JP2005047456A - 車両用シート温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート着座時の乗員の快適性を向上する。
【解決手段】シート1にシート空調装置を設け、ファン2および冷温風発生装置3の作動によりシート表面に冷風または温風を送風可能となるように構成する。開錠検出器6によりドアの開錠が検出されると、コントローラ10はIRセンサ5により検出されたシート表面の温度Tstdr,Tstasと所定値T1,T2,T3(T1>T2>T3)とを比較する。そして、シート表面温度Tstdr,TstasがT1以上のときシート表面に冷風を送風し、T2以上かつT1未満のときシート表面に送風のみを行い、T3以上かつT2未満のときシート表面への送風を停止し、T3未満のときシート表面に温風を送風する。
【選択図】図1


Description

本発明は、シート用空調装置等によりシート表面の温度を制御する車両用シート温度制御装置に関する。
従来、シート用空調装置により車両用シートを暖房および換気するようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。これによれば乗員により換気装置が操作されると、シート表面の温度に関連して暖房装置の運転が制御され、乗員により暖房装置が操作されると、シート表面の温度に関連して換気装置の運転が制御される。
特表2003−513851号公報
上記特許文献1記載の装置では、シート着座後の乗員の操作により暖房装置または換気装置の運転が指令される。そのため、夏場や冬場等においてシート着座時に乗員はシートの熱さまたは冷たさを感じ、乗員に不快感を与えるものであった。
本発明による車両用シート温度制御装置は、車両のシート表面の温度と相関関係を有する温度を検出するシート温度検出手段と、乗員の乗車意思を検出する乗車意思検出手段と、シート表面の温度を変更するシート温度変更手段と、乗車意思検出手段により乗車意思が検出されると、シート温度検出手段により検出された温度に応じてシート温度変更手段を制御するシート温度制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、乗車位置検出手段により乗員の乗車意思が検出されると、シート温度検出手段により検出された車両のシート表面の温度に応じてシート表面の温度を変更するようにしたので、乗員の着座前にシートを適度に加熱または冷却することができ、シート着座時の乗員の不快感を抑制することができる。
以下、図1〜図7を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係わる空調シート1の概要を示す図である。なお、本実施の形態では、運転席シート1Dおよび助手席シート1Aがこの空調シート1により構成される。
図1に示すように、シートクッション1aの下部には送風用のファン2(運転席用ファン2Dおよび助手席用ファン2A)と、ファン2から送風された空気を加熱または冷却する冷温風発生装置3(運転席用冷温風発生装置3Dおよび助手席用冷温風発生装置3A)がそれぞれ内蔵されている。冷温風発生装置3はペルチェ素子を有し、ペルチェ素子を流れる電流方向を変更することで冷温風発生装置3を冷却源または加熱源として機能させることができる。これによりファン2からの空気は冷温風発生装置3から受熱または放熱され、温風または冷風となる。
冷風発生装置3を通過した空気は、シート内の送風通路4を介してシートクッション1aおよびシートバック1bの表面に設けられた多数の通気孔にそれぞれ導かれ、これら通気孔から吹き出される。これによりシート表面に沿って温風または冷風が流れ、シート表面が加熱または冷却される。
図2は、本発明による車両用シート温度制御装置の構成を示すブロック図である。マイクロコンピュータやメモリ等で構成される空調用コントローラ10には、シート1の表面温度を検出する赤外線センサ(以下、IRセンサ5)と、ドアの開錠を検出する開錠検出器6が接続されている。
IRセンサ5は、CCDのように複数画素を有する多点計測が可能なマトリクス型センサであり、図3に示すように車幅方向中央のフロントウインドの上端部近傍に車両後方を検出方向として設置されている。IRセンサ5の左右視野角αは図3(a)に示すように左右のサイドウインドにわたり、上下視野角βは図3(b)に示すように天井部から前席シート着座部にわたっている。したがって、IRセンサ5による検出範囲は前後左右のサイドウインドFL,FR,RL,RR、リヤウインドRW、運転席シート1Dおよび助手席シート1Aを含む。この検出範囲における計測値は、計測ポイントを示すアドレスとともに順次コントローラ10に出力される。窓部とシート部は予め定まったアドレスを有し、コントローラ10はこのアドレスに基づき窓部とシート部の温度データを判別する。
開錠検出器6は、スイッチやセンサ等によってキー操作によるドアロックの解除を検出する。例えばキーレスエントリーシステムを有する車両では、ドアロック解除信号の入力によりドアの開錠を検出する。
コントローラ10は、IRセンサ5および開錠検出器6からの入力信号に基づき後述するような処理を実行し、運転席用ファン2Dを駆動するモータなどのファン駆動装置7Dと、運転席用冷温風発生装置3Dと、助手席用ファン2Aを駆動するモータなどのファン駆動装置7Aと、助手席用冷温風発生装置3Aにそれぞれ制御信号を出力する。なお、ファン駆動装置7D,7Aおよび冷温風発生装置3D,3Aは、車室内での乗員の操作によるマニュアル運転も可能である。
図4,5は、コントローラ10内で実行される運転席シート空調制御の処理の一例を示すフローチャートである。まず、図4のステップS1で開錠検出器6からの信号によりドアが開錠されたか否か、すなわち乗員の乗車意志の有無を判定する。ステップS1は肯定されるまで繰り返され、ステップS1が肯定されるとステップS2に進む。
ステップS2では、IRセンサ5による検出信号に基づき、運転席シート1Dの表面温度Tstdrと窓部の表面温度Twsminをそれぞれ検出する。ここで、温度Tstdrは運転席シート1Dの代表温度であり、IRセンサ5による検出信号の中から運転席シート1Dを特定するアドレスの温度データを抽出し、その平均値を温度Tstdrとする。また、温度Twsminは窓部の代表温度であり、IRセンサ5による検出信号の中から窓部FL,FR,RL,RR,RWを特定するアドレスの温度データを抽出し、その最も低い温度を温度Twsminとする。温度Twsminは日射の影響を受けにくく、外気温に良好に対応する。
ステップS3では、ステップS2で検出したシート温度Tstdrが予め定めた所定値T1より高いか否かを判定する。所定値T1は、平均的な乗員がシートの熱さを感じ始める温度であり、例えば30℃〜35℃に設定される。ステップS3が否定されるとステップS5に進み、シート温度Tstdrが所定値T1以下で、かつ予め定めた所定値T2より高いか否かを判定する。所定値T2は平均的な乗員がややシートが熱いと感じ始める温度であり、例えば20℃〜25℃に設定される。ステップS5が否定されるとステップS6に進み、シート温度Tstdrが所定値T2以下で、かつ予め定めた所定値T3より高いか否かを判定する。所定値T3は平均的な乗員がシートの冷たさを感じ始める温度であり、例えば10℃程度に設定される。
ステップS6が否定、すなわちシート1Dが冷たいと判定されるとステップS7に進み、運転席ファンフラグと温源フラグをそれぞれオンする。ステップS5が肯定、すなわちシート1Dがやや熱いと判定されるとステップS8に進み、運転席ファンフラグのみをオンする。ステップS6が肯定、すなわちシート1Dが熱くもなく冷たくもないと判定されると、運手席ファンフラグと温源フラグと冷源フラグをそれぞれオフしたまま図5のステップS10に進む。
一方、ステップS3が肯定、すなわちシート1Dが熱いと判定されるとステップS4に進み、窓部の温度Twsminが予め定めた所定値Taより低いか否かを判定する。これは、外気温が低いときのシート冷房を防止するための処理であり、所定値Taは例えば10℃程度に設定される。ステップS4が否定、すなわちシート1Dが熱く、かつ外気温が低くないと判定されるとステップS9に進み、運転席ファンフラグと冷源フラグをそれぞれオンする。ステップS4が肯定、すなわちシート1Dは熱く外気温は低いと判定されると、運手席ファンフラグをオフしたまま図5のステップS10に進む。
ステップS10では運転席ファンフラグがオンか否かを判定し、肯定されるとステップS11に進み、否定されると処理を終了する。ステップS11では運転席用ファン駆動装置7Dに制御信号を出力し、運転席側のファン2Dを駆動する。次いで、ステップS12で運転席の冷源フラグがオンか否かを判定し、肯定されるとステップS13に進み、否定されるとステップS14に進む。ステップS13では運転席用冷温風発生装置3Dに冷風発生のための制御信号を出力する。すなわちペルチェ素子が冷却源となるように電圧を印加する。これにより運転席用ファン2Dからの空気が冷却され、シート表面に冷風が送風される。
ステップS14では運転席の温源フラグがオンか否かを判定する。ステップS14が肯定されるとステップS15に進み、運転席用冷温風発生装置3Dに温風発生のための制御信号を出力する。すなわちペルチェ素子が加熱源となるように電圧を印加する。これにより運転席用ファン2Dからの空気が加熱され、シート表面に温風が送風される。一方、ステップS14が否定されると冷温風発生装置3Dへの電圧の印加を行うことなくステップS16に進む。これによりシート表面には運転席用ファン2Dからの送風のみが行われる。
ステップS16ではタイマをスタートし、ステップS17でタイマが所定時間tを計時したか否かを判定する。ここで、所定時間tはドアの開錠後、エンジンをかけてからエアコンが利き始めるまでの時間に相当し、例えば30秒程度に設定される。ステップS17は肯定されるまで繰り返され、ステップS17が肯定されるとステップS18に進み、ファン駆動装置7Dおよび冷温風発生装置3Dへの制御信号の出力を停止し、ファン2Dおよび冷温風発生装置3Dの作動を終了する。すなわちシート空調運転を終了する。次いで、ステップS19で運転席ファンフラグと温源フラグと冷源フラグをそれぞれオフし、ドア開錠時の運転席シート空調制御を終了する。
以上の処理と同様に助手席シート空調制御が実行される。図6,7は、コントローラ10内で実行される助手席シート空調制御の処理の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS21で開錠検出器6からの信号によりドアが開錠されたか否か、すなわち乗員の乗車意志の有無を判定する。ステップS21は肯定されるまで繰り返され、ステップS21が肯定されるとステップS22に進む。
ステップS22では、IRセンサ5による検出信号に基づき、助手席シート1Aの表面温度Tstasと窓部の表面温度Twsminをそれぞれ検出する。ここで、温度Tstasは助手席シート1Aの代表温度であり、IRセンサ5による検出信号の中から助手席シート1Aを特定するアドレスの温度データを抽出し、その平均値を温度Tstasとする。温度Twsminは窓部の代表温度であり、前述したステップS2と同様に求める。
ステップS23では、ステップS22で検出したシート温度Tstasが前述した所定値T1(ステップS3)より高いか否かを判定する。ステップS23が否定されるとステップS25に進み、シート温度Tstasが所定値T1以下で、かつ前述した所定値T2(ステップS5)より高いか否かを判定する。ステップS25が否定されるとステップS26に進み、シート温度Tstasが所定値T2以下で、かつ前述した所定値T3(ステップS6)より高いか否かを判定する。
ステップS26が否定、すなわちシート1Aが冷たいと判定されるとステップS27に進み、助手席ファンフラグと温源フラグをそれぞれオンする。ステップS25が肯定、すなわちシート1Aがやや熱いと判定されるとステップS28に進み、助手席ファンフラグのみをオンする。ステップS26が肯定、すなわちシート1Aが熱くもなく冷たくもないと判定されると、助手席ファンフラグと温源フラグと冷源フラグをそれぞれオフしたまま図7のステップS30に進む。
ステップS23が肯定、すなわちシート1Aが熱いと判定されるとステップS24に進み、窓部の温度Twsminが前述した所定値Ta(ステップS4)より低いか否かを判定する。ステップS24が否定、すなわちシート1Aが熱く、かつ外気温も低くないと判定されるとステップS29に進み、助手席ファンフラグと冷源フラグをそれぞれオンする。ステップS24が肯定、すなわちシート1Aは熱いが、外気温が低いと判定されると、助手席ファンフラグをオフしたまま図7のステップS30に進む。
ステップS30では助手席ファンフラグがオンか否かを判定し、肯定されるとステップS31に進み、否定されると処理を終了する。ステップS31では助手席用ファン駆動装置7Aに制御信号を出力し、助手席側のファン2Aを駆動する。次いで、ステップS32で助手席の冷源フラグがオンか否かを判定し、肯定されるとステップS33に進み、否定されるとステップS34に進む。ステップS33では助手席用冷温風発生装置3Aに冷風発生のための制御信号を出力する。すなわちペルチェ素子が冷却源となるように電圧を印加する。これにより助手席用ファン2Aからの空気が冷却され、シート表面に冷風が送風される。
ステップS34では助手席の温源フラグがオンか否かを判定する。ステップS34が肯定されるとステップS35に進み、助手席用冷温風発生装置3Aに温風発生のための制御信号を出力する。すなわちペルチェ素子が加熱源となるように電圧を印加する。これにより助手席用ファン2Aからの空気が加熱され、シート表面に温風が送風される。一方、ステップS34が否定されると冷温風発生装置3Aへの電圧の印加を行うことなくステップS36に進む。これによりシート表面には助手席用ファン2Aからの送風のみが行われる。
ステップS36ではタイマをスタートし、ステップS37でタイマが所定時間tを計時したか否かを判定する。なお、所定時間tは前述したステップS17と同様に設定される。ステップS37は肯定されるまで繰り返され、ステップS37が肯定されるとステップS38に進み、ファン駆動装置7Aおよび冷温風発生装置3Aへの制御信号の出力を停止し、ファン2Aおよび冷温風発生装置3Aの作動を終了する。すなわちシート空調運転を終了する。次いで、助手席ファンフラグと温源フラグと冷源フラグをそれぞれオフし、ドア開錠時の助手席シート空調制御を終了する。
次に、本実施の形態の特徴的な動作をより具体的に説明する。
例えば夏場等の炎天下に車両を放置すると車室内の温度が上昇し、シート温度Tstdr,Tstasが所定値T1以上となる。この状態で乗員がドアを開錠すると、ファンフラグと冷源フラグがオンされ(ステップS9、ステップ29)、運転席用ファン2Dおよび助手席用ファン2Aがそれぞれ駆動するとともに、運転席用冷温風発生装置3Dと助手席用冷温風発生装置3Aがそれぞれ冷却源として機能する(ステップS11,ステップS13,ステップS31,ステップS33)。これによりシート表面を冷風が流れ、運転席シート1Dおよび助手席シート1Aの温度がそれぞれ低下する。したがって、乗員が着座する前に、シート1は初期状態よりも十分に冷やされており、着座時にシート1の熱さにより乗員が不快感を感じることを抑制することができる。
シート冷房の開始から所定時間tが経過するとシート冷房は停止する(ステップS18,ステップS38)。これによりバッテリの消費が抑えられ、エンジン始動時のバッテリ電力の不足を防止できる。また、およそエアコンが利き始めるまでシート冷房を継続するので、シート冷房を停止しても乗員の快適性を損なうことはない。
一方、冬場等に車両を放置すると車室内の温度が低下し、シート温度Tstdr,Tstasが所定値T3未満となる。この状態で乗員がドアを開錠すると、ファンフラグと温源フラグがオンされ(ステップS7、ステップ27)、運転席用ファン2Dおよび助手席用ファン2Aがそれぞれ駆動するとともに、運転席用冷温風発生装置3Dと助手席用冷温風発生装置3Aがそれぞれ加熱源として機能する(ステップS11,ステップS15,ステップS31,ステップS35)。これによりシート表面を温風が流れ、シート1の温度が上昇する。したがって、乗員が着座する前に、シート1は初期状態よりも十分に暖められており、着座時にシート1の冷たさにより乗員が不快感を感じることを抑制することができる。
ところで、外気温が所定値Taより低いにも拘わらず、日射の影響等によりシート表面の温度Tstdr,Tstasが所定値T1以上となる場合がある。この場合、ファンフラグはオフされ(ステップS4→ステップS10,ステップS24→ステップS30)、シート表面への送風が禁止される。これによりシート温度Tstdr,Tstasが高い場合でも外気温が低いときはシート1は冷却されず、乗員は着座時にシート1の余熱により暖められる。したがって、乗員の快適性が向上する。また、シート1の余熱の有効利用により、バッテリの電力消費を節約できる。
シート温度Tstdr,Tstasがやや熱いとき(T2<Tstdr,Tstas≦T1)、ファンフラグのみがオンされ(ステップS8,ステップS28)、運転席用ファン2Dおよび助手席用ファン2Aがそれぞれ駆動する(ステップS11,ステップS31)。これによりシート表面を空気が流れ、シート1が適度に冷やされる。したがって、シート1が冷やされすぎることなく、乗員は着座時に、ほどよい快適性を得ることができる。また、冷温風発生装置3を作動しないので、バッテリの電力消費を節約できる。
シート温度Tstdr,Tstasが熱くも冷たくもないとき(T3<(Tstdr,Tstas)≦T2)、ファンフラグがオフされ(ステップS6→ステップS10,ステップS26→ステップS30)、シート表面への送風が禁止される。これにより無駄な電力消費を防ぐことができる。
例えば運転席シート1Dのみが日射を受けると、運転席シート1Dと助手席シート1Aに温度差が生じる。その結果、運転席シート1Dの温度Tstdrが例えばT1≦Tstdrとなり、助手席シート1Aの温度Tstasが例えばT2<Tstas≦T1となる。このとき、運転席シート1Dには冷風が送風され(ステップS11,ステップS13)、助手席シート1Aには空気が送風される(ステップS31)。これによりシート1D,1Aにはそれぞれシート温度Tstdr,Tstasに応じた空気が送風され、ドライバと助手席乗員に同時に快適性を付与することができる。
本実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)開錠検出器6によりドアの開錠が検出されると、IRセンサ5によりシート表面温度Tstdr,Tstasを検出し、その検出値が高温側の所定値T1以上のときシート表面に冷風を送風し、低温側の所定値T3未満のとき温風を送風するようにした。これによりシート表面が熱いまたは冷たいとき、乗員がシート1に着座する前にシート表面が冷却または加熱され、シート着座時の乗員の不快感を抑制することができる。
(2)所定値T1とT3の間に中温の所定値T2を設定し、シート表面温度Tstdr,Tstasが所定値T2以上かつ所定値T1未満のとき、シート表面に送風のみを行うようにしたので、シート温度に応じた細かなシート空調制御が行われ、シート着座時の乗員の快適性が一層向上する。
(3)外気温が低いにもかかわらずシート温度が高いとき(Twsmin<Ta、Tstdr,Tstas≧T1)、冷風の送風を禁止するようにしたので、冬場等に乗員はシート1によって暖められ、良好な快適性が得られる。
(4)開錠動作の検出によりシート空調運転を開始するようにしたので、シート1に着座する蓋然性が高い場合にシート空調運転が行われ、バッテリの消費を最小限に抑えることができる。
(5)ドア開錠の検出から所定時間t後にシート空調動作を終了するようにしので、必要以上にバッテリが消費されることがない。また、乗員の操作によらずにシート空調運転が自動終了するので、車内から荷物を取り出すだけのために開錠動作を行った場合等に効果的である。
(6)運転席と助手席にそれぞれ空調シート1D,1Aを設け、各シート表面の温度Tstdr,Tstasに応じて空調シート1D,1Aをそれぞれ独立に制御するようにしたので、運転席シート1Dと助手席シート1Aの温度が異なる場合でも、各シート1D,1Aの温度をそれぞれ最適に制御することができる。
(7)複数画素を有するIRセンサ5によりシート表面温度Tstdr,Tstasをそれぞれ検出するようにしたので、センサの数を節約することができ、センサの取付工数およびコストを削減できる。
(8)冷温風発生装置3にペルチェ素子を用いたので、簡易な構成によりシート冷房およびシート暖房が実現可能である。
なお、上記実施の形態では、運転席と助手席に空調シート1D,1Aを設けたが、運転席にのみ空調シートを設けてもよく、運転席と助手席以外に設けてもよい。ドアの開錠動作が検出されてから所定時間t後にシート空調運転を終了するようにしたが、乗員の着座後は乗員の操作によりシート空調運転が制御されるため、乗員の着座をセンサなどで検出し、乗員が着座したらタイマをキャンセルするようにしてもよい。また、バッテリの電力不足のおそれはエンジン始動により解消するので、エンジンの始動が検出されたらタイマを延長するようにしてもよい。
上記実施の形態では、シート表面に冷風および温風を送風することでシート表面温度Tstdr,Tstasを変更するようにした。すなわちシート空調装置2,3によりシート表面を冷却または加熱するようにしたが、シート空調装置以外のシート温度変更手段によりシート温度Tstdr,Tstasを変更するようにしてもよい。また、ペルチェ素子を通電して空気を加熱および冷却するようにしたが、他の加熱源および冷却源を用いてもよい。
開錠検出器6により乗員の乗車意思を検出するようにしたが、ドアの開錠以外の検出により乗車意思を検出するようにしてもよい。すなわち乗車意思検出手段は上述したものに限らない。
IRセンサ5によりシート表面温度Tstdr,Tstasを検出するようにしたが、シート表面温度と相関関係を有する温度(例えば車室内の温度)からシート表面温度を間接的に検出するようにしてもよい。また、単画素のIRセンサを用いてもよく、IRセンサ5以外のシート温度検出手段を設けてもよい。IRセンサ5により窓部の温度Twsminを検出するようにしたが、外気温と相関関係を有する温度を検出するのであれば窓部以外の温度を検出してもよい。IRセンサ5以外に外気温検出手段を設けてもよい。
上記実施の形態では、冷風を送風するモードと温風を送風するモードの間に、冷風も温風も送風せず空気のみを送風するモードを設定したが、空気のみを送風するモードを省略してもよい。すなわち、シート温度制御手段としてのコントローラ10内での処理は上述したものに限らない。また、上記実施の形態では、高温側の所定温度T1を第1の所定温度、低温側の所定温度T3を第2の所定温度とし、シート表面温度と所定温度T1,T3との比較により冷風または温風を送風するようにしたが、所定温度T1,T3を外気温に応じて変更するようにしてもよい。例えば、外気温が高いときはT1を低くし、外気温が低いときはT3を高くしてもよい。シートの素材(皮シート、布シート等)に応じてT1,T3を設定してもよい。
本発明の実施の形態に係わる車両用シート温度制御装置を構成する空調シートの構成を示す図。 本発明の実施の形態に係わる車両用シート温度制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態に係わる車両用シート温度制御装置を構成するIRセンサの配置を示す上面図および側面図。 図3のコントローラ内で実行される運転席シート空調制御の処理の一例を示すフローチャート(その1)。 図3のコントローラ内で実行される運転席シート空調制御の処理の一例を示すフローチャート(その2)。 図3のコントローラ内で実行される助手席シート空調制御の処理の一例を示すフローチャート(その1)。 図3のコントローラ内で実行される助手席シート空調制御の処理の一例を示すフローチャート(その2)。
符号の説明
1 空調シート 1D 運転席シート 1A 助手席シート
2 ファン 2D 運転席用ファン 2A 助手席用ファン
3 冷温風発生装置 3D 運転席用冷温風発生装置 3A 助手席用冷温風発生装置
5 IRセンサ 6 開錠検出器
7D,7A ファン駆動装置 10 コントローラ
Tstdr 運転席シート表面温度 Tstas 助手席シート表面温度
Twsmin 窓部表面温度

Claims (5)

  1. 車両のシート表面の温度と相関関係を有する温度を検出するシート温度検出手段と、
    乗員の乗車意思を検出する乗車意思検出手段と、
    シート表面の温度を変更するシート温度変更手段と、
    前記乗車意思検出手段により乗車意思が検出されると、前記シート温度検出手段により検出された温度に応じて前記シート温度変更手段を制御するシート温度制御手段とを備えることを特徴とする車両用シート温度制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シート温度制御装置において、
    前記シート温度変更手段は、シート表面に冷風および温風を送風可能なシート空調装置であり、
    前記シート温度制御手段は、前記温度検出手段により検出された温度が高温側に設定された第1の所定温度以上のとき、シート表面に冷風を送風し、低温側に設定された第2の所定温度未満のとき、シート表面に温風を送風し、前記第2の所定温度以上かつ前記第1の所定温度未満のとき、冷風および温風の送風を停止するように前記シート空調装置を制御することを特徴とする車両用シート温度制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両用シート温度制御装置において、
    外気温と相関関係を有する温度を検出する外気温検出手段を有し、
    前記シート温度制御手段は、前記外気温検出手段により検出された温度が所定温度以上のとき冷風の送風を許容し、所定温度未満のとき冷風の送風を禁止するように前記シート空調装置を制御することを特徴とする車両用シート温度制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用シート温度制御装置において、
    前記シート温度変更手段は、運転席シートおよび助手席シートにそれぞれ設けられ、
    前記シート温度制御手段は、前記シート温度検出手段により検出された運転席シート表面の温度に応じて運転席用シート変更手段を制御し、前記シート温度検出手段により検出された助手席シート表面の温度に応じて助手席用シート変更手段を制御することを特徴とする車両用シート温度制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両用シート温度制御装置において、
    前記シート温度検出手段は、複数画素を有する多点計測が可能な赤外線センサであり、この赤外線センサにより前記運転席シート表面および助手席シート表面の温度をそれぞれ検出することを特徴とする車両用シート温度制御装置。
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