JP2005046279A - 内視鏡 - Google Patents

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Yasuto Kura
康人 倉
Kunihide Kaji
国英 梶
Tsutomu Okada
勉 岡田
Takayasu Mikkaichi
▲高▼康 三日市
Yorio Matsui
頼夫 松井
Toshio Nakamura
俊夫 中村
Tetsumaru Kubota
哲丸 窪田
Yousuke Yoshimoto
羊介 吉本
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/00071Insertion part of the endoscope body
    • A61B1/00078Insertion part of the endoscope body with stiffening means

Abstract

【課題】内視鏡の挿入部の形状を自由に変化、あるいはその湾曲状態を固定保持可能に構成することで、内視鏡の各種処置の操作性を向上させることができる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】本発明の内視鏡装置1は、可撓性を有する挿入部3とこの挿入部3の先端3a側を能動的に湾曲可能な湾曲部13とを備えたもので、前記挿入部3は、該挿入部3の形状が自由に変形する状態である変形可能状態と、挿入部3の形状を変形状態のままに保持する変形保持状態とに選択的に切り替え可能な形状保持部3B(内シース6,第1,第2の螺旋状形状管8、8A,外シース7)を内蔵する。また、前記挿入部3基端側に配置された操作部2は、前記形状保持部3Bを切替え操作する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体腔内に挿入する挿入部を有する内視鏡装置に関し、詳しくは挿入部のチューブ形状を自由に変化、固定保持可能として内視鏡の各種処置の操作性を向上させた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内視鏡挿入部の先端部に、対物光学系、固体撮像素子(CCD)及び回路基板などで構成した撮像装置を内蔵させて、前記対物光学系でとらえた観察像を固体撮像素子で光電変換し、この光電変換した電気信号を信号ケーブルを介して内視鏡外部装置である画像処理装置に伝送して画像信号を生成し、この画像信号をモニタ画面に表示して内視鏡観察像の観察を行える電子内視鏡が広く利用されている。
【0003】
この内視鏡を用いることにより、術者は、例えば人体内の臓器の観察及び治療等の各種処置を行うことができる。
【0004】
また、このような内視鏡を体腔内に挿入する場合、まず、内視鏡の可撓管部より硬めに形成された管状のチューブ、所轄内視鏡用オーバーチューブ(以下、オーバーチューブと称す)を体腔内に挿入して内視鏡の挿入経路を確保し、その後オーバーチューブの内部空間に観察したい部位ので内視鏡を挿入する手法が広く一般的に知られている。
【0005】
このように、内視鏡の挿入にオーバーチューブを用いれば、該オーバーチューブはある程度硬さを有するため、その内部空間に挿入される内視鏡の可撓管のたるみを防ぐことができ、また、さらに奥へと内視鏡を挿入する際に、該内視鏡の先端部に押し込む力を有効に伝達することが可能となる。
【0006】
この種のオーバーチューブの関連技術としては、例えば特開2002−36971号公報に記載の内視鏡システム及び内視鏡の挿入補助具がある。
【0007】
この提案では、オーバーチューブに該オーバーチューブの硬さを調節するための可撓性調整機構を設け、挿入される臓器の硬さに応じて、オーバーチューブの硬さを変化させることにより、挿入の際の患者の苦痛を軽減する技術について開示している。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−36971号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、人体内の臓器を観察するための内視鏡をオーバーチューブに被せて体腔内に挿入する場合、体腔内は非常に柔らかいため、屈曲する角度の大きい湾曲部が多く存在する、例えば大腸のS状結腸に挿入した場合には、内視鏡を押し込む力がオーバーチューブの可撓性管部の湾曲部で撓んで逃げてしまい、内視鏡を押し込む力が該内視鏡の先端部までに有効に伝達せずに、内視鏡の先端部が観察したい部位まで挿入し難くなるといった問題がある。
【0010】
また、上記のように大腸のS状結腸のような体腔内に挿入する場合には、通常オーバーチューブを用いて湾曲可能な内視鏡とともに挿入する方法が一般的ではあるが、オーバーチューブを用いている分、大径化となり、挿入の際の患者の苦痛を軽減するためには、極力小径化図ることが望ましい。
【0011】
このような要求からオーバーチューブを用いずに、湾曲可能な内視鏡のみを用いて大腸のS状結腸に挿入するといった方法も考えられるが、従来の可撓性を有する内視鏡では、上述した作用と同様に、内視鏡を押し込む力が大腸のS状結腸の屈曲部で撓んで逃げてしまい、内視鏡を押し込む力が該内視鏡の先端部までに有効に伝達せずに、内視鏡の先端部が観察したい部位まで挿入し難くなってしまう。
【0012】
前記特開2002−36971号公報に記載の内視鏡の挿入補助具では、オーバーチューブに該オーバーチューブの硬さを調節するための可撓性調整機構を設けたことにより、従来の単に可撓性のオーバーチューブを用いた処置方法よりも改善がなされているが、大腸のS状結腸などの屈曲部の多い臓器に対してより内視鏡の操作性を向上させ、確実に挿入の際の患者の苦痛を軽減することが望まれている。また、オーバーチューブを用いずに内視鏡のみで上記要求を満足する技術に関してはなんら述べられていない。
【0013】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、内視鏡の挿入部の形状を自由に変化、あるいはその湾曲状態を固定保持可能に構成することで、内視鏡の各種処置の操作性を向上させることができる内視鏡を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明の内視鏡は、可撓性を有する挿入部と、この挿入部の先端側を湾曲する湾曲部とを備えた内視鏡において、前記挿入部内に内蔵され、該挿入部の形状が自由に変形する状態である変形可能状態と、挿入部の形状を変形状態のままに保持する変形保持状態とに選択的に切り替え可能な形状保持手段と、前記挿入部基端側に配置され、前記形状保持手段を切替え操作する操作部と、を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項2に記載の発明の内視鏡は、請求項1に記載の内視鏡において、前記形状保持手段は、前記挿入部の外観を構成する外管と、前記外管の内部または外周面に帯状部材を螺旋状に巻回して形成した第1の螺旋管と、拡開させることによって、前記外管の内周面または前記第1の螺旋管に接触して摩擦力を発生する、帯状部材を螺旋状に巻回して形成した第2の螺旋管と、前記第2の螺旋管の内周面側に配置され、前記第2の螺旋管の一端部が外周面先端に一体固定される内管と、を具備し、前記操作部は、前記第1,第2の螺旋管の他端部が一体固定され、この一体固定された位置を変化させることによって、前記第2の螺旋管を拡開変形させる、前記外管の基端部に一体配置された固定部材に対して摺動可能な操作レバーと、を具備して構成したことを特徴とするものである。
【0016】
請求項3に記載の発明の内視鏡は、請求項1に記載の内視鏡において、前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の後端より手元側に内蔵されていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項4に記載の発明の内視鏡は、請求項1に記載の内視鏡において、前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の一部に設けられていることを特徴とするものである。
【0018】
請求項5に記載の発明の内視鏡は、請求項1に記載の内視鏡において、前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の一部及びその後方に連接する挿入部内に設けられていることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0020】
図1乃至図8は本発明の係る内視鏡を備えた内視鏡装置の第1の実施の形態を示し、図1は該内視鏡装置の全体構成を示す構成図、図2は本発明の特徴となる挿入部及び操作部の基本構造を説明するため概略構成図、図3は湾曲部を有する挿入部の外管構成を示す構成図、図4は図2の挿入部及び操作部の詳細な構成を示す断面図、図6乃至図8は本実施の形態の内視鏡装置の作用を説明するための説明図であり、図6は従来の内視鏡を大腸のS状結腸に挿入した状態、図7は図6に示す内視鏡がS状結腸にて撓んでしまった状態、図8は本実施の形態の内視鏡が大腸のS状結腸を介して円滑に挿入される状態をそれぞれ示している。
【0021】
本発明の内視鏡装置は、図1に示すように、内視鏡挿入部の先端部3aに、対物光学系、固体撮像素子(CCD)及び回路基板などで構成した撮像装置を内蔵させて、前記対物光学系でとらえた観察像を固体撮像素子で光電変換し、この光電変換した電気信号を信号ケーブルを介して内視鏡外部装置である画像処理装置に伝送して画像信号を生成し、この画像信号をモニタ画面に表示して内視鏡観察像の観察を行える通常の内視鏡に、本発明を適用したものである。
【0022】
具体的には、本実施の形態の内視鏡装置1は、先端部3aに前記撮像装置を内蔵するとともに、先端側に能動的に湾曲可能な湾曲部13を有し、体腔内に挿入する挿入部3と、この挿入部3の基端側に配され、前記湾曲部13の湾曲操作等の各種操作を行う手元操作部20と、手元操作部20と挿入部3の基端部との間に配され、該挿入部3の後述する本発明の特徴となる形状保持作用を操作するための操作部2と、この操作部2と手元操作部20との間に配され、鉗子等の処置具を挿通するための処置具挿入口21と、前記手元操作部20の基端側に配され、該内視鏡装置1と外部装置である図示しない光源装置やビデオプロセッサ(画像処理装置)等の周辺機器とを接続するユニバーサルコード22とで、主に構成されている。
【0023】
ユニバーサルコード22は、図示しないライトガイドや各種信号ケーブルを内挿している。このユニバーサルコード22の基端部には、図示はしないがコネクタ部が設けられており、このコネクタ部を介して図示しない光源装置やビデオプロセッサからの接続ケーブルが着脱自在に接続されるようになっている。
【0024】
手元操作部20は、使用者が握って把持する部位である把持部20Aを基端側に有しており、この把持部20Aの上部側には前記ビデオプロセッサを遠隔操作するためのビデオスイッチや送気・送水操作するための送気送水釦等のスイッチ群20bが設けられ、また側面側には湾曲部13の湾曲操作するための操作ノブ20aが設けられている。
【0025】
処置具挿入口21は、その内部において図示しない処置具挿通用チャンネルと連通している。この処置具挿入口21は、鉗子等の図示しない処置具を挿入することにより、内部の処置具挿通チャンネルを介して先端部3aに形成されるチャンネル開口から前記処置具の先端側を突出させて生検などを行うことができる。
【0026】
ところで、本実施の形態の内視鏡装置1では、上記目的を達成するための改良が前記挿入部3に施されている。
【0027】
つまり、挿入部3は、鉗子等の処置具やライトガイド等の各種信号線を挿通可能な複数の挿通チャンネルで構成された挿通部3Aを有し可撓性のチューブ形状に構成されたもので、この挿入部3のチューブ形状を変形自在な変形可能状態(第1の状態)と湾曲状態を保持したまま形状固定される変形保持状態(第2の状態)とに切替え可能な形状保持手段を、例えば湾曲部13を含まない挿入部3全体に設けて形状保持部3Bとして構成されている。
【0028】
また、先端部3aには、上述の挿通部3A内しの各種チャンネルと接続される一対のライトガイド3e,3fや対物レンズ3b,及び吸引・送気口を含む鉗子口3dとが形成されている(図3参照)。
【0029】
前記操作部2は、前記挿入部3の形状を形状可能状態(第1の状態)と形状保持招待(第2の状態)とを、後述する摩擦調整機構を用いて切替え操作するための操作手段である。
【0030】
この操作部2は、図1及び図2に示すように、手元操作部2側に回転操作可能であり図示しない固定部材を介して前記摩擦調整機構に接続された形状保持調整リング4と、この形状保持調整リング4と前記挿入部3の基端部との間に配され、主に前記形状保持調整リング4の基盤としてテーバー形状に構成されたオレドメ部2Aと、で主に構成されている。
【0031】
形状保持調整リング4は、いずれかの方向に回転操作させることにより、後述する前記摩擦調整機構を調整し、これに伴い前記挿入部3内の形状保持手段を切替えて、前記挿入部3の形状を形状可能状態(第1の状態)と形状保持招待(第2の状態)とに切替え操作する。
【0032】
また、オレドメ部2Aは、前記形状保持調整リング4による回転操作する場合、例えば挿入部3の先端部3aが体腔内に挿入された状態である程度負荷がかけられた際に挿入部3の操作部2側部分がよじれ等生じる場合が考えられるが、これを防止する等の機能も有している。
【0033】
さらに、前記挿入部3の形状保持部3B及び操作部2の詳細な構成を図2乃至図4を参照しながら説明する。
【0034】
挿入部3は、図4に示すように、前記挿通孔3Aを内部に形成する内シース6と、この内シース6の外周面に配された第2の螺旋状形状管8と、内シース6及び第2の螺旋状形状管8に対して所定の隙間を設けてこれらを収容する外シース7と、この外シース7の内部に一体形成、あるいは外シース7の表裏のいずれかの外周面に配された第1の螺旋状形状管8Aと、該挿入部3の先端部及び基端部内に配され、内シース6と第2の螺旋状形状管8とを固定する固定部材11、11aと、この先端側の固定部材11にて前記第2の螺旋状形状管8と前記第1の螺旋状形状管8Aとを接合する先端固定部材11Aと、複数の関節部材16が連設されることにより湾曲可能で且つ被覆ゴム等の軟性管状部材7Aで被覆されて構成された湾曲部13と、で主に構成されている。
【0035】
なお、本実施の形態では、前記第2の螺旋状形状管8Aは、前記外シース7の内部に配されて一体的に形成されたものを採用している。
【0036】
外シース7は、可撓性を有する筒状体であり、前記内シース6よりも若干硬めに構成され、内部に設けられた第1の螺旋状形状管8Aによって、挿通孔3Aの軸方向に対しては近づかない特性を有している。
【0037】
第1の螺旋状形状管8Aは、前記外シース7内に、例えば所定幅の板形状で形成された板部材が螺旋状に構成されたもので、その先端部は先端固定部材11Aに接合され、つまり、第1の螺旋状形状管8Aは、この先端固定部材11A,固定部材11を介して後述する第2の螺旋状形状管8と接合されることになる(図2参照)。
【0038】
外シース7内に配される内シース6は、前記外シース7よりも柔軟性がある材質で構成された筒状体であり、その外周面には先端部から基端部にかけて第2の螺旋状形状管8が螺旋状に巻回されるように設けられている。
【0039】
この第2の螺旋状形状管8は、前記第1の螺旋状形状管8Aと同様に、図2に示すように、例えば所定幅の板形状で形成された板部材が螺旋状に構成されたもので、巻回方向(螺旋方向)とは逆方向に回転力を与えることにより、外側に拡張する力を生じる特性を有している。
【0040】
第2の螺旋状形状管8の先端部は、固定部材11によって前記先端固定部材11Aと固定されている。一方、第2の螺旋状形状管8の基端部(手元側)についても同様に、操作部2内において固定部材11aによって内シース6の基端部に固定されている。
【0041】
この構成において、該第2の螺旋状形状管8が巻回されて固定された内シース6を、該第2の螺旋状形状管8の巻回方向(螺旋方向)とは逆方向に回転させることにより、該第2の螺旋状形状管8の外側に拡張する力が生じることから、該内シース6自体を、挿通孔3Aの軸に対して距離が遠ざかる外側方向に広げることができるようになっている。
【0042】
このように構成された形状保持部3Bは、本実施の形態では、挿入部3の湾曲部13の境界部分から操作部2の基端部にかけての挿入部3に設けられている。
【0043】
また、前記湾曲部13は、複数の関節部材16によって湾曲可能で且つ被覆ゴム等の軟性管状部材7Aで被覆されて構成されており、これら関節部材16は、前記形状保持部3B内に挿通される湾曲用ワイヤー18が係合されている。この湾曲用ワイヤー18の基端部は、操作部2を介して手元操作部20の操作ノブ20aと接続されている。
【0044】
したがって、前記湾曲用ワイヤー18を、操作ノブ(図1参照)20aによる操作にて適宜牽引することにより、前記湾曲部13を例えば上下方向に湾曲させることが可能となる。なお、4本の湾曲用ワイヤー18を設けることで、前記湾曲部13を上下、左右の4方向に湾曲させるように硬性しても良い。
【0045】
挿入部3の基端部(手元側)は、外シース7,内シース6及び第1,第2の螺旋状形状管8A,8とともに、操作部2内に嵌装されている。
【0046】
操作部2は、該操作部2の外周上に回転可能に設けられ、後述する固定部材9と固定された形状保持調整リング4と、外シース7を前記第1の螺旋状形状管8Aとともに操作部2に固定するための外シース固定部材10と、内シース6に第2の螺旋状形状管8を固定するための固定部材11aと、この固定部材11a及び内シース6に接続して形状保持調整リング4における回転力を伝達するための伝達部材9と、内シース6及び第2の螺旋状形状管8とを固定するための固定部材11と、上述したよじれ防止等の機能を有するオレドメ部2Aと、で主に構成されている。
【0047】
本発明の内視鏡装置1においては、操作部2の形状保持調整リング4のポジション(操作位置)が図2に示す状態で、挿入部3内の内シース6及び外シース7との位置関係も図2に示す状態だとすると、この場合、挿入部3は可撓性を有した外シース7及び内シース6で構成されているので自在に変形、湾曲可能な変形可能状態(第1の状態)となる。
一方、操作部2の形状保持調整リング4を第2の螺旋状形状管8の巻回方向(螺旋方向)とは逆方向(図2では矢印Aの下方向)に回転操作すると、この回転操作に連動して伝達部材9を介して内シース6に回転力を与え、つまり、第2の螺旋状形状管8が巻回されて固定された内シース6を、前記第2の螺旋状形状管8の巻回方向(螺旋方向)とは逆方向に回転させることにより、該第2の螺旋状形状管8の外側に拡張する力が生じ、これにより、該内シース6自体を、挿通孔3Aの軸に対して距離が遠ざかる外側方向(外シース7の内周面方向)に広げることになる。
【0048】
すると、第2の螺旋状形状管8の外周面は、第1の螺旋状形状管8Aを有する外シース7の内周面と接触して摩擦力が発生するため、挿入部3は、この状態を固定し確保する変形維持状態(第2の状態)となる。
【0049】
この場合、外シース7は、内部に配された第1の螺旋状形状管8Aによって、挿通孔3Aの軸に対して近づかず、内シース6の外周面が拡張されて内周面に接触することになる。
【0050】
例えば、挿入部3を湾曲させた状態にて、形状保持調整リング4を回転操作操作させることにより、上記作用により、挿入部3の湾曲状態は変形維持状態(第2の状態)となり形状が固定されることになる。
【0051】
そして、挿入部3の第2の状態を解除する場合には、前記操作と逆の操作を行えば良い。
【0052】
すなわち、操作部2の形状保持調整リング4を第2の螺旋状形状管8の巻回方向(螺旋方向、図1では矢印Aの上方向)に回転操作すれば、この回転操作に連動して伝達部材9を介して内シース6に回転力を与え、つまり、第2の螺旋状形状管8が巻回されて固定された内シース6を、前記第2の螺旋状形状管8の巻回方向(螺旋方向)に回転させることにより、該第2の螺旋状形状管8の内側に戻る力が生じ、これにより、拡張されている内シース6自体を、挿通孔3Aの軸に対して距離が近くなる軸方向に縮小させることになる。
【0053】
その結果、外シース7の内周面と接触して摩擦力を生じていた第2の螺旋状形状管8の外周面は、外シース7の内周面と離れることにより、隙間が生じ、挿入部3を変形可能な変形可能状態(第1の状態)にすることができる。
【0054】
したがって、本実施の形態では、このように構成される形状保持手段及び摩擦力調整機構が挿入部3及び操作部2内に設けられることで、本実施の形態の特徴となる内視鏡装置1を構成している。
【0055】
なお、本実施の形態では、挿入部3のチューブ形状を変化、あるいは湾曲状態を保持したまま形状固定させるための形状保持手段として、内シース6、該内シース6に設けられた第2の螺旋状形状管8、外シース7、該外シース7に設けられた第1の螺旋状形状管8A等での主要構成部で構成したが、これに限定されるものではない。
【0056】
また、本実施の形態では、内視鏡装置1の湾曲部13を含まない挿入部3全体を、変形可能状態と形状維持状態とに切替え可能な形状保持部3Bとして構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、挿入部3全体を通常の可撓性を有するチューブ形状に構成するとともに、挿通孔3A内のいずれかのチャンネルを構成する細径のチューブ3Cに、前記第1の実施の形態と同様に形状保持部3Bを設けて構成しても良く、すなわち、この形状保持部3Bを有するチューブ3Cが挿入部3内に配設されることになる。これにより、湾曲部13を含めて形状保持機能を設けることが可能となる。
【0057】
(作用)
次に、このような構成の本実施の形態の内視鏡装置の特徴となる作用について図6乃至図8を参照しながら詳細に説明する。
【0058】
いま、本実施の形態の内視鏡装置を用いて、体腔内100の大腸101を内視鏡検査するものとする。
【0059】
まず、図1に示す挿入部3の先端部3aを、肛門を介して体腔内100の大腸101に挿入する。
【0060】
そして、さらに、該内視鏡装置1の挿入部3を押し込みながら、該挿入部3の先端部3aを挿入させて、大腸101のS状結腸102を通過させる(図6参照)。
【0061】
この場合、内視鏡検査を行う部位が、該大腸のさらに深部にある場合には、さらに内視鏡装置1の先端部3aを奥へと押し込む必要がある。
【0062】
このとき、従来技術の内視鏡50では、図6に示す状態からさらに内視鏡50を押し込もうとすると、該内視鏡50を肛門を介して押し込む力(図中B方向からの力)が、該内視鏡50の挿入部が可撓性管部で構成されているため、S状結腸102の屈曲部近傍で撓んで図中に示す矢印C方向に逃げてしまい、その結果、内視鏡50を押し込む力が該内視鏡50の先端部50aまでに有効に伝達せずに、内視鏡50の先端部50aが観察したい深部にある部位まで挿入し難くなってしまう。
しかしながら、本実施の形態では、内視鏡装置1の挿入部3が図6に示す挿入状態にて、術者は形状保持調整リング4を回転操作することにより、本発明の特徴となる挿入部3内の形状保持手段(内シース6,第1,第2の螺旋状形状管8A,8,外シース7等)が作用することで、挿入された内視鏡装置1の挿入部3の形状が図6に示すチューブ形状で固定されることになる。
【0063】
そして、術者は、この形状維持状態となっている挿入部3を保持させながら、さらに肛門から図中矢印B方向から押し込む。
【0064】
すると、挿入され、且つ形状維持状態である挿入部3の該当部分が、この押し込む力により、図8に示すように、S状結腸の屈曲部をさらに図8中矢印D方向に押し広げると同時に、該内視鏡装置1の押し込む力が先端部3aまで有効に伝達されることで、さらに先端部3aを奥へと挿入させることが可能となる。
【0065】
その後、ある程度、挿入部3を奥へと挿入させたら、術者は、形状保持調整リング4を逆方向に回転操作することにより、該内視鏡装置1の挿入部3のチューブ形状を、形状維持状態から変形可能状態へとなるように形状維持状態を解除し、さらに、該挿入部3を押し込んで奥へと挿入させる。
【0066】
その後、術者は、形状保持調整リング4を適宜操作して、前記挿入部3のチューブ形状を、変形可能状態あるいは、形状維持状態とを切替えながら繰り返し挿入部3の挿入を行うことにより、患者に苦痛を与えることなく、先端部3aを大腸101の深部にある部位へと導くことが可能となる。
【0067】
なお、本実施の形態では、形状保持調整リング4による上記挿入部3の変形可能状態、または形状維持状態との切替え操作を行うとともに、必要に応じて適宜操作ノブ20aを操作して湾曲部13の湾曲動作を実行すれば良い。
【0068】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、体腔内の例えば大腸を内視鏡検査する場合に、内視鏡装置1の挿入部3のチューブ形状を自在に変形可能状態または形状維持状態に切替えることができるので、挿入部3を押し込む力を有効に先端部3aまで伝達することができ、大腸のS状結腸の屈曲部を介して先端部を深部へと容易に挿入させることができる。これにより、オーバーチューブを用いずとても、大腸の内視鏡検査を行うことができるので、挿入部の外径を縮小可能となるため、患者への苦痛をより軽減できるとともに、内視鏡による処置性能を向上させることが可能となる。
【0069】
また、前記内視鏡装置1に図示しない処置具を挿通することで内視鏡システムを構成すれば、前記第1の実施の形態と同様に作用することで、処置具による処置性能を向上させることも可能である。
【0070】
(構成)
図9乃至図12は本発明に係る内視鏡を備えた内視鏡装置の第2の実施の形態を示し、図9は第1,第2の湾曲部を設けて構成された内視鏡装置の外観構成を示す斜視図、図10乃至図12は本実施の形態の特徴となる作用を説明するための説明図であり、図10は第1,第2の湾曲部を湾曲せずに挿入した挿入部の挿入状態を示し、図11は第1,第2の湾曲部を湾曲させながらさらに挿入した挿入部の挿入状態を示し、図12はさらに図11の状態から形状維持状態にすると同時に、逆方向に第1の湾曲部を湾曲させた挿入部の挿入状態を示している。なお、図9乃至図12は、前記第1の実施の形態と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0071】
本実施の形態では、前記第1の実施の形態の内視鏡装置1において、さらに、前記挿入部3の湾曲部(以降、第1の湾曲部と称す)13に延設して第2の能動的に湾曲可能な湾曲部(以降、第2の湾曲部と称す)14を設けて構成するとともに、本発明の特徴となる形状保持部3Bを、操作部2側から前記第1の湾曲部13の中央近傍と第2の湾曲部14との境界部分との間にかけて設けて構成したことが特徴である。
【0072】
本実施の形態の内視鏡装置1Aは、図9に示すように、挿入部3の先端側に設けられた能動的に湾曲動作する第1の湾曲部13と連接するように、同様に能動的に湾曲動作する第2の湾曲部14を設けて設けて構成されている。
【0073】
この第2の湾曲部14は、図示はしないが前記第1の実施の形態の湾曲部13と略同様に、複数の関節部材16(図4参照)によって湾曲可能に構成されており、操作ノブ20aを操作することにより、前記第1の湾曲部13と一体的に湾曲するものである。
【0074】
また、前記第1の実施の形態では、内視鏡装置1の第1の湾曲部13を含まない挿入部3全体を、変形可能状態と形状維持状態とに切替え可能な形状保持部3Bとして構成したが、本実施の形態では、挿入部3の基端側から前記第2の湾曲部14にかけて、形状保持部3Bを設けて構成されている。
【0075】
すなわち、挿入部3の基端側から、前記第2の湾曲部14にかけての挿入部3は、図4にて説明したように、、内シース6,外シース7及び第1,第2の螺旋状形状管8A,8等で構成された形状保持部3Bとしている。
【0076】
なお、本実施の形態では、前記形状保持部3Bは、挿入部の基端部から、前記第1,第2の湾曲部13,14の中央近傍、つまり、これら湾曲部13,14の境界部分より前記第2の湾曲部14内の操作部2側よりまで形成することが望ましい。
【0077】
したがって、上記構成によれば、挿入部3の第1の湾曲部13は操作ノブ20aの操作により能動的に湾曲可能ではあるが、形状保持部3Bを構成する第2の湾曲部14までの挿入部3の形状を、形状保持調整リング4を操作することで形状維持状態にすることが可能となる。
【0078】
その他の構成は、前記第1の実施の形態と同様である。
【0079】
(作用)
次に、本実施の形態の特徴となる作用を図10乃至図12を参照しながら詳細に説明する。
【0080】
なお、前記第1の実施の形態と同様な作用については説明を省力し、異なる作用についてのみを説明する。
【0081】
いま、本実施の形態の内視鏡装置1Aを用いて、体腔内100内の病変の内視鏡検査を行うものとする。
【0082】
この場合、本実施の形態の内視鏡装置1Aの挿入部3を患者の体腔内100に沿って挿入したとする。このときは、内視鏡装置1Aは、図10に示すように、該内視鏡装置1Aの先端部3a前方に配される病変に対しては、体腔内100の内壁と先端部3aが接触する接線方向への観察が可能となる。
【0083】
その後、術者は、手元操作部20の操作ノブ20aを適宜操作することにより、第1の湾曲部13及び第2の湾曲部14を一体的に、例えば体腔内100の内壁と先端部3aが接触する接線方向に対して略180°近傍まで湾曲させると、これら第1,第2の湾曲部13,14の湾曲動作と、該挿入部3の挿入に際する押し込む力とで、例えば挿入部3の先端側の形状が、図11に示すような湾曲状態となる。
【0084】
なお、このとき、術者は形状保持調整リング4を操作せず、つまり、挿入部3の形状保持部3Bに該当する部分は変形可能状態となっている。
【0085】
その後、術者は、形状保持調整リング4を回転操作することにより、本発明の特徴となる挿入部3内の形状保持部3B(内シース6,第1,第2の螺旋状形状管8,8A,外シース7等)が作用することで、形状保持部3Bに対応する挿入部先端部分(第2の湾曲部14を含む挿入部3)の形状が形状維持状態となり、図11に示す湾曲形状にて固定されることになる。
【0086】
そして、術者は、手元操作部20の操作ノブ20aを適宜操作することにより、第1,第2の湾曲部13,14を、上記最初の湾曲方向とは逆方向に湾曲させる。
【0087】
すると、第2の湾曲部14は形状維持状態となっているので、その湾曲状態が維持された状態で、前記第1の湾曲部13のみが逆方向、つまり、体腔内100の内壁と先端部3aが接触する接線方向へと略180°近傍まで湾曲される。
【0088】
したがって、先端部3aは図12に示すように、前記接線方向(挿入方向:図中矢印G方向)へと配されることになる。
【0089】
すなわち、形状保持部3Bを有している第2の湾曲部14の湾曲形状が保持された状態にて、形状保持部3Bを有していない第1の湾曲部13部分のみが接線方向(挿入方向)へと湾曲されることになり、図12に示すように挿入部3の先端部分をS字状に形成させることが可能となる。
【0090】
これにより、従来の湾曲部を有する内視鏡では捉えられなかった病変でも、このように、内視鏡装置1Aの先端部分をS字状に湾曲させると同時にこの形状を保持することができるので、確実に病変を正面視して観察することが可能となる。
【0091】
勿論、この状態で処置具を挿通させて処置を行えば、従来より処置性能の向上化に大きく寄与する。
【0092】
その他の作用については、前記第1の実施の形態と同様である。
【0093】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の効果が得られる他に、挿入部3の第1の湾曲部13に、同様の能動的に湾曲可能な第2の湾曲部14を延設して構成するとともに、本発明の特徴となる形状保持部3Bを、操作部2側から第2の湾曲部14にかけて設けて構成したことにより、挿入部先端側をS字状に湾曲させることができる。これにより、観察が難しい位置に配置された病変でも正面視することができ、観察性能を向上させることが可能となる。
【0094】
また、第1,第2の湾曲部を設けた内視鏡では、通常それぞれ該当する2つの操作ノブが必要ではあるが、本実施の形態では、1つの操作ノブ20aで2つの第1,第2の湾曲部13,14を湾曲させることが可能となり、部品数削減から低コスト化に大きく寄与する。また、操作においても、術者が片手で操作することが可能となり、操作性の向上化図ることも可能となる。
【0095】
さらに、能動的な第1,第2の湾曲部13,14と、操作部基端側から第2の湾曲部14まで形成された形状保持部3Bとで構成したことにより、挿入部3の湾曲の自由度が増大するといった効果も得られる。
【0096】
第3の実施の形態:
(構成)
図13は本発明に係る内視鏡を備えた内視鏡装置の第3の実施の形態を示し、本発明を軟性鏡に適用した場合の概略構成を示す構成図である。なお、図13は、前記第1の実施の形態と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0097】
本実施の形態では、本発明を、挿入部先端側に能動的に湾曲可能な第1の湾曲部23と、その第1の湾曲部23に連接される受動的に湾曲可能な第2の湾曲部24とを設けて構成された軟性鏡25に適用して構成したことが特徴である。
【0098】
図13に示すように、本実施の形態の軟性鏡25は、挿入部3の先端側に設けられ、能動的に湾曲する第1の湾曲部23と、この第1の湾曲部23に延設され、受動的に湾曲する第2の湾曲部24と、を有して構成され、本発明の特徴となる形状保持部3Bを、操作部2側から前記第2の湾曲部24にかけて設けて構成されている。
【0099】
なお、本実施の形態では、2つの第1,第2の湾曲部23,24を設けた構成としたが、これに限定されるものではなく、1つの受動的な湾曲部のみを設けた構成としても良い。この場合、形状保持部3Bは、挿入部3の基端部(操作部側)から、この湾曲部の長手方向の寸法の少なくとも1/3まで設けられることが望ましい。
【0100】
その他の構成は、前記第1の実施の形態と略同様である。
【0101】
(作用)
本実施の形態の軟性鏡25においては、形状保持部3Bは、前記第1の実施の形態の内視鏡装置1と同様に作用するが、該軟性鏡25を体腔内に挿入した場合、第1の湾曲部23を体腔内の形状に応じて湾曲させながらスコープ先端部25aを挿入し、その後、該軟性鏡25の押し込む力を利用して、スコープ先端部25aを部位の組織等に押しあてる等して、図13中波線で示すように第2の湾曲部24を強制的に湾曲させた後、術者による形状保持調整リング4を回転操作することにより、形状保持部3Bを有する第2の湾曲部24の湾曲形状を、固定することが可能となる。
【0102】
これにより、軟性鏡25を体腔内に押し込む力が第2の湾曲部24近傍で吸収されたり、軟性鏡25を挿入した際の第2の湾曲部24近傍でのスコープ先端部25aのアングルダウン等を防止することが可能となる。
【0103】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、本発明を軟性鏡25に適用した場合でも、軟性鏡25の挿入部3の基端側から第2の湾曲部25にかけて形状保持部3Bとして構成したことにより、該軟性鏡25を円滑に体腔内に挿入することができ、また、病変を確実に捉えることが可能となり、軟性鏡25の操作性の向上化に大きく寄与する。
【0104】
ところで、本発明の内視鏡装置では、特徴となる形状保持機能を、単に内視鏡のみに適用するだけでなく、内視鏡と共に使用される吸引管やスコープについても幅広く活用することが可能である。このような使用方法を、図14及び図15を参照しながら詳細に説明する。
【0105】
図14は形状保持機能を吸引管に適用した場合の外観構成及び使用方法を説明する説明図である。
【0106】
例えば、吸引管30は、前記第1の実施の形態の内視鏡装置1と略同様に構成されたもので、形状保持部3Bと同様に作用する、吸引先端部30aを有する形状維持固定チューブ30Aと、操作部31に設けられた形状維持調整リング34と、操作部31に配された吸引調節スイッチ32と、前記形状維持固定チューブ30A内に挿通された吸引管33と、図示しない吸引器と接続するための吸引口金34とを有して構成される。
【0107】
形状維持固定チューブ30Aは、硬性の固定チューブではあるが、自在にその形状を折曲可能である。
【0108】
上記構成の吸引管30においては、例えば形状維持固定チューブ30Aを予め挿入する体腔内の形状に合わせて折曲または湾曲させた後、前記第1の実施の形態と同様に形状維持調整リング34を回転操作することにより、その形状を固定させる。
【0109】
例えば図中の波線で示すように、形状維持固定チューブ30Aの先端部分であるチューブ部30aを折曲して固定し、あるいは形状維持固定チューブ30Aの基端部から先端部部分にかけてのチューブ部30cを折曲して固定する。勿論折曲箇所については自在に設定可能である。
【0110】
そして、この固定状態を確保しながら、該吸引管30の吸引先端部30aを体腔内に挿入させる。
【0111】
これにより、予め所望の形状に形状維持固定チューブ30Aが固定されているため、該吸引管30を押し込む力が吸引先端部30aに有効に伝達することができ、円滑に体腔内の奥へと該吸引管30を挿入させることが可能となる。
【0112】
図15は形状保持機能をスコープに適用した場合の外観構成及び使用方法を説明する説明図である。
【0113】
例えば、スコープ40は、前記第1の実施の形態の内視鏡装置1と略同様に構成されたもので、形状保持部3Bと同様に作用する、スコープ先端部40aを有する形状維持固定チューブ40Aと、操作部41に設けられた形状維持調整リング42と、操作部31の基端部に配された接眼部43と、を有して構成される。
【0114】
形状維持固定チューブ40Aは、硬性の固定チューブではあるが、自在にその形状を折曲可能である。
【0115】
上記構成のスコープ40においては、上述した吸引管30と同様に、例えば形状維持固定チューブ40Aを予め挿入する体腔内の形状に合わせて折曲または湾曲させた後、前記第1の実施の形態と同様に形状維持調整リング42を回転操作することにより、その形状を固定させる。例えば図中の波線で示すように、形状維持固定チューブ40Aの中腹部分からスコープ先端部40aにかけたのチューブ部40bを折曲して固定する。この場合も折曲箇所については自在に設定可能である。
【0116】
そして、この固定状態を確保しながら、該スコープ40のスコープ先端部40aを体腔内に挿入させる。
【0117】
これにより、予め所望の形状に形状維持固定チューブ40Aが固定されているため、該スコープ40を押し込む力がスコープ先端部40aに有効に伝達することができ、円滑に体腔内の奥へと該スコープ40を挿入させることが可能となる。
【0118】
また、上記スコープ40の径が極細な径である場合には、前記内視鏡装置1と組み合わせて使用することも可能である。
【0119】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0120】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施の形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0121】
(1) 可撓性を有する挿入部と、この挿入部の先端側を湾曲する湾曲部とを備えた内視鏡装置において、
前記挿入部内に内蔵され、該挿入部の形状が自由に変形する状態である変形可能状態と、挿入部の形状を変形状態のままに保持する変形保持状態とに選択的に切り替え可能な形状保持手段と、
前記挿入部基端側に配置され、前記形状保持手段を切替え操作する操作部と、
を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0122】
(2) 前記形状保持手段は、
前記挿入部の外観を構成する外管と、
前記外管の内部または外周面に帯状部材を螺旋状に巻回して形成した第1の螺旋管と、
拡開させることによって、前記外管の内周面または前記第1の螺旋管に接触して摩擦力を発生する、帯状部材を螺旋状に巻回して形成した第2の螺旋管と、
前記第2の螺旋管の内周面側に配置され、前記第2の螺旋管の一端部が外周面先端に一体固定される内管と、を具備し、
前記操作部は、
前記第1,第2の螺旋管の他端部が一体固定され、この一体固定された位置を変化させることによって、前記第2の螺旋管を拡開変形させる、前記外管の基端部に一体配置された固定部材に対して摺動可能な操作レバーと、
を具備して構成したことを特徴とする(1)に記載の内視鏡装置。
【0123】
(3) 前記湾曲部は、前記挿入部の先端側を能動的に湾曲する湾曲部であり、前記操作部の情報に配された操作ノブで湾曲操作されることを特徴とする(1)に記載の内視鏡装置。
【0124】
(4) 前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の後端より手元側に内蔵されていることを特徴とする(1)に記載の内視鏡装置。
【0125】
(5) 前記湾曲部は能動的な湾曲部であり、さらに、この湾曲部と手元側に連接する受動的な他の湾曲部を設け、前記形状保持手段は、前記能動的な湾曲部の中央近傍より前記他の湾曲部を介して手元側の挿入部に内蔵されていることを特徴とする(4)に記載の内視鏡装置。
【0126】
(6) 前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の一部に設けられていることを特徴とする(1)に記載の内視鏡装置。
【0127】
(7) 前記湾曲部は、受動的に湾曲能な湾曲部であることを特徴とする(5)に記載の内視鏡装置。
【0128】
(8) 前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の一部及びその後方に連接する挿入部内に設けられていることを特徴とする(1)に記載の内視鏡装置。
【0129】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、内視鏡の挿入部の形状を自由に変化、あるいはその湾曲状態を固定保持可能に構成することで、内視鏡の各種処置の操作性を向上させることができる内視鏡装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡を備えた内視鏡装置の第1の実施の形態を示し、該内視鏡装置の全体構成を示す構成図。
【図2】本発明の特徴となる挿入部及び操作部の基本構造を説明するため概略構成図。
【図3】湾曲部を有する挿入部の外管構成を示す構成図。
【図4】図2の挿入部及び操作部の詳細な構成を示す断面図。
【図5】内視鏡用オーバーチューブの挿入部の変形例を示す断面図。
【図6】従来の内視鏡を大腸のS状結腸に挿入した状態を示す説明図。
【図7】図6に示す内視鏡がS状結腸にて撓んでしまった状態を示す説明図。
【図8】本実施の形態の内視鏡が大腸のS状結腸を介して円滑に挿入される状態を示す説明図。
【図9】本発明の内視鏡を備えた内視鏡装置の第2の実施の形態を示し、第1,第2の湾曲部を設けて構成された内視鏡装置の外観構成を示す斜視図。
【図10】第1,第2の湾曲部を湾曲せずに挿入した挿入部の挿入状態を示す説明図。
【図11】第1,第2の湾曲部を湾曲させながらさらに挿入した挿入部の挿入状態を示す説明図。
【図12】さらに図11の状態から形状維持状態にすると同時に、逆方向に第1の湾曲部を湾曲させた挿入部の挿入状態を示す説明図。
【図13】本発明の内視鏡を備えた内視鏡装置の第3の実施の形態を示し、本発明を軟性鏡に適用した場合の概略構成を示す構成図。
【図14】形状保持機能を吸引管に適用した場合の外観構成及び使用方法を説明する説明図。
【図15】形状保持機能をスコープに適用した場合の外観構成及び使用方法を説明する説明図。
【符号の説明】
1,1A…内視鏡装置、
2…操作部、
2A…オレドメ部
3…挿入部、
3A…挿通孔、
3B…形状保持部、
4…形状保持調整リング、
4a…通電スイッチ、
5…移動溝
6…内シース、
7…外シース、
7A…軟性管状部材(被覆ゴム)、
8A…第1の螺旋状形状管、
8…第2の螺旋状形状管、
9…伝達部材
10…外シース固定部材、
11…固定部材
12…内シース固定部材、
13…湾曲部(第1の湾曲部)、
14…第2の湾曲部、
16…関節部材、
18…湾曲用ワイヤー、
20…手元操作部、
20A…把持部、
20a…操作ノブ、
20b…スイッチ群、
21…処置具挿入口、
22…ユニバーサルコード、
100…体腔内、
101…大腸、
102…S状結腸。

Claims (5)

  1. 可撓性を有する挿入部と、この挿入部の先端側を湾曲する湾曲部とを備えた内視鏡において、
    前記挿入部内に内蔵され、該挿入部の形状が自由に変形する状態である変形可能状態と、挿入部の形状を変形状態のままに保持する変形保持状態とに選択的に切り替え可能な形状保持手段と、
    前記挿入部基端側に配置され、前記形状保持手段を切替え操作する操作部と、
    を設けたことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記形状保持手段は、
    前記挿入部の外観を構成する外管と、
    前記外管の内部または外周面に帯状部材を螺旋状に巻回して形成した第1の螺旋管と、
    拡開させることによって、前記外管の内周面または前記第1の螺旋管に接触して摩擦力を発生する、帯状部材を螺旋状に巻回して形成した第2の螺旋管と、
    前記第2の螺旋管の内周面側に配置され、前記第2の螺旋管の一端部が外周面先端に一体固定される内管と、を具備し、
    前記操作部は、
    前記第1,第2の螺旋管の他端部が一体固定され、この一体固定された位置を変化させることによって、前記第2の螺旋管を拡開変形させる、前記外管の基端部に一体配置された固定部材に対して摺動可能な操作レバーと、
    を具備して構成したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の後端より手元側に内蔵されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の一部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記形状保持手段は、前記挿入部の前記湾曲部の一部及びその後方に連接する挿入部内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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