JP2005048122A - Cmp研磨剤、研磨方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Masato Yoshida
誠人 吉田
Naoyuki Koyama
直之 小山
Masato Fukazawa
正人 深沢
Koji Haga
浩二 芳賀
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Abstract

【課題】 酸化セリウム粒子の分散性が良好なCMP研磨剤、凹凸を有する基体を研磨してグローバルな平坦性が得られる研磨方法、被研磨面の加工精度の良い半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 水、酸化セリウム粒子およびその分散剤としてポリビニルアミンを含むCMP研磨剤であり、好ましくはポリビニルアミンの添加量が酸化セリウム粒子100重量部に対して0.01重量部以上5重量部以下である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体素子等の半導体装置の製造技術等で使用される研磨剤、これを用いた研磨方法及び半導体装置の製造方法に関する。より詳しくは、酸化セリウムと特定分散剤とを用いるCMP研磨剤、これを用いた研磨方法、及び半導体装置の製造方法に関する。
現在の超々大規模集積回路では、実装密度を高める傾向にあり、種々の微細加工技術が研究、開発されている。既に、デザインルールは、サブハーフミクロンのオーダーになっている。このような厳しい微細化の要求を満足するために開発されている技術の一つにCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)技術がある。この技術は、半導体装置の製造工程において、露光を施す層を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、歩留まりを安定させることができるため、例えば、層間絶縁膜の平坦化、シャロー・トレンチ分離等を行う際に必須となる技術である。
従来、半導体装置の製造工程において、プラズマ−CVD(Chemical Vapor Deposition、化学的蒸着法)、低圧−CVD等の方法で形成される酸化珪素絶縁膜等の無機絶縁膜層を平坦化するためのCMP研磨剤として、フュームドシリカ系の研磨剤が一般的に検討されていた。フュームドシリカ系の研磨剤は、シリカ粒子を四塩化珪酸に熱分解する等の方法で粒成長させ、pH調整を行って製造している。しかしながら、この様な研磨剤は無機絶縁膜の研磨速度が十分な速度をもたず、実用化には低研磨速度という技術課題があった。
一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表面研磨剤として、酸化セリウム研磨剤が用いられている。酸化セリウム粒子はシリカ粒子やアルミナ粒子に比べ硬度が低く、したがって、研磨表面に傷が入りにくいことから、仕上げ鏡面研磨に有用である。また、シリカ研磨剤に比べ、研磨速度が早い利点がある。近年、高純度酸化セリウム砥粒を用いた半導体用CMP研磨剤が使用されている。例えば、その技術は特許文献1に開示されている。
しかしながら、酸化セリウム粒子はシリカ粒子に比べ密度が高く、沈降しやすいという課題がある。それに対して適当な分散剤を使用することによって分散性が良く、高速研磨性に優れた研磨剤が使用されている。例えば、この技術は特許文献2に開示されている。また、酸化セリウム研磨液の研磨速度を制御し、グローバルな平坦性を向上させるために添加剤を加えることが知られている。例えば、この技術は特許文献3に開示されている。
特開平10−106994号公報 特開平10−152673号公報 特開平8−22970号公報
しかしながら、これらのような酸化セリウム研磨剤には、加える添加剤の種類、添加する量によって粒子の再凝集が起こり、沈降しやすくなる等の分散性が損なわれる場合がある。分散性が損なわれると、研磨装置に均一濃度で供給されないこととなり、この研磨装置で研磨した被研磨面の加工精度が低下することになる。
以上に鑑み、本発明は、酸化セリウム粒子の分散性を良好にし、かつグローバルな平坦性を向上させる酸化セリウムを含むCMP研磨剤およびこれを用いた研磨方法、さらにこれらを用いる半導体装置の製造方法を提供することがその課題である。
この課題を解決するために、本発明では、ポリビニルアミンを分散剤として含む酸化セリウム系CMP研磨剤をその特徴としており、これによれば、酸化セリウム粒子の分散性が良好な酸化セリウム系研磨剤の提供が可能になる。更に、この酸化セリウム系研磨剤を用いることで、凹凸を有する基体をグローバルな平坦化により平滑に研磨することが可能になる。
すなわち本発明は、次の(1)〜(7)に関する。
(1) 水、酸化セリウム粒子およびその分散剤としてポリビニルアミンを含むことを特徴とするCMP研磨剤。
(2) 前記酸化セリウムの結晶子径の中央値が5nm以上300nm以下である上記(1)記載のCMP研磨剤。
(3) 前記ポリビニルアミンの添加量が前記酸化セリウム粒子100重量部に対して0.01重量部以上5重量部以下である上記(1)又は(2)記載のCMP研磨剤。
(4) pH値が5以上10以下である上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のCMP研磨剤。
(5) 研磨剤中のスラリー粒子のゼータ電位が10mV以上の正の電荷に帯電している上記(1)〜(4)のいずれか一つに記載のCMP研磨剤。
(6) 被研磨膜を形成した基体を研磨布に押しあて加圧し、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載のCMP研磨剤を被研磨膜と研磨布との間に供給しながら、被研磨膜と研磨布とを相対的に動かして被研磨膜を研磨することを特徴とする研磨方法。
(7) 被研磨面を、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載のCMP研磨剤を使用して研磨する工程、または上記(6)記載の研磨方法で研磨する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
本発明によれば、酸化セリウム粒子の分散性が良好なCMP研磨剤、及び凹凸を有する基体を研磨してグローバルな平坦性が得られる研磨方法が得られる。さらに被研磨面の加工精度の良い半導体装置の製造方法を提供できる。
一般に酸化セリウムは、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、しゅう酸塩のセリウム化合物を酸化することによって得られる。TEOS−CVD法等で形成される酸化珪素膜の研磨に使用する酸化セリウム研磨剤は、結晶子径(一次粒子径)が大きく、かつ結晶ひずみが少ないほど、すなわち結晶性が良いほど高速研磨が可能であるが、研磨傷が入りやすくなる。
なお、本発明において、酸化セリウム粒子の結晶子径は、必要に応じて酸化セリウムスラリーを適当な濃度に希釈し、さらに乾燥後、走査型電子顕微鏡(例えば株式会社日立製作所製 S−900)によって、粒界に囲まれた酸化セリウム結晶子径を測定し、中央値は体積分布の中央値を採用する。
そこで、本発明で用いる酸化セリウム粒子は、その製造方法を限定するものではないが、酸化セリウム結晶子径の中央値は5nm以上300nm以下であることが好ましい。5nm未満では結晶性が低く、研磨速度が低下する傾向があり、また、300nmを超えると結晶性が高く、被研磨面に研磨傷を導入する場合がある。より好ましくは70nm〜250nmである。
また、半導体装置の製造に係る研磨に使用することから、アルカリ金属及びハロゲン類の含有率は酸化セリウム粒子中10ppm以下に抑えることが好ましい。
本発明において、酸化セリウム粉末を作製する方法として焼成または過酸化水素等による酸化法が使用できる。焼成温度は350℃以上900℃以下が好ましい。
上記の方法により製造された酸化セリウム粒子は凝集しているため、機械的に粉砕することが好ましい。粉砕方法として、ジェットミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法が好ましい。ジェットミルは例えば化学工業論文集第6巻第5号(1980)527〜532頁に説明されている。結晶子サイズの微粒子を得るには、粉砕後に乾式サイクロン分級処理を用いることが好ましい。
これらの酸化セリウム粒子をスラリー状に水中に分散させる方法としては、通常の撹拌機による分散処理の他にホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミルなどを用いることができる。
本発明におけるCMP研磨剤は、水、酸化セリウム粒子に加えて、分散剤としてポリビニルアミンを含むことを特徴とする。
本発明の研磨剤中の酸化セリウム粒子の濃度に制限はないが、研磨剤の取り扱いやすさから0.5重量%以上20重量%以下の範囲が好ましい。
本発明における分散剤はポリビニルアミンが好ましい。ポリビニルアミンの分子量(重量平均分子量)は10,000以上250,000以下が好ましい。ポリビニルアミンの分子量が10,000未満の場合は、分散剤としての効果を発揮せず酸化セリウム粒子の沈降を促進し、研磨速度の不安定性を引き起こす場合があり、一方、分子量が250,000を超えた場合は、分散剤分子が粒子−粒子間の凝集を引き起こし、研磨剤の保存安定性が低下する傾向があるためである。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
また、ポリビニルアミン量は酸化セリウム粒子100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下であることが好ましい。この量が0.01重量部未満であると、分散性が悪く、沈降しやすい。また、凹凸を有する基板表面を平滑化しにくい。また、5重量部より大きいと分散剤が研磨を阻害する傾向がある。
また、研磨剤には、分散性を更に向上させる助剤を加えることができ、以下限定されるわけではないが、例えばアクリル酸エステル誘導体を加えることが出来る。その内でもメタクリル酸2−ヒドロキシルエチルが好ましい。助剤の添加量は、酸化セリウム粒子100重量部に対して0.5量部以上20重量部以下が好ましい。
こうして作製されたCMP研磨剤中の酸化セリウム粒子、すなわち結晶子から構成される多結晶体あるいは結晶子が凝集した二次粒子、の平均粒径(以下、粒子径ともいう。)は、0.01μm〜1.0μmであることが好ましい。酸化セリウム粒子の平均粒径が0.01μm未満であると研磨速度が低くなる傾向があり、1.0μmを超えると研磨する膜に傷がつきやすくなるためである。
本発明で、研磨剤中の粒子の粒子径の測定は、レーザ回折式粒度分布計で測定する。
本発明のCMP研磨剤には上述した材料の他に、染料、顔料等の着色剤や、pH調整剤、水以外の溶媒などの、一般に研磨剤に添加される添加剤を、研磨剤の作用効果を損なわない範囲で添加しても良い。
研磨剤の分散性の評価方法の一例として、スラリー状の研磨剤中の粒子のゼータ電位を測定することが挙げられる。測定には、例えばマルバーン社製商品名ゼータサイザー3000HSを使用でき、例えば、研磨剤を15,000rpm、10分間遠心分離し、その上澄み液のゼータ電位を測定することができる。良好な分散性を得るためには、粒子のゼータ電位は10mV以上の正の電荷に帯電しているのが好ましく、10〜70mVの範囲内であることがより好ましい。
本発明のCMP研磨剤のpHは5以上、10以下の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは6〜9の範囲である。pHが低すぎても高すぎても研磨剤の保存安定性の低下に繋がり傷発生の原因となるため好ましくない。pHは酸成分、またはアンモニア、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ成分の添加によって調整可能である。
本発明の研磨剤のpHは、pHメータ(例えば、横河電機株式会社製の Model pH81)で測定した。標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液pH:4.21(25℃)、中性りん酸塩pH緩衝液pH6.86(25℃))を用いて、2点校正した後、電極を研磨剤に入れて、2分以上経過して安定した後の値を測定した。
本発明のCMP研磨剤は、例えば、酸化セリウム粒子、ポリビニルアミン、アクリル酸エステル誘導体等の添加剤及び水から構成される一液式研磨剤として調製することも、
また、酸化セリウム粒子、ポリビニルアミン及び水からなる酸化セリウムスラリーと、添加剤及び水からなる添加液とを分けた二液式CMP研磨剤として調製することもできる。いずれの場合も、安定した特性を得ることができる。
酸化セリウムスラリーと添加液とを分けた二液式CMP研磨剤として保存する場合、これら二液の配合を任意に変えられることにより平坦化特性と研磨速度の調整が可能となる。二液式の場合、添加液は、酸化セリウムスラリーと別々に研磨定盤上に供給し、研磨定盤上で混合する方法か、研磨直前に酸化セリウムスラリーと混合する方法がとられる。
本発明の研磨方法は、被研磨膜を形成した基体を研磨布に押しあて加圧し、本発明の研磨剤を被研磨膜と研磨布との間に供給しながら、基体の被研磨膜と研磨布とを相対的に動かして被研磨膜を研磨することを特徴とする。
基体として、半導体装置製造に係る基板、例えば回路素子と配線パターンが形成された段階の半導体基板、回路素子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板上に、無機絶縁層が形成された基板などが挙げられる。そして、被研磨膜は、前記無機絶縁層、例えば酸化珪素(SiO)膜層あるいは窒化珪素膜層及び酸化珪素膜層等が挙げられる。
以下、被研磨膜として窒化珪素膜層及び酸化珪素膜層が形成された半導体基板の場合を例に挙げて研磨方法を説明する。
本発明の研磨方法において、使用出来る研磨装置としては、被研磨膜を有する基板を保持するホルダーと、研磨布(パッド)を貼り付けられ、回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある研磨定盤とを有する一般的な研磨装置が使用できる。例えば、荏原製作所株式会社製研磨装置:型番EPO111が使用できる。
研磨定盤上の研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。また、研磨布にはCMP研磨剤がたまるような溝加工を施すことが好ましい。研磨条件に制限はないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力(加工荷重)は研磨後に傷が発生しないように1kg/cm(98kPa)以下が好ましい。研磨速度の被研磨面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、5kPa〜50kPaであることがより好ましい。
基板の被研磨膜を研磨布に押圧した状態で研磨布と被研磨膜とを相対的に動かすには、具体的には基板と研磨定盤との少なくとも一方を動かせば良い。研磨定盤を回転させる他に、ホルダーを回転や揺動させて研磨しても良い。また、研磨定盤を遊星回転させる研磨方法、ベルト状の研磨布を長尺方向の一方向に直線状に動かす研磨方法等が挙げられる。なお、ホルダーは固定、回転、揺動のいずれの状態でも良い。これらの研磨方法は、研磨布と被研磨膜とを相対的に動かすのであれば、被研磨面や研磨装置により適宜選択できる。
研磨している間、研磨布と被研磨膜の間にはスラリー状の本発明の研磨剤をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨剤で覆われていることが好ましい。具体的には、研磨布面積1cm当たり、0.005〜0.40ミリリットル供給されることが好ましい。二液式研磨剤の供給形態は、上記したように別々でも直前混合でもよい。
研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
このように被研磨膜である無機絶縁層を上記研磨剤で研磨することによって、表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とすることができる。
本発明のCMP研磨剤および研磨方法が適用される無機絶縁膜の作製方法として、低圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。
例えば、低圧CVD法による酸化珪素膜形成は、Si源としてモノシラン:SiH4、酸素源として酸素:O2を用いる。このSiH4−O2系酸化反応を400℃以下の低温で行わせることにより得られる。場合によっては、CVD後1000℃またはそれ以下の温度で熱処理される。高温リフローによる表面平坦化を図るためにリン:Pをドープするときには、SiH4−O2−PH3系反応ガスを用いることが好ましい。
また、低圧CVD法による窒化珪素膜形成は、Si源としてジクロルシラン:SiH2Cl2、窒素源としてアンモニア:NH3を用いる。このSiH2Cl2−NH3系酸化反応を900℃の高温で行わせることにより得られる。
プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。プラズマ発生法には、容量結合型と誘導結合型の2つが挙げられる。反応ガスとしては、Si源としてSiH4、酸素源としてNOを用いたSiH4−NO系ガスとテトラエトキシシラン(TEOS)をSi源に用いたTEOS−O2系ガス(TEOS−プラズマCVD法)が挙げられる。基板温度は250℃〜400℃、反応圧力は67〜400Paの範囲が好ましい。また、反応ガスとしては、Si源としてSiH4、窒素源としてNH3を用いたSiH4−NH3系ガスが挙げられる。基板温度は300℃〜400℃が好ましい。
このように、本発明の研磨剤及び研磨方法が適用されるこれらの無機絶縁膜等にはリン、ホウ素等の元素がドープされていても良い。
本発明のCMP研磨剤及び研磨方法は、半導体基板に形成された酸化珪素膜の研磨だけでなく、各種半導体装置の製造プロセス内において適用することができる。すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、本発明の研磨剤を使用して被研磨面を研磨する工程、または本発明の研磨方法で被研磨面を研磨する工程を含むことを特徴とする。
本発明を適用できる被研磨面として、例えば所定の配線を有する配線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素等の無機絶縁膜、ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、W、Ta、TaN等を主として含有する膜、フォトマスク・レンズ・プリズムなどの光学ガラス、ITO等の無機導電膜、光集積回路・光スイッチング素子・光導波路を構成するガラス及び結晶質材料、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学用単結晶、固体レーザ単結晶、青色レーザLED用サファイヤ基板、SiC、GaP、GaAs等の半導体単結晶などが挙げられる。さらに磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等の研磨工程にも本発明を適用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(酸化セリウム粒子の作製)
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成することにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μmであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲まれた酸化セリウム結晶子径を測定したところ、体積分布の中央値が190nm、最大値が500nmであった。酸化セリウム粉末1kgを、ジェットミルを用いて乾式粉砕を行った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察したところ、結晶子径と同等サイズの微粒子の他に、1〜3μmの大きな多結晶粒子と0.5〜1μmの多結晶粒子が混在していた。
(酸化セリウム系CMP研磨剤の作製)
上記作製の酸化セリウム粒子1kgとポリビニルアミン水溶液(50重量%、重量平均分子量:100,000)20gと脱イオン水8990gを混合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施して中間体スラリーを得た。
得られた中間体スラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより酸化セリウム1重量%のスラリー状の酸化セリウム系CMP研磨剤を得た。
研磨剤pHは6.0であった。
研磨剤中のスラリー粒子の粒子径(多結晶体または結晶子の凝集粒子の平均粒径)をレーザ回折式粒度分布計で測定した結果、平均粒子径は239nmであった。また、適当な濃度に希釈して、乾燥後に粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲まれた酸化セリウム結晶子径を測定したところ、体積分布の中央値は109nmであった。
スラリー粒子のゼータ電位を測定するため、研磨剤を15000rpm、10分間遠心分離し、その上澄み液をマルバーン社製商品名ゼータサイザー3000HSでゼータ電位を測定した。その結果、58mVと分散性は良好であった。
また、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後に、研磨剤を十分攪拌した後に、粒子径およびゼータ電位を同様に測定したところ、作製時と顕著な差は見られなかった。
(絶縁膜層の研磨)
図1に本発明の実施例に使用した評価用ウエハの概略図を示す。すなわち、図1の(a)の平面図及び(b)の縦断面図に示すように、φ200mmのシリコン(Si)基板1上に100nmの窒化珪素膜2を成膜し、さらにトレンチ3を形成した。次いで、図1の(c)に縦断面図で示すように、そのトレンチ3を酸化珪素(SiO)の絶縁膜4で埋め込んだ狭素子分離(STI)絶縁膜CMP評価用試験ウエハを作製した。
絶縁膜4の初期膜厚量は凸部で610nm、凹部で650nmであった。またトレンチ3の深さは、460nmであった。また、100μm角の窒化珪素膜の部分と隣の部分との間隔は59μmとした。
研磨装置の、保持する基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記評価用ウエハをセットし、一方、研磨装置のφ600mmの研磨定盤に多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付けた。該パッド上に絶縁膜4面を下に向けて前記ホルダーを載せ、さらに加工荷重300gf/cm2(29.4kPa)に設定した。定盤上に上記で作製した酸化セリウム研磨剤(固形分:1重量%)を200cc/分の速度で滴下しながら、定盤とウエハとをそれぞれ50rpmで作動させて2、3、4、5、6分間それぞれ絶縁膜を研磨した。研磨後のウエハを純水で良く洗浄後、乾燥した。その後、光干渉式膜厚装置を用いて、凹部の絶縁膜4の残膜厚、凸部の絶縁膜の残膜厚、あるいは窒化珪素膜2の残膜厚を測定した。
研磨時間によるこれらの残膜厚の測定結果を図2及び図3にグラフで示す。また図1(c)を一部拡大し、研磨前の各膜厚を前記グラフと対応させるために並べて示す。
その結果凹部は、図2に示すように4分以降は、残膜厚の変化が見られず、殆ど研磨が進行していないことが分かった。
また、凸部は図3に示すように4分で絶縁膜を削りきり、窒化珪素膜が露出した。4分間以降では、窒化珪素膜残膜厚は変化が見られず、殆ど研磨が進行していないことが分かった。4分間以上過剰研磨しても凹凸部の削り過ぎも見られないことが分かった。
(比較例1)
実施例1で作製した酸化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)23gと脱イオン水8977gを混合し、攪拌しながら超音波分散を10分間施した。得られた中間体スラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより酸化セリウム5重量%の比較用研磨剤を得た。この研磨剤のpHは8.3であった。
また、比較用研磨剤中の粒子をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値は250nmであった。
(絶縁膜層の研磨)
上記で作製した比較用研磨剤を用いた以外は実施例1と同様に狭素子分離(STI)絶縁膜CMP評価用試験ウエハの研磨を行った。その結果、3分間以上研磨すると凸部の窒化珪素膜を凹部の絶縁膜と共にすべて削ってしまった。
本発明の実施例における狭素子分離(STI)絶縁膜用CMP試験ウエハ評価部の概略図であり、(a)はトレンチ形成後の平面図、(b)は(a)のAA´面による縦断面図、(c)は絶縁層埋め込み後の縦断面図である。 本発明の実施例における凹部絶縁膜残膜量と研磨時間の関係を示すグラフと、研磨前の各膜厚を示す図1(c)の一部拡大図である。 本発明の実施例における凸部絶縁膜残膜量と研磨時間の関係を示すグラフと、研磨前の各膜厚を示す図1(c)の一部拡大図である。
符号の説明
1 シリコン基板
2 窒化珪素膜
3 トレンチ
4 絶縁膜(SiO

Claims (7)

  1. 水、酸化セリウム粒子およびその分散剤としてポリビニルアミンを含むことを特徴とするCMP研磨剤。
  2. 前記酸化セリウムの結晶子径の中央値が5nm以上300nm以下である請求項1記載のCMP研磨剤。
  3. 前記ポリビニルアミンの添加量が前記酸化セリウム粒子100重量部に対して0.01重量部以上5重量部以下である請求項1又は2記載のCMP研磨剤。
  4. pH値が5以上10以下である請求項1〜3のいずれか一項記載のCMP研磨剤。
  5. 粒子のゼータ電位が10mV以上の正の電荷である請求項1〜4のいずれか一項記載のCMP研磨剤。
  6. 被研磨膜を形成した基体を研磨布に押しあて加圧し、請求項1〜5のいずれか一項記載のCMP研磨剤を被研磨膜と研磨布との間に供給しながら、被研磨膜と研磨布とを相対的に動かして被研磨膜を研磨することを特徴とする研磨方法。
  7. 被研磨面を、請求項1〜5のいずれか一項記載のCMP研磨剤を使用して研磨する工程、または請求項6記載の研磨方法で研磨する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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