JP2005045159A - 洗浄方法および洗浄水の製造方法 - Google Patents

洗浄方法および洗浄水の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体装置基板上に形成された微細なULSIパターンに対し、超音波を用いてもダメージを与えることなく異物を効率よく除去する洗浄方法、及び洗浄水の製造方法を提供する。
【解決手段】超音波振動を伝播させる洗浄水として、過飽和濃度かつ多量の気泡を含んだ溶存ガス水を用いて洗浄を行うことにより、多量の気泡が超音波出力を緩和しパターンダメージを防止し、洗浄能力においてはマイクロバブル効果ならびにリフトオフ効果が促進され高い異物除去効果を有する超音波洗浄を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置基板上に形成された微細なULSIパターンに超音波を利用して洗浄する工程に関わる。
従来から、半導体ウエハの洗浄にはブラシや超音波などの物理力を利用して異物を除去するものがあり、特にウエハに対し非接触で洗浄することのできる超音波を用いた洗浄が多く用いられるようになった。超音波洗浄とは純水などの媒体に数十kHz〜数MHzの超音波振動を与え、その振動でウエハ上の異物を弾き飛ばす方法であり、高い異物除去能力を有している。さらに近年では、洗浄水中に溶存ガスを含み、超音波を照射することにより発生するマイクロバブル効果により、異物の除去性を高める洗浄方法がとられるようになってきた。
しかし微細化の進展と共にパターン寸法が微細化し、これら微細パターンを洗浄する際に超音波を用いるとパターンにダメージが発生し、パターン崩れあるいは断線などの欠陥となる。そこで超音波エネルギーがULSIパターンにダメージを与えることのないように、ノズルから吐出される洗浄水の照射角度を調整して異物除去する方法(例えば、特許文献1参照)、また、その照射する超音波出力を下げることによってダメージを低減させる方法がとられていた。
特開平10−74724号公報
しかしながら、前記従来の洗浄方法では超音波の照射角度を限定してしまうために、また、超音波出力を低下させてしまうために、必要十分な異物の除去能力が得られないと言う課題を有していた。この結果、残留した異物が、半導体装置の加工不良や動作不良の原因となる。さらには、半導体装置に残留した異物により半導体装置の信頼性不良の原因にもなる。
本発明の目的は、微細なULSIパターンの形成された半導体装置基板を、異物除去能力を低下させることなく、かつダメージを与えることのない洗浄方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明においては、少なくとも1種類のガスを飽和濃度以上に溶存せしめた洗浄水に超音波振動を付与して基板を洗浄する。
さらには、本発明においては、前記溶存させるガスは、オゾン、酸素、水素、窒素、アルゴン、ドライエアのうち少なくとも1つを含み、溶存せしめられるガス濃度は該ガスの飽和濃度の少なくとも4倍以上である。
また、本発明においては、超音波振動を伝播させる洗浄水に溶存させるガスを、脱気処理した純水に対し10kpa〜100kpaの範囲内に加圧状態で供給することにより、過飽和濃度に溶存させ気泡を含んだ溶存ガス水を用いる。
本発明により、微細なULSIパターンの形成されたウエハの洗浄において、過飽和濃度かつ多量の気泡を含んだ溶存ガス水を使用して洗浄を行うことにより、異物除去能力を低下させることなく、パターンダメージを与えることのない超音波洗浄を行うことができる。
気泡を多量に含む過飽和溶存ガス水は、微細デバイスのパターンダメージレスな異物除去洗浄に対して非常に有効である。
(実施の形態1)
半導体装置基板上に微細なULSIパターンをドライエッチングにより形成し、残渣除去処理したウエハを、一例として枚様式の洗浄装置内下記の条件で洗浄を行った。洗浄水は、真空脱気した純水中にオゾンガスを溶存させた溶存オゾンガス水を用い、供給ガス圧を変えて洗浄処理を行い、発生したダメージと異物除去能力を比較した。
ガス供給圧力:0kPa、10kPa、30kPa、80kPa
溶存ガス水流量:1.0L/min
溶存ガス水洗浄時間:60sec
溶存ガス水処理時回転数:500rpm
印加超音波出力:10W
周波数:1.6kHz
乾燥時間:30sec
乾燥処理回転数:1500rpm
図1に評価結果を示す。同じ超音波出力、溶存ガス濃度であっても、洗浄水中に含まれるガスの濃度が過飽和で、気泡が多いほどダメージが低減されることがわかった。従って、微細なパターンにダメージを与える要因は、洗浄水中に含まれる溶存ガスの濃度に依存していると言える。飽和濃度以上のガスが純水中に溶け込むことで、気泡を多量に含んだ溶存ガス水を製造する。この多量の気泡が超音波出力を緩和することによりパターンダメージを防止し、洗浄能力においては、溶存ガス水中に含まれる気泡に超音波が照射されることで、気泡が伸縮膨張を繰り返し、マイクロバブル効果ならびにリフトオフ効果が促進され高い異物除去効果が得られる。またこのガス濃度は本来の飽和濃度の約4倍程度からその効果が顕著となり、異物除去能力を低下させることなく、かつダメージを発生させない洗浄方法となる。
(実施の形態2)
以下本発明の洗浄水の製造方法について述べる。
本発明の溶存ガス水を用いた洗浄方法では、−0.08〜−0.1MPaまで真空脱気した純水と理論飽和濃度以のガス量、例えば飽和濃度の4〜5倍程度のガス量を10kPa〜100kPaに加圧してガス溶解膜に供給する。
また、ガスの供給圧力においては、圧力が10kPa以下時では、溶存ガス水中に気泡が発生せず、ダメージの発生確率が高くなる。100kPa以上の加圧は、溶存ガス水に多量の気泡を含ませられるのでダメージ低減に有効であるが、ガス溶解膜自体を破壊する可能性があるため、10kPa〜100kPaが適正範囲と言える。
本発明の洗浄方法および洗浄水の製造方法は、半導体基板上に形成された微細なULSIパターンに超音波を用いて洗浄する際に有用である。
実施の形態を用いた洗浄能力を示す図

Claims (4)

  1. 少なくとも1種類のガスを飽和濃度以上に溶存せしめた洗浄水に超音波振動を付与して基板を洗浄することを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記溶存させるガスは、オゾン、酸素、水素、窒素、アルゴン、ドライエアのうち少なくとも1つを含み、溶存せしめられるガス濃度は該ガスの飽和濃度の少なくとも4倍以上であることを特徴とする請求項1記載の洗浄方法。
  3. 純水を脱気処理する工程、前記脱気処理した純水に過飽和濃度のガスを加圧状態で保持する工程を備えることを特徴とする洗浄水の製造方法。
  4. 過飽和濃度のガスのガス圧は、10kPa〜100kPaの範囲内で加圧して溶解することを特徴とする請求項3記載の洗浄水の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7392814B2 (en) 2004-12-24 2008-07-01 Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Substrate processing apparatus and method
JP2008182188A (ja) * 2006-12-27 2008-08-07 Siltronic Ag 電子材料用洗浄液および洗浄方法

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