JP2005047026A - 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、印刷方法、および、媒体ユニット - Google Patents

印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、印刷方法、および、媒体ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】「縁無し印刷」において媒体から外れたインクの堆積を防止する。
【解決手段】インクを吐出するためのインク吐出部を備え、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置において、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定する。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体に対してインクを吐出する印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、印刷方法、および、媒体ユニット、に関する。
【0002】
【従来の技術】
媒体に向けてインクを吐出する印刷装置の1つとして、例えばインクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタは、案内面に沿って搬送される紙等の媒体に対してインクを吐出して画像等を印刷する。近年、このようなインクジェットプリンタにおいて、特に写真等のように画像を高画質に印刷する際に、「縁無し印刷」と呼ばれる印刷機能が設けられるようになった。「縁無し印刷」とは、媒体の縁まで余白が形成されることなく、媒体の全域に画像等を形成することが可能な印刷方法である。この「縁無し印刷」する際には、媒体の縁部にまで確実にインクを吐出するために、媒体より広い領域にインクを吐出する。このため、媒体から外れて吐出されたインクが、媒体が沿わされる案内面に付着しないように、案内面を有する案内部材に、案内面より低い底部を有するインク回収部が設けられている。このインク回収部にはスポンジ等の吸収材が設けられ、媒体から外れたインクが吸収材に吸収されて保持される。
【0003】
【特許文献1】特開平10−195404号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、「縁無し印刷」は、高画質の画像が媒体全域に印刷されるため見栄えを良くする一方で、媒体より外側の領域に吐出されたインクによる弊害が発生する畏れがある。例えば、吸収材に対する浸透性の低いインクや、他のインクと接触して他の液体の浸透性を低下させる特性を有するインクなどが、媒体から外れて吸収材上に吐出され、浸透せずに吸収材上に残留してしまう畏れがある。吸収材上にインクが残留したり、残留したインクの上に新たなインクが吐出されると、吸収材上にインクが盛り上がって堆積してしまう。盛り上がって堆積したインクが案内面より上方に突出すると、堆積したインクにより媒体の裏面が汚れたり、媒体の搬送に支障を来す虞がある。特に、最近では、画質の向上を図るために、インクの凝集を促進させて彩度を向上させる特殊な反応液を使う印刷技術が提案されており、このような反応液を使用した場合に、インクの凝集が進んで、より一層堆積量が増える可能性があるという課題がある。一方、「縁無し印刷」する場合であっても、必ずしも媒体の縁部近傍まで、中央部と同等の高画質が要求されない場合もある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みたものであって、その目的は、媒体から外れて吸収材上に堆積するインクの量を抑える印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、印刷方法、および、媒体ユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための主たる発明は、インクを吐出するためのインク吐出部を備え、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置において、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定することを特徴とする印刷装置である。
【0007】
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0009】
インクを吐出するためのインク吐出部を備え、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置において、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定することを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、記憶部に記憶されている情報に基づいて設定することが可能なので、媒体に応じた吐出方法にてインクを吐出することが可能である。このため、媒体に適さない方法にて、インクを媒体の端部近傍に向けて吐出した際に生じる不具合を防止することが可能である。
【0010】
かかる印刷装置において、前記情報は、前記記憶部とともにユニット化された前記媒体の種類を示す種類情報であることが望ましい。
このような印刷装置によれば、媒体の種類に基づいて、媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法が設定されるので、媒体の種類に応じた吐出方法にてインクを吐出することが可能である。
【0011】
かかる印刷装置において、前記種類情報が、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体を示す情報の場合には、前記媒体より狭い領域にインクを吐出するための前記吐出方法を設定することが望ましい。
【0012】
印刷装置に供給される媒体は、画像をどの程度の画質にて印刷するかにより異なる場合がある。例えば、光沢紙やコーティング紙などは画像を高画質に印刷する場合に用いられることが多い。また、高画質に印刷したい画像とは例えば写真等の画像であり、銀塩写真のような見栄えを求めるために、所謂縁無し印刷モードにて印刷されることが多い。ところで、縁無し印刷モードにて媒体の端部まで確実に画像を印刷するためには、媒体の外側の領域にもインクを吐出することになる。このため、媒体の外側の領域に吐出されたインクを吸収するための吸収材が設けられているが、縁無し印刷を繰り返すことにより媒体の外側の領域に多量のインクが吐出されると、吸収材上にインクが堆積する場合がある。吸収材上に堆積したインクは、媒体の裏面等を汚す畏れがあるため、縁無し印刷にて媒体の外側の領域に吐出するインクの量は少なく抑えることが望ましい。このため、上記印刷装置においては、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体に印刷する際には、印刷後の見栄えを印刷媒体に見合った程度の抑えることとし、媒体より狭い領域にインクを吐出して、媒体の外側の領域にインクを吐出しないこととした。すなわち、真に高画質が求められると思われるような、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体には、媒体の外側の領域までインクを吐出し、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体には、媒体の外側の領域までインクを吐出しないこととした。このような印刷装置によれば、真に高画質が求められる印刷の場合には、媒体の端部まで確実に印刷して見栄えの良い画像を提供することが可能であるとともに、媒体の外側の領域にインクが堆積する量を低減させることが可能である。よって、媒体の裏面が汚れる等の弊害を防止することが可能である。ここで、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体とは、所謂普通紙などを示し、マット紙、光沢紙、コーティング紙など、発色性を向上させる、インクの滲みを防止する等の目的で表面に処理を施した紙等は、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体となる。
【0013】
かかる印刷装置において、前記種類情報が、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体を示す情報の場合には、前記媒体の端部近傍において吐出するインクの量を、中央部より少なくするための前記吐出方法を設定することとしてもよい。
このような印刷装置によれば、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体に印刷する際には、前記媒体の端部近傍において吐出するインクの量を、中央部より少なくして、媒体の外側の領域に吐出するインクの量を低減することとした。このため、真に高画質が求められる印刷の場合には、媒体の端部まで確実に印刷して見栄えの良い画像を提供することが可能であるとともに、媒体の外側の領域にインクが堆積する量を低減させ、媒体の裏面が汚れる等の弊害の発生を抑えることが可能である。
【0014】
かかる印刷装置において、前記種類情報が、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体を示す情報の場合には、前記媒体より広い領域であり、且つ、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体にインクを吐出する領域より狭い領域にインクを吐出するための前記吐出方法を設定することとしてもよい。
このような印刷装置によれば、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体に印刷する際には、媒体より広い領域であり、且つ、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体にインクを吐出する領域より狭い領域にインクを吐出する。このため、縁無し印刷モードにて印刷の場合には、いずれの媒体であっても端部まで確実に印刷して見栄えの良い画像を提供することが可能であるとともに、媒体の外側の領域に堆積するインクの量を抑えることが可能であり、もって媒体の裏面が汚れる等の弊害の発生を抑えることが可能である。
【0015】
かかる印刷装置において、前記情報は、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体にインクを吐出する領域を、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体にインクを吐出する領域に対して、どの程度狭くするかを特定するための情報であることとしてもよい。
このような印刷装置によれば、記憶部には、インクを吐出する領域を狭くする量が記憶されているので、媒体に応じて確実にインクを吐出する領域を狭め、媒体の外側の領域に吐出するインクの量を低減させることが可能である。
【0016】
かかる印刷装置において、前記情報は、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体の端部近傍に向けて吐出するインクの量を、中央部よりどの程度少なくするかを特定するための情報であることとしてもよい。
このような印刷装置によれば、記憶部には、媒体の端部近傍において吐出するインクを中央部より少なくする量が記憶されているので、媒体に応じて確実にインクを吐出する量を低減し、媒体の外側の領域にてインクが堆積することを抑えることが可能である。
【0017】
かかる印刷装置において、前記主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体は普通紙であり、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体は、前記普通紙より高画質に画像を印刷可能な媒体であることが望ましい。
一般に通常の印刷には普通紙が用いられることが多く、写真等を高画質にて印刷したい場合には、マット紙や光沢紙等の印刷用紙が媒体として用いられる。上記印刷装置によれば、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体を、普通紙より高画質に印刷可能な媒体とすることにより、高画質にて印刷することを希望する者に対し、高画質で見栄えの良い印刷物を提供することが可能である。
【0018】
かかる印刷装置において、前記媒体より外側の領域に吐出されたインクを吸収する吸収材を有し、前記インクは、前記吸収材に対する浸透性が低いインクであることが望ましい。
このような印刷装置によれば、吸収材に対する浸透性が低いインクを、媒体の外側の領域に吐出しないように設定したり、媒体の外側の領域に吐出する量を低減するので、浸透性が低いインクが吸収材上に多量に吐出されることを防止することが可能である。また、吸収材に対する浸透性が低くないインク、すなわち浸透性が高いインクは、媒体が主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体であっても、媒体の外側の領域まで吐出されるので、端部まで余白が形成されない。よって、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体であっても、比較的見栄えの良い印刷物を提供することが可能である。
【0019】
かかる印刷装置において、前記媒体より外側の領域に吐出されたインクを吸収する吸収材を有し、前記インクは、他のインクと接触した際に、前記他のインクの前記吸収材に対する浸透性を低下させる特性を有するインクであることとしてもよい。
このような印刷装置によれば、他のインクと接触した際に、前記他のインクの前記吸収材に対する浸透性を低下させる特性を有するインクを、媒体の外側の領域に吐出しないように設定したり、媒体の外側の領域に吐出する量を低減するので、他のインクの浸透性を低下させる特性を有するンクが吸収材上に多量に吐出されることを防止することが可能である。また、他のインクの前記吸収材に対する浸透性を低下させる特性を有しないインクは、媒体が主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体であっても、媒体の外側の領域まで吐出されるので、端部まで余白が形成されない。よって、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体であっても、比較的見栄えの良い印刷物を提供することが可能である。
【0020】
かかる印刷装置において、前記インクは、印刷する際に他のインクを補助する補助液であることとしてもよい。
印刷する際に他のインクを補助する補助液とは、他のインクと同様にインク吐出部から吐出されてインクとして扱われ、高画質の画像を印刷するために用いられる液体である。例えば、他のインクと接触して当該他のインクの凝集を促進するインクであったり、インクの滲みを抑える特性を有する液体であったりする。このような液体は、その特性上、浸透性が低いインクと同様に、媒体の外側の領域に吐出されると、吸収材上の堆積しやすい。上記印刷装置によれば、吸収材上に堆積しやすい補助液を、媒体の外側に吐出しないように設定したり、媒体の外側に吐出する量を低減するので、補助液が吸収材上に多量に吐出されることを防止することが可能である。
【0021】
また、インクを吐出するためのインク吐出部を備え、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置において、前記媒体より外側の領域に吐出されたインクを吸収する吸収材を有し、前記記憶部には、前記媒体の種類を示す種類情報が記憶されており、前記種類情報が、普通紙を示す情報の場合には、前記吸収材に対する浸透性が低いインクを、前記媒体の端部近傍に向けて吐出するための吐出方法として、前記媒体より狭い領域にインクを吐出するための前記吐出方法を設定することを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、上述した効果を奏するため、本発明の目的を最も有効に達成することが可能である。
【0022】
また、インクを吐出するためのインク吐出部を備え、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置に、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定する機能を実現させるためのコンピュータプログラムも実現可能である。
【0023】
また、コンピュータ本体、及び、このコンピュータ本体に接続され、インクを吐出するためのインク吐出部を備え、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置、を有する印刷システムにおいて、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定することを特徴とする印刷システムも実現可能である。
【0024】
また、情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体から前記情報を取得するステップと、取得した前記情報に基づいて前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するステップと、を有することを特徴とする印刷方法も実現可能である。
【0025】
また、媒体と、該媒体の情報が記憶されている記憶部とがユニット化された媒体ユニットにおいて、前記情報は、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を設定するための情報であることを特徴とする媒体ユニットである。
このような媒体ユニットによれば、ユニット化された媒体に適した吐出方法にて媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための情報を、確実に提供することが可能である。このため、媒体に適さない方法にて、インクを媒体の端部近傍に向けて吐出した際に生じる不具合を防止することが可能である。
【0026】
===印刷装置の概要===
本発明に係る印刷装置の一例として、インクジェットプリンタを例にとり、その概要について説明する。
【0027】
<<<印刷モードの説明>>>
本実施の形態にかかるインクジェットプリンタは、印刷モードとして、通常の印刷を行う通常印刷モードの他に、「縁無し印刷」を行う縁無し印刷モードを備えている。通常印刷モードは、印刷領域Pが印刷用紙S上に収まるように印刷を行うモードである。図1は、通常印刷モードにおける印刷領域Pと印刷用紙Sとのサイズの関係を示したものである。同図に示すように、印刷領域Pは印刷用紙S内に納まるように設定され、印刷用紙Sの外周部、即ち左右両側縁部及び上下両側縁部には、余白が形成される。
【0028】
一方、「縁無し印刷モード」は、印刷用紙Sに余白が形成されないように印刷を行うモードである。「縁無し印刷モード」の場合には、印刷用紙Sから外れる領域にもインクが吐出される。図2は、一般的な「縁無し印刷モード」における印刷領域Pと印刷用紙Sとのサイズの関係を示したものである。同図に示すように、「紙無し印刷モード」では、印刷領域Pが印刷用紙Sよりも大きくなるように設定される。このため、印刷用紙Sの周縁部、即ち左右両側縁部および上下両側縁部には、余白を形成すること無く、印刷用紙の全域に画像を印刷することが可能となる。なお、「縁無し印刷モード」であっても、必ずしも印刷用紙Sの全域に画像を形成する必要はなく、印刷用紙Sの左右両側縁部および上下両側縁部のいずれかに余白が形成される場合もある。
【0029】
「縁無し印刷モード」が設定されていた場合には、プリンタドライバは、印刷領域Pが印刷用紙Sより外側の領域にまでおよぶ印刷データPDを生成する。また、印刷データPDが印刷用紙Sの全領域より広い領域に相当する場合には、この印刷データPDに基づいて印刷することにより、外周部に余白のない見栄えに優れた印刷を行うことができる。
【0030】
<<<インクジェットプリンタの構成>>>
図3〜図7は、インクジェットプリンタ1の一実施形態の概要を説明するための図である。図3は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の外観を示す図、図4は、インクジェットプリンタ1の構成を示すブロック図、図5は、インクジェットプリンタ1のキャリッジ及びその周辺部を示す図、図6は、インクジェットプリンタ1の搬送部及びその周辺部を示す図、図7は、吐出ヘッドにおけるノズルの配列を示す図である。
【0031】
図3に示すように、インクジェットプリンタ1は、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレー7が設けられている。給紙部4には、カット紙(図示しない)を保持する給紙トレー8、媒体ユニットとしてのロール紙ユニット30を保持するロール紙ユニットホルダ35、36が備えられている。
【0032】
本実施形態では、媒体として、帯状に形成された印刷用紙が円筒状の心材に巻き付けられたロール紙ユニット30にて供給されるロール紙31を用いる例について説明する。本実施形態のロール紙ユニット30は、心材32の一端に記憶部として記憶素子33が設けられている。ロール紙ユニット30の詳細については、後述する。
【0033】
図4に示すように、インクジェットプリンタ1は、その主要部として、紙搬送ユニット10と、インク吐出ユニット20と、キャリッジユニット40と、計測器群50と、制御ユニット60とを備えている。
【0034】
紙搬送ユニット10は、印刷用紙S等の媒体を印刷可能な位置に送り込み、印刷動作時に所定の搬送方向(図4において紙面に垂直な方向)に所定の移動量にて間欠的に搬送する搬送機構として機能する。紙搬送ユニット10は、ロール紙ユニットホルダ35、36と、図6に示すように、薄手の印刷用紙等を挿入するための紙挿入口11A及びロール紙や厚手の印刷用紙等を挿入するための挿入口11Bと、給紙モータ(不図示)と、給紙ローラ13と、プラテン14と、紙搬送モータ(以下、PFモータという)15と、紙搬送モータドライバ(以下、PFモータドライバという)16と、搬送ローラ17Aと排紙ローラ17Bと、フリーローラ18Aとフリーローラ18Bとを有する。ただし、紙搬送ユニット10が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
【0035】
ロール紙ユニットホルダ35,36は、左右のホルダが一対となって、インクジェットプリンタ1の背面側にそれぞれ固定される。左側のロール紙ユニットホルダ35には、ロール紙ユニット30の記憶素子33とインクジェットプリンタ1とを電気的に接続するための電気的接点37(図11)が設けられている。この電気的接点37は、左側のロール紙ユニットホルダ35がインクジェットプリンタ1に装着された際に、インクジェットプリンタ1に設けられたプリンタ側接点101と接触するように構成されている。
【0036】
給紙モータ(不図示)は、紙挿入口11Aに挿入された印刷用紙Sをプリンタ1内に搬送するモータであり、パルスモータで構成される。給紙ローラ13は、紙挿入口11Aから挿入された紙をプリンタ1内に搬送するローラであり、給紙モータによって駆動される。一方、紙挿入口11Bからはロール紙や、厚手の印刷用紙がインクジェットプリンタ1の操作者により挿入される。PFモータ15は、図4および図6に示すように、媒体である例えば紙を紙搬送方向に送り出すモータであり、DCモータで構成される。PFモータドライバ16は、PFモータ15の駆動を行うためのものである。搬送ローラ17Aは、給紙ローラ13によってプリンタ内に搬送された印刷用紙Sを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、PFモータ15によって駆動される。フリーローラ18A(図4及び図5参照)は、搬送ローラ17Aと対向する位置に設けられ、印刷用紙Sを搬送ローラ17Aとの間に挟むことによって印刷用紙Sを搬送ローラ17Aに向かって押さえる。紙挿入口11Bから挿入されたロール紙や、厚手の印刷用紙は、その先端が後述する搬送ローラ17Aとフリーローラ18aとに挟持されるべく挿入された後に、上述したように搬送ローラ17Aにて搬送される。
【0037】
排紙ローラ17B(図4参照)は、印刷が終了した印刷用紙Sをプリンタの外部に排出するローラである。排紙ローラ17Bは、不図示の歯車により、PFモータ15によって駆動される。フリーローラ18Bは、排紙ローラ17Bと対向する位置に設けられ、印刷用紙Sを排紙ローラ17Bとの間に挟むことによって印刷用紙Sを排紙ローラ17Bに向かって押さえる。プラテン14については後述する。
【0038】
インク吐出ユニット20は、印刷用紙S等の媒体にインクを吐出するためのものである。インク吐出ユニット20は、図4に示すように、吐出ヘッド21と、ヘッドドライバ22とを有する。吐出ヘッド21は、インク吐出部としてのノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。ヘッドドライバ22は、吐出ヘッド21を駆動して、吐出ヘッド21から断続的にインクを吐出させるためのものである。
【0039】
キャリッジユニット40は、図4及び図5に示すように、吐出ヘッド21を所定の主走査方向(図4において紙面の左右方向)に走査移動させるためのものである。キャリッジユニット40は、キャリッジ41と、キャリッジモータ(以下、CRモータという)42と、キャリッジモータドライバ(以下、CRモータドライバという)43と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とを有する。キャリッジ41は、主走査方向に移動可能であって、吐出ヘッド21を固定している。そして、吐出ヘッド21のノズルは、主走査方向に沿って移動しながら、断続的にインクを吐出するように構成されている。また、キャリッジ41は、インクを収容するインクカートリッジ48,49を着脱可能に保持している。
【0040】
CRモータ42は、キャリッジ41を主走査方向に移動させるモータであり、DCモータで構成される。CRモータドライバ43は、CRモータ42を駆動するためのものである。プーリ44は、CRモータ42の回転軸に取り付けられている。タイミングベルト45は、プーリ44によって駆動される。ガイドレール46は、キャリッジ41を主走査方向に案内する。
【0041】
計測器群50には、キャリッジ41の位置を検出するためのリニア式エンコーダ51と、搬送ローラ17Aの回転量を検出するためのロータリー式エンコーダ52と、印刷される紙の先端及び後端の位置を検出するための紙検出センサ53と、キャリッジ41に取り付けられて紙の幅を検出するための紙幅センサ54等が含まれる。
【0042】
制御ユニット60は、プリンタの制御を行うためのものである。制御ユニット60は、CPU61と、タイマ62と、インターフェース部63と、ASIC64と、メモリ65と、DCコントローラ66とを有する。CPU61は、プリンタ全体の制御を行うためのものであり、DCコントローラ66、PFモータドライバ16、CRモータドライバ43、およびヘッドドライバ22に制御指令を与える。タイマ62は、CPU61に対して周期的に割り込み信号を発生する。インターフェース部63は、プリンタの外部に設けられたホストコンピュータ67との間でデータの送受信を行う。ASIC64は、ホストコンピュータ67からインターフェース部63を介して送られてくる印刷情報に基づいて、印刷の解像度や吐出ヘッドの駆動波形等を制御する。メモリ65は、ASIC64及びCPU61のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。DCコントローラ66は、CPU61から送られてくる制御指令と計測器群50からの出力に基づいて、PFモータドライバ16及びCRモータドライバ43を制御する。
【0043】
また、プリンタ1の制御ユニット60には、プリンタ1の動作を制御する「プリンタドライバ」と呼ばれるコンピュータプログラムが搭載されており、ホストコンピュータ67から送出された画像データを、インクジェットプリンタ1にて印刷可能な印刷データPDに変換する。
【0044】
このようなインクジェットプリンタ1では、印刷時において、用印刷用紙Sが搬送ローラ17Aにより間欠的に所定の搬送量で搬送され、その間欠的な搬送の合間にキャリッジ41が、搬送ローラ17Aによる搬送方向に対して交差する方向、即ちここでは主走査方向に沿って移動しながら、吐出ヘッド21から用印刷用紙Sに向けてインクを吐出する。この吐出されたインクによって、印刷用紙S上にはドットが形成されて印刷用紙S上に画像が形成される。
【0045】
===吐出ヘッド21の吐出機構===
図7は、吐出ヘッド21の下面部に設けられたインクの吐出ノズルの配列を示した図である。吐出ヘッド21の下面部には、同図に示すように、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の色毎にそれぞれ複数のノズル#1〜#13からなるノズル列211が設けられている。各ノズル♯1〜♯13は、印刷用紙Sの搬送方向に沿って直線状に配列されている。各ノズル列211は、吐出ヘッド21の移動方向(主走査方向)に沿って相互に間隔を隔てて平行に配置されている。各ノズル♯1〜#13には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
【0046】
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色の各ノズル♯1〜♯13から吐出される。
【0047】
図8は、各ノズル♯1〜♯13の駆動回路を示したものである。この駆動回路は、同図に示すように、原駆動信号発生部221と、複数のマスク回路222と、駆動信号補正回路223とを備えている。原駆動信号発生部221は、各ノズル♯1〜♯nに共通して用いられる原信号ODRVを生成する。この原信号ODRVは、一画素分の主走査期間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)において、図中下部に示すように、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。原駆動信号発生部221で生成された原信号ODRVは、各マスク回路222に出力される。
【0048】
マスク回路222は、吐出ヘッド21のノズル♯1〜♯nをそれぞれ駆動する複数のピエゾ素子に対応して設けられている。各マスク回路222には、原信号発生部221から原信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRT(i)が入力される。この印刷信号PRT(i)は、画素に対応する画素データであり、一画素に対して2ビットの情報を有する2値信号である。マスク回路222は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原信号ODRVを遮断したり通過させたりする。すなわち、印刷信号PRT(i)がレベル『0』のときには、原信号ODRVのパルスを遮断する一方、印刷信号PRT(i)がレベル『1』のときには、原信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとして駆動信号補正回路223に出力する。
【0049】
駆動信号補正回路223は、マスク回路222からの駆動信号DRVの波形のタイミングをずらして補正をする。ここで補正される駆動信号DRVの波形のタイミングのずらし幅は、CPU61等からの指示によって適宜調節される。すなわち、駆動信号補正回路223は、CPU61等からの指示によって駆動信号DRVの波形を所望のタイミングにずらすことができる。駆動信号補正回路223により補正された駆動信号DRVは、各ノズル♯1〜♯13のピエゾ素子に向けて出力される。各ノズル♯1〜♯13のピエゾ素子は、駆動信号補正回路223からの駆動信号DRVに基づき駆動してインクの吐出を行う。なお、これら原駆動信号発生部221と、複数のマスク回路222と、駆動信号補正回路223とを備えた駆動回路が、本発明の吐出制御手段に相当する。
【0050】
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、このようなノズル♯1〜♯13の駆動回路が、各ノズル列211、即ち、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色のノズル列211(K)、211(C)、211(M)、211(Y)ごとに各々設けられ、ノズル列ごとに個別の駆動信号にてピエゾ素子が駆動されるように構成されている。
【0051】
===プラテンの構成===
プラテン14は、印刷用紙Sが搬送される際に支持される支持手段である。前述した「縁無し印刷モード」において印刷用紙Sから外れる領域に吐出されたインクは、プラテン14に付着すると悪影響を及ぼす虞がある。このため、本実施形態に係るプリンタ1では、印刷用紙Sから外れる領域に吐出されたインクを回収するインク回収部70を備えている。
【0052】
図9及び図10は、インク回収部70の一例を示したものである。図9は、インク回収部70を示す断面図であり、図10は、インク回収部70を示す平面図である。インク回収部70は、図9に示すように、プラテン14上に断面凹形の溝部72として形成されている。溝部72は、図10に示すように、キャリッジ41の移動方向(主走査方向)に沿って直線状に設けられている。その溝部72内には、印刷用紙Sから外れる領域に吐出されたインクを吸収する吸収材74が設けられている。この吸収材74は、発砲ウレタン等のスポンジなどをはじめとしてインクを吸収可能な各種材料により形成されている。印刷用紙Sから外れる領域に吐出されたインクは、吸収材74の上に到達して吸収材74に吸収され得るようになっている。
【0053】
このインク回収部70により回収されるインクは、吐出ヘッド21に設けられたノズル#1〜#13のうち、インク回収部70と対向して配置されたノズル#5〜#9から吐出されるインクのみである。他のノズル、即ちノズル#1〜#4および#10〜#13については、インク回収部70に対して対向して配置されていない。したがって、ノズル#1〜#4および#10〜#13から吐出されたインクはインク回収部70にて回収することはできない。このため、「縁無し印刷」において、印刷用紙の先端及び後端を印刷する際には、ノズル#1〜#4および#10〜#13は使用せず、ノズル#5〜#9のみにて印刷が行われる。
【0054】
なお、溝部72については、図9又は図10では1箇所のみであるが、本発明にあってはこのような場合に限らず、例えば紙送り方向(搬送方向)または主走査方向に沿うなどして複数箇所にわたり設けられていても良い。
【0055】
===ロール紙ユニット30及びこれに備えられた記憶素子33の構成===
図11はロール紙ユニット30がロール紙ユニットホルダ35、36によって保持されている状態における記憶素子33と送受信部38との位置関係を示した図である。
ロール紙ユニット30は、芯材32と、芯材32の外周に巻き付けられた印刷用のロール紙31と、芯材32の内周面に設けられた記憶手段としての記憶素子33とを備えている。
【0056】
ロール紙ユニット30に備えられている記憶素子33のメモリセルの記憶領域には、ロール紙ユニット30の出荷時に、このロール紙31の種類、すなわち、普通紙、マット紙、光沢紙、フォト用紙等の別を示す用紙の種類情報等が記憶されている。本実施形態では、種類情報としては、たとえば、ロール紙31の種類を2ビットのデータで表し、ロール紙31が普通紙の場合は「00」、表面の平滑性が低く、表面に微細な凹凸を有するマット紙の場合は「11」、表面平滑性を高め光沢を有する光沢紙の場合には「10」、表面に所定の処理を施したコーティング紙の場合には「01」、が記憶されていることとする。これらのロール紙31は通常の印刷を行う場合には普通紙が用いられ、画像を高画質に縁無し印刷モードにて印刷したい場合には、マット紙、光沢紙、コーティング紙が用いられることが多い。このため、装着されたロール紙ユニット30のロール紙31の種類情報が、「00」の場合には、装着されたロール紙31が主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体として検出され、「11」「10」「01」の場合には、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体として検出される。ここで、種類情報は、普通紙の場合に「0」、マット紙、光沢紙、コーティング紙の場合に「1」として1ビットのデータとすることも可能である。
【0057】
このロール紙31を保持するロール紙ユニットホルダ35、36は、インクジェットプリンタ1の背面の両側に対をなすように配置される。ロール紙ユニットホルダ35,36のうちの一方には(本実施の形態では、ロール紙ユニットホルダ35)、インクジェットプリンタ1との電気的接点37、及び、この電気的接点37と電気的に接続し、ロール紙ユニット30の記憶素子33に対してデータの送受信を行うための送受信部38が備えられている。なお、図3では、ロール紙ユニットホルダ35に備えられている電気的接点37、送受信部38を示すために、ロール紙ユニットホルダ35、36は、インクジェットプリンタ1及びロール紙ユニット30から取り外した状態にて示している。記憶素子33には、前記用紙の種類情報の他に、用紙厚さ情報、用紙幅情報、用紙面質情報、被印刷面の摩擦係数等、このロール紙情報が適宜記憶されてもよい。
【0058】
===記憶素子33と送受信部38との位置関係===
図11及び図12を参照して、ロール紙ユニット30の記憶素子33とロール紙ユニットホルダ35の送受信部38との位置関係について説明する。図12はロール紙ユニットホルダ35,36に保持されたロール紙ユニット30を一方のロール紙ユニットホルダ35側から見た側面図である。
【0059】
本実施の形態では、記憶素子33として非接触型の記憶素子が用いられており、データの送受信に際して記憶素子33と送受信部38とが互いに接触する必要はない。したがって、図11及び図12に示すように、送受信部38と記憶素子33との間には隙間がある。また、非接触型の記憶素子では、外部の送受信回路から送信される搬送波を整流して必要な電力を生成する。
【0060】
ロール紙ユニット30の記憶素子33はロール紙ユニット30が一回転する毎に、ロール紙ユニットホルダ35の送受信部38と最接近する。記憶素子33として、送受信可能距離が2mm程度の密接型の記憶素子が用いられる場合には、記憶素子33と送受信部38とが最近接するタイミングでデータの送受信が実行される。また、送受信距離が10mm程度の近接型の記憶素子が用いられる場合には、記憶素子33と送受信部38との相対位置とは無関係にデータの送受信が実行される。なお、記憶素子33として、接触型の記憶素子を用いることができるのはいうまでもない。かかる場合には、ロール紙ユニットホルダ35には、送受信部38に代えて接点が設けられ、ロール紙ユニット30が回転して、ロール紙ユニットホルダ35側の接点と記憶素子の接点とが接触する際に、データの送受信が実行されることになる。
【0061】
===インクの特性とインク吐出方法===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1は、ブラックインク(K)、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)およびイエローインク(Y)が吐出可能に構成されていることは既述の通りである。縁無し印刷モードにて印刷する場合には、インクの特性の応じて、媒体の端部近傍にインクを吐出する際の吐出方法を変更することが望ましい場合がある。そのインクの特性の一例が、前記インク回収部70に設けられた吸収材74に対する各インクの浸透性である。例えば、吸収材74に対する浸透性が低いインクは、吸収材74に吸収されにくく、吸収材74上に残留しやすい。このため、浸透性が低いインクが多量に吸収材74上に吐出されると、インクは吸収材74上に盛り上がって堆積し、印刷用紙の裏面を汚したり、印刷用紙の搬送や、キャリッジの動作に支障を来す畏れがある。このような弊害が生じる畏れのある特性は、吸収材に対するインク自身の浸透性ばかりでなく、吐出したインクが他のインクと接触した際に他のインクの浸透性を低下させる特性、吐出したインクが他のインクと接触した際にそのインク自身の浸透性が低下する特性、も同様である。
【0062】
ここで、「浸透性が低いインク」とは、例えば紙やスポンジなどの一般に液体に対する吸収性を有する素材に対して浸透性が低いインクのことである。具体的には、例えば分子が大きいことなどの理由により、吸収性を有する素材に対して全く浸透性の無いものをはじめ、その素材に対して浸透性はあるものの、その浸透速度は遅く、浸透に相当な時間がかかるものも含む。もちろん、そのインクの組成物全体が、浸透性が低い場合に限らず、その組成物の一部でも浸透性が低ければ、「浸透性の低いインク」となる。例えば、インクの溶媒は浸透性が高いが、それに含まれている色材などは浸透性が低い場合などがある。
【0063】
また、「他のインクと接触することにより浸透性が低くなるインク」とは、単独では浸透性は高いものの、他のインクと接触することによって性質が変化して、浸透性が低くなってしまうインクのことである。具体的には、他のインクと接触することによって化学反応を起こして浸透性が低くなるインクなどがある。このようなインクについては、「浸透性が低いインク」と同様、紙等に対して全く浸透性の無くなるものをはじめ、その素材に対して浸透性はあるものの、その浸透速度は遅く、浸透に相当な時間がかかるものも含む。もちろん、ここでも、接触後の組成物全体が、浸透性が低い場合に限らず、その組成物の一部でも浸透性が低ければ、「浸透性の低いインク」となる。
【0064】
また、「他のインクと接触することによってその他のインクの浸透性を低する性質を有するインク」としては、例えば、他のインクと接触することによって、その他のインクと化学反応を起こし、その他のインクと凝集物を生成するような他のインクの凝集を促進させるようなインクがある。
【0065】
本実施形態では、マゼンタインクは、自身の浸透性が低いインクであり、イエローインクは、他のインクと接触して他のインクの浸透性を低下させる特性を有するインクであるとする。そして、マゼンタインクと、イエローインクについて、ロール紙31の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、ロール紙ユニット30の記憶素子33に記憶されている情報に基づいて設定することとする。すなわち、ロール紙ユニット30の記憶素子33に、普通紙のような、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない印刷用紙を示す情報「00」が記憶されている場合には、マゼンタインク及びイエローインクにて印刷するための画像データをロール紙31の領域より狭い領域に吐出するようなデータとして生成する。一方、ロール紙ユニット30の記憶素子33に、マット紙、光沢紙などのような、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる印刷用紙を示す情報「11」「10」「01」が記憶されている場合には、マゼンタインク及びイエローインクにて印刷するための画像データをロール紙31の領域より十分に広い領域に吐出するようなデータとして生成する。
【0066】
===本実施形態に係る縁無し印刷動作===
図13は、本実施形態に係る縁無し印刷動作を示すフローチャートである。
ホストコンピュータ67にて動作しているアプリケーションプログラムが「縁無し印刷モード」が設定にて印刷するための指令信号を発すると(S101)、プリンタドライバが画像データを受け取り、これをインクジェットプリンタ1に印刷可能な印刷データPDに変換する。
プリンタドライバの内部には、解像度変換モジュールと、色変換モジュールと、ハーフトーンモジュールと、ラスタライザと、色変換ルックアップテーブルLUTと、が備えられている。
【0067】
プリンタドライバは、まず、装着されているロール紙ユニット30の記憶素子33にアクセスして、装着されたロール紙31の種類情報を取得する(S102)。プリンタドライバは、装着されたロール紙31が普通紙であることを検出し、収容されている普通紙に適したデータ処理を実行する。
【0068】
プリンタドライバでは、まず、解像度変換モジュールにて、受け取ったカラー画像データの解像度を、印刷解像度に変換する(S103)。解像度変換された画像データは、色変換モジュールにて、色変換ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、画素毎に、RGB画像データからプリンタ1が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換される(S104)。すなわち、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクにて印刷される各成分毎の画像データが生成される。色変換された多階調データは、ハーフトーンモジュールにて、いわゆるハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する(S105)。生成されたハーフトーン画像データは、取得したロール紙31の種類情報に基づいて縁無し印刷する際のデータサイズに調整される。このとき、シアンインク、ブラックインクに対応する画像データは、浸透性が高いため、印刷するロール紙のサイズより広い領域分のデータのサイズに調整される(S106,S107)。一方、吸収材74に対する浸透性が低いマゼンタインクと、他のインクと接触して他のインクの浸透性を低下させる特性を有するイエローインクとは、印刷用紙の領域より僅かに狭い領域の画像データのみを残し、その外側の領域の画像データはインクを吐出しないようにマスクするためのデータ「0」に書き換えられる(S106,S108)。
【0069】
縁無し印刷する際のデータサイズに調整されたデータは、ラスタライザによりヘッドドライバ22等に転送すべきデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDを生成する(S109)。印刷データPDは、各主走査時のドットの形成状態を示すラスタデータと、副走査送り量を示すデータと、を含んでいる。
【0070】
プリンタ1は、生成した印刷データPDに基づいて、印刷用紙を搬送するとともに、キャリッジを走査しつつ生成されたデータに基づいて吐出ヘッドを駆動して印刷用紙に画像を印刷する(S110)。
【0071】
このようなインクジェットプリンタ1にあっては、印刷用紙として普通紙が供給された場合には、吸収材74上に堆積しやすいインクに対し、ロール紙31の領域より狭い領域の印刷データPDを生成し、堆積しにくいインクに対しロール紙31の領域より広い領域の印刷データPDを生成する。このため、普通紙が供給された場合にはロール紙31の端部の僅かな領域は、堆積しにくいインクのみによって印刷される。よって、ロール紙31の端部の僅かな領域は、中央部分より画質は低下するものの、余白は形成されない。また、ロール紙31の外側の領域には、吸収材74上に堆積しやすいインクは吐出されないので、普通紙にて縁無し印刷する際には、インクが吸収材74上に堆積する可能性が少ない。すなわち、主に高画質に画像を印刷する際には用いられない普通紙であっても、端部の僅かな領域のみ僅かに画質が低下する程度の画像を提供するとともに、縁無し印刷により見栄えの良い印刷物を提供することが可能である。
【0072】
一方、プリンタドライバが、装着されているロール紙ユニット30の記憶素子33にアクセスして、装着されたロール紙31が例えば光沢紙であることを示す情報を取得すると、プリンタドライバは、光沢紙に適したデータ処理を実行する。
【0073】
プリンタドライバが、取得した情報に基づいて、解像度変換モジュールより印刷解像度に変換し(S103)、色変換モジュールにてイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクにて印刷される各成分毎の画像データが生成し(S104)、ハーフトーンモジュールにてハーフトーン画像データを生成する(S105)ことは普通紙が供給された場合と同様である。
【0074】
装着されたロール紙31が光沢紙である場合には、生成されたハーフトーン画像データは、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクのいずれに対応する画像データも、印刷するロールのサイズより広い領域分のデータのサイズに調整される(S106,S107)。
このため、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる光沢紙には、すべてのインクを用いて印刷した高画質の画像が端部まで印刷されて余白のない見栄えの良い印刷物を提供することが可能である。
【0075】
このようなインクジェットプリンタ1によれば、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる印刷用紙には、印刷用紙の全域にすべてのインクを用いて印刷した画像を形成し、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない印刷用紙には、端部の僅かな領域のみ僅かに画質が低下する程度の画像を印刷して、印刷用紙に見合った画質の画像を印刷した印刷物を提供することが可能である。また、普通紙等の主に高画質に画像を印刷する際に用いられない印刷用紙に縁無し印刷する際には、印刷用紙の外側の領域に堆積しやすいインクを吐出しないので、印刷用紙の種類に関わらずいずれの印刷用紙であっても印刷用紙の外側の領域にインクを吐出するプリンタと比較して、吸収材74上に堆積するインクの量を低減させることが可能である。よって、吸収材74上に吐出されたインクがプラテン14より高く堆積して印刷用紙を汚したり、また印刷用紙の搬送や吐出ヘッド21の移動の妨げになるなどの悪影響の発生を抑えることが可能である。
【0076】
===浸透性の検証方法===
<浸透性の検証方法▲1▼>
ここでは、インクの浸透性の検証方法について例を挙げて説明する。図14は、その検証方法の一例を説明するための図である。同図に示すようなインク回収部を想定した溝部72を設け、この溝部72内に吸収材74としてスポンジを配置して、そのスポンジ74aに対して上からインクIPを滴下して検証する。インクIPは、同一種類のものをスポンジ74a上の同じポイントに所定の時間間隔で所定の回数打ち込んで比較する。1回当たりのインクIPの打込み量は同じに設定する。例えば、1秒間隔で、25plずつ、200回打ち込むといった形に設定する。
【0077】
このときに、スポンジ74a上にインクが残留しているか否かを目視等により確認したり、またはスポンジ74a上に残留しているインクTの高さHや大きさ(直径M)などからスポンジ74a上のインク残留量を調査する。このような調査をインクの種類別、例えば色別に行う。その結果から、スポンジ74a上にインクが残留している場合や、インクTの高さHや大きさ(直径M)などが所定の基準を超えている場合、また比較して他のインクよりも大きい場合には、浸透性の低いインクと特定することができる。
【0078】
<浸透性の検証方法▲2▼>
ここでは、2種類のインクを接触させたことによりどちらかのインクの浸透性が低くなる場合と、他のインクの凝集を促進する場合との検証方法について説明する。これらの場合でも、検証方法▲1▼の場合と同様に、図14に示すように、インク回収部70を想定して設けた溝部72の内部に吸収材として配置されたスポンジ74aに対し、上からインクIPを滴下して検証する。ただし、ここでは、2種類のインクを使用し、それら2種類のインクを同じポイントに所定の時間間隔で所定の回数打ち込んで比較する。1回当たりのインクIPの打込み量は同じに設定する。例えば、1秒間隔で、25plずつ、200回打ち込むといった形に設定する。また、このときに、比較例として、2種類のインクを各々単独で打ち込んだ場合についても調査すると良い。
【0079】
そして、これによって、スポンジ74a上にインクが残留しているか否かを目視等により確認したり、またスポンジ74a上に残留しているインクTの高さHや大きさ(直径M)などからスポンジ74上のインク残留量を調査したりする。このような調査をインクの種類別、例えば色別に行う。その結果から、スポンジ74a上のインクの残留の有無や、インクTの高さHや大きさ(直径M)などを所定の基準や他のインクと比較するなどして、インクの浸透性が低くなったか否かを検証する。
【0080】
===印刷システム等の構成===
次に、本発明に係る印刷システムの一例として、印刷装置としてインクジェットプリンタを備えた印刷システムを例にして説明する。
【0081】
図15は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。印刷システム700は、コンピュータ本体702と、表示装置704と、プリンタ706と、入力装置708と、読取装置710とを備えている。コンピュータ本体702は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置704は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ706は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置708は、本実施形態ではキーボード708Aとマウス708Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置710は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置710AとCD−ROMドライブ装置710Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0082】
図16は、図15に示した印刷システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体702が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ802と、ハードディスクドライブユニット804等の外部メモリがさらに設けられている。
【0083】
上述したプリンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、プリンタ706に接続されたコンピュータ700等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置710によって、読み取り可能である。
【0084】
なお、以上の説明においては、プリンタ706が、コンピュータ本体702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体702とプリンタ706から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置704、入力装置708及び読取装置710のいずれかを備えていなくても良い。また、例えば、プリンタ706が、コンピュータ本体702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ706が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【0085】
また、上述した実施形態において、プリンタを制御するコンピュータプログラムが、制御ユニット60の記憶媒体であるメモリ65に取り込まれていても良い。そして、制御ユニット60が、メモリ65に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより、上述した実施形態におけるプリンタの動作を達成しても良い。
【0086】
このようにして実現された印刷システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0087】
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
【0088】
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、印刷装置側にて行っていた処理の一部をホスト側にて行ってよく、また印刷装置とホストの間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
【0089】
<<<媒体について>>>
上記実施形態においては、媒体を記憶部とユニット化されたロール紙ユニットとしたが、シート状の記憶素子が貼り付けられたカット紙、種類情報を示すバーコードが付与された薄手のカット紙、記憶素子が内包された厚手のカット紙でも構わない。また、媒体の種類も普通紙、マット紙、光沢紙、コーティング紙、に限らず、写真用紙や、OHPフィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、インクの吐出対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
【0090】
<<<記憶素子33に記憶される情報について>>>
本実施形態においては、ロール紙ユニット33の記憶素子33に記憶されている情報を、媒体の種類を示す種類情報としたが、例えば媒体の製品番号やコード番号等でも構わない。この場合には、製品番号やコード番号と媒体の種類情報を対応付けるデータテーブルをプリンタ側のメモリに記憶しておくことにより、吸収材74上に堆積するインクの量を低減させることが可能である。さらに、記憶素子33に記憶される情報は、インクを吐出する領域を具体的に示す情報であっても構わない。すなわち、媒体が普通紙の場合には、堆積しやすいインクに対するインクの吐出領域を狭くすることを示す情報が記憶されていてもよい。この場合には、インクの吐出領域が例えば印刷用紙の端部から2mm内側とすることを示す情報や、印刷用紙の端部から5ドット内側をインクの吐出領域とすることを示す情報が記憶素子33に記憶されていてもよい。
【0091】
また、媒体は種類の応じて搬送精度が異なる場合がある。たとえば、普通紙、光沢紙、OHP用紙などでは、摩擦係数や静電気の発生状態等が相違するため、同じ印刷装置により搬送しても、印刷時の媒体の傾きが相違する場合がある。また、傾き量が同じであっても、媒体のサイズに応じて媒体の先端側を印刷する際の主走査方向における媒体の端部の位置と、媒体の後端側を印刷する際の主走査方向における媒体の端部の位置とが相違する。このように、媒体が傾いた場合には、縁無し印刷をすべく、印刷データを媒体のサイズより広い領域分のデータのサイズに調整しても印刷物に余白が形成されてしまう畏れがある。このため、記憶素子33に記憶する種類情報として、摩擦係数、媒体の滑りやすさ及び傾きやすさ、媒体のサイズなど、搬送時の媒体の姿勢に寄与する情報を記憶しておいても良い。この場合には、搬送時に媒体が傾いたとしても、左右側端部に余白ができてしまう可能性やプラテンにインクを吐出してしまう可能性をより小さくすることが可能である。
【0092】
<<<インクの吐出方法について>>>
上記実施形態においては、ロール紙ユニット30の記憶素子33に媒体の種類として普通紙を示す情報が記憶されていた場合に、吸収材に堆積しやすいインクの吐出領域を印刷用紙のサイズより狭い領域としてインクを吐出する吐出方法を示したが、吐出方法はこれに限るのもではない。
【0093】
例えば、すべてのインクを印刷用紙の外側の領域まで吐出することとする一方で、吐出したインク、又は吐出した接触してインクが吸収材74に吸収されにくく吸収材74上に堆積する可能性が高いインクを吐出する領域を、吸収材74に吸収され易く浸透性が高いインクより狭い領域に設定しても良い。この場合には、印刷用紙の端部まですべてのインクを用いて印刷することが可能なので、印刷用紙の端部まで高画質にて画像を印刷することが可能であるとともに、吸収材上に堆積するインクの量を少なく抑えることが可能である。
【0094】
また、吐出したインク、又は吐出した接触してインクが吸収材74に吸収されにくいインクについては、印刷用紙の端部近傍に向けてインクを吐出する際に、吐出領域を狭くすることなく、印刷用紙の外側の領域に吐出されるインクの量が少なくなるような吐出方法としてもよい。すなわち、記憶素子33の種類情報が、普通紙を示す情報である場合には、印刷用紙の端部近傍に吐出して形成されるドットのサイズがすべて最小ドットとなるように、堆積しやすいインクを吐出する方法であってもよい。
【0095】
また、記憶素子33の種類情報が、普通紙を示す情報である場合には、印刷用紙の端部近傍にて堆積しやすいインクを吐出する際に、マスク回路222にてマスクする量を、堆積しにくいインクより多くすることとしても良い。例えば、図17Aに示すように、主走査方向に沿って形成されるラスターラインのうち、印刷用紙の外側に吐出して形成するラスターラインを例えば1行おきに、ラスターライン毎に間引いて形成したり、図17Bに示すように1番目のラスターラインは、最大吐出領域の端部からのマスク量を0とし、2番目のラスターラインは最大吐出領域の端部からのマスク量を例えば1画素分とし、3番目のラスターラインは最大吐出領域の端部からのマスク量を2画素分とするように、ラスターライン毎に、最大吐出領域の端部からのマスク量を適宜変更することとしてもよい。図17A,図17Bにおいてはインクを吐出する画素を黒丸、マスクしてインクを吐出しない画素を白丸にて示している。さらに、記憶素子33の種類情報が、普通紙を示す情報である場合には、印刷用紙の端部近傍では、適宜分散させてマスクしてドット毎に適宜間引いてインクを吐出させてもよい。
【0096】
さらに、「縁無し印刷」として、印刷用紙を精度良く所定の位置に搬送し、印刷用紙と同じサイズに相当する印刷データを生成して、印刷用紙の端縁ぎりぎりまでインクを吐出する場合もあるが、このように印刷する場合であっても、印刷用紙の搬送性能や、吐出ヘッドのインク吐出特性により、インクが印刷用紙の外側の領域に吐出されることは皆無ではない。このため、印刷用紙と同じサイズに相当する印刷データを生成して、印刷用紙の端縁ぎりぎりまでインクを吐出する場合であっても、印刷用紙の端部近傍において、吸収材上に堆積する可能性が高いインクの吐出領域を印刷用紙のサイズより狭い領域としたり、印刷用紙の外側の領域に吐出する量を少なくすることは有効である。
【0097】
上記のように、インクの吐出領域を狭くしたり、ドットのサイズを小さくしたり、適宜マスクして印刷用紙の外側の領域に吐出する量を少なくする場合には、画像データからハーフトーン画像データを生成した後に、取得したインクの特性情報に基づいて、上述したような印刷を実行するための印刷データに加工することで容易に吐出方法を変更することが可能である。
【0098】
<<<インクについて>>>
本発明のインクとしては、前述したインク、例えば染料インクや顔料インクに限定されるものではない。また、液体の成分については、溶媒として水の他に溶剤など、液体を構成するものを含む。
【0099】
なお、上記実施形態では、吐出ヘッドから吐出されるインクが、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色のインクであったが、本発明にあっては、これらに限らず、これら以外の他の色インクを吐出したりする場合も含む。また、本発明のインクは、これら有色のインクに限らず、透明無色のクリアインクを含む。ここでクリアインクとは、一般に、色インクと対照的に無色透明なインクのことである。本明細書では、印刷における利用を目的に、これらのインクとともに使用される特殊な機能を有する液体、例えば、発色性を向上させる補助液、色インクの滲みを防止するための補助液、光沢性を向上させるための補助液などについても便宜上「インク」としている。
【0100】
さらに、供給された媒体の種類情報が普通紙を示す情報であった場合に、媒体の端部近傍における吐出領域を狭くしたり、吐出量を少なくするインクとして、吸収材に対する浸透性が低いインク、他のインクと接触して他のインクの浸透性を低下させる特性を有するインク、他のインクと接触して接触したインク自身の浸透性が低下する特性を有するインクとしたがこれに限るものではない。例えば、凝集しやすいインク、他のインクと接触して他のインクの凝集を促す特性を有するインク、他のインクと接触して接触したインク自身の凝集が促される特性を有するインク、比重の大きなインク、固化しやすいインク、などが挙げられる。
【0101】
【発明の効果】
本発明にあっては、媒体から外れて吸収材上に堆積するインクの量を抑える印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、印刷方法、および、媒体ユニットを実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常印刷時の印刷領域と用紙との関係を説明する説明図。
【図2】縁無し印刷時の印刷領域と用紙との関係を説明する説明図。
【図3】インクジェットプリンタの一実施形態を示した斜視図。
【図4】インクジェットプリンタの全体構成の説明図。
【図5】インクジェットプリンタのキャリッジ等を示す図。
【図6】インクジェットプリンタの搬送機構を示す図。
【図7】ヘッドにおけるノズルの配列を示す説明図。
【図8】ヘッド駆動回路内の構成を示すブロック図。
【図9】インク回収部を示す断面図。
【図10】インク回収部を示す平面図。
【図11】ロール紙ユニットがロール紙ユニットホルダによって保持されている状態における記憶素子と送受信部との位置関係を示した図。
【図12】ロール紙ユニットホルダに保持されたロール紙ユニットを一方のロール紙ユニットホルダ側から見た側面図。
【図13】縁無し印刷動作を示すフローチャート。
【図14】インクの浸透性の検証方法の一例を示す説明図。
【図15】印刷システムの外観構成図。
【図16】印刷システムの構成を示すブロック図。
【図17】図17Aは、媒体から外れる領域においてラスターラインを1行おきに間引いて印刷した例を示す説明図、図17Bは、媒体から外れる領域においてラスターライン毎に最大吐出領域の端部からのマスク量を変更して印刷した例を示す説明図。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレー、8 給紙トレー、
10 紙搬送ユニット、 13 給紙ローラ、 14 プラテン、
15 紙搬送モータ(PFモータ)、
16 紙搬送モータドライバ(PFモータドライバ)、
17A 搬送ローラ、 17B 排紙ローラ、
18A・18B フリーローラ、 20 インク吐出ユニット、
21 吐出ヘッド、 211 ノズル列、 22 ヘッドドライバ、
221 原駆動信号発生部、 222 マスク回路、
223 駆動信号補正回路、
30 ロール紙ユニット、 31 ロール紙、 32 心材、
35,36 ロール紙ユニットホルダ、 37 電気的接点、 38 送受信部
40 キャリッジユニット、41 キャリッジ、
42 キャリッジモータ(CRモータ)、
43 キャリッジモータドライバ(CRモータドライバ)、
44 プーリ、 45 タイミングベルト、 46 ガイドレール、
47 カートリッジ装着部、 48 インクカートリッジ(黒)
49 インクカートリッジ(カラー)、50 計測器群、
51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 紙幅センサ、
60 制御ユニット、 61 CPU、 62 タイマ、
63 インターフェース部、 64 ASIC、 65 メモリ、
66 DCコントローラ、 67 ホストコンピュータ、
70 インク回収部、 72 溝部、 74 吸収材、74a スポンジ、
101 プリンタ側接点
700 印刷システム、 702 コンピュータ本体、
704 表示装置、 706 プリンタ、 708 入力装置、
708A キーボード、 708B マウス、 710 読取装置、
710A フレキシブルディスクドライブ装置、
710B CD−ROMドライブ装置、 802 内部メモリ、
804 ハードディスクドライブユニット、
S 媒体(用紙)、 P 印刷領域

Claims (16)

  1. インクを吐出するためのインク吐出部を備え、
    情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置において、
    前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記情報は、前記記憶部とともにユニット化された前記媒体の種類を示す種類情報であることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記種類情報が、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体を示す情報の場合には、前記媒体より狭い領域にインクを吐出するための前記吐出方法を設定することを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記種類情報が、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体を示す情報の場合には、前記媒体の端部近傍において吐出するインクの量を、中央部より少なくするための前記吐出方法を設定することを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記種類情報が、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体を示す情報の場合には、前記媒体より広い領域であり、且つ、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体にインクを吐出する領域より狭い領域にインクを吐出するための前記吐出方法を設定することを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記情報は、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体にインクを吐出する領域を、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体にインクを吐出する領域に対して、どの程度狭くするかを特定するための情報であることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記情報は、主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体の端部近傍に向けて吐出するインクの量を、中央部よりどの程度少なくするかを特定するための情報であることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項3乃至請求項7のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記主に高画質に画像を印刷する際に用いられない媒体は普通紙であり、主に高画質に画像を印刷する際に用いられる媒体は、前記普通紙より高画質に画像を印刷可能な媒体であることを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記媒体より外側の領域に吐出されたインクを吸収する吸収材を有し、
    前記インクは、前記吸収材に対する浸透性が低いインクであることを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記媒体より外側の領域に吐出されたインクを吸収する吸収材を有し、
    前記インクは、他のインクと接触した際に、前記他のインクの前記吸収材に対する浸透性を低下させる特性を有するインクであることを特徴とする印刷装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記インクは、印刷する際に他のインクを補助する補助液であることを特徴とする印刷装置。
  12. インクを吐出するためのインク吐出部を備え、
    情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置において、
    前記媒体より外側の領域に吐出されたインクを吸収する吸収材を有し、
    前記記憶部には、前記媒体の種類を示す種類情報が記憶されており、
    前記種類情報が、普通紙を示す情報の場合には、前記吸収材に対する浸透性が低いインクを、前記媒体の端部近傍に向けて吐出するための吐出方法として、前記媒体より狭い領域にインクを吐出するための前記吐出方法を設定することを特徴とする印刷装置。
  13. インクを吐出するためのインク吐出部を備え、
    情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置に、
    前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定する機能を実現させるためのコンピュータプログラム。
  14. コンピュータ本体、及び、
    このコンピュータ本体に接続され、インクを吐出するためのインク吐出部を備え、
    情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体に、前記インク吐出部からインクを吐出する印刷装置、を有する印刷システムにおいて、
    前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を、前記記憶部に記憶されている情報に基づいて設定することを特徴とする印刷システム。
  15. 情報が記憶されている記憶部とともにユニット化された媒体から前記情報を取得するステップと、
    取得した前記情報に基づいて前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するステップと、を有することを特徴とする印刷方法。
  16. 媒体と、該媒体の情報が記憶されている記憶部とがユニット化された媒体ユニットにおいて、
    前記情報は、前記媒体の端部近傍に向けてインクを吐出するための吐出方法を設定するための情報であることを特徴とする媒体ユニット。
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