JP2005050584A - 燃料電池用セパレータ - Google Patents

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圭二 橋本
Kosuke Kawajiri
浩右 川尻
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Abstract

【課題】生産性の向上を可能とするとともに、シール性を良好に確保する燃料電池用セパレータを提供すること。
【解決手段】セパレータ10は、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12を有しており、その金属板本体11a,12aの略中央部分には窪み部11b,12bが形成されている。そして、窪み部11b,12b内にはガス導入口11c,12cとガス排出口11d,12dが形成されており、これらの間にはガス供給流路11f,12fが形成されている。この部材11,12間には、第1フレーム13、第2フレーム14および冷却水フレーム15が積層される。このとき、各フレーム13、14および15は、収容孔13b,14bおよび導通孔15b内に窪み部11b,12bを収容して積層される。この状態にて、セパレータ10は、かしめリング16によってかしめられ、一体的に構成される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池、特に燃料電池に採用されるセパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、下記の特許文献1に示すような燃料電池は知られている。この燃料電池は、センタープレートの上下面にて断面略コの字状に折り曲げられて細長い流路を形成するコルゲート材と、このセンタープレートとコルゲート材を外方から気密的に収容するマスクプレートとから構成されるセパレータを有している。そして、このセパレータはマスクプレートの上下面にてドライシールおよび電解質板を挟持した状態で積層される。このように設けられたドライシールは、電解質板からの電解液が外部に漏出することを防止するようになっている。
【0003】
また、例えば、下記の特許文献2に示すような燃料電池も知られている。この燃料電池は、2枚のメタルセパレータ間に挟持された樹脂フレームと、同樹脂フレーム間に膜−電極アッセンブリ(MEA)が挟持されて構成されたセパレータを有している。そして、挟持される樹脂フレームには、同フレーム同士を接着するための接着剤のはみ出しを防止するシール保持堰や、供給される燃料ガスおよび酸化ガスをガス流路高さを維持するための突起が形成されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−36781号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2003−77499号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に示した従来のセパレータにおいては、コルゲート材の凹凸形状を気密性を有してガス流路とするとともに、積層されて燃料電池用スタックを形成するために、マスクプレートを設ける必要がある。このとき、マスクプレートは、センタープレートおよびコルゲート材を収容する必要があり、燃料電池用スタックが大型化する可能性がある。また、セパレータの積層に際して、ドライシールが電解質板を包囲するように配置されなければならないため、別途ドライシールの組み付け工程が必要である。さらに、ドライシールは、隣接するマスクプレート間に接着されるため、異材料同士の接着となり、十分な接着効果が得られない場合がある。また、上記特許文献2に示した従来のメタルセパレータにおいては、樹脂フレームに凹凸形状を形成する必要があり、成形コストが増大する場合がある。
【0007】
【発明の概要】
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、生産性の向上を可能とするとともに、シール性を良好に確保する燃料電池用セパレータを提供することにある。
【0008】
本発明の特徴は、燃料電池セパレータを、金属薄板の略中央部分に窪み部が形成されており、同窪み部内にて所定ガスを電極に供給するガス供給部が形成された第1および第2のセパレータ部材と、前記第1および第2のセパレータ部材に形成された窪み部を収容する収容孔が形成された非金属製のフレームとを備え、前記第1および第2のセパレータ部材間にて前記フレームの収容孔に前記窪み部を収容して、第1および第2セパレータ部材と前記フレームとを一体的に構成したことにある。
【0009】
これによれば、窪み部内にガス供給流路を形成することにより、窪み部の上端面にて隣接する燃料電池用セパレータを積層することができる。このため、別途マスクプレートを設ける必要がなく、燃料電池用セパレータを構成する部品点数を減らすことができるとともに、燃料電池スタックを小型化することができる。また、窪み部をフレームの収容孔に収容して燃料電池用セパレータを構成することにより、窪み部の上端部分周辺は、フレームと当接した状態とすることができる。これにより、燃料電池用セパレータを複数積層して燃料電池スタックを形成する際に高圧をかけて強固に積層されても、第1および第2のセパレータ部材の変形を防止することができる。ここで、フレームの非金属材料としては、樹脂材料を採用可能であることはいうまでもなく、例えば、カーボン材料などを採用することができる。
【0010】
このため、セパレータ同士を、例えば、接着剤を用いて接合する場合に、接着層がセパレータ部材の変形によって破壊されないため、良好な接着強度を得ることでき、導入された所定ガスの漏出も確実に防止することができる。また、隣接するセパレータ間にて電極膜を挟持するように燃料電池スタックが形成される場合がある。この場合においても、電極膜を挟持している部分の変形が防止されるため、燃料電池の導電性を良好に確保することができる。
【0011】
さらに、フレームは、窪み部を収容して構成されるため、例えば、接着剤によって各部材が互いに接着される場合であっても、各部材の接着位置を位置決めする必要がない。これにより、極めて容易に接着することができて、生産性を向上することができる。また、各部材を接着した場合に、接着剤が硬化するまでの間に各部材がずれることも防止することができるため、燃料電池用セパレータの製造品質を向上することもできる。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記フレームは、同フレームを構成する複数の構成部材が一体的に組み立てられて形成されることにもある。これによれば、例えば、射出成形などによって、構成部材を作製することができ、材料の歩留まりを高めることができる。また、これら作製した構成部材を組み立ててフレームを形成することにより収容孔が形成される。このため、窪み部をフレームの収容孔に収容して燃料電池用セパレータを構成することにより、窪み部の上端部分周辺は、フレームと当接した状態とすることができる。これにより、燃料電池用セパレータを複数積層して燃料電池スタックを形成する際に高圧をかけて強固に積層されても、第1および第2のセパレータ部材の変形を防止することができる。
【0013】
また、本発明の他の特徴は、前記フレームを、前記第1および第2のセパレータ部材に形成された窪み部をそれぞれ収容する収容孔が形成された第1および第2のフレーム部材と、前記第1および第2のフレーム部材間に配置されて、前記第1および第2のセパレータ部材を冷却する冷却液を導通する導通孔が形成された冷却液フレーム部材とから構成したことにもある。
【0014】
これによれば、冷却水フレームが第1および第2のフレーム間に配置されるため、例えば、これら各部材を接着する場合には、材質が同質であり、良好な接着効果を得ることができる。したがって、シール性を良好に確保することができて、冷却水の漏出を長期間に渡り確保することができる。
【0015】
また、本発明の他の特徴は、前記第1および第2のフレーム部材に形成された収容孔と前記冷却液フレーム部材に形成された導通孔とを打ち抜き加工によって成形したことにもある。これによれば、極めて容易に収容孔と導通孔とを形成することができて、成形コストを小さくすることができる。
【0016】
また、本発明の他の特徴は、燃料電池用セパレータを、前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームとをかしめて一体的に構成したことにもある。これによれば、各構成部材を互いに接着する必要がなく、接着剤を所定位置に塗布する接着工程を省略することができる。また、接着剤が硬化するまでの時間が不要となる。したがって、燃料電池用セパレータの生産性を向上することができる。
【0017】
また、本発明の他の特徴は、燃料電池用セパレータを、前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームとをその外周縁部分にてかしめて一体的に構成したことにもある。この場合、前記フレームが前記第1および第2のフレーム部材と、同第1および第2のフレーム部材に比して外形寸法が所定量大きな冷却水フレーム部材とから構成されており、前記第1および第2のセパレータ部材と前記冷却水フレーム部材とをその外周縁部分にてかしめて一体的に構成するとよい。また、前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームは、前記所定ガスを前記ガス供給部に導通するとともに、隣接する第2または第1のセパレータ部材のガス供給部に前記所定ガスを導通する複数の導通部が形成されており、同導通部の開口端部周辺にて、前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームとをかしめて一体的に構成するとよい。
【0018】
これらによれば、第1および第2のセパレータ部材とフレームとが外周縁部分にてかしめられることにより、第1および第2のセパレータ部材とフレームとを強固に挟持してかしめることができる。また、第1および第2のセパレータ部材と冷却水フレームが、その外周縁部分にてかしめられた場合には、第1および第2のセパレータ部材と冷却水フレーム間が強固に挟持されるため、極めて良好なシール性を確保することができる。また、複数の導通部の開口端部周辺にてかしめられた場合には、燃料電池用セパレータ全体をより均一にかしめることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1実施形態に係る燃料電池用セパレータ10(以下、単にセパレータ10をいう)を図面を用いて説明する。セパレータ10は、図1に示すように、隣接するセパレータ10間にアノード電極AE、電解質膜EFおよびカソード電極CEが積層されて構成される膜−電極アッセンブリ(以下、MEA(:Membrane−Electrode Assembly)という)が配置された状態にて積層される。そして、隣接するセパレータ10同士は、図示しない接着層を介して、互いに接合されて燃料電池スタックを構成する。
【0020】
また、隣接するセパレータ10同士は、MEAの電解質膜EFを挟持して積層されており、一方のセパレータ10がアノード電極AEに燃料ガス(例えば、水素ガス)を供給し、他方のセパレータ10がカソード電極CEに酸化剤ガス(例えば、空気)を供給する。このように、隣接するセパレータ10同士が電解質膜EFを挟持することにより、燃料ガスと酸化剤ガスが混合されないようになっている。なお、燃料電池の詳細な構造については、本発明に直接関係しないため、その詳細な説明を省略する。
【0021】
セパレータ10は、図2に示すように、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12を備えており、第1セパレータ部材11と第2セパレータ部材12間に第1フレーム13、第2フレーム14および冷却水フレーム15を挟持して一体的に構成される。そして、これらの各部材は、かしめリング16によってかしめられて、図3に示すように、セパレータ10が形成される。
【0022】
第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12は、ともに同一の構造とされていて、その一側にて燃料電池スタックの外部から供給される燃料ガスまたは酸化剤ガス(以下、単にガスという)をMEAのアノード電極AEまたはカソード電極CEに供給する。そして、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12は、その他側にて、互いに当接されて、セパレータ10の外形を形成する。
【0023】
これら第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12は、薄肉の金属板本体11a,12a(例えば、板厚が0.1mm程度のステンレス板など)から形成されており、この金属板本体11a,12aの略中央部分には、所定深さ(例えば、0.5mm程度)の窪み部11b,12bが形成されている。なお、金属板としては、他に、例えば、金めっきなどの防錆処理を施した鋼板などを採用することができる。
【0024】
そして、窪み部11b,12b内には、導通部を構成するガス導入口11c,12cと、同導入口11c,12cから窪み部11b,12bの対角線方向に隔離された位置にガス排出口11d,12dが形成されている。また、窪み部11b,12b内のガス導入口11c,12cとガス排出口11d,12d間には、ガス供給部としてのガス導入流路11e,12e、ガス供給流路11f,12fおよびガス排出流路11g,12gが形成されている。
【0025】
ガス導入口11c,12cは、略長方形とされた貫通孔であり、燃料電池スタックの外部から導入されたガスを窪み部11b,12b内に取り込むとともに、積層された他のセパレータ10にガスを流通する。ガス排出口11d,12dも、略長方形とされた貫通孔であり、MEAのアノード電極AEまたはカソード電極CEにて未反応のガスを窪み部11b,12b外に排出するとともに、積層された他のセパレータ10からの未反応ガスを流通する。ガス導入流路11e,12eは、窪み部11b,12b内に導入されたガスをガス供給流路11f,12fに流通する流路であり、ガス導入口11c,12cからガス供給流路11f,12fに向けて広くなるように形成されている。
【0026】
ガス供給流路11f,12fは、一側にてガス導入流路11e,12eから流通された燃料ガスまたは酸化剤ガスをアノード電極AEまたはカソード電極CEに供給する流路である。また、ガス供給流路11f,12fは、その他側にて冷却水フレーム15により取り込まれた冷却水を流通する流路を形成する。このため、ガス供給流路11f,12fは、例えば、プレス成形や液圧成形などによって、窪み部11b,12bの底面から上端面方向に所定量(例えば、0.5mm程度)だけ突出するように成形された多数の筋状の凸部を有しており、この多数の凸部により区画されて流路が形成されている。ガス排出流路11g,12gは、ガス供給流路11f,12fから未反応のガスをガス排出口11d,12dに流通する流路であり、ガス排出口11d,12dに向けて狭くなるように形成されている。
【0027】
また、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の金属板本体11a,12aには、導通部を構成するガス導通口11h,12hと、同導通口11h,12hから金属板本体11a,12aの対角線方向に隔離された位置にガス導出口11i、12iとが形成されている。また、金属板本体11a,12aには、冷却水を冷却フレーム15および他のセパレータ10に供給するための冷却水導入口11j,12jと、同導入口11j,12jから金属板本体11a,12aの長手方向に隔離された位置に冷却水排出口11k,12kが形成されている。
【0028】
ガス導通口11h,12hは、略長方形とされた貫通孔であり、燃料電池スタックの外部から導入されたガスを他側に接する第1セパレータ部材11または第2セパレータ部材12のガス導入口11c,12cに流通するとともに、積層された他のセパレータ10に対してガスを流通する。ガス導出口11i,12iも、略長方形とされた貫通孔であり、他側に接する第1セパレータ部材11または第2セパレータ部材12のガス排出口11d,12dからの未反応のガスを流通するとともに、積層された他のセパレータ10からの未反応のガスを流通する。
【0029】
冷却水導入口11j,12jは、略円形とされた貫通孔であり、燃料電池スタックの外部から導入された冷却水を冷却水フレーム15に流通するとともに、積層された他のセパレータ10に冷却水を流通するものである。冷却水排出口11k,12kも、略円形とされた貫通孔であり、冷却水フレーム15内を流通した冷却水を外部に排出するとともに、積層された他のセパレータ10から排出された冷却水を流通するためのものである。
【0030】
また、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の金属板本体11a,12aの外周縁部分には、窪み部11b,12bの形成方向に所定長さ(例えば、0.5mm程度)だけ略直角に折り曲げられた折曲部11l,12lが形成されている。そして、折曲部11l,12lの先端部分は、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の外方に折り曲げられていて、フランジ部11m,12mが形成されている。
【0031】
第1フレーム13および第2フレーム14は、ともに同一の構造とされていて、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12にその一側にて固着されるものである。これら第1フレーム13および第2フレーム14は、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の折曲部11l,12lの内寸法と略同一の外形寸法とされるとともに、窪み部11b,12bの所定深さよりも小さい板厚(例えば、0.3mm)とされた薄肉の樹脂板本体13a,14aから成形されている。なお、樹脂板本体13a,14aとしては、例えば、ポリカーボネートやガラスエポキシ樹脂などを採用することができる。
【0032】
そして、樹脂板本体13a,14aの略中央部分には、窪み部11b,12bの外形と相似形であり、窪み部11b,12bの外形寸法に比してわずかに大きい収容孔13b,14bが形成されている。また、樹脂板本体13a,14aには、第1セパレータ部材11または第2セパレータ部材12の窪み部11b,12bを収容した状態で、ガス導通口11h,12h、ガス導出口11i、12i、冷却水導入口11j,12jおよび冷却水排出口11k,12kの各貫通孔に対応する位置に、同各貫通孔の形状と略同一の形状とされた貫通孔13c,13d,13e,13fおよび貫通孔14c,14d,14e,14fが形成されている。
【0033】
ここで、収容孔13b,14b、貫通孔13c〜13fおよび貫通孔14c〜14fは、樹脂板本体13a,14aに対して、例えば、打ち抜き成形を施すことにより形成される。なお、第1フレーム13および第2フレーム14は、収容孔13b,14b、貫通孔13c〜13fおよび貫通孔14c〜14fを有するように、例えば、射出成形によって成形可能であることはいうまでもない。この場合、第1フレーム13および第2フレーム14を複数の構成部材に予め分割し、同分割した構成部材を射出成形によって成形することも可能である。
【0034】
冷却水フレーム15は、第1フレーム13と第2フレーム14間に配置されていて、第1セパレータ部材11と第2セパレータ部材12のガス供給流路11e,12eの他側に冷却水を流通させるものである。冷却水フレーム15は、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の外形寸法すなわちフランジ部11m,12mの外周寸法と略同一の外形寸法とされた樹脂板本体15aから形成されている。
【0035】
そして、樹脂板本体15aの略中央部分には、セパレータ10を構成した際に、冷却水が流通するための流路を構成するための導通孔15bが形成されている。また、樹脂板本体15aには、ガス導入口11c,12c、ガス排出口11d,12d、ガス導通口11h,12hおよびガス導出口11i、12iにそれぞれ対応した位置に、貫通孔15c,15d,15e,15fが形成されている。ここで、導通孔15bおよび貫通孔15c〜15fは、樹脂板本体15aに対して、例えば、打ち抜き成形を施すことにより形成される。なお、冷却水フレーム15は、導通孔15bおよび貫通孔15c〜15fを有するように、例えば、射出成形によって成形可能であることはいうまでもない。
【0036】
かしめリング16は、第1セパレータ部材11、第1フレーム13、冷却水フレーム15、第2フレーム14および第2セパレータ部材12が順に積層された状態にて、これらを一体的にかしめるものである。このかしめリング16は、ガス導入口11c,12c、ガス排出口11d,12d、ガス導通口11h,12hおよびガス導出口11i、12iのそれぞれの開口周縁部分をかしめるための開口かしめリング16aと,第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の外周をかしめるための外周かしめリング16bとから構成されている。
【0037】
開口かしめリング16aは、ガス導入口11c,12c、ガス排出口11d,12d、ガス導通口11h,12hおよびガス導出口11i、12iの開口寸法に比してわずかに小さい外径寸法を有しており、各口の形状と相似の形状とされている。そして、開口かしめリング16aは、図3のA−A断面およびC−C断面を示した図4(a)および(c)に示すように、その端部が外方(第1セパレータ部材11と第2セパレータ部材12の表面に接触する方向)に折り曲げられる。これにより、かしめリング16は、第1セパレータ部材11、第1フレーム13、冷却水フレーム15、第2フレーム14および第2セパレータ部材12を一体的にかしめる。
【0038】
外周かしめリング16bは、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12のフランジ部11m,12mの外周寸法に比して、わずかに大きな内径寸法を有して環状に形成されている。そして、外周かしめリング16bは、図3のB−B断面を示した図4(b)に示すように、フランジ部11m,12mと、フランジ部11m,12m間に配置された冷却水フレーム15とを一体的にかしめる。
【0039】
このように構成されたセパレータ10は、図5に概略的に示すように、隣接するセパレータ10間にMEAを配置して積層される。このセパレータ10の積層において、セパレータ10の開口かしめリング16aの折り曲げ部分は、第1セパレータ部材11または第2セパレータ部材12の窪み部11b,12b内に収容される。また、外周かしめリング16bの折り曲げ部分は、フランジ部11m,12mに当接した状態とされる。このため、隣接するセパレータ10同士は、かしめリング16の折り曲げ部分を逃がした状態で積層されるため、燃料電池スタックをコンパクトにすることができる。
【0040】
そして、この状態にて、燃料電池スタックの外部から燃料ガスが導入されると、燃料ガスは、第1セパレータ部材11のガス導入口11cから窪み部11b内に取り込まれる。このとき、燃料ガスの一部は、ガス導入口11cを通過して第2セパレータ部材12のガス導通口12hに流れて、隣接するセパレータ10の第1セパレータ部材11のガス導入口11cに燃料ガスが供給される。
【0041】
ガス導入口11cによって窪み部11b内に取り込まれた燃料ガスは、ガス導入流路11eを通ってガス供給流路11fに流れる。これにより、燃料ガスは、ガス供給流路11fの上面に配置されたアノード電極AEに供給される。そして、アノード電極AEにて未反応の燃料ガスは、ガス排出流路11gを通ってガス排出口11dに流れて、燃料電池スタックの外部に排出される。
【0042】
また、燃料電池スタックの外部から酸化剤ガスが導入されると、酸化剤ガスは、第1セパレータ部材11のガス導通口11hを通って第2セパレータ部材12のガス導入口12cに流れる。そして、酸化剤ガスは、ガス導入口12cによって窪み部12b内に取り込まれる。このとき、酸化剤ガスの一部は、ガス導入口12cを通過して、隣接するセパレータ10の第1セパレータ部材11のガス導通口11hに酸化剤ガスが供給される。
【0043】
ガス導入口12cによって窪み部12b内に取り込まれた酸化剤ガスは、ガス導入流路12eを通ってガス供給流路12fに流れる。これにより、酸化剤ガスは、ガス供給流路12fの上面(図5においては下面)に配置されたカソード電極CEに供給される。そして、カソード電極CEにて未反応の燃料ガスは、ガス排出流路12gを通ってガス排出口12dに流れて、燃料電池スタックの外部に排出される。
【0044】
また、燃料電池スタックの外部から冷却水が導入されると、冷却水は、第1セパレータ部材11の冷却水導入口11jから冷却水フレーム15に供給される。このとき、冷却水の一部は、第2セパレータ部材12の冷却水排出口12kを通って隣接するセパレータ10の第1セパレータ部材11の冷却水導入口11jに供給される。
【0045】
冷却水導入口11jから冷却水フレーム15に供給された冷却水は、導通孔15b内およびガス供給流路11f,12fの他側にて形成された流路内を流れて、セパレータ10を冷却する。そして、冷却水は、冷却水排出口11kを通って、燃料電池スタックの外部に排出される。また、隣接するセパレータ10から排出された冷却水は、第2セパレータ部材12の冷却水導入口12jから第1セパレータ部材11の冷却水排出口11kを通って、燃料電池スタックの外部に排出される。
【0046】
以上の説明からも理解できるように、この第1実施形態によれば、セパレータ10は、第1セパレータ部材11、第1フレーム13、冷却水フレーム15、第2フレーム14および第2セパレータ部材12がかしめリング16によって一体的にかしめられて構成される。これにより、第1フレーム13、第2フレーム14および冷却水フレーム15間のシール性を良好に保つことができる。また、これらフレーム間で接着を行う必要がなくなるため、接着剤を所定位置に塗布する接着工程を省略することができる。さらに接着剤が硬化するまでの時間が不要となる。したがって、セパレータ10の生産性を向上することができる。
【0047】
また、第1セパレータ部材11と第2セパレータ部材12とがそのフランジ部11m,12mにて、冷却水フレーム15を挟持した状態で外周かしめリング16bによってかしめられることにより、シール性が極めて良好に保たれて、導入された冷却水が外部に漏出することを確実に防止することができる。また、これによっても接着工程を省略することができて、生産性を向上することができる。
【0048】
また、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の窪み部11b,12b内に、ガス導入口11c,12c、ガス排出口11d,12d、ガス導入流路11e,12e、ガス供給流路11f,12fおよびガス排出流路11g,12gを形成することにより、別途マスクプレートを設けなくても、窪み部11b,12bの上端面にてセパレータ10を積層することができる。このため、セパレータ10を構成する部品点数を減らすことができる。
【0049】
また、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12間に積層される第1フレーム13、第2フレーム14および冷却水フレーム15は、樹脂の薄板に打ち抜き成形によって形成することができる。このため、極めて容易に形成することができるとともに、成形コストを小さくすることができる。
【0050】
また、第1フレーム13および第2フレーム14は、第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の窪み部11b,12bを収容して積層される。これにより、窪み部11b,12bの上端部分周辺は、第1フレーム13または第2フレーム14と当接した状態とされる。したがって、燃料電池スタックを構成する際にセパレータ10が強固に結合された場合であっても、第1セパレータ部材11または第2セパレータ部材12が変形することを効果的に防止することができる。
【0051】
上記第1実施形態においては、積層された第1セパレータ部材11、第1フレーム13、冷却水フレーム15、第2フレーム14および第2セパレータ部材12をかしめリング16によって一体的にかしめて、セパレータ10を構成するように実施した。このように、かしめリング16によって、積層された各部材をかしめることに代えて、第1セパレータ部材11または第2セパレータ部材12に起立面を形成し、同起立面によって一体的にかしめてセパレータ10を構成するように実施することも可能である。以下、この変形例について詳細に説明するが、上記第1実施形態と同一部分に同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0052】
この変形例に係る第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12は、図6に示すように、ガス導通口11h,12hおよびガス導出口11i,12iの周縁部から窪み部11b,12bの形成方向に所定高さ起立した起立面11n,12nが形成されている。また、この変形例に係る第2セパレータ部材12は、フランジ部12mの先端部分が窪み部11b,12bの形成方向に折り曲げられて形成された接合部12oが形成されている。
【0053】
このように構成された変形例に係る第1セパレータ部材11および第2セパレータ部材12の起立面11n,12nは、図7(a)に示すように、第1フレーム13、冷却水フレーム15および第2フレーム14を積層した状態で、ガス導入口11c,12cおよびガス排出口11d,12dに挿通される。そして、起立面11n,12nの先端部分が折り曲げられて、各部材を一体的にかしめる。また、第2セパレータ部材12の接合部12oは、図7(b)に示すように、その先端部分が折り曲げられることにより、第1セパレータ部材11のフランジ部11mおよび冷却水フレーム15を一体的にかしめる。
【0054】
なお、図7(c)に示すように、冷却水フレーム15を第1フレーム13および第2フレーム14と略同一の外形寸法である場合には、第1セパレータ部材11のフランジ部11mと第2セパレータ部材12の接合部12oとを直接かしめることも可能である。
【0055】
このように構成されたセパレータ10は、図8に示すように、上記第1実施形態と同様に形成される。したがって、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、かしめリング16を設ける必要がないため、セパレータ10の製造コストを低減することができる。
【0056】
上記第1実施形態および変形例に係るセパレータ10は、第1セパレータ部材11と第2セパレータ部材12間に冷却水フレーム15を備えて構成した。しかしながら、燃料電池は、冷却水の循環を無くして構成することも可能である。以下、冷却水フレームを省略した第2実施形態に係るセパレータ110を詳細に説明する。
【0057】
この第2実施形態に係るセパレータ110も、図9に示すように、隣接するセパレータ110間にMEAが配置された状態で積層されて、燃料電池スタックを構成する。そして、隣接するセパレータ110同士は、MEAの電解質膜EFを挟持しており、一方のセパレータ110がアノード電極AEに燃料ガス(例えば、水素ガス)を供給し、他方のセパレータ110がカソード電極CEに酸化剤ガス(例えば、空気)を供給する。このように、隣接するセパレータ110同士が電解質膜EFを挟持することにより、燃料ガスと酸化剤ガスが混合されないようになっている。
【0058】
セパレータ110は、図10に示すように、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112を備えており、第1セパレータ部材111と第2セパレータ部材112間に第1フレーム113および第2フレーム114を積層して構成されている。そして、これらの各部材は、かしめリング116によって一体的にかしめられて、図11に示すように、セパレータ110が形成される。
【0059】
第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112は、ともに同一の構造とされていて、その一側にて燃料電池スタックの外部から供給されるガスをMEAのアノード電極AEまたはカソード電極CEに供給する。そして、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112は、その他側にて、互いに当接されて、セパレータ110の外形を形成する。
【0060】
これら第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112は、薄肉の金属板本体111a,112a(例えば、板厚が0.1mm程度のステンレス板など)から形成されており、その略中央部分には、所定深さ(例えば、0.5mm程度)の略長方形とされた窪み部111b,112bが形成されている。なお、金属板としては、他に、例えば、金めっきなどの防錆処理を施した鋼板などを採用することができる。
【0061】
そして、窪み部111b,112b内には、ガス導入口111c,112cと、同導入口111c,112cと対向する位置にガス排出口111d,112dが形成されている。また、窪み部111b,112b内のガス導入口111c,112cとガス排出口111d,112d間には、ガス導入流路111e,112e、ガス供給流路111f,112fおよびガス排出流路111g,112gが形成されている。
【0062】
ガス導入口111c,112cは、略長楕円とされた貫通孔であり、燃料電池スタックの外部から導入されたガスを窪み部111b,112b内に取り込むとともに、積層された他のセパレータ110にガスを流通する。ガス排出口111d,112dも、略長楕円とされた貫通孔であり、MEAのアノード電極AEまたはカソード電極CEにて未反応のガスを窪み部111b,112b外に排出するとともに、積層された他のセパレータ110からの未反応ガスを流通する。ガス導入流路111e,112eは、ガス導入口111c,112cから導入されたガスをガス供給流路111f,112fに流通する。
【0063】
ガス供給流路111f,112fは、一側にてガス導入流路111e,112eから流通された燃料ガスまたは酸化剤ガスをアノード電極AEまたはカソード電極CEに供給する流路である。このガス供給流路111f,112fは、例えば、プレス成形や液圧成形などにより、窪み部111b,112bの底面から上端面方向に所定量(例えば、0.5mm程度)だけ突出するように成形された多数の筋状の凸部を有しており、この多数の凸部により区画されて流路が形成されている。ガス排出流路111g,112gは、ガス供給流路111f,112fから未反応のガスをガス排出口111d,112dに流通する。
【0064】
また、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112の金属板本体111a,112aには、ガス導通口111h,112hとガス導出口111i、112iが形成されている。ガス導通口111h,112hは、略長楕円とされた貫通孔であり、燃料電池スタックの外部から導入されたガスを他側に接する第1セパレータ部材111または第2セパレータ部材112のガス導入口111c,112cに流通するとともに、積層された他のセパレータ110に対して燃料ガスまたは酸化剤ガスを流通する。ガス導出口111i,112iも、略長楕円とされた貫通孔であり、他側に接する第1セパレータ部材111または第2セパレータ部材112のガス排出口111d,112dからの未反応のガスを流通するとともに、積層された他のセパレータ110からの未反応の燃料ガスまたは酸化剤ガスを流通する。
【0065】
第1フレーム113および第2フレーム114は、ともに同一の構造とされていて、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112にその一側にて固着されるものである。これら第1フレーム113および第2フレーム114は、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112の外形寸法と略同一の外形寸法とされるとともに、窪み部111b,112bの所定深さと略同一の板厚とされた薄肉の樹脂板本体113a,114aから成形されている。なお、樹脂板としては、例えば、ポリカーボネートやガラスエポキシ樹脂などを採用することができる。
【0066】
そして、樹脂板本体113a,114aの略中央部分には、窪み部111b,112bの外形と相似形であり、窪み部111b,112bの外形寸法に比してわずかに大きい収容孔113b,114bが形成されている。また、樹脂板本体113a,114aには、第1セパレータ部材111または第2セパレータ部材112の窪み部111b,112bを収容した状態で、ガス導通口111h,112h、ガス導出口111i、112iの各貫通孔に対応する位置に、同各貫通孔の形状と略同一の形状とされた貫通孔113c,113d,114c,114dが形成されている。
【0067】
ここで、収容孔113b,114bおよび貫通孔113c,113d,114c,114dは、樹脂板本体113a,114aに対して、例えば、打ち抜き成形を施すことにより形成される。なお、第1フレーム113および第2フレーム114は、収容孔113b,114bおよび貫通孔113c,113d,114c,114dを有するように、例えば、射出成形によって成形可能であることはいうまでもない。
【0068】
かしめリング116は、ガス導入口111c,112c、ガス排出口111d,112d、ガス導通口111h,112hおよびガス導出口111i、112iの開口寸法に比してわずかに小さい外形寸法を有しており、各開口の形状と相似の形状とされている。そして、かしめリング116は、第1セパレータ部材111のガス導入口111cおよびガス排出口111dと、第2セパレータ部材112のガス導通口112hおよびガス導出口112iとが互いに連通するように重ねられた状態にて、第1セパレータ部材111(または第2セパレータ部材112)の各貫通孔に挿入される。
【0069】
このように挿入されたかしめリング116は、図11のA−A断面、B−B断面およびC−C断面を示した図12(a)から(c)に示すように、その端部が外方(第1セパレータ部材111と第2セパレータ部材112の表面に接触する方向)に折り曲げられる。これにより、かしめリング116は、第1セパレータ部材111、第1フレーム113、第2フレーム114および第2セパレータ部材112を一体的にかしめる。
【0070】
このように構成されたセパレータ110も、図13に概略的に示すように、隣接するセパレータ110間にMEAを配置して積層される。このセパレータ110の積層において、セパレータ110のかしめリング116の折り曲げ部分は、第1セパレータ部材111または第2セパレータ部材112の窪み部111b,112b内に収容される。このため、隣接するセパレータ110同士は、かしめリング116の折り曲げ部分を逃がした状態で積層されるため、燃料電池スタックをコンパクトにすることができる。
【0071】
そして、この状態にて、燃料電池スタックの外部から燃料ガスが導入されると、燃料ガスは、第1セパレータ部材111のガス導入口111cから窪み部111b内に取り込まれる。このとき、燃料ガスの一部は、ガス導入口111cを通過して第2セパレータ部材112のガス導通口112hに流れて、隣接するセパレータ110の第1セパレータ部材111のガス導入口111cに燃料ガスが供給される。
【0072】
ガス導入口111cによって窪み部111b内に取り込まれた燃料ガスは、ガス導入流路111eを通ってガス供給流路111fに流れる。これにより、燃料ガスは、ガス供給流路111fの上面に配置されたアノード電極AEに供給される。そして、アノード電極AEにて未反応の燃料ガスは、ガス排出流路111gを通ってガス排出口111dに流れて、燃料電池スタックの外部に排出される。
【0073】
また、燃料電池スタックの外部から酸化剤ガスが導入されると、酸化剤ガスは、第1セパレータ部材111のガス導通口111hを通って第2セパレータ部材112のガス導入口112cに流れる。そして、酸化剤ガスは、ガス導入口112cによって窪み部112b内に取り込まれる。このとき、酸化剤ガスの一部は、ガス導入口112cを通過して、隣接するセパレータ110の第1セパレータ部材111のガス導通口111hに酸化剤ガスが供給される。
【0074】
ガス導入口112cによって窪み部112b内に取り込まれた酸化剤ガスは、ガス導入流路112eを通ってガス供給流路112fに流れる。これにより、酸化剤ガスは、ガス供給流路112fの上面側に配置されたカソード電極CEに供給される。そして、カソード電極CEにて未反応の燃料ガスは、ガス排出流路112gを通ってガス排出口112dに流れて、燃料電池スタックの外部に排出される。
【0075】
以上の説明からも理解できるように、この第2実施形態によれば、セパレータ110は、第1セパレータ部材111、第1フレーム113、第2フレーム114および第2セパレータ部材112がかしめリング116によって一体的にかしめられて構成される。これにより、第1フレーム113および第2フレーム114間の接着を行う必要がなくなるため、接着剤を所定位置に塗布する接着工程を省略することができる。さらに接着剤が硬化するまでの時間が不要となる。したがって、セパレータ110の生産性を向上することができる。
【0076】
また、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112の窪み部111b,112b内に、ガス導入口111c,112c、ガス排出口111d,112d、ガス導入流路111e,112e、ガス供給流路111f,112fおよびガス排出流路111g,112gを形成することにより、別途マスクプレートを設けなくても、窪み部111b,112bの上端面にてセパレータ110を積層することができる。このため、セパレータ110を構成する部品点数を減らすことができる。
【0077】
また、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112間に積層される第1フレーム113および第2フレーム114は、樹脂の薄板に打ち抜き成形によって形成することができる。このため、極めて容易に形成することができるとともに、成形コストを小さくすることができる。また、第1フレーム113および第2フレーム114は、第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112の窪み部111b,112bを収容して積層される。これにより、窪み部111b,112bの上端部分周辺は、第1フレーム113または第2フレーム114と当接した状態とされる。したがって、燃料電池スタックを構成する際にセパレータ110が強固に結合された場合であっても、第1セパレータ部材111または第2セパレータ部材112が変形することを効果的に防止することができる。
【0078】
上記第2実施形態においては、積層された第1セパレータ部材111、第1フレーム113、第2フレーム114および第2セパレータ部材112をかしめリング116によって一体的にかしめて、セパレータ110を構成するように実施した。このように、かしめリング116によって、積層された各部材をかしめることに代えて、第1セパレータ部材111または第2セパレータ部材112に起立面を形成し、同起立面によって一体的にかしめてセパレータ110を構成するように実施することも可能である。以下、この変形例について詳細に説明するが、上記第2実施形態と同一部分に同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0079】
この変形例に係る第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112は、図14に示すように、ガス導通口111h,112hおよびガス導出口111i,112iの周縁部から窪み部111b,112bの形成方向に所定高さ起立した起立面111n,112nが形成されている。
【0080】
このように構成された変形例に係る第1セパレータ部材111および第2セパレータ部材112起立面111n,112nは、図15に示すように、第1フレーム113および第2フレーム114を積層した状態で、ガス導入口111c,112cおよびガス排出口111d,112dに挿通される。そして、起立面111n,112nの先端部分が折り曲げられて、各部材を一体的にかしめる。
【0081】
このように構成されたセパレータ10は、図16に示すように、上記第2実施形態と同様に形成される。したがって、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、かしめリング116を設ける必要がないため、セパレータ110の製造コストを低減することができる。
【0082】
また、上記各実施形態および変形例においては、かしめリング16またはかしめリング116によって、セパレータ10またはセパレータ110を一体的にかしめて形成するように実施したが、これらの各部材を接着剤によって互いに接着するように実施することも可能である。
【0083】
この場合には、第1フレーム13,113、第2フレーム14,114および冷却水フレーム15が、第1セパレータ部材11,111または第2セパレータ部材12,112の窪み部11b,111b,12b,112bを収容して積層される。これにより、各部材の接着位置を位置決めする必要がなく、極めて容易に接着することができて、生産性を向上することができる。また、接着剤が硬化するまでの間に各部材がずれることも防止されるため、セパレータ10,110の製造品質を向上することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセパレータが積層されて燃料電池スタックを形成した状態の概略を説明するための断面図である。
【図2】図1のセパレータの構成を説明するための斜視図である。
【図3】図1のセパレータが組み立てられた状態を示す斜視図である。
【図4】(a),(b),(c)は、図1のセパレータのかしめ部分を説明するための概略的な断面図である。
【図5】図1のセパレータの積層状態を説明するための概略的な断面図である。
【図6】図1のセパレータの変形例に係るセパレータの構成を説明するための斜視図である。
【図7】(a),(b),(c)は、図6のセパレータのかしめ部分を説明するための概略的な断面図である。
【図8】図6のセパレータが組み立てられた状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るセパレータが積層されて燃料電池スタックを形成した状態の概略を説明するための断面図である。
【図10】図9のセパレータの構成を説明するための斜視図である。
【図11】図10のセパレータが組み立てられた状態を示す斜視図である。
【図12】(a),(b),(c)は、図9のセパレータのかしめ部分を説明するための概略的な断面図である。
【図13】図9のセパレータの積層状態を説明するための概略的な断面図である。
【図14】図9のセパレータの変形例に係るセパレータの構成を説明するための斜視図である。
【図15】図14のセパレータのかしめ部分を説明するための概略的な断面図である。
【図16】図14のセパレータが組み立てられた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…セパレータ、11…第1セパレータ部材、11b…窪み部、11c…ガス導入口、11d…ガス排出口、11f…ガス供給流路、12…第2セパレータ部材12、12b…窪み部、12c…ガス導入口、12d…ガス排出口、12f…ガス供給流路、13…第1フレーム、13b…収容孔、14…第2フレーム、14b…収容孔、15…冷却水フレーム、15b…導通孔16…かしめリング

Claims (8)

  1. 金属薄板の略中央部分に窪み部が形成されており、同窪み部内にて所定ガスを電極に供給するガス供給部が形成された第1および第2のセパレータ部材と、
    前記第1および第2のセパレータ部材に形成された窪み部を収容する収容孔が形成された非金属製のフレームとを備え、
    前記第1および第2のセパレータ部材間にて前記フレームの収容孔に前記窪み部を収容して、第1および第2セパレータ部材と前記フレームとを一体的に構成したことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  2. 前記フレームは、
    同フレームを構成する複数の構成部材が一体的に組み立てられて形成される請求項1に記載した燃料電池用セパレータ。
  3. 前記フレームを、
    前記第1および第2のセパレータ部材に形成された窪み部をそれぞれ収容する収容孔が形成された第1および第2のフレーム部材と、
    前記第1および第2のフレーム部材間に配置されて、前記第1および第2のセパレータ部材を冷却する冷却液を導通する導通孔が形成された冷却液フレーム部材とから構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載した燃料電池用セパレータ。
  4. 請求項3に記載した燃料電池用セパレータにおいて、
    前記第1および第2のフレーム部材に形成された収容孔と前記冷却液フレーム部材に形成された導通孔とを打ち抜き加工によって成形したことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか一つに記載した燃料電池用セパレータにおいて、
    前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームとをかしめて一体的に構成したことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  6. 請求項5に記載した燃料電池用セパレータにおいて、
    前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームとをその外周縁部分にてかしめて一体的に構成したことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  7. 請求項6に記載した燃料電池用セパレータにおいて、
    前記フレームが前記第1および第2のフレーム部材と、同第1および第2のフレーム部材に比して外形寸法が所定量大きな冷却水フレーム部材とから構成されており、
    前記第1および第2のセパレータ部材と前記冷却水フレーム部材とをその外周縁部分にてかしめて一体的に構成したことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか一つに記載した燃料電池用セパレータにおいて、
    前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームは、前記所定ガスを前記ガス供給部に導通するとともに、隣接する第2または第1のセパレータ部材のガス供給部に前記所定ガスを導通する複数の導通部が形成されており、同導通部の開口端部周辺にて、前記第1および第2のセパレータ部材と前記フレームとをかしめて一体的に構成したことを特徴とする燃料電池用セパレータ。
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