JP2005044977A - ボール搭載用配列板及びボール搭載装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、極めて高い精度で適性かつ的確にボール整列を可能とするボール搭載用配列板及びそのボール搭載用配列板を用いたボール搭載装置を提供する。
【解決手段】導電性ボールを、半導体チップの電極に相当する位置に吸着孔を有する配列板で吸着した後に、半導体チップの電極にボールを転写・搭載する方法に用いるボール搭載用配列板であって、ボール吸着面に凸部を有することを特徴とするボール搭載用配列板及びそのボール搭載用配列板を用いたボール搭載装置である。
【選択図】 図3
【解決手段】導電性ボールを、半導体チップの電極に相当する位置に吸着孔を有する配列板で吸着した後に、半導体チップの電極にボールを転写・搭載する方法に用いるボール搭載用配列板であって、ボール吸着面に凸部を有することを特徴とするボール搭載用配列板及びそのボール搭載用配列板を用いたボール搭載装置である。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子又は基板等の電極部に対してバンプ接合を行う際に、多数の微小導電性ボールを用いてバンプを形成するために、微小導電性ボールを配列させるためのボール搭載用配列板及びボール搭載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程において、半導体素子の電極部(電極パッド)と、プリント回路基板等の電極部或いはTABテープのインナーリード等とを接続するための方法として、微小導電性ボールで形成されたバンプを介して両者を接合する方法が知られている(所謂ボールバンプ法)。このバンプを形成する際に、半導体素子の電極部に対応する多数の配列孔を有し、各配列孔に微小導電性ボールを列設配置するようにしたボール搭載用配列板が使用される。
【0003】
このバンプ形成において、例えば、半導体素子の電極に微小導電性ボールを列設配置する場合、減圧吸引等の方法によりボール搭載用配列板を下側にして、その配列孔に微小導電性ボールを吸着させて保持し、その状態でバンプ接合用ステージまで搬送する。その後、このバンプが高融点金属の場合には、接合用ステージにて電極に微小導電性ボールを熱圧着させることによってバンプを形成する。あるいはまた、低融点金属からなるバンプを形成する場合には、電極部に予めフラックスを供給しておき、微小導電性ボールを電極部に配列した後にリフローする方法が一般的である。
【0004】
ここで、この微小導電性ボールの列設配置において、従来のボール搭載用配列板としては、例えば、特許文献1に記載されているように、ステンレス等の金属あるいはセラミックス等を材料とし、各配列孔が精密放電加工、レーザー照射、エレクトロフォーミング、エッチング等によって加工形成されたものが用いられる。また、特許文献2に記載の微細金属球の配列装置によれば、ボール搭載用配列板の表側と裏側とで孔径を異ならせる方法が採られている。即ち、ボール搭載用配列板の表側の貫通孔を微細金属球の直径よりもわずかに大きく形成し、各貫通孔には1個の微細金属球しか入ることができないようにするというものである。さらに、特許文献3に記載されているように、粗加工された貫通孔を有するベース基板に表面処理を施し、その表面処理層に精密な孔を成形する方法が知られている。このようにして作成されたボール搭載用配列板を用いて、微小導電性ボールを吸引、仮配列させて半導体素子あるいはプリント回路基板等の電極にボールを転写する方法として、特許文献4に開示されている方法が知られている。
【0005】
この時、従来のボール搭載用配列板のボール配列孔に微小導電性ボールを吸着、配列する際に、静電気や汚れ等によって、ボール同士が付着したり、電極以外の場所にボールが付着することがある。この所謂余剰ボールを除去する方法として、特許文献5や特許文献6等の方法が知られている。即ち、ボール搭載用配列板に対して、適切な振動を与えて余剰ボールを振り落とす方法、あるいは、ボール配列面に適切なガス流を吹き付けて振り落とす方法等である。
【0006】
【特許文献1】特開平4−250643号公報
【特許文献2】特公平7−27929号公報
【特許文献3】特開平11−317415号公報
【特許文献4】特開平7−153765号公報
【特許文献5】特開平7−226425号公報
【特許文献6】特開2000−12593号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一つの配列孔に減圧等の吸引力で複数個のボールが吸引されて、配列孔の周りで集団を形成したような場合、配列孔の周辺が平坦であれば、吸引力と重力以外の第三の力、即ち、振動やガス流れによる力では、容易に振り落とすことができない場合がある。この場合、第三の力を強くすると、正常に吸着されているボールまでも振り落される結果となる。
【0008】
本発明は、かかる事情を鑑み、極めて高い精度で適性かつ的確にボール整列を可能とするボール搭載用配列板及びそのボール搭載用配列板を用いたボール搭載装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のボール搭載用配列板は、導電性ボールを、半導体チップの電極に相当する位置に吸着孔を有する配列板で吸着した後に、半導体チップの電極にボールを転写及び/又は搭載する方法に用いるボール搭載用配列板であって、ボール吸着面に凸部を有することを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔が凸部の頭頂部に空いていることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部の高さが、ボール径の1/20以上1/2以下であることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部の頭頂部が平坦であることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部頭頂部の平坦部の長さが、ボール径の80%以上200%未満であることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部の形状が頭頂部から徐々に低くなっていることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部頭頂部の端部が角張っていないことを特徴とする。
また、本発明は、微細ボールを被接合部に転写接合するボール搭載装置であって、ボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板と、該配列板を上下左右駆動可能に支持するヘッドと、ボール搭載用配列板の吸着孔に微細ボールを吸着させる手段と、前記微細ボールを転写接合する被接合部材を保持するステージと、を少なくとも備えたことを特徴とするボール搭載装置である。
【0010】
本発明によれば、ボール吸着面に凸部を有することにより、減圧等による吸引力がボールを配列板に押し付ける力が配列板内で不均一になる。その結果、第三の力により容易に余剰ボールを振り落とすことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜7に示す図面に基づき、従来例と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を用いて、本発明のバンプ形成方法及び装置の好適な実施の形態を説明する。
【0012】
図7に示すような、半導体チップ又はプリント回路基板等の被接合部材(56)の電極に相当する位置に微小ボールを搭載する場合に、本発明を適用する。本説明では、本発明に係るボール搭載用配列板(1)と真空排気装置(51)及び圧力制御機構(52)につながったボール吸着用ヘッド(53)と配列板搬送装置(50)とボール認識手段(54)と接合用ステージ(55)を備えた装置を使用する。本発明のボール搭載用配列板(1)は、1個又は複数個の吸引孔(2)を有し、例えば、図1のように、複数個の吸引孔(2)に微細ボール(3)を吸着することができる。
【0013】
従来は、このようなボール搭載用配列板は、図2に示すような断面、即ち、吸着面が基本的に平坦であった。しかし、このようなボール搭載用配列板では、余剰ボール(4)を吸引力や重力以外の機械的又は振動又はガス流等の第三の力を加えて振り落とそうとしても、吸引力による吸着力が第三の力と重力の合力よりも勝って振り落としにくい場合がある。ここで、余剰ボール(4)を振り落とすために第三の力を増すと、正常に吸着されている微細ボール(3)まで振り落とされることがある。これは、正常に吸着しているボールと余剰ボールの吸着力の差が小さいためである。
【0014】
これに対し、本発明は、図3に示すように、ボール吸着面に凸部(5)を設けることによって、余剰ボール(4)に対して重力及び第三の力を有効に働かせ、ふるい落とすことができる。さらに、この凸部(5)の頭頂部に、ボール(3)を吸引するための吸引孔(2)を設け、ボール(3)を吸着させるための平坦部(6)を設けることが望ましい。この平坦部の長さは、ボールを1個だけその平坦部(6)に保持するために、ボール直径と同じ長さ(100%)であれば、より望ましい。しかしながら、吸引後、第3の力により振り落とすことを考慮すれば、200%未満であれば十分であることを発明者らは見出した。また、この平坦部(6)は吸引孔(2)より大きい必要があるが、吸引孔(2)の直径も含めてボール直径の80%以上あればボール(3)を吸着させることができることを見出した。ただし、図4に示すように、平坦部(6)が完全な平坦ではなくても、頭頂部と平坦部端部の高さの差がボール直径の1/30以下であれば、平坦とみなしても良い。
【0015】
ここで、吸引孔(2)が凸部(5)の頭頂部に開いていない場合には、ボール(3)を電極に搭載する場合、位置ずれを起こし易くなる。また、吸着部が平坦でない場合にも、ボール(3)を電極に転写及び/又は搭載する場合、位置ずれを起こし易くなる。
【0016】
この凸部(5)の高さは、ボール直径の1/20以上1/2以下であることが望ましい。凸部(5)の高さがボール直径の1/20未満では、余剰ボール(4)が配列板(1)へ押し付けられる吸着力と正常に吸引されているボールの吸着力との差が小さく、重力又は第三の力による振り落とす力の効果は小さい。一方、凸部(5)の高さがボール直径の1/2を超えてもボールの吸着力の変化は無く、工業的に効果が少ない。
【0017】
さらに、ボール(3)を電極に搭載後熱圧着を必要とする場合、図5に示すように、頭頂部に吸引孔が開いていない凸部(7)を、吸引孔の開いている凸部(5)間の中間位置に設けることにより、ボール転写後配列板(1)を水平に移動させて、当該凸部(7)で圧力をかけることができる。この場合、吸引孔の開いていない凸部(7)の高さは、吸引孔の開いている凸部(5)の高さと同じ高さである必要は無いが、凸部(5)とボール直径を加えた高さより低く、かつ、凸部(7)同士は同一高さである必要がある。
【0018】
ところで、本発明のボール搭載用配列板は、跳躍しているボールを吸引する場合もある。その場合、跳躍しているボールに対して、凸部(5)及び凸部(7)の端部がぶつかることにより、ボールに疵をつける、あるいは、逆に凸部(5) (7)の端部が欠け、異物として混入することも考えられる。従って、図6に示すように、端部(8)は面取りを行う等の処理を施すことが望ましい。さらに、凸部(5)及び凸部(7)の側面と平坦部(6)がなす角度は鈍角であることが望ましい。
また、本発明によるボール搭載用配列板は、減圧吸引法による吸着ばかりでなく、液体吸引による吸着法にも適用することができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明における典型的な実施例を説明する。この実施例では、200mmφのボール搭載用配列板として、エレクトロフォーミング法で作成した厚み100μmで、約400,000個の70μmφの貫通した吸引孔を有するNi箔を用いた。一方、1個の凸部の平坦部面積が120μmφとなるようにマスクを作成し、吸引孔に相当する部分以外をマスキングした上で、電解メッキ法により凸部を20μm成長させた。このとき、端部の断面形状は丸みを帯びるような形状とした。また、マスキングしないで同じようにエレクトロフォーミング法で作成した厚み100μmで、約400,000個の70μmφの貫通した吸引孔を有するボール搭載用配列板を用いて、比較用のボール搭載用配列板とした。次に、作成したそれぞれのボール搭載用配列板(1)を、真空ポンプ(51)及び圧力レギュレータ(52)と接続しているボンディングヘッド(53)に取り付け、跳躍させている100μmφのはんだボール(3)を吸引した(図7)。この段階で、凸部を有しないボール搭載用配列板では、約2,000箇所以上に余剰ボールが発生したのに対して、凸部を有する本発明によるボール搭載用配列板では、約100箇所で余剰ボールが発生した。次に、このボンディングヘッド(53)に内蔵した超音波発生装置により、50kHzの超音波振動を与えたところ、凸部を有しないボール搭載用配列板では、150箇所に余剰ボールが残った。一方、凸部を有する本発明によるボール搭載用配列板では、全ての余剰ボールが除去された。同様の実験を5回繰り返したが、いずれも同程度の結果が得られた(表1)。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体素子又は基板等の電極部に対してバンプ接合を行う際に、多数の微小導電性ボールを用いてバンプを形成するために、微小導電性ボールを配列させるボール搭載用配列板において、ボール配列部にボールを吸着することにより仮配列させる際、余剰ボールの発生割合を減少させると共に、適切な位置に吸着しているボール以外の余剰ボールを完全除去することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配列板及び吸着ボールを示す図である。
【図2】従来のボール搭載用配列板を示す図である。
【図3】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図4】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図5】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図6】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図7】本発明のボール搭載装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ボール搭載用配列板
2 吸着孔
3 吸着ボール
4 余剰ボール
5 凸部
6 凸部頭頂部の平坦部
7 凸部
8 面取り部
50 配列板搬送装置
51 真空排気装置
52 圧力制御機構
53 ボール吸着用ヘッド
54 ボール認識手段
55 接合用ステージ
56 被接合部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子又は基板等の電極部に対してバンプ接合を行う際に、多数の微小導電性ボールを用いてバンプを形成するために、微小導電性ボールを配列させるためのボール搭載用配列板及びボール搭載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程において、半導体素子の電極部(電極パッド)と、プリント回路基板等の電極部或いはTABテープのインナーリード等とを接続するための方法として、微小導電性ボールで形成されたバンプを介して両者を接合する方法が知られている(所謂ボールバンプ法)。このバンプを形成する際に、半導体素子の電極部に対応する多数の配列孔を有し、各配列孔に微小導電性ボールを列設配置するようにしたボール搭載用配列板が使用される。
【0003】
このバンプ形成において、例えば、半導体素子の電極に微小導電性ボールを列設配置する場合、減圧吸引等の方法によりボール搭載用配列板を下側にして、その配列孔に微小導電性ボールを吸着させて保持し、その状態でバンプ接合用ステージまで搬送する。その後、このバンプが高融点金属の場合には、接合用ステージにて電極に微小導電性ボールを熱圧着させることによってバンプを形成する。あるいはまた、低融点金属からなるバンプを形成する場合には、電極部に予めフラックスを供給しておき、微小導電性ボールを電極部に配列した後にリフローする方法が一般的である。
【0004】
ここで、この微小導電性ボールの列設配置において、従来のボール搭載用配列板としては、例えば、特許文献1に記載されているように、ステンレス等の金属あるいはセラミックス等を材料とし、各配列孔が精密放電加工、レーザー照射、エレクトロフォーミング、エッチング等によって加工形成されたものが用いられる。また、特許文献2に記載の微細金属球の配列装置によれば、ボール搭載用配列板の表側と裏側とで孔径を異ならせる方法が採られている。即ち、ボール搭載用配列板の表側の貫通孔を微細金属球の直径よりもわずかに大きく形成し、各貫通孔には1個の微細金属球しか入ることができないようにするというものである。さらに、特許文献3に記載されているように、粗加工された貫通孔を有するベース基板に表面処理を施し、その表面処理層に精密な孔を成形する方法が知られている。このようにして作成されたボール搭載用配列板を用いて、微小導電性ボールを吸引、仮配列させて半導体素子あるいはプリント回路基板等の電極にボールを転写する方法として、特許文献4に開示されている方法が知られている。
【0005】
この時、従来のボール搭載用配列板のボール配列孔に微小導電性ボールを吸着、配列する際に、静電気や汚れ等によって、ボール同士が付着したり、電極以外の場所にボールが付着することがある。この所謂余剰ボールを除去する方法として、特許文献5や特許文献6等の方法が知られている。即ち、ボール搭載用配列板に対して、適切な振動を与えて余剰ボールを振り落とす方法、あるいは、ボール配列面に適切なガス流を吹き付けて振り落とす方法等である。
【0006】
【特許文献1】特開平4−250643号公報
【特許文献2】特公平7−27929号公報
【特許文献3】特開平11−317415号公報
【特許文献4】特開平7−153765号公報
【特許文献5】特開平7−226425号公報
【特許文献6】特開2000−12593号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一つの配列孔に減圧等の吸引力で複数個のボールが吸引されて、配列孔の周りで集団を形成したような場合、配列孔の周辺が平坦であれば、吸引力と重力以外の第三の力、即ち、振動やガス流れによる力では、容易に振り落とすことができない場合がある。この場合、第三の力を強くすると、正常に吸着されているボールまでも振り落される結果となる。
【0008】
本発明は、かかる事情を鑑み、極めて高い精度で適性かつ的確にボール整列を可能とするボール搭載用配列板及びそのボール搭載用配列板を用いたボール搭載装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のボール搭載用配列板は、導電性ボールを、半導体チップの電極に相当する位置に吸着孔を有する配列板で吸着した後に、半導体チップの電極にボールを転写及び/又は搭載する方法に用いるボール搭載用配列板であって、ボール吸着面に凸部を有することを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔が凸部の頭頂部に空いていることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部の高さが、ボール径の1/20以上1/2以下であることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部の頭頂部が平坦であることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部頭頂部の平坦部の長さが、ボール径の80%以上200%未満であることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部の形状が頭頂部から徐々に低くなっていることを特徴とする。
また、本発明のボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板において、ボール吸着孔の凸部頭頂部の端部が角張っていないことを特徴とする。
また、本発明は、微細ボールを被接合部に転写接合するボール搭載装置であって、ボール吸着面に凸部を有するボール搭載用配列板と、該配列板を上下左右駆動可能に支持するヘッドと、ボール搭載用配列板の吸着孔に微細ボールを吸着させる手段と、前記微細ボールを転写接合する被接合部材を保持するステージと、を少なくとも備えたことを特徴とするボール搭載装置である。
【0010】
本発明によれば、ボール吸着面に凸部を有することにより、減圧等による吸引力がボールを配列板に押し付ける力が配列板内で不均一になる。その結果、第三の力により容易に余剰ボールを振り落とすことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜7に示す図面に基づき、従来例と実質的に同一又は対応する部材には同一符号を用いて、本発明のバンプ形成方法及び装置の好適な実施の形態を説明する。
【0012】
図7に示すような、半導体チップ又はプリント回路基板等の被接合部材(56)の電極に相当する位置に微小ボールを搭載する場合に、本発明を適用する。本説明では、本発明に係るボール搭載用配列板(1)と真空排気装置(51)及び圧力制御機構(52)につながったボール吸着用ヘッド(53)と配列板搬送装置(50)とボール認識手段(54)と接合用ステージ(55)を備えた装置を使用する。本発明のボール搭載用配列板(1)は、1個又は複数個の吸引孔(2)を有し、例えば、図1のように、複数個の吸引孔(2)に微細ボール(3)を吸着することができる。
【0013】
従来は、このようなボール搭載用配列板は、図2に示すような断面、即ち、吸着面が基本的に平坦であった。しかし、このようなボール搭載用配列板では、余剰ボール(4)を吸引力や重力以外の機械的又は振動又はガス流等の第三の力を加えて振り落とそうとしても、吸引力による吸着力が第三の力と重力の合力よりも勝って振り落としにくい場合がある。ここで、余剰ボール(4)を振り落とすために第三の力を増すと、正常に吸着されている微細ボール(3)まで振り落とされることがある。これは、正常に吸着しているボールと余剰ボールの吸着力の差が小さいためである。
【0014】
これに対し、本発明は、図3に示すように、ボール吸着面に凸部(5)を設けることによって、余剰ボール(4)に対して重力及び第三の力を有効に働かせ、ふるい落とすことができる。さらに、この凸部(5)の頭頂部に、ボール(3)を吸引するための吸引孔(2)を設け、ボール(3)を吸着させるための平坦部(6)を設けることが望ましい。この平坦部の長さは、ボールを1個だけその平坦部(6)に保持するために、ボール直径と同じ長さ(100%)であれば、より望ましい。しかしながら、吸引後、第3の力により振り落とすことを考慮すれば、200%未満であれば十分であることを発明者らは見出した。また、この平坦部(6)は吸引孔(2)より大きい必要があるが、吸引孔(2)の直径も含めてボール直径の80%以上あればボール(3)を吸着させることができることを見出した。ただし、図4に示すように、平坦部(6)が完全な平坦ではなくても、頭頂部と平坦部端部の高さの差がボール直径の1/30以下であれば、平坦とみなしても良い。
【0015】
ここで、吸引孔(2)が凸部(5)の頭頂部に開いていない場合には、ボール(3)を電極に搭載する場合、位置ずれを起こし易くなる。また、吸着部が平坦でない場合にも、ボール(3)を電極に転写及び/又は搭載する場合、位置ずれを起こし易くなる。
【0016】
この凸部(5)の高さは、ボール直径の1/20以上1/2以下であることが望ましい。凸部(5)の高さがボール直径の1/20未満では、余剰ボール(4)が配列板(1)へ押し付けられる吸着力と正常に吸引されているボールの吸着力との差が小さく、重力又は第三の力による振り落とす力の効果は小さい。一方、凸部(5)の高さがボール直径の1/2を超えてもボールの吸着力の変化は無く、工業的に効果が少ない。
【0017】
さらに、ボール(3)を電極に搭載後熱圧着を必要とする場合、図5に示すように、頭頂部に吸引孔が開いていない凸部(7)を、吸引孔の開いている凸部(5)間の中間位置に設けることにより、ボール転写後配列板(1)を水平に移動させて、当該凸部(7)で圧力をかけることができる。この場合、吸引孔の開いていない凸部(7)の高さは、吸引孔の開いている凸部(5)の高さと同じ高さである必要は無いが、凸部(5)とボール直径を加えた高さより低く、かつ、凸部(7)同士は同一高さである必要がある。
【0018】
ところで、本発明のボール搭載用配列板は、跳躍しているボールを吸引する場合もある。その場合、跳躍しているボールに対して、凸部(5)及び凸部(7)の端部がぶつかることにより、ボールに疵をつける、あるいは、逆に凸部(5) (7)の端部が欠け、異物として混入することも考えられる。従って、図6に示すように、端部(8)は面取りを行う等の処理を施すことが望ましい。さらに、凸部(5)及び凸部(7)の側面と平坦部(6)がなす角度は鈍角であることが望ましい。
また、本発明によるボール搭載用配列板は、減圧吸引法による吸着ばかりでなく、液体吸引による吸着法にも適用することができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明における典型的な実施例を説明する。この実施例では、200mmφのボール搭載用配列板として、エレクトロフォーミング法で作成した厚み100μmで、約400,000個の70μmφの貫通した吸引孔を有するNi箔を用いた。一方、1個の凸部の平坦部面積が120μmφとなるようにマスクを作成し、吸引孔に相当する部分以外をマスキングした上で、電解メッキ法により凸部を20μm成長させた。このとき、端部の断面形状は丸みを帯びるような形状とした。また、マスキングしないで同じようにエレクトロフォーミング法で作成した厚み100μmで、約400,000個の70μmφの貫通した吸引孔を有するボール搭載用配列板を用いて、比較用のボール搭載用配列板とした。次に、作成したそれぞれのボール搭載用配列板(1)を、真空ポンプ(51)及び圧力レギュレータ(52)と接続しているボンディングヘッド(53)に取り付け、跳躍させている100μmφのはんだボール(3)を吸引した(図7)。この段階で、凸部を有しないボール搭載用配列板では、約2,000箇所以上に余剰ボールが発生したのに対して、凸部を有する本発明によるボール搭載用配列板では、約100箇所で余剰ボールが発生した。次に、このボンディングヘッド(53)に内蔵した超音波発生装置により、50kHzの超音波振動を与えたところ、凸部を有しないボール搭載用配列板では、150箇所に余剰ボールが残った。一方、凸部を有する本発明によるボール搭載用配列板では、全ての余剰ボールが除去された。同様の実験を5回繰り返したが、いずれも同程度の結果が得られた(表1)。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、半導体素子又は基板等の電極部に対してバンプ接合を行う際に、多数の微小導電性ボールを用いてバンプを形成するために、微小導電性ボールを配列させるボール搭載用配列板において、ボール配列部にボールを吸着することにより仮配列させる際、余剰ボールの発生割合を減少させると共に、適切な位置に吸着しているボール以外の余剰ボールを完全除去することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配列板及び吸着ボールを示す図である。
【図2】従来のボール搭載用配列板を示す図である。
【図3】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図4】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図5】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図6】本発明のボール搭載用配列板の一例を示す図である。
【図7】本発明のボール搭載装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ボール搭載用配列板
2 吸着孔
3 吸着ボール
4 余剰ボール
5 凸部
6 凸部頭頂部の平坦部
7 凸部
8 面取り部
50 配列板搬送装置
51 真空排気装置
52 圧力制御機構
53 ボール吸着用ヘッド
54 ボール認識手段
55 接合用ステージ
56 被接合部材
Claims (7)
- 導電性ボールを、半導体チップの電極に相当する位置に吸着孔を有する配列板で吸着した後に、前記半導体チップの電極に前記導電性ボールを転写・搭載する方法に用いるボール搭載用配列板であって、ボール吸着面に凸部を有することを特徴とするボール搭載用配列板。
- 前記吸着孔が前記凸部の頭頂部に空いている請求項1記載のボール搭載用配列板。
- 前記凸部の高さが、前記導電性ボールのボール直径の1/20以上1/2以下である請求項1記載のボール搭載用配列板。
- 前記凸部の頭頂部が平坦である請求項1記載のボール搭載用配列板。
- 前記凸部の頭頂部の平坦部の長さが、前記導電性ボールのボール直径の80%以上200%未満である請求項4記載のボール搭載用配列板。
- 前記凸部の頭頂部の端部が角張っていない請求項1記載のボール搭載用配列板。
- 微細ボールを被接合部に転写接合するボール搭載装置であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載のボール搭載用配列板と、該配列板を上下左右駆動可能に支持する基板ヘッドと、微細ボール収納容器と、前記配列板の吸着孔に前記微細ボールを吸着させる手段と、前記微細ボールを転写接合する被接合部材を保持するステージと、を少なくとも備えたことを特徴とするボール搭載装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003202631A JP2005044977A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | ボール搭載用配列板及びボール搭載装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003202631A JP2005044977A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | ボール搭載用配列板及びボール搭載装置 |
Publications (1)
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JP2005044977A true JP2005044977A (ja) | 2005-02-17 |
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ID=34262289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003202631A Withdrawn JP2005044977A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | ボール搭載用配列板及びボール搭載装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005044977A (ja) |
-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003202631A patent/JP2005044977A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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