置し、真空ポンプ112を稼動させ、真空容器101内の不純物ガス等を除去した後、放電ガス供給管109a,109bからSiH4ガスを、例えば500sccm、圧力0.5Torr(66.5Pa)で供給しつつ、一対の電極102、104に高周波電力を供給する。なお、基板温度は80〜350℃の範囲、例えば180℃に保持する。
即ち、先ず第1の高周波電源200の出力を例えば周波数60MHzで500Wとし、その電力を、同軸ケーブル208、第1の整合器201、同軸ケーブル209を介して第1の電力分配器202に伝送する。第1の電力分配器202に入力された該電力を2分割して、それぞれ、同軸ケーブル210aおよび210b、電流導入端子203aおよび203b、同軸ケーブル211aおよび210bを介して第1および第2の平衡不平衡変換装置204aおよび204bに伝送する。
第1の平衡不平衡変換装置204aの出力を図示しない絶縁環で絶縁されている給電線218aおよび219aにより、電力供給箇所222aおよび223aに供給する。同様に第2の平衡不平衡変換装置204bの出力を、図示しない絶縁環で絶縁されている給電線218bおよび219bにより、電力供給箇所222bおよび223bに供給する。
電力供給箇所222aと223a、および222bと223bの反対側設置されている第1および第2のリアクタンス調整装置207aおよび207bのリアクタンスを調整し、電極間のプラズマの強い位置が例えば図13図示の250a、250bになるようにする。なお、図13図示の同心円状の模様はa−Si膜の膜厚分布を等高線の形で表したものである。また、プラズマの強さの分布の調整は、予め基板113を電極104に設置しておいて、例えばa−Si膜を作成し、その膜の分布と上記リアクタンス調整装置のリアアクタンスの値の相関データを取得しておいて、それを基準条件に用いれば荷容易にできる。また、前記電力供給箇所222aと222bの距離が20cmないし30cm程度であれば、上記第1および第2のリアクタンス調整装置207a、207bによるリアクタンスによる上記定在波の腹の位置の制御は、互いに影響なく、独立して実施できる。
次に第2の高周波電源300の出力を例えば周波数63MHzで500Wとし、その電力を、同軸ケーブル308、第2の整合器301、同軸ケーブル309を介して第2の電力分配器302に伝送する。第2の電力分配器302に入力された該電力を2分割して、それぞれ、同軸ケーブル310aおよび310b、電流導入端子303aおよび303b、同軸ケーブル311aおよび311bを介して第5および第6の平衡不平衡変換装置304aおよび304bに伝送する。
第5の平衡不平衡変換装置304aの出力を図示しない絶縁環で絶縁されているリード線318aおよび319aにより、電力供給箇所322aおよび323aに供給する。同様に第6の平衡不平衡変換装置304bの出力を、図示しない絶縁環で絶縁されている給電線318bおよび319bにより、電力供給箇所322bおよび323bに供給する。
電力供給箇所322aと323a、および322bと323bの反対側に設置されている第3および第4のリアクタンス調整装置307aおよび307bのリアクタンスを調整し、電極間のプラズマの強い位置が例えば図14図示の350a、350bになるようにする。なお、図14図示の同心円状の模様はa−Si膜の膜厚分布を等高線の形で表したものである。また、上記の通り、プラズマの強さの分布の調整は、予め基板113を電極104に設置しておいて、例えばa−Si膜を作成し、その膜の分布と上記リアクタンス調整装置のリアアクタンスの値の相関データを取得しておいて、それを基準条件に用いれば容易にできる。また、前記電力供給箇所322aと322bの距離が20cmないし30cm程度であれば、上記第3および第4のリアクタンス調整装置307a、307bによるリアクタンスによる上記定在波の腹の位置の制御は、互いに影響なく、独立して実施できる。
上記の第1および第2の高周波電源200,300を用いたプラズマの強さの調整、即ち、図13および図14図示のプラズマの強さの分布の調整をした後、そのデータを参照して、以下に示す手順で均一なプラズマの生成を行う。
第1および第2のリアクタンス調整装置のリアクタンスを、上記図13図示のプラズマの強さ分布250a、250bを作成した条件に設定する。そして、第3および第4のリアクタンス調整装置のリアクタンスを、上記図14図示のプラズマの強さ分布250a、250bを作成した条件に設定する。
次に第1の高周波電源200の出力を例えば周波数60MHzで500Wとし、その電力を、同軸ケーブル208、第1の整合器201、同軸ケーブル209を介して第1の電力分配器202に伝送する。第1の電力分配器202に入力された該電力を2分割して、それぞれ、同軸ケーブル210aおよび210b、電流導入端子203aおよび203b、同軸ケーブル211aおよび210bを介して第1および第2の平衡不平衡変換装置204aおよび204bに伝送する。そして、第1の平衡不平衡変換装置204aの出力を図示しない絶縁環で絶縁されている給電線218aおよび219aにより、電力供給箇所222aおよび223aに供給する。同様に第2の平衡不平衡変換装置204bの出力を、図示しない絶縁環で絶縁されているリード線218bおよび219bにより、電力供給箇所222bおよび223bに供給する。
上記第1の高周波電源200の出力を上記条件で電極102、104に供給しながら、上記第3および第4のリアクタンス調整装置の上記図14図示のプラズマの強さ分布350a、350bを作成した条件に設定する。そして、第2の高周波電源300の出力を例えば周波数63MHzで500Wとし、その電力を、同軸ケーブル308、第2の整合器301、同軸ケーブル309を介して第2の電力分配器302に伝送する。第2の電力分配器302に入力された該電力を2分割して、それぞれ、同軸ケーブル310aおよび310b、電流導入端子303aおよび303b、同軸ケーブル311aおよび311bを介して第5および第6の平衡不平衡変換装置304aおよび304bに伝送する。そして、第5の平衡不平衡変換装置304aの出力を図示しない絶縁環で絶縁されている給電線318aおよび319aにより、電力供給箇所322aおよび323aに供給する。同様に第6の平衡不平衡変換装置304bの出力を、図示しない絶縁環で絶縁されている給電線318bおよび319bにより、電力供給箇所322bおよび323bに供給する。
上記条件に設定された第1の高周波電源200および第1、第2のリアクタンス調整装置207a、207bから成る電力供給系と、上記条件に設定された第2の高周波電源300および第3、第4のリアクタンス調整装置307a、307bから成る電力供給系より、一対の電極102,104に電力が供給されると、プラズマの強さの分布は、図13および図14図示の分布が加算された形、即ち図15図示の分布が得られる。
上記条件でSiH4ガスがプラズマ化されると、そのプラズマ中に存在するSiH3,SiH2,SiH等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板113表面に吸着されることにより、図15図示の分布と同様の均一性の良いa−Si膜が堆積する。なお、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Si等は、製膜条件の中のSiH4,H2の流量比、圧力および電力を適正化することで製膜できることは公知の技術である。
上記の手順で製膜する場合の具体的条件を以下に説明する。サイズ1200mmx1200mm(厚み4mm)程度のガラス基板113に製膜速度0.3nm/s程度、膜厚分布±10%程度のa−Siを製膜することを実施することを考える。
製膜条件は次の通りである。
(製膜条件)
・放電ガス:SiH4
・流量:500sccm
・圧力:0.5Torr(66.5Pa)
・第1の高周波電源の周波数:60MHz、電力:500W
・第2の高周波電源の周波数:63MHz、電力:500W
・基板113の温度:180℃
上記製膜条件でプラズマを生成すると、実施例1および2と同様に、上記平衡不平衡変換装置により電力供給系と一対の電極との接続部での伝送特性が整合され、漏洩電流の発生が抑制され、かつ、上記リアクタンス調整装置の付加により電極間の定在波の位置を制御可能である。即ちプラズマの強さの分布を制御可能である。その結果、上記漏洩電流抑制の効果に加えて、大面積基板を対象にした場合において、均一性のあるプラズマ強さの分布を再現性良く実現できる。即ち、製膜されるa−Siの膜厚分布は従来に比べて、著しく均一になる。数値的には1mx1m級の大面積基板を対象にして、a−Si膜厚分布が±10以内で再現性良く製膜可能となる。
a−Si太陽電池、薄膜トランジスタおよび感光ドラム等の製造では、膜厚分布として±10%以内であれば性能上問題はない。上記実施例によれば、60MHz級の電源周波数を用いても、従来の装置および方法に比べ著しく良好な膜厚分布を得ることが可能である。このことは、a−Si太陽電池、薄膜トランジスタおよび感光ドラム等の製造分野での生産性向上および低コスト化に係わる工業的価値が著しく大きいことを意味している。
本発明に関する実施例1に係わるプラズマ表面処理装置の全体を示す概略図。 実施例1に係わる図1のプラズマ表面処理装置の一構成である平衡不平衡変換装置の第1の具体例を示す説明図。 実施例1に係わる図1のプラズマ表面処理装置での平衡不平衡変換装置の第1の具体例と一対の電極との接続部を示す説明図。 本発明に関する実施例2に係わる平衡不平衡変換装置の第2の具体例の構成を示す説明図。 本発明に関する実施例3に係わる平衡不平衡変換装置の第3の具体例の構成を示す説明図。 本発明に関する実施例4に係わるプラズマ表面処理装置の全体を示す説明図。 実施例4に係わる図6のプラズマ表面処理装置の第1の高周波電源を主体にした電力供給系のブロック図。 実施例4に係わるプラズマ表面処理装置の第1の高周波電源を主体にした電力供給系を示す説明図。 実施例4に係わる図6のプラズマ表面処理装置の第2の高周波電源を主体にした電力供給系のブロック図。 実施例4に係わるプラズマ表面処理装置の第2の高周波電源を主体にした電力供給系を示す説明図。 実施例4に係わる一対の電極間に発生の定在波を示す説明図。 実施例4に係わるリアクタンス調整装置による一対の電極間に発生の定在波の腹の位置の制御を示す説明図。 実施例4に係わる第1および第2のリアクタンス調整装置の調整方法を示す説明図。 実施例4に係わる第3および第4のリアクタンス調整装置の調整方法を示す説明図。 実施例4に係わるプラズマの強さ分布の均一性を示す説明図。 従来のプラズマ表面処理装置の全体を示す説明図。 図16のプラズマ表面処理装置の電力供給系を示す説明図。 図16のプラズマ表面処理装置の構成部材の電力供給箇所の位置を示す説明図。 図16の電力供給箇所の概念を示す説明図。 図16の電力供給箇所の断面図を示す説明図。 従来のプラズマ表面処理装置の電力供給箇所と同軸ケーブルの接続部で発生の漏洩電流を示す説明図。 図21図示の電力供給箇所と同軸ケーブルの接続部をモデル化した説明図。 図22を平衡線路系および不平衡線路系として分解したモデルの説明図。 従来のプラズマ表面処理装置での電力供給箇所が電極の側面に位置する場合の高周波電流の伝播を示す説明図。 本発明のプラズマ表面処理装置における高周波電流の伝播を示す説明図。
符号の説明
101...真空容器,
102...第1の非接地電極,
104...第2の非接地電極,
105a,105b...絶縁物支持材,
107...小孔,
108...アースシールド,
109a,109b...放電ガス供給管,
110...整流孔,
111...排気管,
113...基板,
114a,114b...電力供給箇所,
115...高周波電源、
116a,116b,116c...第1、第2および第3の同軸ケーブル、
117...整合器、
118...電流導入端子、
119...平衡不平衡変換装置、
123...第1の給電線、
123a...芯線、
124...外部導体、
125...誘電体、
126...円筒型導電体、
126a...管型導電体,
126b...円筒型導電体,
127...端面,
128a、128b...絶縁環,
129...第2の給電線、
132...平衡不平衡変換装置の第1の具体例、
140...平衡不平衡変換装置の第2の具体例、
141a、141b、142a,142b...取り付けボルト,
150...平衡不平衡変換装置の第3の具体例、
151...同軸ケーブル,
152...導電板,
153a,153b...芯線,
154a,154b...第1および第2のコネクター、
200.....第1の高周波電源、
201...第1の整合器、
202...第1の電力分配器、
203a...電流導入端子、
204a...第1の平衡不平衡変換装置、
204b...第2の平衡不平衡変換装置、
205a...第3の平衡不平衡変換装置、
205a...第4の平衡不平衡変換装置、
206a...電流導入端子、
207a...第1のリアクタンス調整装置、
207b...第2のリアクタンス調整装置、
300....第2の高周波電源、
301...第2の整合器、
302...第2の電力分配器、
310a...同軸ケーブル、
304a...第5の平衡不平衡変換装置、
304b...第6の平衡不平衡変換装置、
305a...第7の平衡不平衡変換装置、
305b...第8の平衡不平衡変換装置、
306a...電流導入端子、
307a...第3のリアクタンス調整装置,
307b...第4のリアクタンス調整装置。

Claims (9)

  1. 排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極への電力供給箇所は該電極が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置することを特徴とする高周波プラズマ発生用電極。
  2. 排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極への電力供給箇所は該電極が対向する面、即ちプラズマが生成される空間に接する面に位置し、かつ、前記電極への電力供給箇所と前記電力供給系の構成部材の同軸ケーブルとの接合部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合する平衡不平衡変換装置が挿入されることを特徴とする高周波プラズマ発生用電極。
  3. 排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記電極の第1および第2の辺の近傍で前記電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所が設置され、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置が設置されることを特徴とする高周波プラズマ発生電極。
  4. 排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置に用いられる高周波プラズマ発生用の電極であって、前記電極は方形の形状を有し、かつ、互いに直交する方向に位置する前記電極の第1および第2の辺の近傍で前記電極の対向する面に、それぞれ、前記電力供給系の出力回路に接続された複数の電力供給箇所が設置され、かつ、前記複数の電力供給箇所の反対側に、それぞれ、複数の該電力供給箇所に対応したリアクタンス調整装置が設置され、かつ、前記電極への電力供給箇所と前記電力供給系構成部材の同軸ケーブルとの接合部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合する平衡不平衡変換装置が挿入され、かつ、前記電極と前記リアクタンス調整装置との接続部に、互いに構造の異なる線路間の伝送特性を整合する平衡不平衡変換装置が挿入されることを特徴とする高周波プラズマ発生用電極。
  5. 前記平衡不平衡変換装置は、芯線と誘電体と外部導体から成る同軸ケーブルの一方の端部の芯線と外部導体を入力部とし、該同軸ケーブルの他方の端部に、長さが波長短縮率を考慮した前記高周波電源出力の波長λの四分の一すなわちλ/4の円筒型導電体を被せ、かつ、該円筒型導電体の一方の端面を開放し、他方の端面を該同軸ケーブルの外部導体に密着させ、かつ、該円筒型導電体と該同軸ケーブル間に絶縁環を設置し、かつ、該円筒型導電体の開放された端面と該同軸ケーブルの端面を同一平面上に設置させ、かつ、上記同軸ケーブルの他方の端部の芯線と外部導体を出力部とするという構成を有することを特徴とする請求項2および4記載の高周波プラズマ発生用電極。
  6. 前記平衡不平衡変換装置は、芯線と誘電体と外部導体から成る同軸ケーブルの一方の端部の芯線と外部導体を入力部とし、該同軸ケーブルの他方の端部に、両端開放の管型導電体と一方の端面を開放の円筒型導電体を被せ、該管型導電体の外面と該円筒型導電体の内面が密着し、該円筒型導電体の他方の端面は上記同軸ケーブルの外部導体と密着し、かつ、該管型導電体の一方の端面と該円筒型導電体の閉じた方の端面との距離が、波長短縮率を考慮した前記高周波電源出力の波長λの四分の一すなわちλ/4で、かつ、該管型導電体と該同軸ケーブルの外部導体間に絶縁環を設置し、かつ、該円筒型導電体の開放された端面と該同軸ケーブルの端面を同一平面上に設置させ、かつ、上記同軸ケーブルの他方の端部の芯線と外部導体を出力部とするという構成を有することを特徴とする請求項2および4記載の高周波プラズマ発生用電極。
  7. 前記平衡不平衡変換装置は、芯線と誘電体と外部導体から成る第1の同軸ケーブルの一方の端部の芯線と外部導体を入力部とし、該第1の同軸ケーブルの他方の端部の外部導体に、形状がU型で、長さが波長短縮率を考慮した前記高周波電源出力の波長λの二分の一すなわちλ/2の第2の同軸ケーブルの両方の端部の外部導体を接続し、かつ、前記第1の同軸ケーブルの他方の端部の芯線と該U型の第2の同軸ケーブルの一方の芯線を接続し、かつ、該U型の第2の同軸ケーブルの他方の芯線と上記第1の同軸ケーブルの他方の端部の芯線を出力部とするという構成を有することを特徴とする請求項2および4記載の高周波プラズマ発生用電極。
  8. 排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理装置において、前記一対の電極が請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の高周波プラズマ発生用電極により構成されていることを特徴とするプラズマ表面処理装置。
  9. 排気系を備えた真空容器と、この真空容器内に放電用ガスを供給する放電用ガス供給系と、基板がセットされる第1の電極と前記第1の電極に対向設置される第2の電極からなる一対の電極と、前記一対の電極に高周波電力を供給する電力供給系とを具備し、生成したプラズマを利用して基板の表面を処理するプラズマ表面処理方法において、前記一対の電極を請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の高周波プラズマ発生用電極によって構成し、プラズマ表面処理をすることを特徴とするプラズマ表面処理方法。
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