JP2005046265A - 椅子 - Google Patents

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JP2005046265A JP2003204884A JP2003204884A JP2005046265A JP 2005046265 A JP2005046265 A JP 2005046265A JP 2003204884 A JP2003204884 A JP 2003204884A JP 2003204884 A JP2003204884 A JP 2003204884A JP 2005046265 A JP2005046265 A JP 2005046265A
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Abstract

【課題】椅子のデザインの多様性を確保し、かつ、組み立て作業の能率も向上させる。
【手段】座部を、平面視円形の座板14と、金属板製の補強板13と、合成樹脂製のアウターシェル8とを備えた形態とし、座板14とアウターシェル8とをそれぞれ補強板13に締結している。受けベース7はラッパ状に形成されており、ガスシリンダ3の上端に固定されている。補強板13には受けベース7のフランジ7aに重なる足部13aを切り起こし形成しており、両者をねじ26で締結している。座部はユニット化されているため、椅子の組み立て作業がの能率良く行える。また、ガスシリンダ3のプッシュバルブ22を操作するためのレバー9は、アウターシェル8によって離脱不能に保持されるため一々ねじ止め作業の必要はない。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
椅子には様々のタイプがある。その一例として、脚支柱としてガスシリンダで座板を回転自在に支持した回転椅子が多用されている。更に、この回転椅子の一態様として、座を平面視円形に形成して使用姿勢の方向性を無くしたもの(丸型回転椅子)があり、この場合、座板の姿勢に関係なくガスシリンダを操作できるように、昇降用レバーをリングに形成したものがある。
【0003】
その例として、特許文献1(実公平7−1003号公報)では、ガスシリンダのプッシュバルブを上端面に突出させる一方、操作用のリングを座板の下面近傍に配置して、人が着座した状態で手でレバーを操作できるようにした構成が記載されている。
【0004】
より詳細に述べると、この特許文献1では、受けベースに、上向き開口の窓穴を放射状に延びるように複数個形成して、この窓穴に配置したレバーの外端部にリングを固定する一方、リングの内端部は円盤に固着し、前記円盤を、受けベースにねじ止めした上壁とプッシュバルブとの間に介在させたもので、リングを上下動させるとテコ作用によって円盤が傾動し、これによってプッシュバルブが押し下げられる。
【0005】
回転丸椅子の座部は、一般に、クッション材が張られた座板と、その下方に配置したアウターシェルとを備えた形態になっている。特許文献1の場合も同様であり、アウターシェルと座板とをねじで受けベースに固定している。
【0006】
【特許文献1】
実公平7−1003号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1の構成において椅子を組み立てるには、円盤を所定の位置に配置した状態で受けベースに上壁をねじで取り付け、次いで、アウターシェルと座板とをねじで受けベースに固定することになり、一々上壁をねじで受けベースに固定しなければならないことと、一々アウターシェルと座板とを位置合わせしてねじ止めしなければならないこととが相俟って、組み立て作業が面倒である。
【0008】
また、既述のとおり、従来の回転丸椅子において座部は座板(インナー部材)の下方にアウターシェルを配置した構成になっているが、アウターシェルはもとも美観を確保するために設けているもので合成樹脂製であり、強度メンバーとしての機能は持たせていないのが殆どである。
【0009】
このため、座部の強度は専ら座板で確保せねばならず、そうすると座板を金属板製とするか、或いは厚さの厚い合成樹脂製とせざるを得ない。しかし、座板を金属板製とする加工が面倒でかつ多彩なデザイン展開をし難い問題がある。他方、座板を厚い合成樹脂製とすると、それだけコストが嵩むのみならず、強度を確保するための設計が厄介で、これまた多彩なデザイン展開を行い難いという問題がある。
【0010】
本発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、座部を受けベースで支持して成る椅子において、前記座部を、上面にクッション材が張られているか又は張られていない座板と、その下方に配置した金属板製の補強板と、その下方に配置した合成樹脂製のアウターシェルとを備えた構成として、座板及びアウターシェルをそれぞれ補強板に対してファスナーで個別に締結するか又は三者をファスナーで共締めすることにより、座板と補強板とアウターシェルとをユニット化している。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1において、前記受けベースは、金属板製で上向きに開口した碗状でかつ開口縁にはフランジ部を備えており、脚柱としてのガスシリンダの上端に固定されており、ガスシリンダの上端面からは当該ガスシリンダのロックを解除するためのプッシュバルブが突出している。
【0013】
一方、前記アウターシェルは、受けベースのフランジから上向きに広がるラッパ状又はテーパ状の形態を成す外周部と、外周部の上部に一体に連続すると共に補強板に重なる上板とを備えており、外周部の内側には中空部が形成されており、かつ、外周部は平面視で放射状に延びる複数の下向き開口溝で分断されており、この下向き開口溝に、前記プッシュバルブを押し下げ操作するためのレバーが配置されており、レバーには、着座した人が指を掛けることのできる指駆け部が円周方向に延びるように形成されている。
【0014】
更に、前記補強板のうち前記アウターシェルの下向き開口溝と干渉しない複数の部位に、アウターシェルを貫通して受けベースに重なる複数の足部が下向きに突設されており、この足部が前記受けベースにねじで締結されている。かつ、座板は平面視円形に形成されている。
【0015】
請求項3の発明では、請求項2において、前記レバーのうちアウターシェルの内部に入り込んだ部位は、アウターシェルにおける上板の下方から当たって傾動自在又は水平スライド自在に保持されており、前記アウターシェルと受けベースとの間の空間には、前記レバーを傾動又は水平スライドさせると下降動してプッシュバルブを押し下げ動する作動体が配置されている。
【0016】
【発明の作用・効果】
本願発明では、座部の強度を補強板によって確保できるため、座板は合成樹脂製として座り心地や加工性を優先させた設計とすることができ、また、座板を合板のような木製とすることも可能になり、更に、アウターシェルも美観を重点をおいてデザインとすることができる。このため、デザインの自由性を広げることができると共に製品のバリエーション展開を豊富化することができる。
【0017】
また、座板と補強板とアウターシェルとを予めユニット化(セット化)しておいてこれを受けベースに取り付ければ良いため、座部を構成する座板と補強板とアウターシェルとを一々位置決めしながら受けベースに固定する必要はなく、このため椅子の組み立て作業を能率よくかつ正確に行うことができる。
【0018】
請求項2及び請求項3は、請求項1の座部を回転丸椅子に適用したものであり、アウターシェルに形成した下向き開口溝にレバーを配置しているため、受けベースは高い強度に保持できると共に、加工の簡単である(特許文献1では受けベースは複雑な形状になるため、強度設計が面倒であり、かつ、加工も厄介である)。なお、アウターシェルは合成樹脂の成形品なので、下向き開口溝を形成することによって加工性が低下することはない。
【0019】
また、アウターシェルの上板がレバーの支持体を兼用するため、椅子の組み立てに際しては、受けベースにレバーや作動体を載せてから座部のユニットを受けベースに重ねて、ねじで受けベースに補強板の足部を締結するだけでよく、特許文献1のように一々上壁を受けベースにねじ止めする工程は必要ない。
【0020】
このようにガスシリンダのプッシュバルブを操作する機構の構成部材をいちいちねじ止めする作業が必要ないことと、座部が一つにユニット化されていて位置合わせ作業が必要ないこととが相まって、椅子の組み立て作業を能率よく行うことができる。
【0021】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(1).第1実施形態(図1〜図14)
図1〜図14では第1実施形態を示している。まず、図1〜図4に基づいて概要を説明する。
【0023】
(a).概要
図1に示すように、椅子は、脚1と平面視円形の座部2とを備えており、脚1は、脚支柱としてのガスシリンダ3と、これを支持する接地部4とを備えている。接地部4にはキャスター5を取付けている。また、ガスシリンダ3は脚カバー6で覆われている。
【0024】
ガスシリンダ3の上端には金属板製の受けベース7が固定されており、この受けベース7で座2が支持されている。座2はアウターシェル(カバーと言い換えても良い)8を備えており、ガスシリンダ3のロックを解除するための4個の単位レバー9が、アウターシェル8を囲うように配置されている(正確には、各単位レバー9の指掛け部がアウターシェル8を囲うように延びている)。
【0025】
単位レバー9の群は全体として環状に延びているので、座部2がどのような姿勢であっても、いずれかの単位レバー9に指を掛けることができる。
【0026】
図2〜図4のように、椅子には、背支持フレーム10を介して背もたれ11が取付けられる。図2は正面図、図3は平面図、図4は右側面図である。本実施形態では、背支持フレーム10は、アウターシェル8の半周程度を囲う平面視半円状の基部12と、基部の前端から斜め向き斜め後方に向けて延びる立ち上がり部13とから成っており、立ち上がり部13に背もたれ11を一体に設けている。背もたれ11にクッション11aを設けている。
【0027】
なお、背もたれ11は背支持フレーム10と別体に構成しても良い。また、本実施形態の背もたれ11に背板をねじ止め等によって固定して、広い面積の背もたれとすることも可能である。また、背もたれ11は弾性に抗して後傾動するように背支持フレーム10に取付けることも可能である。
【0028】
既述のとおり4個の単位レバー9が円周方向に配置されているが、各単位レバー9は着脱可能であり、隣合った2個の単位レバー9を取り外して、取り外した2個の単位レバー9の代わりに背支持フレーム10を取付けることができる(詳細は後述する)。
【0029】
(b).内部構造の概要
次に、図5以下の図面を参照して構造の詳細を説明する。図5は分離断面図、図6は組み立てた状態での断面図、図7は部分的な断面図である。
【0030】
これらの図に示すように、アウターシェル8で囲われた内側には金属板製の補強板13が配置されており、補強板13の上面に合成樹脂製の座板14がねじ15で固定され、補強板13の下面にアウターシェル8がねじ16で固定されている。また、座板14にはクッション材17が張られている。各単位レバー9の内端部は金属板製の第1作動体18に固定されている。
【0031】
受けベース7は平面視円形で上向きに開口した碗状に形成されており、上端にはフランジ7aを設けている。また、受けベース7の内部には補助板19を固着しており、この補助板19にガスシリンダ用ホルダー20の上部が固着されている。かつ、補助板17には、ガスシリンダ3を囲うガイド筒21が固着されている。
【0032】
ガスシリンダ3の上端面からプッシュバルブ22が突出しており、ガイド筒21には、プッシュバルブ22を押し下げるための第2作動体23が上下動自在に嵌め入られている。第1作動体18で第2作動体23を押し下げることにより、プッシュバルブ22が押し下げられてガスシリンダ3のロックが解除される。
【0033】
(c).内部構造の詳細
図8以下の図面も参照して更に詳細を説明する。図8は補強板13と座板14とを下方から見た分離斜視図、図9はアウターシェル8と補強板13とを下方から見た分離斜視図、図10はアウターシェル8を上方から見た斜視図、図11のうち(A)は補強板13の平面図、(B)はアウターシェル8の底面図、図12は単位レバー9の群と第1作動体18との分離斜視図、図12のうち(A)は操作機構を示す分離断面図、(B)は(A)のB−B視平面図、(C)は(A)のC−C視平面図、図14はクッション材17の取り付け方法を示す図である。なお、図6及び図7は、図11のX−X視方向から見た断面図である。
【0034】
アウターシェル8は、受けベース7のフランジ7aから上向きに広がるラッパ状の外周部8aと、外周部8aの上端に一体に設けた平面視十字状の上板8bとを備えている。外周部8aの内端部には上板8bに連続する内筒部8cを形成している。外周部8aには、上板8bを底部とする下向き開口溝8dが内外に開放するように形成されており、この下向き開口溝8dに移動自在にレバー9が嵌まっている。
【0035】
アウターシェル8の内筒部8cのうち下向き開口溝8dを挟んだ両側の部位には、受けベース7のフランジ7aに上方から重なる内向き支持部8eを一体に設けている。このため、アウターシェル8は格段に高い安定性を保持できる。
【0036】
アウターシェル8のうち内筒部8cよりも内側の部位には、第1作動体18が当たる二重筒状の上支持部8fを設けており、この上支持部8fは上板8bから下向きに突出している。アウターシェル8は上板8bの箇所で補強板13にねじ16で締結されている。
【0037】
また、各下向き開口溝8dの底部(すなわち上板)の外側寄り部位には、背支持フレーム10を締結するための2個ずつの取付け穴24が振り分けた状態で空けられている。補強板13には、前記2個の取付け穴24に対応したねじ穴25が空いている。
【0038】
アウターシェル8の外周縁には上向きの外周リブ8gが形成されており、補強板13とこの外周リブ8gに内側から嵌まるように円板状に形成されている。そして、補強板13のうちアウターシェル8の下向き開口溝8dで重ならない4箇所の部位に、受けベース7のフランジ7aに重なる断面L型の足部13aを切り起こし形成しており、この足部13aを受けベース7にねじ26で締結している。
【0039】
前記足部13aは、アウターシェル8における隣合った内向き支持部8dの間に位置し、かつ、アウターシェル8の内筒部8cの内側に嵌まるように設定れている。このため正確に位置決めされる。図11及び図6に一点鎖線で示すように、補強板13には、その剛性(曲げ強度)を高めるため補強リブ13bを膨出形成している。
【0040】
例えば図6に示すように、補強板13の外周縁には段違い状の折曲げ部13cが形成されており、折曲げ部8cがアウターシェル8の外周リブ8gに内側から嵌まっている。言うまでもないが、折曲げ部8cの存在によって補強板13の剛性が格段にアップしている。
【0041】
本実施形態では補強リブ8bは略台形状に形成しているが、放射状に延びる形態するなど、様々の形態を採用できる。また、補強板13の強度向上手段としては、補強リブ13bに代えて又はこれに加えて、その全体にエンボス加工を施すなどしても良い。
【0042】
例えば図6から座板14の外周縁は下向きに湾曲したカール部14aとなっている。また、例えば図8から理解できるように、座板14の下面には筒状及び放射状のリブ27を形成しており、このリブ27の箇所に設けた筒部28にねじ込んだねじ15で補強板13を締結している。座板14は足部13aの外側の部位において座板14にねじ止めされている。
【0043】
図5や図7から理解に示すように、補強板13の中心部には補強用の突部13dを膨出形成している。また、座板14の中心部に位置したリブ27と補強板13との間に若干の隙間が空いている。これは、人が着座して座板14が撓み変形しても、その押圧力が補強板13及びアウターシェル8を介して第1作動体18に伝わることを防止するためである。
【0044】
例えば図12に示すように、第1作動体29は平面視略四角形に形成されている。他方、各単位レバー9は合成樹脂製(金属板製でも良い)で略板状に形成されており、図6や図7から理解できるように、外周部が低くて内周部が高くなるような傾斜している。また、各単位レバー9は、その内周面に指を掛けて上方や水平方向に引くことができる。
【0045】
図6(A)から理解できるように、各単位レバー9はアウターシェル8の下向き開口溝8dに嵌まる一対の内向き部9aが一体成形されており、両内向き部9aの先端部は一体に繋がって内向き端部9bになっている。
【0046】
各単位レバー9の内向き先端部9bは平面視で直角の形態を成しており、このため、内向き先端部9bの群は全体として1枚板の状態を呈している。そして、各内向き先端部9bをビス30で第1作動体29に固定している。従って、各単位レバー9は第1作動体18に取付け・取り外しは自在である。
【0047】
隣合った単位レバー9の内向き部9aは、半径内側に位置した半分程度の部分は側面同士が互いに重なっており、その外側の部分は半径外側に行くに従って間隔が広がっている。このため、4個の単位レバー9の群で恰かも花びらのような形態が構成されている。アウターシェル8の下向き開口溝8dは、単位レバー9の内向き部9aがその幅方向にある程度の寸法だけ移動し得る幅寸法に設定されている。
【0048】
第1作動体29には中心穴33が空いている一方、各単位レバー9の内向き先端部9bの群には、下向きに開口した作動筒31が重なっており、作動筒31に設けた上向きの中心突起32を第1作動体18の中心穴33に強制嵌合している。また、作動筒31には、位置決め手段の一例として、各単位レバー9の内向き先端部9bに対応して嵌合ピン34を上向きに突設し、この嵌合ピン34を、各単位レバー9の内向き先端部9bに形成した係合穴35に強制嵌合している。
【0049】
このように、作動筒34が第1作動体18と各単位レバー9の内向き先端部9bとに強制嵌合していることにより、作動筒31はねじ止めしなくても脱落不能に保持され、また、単位レバー9を第1作動体18に2個だけ(又は1個だけ)取付けた場合でも、ガタ付き不能に保持される。
【0050】
前記した第2作動体23の中心部には上窄まりの山形部23aが形成されており、作動筒31は山形部23aの裾を囲うような状態で第2作動体23の上面に当接している。
【0051】
(d).座の昇降操作機構
図7に一点鎖線で示すように、任意の単位レバー9に指を掛けて上方に引き上げたり下方に押しげたりすると、単位レバー9の群全体及び第1作動体18はアウターシェル8の上支持部8fを支点にして傾動し、すると、第2作動体23がてこ作用で押し下げられてプッシュバルブ22が押し下げられる。
【0052】
また、図7に一点鎖線で示すように、任意の単位レバー9に指を掛けて水平方向に引いたり押したりすると、単位レバー9の群及び第1作動体18は水平動し、すると、第2作動体23は、その山形部23aがテーパ状であるために作動筒31によって下降動し、これまたプッシュバルブ22が押し下げられてガスシリンダ3のロックが解除される。
【0053】
このように、任意の単位レバー9に指を掛けてどのように動かしてもプッシュバルブ22を押してガスシリンダ3のロック解除できるため便利である。なお、人が単位レバー9を操作する場合、単位レバー9を斜め上向きに引くというように、水平方向の引っ張り力と上下方向の引っ張り力とが複合していることが多いが、本実施形態では、このような場合も第2作動体23が確実に下降してプッシュバルブ16を押し下げることができる。
【0054】
(e).背もたれの取付け仕様
背もたれ11を取付ける場合は、図11(B)に一点鎖線で示すように第1作動体18には2個の単位レバー9を固定する。
【0055】
他方、背支持フレーム10はアウターシェル8の3つの下向き開口溝8dに嵌まる内向き枝部10aを備えており、この内向き枝部10aがアウターシェル8と共に補強板13にねじ15で共締めされている。この場合、背支持フレーム10における中央部の内向き枝部10aはアウターシェル8の下向き開口溝8dにきっちり嵌まる幅寸法であるが、両サイドに位置した内向き枝部10aは、レバー9の水平動を阻害しないように幅狭になっている。
【0056】
このようにサイドに位置した内向き枝部10aはアウターシェル8の下向き開口溝8dに芯ずれした状態で配置されることから、アウターシェル8の下向き開口溝8dには2個の取付け穴24を振り分けた状態で形成している。
【0057】
なお、補強板13にはねじ15がねじ込まれるバーリング部を予め形成しておくのが好ましい。また、ねじとてはタッピンねじやドリルなじのような自己穿孔性ねじを使用することも可能である。
【0058】
(f).クッション材の取付け
次に、図14に基づいてクッション材17の取付け方法を説明する。クッション材17の表面には布やレザー等のクロス(表皮材)36が重なっている。そして、クロス36の外周縁は縫着等によって筒状部に形成されており、この筒状部に針金等の線材(紐でも良い)37が嵌め入れられてループ状に保持されている(なお、線材37の断面表示は省略している)。
【0059】
図14(B)に一点鎖線で示すように、クッション材17は等しい厚さで円板状に形成されており、その表面にクロス36を重ねてから線材37を引き込んで絞り込むことにより、(B)に実線で示すように、クッション材17の縁部を圧縮させながら座板14のカール部14aに沿って下方に巻き込み、その状態で線材37は両端をねじり止めてループ状に保持する。
【0060】
そして、アウターシェル8を補強板13に締結することにより、アウターシェル8の外周リブ8gでクロス36の縁部をアウターシェル8の外周リブ8gで上向きに押し上げると共に、線材37は補強板13とアウターシェル8との間に隠し込む。
【0061】
クロス36はもともと円形てあり、線材37で絞り込むことによって皺が生じるが、アウターシェル8の外周リブ8gで上向きに押し込まれることによって皺が外部に露出することはなく、体裁がよい。なお、(A)に一点鎖線で示すように、クロス36の縁部を補強板13の折曲げ部13cで上向きに押し上げても良いし、(C)に示すように、アウターシェル8の外周リブ8gで補強板13を囲うように形成して、アウターシェル8の外周リブ8gでクロス36を上向きに突き上げても良い。
【0062】
ところで、従来の丸椅子では、回転式であると否とを問わず座板の上面にクッション材が載っているだけの構成が多いが、これでは着座した人の大腿部が硬い座板の縁に当たって違和感(突き上げ感じ)を与えることがあった。
【0063】
例えば病院で看護婦さんが患者に接するに際して使用する場合など、椅子に深く腰掛けずに、身体を乗り出すようにして腰掛けて、大腿部を座の縁部に当てる「チョイ掛け」と言われる座り方をすることがあり、この場合、体重が硬い座板の縁部に当たるため、特に座板による大腿部の突き上げ現象が強く現れていた。
【0064】
これに対して本実施形態のようにクッション材17で座板14の縁部を巻き込む構造にすると、チョイ掛けにおいてもクッション性を確保して、大腿部の突き上げ現象を防止できる利点がある。このようなクッション材17の張り方は、椅子一般の座又は背に広く適用することができる。
【0065】
なお、クッション材17は座板14の上面に接着しておいても良いし、単に重ねただけでも良い。本実施形態では、クッション材17は座板14に単に重ねただけでもずれ不能に取付けることができるため、廃棄後にクッション材17及び座板14を処理するにおいて手間が掛からず、環境対応性に優れている。
【0066】
(g).まとめ
以上の説明から理解できるように、本願発明では、座板14とアウターシェル8とを補強板13に固定しているため、座板14やアウターシェル8はその形態を自由に設計できる。
【0067】
また、本実施形態のように、上方から突っ張る方式の第1作動体を備えたレバー操作機構を備えたものに適用すると、第1作動体18はアウターシェル8の上支持部・を介して補強板13で上方から支持されるため、着座した人の体重によって座板14が変形しても変形の影響が第1作動体18に及ぶことはなく、このため誤作動を防止できる。
【0068】
また、第1作動体18は合成樹脂製のアウターシェル8に形成した上支持部8fに当接しているため、レバー9を操作するにおいて金属同士が接触する場合のようなこすれ音が生じることは無く、このため人に不快感を与えることがない利点もある。
【0069】
また、座板14と補強板13とアウターシェル8とがユニット(セット)になっているため、椅子の組み立てに際しては、第2作動体23をガイド筒21に嵌め入れてから、レバー9をアウターシェル8の下向き開口溝8dに嵌め入れた状態で座部のユニットを受けベース7のフランジ7aに重ねて、それからねじ26で補強板13を受けベース7に固定するという単純な作業で良く、このため組み立て作業の能率を向上できる。
【0070】
なお、補強板13の足部13aは板金加工によって高い精度で形成できるため、補強板13を受けベース7にねじで締結するだけの構造でも第2作動体23の高さを正確に位置合わせすることができる。
【0071】
(2).第2〜第3実施形態(図15〜図16)
図15では第2実施形態を示している。この実施形態では、座板14を合板等の木製板で形成している。(B)に示すように、座板14に背もたれ11を一体に設けることも可能である。
【0072】
図16及び図17に示すのは第3実施形態であり、図16は平面図、図17は右側面図である。この実施形態では、第2実施形態と同様に座板14を平面視で四角形に形成している。座板14は木板製であり、また、座板14には、背支持フレーム10を介して背もたれ11を取付けている。
【0073】
図17に一点鎖線で示すように肘当て装置38を設けることもの可能である。この場合、肘当て装置38の支柱部38aは、アウターシェル8の下向き開口溝8dの箇所において補強板13にねじ止めしたら良い。
【0074】
特許文献1を初めとして従来の椅子を設計・製造する場合、全体のデザインを決めてから各構成部材を設計するようにしており、すなわち、椅子は各種類ごとに専用の部材で構成されており、各種類の椅子で部材を共通化することはあまり成されていなかった(部分的に兼用することはあるが)。
【0075】
これに対して、本実施形態のように座部の強度メンバーとして金属板製の補強板を設けると、第2〜第3実施形態のように座部2の素材や平面形状を自由に設定できるため、外観デザインの異なる椅子に部材を共用できる利点がある。換言すると、1種類の支持機構に各種の座板や背もたれ等上部材を取付けることができる。このため椅子の群全体として見た場合にコスト抑制効果が高い。
【0076】
なお、このように補強板を利用してデザインの多用性を図る場合、必ずしも実施形態のようなアウターシェルを備えている必要はない。アウターシェル(カバー)は、例えば、受けベースの下方から嵌まる態様であっても良い。
【0077】
(3).その他
本発明は、上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば椅子は必ずしも脚柱としてのガスシリンダを備えている必要はない。また、ガスシリンダを備えている場合でも、任意の位置からレバーを操作できるものに限定されることはなく、棒状のレバーを備えているだけの椅子にも適用できる。
【0078】
更に、本発明は、移動自在な椅子には限らず、脚支柱を床に固定した椅子にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態において背もたれを取付けていない態様での椅子の正面図である。
【図2】第1実施形態において、背もたれを取付けた態様の正面図である。
【図3】第1実施形態において、背もたれを取付けた態様の平面図である。
【図4】第1実施形態において、背もたれを取付けた態様の右側面図である。
【図5】分離した状態の縦断面図である。
【図6】組み立てた状態での断面図である。
【図7】部分的な縦断面図である。
【図8】補強板と座板とを下方から見た分離斜視図である。
【図9】アウターシェルと補強板とを下方から見た分離斜視図である。
【図10】アウターシェルを上方から見た斜視図である。
【図11】(A)は補強板の平面図、 (B)はアウターシェルの底面図である。
【図12】単位レバーの群と第1作動体との分離斜視図である。
【図13】(A)は操作機構を示す分離断面図、 (B)は (A)のB−B視平面図、 (C)は (A)の C−C視平面図である。
【図14】クッションの取り付け方法を示す図である。
【図15】第2実施形態を示す図である。
【図16】第3実施形態の平面図である。
【図17】第3実施形態の側面図である。
【符号の説明】
1 脚
2 座
3 脚支柱としてのガスシリンダ
7 受けベース
8 アウターシェル
8a 外周部
8b 上板
8d 下向き開口溝
9 単位レバー
9a 内向き部
9b 内向き端部
10 背支持フレーム
11 背もたれ
13 補強板
13a 足部
14 座板
18 第1作動体
22 プッシュバルブ
23 第2作動体

Claims (3)

  1. 座部を受けベースで支持して成る椅子であって、
    前記座部を、上面にクッション材が張られているか又は張られていない座板と、その下方に配置した金属板製の補強板と、その下方に配置した合成樹脂製のアウターシェルとを備えた構成として、座板及びアウターシェルをそれぞれ補強板に対してファスナーで個別に締結するか又は三者をファスナーで共締めすることにより、座板と補強板とアウターシェルとをユニット化している、
    椅子。
  2. 前記受けベースは、金属板製で上向きに開口した碗状でかつ開口縁にはフランジ部を備えており、脚柱としてのガスシリンダの上端に固定されており、ガスシリンダの上端面からは当該ガスシリンダのロックを解除するためのプッシュバルブが突出している一方、
    前記アウターシェルは、受けベースのフランジから上向きに広がるラッパ状又はテーパ状の形態を成す外周部と、外周部の上部に一体に連続すると共に補強板に重なる上板とを備えており、外周部の内側には中空部が形成されており、かつ、外周部は平面視で放射状に延びる複数の下向き開口溝で分断されており、この下向き開口溝に、前記プッシュバルブを押し下げ操作するためのレバーが配置されており、レバーには、着座した人が指を掛けることのできる指駆け部が円周方向に延びるように形成されており、
    更に、前記補強板のうち前記アウターシェルの下向き開口溝と干渉しない複数の部位に、アウターシェルを貫通して受けベースに重なる複数の足部が下向きに突設されており、この足部が前記受けベースにねじで締結されており、
    かつ、前記座板は平面視円形に形成されている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記レバーのうちアウターシェルの内部に入り込んだ部位は、アウターシェルにおける上板の下方から当たって傾動自在又は水平スライド自在に保持されており、前記アウターシェルと受けベースとの間の空間には、前記レバーを傾動又は水平スライドさせると下降動してプッシュバルブを押し下げ動する作動体が配置されている、
    請求項2に記載した椅子。
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