JP4491857B2 - Cmp研磨剤及び基板の研磨方法 - Google Patents

Cmp研磨剤及び基板の研磨方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子製造技術である基板表面の平坦化工程、特に、層間絶縁膜の平坦化工程、シャロー・トレンチ分離の形成工程等において使用されるCMP研磨剤及びこれらCMP研磨剤を使用した基板の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の超々大規模集積回路では、実装密度を高める傾向にあり、種々の微細加工技術が研究、開発されている。既に、デザインルールは、サブハーフミクロンのオーダーになっている。このような厳しい微細化の要求を満足するために開発されている技術の一つにCMP(ケミカルメカニカルポリッシング)技術がある。この技術は、半導体装置の製造工程において、露光を施す層を完全に平坦化し、露光技術の負担を軽減し、歩留まりを安定させることができるため、例えば、層間絶縁膜の平坦化、シャロー・トレンチ分離等を行う際に必須となる技術である。
従来、半導体装置の製造工程において、プラズマ−CVD(Chemical Vapor Deposition 、化学的蒸着法)、低圧−CVD等の方法で形成される酸化珪素絶縁膜等無機絶縁膜層を平坦化するためのCMP研磨剤として、フュームドシリカ系の研磨剤が一般的に検討されていた。フュームドシリカ系の研磨剤は、シリカ粒子を四塩化珪酸に熱分解する等の方法で粒成長させ、pH調整を行って製造している。しかしながら、この様な研磨剤は無機絶縁膜の研磨速度が十分な速度をもたず、実用化には低研磨速度という技術課題があった。
従来の層間絶縁膜を平坦化するCMP技術では、研磨速度の基板上被研磨膜のパターン依存性が大きく、パターン密度差或いはサイズ差の大小により凸部の研磨速度が大きく異なり、また凹部の研磨も進行してしまうため、ウエハ面内全体での高いレベルの平坦化を実現することができないという技術課題があった。
また、層間膜を平坦化するCMP技術では、層間膜の途中で研磨を終了する必要があり、研磨量の制御を研磨時間で行うプロセス管理方法が一般的に行われている。しかし、パターン段差形状の変化だけでなく、研磨布の状態等でも、研磨速度が顕著に変化してしまうため、プロセス管理が難しいという問題があった。
デザインルール0. 5μm以上の世代では、集積回路内の素子分離にLOCOS(シリコン局所酸化)が用いられていた。その後さらに加工寸法が微細化すると素子分離幅の狭い技術が要求され、シャロー・トレンチ分離が用いられつつある。シャロー・トレンチ分離では、基板上に成膜した余分の酸化珪素膜を除くためにCMPが使用され、研磨を停止させるために、酸化珪素膜の下に研磨速度の遅いストッパ膜が形成される。ストッパ膜には窒化珪素などが使用され、酸化珪素膜とストッパ膜との研磨速度比が大きいことが望ましい。
【0003】
一方、フォトマスクやレンズ等のガラス表面研磨剤として、酸化セリウム研磨剤が用いられている。酸化セリウム粒子はシリカ粒子やアルミナ粒子に比べ硬度が低く、したがって、研磨表面に傷が入りにくいことから、仕上げ鏡面研磨に有用である。しかしながら、ガラス表面研磨用酸化セリウム研磨剤にはナトリウム塩を含む分散剤を使用しているため、そのまま半導体用研磨剤として適用することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高平坦化可能であり、酸化珪素絶縁膜等の被研磨面を傷なく、高速に研磨することが可能なCMP研磨剤、さらには保存安定性を改良したCMP研磨剤を提供するものである。
又本発明は、基板の被研磨面を、傷なく、研磨することが可能な基板の研磨方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のCMP研磨剤は、酸化セリウム粒子、分散剤、ポリアクリルアミド及びその誘導体から選ばれる添加剤並びに水を含むものである。
本発明のCMP研磨剤は、酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含む酸化セリウムスラリー並びに添加剤と水を含む添加液からなることができる。
本発明の研磨方法は、研磨する膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、上記のCMP研磨剤を研磨膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を動かして研磨する膜を研磨するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
一般に酸化セリウムは、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、しゅう酸塩のセリウム化合物を酸化することによって得られる。TEOS−CVD法等で形成される酸化珪素膜の研磨に使用する酸化セリウム研磨剤は、一次粒子径が大きく、かつ結晶ひずみが少ないほど、すなわち結晶性が良いほど高速研磨が可能であるが、研磨傷が入りやすい傾向がある。そこで、本発明で用いる酸化セリウム粒子は、その製造方法を限定するものではないが、酸化セリウム結晶子径は5nm以上300nm以下であることが好ましい。また、半導体チップ研磨に使用することから、アルカリ金属及びハロゲン類の含有率は酸化セリウム粒子中10ppm以下に抑えることが好ましい。
【0007】
本発明において、酸化セリウム粉末を作製する方法として焼成または過酸化水素等による酸化法が使用できる。焼成温度は350℃以上900℃以下が好ましい。
上記の方法により製造された酸化セリウム粒子は凝集しているため、機械的に粉砕することが好ましい。粉砕方法として、ジェットミル等による乾式粉砕や遊星ビーズミル等による湿式粉砕方法が好ましい。ジェットミルは例えば化学工業論文集第6巻第5号(1980)527〜532頁に説明されている。
【0008】
本発明におけるCMP研磨剤は、例えば、上記の特徴を有する酸化セリウム粒子と分散剤と水からなる組成物を分散させ、さらに添加剤を添加することによって得られる。ここで、酸化セリウム粒子の濃度に制限はないが、分散液の取り扱いやすさから0.5重量%以上20重量%以下の範囲が好ましい。また、分散剤として、半導体チップ研磨に使用することから、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属及びハロゲン、イオウの含有率は10ppm以下に抑えることが好ましく、例えば、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含む高分子分散剤が好ましい。また、共重合成分としてアクリル酸アンモニウム塩を含む高分子分散剤と水溶性陰イオン性分散剤、水溶性非イオン性分散剤、水溶性陽イオン性分散剤、水溶性両性分散剤から選ばれた少なくとも1種類を含む2種類以上の分散剤を使用してもよい。水溶性陰イオン性分散剤としては、例えば、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、特殊ポリカルボン酸型高分子分散剤等が挙げられ、水溶性非イオン性分散剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアルカノールアミド等が挙げられ、水溶性陽イオン性分散剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等が挙げられ、水溶性両性分散剤としては、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。これらの分散剤添加量は、スラリー中の粒子の分散性及び沈降防止、さらに研磨傷と分散剤添加量との関係から酸化セリウム粒子100重量部に対して、0.01重量部以上2.0重量部以下の範囲が好ましい。分散剤の分子量は、100〜50,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい。分散剤の分子量が100未満の場合は、酸化珪素膜あるいは窒化珪素膜を研磨するときに、十分な研磨速度が得られず、分散剤の分子量が50,000を超えた場合は、粘度が高くなり、CMP研磨剤の保存安定性が低下するからである。
これらの酸化セリウム粒子を水中に分散させる方法としては、通常の攪拌機による分散処理の他にホモジナイザー、超音波分散機、湿式ボールミル等を用いることができる。
こうして作製されたCMP研磨剤中の酸化セリウム粒子の平均粒径は、0.01μm〜1.0μmであることが好ましい。酸化セリウム粒子の平均粒径が0.01μm未満であると研磨速度が低くなりすぎ、1.0μmを超えると研磨する膜に傷がつきやすくなるからである。
【0009】
また、添加剤には、ポリアクリルアミド及びその誘導体が好ましい。ポリアクリルアミドの誘導体としては、ポリアクリルアミド部分加水分解物等が好ましく使用される。
添加剤の添加量は、CMP研磨剤中の粒子の分散性及び沈降防止、さらに研磨傷と添加剤添加量との関係から酸化セリウム粒子100重量部に対して、0.1重量部以上100重量部以下の範囲が好ましい。添加量が少なすぎると添加剤の添加効果が得られず、多すぎると研磨速度が低下するためである。またポリアクリルアミドの分子量は、10,000以上が好ましい。分子量が低すぎると平坦化特性が得られないためである。
【0010】
酸化セリウム粒子、分散剤、及び水からなる酸化セリウムスラリーと、添加剤及び水からなる添加液とを分けたCMP研磨剤として保存すると酸化セリウム粒子が凝集しないため、保存安定性が増し、研磨傷の発生防止、研磨速度の安定化が得られて好ましい。上記のCMP研磨剤で基板を研磨する際に、添加液は、酸化セリウムスラリーと別々に研磨定盤上に供給し、研磨定盤上で混合するか、研磨直前に酸化セリウムスラリーと混合し研磨定盤上に供給する方法がとられる。
【0011】
本発明のCMP研磨剤は、上記CMP研磨剤をそのまま使用してもよいが、アンモニア、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、ポリアクリル酸及びその誘導体のアンモニウム塩等の添加剤を添加してCMP研磨剤とすることができる。
【0012】
本発明のCMP研磨剤が使用される無機絶縁膜の作製方法として、低圧CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。低圧CVD法による酸化珪素膜形成は、Si源としてモノシラン:SiH4 、酸素源として酸素:O2 を用いる。このSiH4 −O2 系酸化反応を400℃以下の低温で行わせることにより得られる。場合によっては、CVD後1000℃またはそれ以下の温度で熱処理される。高温リフローによる表面平坦化を図るためにリン:Pをドープするときには、SiH4 −O2 −PH3 系反応ガスを用いることが好ましい。プラズマCVD法は、通常の熱平衡下では高温を必要とする化学反応が低温でできる利点を有する。プラズマ発生法には、容量結合型と誘導結合型の2つが挙げられる。反応ガスとしては、Si源としてSiH4 、酸素源としてN2 Oを用いたSiH4 −N2 O系ガスとテトラエトキシシラン(TEOS)をSi源に用いたTEOS−O2 系ガス(TEOS−プラズマCVD法)が挙げられる。基板温度は250℃〜400℃、反応圧力は67〜400Paの範囲が好ましい。このように、本発明の酸化珪素膜にはリン、ホウ素等の元素がドープされていても良い。同様に、低圧CVD法による窒化珪素膜形成は、Si源としてジクロルシラン:SiH2 Cl2 、窒素源としてアンモニア:NH3 を用いる。このSiH2 Cl2 −NH3 系酸化反応を900℃の高温で行わせることにより得られる。プラズマCVD法は、反応ガスとしては、Si源としてSiH4 、窒素源としてNH3 を用いたSiH4 −NH3 系ガスが挙げられる。基板温度は300℃〜400℃が好ましい。
【0013】
基板として、半導体基板すなわち回路素子と配線パターンが形成された段階の半導体基板、回路素子が形成された段階の半導体基板等の半導体基板上に酸化珪素膜層あるいは窒化珪素膜層が形成された基板が使用できる。このような半導体基板上に形成された酸化珪素膜層あるいは窒化珪素膜層を上記CMP研磨剤で研磨することによって、酸化珪素膜層表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とすることができる。また、シャロー・トレンチ分離にも使用できる。シャロー・トレンチ分離に使用するためには、酸化珪素膜研磨速度と窒化珪素膜研磨速度の比、酸化珪素膜研磨速度/窒化珪素膜研磨速度が10以上であることが必要である。この比が10未満では、酸化珪素膜研磨速度と窒化珪素膜研磨速度の差が小さく、シャロー・トレンチ分離をする際、所定の位置で研磨を停止することができなくなるためである。この比が10以上の場合は窒化珪素膜の研磨速度がさらに小さくなって研磨の停止が容易になり、シャロー・トレンチ分離により好適である。また、シャロー・トレンチ分離に使用するためには、研磨時に傷の発生が少ないことが必要である。ここで、研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。また、研磨布にはCMP研磨剤がたまるような溝加工を施すことが好ましい。研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は半導体基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましく、半導体基板にかける圧力は研磨後に傷が発生しないように1kg/cm2 以下が好ましい。研磨している間、研磨布にはスラリーをポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常にスラリーで覆われていることが好ましい。
【0014】
研磨終了後の半導体基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。このようにして平坦化されたシャーロー・トレンチを形成したあと、酸化珪素絶縁膜層の上に、アルミニウム配線を形成し、その配線間及び配線上に再度上記方法により酸化珪素絶縁膜を形成後、上記CMP研磨剤を用いて研磨することによって、絶縁膜表面の凹凸を解消し、半導体基板全面にわたって平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の層数の半導体を製造する。
【0015】
グローバル平坦化を達成するには、添加剤が酸化珪素膜表面に吸着し被膜を形成することが必要である。酸化珪素膜上に形成された添加剤の被膜は、酸化セリウム粒子の被研磨膜表面への作用を阻害し、結果として研磨速度を低下させる。一方、高研磨荷重では酸化セリウム粒子が添加剤の被膜を突き破り研磨速度が増大する。被研磨膜(酸化珪素膜)に凹凸が存在する場合、凸部の実効研磨荷重が凹部に比較して大きいため、凸部が選択的に研磨され、パターン依存性の少ないグローバル平坦化が達成可能である。ここで、酸化珪素膜及び窒化珪素膜表面の電荷はpHにより大きく依存し、また、イオン性の添加剤を用いた場合、その電離度はpHに大きく依存するため、イオン性添加剤と被研磨膜が吸着するには、厳密なpH管理が要求される場合が多い。しかし、本発明のポリアクリルアミド添加剤は、ノニオン性であるため、被研磨膜と疎水的に物理吸着するため、pHに依存しない一定の研磨速度が期待可能であり、厳密なpH管理を必要としないという利点がある。
【0016】
また、電解質である添加剤をスラリーと混合する場合、添加剤を大量に用いると、塩析のため粒子が沈降し、保存安定性に問題があった。本発明のポリアクリルアミド添加剤は、ノニオン性であるため、保存安定性に優れるという特長がある。
【0017】
本発明のCMP研磨剤は、半導体基板に形成された酸化珪素膜だけでなく、所定の配線を有する配線板に形成された酸化珪素膜、ガラス、窒化珪素等の無機絶縁膜、ポリシリコン、Al、Cu、Ti、TiN、W、Ta、TaN等を主として含有する膜、フォトマスク・レンズ・プリズム等の光学ガラス、ITO等の無機導電膜、ガラス及び結晶質材料で構成される光集積回路・光スイッチング素子・光導波路、光ファイバーの端面、シンチレータ等の光学用単結晶、固体レーザ単結晶、青色レーザLED用サファイヤ基板、SiC、GaP、GaAS等の半導体単結晶、磁気ディスク用ガラス基板、磁気ヘッド等を研磨することができる。
【0018】
【実施例】
実施例1
(酸化セリウム粒子の作製)
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成することにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μmであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲まれた酸化セリウム一次粒子径を測定したところ、体積分布の中央値が190nm、最大値が500nmであった。酸化セリウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕を行った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子径と同等サイズの小さな粒子の他に、1〜3μmの大きな粉砕残り粒子と0.5〜1μmの粉砕残り粒子が混在していた。
【0019】
(酸化セリウムスラリーの作製)
上記作製の酸化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)23gと脱イオン水8977gを混合し、撹拌しながら超音波分散を10分間施した。得られたスラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより5wt%スラリーを得た。スラリーpHは8.3であった。スラリー粒子をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
上記の酸化セリウムスラリー(固形分:5重量%)600gと添加剤として分子量900,000のポリアクリルアミド36gと脱イオン水2364gを混合して、界面活性剤を添加した酸化セリウム研磨剤(固形分:1重量%)を作製した。その研磨剤pHは6.5であった。また、研磨剤中の粒子をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
【0020】
(絶縁膜層の研磨)
φ200mmSi基板上にLine/Space 幅が0.05〜5mmで高さが1000nmのAl配線Line部を形成した後、その上にTEOS−プラズマCVD法で酸化珪素膜を2000nm形成したパターンウエハを作製する。保持する基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターンウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付けたφ600mmの定盤上に絶縁膜面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工荷重を300gf/cm2 に設定した。定盤上に上記の酸化セリウム研磨剤(固形分:1重量%)を200cc/minの速度で滴下しながら、定盤及びウエハを50rpmで2分間回転させ、絶縁膜を研磨した。研磨後のウエハを純水で良く洗浄後、乾燥した。同様に、研磨時間を3分、4分、5分、6分にして上記パターンウエハの研磨を行った。光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚差を測定し、研磨速度を計算した。Line/Space 幅1mmのLine部分の研磨速度R1 とLine/Space 幅3mmのLine部分の研磨速度R3 、及びLine/Space 幅5mmのLine部分の研磨速度R5 との研磨速度比R5 /R1 及びR3 /R1 は、研磨時間2〜4分の間は、研磨時間とともに値が大きくなり、研磨時間4〜6分ではほぼ一定であった。研磨速度のパターン幅依存性が一定になった研磨時間4分の場合、Line/Space 幅1mmのLine部分の研磨速度R1 は344nm/分(研磨量1377nm)、Line/Space 幅3mmのLine部分の研磨速度R3 は335nm/分(研磨量1338nm)、Line/Space 幅5mmのLine部分の研磨速度R5 は315nm/分(研磨量1259nm)であり、研磨速度比R5 /R1 及びR3 /R1 は、それぞれ0.91及び0.97であった。また、研磨時間が5分、6分の場合の各Line/Space 幅のLine部分の研磨量は4分の場合とほぼ同じであり、4分以降研磨がほとんど進行していないことがわかった。
【0021】
比較例1
(酸化セリウム粒子の作製)
炭酸セリウム水和物2kgを白金製容器に入れ、800℃で2時間空気中で焼成することにより黄白色の粉末を約1kg得た。この粉末をX線回折法で相同定を行ったところ酸化セリウムであることを確認した。焼成粉末粒子径は30〜100μmであった。焼成粉末粒子表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化セリウムの粒界が観察された。粒界に囲まれた酸化セリウム一次粒子径を測定したところ、体積分布の中央値が190nm、最大値が500nmであった。酸化セリウム粉末1kgをジェットミルを用いて乾式粉砕を行った。粉砕粒子について走査型電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子径と同等サイズの小さな粒子の他に、1〜3μmの大きな粉砕残り粒子と0.5〜1μmの粉砕残り粒子が混在していた。
【0022】
(酸化セリウムスラリーの作製)
上記作製の酸化セリウム粒子1kgとポリアクリル酸アンモニウム塩水溶液(40重量%)23gと脱イオン水8977gを混合し、撹拌しながら超音波分散を10分間施した。得られたスラリーを1ミクロンフィルターでろ過をし、さらに脱イオン水を加えることにより5wt%研磨剤を得た。スラリーpHは8.3であった。上記の酸化セリウムスラリー(固形分:5重量%)600gと脱イオン水2400gを混合して、酸化セリウム研磨剤(固形分:1重量%)を作製した。その研磨剤pHは7.4であり、また、研磨剤中の粒子をレーザ回折式粒度分布計で測定するために、適当な濃度に希釈して測定した結果、粒子径の中央値が190nmであった。
【0023】
(絶縁膜層の研磨)
φ200mmSi基板上にLine/Space 幅が0.05〜5mmで高さが1000nmのAl配線のLine部を形成した後、その上にTEOS−プラズマCVD法で酸化珪素膜を2000nm形成したパターンウエハを作製する。保持する基板取り付け用の吸着パッドを貼り付けたホルダーに上記パターンウエハをセットし、多孔質ウレタン樹脂製の研磨パッドを貼り付けたφ600mmの定盤上に絶縁膜面を下にしてホルダーを載せ、さらに加工荷重を300g/cm2 に設定した。定盤上に上記の酸化セリウムスラリー(固形分:1重量%)を200cc/minの速度で滴下しながら、定盤及びウエハを50rpmで1分間回転させ、絶縁膜を研磨した。研磨後のウエハを純水で良く洗浄後、乾燥した。同様に、研磨時間を1.5分、2分にして上記パターンウエハの研磨を行った。Line/Space 幅1mmのLine部分の研磨速度R1 とLine/Space 幅3mmのLine部分の研磨速度R3 、及びLine/Space 幅5mmのLine部分の研磨速度R5 との研磨速度比R5 /R1 及びR3 /R1 は、研磨時間1〜2分の間ではほぼ一定であった。研磨速度のパターン幅依存性が研磨時間により一定である研磨時間が1.5分の場合、Line/Space 幅1mmのLine部分の研磨速度R1 は811nm/分(研磨量1216nm)、Line/Space 幅3mmのLine部分の研磨速度R3 は616nm/分(研磨量924nm)、Line/Space 幅5mmのLine部分の研磨速度R5 は497nm/分(研磨量746nm)であり、研磨速度比R5 /R1 及びR3 /R1 は、それぞれ0.61及び0.76であった。研磨時間2分では、Line/Space 幅0.05〜1mmのLine部分で、研磨が酸化珪素膜の下地のAl配線まで達してしまった。
【0024】
比較例2
(絶縁膜層の研磨)
φ200mmSi基板上にLine/Space 幅が0.05〜5mmで高さが1000nmのAl配線のLine部を形成した後、その上にTEOS−プラズマCVD法で酸化珪素膜を2000nm形成したパターンウエハを作製する。実施例と同様に市販シリカスラリーを用いて2分間研磨を行った。この市販スラリーのpHは10.3で、SiO2 粒子を12.5wt%含んでいるものである。研磨条件は実施例と同一である。同様に、研磨時間を3分、4分、5分、6分にして上記パターンウエハの研磨を行った。光干渉式膜厚測定装置を用いて、研磨前後の膜厚差を測定し、研磨速度を計算した。Line/Space 幅1mmのLine部分の研磨速度R1 とLine/Space 幅3mmのLine部分の研磨速度R3 、及びLine/Space 幅5mmのLine部分の研磨速度R5 との研磨速度比R5 /R1 及びR3 /R1 は、研磨時間2〜5分の間は、研磨時間とともに値が大きくなり、研磨時間5〜6分ではほぼ一定であった。研磨速度のパターン幅依存性が一定になった研磨時間が5分の場合、Line/Space 幅1mmのLine部分の研磨速度R1 は283nm/分(研磨量1416nm)、Line/Space 幅3mmのLine部分の研磨速度R3 は218nm/分(研磨量1092nm)、Line/Space 幅5mmのLine部分の研磨速度R5 は169nm/分(研磨量846nm)であり、研磨速度比R5 /R1 及びR3 /R1 は、それぞれ0.60及び0.77であった。また、研磨時間が6分の場合の各Line/Space 幅のLine部分の研磨速度は5分の場合とほぼ同じであり、研磨速度のパターン幅依存性が一定になった後も同様の速度で研磨が進行してしまうことがわかった。
【0025】
【発明の効果】
本発明のCMP研磨剤は、高平坦化可能であり、酸化珪素絶縁膜等の被研磨面を傷なく、高速に研磨することができ、さらには保存安定性に優れる。
又本発明の研磨方法により、基板の被研磨面を、傷なく、研磨することが可能となる。

Claims (2)

  1. 酸化セリウム粒子、分散剤及び水を含む酸化セリウムスラリーと、
    ポリアクリルアミド及びその誘導体から選ばれる添加剤と水を含む添加液と、からなるCMP研磨剤。
  2. 研磨する膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、請求項1記載のCMP研磨剤を研磨する膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を動かして研磨する膜を研磨する基板の研磨方法。
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