JP2005051025A - 固体レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ファイバ結合効率を格段に向上させることができる構成を備えた固体レーザ装置を提供する。
【解決手段】光ファイバ32における鏡面研磨された受光端面32aが、凹面をレーザ媒質17に向けて設けられたリアミラー20に対し平行に配置されて、リアミラー20と光ファイバ32の受光端面32aとにより外部光共振器が構成されている。固体レーザ発振器14から出射したレーザビーム23を1.4〜2倍の拡大倍率に非平行に拡大するビームエキスパンダ27と、ビームエキスパンダ27により拡大されたレーザビーム23を光ファイバ32の受光端面32aに集光させる集光レンズ31とを備える。ビームエキスパンダ27は、2種のレンズ28,29の間隔の可変により光ファイバ32の受光端面32aへのレーザビーム23の入射角が所定値に調整されて、光ファイバ32でのレーザビーム23の通過率が最大となるように設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバを透過させるパルスYAGレーザなどの固体レーザの発振効率を高めて、見掛け上のファイバ結合効率の向上を図った固体レーザ装置に関するものである。
一般に、励起用ランプから励起光をレーザ媒質に照射してレーザ媒質を励起するランプ励起型の固体レーザ装置では、熱的影響やその他の要因により照射平面上のビーム照射位置が変位することがある。このような場合には、レーザビーム取り出し用の光ファイバへのレーザビームの伝達が不十分となり、効率的な利用をすることができないという問題が生じる。そこで、従来では、レーザビームの平面上の照射位置が変動しても、レーザビームを光ファイバの中心に自動的に入射できるように調整するようにした光ファイバ入射補正装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この光ファイバ入射補正装置は、図3に示すように、レーザ媒質2と一対の励起用ランプ3とリアミラー4と出力ミラー5とを備えて構成された固体レーザ発振器1から出力されたレーザビームの一部を分割するビームスプリッタ6と、このビームスプリッタ6で反射されたレーザビームを集光して光ファイバ8の受光口8aに入射する集光レンズ7と、ビームスプリッタ6の次段に設けられて集光レンズ7と同一特性の修正用集光レンズ9と、この修正用集光レンズ9を通過したレーザビームを受光する検出部10と、検出部10および修正用集光レンズ9を光軸と直交する方向に移動する第1アクチュエータ11と、光ファイバ8の受光口8aおよび集光レンズ7を光軸と直交する方向に移動する第2アクチュエータ12と、検出部10の信号を受けて第1および第2アクチュエータ11,12の移動を制御する演算部13とを備えて構成されている。
そして、上記光ファイバ入射補正装置の演算部13は、主に光ファイバ8の交換やファイバテンション変動などに起因してレーザビームの照射位置がずれた場合に、この照射位置のずれを修正用集光レンズ9により検出部10上に照射されたレーザビームの照射位置に基づき検出し、検出部10および修正用集光レンズ9を光軸と直交する方向に移動させて検出部10の中心位置にレーザビームが当たるように制御する。つぎに、演算部13は、検出部10および修正用集光レンズ9の移動量と同一量だけ集光レンズ7および光ファイバ8の受光口8aを移動させる。これにより、レーザビームの中心は光ファイバ8の受光口8aの中心に正確に入射して光ファイバ8への集光性を常時最適な状態に自動調整することができ、ファイバ結合効率の悪化を防止できる。
特開平5−11146号公報
しかしながら、上記光ファイバ入射補正装置は、レーザビームの中心が光ファイバ8の受光口8aの中心に合致するように自動調整しているだけであって、光ファイバ8を通過するレーザビームのパワーの向上について何ら考慮していないので、最大で80〜90%程度のファイバ結合効率しか得ることができない。換言すると、上記光ファイバ入射補正装置では、互いに平行に位置する光ファイバ8の受光口8aとリアミラー4とが偶然に外部共振器を形成したと仮定しても、その外部共振器の発振ゲインを最適値に調整する手段を備えていないので、光ファイバ8を通過するレーザビームのパワーアップを期待できない。
また、上記光ファイバ入射補正装置を用いなくても、機械的変動に起因するレーザビームの照射位置の変位については、光ファイバ8の接続機構の剛性を高めれば解決することができる。一方、YAGロッドなどのレーザ媒質2の熱レンズ効果に起因するレーザビームの照射位置の変位については、このレーザビームの照射位置の変位が再現性を有していることから、レーザビームが最大パワーとなった時点でレーザビームが光ファイバ8の受光口8aの中心に入射するように調整すれば足りることである。
そこで本発明は、ファイバ結合効率を格段に向上させることができる構成を備えた固体レーザ装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体レーザ装置は、レーザ媒質とこのレーザ媒質に励起光を与えて励起する励起用ランプとリアミラーおよび出力ミラーからなる内部光共振器とを備えて構成された固体レーザ発振器を有し、この固体レーザ発振器から出射したレーザビームを光ファイバの受光端面に導いて取り出す光励起型のものにおいて、前記光ファイバにおける鏡面研磨された受光端面が、凹面を前記レーザ媒質に向けて設けられた前記リアミラーに対し平行に配置されて、前記リアミラーと前記受光端面とにより外部光共振器が構成され、前記固体レーザ発振器から出射したレーザビームを1.4〜2倍の拡大倍率に非平行に拡大するビームエキスパンダと前記ビームエキスパンダにより拡大されたレーザビームを前記光ファイバの受光端面に集光させる集光レンズとを備え、前記ビームエキスパンダは、2種のレンズの間隔を可変して前記光ファイバの受光端面へのレーザビームの入射角が所定値に調整されることにより、前記光ファイバでのレーザビームの通過率が最大となるように設定されていることを特徴としている。
この固体レーザ装置では、固定レーザ装置が一般的に備えている内部光共振器に加えて、光ファイバの受光端面を有効に活用して外部光共振器を別途設けるとともに、この外部光共振器の発振ゲインを、ビームエキスパンダによる光ファイバの受光端面ヘのレーザビームの入射角の調整によって向上するように設定していることから、発振効率の向上に伴って光ファイバ内を通過するレーザビームのパワーの増大を図ることができ、ファイバ結合効率が格段に向上する。
上記発明において、出力ミラーの曲率が無限大であり、凹面ミラーからなるリアミラーの曲率をRL(m)とし、内部光共振器の共振器長をL(m)としたときに、曲率RLが、−13L>RL>−23Lないし−15L>RL>−21Lの範囲内に設定され、且つ、レーザ媒質へのランタノイド希土元素のドープ量をNd(%)とし、前記レーザ媒質の励起長をPL(m)としたときに、Nd=−2PL+4/3±0.1の関係式が成立する条件が設定されていることが好ましい。この構成によれば、固体レーザ発振器の発振効率が高まってレーザビームが常に安定して出力され、ファイバ結合効率がさらに向上する。
同上の構成において、さらに、−9≦RL≦−11とし、0.11≦PL≦0.25ないし0.55≦PL≦0.65とし、9≦Nd(%)≦1.1とする条件が設定されていることが好ましい。この構成によれば、光ファイバの受光端面とリアミラーとからなる外部光共振器による外部共振が一層安定に行われて、ファイバ結合効率が格段に向上する。
以上のように本発明の固体レーザ装置によれば、既存の固定レーザ装置が一般的に備えている内部光共振器に加えて、光ファイバの受光端面を有効に活用して外部光共振器を別途設けるとともに、この外部光共振器の発振ゲインを、ビームエキスパンダによる光ファイバの受光端面ヘのレーザビームの入射角の調整によって向上するように設定していることから、発振効率の向上に伴って光ファイバ内を通過するレーザビームのパワーの増大を図ることができ、ファイバ結合効率が格段に向上する。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る固体レーザ装置を示す概略構成図であり、先ず、同図の固体レーザ装置の概略構成について説明する。この固体レーザ装置の本体部分である固体レーザ発振器14は、丸棒状のレーザ媒質17と、このレーザ媒質17に対し近傍箇所で平行に配置された単一の励起用ランプ18と、レーザ媒質17および励起用ランプ18を収納した集光器ケース19と、レーザ媒質17の光軸上の両側に配置されたリアミラー20と出力ミラー21とで構成されて励起用ランプ18からの励起光によって励起されたレーザ媒質17から発生するレーザビーム23を正帰還してレーザ発振を実現する内部光共振器22と、ランプ励起されたレーザビーム23を通過させる円形の光通過孔を有するアパーチャ24とを備えて構成されている。
上記アパーチャ24および出力ミラー21をそれぞれ通過したレーザビーム23は、ビームエキスパンダ27によって非平行に拡大される。すなわち、ビームエキスパンダ27は、間隔を存して対置された凹面レンズ28と凸面レンズ29とにより構成されて、アパーチャ24および出力ミラー21を通過したレーザビーム23を1.4〜2倍の光径に拡大する。この拡大されたレーザビーム23は、このレーザビーム23の光軸に対し45°の傾斜角度に配置された透明反射ミラー30によって自体の光軸に対し直交方向に向け反射するように光路変更されて、焦点距離が30〜50mmである回折限界集光レンズ31によって光ファイバ32の受光端面32aに焦点を結ぶように集光されて入射し、光ファイバ32を通して取り出される。
励起用ランプ18に駆動電力を供給するランプ駆動電源33は、交流電源34の商用交流電力を整流回路37によって直流電力に変換し、この直流電力により電解コンデンサ38を充電し、この電解コンデンザ38の充電電荷を、チョッパ回路39によって所定のチョッピング周期でスイッチング制御されるスイッチング素子40を介して放電させたのち、この放電電流をリアクタンス素子41および逆流防止用ダイオード42を介して励起用ランプ18の電極に供給している。したがって、励起用ランプ18はフラッシュ制御されてレーザ媒質17がパルス励起される。上記スイッチング素子40としては、この実施の形態において電圧制御形トランジスタであるIGBTが用いられている。このスイッチング素子40は印加電圧が制御されることによって電解コンデンサ38の放電電流を定電流制御する。また、リアクタンス素子41は、電流チョッピング周期を最適化するよう機能する。
図2は、上記固体レーザ発振器14の集光器ケース19の箇所で切断した拡大断面図であり、図1と同一のものには同一の符号を付して、重複する説明を省略する。レーザ媒質17および励起用ランプ18を内部に収納する集光器ケース19は、楕円形の孔を有し、その孔の内面が金めっきされて楕円形集光ミラー43が形成されている。この楕円形集光ミラー43には2つの焦点軸が存在し、そのうちの一方の焦点軸位置にレーザ媒質17が、且つ他方の焦点軸位置に励起用ランプ18がそれぞれ配置されている。楕円形集光ミラー43は、幾何学の原理によって一方の焦点軸位置に配置された励起用ランプ18から出射した励起光44の全てを反射させて他方の焦点軸位置に配置されたレーザ媒質17に集光させることができ、1本の励起用ランプ18から出射する励起光44に対するレーザ媒質17の励起効率が格段に向上する。なお、集光器ケース19には、上記楕円形集光ミラー43に代えて、放物線形集光ミラーなどを形成してもよい。要は励起用ランプ18から出射した励起光44の全てをレーザ媒質17に集光できるものであればよい。
レーザ媒質17としては、この実施の形態において、丸棒状のYAGロッドが用いられている。このレーザ媒質17は、ロッド用フローチューブ45内に収納された状態で集光器ケース19に保持されている。一方、励起用ランプ18としては、この実施の形態において、クリプトンガス封入ランプまたはキセノンガス封入ランプが用いらている。この励起用ランプ18はランプ用フローチューブ46内に収納された状態で集光器ケース19に保持されている。
つぎに、上記固体レーザ装置の細部構成について説明する。レーザ媒質17として用いているYAGロッドは、ネオジウムなどのランタノイド希土元素をレーザ材料の中心軸に対して両側のドープ量が対称となるように0.8%から1%ドープしたものであり、これにより、レーザ媒質17の熱レンズ効果の発生が抑制されている。一般に、単一のみ設ける励起用ランプ18は、2本の励起用ランプを用いる場合よりもレーザ媒質17の熱レンズ効果によって大きな反りが発生し易くなるが、レーザ媒質17の熱レンズ効果の発生が上述のように抑制されていることにより、反りの発生が可及的に抑制される。上記励起用ランプ18に駆動電力を供給するランプ駆動電源33は、低インピーダンスのチョッパインバータ電流制御方式に構成されて、2個の励起用ランプを個々に駆動するランプ駆動電源の出力電圧の1.2倍以上の高電圧を励起用ランプ18に印加できる。
光ファイバ32によって取り出すレーザビーム23によりレーザ溶接などの加工を連続的に行う際には、レーザ出力をパワーアップしていくに従って光ファイバ32の受光端面32aへのレーザビーム23の集光点が一方向に向け移動していく。このレーザビーム23の集光点の位置ずれは、レーザ媒質17のランタノイド希土元素のドープ量のばらつきや、励起用ランプ18からの励起光44がレーザ媒質17における励起用ランプ18との対向面側に多く照射することによる光アンバランスでレーザ媒質17に生じる反りなどに起因して発生する。
そこで、上記固体レーザ装置では、固体レーザ発振器14からのレーザビーム23を透明反射ミラー30によってレーザビーム23の光軸に対し直交方向に反射させたのち回折限界集光レンズ31で光ファイバ32の受光端面32aに集光させる構成とすることにより、透明反射ミラー30のレーザビーム23の反射方向とは反対側から光ファイバ32の受光端面32aへのレーザビーム23の集光点を透明反射ミラー30を通じて透視できるようにして、透明反射ミラー30に対し光ファイバ32とは反対側におけるレーザビーム23の延長線上に、作業者がレーザビーム23の集光点を正確に視認できる観察系47を設ける。
そして、上述のレーザビーム23を用いた加工、例えばレーザ溶接を連続的に行う際に、レーザ出力を300W以上に向けて徐々に増大させていき、それに伴って光ファイバ32の受光端面32aへのレーザビーム23の集光点が眩しく光りながら再現性良く変位していくのを作業者が観察系47を通して正確に確認し、レーザ出力が所定の最大パワーに達した時点で、光ファイバ32と回折限界集光レンズ31とを一体的に変位させるか、或いは透明反射ミラー30を回動させて傾斜角度を変えることにより、レーザビーム23の集光点が光ファイバ32の受光端面32aの中心に合致するように補正する。これにより、170mm以上の比較的長いレーザ媒質17が励起用ランプ18による光励起を一方側からのみ受けることに起因してレーザ媒質17に熱歪による反りが発生し、そのレーザ媒質17の反りに伴いレーザビーム23の光ファイバ32の受光端面32aへの集光点が比較的大きく変位する場合であっても、その変位を正確に補正することができる。
つぎに、上記固体レーザ装置の特長とする構成について詳細に説明する。この固体レーザ装置では、光ファイバ32の受光端面32aが、鏡面研磨されて、入射するレーザビーム23の例えば3.2%を自然反射させるミラーとして機能するとともに、凹面をレーザ媒質17に向けて設けられたリアミラー20に対し平行に配置されている。したがって、この固体レーザ装置は、リアミラー20と出力ミラー21とにより構成された既存の内部光共振器22に加えて、光ファイバ32の鏡面研磨された受光端面32aを共振器ミラーとして利用することにより、リアミラー20と光ファイバ32の受光端面32aとにより外部光共振器が構成されている。
しかも、上記のように構成した外部光共振器では、固体レーザ発振器14から出射したレーザビーム23を、ビームエキスパンダ27によって光径が1.4〜2倍(レンズ比がf100:−f60〜−F50)になるように非平行に拡大したのち、焦点距離が30〜50mmの回折限界集光レンズ31を用いて直径が例えば0.6mmの光ファイバ32の受光端面32aに集光する際に、ビームエキスパンダ27における凹面レンズ28と凸面レンズ29との間隔を可変することにより、光ファイバ32の受光端面32aへのレーザビーム23の入射角つまり光ファイバ32のNAを調整して、光ファイバ32でのレーザビーム23の通過率が最大となるように設定されている。したがって、この固体レーザ装置では、内部光共振器22に加えて、外部光共振器を設けるとともに、この外部光共振器の発振ゲインをビームエキスパンダ27の調整によって最適に調整していることから、発振効率の向上に伴って光ファイバ32内を通過するレーザビーム23のパワーの増大を図ることができ、ファイバ結合効率が格段に向上する。
また、上記固体レーザ装置では、出力ミラー21の曲率が無限大であり、凹面ミラーであるリアミラー20の曲率をRL(m)とし、内部光共振器22の共振器長をL(m)としたときに、曲率RLが、−13L>RL>−23Lないし−15L>RL>−21Lの範囲内に設定され、且つ、レーザ媒質17へのランタノイド希土元素のドープ量をNd(%)とし、レーザ媒質17の励起長をPL(m)としたときに、Nd=−2PL+4/3±0.1の関係式が成立する条件に設定されている。これにより、固体レーザ発振器14の発振効率が高まってレーザビーム23が常に安定して出力され、ファイバ結合効率が一層向上する。
さらに、−9≦RL(m)≦−11とし、0.11≦PL(m)≦0.25ないし0.55≦PL(m)≦0.65とし、9≦Nd(%)≦1.1の条件に設定すれば、光ファイバ32の受光端面32aとリアミラー20からなる外部光共振器による外部発振が一層安定化されて、ファイバ結合効率が一層向上する。
つぎに、上記実施の形態における実験結果の具体的な数値を表1に示す。
Figure 2005051025
表1の結果は、レーザ媒質17として、直径が10mmで長さが210mmのYAGロッドにネオジウムを0.9%のドープ量にドープしたものを用い、出力ミラー21として、曲率が無限大のものを用い、内部光共振器22の共振器長Lを0.6mに設定し、ビームエキスパンダ27の拡大倍率を100/60に設定し、回折限界集光レンズ31として、焦点距離が40mmのものを用いて得られたものである。また、表1の透過率は、直径が0.6mmで長さが20mのSI型YAG用石英光ファイバ内に対し入射前のレーザビーム23と出射後のレーザビームとの各々のレーザパワーを測定したものである。
この実験結果から明らかなように、従来の固体レーザ装置のファイバ結合効率(透過率)が80〜90%程度であるのに対し、実施の形態の固体レーザ装置では、見掛け上の透過率が100%近くまで向上している。この良好な結果は、光ファイバ32の受光端面32aとリアミラー20とからなる外部光共振器を好適に外部発振するように設定したことによって発振効率が向上したのに伴い得られたものである。この場合、光ファイバ32の受光端面32aでの反射損失が約7%と、光ファイバ32に対するカップリング損失が約2%と、光ファイバ損失が約2%との計11%程度の損失が生じるが、通常のランプ励起型YAGレーザの発振効率(投入電力に対するレーザビームの出力効率)が3%程度であって、この発振効率が外部光共振器による外部共振によって10%程度改善されるので、3%×110%=3.3%となり、このような結果が得られることを表1が示している。
上述したように、上記実施の形態の固体レーザ装置では、既存の固体レーザ装置による一般的なファイバ結合効率である80〜90%に対し10%以上も見掛け上のファイバ結合効率が向上する結果を得ることができる。この10%ものファイバ結合効率の向上は、発振効率が3%しかないYAGレーザにとっては大きな改善である。例えば、出力が1KWのYAGレーザでは、1KW/0.03=33.3KWもの駆動電力が必要となるが、上記実施の形態では、33.3KWの10%の3.3KWの駆動電力を削減して同じ発振効率を得ることができるので、大きな省エネルギ効果を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る固体レーザ装置を示す概略構成図。 同上の固体レーザ装置における固体レーザ発振器を示す拡大断面図。 従来の光ファイバ入射補正装置を示す概略構成図。
符号の説明
14 固体レーザ発振器
17 レーザ媒質
18 励起用ランプ
20 リアミラー
21 出力ミラー
22 内部光共振器
23 レーザビーム
27 ビームエキスパンダ
28,29 ビームエキスパンダのレンズ
31 回折限界集光レンズ(集光レンズ)
32 光ファイバ
32a 受光端面
44 励起光

Claims (3)

  1. レーザ媒質とこのレーザ媒質に励起光を与えて励起する励起用ランプとリアミラーおよび出力ミラーからなる内部光共振器とを備えて構成された固体レーザ発振器を有し、この固体レーザ発振器から出射したレーザビームを光ファイバの受光端面に導いて取り出す光励起型固体レーザ装置において、
    前記光ファイバにおける鏡面研磨された受光端面が、凹面を前記レーザ媒質に向けて設けられた前記リアミラーに対し平行に配置されて、前記リアミラーと前記受光端面とにより外部光共振器が構成され、
    前記固体レーザ発振器から出射したレーザビームを1.4〜2倍の拡大倍率に非平行に拡大するビームエキスパンダと
    前記ビームエキスパンダにより拡大されたレーザビームを前記光ファイバの受光端面に集光させる集光レンズとを備え、
    前記ビームエキスパンダは、2種のレンズの間隔を可変して前記光ファイバの受光端面へのレーザビームの入射角が所定値に調整されることにより、前記光ファイバでのレーザビームの通過率が最大となるように設定されていることを特徴とする固体レーザ装置。
  2. 出力ミラーの曲率が無限大であり、凹面ミラーからなるリアミラーの曲率をRL(m)とし、内部光共振器の共振器長をL(m)としたときに、曲率RLが、−13L>RL>−23Lないし−15L>RL>−21Lの範囲内に設定され、且つ、レーザ媒質へのランタノイド希土元素のドープ量をNd(%)とし、前記レーザ媒質の励起長をPL(m)としたときに、Nd=−2PL+4/3±0.1の関係式が成立する条件が設定されている請求項1に記載の固体レーザ装置。
  3. −9≦RL≦−11とし、0.11≦PL≦0.25ないし0.55≦PL≦0.65とし、9≦Nd(%)≦1.1とする条件が設定されている請求項2に記載の固体レーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016021576A (ja) * 2010-02-24 2016-02-04 アルコン レンゼックス, インコーポレーテッド 走査速度に従い調節可能な繰り返し率を有する高出力のフェムト秒レーザ

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