JP2005048982A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱運転において保冷庫内を迅速に且つ効率よく加熱することができ、また、特に外気温度が高いときのデフロスト運転時に冷媒圧力が異常に上昇するのを防止することができる冷凍装置を提供する。
【解決手段】非凝縮の冷媒による冷媒加熱運転を行い、且つ、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高いときに開いて前記高圧側の冷媒をコンデンサ5に導く吐出圧力調整弁12を有する冷凍装置1において、デフロスト時高圧圧力調整手段として、デフロスト運転時にコンデンサ用ファンFM2を運転してコンデンサ5に導入された冷媒を冷却する手段を設ける。或いは、デフロスト時高圧圧力調整手段として、デフロスト運転時に圧縮機の容量を低減する手段、もしくは、デフロスト運転時に圧縮機の高圧側の冷媒圧力に応じて圧縮機の冷媒吸入量を絞る吸入絞り弁を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は保冷庫内の保冷(冷却)だけでなく保温(加熱)も行える冷凍装置に関し、例えば車両用冷凍装置に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
保冷庫内の保冷(冷却)だけでなく保温(加熱)も行える車両用冷凍装置において、保温のための加熱を行う方式には次の2つが挙げられる。
(1)温水加熱方式
(2)ホットガス冷媒加熱方式
【0003】
温水加熱方式は、車両用エンジンの冷却水(その温度は90℃前後になる)を、保冷庫内に導入し、放熱させることによって保冷庫内を加熱する方式である(例えば特許文献1参照)。ホットガス冷媒加熱方式は、圧縮機から吐出された冷媒(高温高圧の気相状態)を直接エバポレータに導入し、エバポレータにおいて放熱させることにより保冷庫内を加熱する方式である。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−160321(段落[0016]、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記2つの加熱方式には、次のような問題点が指摘されている。
【0006】
温水加熱方式においては、冷却水を保冷庫内に導入するための配管を別途施工する必要があり、車両に対する冷凍装置の架装が複雑になる。
【0007】
ホットガス冷媒加熱方式においては、エバポレータにおいて放熱した(保冷庫内の空気によって冷却された)冷媒が、エバポレータの出口で気液二相状態となってしまう。従って、圧縮機が液相状態の冷媒(液冷媒)を吸い込んで壊れないようにするためにアキュムレータに液冷媒を留めておく必要がある。このため、冷凍サイクル(加熱サイクル)を形成する系内で実質的に機能する冷媒の量が減少して、加熱性能が低下してしまう。更には、アキュムレータ内に液冷媒が溜まり過ぎると、液戻りや油希釈(潤滑性能低下)といった現象を起こして冷凍装置に不具合が生じる可能性もある。また、冷凍装置が加熱運転から冷却運転に移行する際、液冷媒をアキュムレータからコンデンサやレシーバに移動させる必要があるため、過渡期のロスが大きいという問題もある。
【0008】
従って本発明は上記の問題点に鑑み、加熱運転において保冷庫内を迅速に且つ効率よく加熱することができ、また、特に外気温度が高いときのデフロスト運転時に冷媒圧力が異常に上昇するのを防止することができる冷凍装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の冷凍装置は、圧縮機から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒を、コンデンサ、レシーバ及び膨張弁をバイパスし、且つ、減圧手段により保冷庫の庫内温度飽和圧力以下まで減圧してエバポレータに導入することにより、前記エバポレータで前記保冷庫内に放熱させて前記保冷庫内を加熱し、この放熱で低温低圧の気相状態となった冷媒を前記圧縮機へと戻す冷媒サイクルで非凝縮冷媒加熱運転を行い、且つ、前記圧縮機の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高い場合、前記高圧側と前記コンデンサとをつなぐ冷媒流路を開いて前記高圧側の冷媒の一部を、前記コンデンサに導入することにより、前記高圧側の冷媒圧力を前記所定圧力以下に下げる吐出圧力調整手段を備えた冷凍装置であって、前記加熱運転と同様の前記冷媒サイクルで非凝縮冷媒によるデフロスト運転を行うとともに、このデフロスト運転時には、デフロスト時高圧圧力調整手段によって前記高圧側の冷媒圧力を低減することを特徴とする。
【0010】
また、第2発明の冷凍装置は、第1発明の冷凍装置において、前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時にコンデンサ用ファンを運転して前記コンデンサに導入された冷媒を冷却するものであることを特徴とする。
【0011】
また、第3発明の冷凍装置は、第1発明の冷凍装置において、前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時に前記圧縮機の容量を低減(圧縮機の押し退け量を小さくして、冷媒の循環量を少なく)するものであることを特徴とする。
【0012】
また、第4発明の冷凍装置は、第1発明の冷凍装置において、前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時に前記圧縮機の高圧側の冷媒圧力に応じて前記圧縮機の冷媒吸入量を絞る吸入絞り手段であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0014】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係る車両用冷凍装置の構成図である。また、図2は前記車両用冷凍装置の冷却サイクルを示す説明図、図3は前記車両用冷凍装置の加熱サイクルを示す説明図である。
【0015】
図1に示す車両用冷凍装置1は車両に搭載され、2つの保冷庫3A,3Bを有しており、保冷庫3A,3B内の保冷(冷却)だけでなく保温(加熱)も行えるものである。保冷庫3Aは車両の前側に配置されており、前室とも称する。保冷庫3Bは車両の後側に配置されており、後室とも称する。
【0016】
図1に示すように、車両用冷凍装置1は圧縮機4、コンデンサ5、レシーバ6、膨張弁7A,7B、エバポレータ8A,8B、アキュムレータ9を有しており、これらの各機器が図1中に太い実線で示す冷媒配管L1を介して順次接続されることにより、冷媒の冷却(冷凍)サイクルを実現する系統を構成している。また、車両用冷凍装置1には制御装置10が装備されており、制御装置10は制御部10A、記憶部10B及び入力部10Cを有している。
【0017】
2つのエバポレータ8A,8Bは膨張弁7A,7Bなどとともに前記系統に並列に接続されている。詳述すると、冷媒配管L1は、レシーバ6の出口側とエバポレータ8A,8Bの出口側との間において、冷媒配管L1−1と冷媒配管L1−2とに並列に分岐されている。一方の冷媒配管L1−1には、膨張弁7Aとエバポレータ8Aとが順に設けられ、且つ、開閉弁SV1(電磁弁)が膨張弁7Aの上流側に設けられている。開閉弁SV1は冷媒流路(冷媒配管L1−1)を開閉して、エバポレータ8Aへの冷媒の導入を断続する。他方の冷媒配管L1−2には、膨張弁7Bとエバポレータ8Bとが順に設けられ、且つ、開閉弁SV2が膨張弁7Bの上流側に設けられている。開閉弁SV2は冷媒流路(冷媒配管L1−2)を開閉して、エバポレータ8Bへの冷媒の導入を断続する。
【0018】
エバポレータ7Aは保冷庫(前室)3Aに配置され、エバポレータ7Bは保冷庫(後室)3Bに配置されている。
【0019】
また、冷媒配管L1には、図1中に細い実線で示すバイパス配管L2が、コンデンサ5、レシーバ6及び膨張弁7A,7Bをバイパスするようにして、接続されている。バイパス配管L2の一端側(上流側)は圧縮機4の吐出側に接続される一方、バイパス配管L2の他端側(下流側)はバイパス配管L2−1,L2−2の2つに分岐され、その一方のバイパス配管L2−1がエバポレータ8Aの入口側に接続され、他方のバイパス配管L2−2がエバポレータ8Bの入口側に接続されている。更に、一方のバイパス配管L2−1には、冷媒流路(バイパス配管L2−1)を開閉してエバポレータ8Aへの冷媒の導入を断続する開閉弁SV3(電磁弁)が設けられ、他方のバイパス配管L2−2には、冷媒流路(バイパス配管L2−2)を開閉してエバポレータ8Bへの冷媒の導入を断続する開閉弁SV4(電磁弁)が設けられている。
【0020】
従って、加熱運転やデフロスト運転の際、開閉弁SV3,SV4を開けば、バイパス配管L2により、圧縮機1から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒を、コンデンサ5、レシーバ6及び膨張弁7A,7Bをバイパスして、エバポレータ8A,8Bに導入することができる。しかも、バイパス配管L2には減圧手段としての定圧膨張弁11が設けられている。定圧膨張弁11では、加熱運転の際、圧縮機4から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒を、過熱状態におかれる保冷庫3A,3Bの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ったままで減圧する。
【0021】
即ち、圧縮機4、定圧膨張弁11、エバポレータ8A,8Bが冷媒配管L1及びバイパス配管L2を介して順次接続されることにより、非凝縮冷媒による加熱サイクルを実現する系統を構成している。
【0022】
また、冷媒配管L1には吐出圧力調整手段としての吐出圧力調整弁12が設けられている。吐出圧力調整弁12は圧縮機4の高圧側(吐出側)とコンデンサ5の入口側との間に設けられており、圧縮機4の高圧側(圧縮機4の吐出側から定圧膨張弁11及び吐出圧力調整弁12までの間)の冷媒圧力、即ち、圧縮機4から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒の圧力が、所定圧力よりも高い場合に開く弁である。なお、バイパス配管L2の一端側は、吐出圧力調整弁12の上流側において冷媒配管L1に接続されている。
【0023】
従って、加熱運転の際、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高い場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ5に導入することにより、前記高圧側の冷媒圧力を所定圧力以下に下げることができる。このことによって圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が高くなり過ぎないように調整されている。
【0024】
また、圧縮機4と吐出圧力調整弁12との間、レシーバ6と開閉弁SV1,SV2との間、及びエバポレータ8A,8Bとアキュムレータ9との間には、冷媒の流れを一方向に規制する逆止弁14a,14b,14c,14dがそれぞれ設置されている。保冷庫8A,8Bには、保冷庫8A,8B内の温度を検出する温度センサ15A,15Bが設置されている。
【0025】
制御装置10の制御部10Aは、コンデンサ用ファンFM2、エバポレータ用ファンFM1F,FM1R、圧縮機4の駆動源となる図示しないエンジンと圧縮機4との間に介設された圧縮機クラッチMCL、開閉弁SV1〜SV4、温度センサ15A,15B及び圧力センサ16と、それぞれ図1中に点線で示す信号線で接続されており、車両用冷凍装置1の各運転モード(詳細後述)において、各温度センサ15A,15Bの庫内温度検出信号(庫内温度検出値)と庫内温度設定値とに基づき、開閉弁SV1〜SV4の開閉制御、コンデンサ用ファンFM2及びエバポレータ用ファンFM1F,FM1Rの運転/停止制御、及び圧縮機クラッチMCLの断続制御(圧縮機4の運転/停止制御)を行う。
【0026】
制御装置10の入力部10Cは、保冷庫3A,3Bそれぞれの庫内温度設定値、運転モードの選択、各保冷庫3A,3Bの1回当りの加熱/冷却時間(エバポレータ8A,8Bへの冷媒導入時間)などの情報を入力するために使用される。制御装置10の記憶部10Bでは、温度センサ15A,15Bの庫内温度検出値及び保冷庫3A,3Bそれぞれの庫内温度設定値や、その他の情報を記憶しておくようになっている。
【0027】
ここで車両用冷凍装置1の各運転モードについて、[表1]も参照して説明する。
【0028】
なお、表1において、前室サーモ「ON」は、冷却運転の場合には温度センサ15Aの庫内温度検出値が保冷庫3Aの庫内温度設定値よりも高いと判断して保冷庫3Aの冷却運転を実行することを意味し、加熱運転の場合には温度センサ15Aの庫内温度検出値が保冷庫3Aの庫内温度設定値よりも低いと判断して保冷庫3Aの加熱運転を実行することを意味する。後室サーモ「ON」は、冷却運転の場合には温度センサ15Bの庫内温度検出値が保冷庫3Bの庫内温度設定値よりも高いと判断して保冷庫3Bの冷却運転を実行することを意味し、加熱運転の場合には温度センサ15Bの庫内温度検出値が保冷庫3Bの庫内温度設定値よりも低いと判断して保冷庫3Bの加熱運転を実行することを意味する。
【0029】
また、前室サーモ「OFF」は、冷却運転の場合には温度センサ15Aの庫内温度検出値が保冷庫3Aの庫内温度設定値以下になったと判断して保冷庫3Aの冷却運転を停止すること(温度管理停止)を意味し、加熱運転の場合には温度センサ15Aの庫内温度検出値が保冷庫3Aの庫内温度設定値以上になったと判断して保冷庫3Aの加熱運転を停止すること(温度管理停止)を意味する。後室サーモ「OFF」は、冷却運転の場合には温度センサ15Bの庫内温度検出値が保冷庫3Bの庫内温度設定値以下になったと判断して保冷庫3Bの冷却運転を停止すること(温度管理停止)を意味し、加熱運転の場合には温度センサ15Bの庫内温度検出値が保冷庫3Bの庫内温度設定値以上になったと判断して保冷庫3Bの加熱運転を停止すること(温度管理停止)を意味する。
【0030】
また、「◎」と「×」は、開閉弁SV1〜SV4に関しては「開」と「閉」、コンデンサ用ファンFM2及びエバポレータ用ファンFM1F,FM1Rに関しては「運転」と「停止」、圧縮機クラッチMCLに関しては「接続」(圧縮機4の運転)と「切り離し」(圧縮機4の停止)を意味する。
【0031】
【表1】
Figure 2005048982
【0032】
表1に示すように、車両用冷凍装置1では庫内温度と庫内設定温度との関係から次の(1)〜(5)の運転モードを自動に選択して運転することができる。
(1)前室・後室とも冷却運転モード
(2)前室・後室とも加熱運転モード
(3)前室冷却・後室加熱運転モード
(4)前室加熱・後室冷却運転モード
(5)デフロスト運転モード
【0033】
そして、制御装置10では、運転モード(1)〜(5)の何れかが選択されたとき、次の(A)〜(L)の運転モードを選択的に実行する。
(A)前室冷却・後室冷却交互運転モード ((B)と(C)の交互運転)
(B)前室のみ冷却(後室は温度管理停止)運転モード
(C)後室のみ冷却(前室は温度管理停止)運転モード
(D)前室加熱・後室加熱同時運転モード
(E)前室のみ加熱(後室は温度管理停止)運転モード
(F)後室のみ加熱(前室は温度管理停止)運転モード
(G)前室冷却・後室加熱交互運転モード ((B)と(F)の交互運転)
(H)前室加熱・後室冷却交互運転モード ((E)と(C)の交互運転)
(I)前室のみデフロスト運転モード
(J)後室のみデフロスト運転モード
(K)前室・後室同時デフロスト運転モード
【0034】
即ち、運転モード(1)が選択されたときには運転モード(A),(B),(C)が選択的に実行され、運転モード(2)が選択されたときには運転モード(D),(E),(F)が選択的に実行され、運転モード(3)が選択されたときには運転モード(G),(B),(F)が選択的に実行され、運転モード(4)が選択されたときには運転モード(H),(E),(C)が選択的に実行される。また、運転モード(5)が選択されたときには、更に運転モード(I),(J),(K)の何れかが選択されて実行される。運転モード(A)〜(K)の詳細は次のとおりである。
【0035】
運転モード(1)が選択されているとき、前室サーモ及び後室サーモがONであれば、運転モード(A)が実行される。運転モード(A)では、運転モード(B)と運転モード(C)の交互運転が行われる。この交互運転は例えば2分間隔で行われる。なお、このとき同時運転は行わず、交互運転を行うのは、冷却運転では2室の温度が異なる場合、前室・後室を共に適切な冷媒圧力で運転させることができないためである。
【0036】
運転モード(1)が選択されているとき、前室サーモがONで後室サーモがOFFであれば、運転モード(B)が実行される。なお、運転モード(B)は前述の運転モード(A)や、後述する運転モード(G)においても実行される。
【0037】
運転モード(B)では、次のような冷却運転が行われる。即ち、開閉弁SV2,SV3,SV4が閉じられ、開閉弁SV1が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1F,FM1R及びコンデンサ用ファンFM2は運転され、圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。
【0038】
圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この冷媒の圧力が所定圧力よりも高くなると、吐出圧力調整弁12が開く。そして、圧縮機4から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒は、吐出圧力調整弁12を流通してコンデンサ5に流入する。コンデンサ2に流入した冷媒は外部の空気に熱を与え、自らは凝縮して高温高圧の液冷媒となる。この液冷媒はレシーバ6、開閉弁SV1を流通し、膨張弁7Aを流通する過程で断熱膨張して低温低圧の液冷媒となった後にエバポレータ8Aに流入する。エバポレータ8Aに流入した液冷媒は、保冷庫3A内の空気を冷却し、自らは蒸発して低温低圧のガス冷媒(気相状態の冷媒)となる。この低温低圧のガス冷媒はエバポレータ8Aから流出した後、アキュムレータ9を流通し、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0039】
図2に示すように、飽和線を表すモリエル線図Iに対して、このときの冷却サイクルはIIのようになる。冷却サイクルIIにおいてa点からb点までが圧縮機4による冷媒の圧縮、b点からc点までがコンデンサ5による冷媒の凝縮、c点からd点までが膨張弁7Aによる冷媒の膨張(減圧)、d点からa点までがエバポレータ8における冷媒の蒸発(保冷庫内の冷却)である。
【0040】
運転モード(1)が選択されているとき、前室サーモがOFFで後室サーモがONであれば、運転モード(C)が実行される。なお、運転モード(C)は前述の運転モード(A)や、後述する運転モード(H)においても実行される。
【0041】
運転モード(C)では、次のような冷却運転が行われる。即ち、開閉弁SV1,SV3,SV4が閉じられ、開閉弁SV2が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1F,FM1R及びコンデンサ用ファンFM2は運転され、圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この冷媒の圧力が所定圧力よりも高くなると、吐出圧力調整弁12が開く。そして、圧縮機4から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒は、コンデンサ5に流入する。コンデンサ2に流入した冷媒は庫外の空気に熱を与え、自らは凝縮して高温高圧の液冷媒(液相状態の冷媒)となる。この液冷媒はレシーバ6、開閉弁SV2を流通し、膨張弁7Bを流通する過程で断熱膨張して低温低圧の液冷媒となった後にエバポレータ8Bに流入する。エバポレータ8Bに流入した液冷媒は、保冷庫3B内の空気を冷却し、自らは蒸発して低温低圧のガス冷媒(気相状態の冷媒)となる。この低温低圧のガス冷媒はエバポレータ8Bから流出した後、アキュムレータ9を流通し、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0042】
次に、運転モード(2)が選択されているとき、前室サーモ及び後室サーモがONであれば、運転モード(D)が実行される。
【0043】
運転モード(D)では、次のような非凝縮冷媒による加熱運転が行われる。即ち、開閉弁SV1,SV2が閉じられ、開閉弁SV3,SV4が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1F,FM1Rは運転され、圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。コンデンサ用ファンFM2は停止される。
【0044】
圧縮機4で圧縮された冷媒は高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この高温高圧で気相状態の冷媒は、その圧力が所定圧力よりも低い限りは吐出圧力調整弁12が開かないため、コンデンサ5には流入せず、定圧膨張弁11によって保冷庫3A,3Bの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ちつつ減圧された後、開閉弁SV3,SV4を流通してエバポレータ8A,8Bに導入される。エバポレータ8A,8Bでは、導入された気相状態の冷媒が、凝縮を伴わないで放熱し、保冷庫3A,3B内の空気を加熱する。放熱した冷媒は低温低圧の気相状態となってエバポレータ8A,8Bから流出し、アキュムレータ9を流通した後、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0045】
かくして、非凝縮の冷媒による加熱運転が行われる。図3に示すように、飽和線や等温線を表すモリエル線図Iに対して、このときの加熱サイクルはIIIのようになる。加熱サイクルIIIにおいてa点からb点までが圧縮機4による冷媒の圧縮、b点からc点までが定圧膨張弁11による冷媒の減圧、c点からa点までがエバポレータ8A,8Bにおける冷媒の放熱(保冷庫内の加熱)である。
【0046】
この非凝縮冷媒加熱運転の際に圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなった場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ6に導入される。その結果、前記高圧側の冷媒圧力が所定圧力以下に低減される。コンデンサ6に導入された冷媒はレシーバ6に保持される。吐出圧力調整弁12は前記高圧側の冷媒圧力が所定圧力になった時点で開き始め、更に冷媒圧力が高くなるにしたがって弁開度が増加する。
【0047】
運転モード(2)が選択されているとき、前室サーモがONで後室サーモがOFFであれば、運転モード(E)が実行される。
【0048】
運転モード(E)では、保冷庫8Aに対してのみ非凝縮冷媒加熱運転が行われる。即ち、開閉弁SV1,SV2、SV4が閉じられ、開閉弁SV3が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1F,FM1Rは運転され、圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。コンデンサ用ファンFM2は停止される。
【0049】
圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この高温高圧で気相状態の冷媒は、その圧力が所定圧力よりも低い限りは吐出圧力調整弁12が開かないため、コンデンサ5には流入せず、定圧膨張弁11によって保冷庫3Aの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ちつつ減圧された後、開閉弁SV3を流通してエバポレータ8Aに導入される。エバポレータ8Aでは、導入された気相状態の冷媒が、凝縮を伴わないで放熱し、保冷庫3A内の空気を加熱する。放熱した冷媒は低温低圧の気相状態となってエバポレータ8Aから流出し、アキュムレータ9を流通した後、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。かくして、冷媒を凝縮させず、非凝縮の冷媒による加熱運転が行われる(図3参照)。
【0050】
この非凝縮冷媒加熱運転の際にも、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなった場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ6に導入される。その結果、前記冷媒圧力が所定圧力以下に抑制される。コンデンサ6に導入された冷媒はレシーバ6に保持される。
【0051】
運転モード(2)が選択されているとき、前室サーモがOFFで後室サーモがONであれば、運転モード(F)が実行される。
【0052】
運転モード(F)では、保冷庫8Bに対してのみ非凝縮冷媒加熱運転が行われる。即ち、開閉弁SV1,SV2、SV3が閉じられ、開閉弁SV4が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1F,FM1Rは運転され、圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。コンデンサ用ファンFM2は停止される。
【0053】
圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この高温高圧で気相状態の冷媒は、その圧力が所定圧力よりも低い限りは吐出圧力調整弁12が開かないため、コンデンサ5には流入せず、定圧膨張弁11によって保冷庫3Bの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ちつつ減圧された後、開閉弁SV4を流通してエバポレータ8Bに導入される。エバポレータ8Bでは、導入された気相状態の冷媒が、凝縮を伴わないで放熱し、保冷庫3B内の空気を加熱する。放熱した冷媒は低温低圧の気相状態となってエバポレータ8Bから流出し、アキュムレータ9を流通した後、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。かくして、冷媒を凝縮させず、非凝縮の冷媒による加熱運転が行われる(図3参照)。
【0054】
この非凝縮冷媒加熱運転の際にも、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなった場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ6に導入される。その結果、前記冷媒圧力が所定圧力以下に抑制される。コンデンサ6に導入された冷媒はレシーバ6に保持される。
【0055】
次に、運転モード(3)が選択されているとき、前室サーモ及び後室サーモがONであれば、運転モード(G)が実行される。運転モード(G)では、運転モード(B)と運転モード(F)の交互運転が行われる。この交互運転は例えば2分間隔で行われる。
【0056】
運転モード(3)が選択されているとき、前室サーモがONで後室サーモがOFFであれば、運転モード(B)が実行される。
【0057】
運転モード(3)が選択されているとき、前室サーモがOFFで後室サーモがONであれば、運転モード(F)が実行される。
【0058】
次に、運転モード(4)が選択されているとき、前室サーモ及び後室サーモがONであれば、運転モード(H)が実行される。運転モード(H)では、運転モード(E)と運転モード(C)の交互運転が行われる。この交互運転は例えば2分間隔で行われる。
【0059】
運転モード(4)が選択されているとき、前室サーモがONで後室サーモがOFFであれば、運転モード(E)が実行される。
【0060】
運転モード(4)が選択されているとき、前室サーモがOFFで後室サーモがONであれば、運転モード(E)が実行される。
【0061】
そして、運転モード(5)が選択されているとき、更に運転モード(I)が選択された場合には、次のように保冷庫3A(エバポレータ8A)に対してのみデフロスト運転が行われる。このデフロスト運転は上記の加熱運転と同様の冷媒サイクルで実行される。
【0062】
即ち、開閉弁SV1,SV2,SV4が閉じられ、開閉弁SV3が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1Fは停止され、エバポレータ用ファンFM1Rは運転され、圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4が運転される)。そして、デフロスト運転ではコンデンサ用ファンFM2も運転される。
【0063】
圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この高温高圧で気相状態の冷媒は、その圧力が所定圧力よりも低い限りは吐出圧力調整弁12が開かないため、コンデンサ5には流入せず、定圧膨張弁11によって保冷庫3Aの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ちつつ減圧された後、開閉弁SV3を流通してエバポレータ8Aに導入される。エバポレータ8Aでは、導入された気相状態の冷媒によって保冷庫3A(エバポレータ8A)の霜取りが行われる。エバポレータ8Aから流出した低温低圧で気相状態の冷媒は、アキュムレータ9を流通した後、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0064】
かくして、加熱運転時と同様の冷媒サイクルで非凝縮の冷媒によるデフロスト運転が行われる。図示は省略するが、保冷庫3Aにはデフロスト終了を判断する温度センサ(エバポレータコイルの表面温度等を計測するセンサ)の温度検出値が目標温度に達した時点で開閉弁SV3を閉じてデフロスト運転を終了する。なお、デフロスト運転としては、タイマーや手動によってデフロスト運転の開始や終了を制御するタイマーデフロストや手動デフロストも可能である。
【0065】
このデフロスト運転の際にも、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなった場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ6に導入される。その結果、前記冷媒圧力が所定圧力以下に低減される。コンデンサ6に導入された冷媒はレシーバ6に保持される。
【0066】
そして、このデフロスト運転時には、デフロスト時高圧圧力調整手段としてコンデンサ用ファンFM2が運転されることにより、コンデンサ5に導入された冷媒が冷却されて圧縮機4の高圧側の冷媒圧力上昇が抑制される(外気温度飽和圧力を保つ)。デフロスト運転が行われるのは、特に保冷庫3A,3B内やエバポレータ8A,8Bに霜がつく冷却運転が行われるときであり、外気温度が高いときである。ところが、外気温度が高いときのデフロスト運転においては、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が吐出圧力調整弁12の調整能力以上に高くなって、吐出圧力調整弁12が全開することがある。前記高圧側の冷媒圧力が異常に高くなると、高圧スイッチの作動などにより異常停止するおそれがある。このため、デフロスト運転時にはコンデンサ用ファンFM2を運転して、特に外気温度が高いときの前記高圧側の冷媒圧力の異常な上昇を防止している。
【0067】
つまり、外気温度が高く、コンデンサ圧力が吐出圧力調整弁12の圧力設定値以上となる条件では、吐出圧力調整弁12が全開し、前記高圧側の冷媒圧力はコンデンサ5における冷媒圧力Pcで決定される。このように外気温度が高い場合は、高圧圧力が規定値以上に上昇しないようにコンデンサ用ファンFM2を運転させ、コンデンサ5でも冷媒を放熱させなければならない。
【0068】
運転モード(5)が選択されているとき、更に運転モード(J)が選択された場合には、次のように保冷庫3B(エバポレータ8B)に対してのみデフロスト運転が行われる。
【0069】
即ち、開閉弁SV1,SV2,SV3が閉じられ、開閉弁SV4が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1Fは運転され、エバポレータ用ファンFM1Rは停止され,圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。そして、デフロスト運転ではコンデンサ用ファンFM2も運転される。
【0070】
圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この高温高圧で気相状態の冷媒は、その圧力が所定圧力よりも低い限りは吐出圧力調整弁12が開かないため、コンデンサ5には流入せず、定圧膨張弁11によって保冷庫3Bの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ちつつ減圧された後、開閉弁SV4を流通してエバポレータ8Bに導入される。エバポレータ8Bでは、導入された気相状態の冷媒によって保冷庫3B(エバポレータ8B)の霜取りが行われる。エバポレータ8Bから流出した低温低圧で気相状態の冷媒は、アキュムレータ9を流通した後、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0071】
かくして、加熱運転時と同様の冷媒サイクルで非凝縮の冷媒によるデフロスト運転が行われる。図示は省略するが、保冷庫3Bにはデフロスト終了を判断する温度センサ(エバポレータコイルの表面温度等を計測するセンサ)の温度検出値が目標温度に達した時点で開閉弁SV4を閉じてデフロスト運転を終了する。なお、デフロスト運転としては、タイマーや手動によってデフロスト運転の開始や終了を制御するタイマーデフロストや手動デフロストも可能である。
【0072】
なお、このデフロスト運転の際にも、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなった場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ6に導入される。その結果、前記冷媒圧力が所定圧力以下に低減される。コンデンサ6に導入された冷媒はレシーバ6に保持される。
【0073】
そして、このデフロスト運転時にも、デフロスト時高圧圧力調整手段としてコンデンサ用ファンFM2が運転されることにより、コンデンサ5に導入された冷媒が冷却されて圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が低減される。その結果、冷媒の放熱が促進されて、特に外気温度が高いときの前記高圧側の冷媒圧力の異常な上昇が防止される(外気温度飽和圧力を保つ)。
【0074】
運転モード(5)が選択されているとき、更に運転モード(K)が選択された場合には、次のように保冷庫3A,3B(エバポレータ8A,8B)の両方に対してデフロスト運転が行われる。
【0075】
即ち、開閉弁SV1,SV2が閉じられ、開閉弁SV3,SV4が開けられる。また、エバポレータ用ファンFM1F,FM1Rは停止され,圧縮機クラッチMCLは接続される(圧縮機4は運転される)。そして、デフロスト運転ではコンデンサ用ファンFM2も運転される。
【0076】
圧縮機4で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相状態となって圧縮機4から吐出される。この高温高圧で気相状態の冷媒は、その圧力が所定圧力よりも低い限りは吐出圧力調整弁12が開かないため、コンデンサ5には流入せず、定圧膨張弁11によって保冷庫3A,3Bの庫内温度飽和圧力以下まで気相状態を保ちつつ減圧された後、開閉弁SV3,SV4を流通してエバポレータ8A,8Bに導入される。エバポレータ8A,8Bでは、導入された気相状態の冷媒によって保冷庫3A,3B(エバポレータ8A,8B)の霜取りが行われる。エバポレータ8A,8Bから流出した低温低圧で気相状態の冷媒は、アキュムレータ9を流通した後、圧縮機4に吸入されて圧縮される。以降は上記の行程が繰り返される。
【0077】
かくして、加熱運転時と同様の冷媒サイクルで非凝縮の冷媒によるデフロスト運転が行われる。前述のデフロスト終了を判断する温度センサ(エバポレータコイルの表面温度等を計測するセンサ)の温度検出値が目標温度に達した時点で開閉弁SV3,SV4を閉じてデフロスト運転を終了する。なお、デフロスト運転としては、タイマーや手動によってデフロスト運転の開始や終了を制御するタイマーデフロストや手動デフロストも可能である。
【0078】
なお、このデフロスト運転の際にも、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなった場合には、吐出圧力調整弁12が開いて、前記高圧側の冷媒の一部がコンデンサ6に導入される。その結果、前記冷媒圧力が所定圧力以下に抑制される。コンデンサ6に導入された冷媒はレシーバ6に保持される。
【0079】
そして、このデフロスト運転時にも、デフロスト時高圧圧力調整手段としてコンデンサ用ファンFM2が運転されることにより、コンデンサ5に導入された冷媒が冷却されて圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が低減される。その結果、冷媒の放熱が促進されて、特に外気温度が高いときの前記高圧側の冷媒圧力の異常な上昇が防止される(外気温度飽和圧力を保つ)。
【0080】
前室サーモ及び後室サーモがOFFになったときには停止モード(L)となる。停止モード(L)では、全ての開閉弁SV1〜SV6が閉じられ、コンデンサ用ファンFM2は停止され、圧縮機クラッチMCLは切り離され(圧縮機4が停止され)、エバポレータ用ファンFM1F,FM1Rのみが運転される。
【0081】
以上のように、本実施に形態1の車両用冷凍装置1によれば、圧縮機4から吐出された気相状態で高温高圧の冷媒を、コンデンサ5、レシーバ6及び膨張弁7A,7Bをバイパスし、且つ、定圧膨張弁11により保冷庫3A,3Bの庫内温度飽和圧力以下まで減圧してエバポレータ8A,8Bに導入することにより、エバポレータ8A,8Bで保冷庫3A,3B内に放熱させて保冷庫3A,3B内を加熱し、この放熱で低温低圧の気相状態となった冷媒を圧縮機4へと戻す非凝縮冷媒加熱運転を行うため、従来のような冷却水の導入配管の施工を要せず、且つ、アキュムレータに液冷媒を溜める必要もなく、保冷庫3A,3B内を迅速に且つ効率よく加熱することができる。
【0082】
そして更には、本実施の形態1の車両用冷凍装置1によれば、デフロスト運転時にコンデンサ用ファンFM2を運転してコンデンサ5に導入された冷媒を冷却するため、冷媒の放熱が促進されて、特に外気温度が高いときに圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が異常に上昇するのを防止することができる。
【0083】
<実施の形態2>
図1に基づいて説明すると、本実施の形態2では、デフロスト時高圧圧力調整手段として、上記実施の形態1のコンデンサ用ファンFM2を運転する手段に代えて、デフロスト運転時に圧縮機4の容量(冷媒圧縮能力、つまり圧縮機押し退け容積)を低減する手段を有している。具体的には、圧縮機4がレシプロ式のものである場合、デフロスト運転時には、圧縮機4の使用気筒数を低減(例えば4気筒から2気筒に低減)する。
【0084】
なお、本実施の形態2の車両用冷凍装置のその他の構成については、上記実施の形態1の車両用冷凍装置1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0085】
以上のように、本実施の形態2の車両用冷凍装置によれば、デフロスト運転時に圧縮機4の容量を低減(圧縮機4の押し退け量を小さくして、冷媒の循環量を少なく)するため、特に外気温度が高いときに圧縮機4の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が異常に上昇するのを防止することができる。
【0086】
<実施の形態3>
図4は本発明の実施の形態3に係る車両用冷凍装置の構成図である。なお、図4において上記実施の形態1(図1)と同様の部分には同一の符号を付している。
【0087】
図4に示すように、本実施の形態3の車両用冷凍装置21では、デフロスト時高圧圧力調整手段として、上記実施の形態1のコンデンサ用ファンFM2を運転する手段に代えて、圧縮機4の低圧側(エバポレータ8A,8Bの出口側からアキュムレータ9又は圧縮機4の吸入側までの間の冷媒配管L1)に圧縮機4の冷媒吸入量を絞る吸入絞り手段として吸入絞り弁22が設けられている。吸入絞り弁22は、細い配管L3によって圧縮機4の高圧側と接続されており、細い配管L3を介して得られる前記高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高い場合に閉じる弁である。従って、デフロスト運転の際、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高くなると、この冷媒圧力の上昇に応じて吸入絞り弁22の開度が小さくなり、圧縮機4の冷媒吸入量が絞られる。その結果、圧縮機4の低圧側の冷媒圧力(吸入圧力)が低下して、圧縮機4の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が低下する。
【0088】
なお、車両用冷凍装置21のその他の構成については、上記実施の形態1の車両用冷凍装置1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0089】
以上のように、本実施の形態3の車両用冷凍装置21によれば、デフロスト運転時に圧縮機4の高圧側の冷媒圧力に応じて、吸入絞り弁22により、圧縮機4の冷媒吸入量を絞るため、特に外気温度が高いときに圧縮機4の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が異常に上昇するのを防止することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上、発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明の冷凍装置によれば、圧縮機から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒を、コンデンサ、レシーバ及び膨張弁をバイパスし、且つ、減圧手段により保冷庫の庫内温度飽和圧力以下まで減圧してエバポレータに導入することにより、前記エバポレータで前記保冷庫内に放熱させて前記保冷庫内を加熱し、この放熱で低温低圧の気相状態となった冷媒を前記圧縮機へと戻す冷媒サイクルで非凝縮冷媒加熱運転を行い、且つ、前記圧縮機の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高い場合、前記高圧側と前記コンデンサとをつなぐ冷媒流路を開いて前記高圧側の冷媒の一部を、前記コンデンサに導入することにより、前記高圧側の冷媒圧力を前記所定圧力以下に下げる吐出圧力調整手段を備えた冷凍装置であって、前記加熱運転と同様の前記冷媒サイクルで非凝縮冷媒によるデフロスト運転を行うとともに、このデフロスト運転時には、デフロスト時高圧圧力調整手段によって前記高圧側の冷媒圧力を低減することを特徴とするため、従来のような冷却水の導入配管の施工を要せず、且つ、アキュムレータに液冷媒を溜める必要もなく、保冷庫3A,3B内を迅速に且つ効率よく加熱することができる。そして更には、特に外気温度が高いときに圧縮機の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が異常に上昇するのを防止することができる。
【0091】
また、第2発明の冷凍装置によれば、第1発明の冷凍装置において、前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時にコンデンサ用ファンを運転して前記コンデンサに導入された冷媒を冷却するものであることを特徴とするため、特に外気温度が高いときに圧縮機の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が異常に上昇するのを、容易に防止することができる。
【0092】
また、第3発明の冷凍装置によれば、第1発明の冷凍装置において、前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時に前記圧縮機の容量を低減するものであることを特徴とするため、特に外気温度が高いときに圧縮機の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が異常に上昇するのを、容易に防止することができる。
【0093】
また、第4発明の冷凍装置によれば、第1発明の冷凍装置において、前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時に前記圧縮機の高圧側の冷媒圧力に応じて前記圧縮機の冷媒吸入量を絞る吸入絞り手段であることを特徴とするため、特に外気温度が高いときに圧縮機の高圧側の冷媒圧力(吐出圧力)が異常に上昇するのを、容易に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る車両用冷凍装置の構成図である。
【図2】前記車両用冷凍装置の冷却サイクルを示す説明図である。
【図3】前記車両用冷凍装置の加熱サイクルを示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る車両用冷凍装置の構成図である。
【符号の説明】
1 車両用冷凍装置
3A,3B 保冷庫
4 圧縮機
5 コンデンサ
6 レシーバ
7A,7B 膨張弁
8A,8B エバポレータ
9 アキュムレータ
10 制御装置
10A 制御部
10B 記憶部
10C 入力部
11 定圧膨張弁
12 吐出圧力調整弁
14A〜14D 逆止弁
15A,15B 温度センサ
21 車両用冷凍装置
22 吸入絞り弁
L1 冷媒配管
L2 バイパス配管
L3 細い配管
SV1〜SV4 開閉弁(電磁弁)
FM1F,FM1R エバポレータ用ファン
FM2 コンデンサ用ファン
MCL 圧縮機クラッチ

Claims (4)

  1. 圧縮機から吐出された高温高圧で気相状態の冷媒を、コンデンサ、レシーバ及び膨張弁をバイパスし、且つ、減圧手段により保冷庫の庫内温度飽和圧力以下まで減圧してエバポレータに導入することにより、前記エバポレータで前記保冷庫内に放熱させて前記保冷庫内を加熱し、この放熱で低温低圧の気相状態となった冷媒を前記圧縮機へと戻す冷媒サイクルで非凝縮冷媒加熱運転を行い、且つ、前記圧縮機の高圧側の冷媒圧力が所定圧力よりも高い場合、前記高圧側と前記コンデンサとをつなぐ冷媒流路を開いて前記高圧側の冷媒の一部を、前記コンデンサに導入することにより、前記高圧側の冷媒圧力を前記所定圧力以下に下げる吐出圧力調整手段を備えた冷凍装置であって、
    前記加熱運転と同様の前記冷媒サイクルで非凝縮冷媒によるデフロスト運転を行うとともに、このデフロスト運転時には、デフロスト時高圧圧力調整手段によって前記高圧側の冷媒圧力を低減することを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時にコンデンサ用ファンを運転して前記コンデンサに導入された冷媒を冷却するものであることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時に前記圧縮機の容量を低減するものであることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    前記デフロスト時高圧圧力調整手段は、前記デフロスト運転時に前記圧縮機の高圧側の冷媒圧力に応じて前記圧縮機の冷媒吸入量を絞る吸入絞り手段であることを特徴とする冷凍装置。
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CN101338962B (zh) * 2007-10-15 2011-06-29 浙江盾安机电科技有限公司 一种节能型冷藏制冷系统
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WO2016000750A1 (en) * 2014-06-30 2016-01-07 A.P. Møller A/S Method for reducing ice formation in a cooling unit

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