JP2005046098A - 製菓・製パン用離型剤及び離型油 - Google Patents

製菓・製パン用離型剤及び離型油 Download PDF

Info

Publication number
JP2005046098A
JP2005046098A JP2003283209A JP2003283209A JP2005046098A JP 2005046098 A JP2005046098 A JP 2005046098A JP 2003283209 A JP2003283209 A JP 2003283209A JP 2003283209 A JP2003283209 A JP 2003283209A JP 2005046098 A JP2005046098 A JP 2005046098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
mold releasing
fatty acid
confectionery
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003283209A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutaka Muratsubaki
康隆 村椿
Keisuke Kusui
啓介 楠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd filed Critical Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority to JP2003283209A priority Critical patent/JP2005046098A/ja
Publication of JP2005046098A publication Critical patent/JP2005046098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

【課題】 離型性だけではなく、離型油を型に塗布したときの液だれ防止およびスプレー作業性に優れた離型剤及びこれを用いた離型油を提供する。
【解決手段】 製パン・焼菓子用離型剤を、a)植物ワックスとb)ソルビタン脂肪酸エステルとを含有してなる製パン・焼菓子用離型剤であって、上記の課題を解決するために、b)ソルビタン脂肪酸エステルは、その構成脂肪酸中のステアリン酸及び/又はベヘン酸の含有量が40重量%以上であり、且つステアリン酸、ベヘン酸及びパルミチン酸の含有量の合計が95%重量以上であるものとする。

Description

本発明は、製菓・製パン用離型剤及び離型油に関する。
製菓・製パン業界では、製品焼成時の容器への付着防止のために様々な形態の離型剤を使用しているが、その中でも、作業性が良く、容器に均一に塗布できることから、スプレー噴霧が可能な液状タイプのものが広く用いられている(例えば、特開昭49−93569号公報、特開昭61−111654号公報、特開昭61−67432号公報、特開昭62−138130号公報、特開平7−39304号公報、特開昭63−74451号公報参照)。
そのため、最近では製菓・製パン用離型剤及び離型油の性能として、離型性だけではなく、離型油を型に塗布したときの液だれ防止や、スプレー塗布するときの作業性が良好なことが求められている。
しかしながら、従来の、食用油脂、ワックス等を配合したタイプの離型剤(離型油)は、液状の油脂に固体油脂やワックスなどの固体微粒子が安定に分散したサスペンションであり、粒径の大きな粒子の存在によりスプレー噴霧する際に目詰まりを起こすという問題があった。また、油脂に透明溶解するショ糖脂肪酸エステルやレシチン、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを使用すると、離型油の粘度が低下し、容器に塗布した後に垂れ落ちてしまうという問題があった。
液だれ防止性とスプレー作業性とは本来相反する性能であり、離型油にはその両者をバランスよく満足させることが求められているが、そのような離型油は未だ得られていないのが現状である。
特開昭49−93569号公報 特開昭61−111654号公報 特開昭61−67432号公報 特開昭62−138130号公報 特開平7−39304号公報 特開昭63−74451号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、離型性だけではなく、離型油を型に塗布したときの液だれ防止およびスプレー作業性のいずれも一定の要求を満たすことのできる離型剤及びこれを用いた離型油を提供することを目的とする。
本発明の製パン・焼菓子用離型剤は、a)植物ワックスとb)ソルビタン脂肪酸エステルとを含有してなる製パン・焼菓子用離型剤であって、上記の課題を解決するために、b)ソルビタン脂肪酸エステルは、その構成脂肪酸中のステアリン酸及び/又はベヘン酸の含有量が40%(重量%、以下同様)以上であり、且つステアリン酸、ベヘン酸及びパルミチン酸の含有量の合計が95%以上であるものとする(請求項1)。
上記製パン・焼菓子用離型剤には、c)グリセリン脂肪酸エステルをさらに含有させることができる(請求項2)。
本発明の製パン・製菓用離型油は、上記した本発明の離型剤を、d)食用油脂に溶解もしくは分散させてなるものである(請求項3)。
離型油中の固形状分散物の粒子径は5.0μm以下であることが好ましい(請求項4)。
本発明による離型剤は離型性に優れ、これを食用油脂に溶解又は分散させて離型油とした場合、スプレー噴霧が可能で、しかも適度な粘度を有するために、噴霧した離型剤が垂れ落ちることなく、容器に均一に塗布することが可能となる。
また、上記離型油は固体状分散物の粒子径を小さくすることが容易であり、ノズルの目詰まりを防止することができる。特に粒子径を5.0μm以下にした場合、目詰まりはほとんど生じなくなる。
本発明で使用されるa成分である植物ワックスは特に限定されず、ライスワックス、カルナバワックス、密蝋、キャンデリラワックス等の食品に使用が認められているワックス類を使用することができ、1種類を単独で用いることも2種類以上を併用することもできる。
次にb成分であるソルビタン脂肪酸エステルは、構成脂肪酸中のステアリン酸及び/又はベヘン酸の含有量が40%以上であり、且つステアリン酸、ベヘン酸及びパルミチン酸の含有量の合計が95%以上であるものを使用する。この両者の要件を満たさないと、液だれ性及び離型性において満足のいくものが得られない。
本発明の離型剤には、必要に応じ、c)グリセリン脂肪酸エステルをさらに添加することもできる。グリセリン脂肪酸エステルとしては、モノグリセリドが好ましく、中でもパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸を主体とする飽和脂肪酸から構成される蒸留モノグリセリドが特に好ましい。グリセリン脂肪酸エステルを用いた場合、ソルビタン脂肪酸エステルの使用量を減らしても本発明の目的とする効果が得られる。
本発明の離型油は、上記a及びb成分、又はa〜c成分からなる離型剤を、d)食用油脂に溶解もしくは分散させることにより得られる。
d成分である食用油脂は特に限定されないが、例としては、常温で液状のものとして、大豆油、ナタネ油、コーン油、綿実油、ヌカ油、サンフラワー油、ヒマワリ油等が挙げられ、常温で固体のものとして、上記液状油脂に水素添加して得られる硬化油、パーム油、豚脂、牛脂等が挙げられる。これら食用油脂は、1種類を単独で用いることも2種類以上を併用することもできる。また、パームオレイン等の上記油脂を分画した油脂を必要に応じて用いることもできる。
上記a、b、d成分の配合割合としては、a、b、dの合計量中、a成分が1〜20%であることが好ましく、5〜10%がより好ましい。b成分は、a、b、dの合計量中、2〜10%であることが好ましく、3〜7%がより好ましい。さらにc成分を用いる場合のその配合割合は、a、b、c、dの合計量中0.1〜2%であることが好ましく、その場合のb成分の配合割合は同合計量中1〜5%であることが好ましい。また、d)食用油脂を含まない、a及びb成分、又はa〜c成分からなる離型剤としての配合は、d)食用油脂を加えた際に上記範囲内になればよい。
上記食用油脂、植物ワックス、ソルビタン脂肪酸エステル、及び必要に応じて用いられるグリセリン脂肪酸エステルは、これらを所定量配合し加熱して均一にしたのち冷却することにより離型油となすことができる。冷却した離型油中には、固体脂、ワックス等が微細な固体粒子(結晶)として分散しているが、この固体状分散物の粒子径が5.0μm以下であることが好ましい。粒子径が5.0μmを超える粒子が存在すると、ノズルの目詰まりが生じ易くなる。粒子径を5.0μm以下にするための方法は特に限定されないが、例えば各成分を80℃程度の高温で溶融後、急冷すればよい。
本発明の離型剤及び離型油には、上記各成分以外に、必要に応じて、アスコルビン酸パルミテート、トコフェロール等の酸化防止剤等を適宜添加することも可能である。
[実施例1〜4,比較例1〜4]
表1に示す処方に従い、食用油脂、植物ワックス、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤を配合して80℃に加温し、均一に溶解させた。この溶液を5分間以内に5℃になるように急冷した後、50℃で30分間撹拌し、離型油を得た。得られた離型油につき、粘度、粒径を測定し、スプレー性能、液だれ、離型性を評価した。測定及び評価方法は以下の通りである。
・粘度はB型粘度型にて25℃で測定した。
・粒径はオムロン製VC−1000型3Dデジタルファインスコープで測定した。
・スプレー性能は、市販のエア式ホットスプレー装置を用いて離型油を噴霧したときのノズルの詰まりを観察し、以下の基準で評価した;
〇:詰まりなし △:僅かにあり ×:詰まりあり
・液ダレは、25℃にて、離型油0.5gをガラス板に点着し、垂直に立ててから4秒後の液ダレの長さを測定した。
・ケーキの離型性は、下記の処方にてケーキを製造し評価した。
ミキサーボールに予め篩いにかけておいた上白糖100g、水40ml、起泡剤5gを入れ、ホイッパーで緩やかに10秒間攪拌し、さらに鶏卵100gを入れ、ホイッパーで緩やかに5秒間混合した。
次に薄力粉100gを入れてホイッパーで緩やかに粉立ちがなくなるまで攪拌した後、高速にて3分間攪拌し、綿実油5gを入れた。その後中速にて30秒間攪拌した。
丸型4号焼き型(直径12cm)に離型油3gを噴霧し、上述の生地180gを入れ、オーブン温度160℃で40分間で焼き上げた後、容器に付着したケーキの状態を観察した。
〇:付着なし △:僅かにあり ×:付着あり
Figure 2005046098
[比較例5]
パームオレイン92部、ライスワックス5部、ソルビタンモノステアレート3部を配合して80℃に加温し、均一に溶解させた。この溶液を60分間かけて5℃まで徐冷させた以外は実施例1と同様にして、離型油を得た。得られた離型油につき、上記実施例及び比較例と同様にして、粘度、粒径を測定したところ、粘度は620mPa・sであり、粒径が5μmより大きい粒子の存在が認められた。
この離型油につき上記実施例及び比較例と同様にして、スプレー性能、液だれ、離型性を評価した。その結果、液だれは75mmで良好であり、離型性も優れていたが、ノズルに目詰まりが生じ、スプレー性能が劣っていることが認められた。
本発明の離型剤は、食用油脂に溶解又は分散された離型油として、菓子やパンの製造に用いられる。

Claims (4)

  1. a)植物ワックスとb)ソルビタン脂肪酸エステルとを含有してなる製パン・焼菓子用離型剤であって、
    前記b)ソルビタン脂肪酸エステルは、その構成脂肪酸中のステアリン酸及び/又はベヘン酸の含有量が40重量%以上であり、且つステアリン酸、ベヘン酸及びパルミチン酸の含有量の合計が95重量%以上である
    ことを特徴とする製パン・焼菓子用離型剤。
  2. c)グリセリン脂肪酸エステルをさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載の製パン・焼菓子用離型剤。
  3. 請求項1又は2に記載の離型剤を、d)食用油脂に溶解もしくは分散させてなる製パン・製菓用離型油。
  4. 前記離型油中の固体状分散物の粒子径が5.0μm以下であることを特徴とする、請求項3に記載の製パン・焼菓子用離型油。
JP2003283209A 2003-07-30 2003-07-30 製菓・製パン用離型剤及び離型油 Pending JP2005046098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003283209A JP2005046098A (ja) 2003-07-30 2003-07-30 製菓・製パン用離型剤及び離型油

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003283209A JP2005046098A (ja) 2003-07-30 2003-07-30 製菓・製パン用離型剤及び離型油

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005046098A true JP2005046098A (ja) 2005-02-24

Family

ID=34268163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003283209A Pending JP2005046098A (ja) 2003-07-30 2003-07-30 製菓・製パン用離型剤及び離型油

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005046098A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016002069A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 ミヨシ油脂株式会社 離型油
JP2016214161A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 ミヨシ油脂株式会社 離型油とその製造方法
EP3299311A4 (en) * 2015-05-21 2019-04-10 Toyo Seikan Co., Ltd. STRUCTURE WITH GEL TYPE SURFACE COATING

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016002069A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 ミヨシ油脂株式会社 離型油
JP2016214161A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 ミヨシ油脂株式会社 離型油とその製造方法
EP3299311A4 (en) * 2015-05-21 2019-04-10 Toyo Seikan Co., Ltd. STRUCTURE WITH GEL TYPE SURFACE COATING
US10710764B2 (en) 2015-05-21 2020-07-14 Toyo Seikan Co., Ltd. Structure having a gel-like coating on the surface thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6036028B2 (ja) 焼菓子練り込み用油脂組成物
JP6172899B2 (ja) 離型油
JP5520141B2 (ja) 新規なベーキングパウダー組成物及びそれを用いた加工品
JP2008022791A (ja) 離型油
JP6606992B2 (ja) 焼菓子練り込み用油脂組成物
JP2005046098A (ja) 製菓・製パン用離型剤及び離型油
TWI569728B (zh) 裹油用乳化油脂組成物
JP4119341B2 (ja) 粉末状または顆粒状乳化剤組成物およびそれを含有する食品
JP6588737B2 (ja) 離型油とその製造方法
JP2013247881A (ja) 製パン・製菓用離型剤及びパン・菓子の製造方法
JP2018088863A (ja) 油脂組成物及び該油脂組成物を含有する可塑性油脂組成物
JP4419186B2 (ja) 離型油
JP3897438B2 (ja) ショートニング
JP4993801B2 (ja) 揚げ物フライ用流動状油脂組成物の製造方法
JP5133761B2 (ja) 油脂組成物
JPS6374451A (ja) 離型油
JPH06253738A (ja) 離型油組成物
JPH069458B2 (ja) 離型油
JP2019062864A (ja) 油ちょうベーカリー食品用ミックス及びそれを用いた油ちょうベーカリー食品用生地の製造方法
JP4600955B2 (ja) 静電塗油装置で塗布するパン類用つや出し剤
JP6093992B2 (ja) 食品機械用グリーススプレー、及び食品機械用グリーススプレーの製造方法
JP2021006018A (ja) 離型油及びそのエアゾール製剤
JP6347867B2 (ja) 離型油
WO2009045494A1 (en) Controlled viscosity oil composition and method of making
JP2022157669A (ja) スプレー用油脂組成物