JP2005048880A - ダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機及びその出力ディスクの製造方法 - Google Patents

ダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機及びその出力ディスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 薄肉部分の急冷に起因する焼き割れ等を生じることなく、軽量化及び小型化を図るとともに、高い加工精度及び回転精度を確保する。
【解決手段】 第1の入力ディスク(12a)、第1の出力ディスク(13a)及び両ディスク間に挟持された第1のパワーローラ(15)からなる第1の無段変速機構(11)と、第2の入力ディスク(12b)、第2の出力ディスク(13b)及び両ディスク間に挟持された第2のパワーローラ(15)からなる第2の無段変速機構(14)と、を備え、前記第1及び第2の出力ディスク(13a,13b)の背面が互いに対向するように同軸上に配置されたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機(10)において、前記第1及び第2の出力ディスク(13a,13b)は、接合により一体化されており、一体化された前記第1及び第2の出力ディスクの背面(50a,50b)間には、肉抜き加工により形成された空隙(56)が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主として自動車用や各種産業機械用の変速機として用いられるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機及びその出力ディスクの製造方法に関する。
近年、自動車等に利用される変速装置として、トロイダル型無段変速機が使用されている。また、より大きな入力トルクに対応するために、2組の無段変速機構が設けられたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機が使用されている。
従来、この種のトロイダル型無段変速機では、2組の無段変速機構の両出力ディスクが入力軸の周囲に近接して配置されており、入力ディスクの回転がパワーローラを介して出力ディスクに伝達される。また、両出力ディスク間には、両出力ディスクの互いに同期した回転が伝達される出力歯車が連結される。
一方、上記のトロイダル型無段変速機の軽量化を図るため、出力ディスクの外周に出力ギアを設けて出力ディスクから動力を取り出すようにした技術が知られている。(例えば、特許文献1参照。)。
また、一対の出力ディスクを同一材料から構成する一体型出力ディスクとし、一体型出力ディスクの外周に出力ギアを設けて動力を取り出すようにしたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機が知られている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照。)。
さらに、上述した特許文献2及び特許文献3に記載されるようなトロイダル型無段変速機の出力ディスクの代表的な例として、図6に示すような、同一材料から製作した一体型の出力ディスク100が挙げられる。このような出力ディスク100は、両側面に一対のトロイダル面101が形成されており、一体型による軽量化とともに、組み付け工数の低減が図られる。
特開平8−159229号公報(第4〜5頁、第1〜2図) 特開平11―63139号公報(第5〜7頁、第2図及び第4図) 特開昭63―219956号公報(第3頁、第2図)
しかしながら、図6に示されるような出力ディスク100においては、トロイダル面101が対向して設けられているため、トロイダル面101の研削工程における加工基準面としてトロイダル面101の外周側に平面部102を設ける必要がある。
即ち、図7を参照すると、トロイダル面101の研削工程においては、出力ディスク100の平面部102が、研削盤主軸110に取り付けられた基準座金111に当接され、この状態でトロイダル面研削加工用砥石112によってトロイダル面101が研削加工される。このような研削加工が、出力ディスク100の表面側及び裏面側でそれぞれ行われ、一体型出力ディスク100の表裏面にそれぞれトロイダル面101が形成される。
したがって、出力ディスク100の外径が、平面部102を設ける分だけ大きくなってしまい、出力ディスク100の大型化及び重量増加を招くという問題がある。また、トロイダル面101の研削加工に際して、出力ディスク100が基準座金111の凹部111aに寸法D分だけ入り込む状態となるため、基準座金111に出力ディスク100を脱着する時、出力ディスク100を軸方向(図7中左右方向)に寸法D以上の距離だけ移動させる必要があり、搬送装置が複雑化してコスト上昇を招くという問題がある。
また、出力ディスク100の肉厚は中央部で厚いため、熱処理工程において、強い冷却による硬化が必要となる。すなわち、出力ディスク100におけるトロイダル面101との内接円(図6中、符号Aで示す円)の直径が大きくなり、内接円A内の中央部において十分な硬度を得るためには、冷却能力を大きくする必要がある。このため、出力ディスク100の薄肉な外周部等では、急冷に起因する焼き割れを起こす可能性がある。
また、一体型出力ディスク100を軽量化するため、一対のトロイダル面101に挟まれる中央部分において、旋削加工による肉抜き加工を行なうとしても、出力ディスク100の内径は小さいため、工具が進入し難く大きな肉抜き加工は困難である。このため、一体型出力ディスク100においては軽量化が難しいという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みて為されたものであり、薄肉部分の急冷に起因する焼き割れ等を生じることなく、軽量化及び小型化を図ることができるとともに、高い加工精度及び回転精度を確保することができるトロイダル型無段変速機及びその出力ディスクの製造方法を提供することを目的としている。
(1)第1の入力ディスク、第1の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第1のパワーローラからなる第1の無段変速機構と、第2の入力ディスク、第2の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第2のパワーローラからなる第2の無段変速機構と、を備え、前記第1及び第2の出力ディスクの背面が互いに対向するように同軸上に配置されたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
前記第1及び第2の出力ディスクは、接合により一体化されており、
一体化された前記第1及び第2の出力ディスクの背面間には、肉抜き加工により形成された空隙が設けられていることを特徴とするダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
(2)一体化された前記第1および第2の出力ディスクの背面間に形成された前記空隙には、樹脂が充填されることを特徴とする(1)に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
(3)前記第1および第2の出力ディスクは、摩擦溶接、レーザービーム溶接、圧入のいずれかによって接合されることを特徴とする(1)又は(2)に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
(4)第1の入力ディスク、第1の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第1のパワーローラからなる第1の無段変速機構と、第2の入力ディスク、第2の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第2のパワーローラからなる第2の無段変速機構と、を備え、前記第1及び第2の出力ディスクの背面が互いに対向するように同軸上に配置されたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法において、
前記第1及び第2の出力ディスクの背面に設けられた平面を加工基準面として、前記第1及び第2の出力ディスクのトロイダル面を研削加工し、
前記第1及び第2の出力ディスクを接合して、一体化することを特徴とするダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法。
(5)前記第1及び第2の出力ディスクの背面は、肉抜き加工を施すことを特徴とする(4)に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法。
(6)一体化された前記第1および第2の出力ディスクの背面間に形成された空隙に、樹脂を充填することを特徴とする(5)に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法。
本発明によれば、薄肉部分の急冷に起因する焼き割れ等を生じることなく、軽量化及び小型化を図ることができるとともに、高い加工精度及び回転精度を確保することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す概略断面図であり、図2は、図1のトロイダル型無段変速機の出力ディスクを示す要部拡大断面図である。また、図3は、図2の出力ディスクの肉抜き加工工程を示す要部概略断面図であり、図4は、図2の出力ディスクのトロイダル面研削工程を示す概略断面図である。
図1を参照すると、トロイダル型無段変速機10においては、第1の無段変速機構11を構成する入力ディスク12aおよび出力ディスク13aと、第2のキャビティ14を構成する入力ディスク12bおよび出力ディスク13bを備えている。これら入力ディスク12a、12b及び出力ディスク13a,13bは、互いに対向する内側面がそれぞれ円弧形状の凹断面(トロイダル面)を有している。
また、第1の無段変速機構11は、第1の入出力ディスク12a,13a間に挟持された一対のパワーローラ15を備えており、パワーローラ15の外周面は、各ディスク12a,13aの内側面に当接する球状凸面に形成されている。同様に、第2の無段変速機構14も、第2の入出力ディスク12b,13b間に挟持された一対のパワーローラ15を備えている。これらのパワーローラ15は、トラニオン16に支持された変位軸17の周囲に回転自在に支持されると共に、パワーローラ軸受18を介してトラニオン16の内側面側に配置されている。トラニオン16は、それぞれトラニオン軸19を中心として揺動自在であり、これにより、変位軸17の傾斜角度を調整自在としている。
第1の入力ディスク12a、第2の入力ディスク12bは、それぞれ第1のボールスプライン21、第2のボールスプライン22によって入力軸20に回り止めがなされた状態で、入力軸20の軸方向に相対移動可能に取付けられており、入力軸20と一体に回転する。入力軸20は、エンジン等の駆動源によって回転する駆動軸25に、ベアリング26を介して相対回転可能に連結されている。
出力ディスク13a,13bは、その背面が互いに対向するようにして入力ディスク12a,12b間に設けられており、その外周部には出力ギア30が形成されている。これら出力ディスク13a,13bは、接合により一体化されると共に、入力軸20にニードル軸受31を介して相対回転自在に支持されており、互いに同期して回転する。
第1の入力ディスク12aの背面側には、弾性部材として環状の皿ばね32が設けられており、第2の入力ディスク12bの背面を所定の付勢力で軸方向に押圧して、入出力ディスク12a,12b,13a,13bがパワーローラ15を挟持する無負荷時の押圧力(プリロード)を付与している。
また、第2の入力ディスク12bの背面側には、押圧機構として機能するローディングカム機構40が設けられている。ローディングカム機構40は、カムディスク41とローラ42とを含んでおり、カムディスク41は、ボールベアリング43を介して入力軸20に対して回動自在に支持されている。カムディスク41と入力ディスク12bとの相互対向部には、それぞれカム面44,45が形成され、カム面44,45間にローラ42が挟み込まれている。
これらのローラ42がカム面44,45間に挟まれた状態で駆動軸25が回転すると、カムディスク41が回転し、第2の入力ディスク12bが第2の出力ディスク13bに向って押圧されるとともに、第2の入力ディスク12bがカムディスク41と一緒に回転する。また、カムディスク41が受ける反力がボールベアリング43を介して入力軸20に加わるため、第1の入力ディスク12aが第1の出力ディスク13aに向って押圧される。こうして駆動軸25からカムディスク41に伝達されたエンジンの回転力は入力ディスク12a,12bを回転させ、入力ディスク12a,12bの回転がパワーローラ15を介して出力ディスク13a,13bに伝わることにより、出力ディスク13a,13bの外周に形成された出力ギヤ30と連動する出力軸(図示なし)に駆動力が伝達される。また、パワーローラ15の傾転角を変えることで、パワーローラ15は入力ディスク12a,12bと出力ディスク13a,13bとの当接位置を変え、これにより、入力軸20と出力軸間で所望の回転速度比(変速比)が無段階に与えられる。
図2を参照すると、上述したように、トロイダル型無段変速機10の出力ディスク13a,13bは、これらの背面50a,50b同士を接合することにより一体化されている。各出力ディスク13a,13bは、内側面に円弧形状の凹断面であるトロイダル面51と、外周部に形成された出力ギア30(図1参照。)とを備える。また、各出力ディスク13a,13bの内周部側には、ニードル軸受31の軌道面52より小径の内周面を構成する強度補助用の梁部53が背面側に形成されている。
各出力ディスク13a,13bの背面50a,50bには、外周部側に設けえられた平坦な基準平面部54と、基準平面部54から梁部53の外周面に向かって深溝となるようにテーパ状に肉抜き加工された窪み部55とが形成されている。この肉抜き加工により、各出力ディスク13a,13bの肉厚は、出力ディスクの剛性及び強度に影響を与えない範囲、即ち、必要強度限界程度に薄肉とされる。
また、各出力ディスク13a,13bの基準平面部54同士を接合し、2枚の出力ディスク13a,13bを一体化することによって、窪み部55間に空隙56が構成される。また、空隙56内には、出力ディスク13a,13bの材料となる鋼よりも比重の小さい樹脂57が充填される。さらに、梁部53が形成された各出力ディスク13a,13bの内周面には、樹脂57を充填するための切り欠き58が形成されており、一体化することで樹脂充填用の孔59を構成している。
以下、トロイダル型無段変速機10の出力ディスク13a,13bの製造方法について説明する。
まず、2枚の出力ディスク13a,13bは、それぞれ、素材の鍛造加工及び切削加工により、熱処理硬化前の粗形状に形成される。また、各出力ディスク13a,13bの背面50a,50bに形成される窪み部55の肉抜き加工は、旋削加工、又は、上記の鍛造加工によって行われる。図3に示されるように、旋削加工の場合には、外周部を保持部材60によって保持した状態で、背面50a,50bに対向した旋削バイト61によって露出した加工面が旋削される。また、切り欠き58も、熱処理硬化前に各出力ディスク13a,13bの梁部53の一部に加工される。
肉抜き加工を施した各出力ディスク13a,13bには、熱処理加工が施され、硬化処理される。この際、各出力ディスク13a,13bの肉厚は、上述した肉抜き加工により十分に小さいので、冷却能力を大きくし過ぎることなく、焼入れ可能である。
熱処理後、各出力ディスク13a,13bの基準平面部54には、仕上げ加工が施される。そして、図4に示されるように、加工基準となる基準平面部54が、研削盤主軸70に取付けられた基準座金71に当接され、この状態でトロイダル面研削加工用砥石72によってトロイダル面51が研削加工される。
その後、2枚の出力ディスク13a,13bは、これら背面同士の平面部をレーザー溶接、摩擦溶接等の溶接加工や圧入等の機械的結合加工により接合することで一体化される。これにより、内部に大きな空隙56を持った軽量な一体型出力ディスクが構成される。
また、一体化された2枚の出力ディスク13a,13bに設けられた空隙56に、図2に示すように、樹脂57を充填することにより、トロイダル面51にかかる荷重を補助することができる。樹脂57の充填は、各出力ディスクの梁部53に形成された切り欠き58を対向させることで構成された樹脂充填用孔59を介して行われる。
なお、樹脂57の融点は300℃以下で、出力ディスク13a,13bの予熱も150℃以下であり、いずれの温度も鋼の変態点より十分に低い温度である。従って、熱処理硬化されたトロイダル面51の本来の性能を損なうことなく、樹脂57は充填可能である。
以上のように本実施形態によれば、出力ディスク13a,13bの背面50a,50bに鍛造あるいは旋削等による肉抜き加工を施し、その後、背面同士を接合により一体化して、背面間に空隙を設けるように構成している。従って、同一形状の2枚の出力ディスク13a,13bを別々に加工することが可能であり、特に、加工面である背面50a,50bが露出しているため、鍛造や旋削による肉抜き加工を容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、トロイダル面51を研削加工する際の、各出力ディスク13a,13bの基準平面部54がトロイダル面51の反対側で、トロイダル面51の外周部より内周側に配置することができる。これにより、図6に示す従来の一体型出力ディスクのように、出力ディスクの外径が基準平面部の分だけ大きくなるようなことはなく、大型化及び重量増加を回避することができる。
また、トロイダル面51の研削加工に際しては、図7に示す従来の出力ディスク100のように、出力ディスク100が基準座金111の凹部111aに寸法D分だけ入り込む状態となるような問題を回避することができる。したがって、基準座金111への各出力ディスク13a,13bの脱着時、軸方向(図4中左右方向)への出力ディスク13a,13bの移動距離を短縮することができる。これにより、搬送装置(図示しない)の簡略化及びコスト低減を図ることができる。
また、剛性及び強度に影響を与えない範囲で最大限の肉抜き加工を、各出力ディスク13a,13bにそれぞれ別々に施すことができる。これにより、出力ディスク13a,13bにおけるトロイダル面51との内接円(図2中、符号Aで示す円)の直径を小さくすることができる。したがって、内接円A内の中央部に十分な硬度を得るための冷却能力の増大を不要とすることができ、緩やかな冷却によっても、出力ディスク13a,13bの内接円A内の中央部に十分な硬度を得ることができる。これにより、出力ディスク13a,13bの薄肉の外周部等での急冷に起因する焼き割れを防止することができる。
更に、一体化される前の各出力ディスク13a,13bの背面50a,50bはそれぞれ、露出した状態にあるので、各出力ディスク13a、13bの機械加工後の測定等を容易に行うことができ、高精度な背面形状を得ることができる。これにより、回転バランスの高い出力ディスク13a,13bを得ることができる。
また、一体化された出力ディスク13a,13b間の空隙56に比重の軽い樹脂57を充填することにより、トロイダル面51にかかる荷重を補助することができ、比重が重い鋼部分の薄肉化を促進することができる。また、樹脂57を充填することで、大きく肉抜きされた体積分が軽い樹脂に置き換えられ、従来の一体型の出力ディスクと比較して軽量化することができる。
図5は、本発明の第2実施形態であるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機の出力ディスクを示す要部拡大断面図である。なお、第2実施形態において、既に説明した部材等と同様な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図5を参照すると、本実施形態の第1の出力ディスク13a、第2の出力ディスク13bでは、基準平面部54から内周部に向かって深溝となるように肉抜き加工された窪み部80が、強度補助用の梁部53(図2参照)を形成することなく、縮径せずに内周面に開口している。
また、各出力ディスク13a,13bの背面50a,50b間に形成された空隙56には、軸方向から挿脱されるインジェクションノズル81によって、噴射孔82を介して樹脂57が充填される。
その他の構成及び作用については、上記第1実施例と同様である。
本実施形態によれば、各出力ディスク13a,13bが十分な強度を確保できる程度の厚さを有している場合には、各出力ディスク13a,13bの内周部に梁部53を設ける必要が無く、さらに、トロイダル型無段変速機の軽量化を図ることができる。
なお、本発明は、以上に説明した各実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
本実施形態においては、空隙56には樹脂57が充填されているが、出力ディスク13a,13bが十分な強度を持っていれば、空隙56は空きスペースであってもよい。
また、各出力ディスク13a,13bはそれぞれ、基本的には同一形状品であるが、必要によっては異形状であってもよい。
本発明の第1実施例であるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機を示す概略断面図である。 図1のトロイダル型無段変速機の出力ディスクを示す要部拡大断面図である。 図2の出力ディスクの肉抜き加工工程を示す要部概略断面図である。 図2の出力ディスクのトロイダル面研削工程を示す概略断面図である。 本発明の第2実施例であるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機の出力ディスクを示す要部拡大断面図である。 従来の一体型出力ディスクを示す要部拡大断面図である。 図6の一体型出力ディスクのトロイダル面研削工程を示す概略断面図である。
符号の説明
10 トロイダル型無段変速機
12a,12b 入力ディスク
13a,13b 出力ディスク
15 パワーローラ
20 入力軸
21,22 ボールスプライン
30 出力ギア
50a,50b 背面
51 トロイダル面
53 梁部
54 基準平面部
56 空隙
57 樹脂
59 樹脂充填用孔

Claims (6)

  1. 第1の入力ディスク、第1の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第1のパワーローラからなる第1の無段変速機構と、第2の入力ディスク、第2の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第2のパワーローラからなる第2の無段変速機構と、を備え、前記第1及び第2の出力ディスクの背面が互いに対向するように同軸上に配置されたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機において、
    前記第1及び第2の出力ディスクは、接合により一体化されており、
    一体化された前記第1及び第2の出力ディスクの背面間には、肉抜き加工により形成された空隙が設けられていることを特徴とするダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
  2. 一体化された前記第1および第2の出力ディスクの背面間に形成された前記空隙には、樹脂が充填されることを特徴とする請求項1に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
  3. 前記第1および第2の出力ディスクは、摩擦溶接、レーザービーム溶接、圧入のいずれかによって接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機。
  4. 第1の入力ディスク、第1の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第1のパワーローラからなる第1の無段変速機構と、第2の入力ディスク、第2の出力ディスク及び両ディスク間に挟持された第2のパワーローラからなる第2の無段変速機構と、を備え、前記第1及び第2の出力ディスクの背面が互いに対向するように同軸上に配置されたダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法において、
    前記第1及び第2の出力ディスクの背面に設けられた平面を加工基準面として、前記第1及び第2の出力ディスクのトロイダル面を研削加工し、
    前記第1及び第2の出力ディスクを接合して、一体化することを特徴とするダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法。
  5. 前記第1及び第2の出力ディスクの背面は、肉抜き加工を施すことを特徴とする請求項4に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法。
  6. 一体化された前記第1および第2の出力ディスクの背面間に形成された空隙に、樹脂を充填することを特徴とする請求項5に記載のダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機における前記出力ディスクの製造方法。
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