JP2005043186A - 脱硫剤の破過検知方法 - Google Patents

脱硫剤の破過検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】特に常温脱硫器における脱硫剤の破過状態を簡便かつ精度よく検知し、該脱硫剤を有効に利用することが可能な脱硫剤の破過検知方法、該検知方法を実施するための脱硫剤の破過検知装置、該装置を装着してなる脱硫器、及びこの脱硫器を備えた燃料電池システムを提供する。
【解決手段】液体炭化水素系燃料中の硫黄化合物を脱硫剤により吸着除去するに際し、上記硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を検出し、該脱硫剤の使用可否の判断を行う脱硫剤の破過検知方法、上記方法を実施するための脱硫剤の破過検知装置、該装置を装着してなる脱硫器、及びこの脱硫器を備えた燃料電池システムである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脱硫剤の破過検知方法、脱硫剤の破過検知装置、脱硫器及び燃料電池システムに関し、さらに詳しくは、本発明は、脱硫器、特に常温脱硫器における脱硫剤の破過状態を簡便かつ精度よく検知し、該脱硫剤を有効に利用することが可能な脱硫剤の破過検知方法、該検知方法を実施するための脱硫剤の破過検知装置、該装置を装着してなる脱硫器、及びこの脱硫器を備えた燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池発電装置に用いられる液体炭化水素系燃料には、通常数ppm〜数十ppm程度の硫黄化合物が不純物として存在している。この硫黄化合物は水素製造を目的とする改質器に使用される触媒にとっては被毒物質となることから、取り除く必要があり、したがって、該改質器の前段には、燃料中の硫黄化合物を取り除くための脱硫器が設置されている。
脱硫器を用いる脱硫方法としては様々な方法があるが、最も簡便な方法として、常温脱硫方法が知られている。該常温脱硫方法は、燃料中の硫黄化合物をシリカ、ゼオライトなどの脱硫剤によって吸着除去する方法である。また、この常温脱硫方法では、硫黄化合物の脱硫剤への吸着を促進させるために、該硫黄化合物中の硫黄を酸化処理する方法もある。
【0003】
しかしながら、この常温脱硫用の脱硫剤は、硫黄化合物を吸着する量に限界があり、その限界値を超えると硫黄化合物を吸着することが不可能となる。常温脱硫器の吸着能力が限界に達し、硫黄化合物が後段の改質器にリークされた場合、改質触媒は被毒され、性能低下を招く。そのため、実際の運転においては、硫黄化合物のリークを防止するために、脱硫器の硫黄化合物吸着能力が限界に達する前に、脱硫剤を新品と交換する必要がある。
脱硫剤の硫黄化合物吸着能力が限界に達する前に、それを検知する方法としては、例えば(1)脱硫器出口の脱硫された燃料の硫黄化合物濃度を常時自動監視する方法、(2)定期的にメンテナンス要員が硫黄化合物濃度を測定する方法、(3)脱硫剤の吸着能力及び燃料中の硫黄化合物含有量に基づき、予め許容量を計算しておき、運転時間又は燃料流量の積算値が許容量を超えないように脱硫剤を交換する方法、などが考えられる。
【0004】
脱硫剤の硫黄化合物吸着能力が限界に達する前に、それを検知する従来技術としては、燃料ガス中に含まれる水分を脱硫器下流側の透明部分に充填したシリカゲルに吸着させ、吸着による金属含有シリカゲルの色相変化(青色→赤色)により、脱硫剤の使用可否の判断を行う方法(例えば、特許文献1参照)、都市ガスやLPガスなどの燃料ガス中の硫黄化合物を、Ag及び/又はCu担持ゼオライトに吸着させ、吸着による色相変化(青色又は白色→茶色)により、脱硫剤の寿命を判定する方法(例えば、特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法においては、液体の炭化水素系燃料では、水分量が極めて少ないため、硫黄化合物の吸着により脱硫剤の性能が低下しても、シリカゲルの水吸着がほとんどない上、硫黄化合物量と水分量との間に相関関係は成立せず、脱硫剤の破過を検出することは困難である。また、脱硫器の中に脱硫剤と異なるシリカを充填することにより、脱硫器への脱硫剤充填量が減少する無駄が生じるのを免れない。
一方、上記特許文献2に記載の方法においては、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油などの常温において液体である炭化水素系燃料では、硫黄化合物の構造及び含有量が都市ガスやLPガスとは異なっているので、燃料ガス用の常温脱硫剤では、色相変化に十分な吸着除去能を得ることが困難である。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−10624号公報(第2頁)
【特許文献2】
特開2001−305123号公報(第2頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下でなされたもので、液体炭化水素系燃料用脱硫器、特に常温脱硫器における脱硫剤の破過状態を簡便かつ精度よく検知し、該脱硫剤を有効に利用することが可能な脱硫剤の破過検知方法、該検知方法を実施するための脱硫剤の破過検知装置、該装置を装着してなる脱硫器、及びこの脱硫器を備えた燃料電池システムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、液体炭化水素系燃料用の脱硫剤について鋭意研究を重ねた結果、脱硫剤の脱硫性能が高くなるほど、脱硫前後での脱硫剤の色相変化が大きいこと、したがって、硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を監視することにより、脱硫剤の交換時期を比較的精度よく、検知することが可能であることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)液体炭化水素系燃料中の硫黄化合物を脱硫剤により吸着除去するに際し、上記硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を検出し、該脱硫剤の使用可否の判断を行うことを特徴とする脱硫剤の破過検知方法、
(2)硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を、紫外線を照射することにより検出する上記(1)の脱硫剤の破過検知方法、
(3)脱硫剤がシリカ、シリカアルミナ又は金属担持ゼオライトである上記(1)又は(2)の脱硫剤の破過検知方法、
【0008】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの脱硫剤の破過検知方法を実施るための装置であって、脱硫剤を充填してなる脱硫器の少なくとも一部に透明部分を設け、該脱硫剤の色相変化を検出することを特徴とする脱硫剤の破過検知装置、
(5)脱硫器の出口近傍に透明部分を設けてなる上記(4)の脱硫剤の破過検知装置、
(6)上記(4)又は(5)の脱硫剤の破過検知装置を装着してなる脱硫器、及び
(7)上記(6)の脱硫器を備えていることを特徴とする燃料電池システム、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の脱硫剤の破過検知方法は、液体炭化水素系燃料の脱硫処理に適用される。この脱硫処理に用いられる脱硫剤の硫黄化合物の吸着に伴う色相変化を検出して、該脱硫剤における硫黄化合物の吸着程度を求め、その使用可否を判断する。
脱硫剤の硫黄化合物の吸着に伴う色相変化は、下記の原因によるものと推定される。すなわち、脱硫剤表面に吸着した硫黄化合物の濃度が増加することにより、硫黄化合物自体の構造、あるいは硫黄化合物の吸着により変化した脱硫剤表面の構造に由来して、可視光領域の分子振動が増加するためと推定される。例えば、前者としては、酸化した硫黄化合物(スルフォン、スルホキシド)の分子構造に由来する赤色領域への色相変化、後者としては、脱硫剤上に担持した金属に硫黄化合物が吸着したことにより生成する、金属硫化物の分子構造に由来する黒色化などが挙げられる。
【0010】
また、脱硫剤に紫外線を照射することによって、硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を検出するのも有効な手段である。紫外線を照射することにより、硫黄化合物を吸着した部位が発色するため、脱硫剤の使用状況を確認することができる。
本発明の方法において、脱硫処理に用いられる液体炭化水素系燃料としては、例えばLPG,都市ガス、天然ガス、ナフサ、灯油、軽油あるいはエタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン及びブテンの中から選ばれる少なくとも一種の炭化水素化合物などを挙げることができる。また、上記液体炭化水素系燃料には、ジメチルエーテルなどの酸素含有炭化水素化合物も包含される。これらの液体炭化水素系燃料は、通常数ppm〜数十ppm程度の硫黄化合物が不純物として含まれている。該液体炭化水素系燃料に各種の改質処理を施す場合、各改質触媒の寿命の点から、その中の硫黄化合物の濃度が、好ましくは0.1ppm以下、特に好ましくは0.05ppm以下になるように、脱硫処理される。
【0011】
本発明においては、この脱硫処理に用いられる脱硫剤としては、従来、液体炭化水素系燃料の常温脱流用として使用されている公知の脱硫剤の中から、適宣選択することができるが、硫黄化合物の吸着に伴う色相変化が顕著であるもの、あるいは紫外線の照射により、硫黄化合物の吸着部位が顕著に発色するものが好ましい。このような脱硫剤としては、例えばシリカ、シリカアルミナ、金属担持ゼオライトを好ましく挙げることができる。これらの中では特にシリカ(シリカゲル)及び金属担持ゼオライトが好適である。
脱硫剤にシリカゲルを用いた場合、紫外線を照射することにより、硫黄化合物の吸着部位が顕著に発色し、その色相変化から、吸着硫黄化合物量(脱硫能力)を検出することができ、該脱硫剤の使用可否を判断することができる。
また、脱硫剤に金属担持ゼオライトを用いた場合、硫黄化合物の吸着に伴い、視覚的に鮮明な色相変化が生じ、吸着硫黄化合物量(脱硫能力)を検出することができる。
【0012】
吸着硫黄化合物の量は、予め使用する脱硫剤及び液体炭化水素系燃料の種類に応じて、硫黄吸着能力と色相との相関を求めておき、これに基づき、脱硫剤の色相変化により、硫黄吸着能力の破過状態を、精度よく検知することができる。
前記色相の変化は、例えば色識別センサにより検出し、この色識別センサの出力信号により脱硫剤の使用可否を遠隔監視することができる。上記色識別センサとその出力方法としては、例えばCDDカメラの撮像を画像処理し、デジタル信号を出力する方法などを用いることができる。
前記金属担持ゼオライトにおいては、ゼオライトとして、例えばFAU,BEA、LTL、MOR、MTW、GME、OFF、MFI、MEL、FER、TON、MTT、及びLTA構造を有するものの中から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。これらの中で、10員環細孔を有するFAU、BEA、LTL、MOR、MTW、GME及びOFF構造を有するゼオライトが好ましく、特に吸着性能の点から、FAU、BEA及びLTL構造を有するゼオライトが好適である。このような構造のゼオライトとしては、例えばβ型、X型、Y型ゼオライトなどを挙げることができる。
【0013】
本発明で用いる金属担持ゼオライトとしては、前記ゼオライトと共にAg、Cu、Ni、Zn、Mn、Fc、Co、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属の中から選ばれる少なくとも一種の金属成分を含むものが好ましい。ここで、アルカリ金属としてはカリウムやナトリウムなどが、アルカリ土類金属としてはカルシウムやマグネシウムなどが、希土類金属としては、ランタンやセリウムなどが好ましく挙げられる。
前記金属成分の中で、特にAg及び/又はCuが好ましく、また、ゼオライトと共に、金属成分を含む脱硫剤はイオン交換法により、ゼオライトに該金属成分を担持させる方法により、調製することができる。具体的には、目的の金属の水溶性化合物を含む水溶液とゼオライトとを、攪拌法、含浸法、流通法などにより接触させて、ゼオライト中の陽イオンを目的の金属イオンと交換させ、次いで、水などで洗浄後、乾燥、焼成処理することにより、脱硫剤が得られる。
このようにして得られた脱硫剤中の金属成分の含有量は、金属として、通常、1〜40質量%、好ましくは3〜30質量%の範囲である。
次に、本発明の脱硫剤の破過検知装置は、前述した脱硫剤の破過検知方法を実施するための装置であって、脱硫剤を充填してなる脱硫器の少なくとも一部に、硫黄化合物の吸着に伴う該脱硫剤の色相変化を検出するための透明部分が設けられた装置である。
【0014】
この破過検知装置は、脱硫器の容器全体が透明管で構成されていてもよいし、容器本体は不透明管であるが、その一部に透明部分が設けられていてもよい。上記透明管は、アクリル系樹脂などのプラスチック、ガラスなどの透明材料で構成することができる。一方、不透明管はステンレス鋼材などで構成されるが、透明部分は、液体炭化水素系燃料の流れ方向に沿って、該不透明管に帯状に設けてもよく、また、流れ方向に垂直な円周部分の一部に設けてもよい。この透明部分の材料としては、アクリル系樹脂などの透明プラスチック、ガラスなどを用いることができる。本発明においては、不透明管に設けられる上記透明部分は、脱硫器の少なくとも出口近傍に設けることが好ましい。これは、脱硫剤による硫黄化合物の吸着は、脱硫器の原燃料入口から、出口に向かって進行することから、該脱硫器の出口近傍の脱硫剤における硫黄化合物の吸着に伴う色相変化を検出することで、該脱硫剤の使用可否の判断を容易に行うことができる。
図1は、本発明の脱硫剤の破過検知装置における脱硫器の一例の斜視図である。脱硫器10は、透明容器11に脱硫剤12が充填されており、原燃料である液体炭化水素系燃料が、該脱硫器10の下端から供給される。この脱硫器10においては、透明容器11を用いているので、脱硫処理の当初から、硫黄化合物の吸着状況を、脱硫剤の色相変化により観察することができる。硫黄化合物の吸着は、脱硫器10の原燃料入口から、出口に向かって進行するので、硫黄化合物の飽和吸着部位(破過臨界状態での色相変化部分)の先端13が、脱硫器10の出口近傍に到った時点を脱硫剤の取り換え時期又は再生時期であると判断することができる。
【0015】
図2は、本発明の脱硫剤の破過検知装置における脱硫器の異なる例の側面図である。脱硫器20は、ステンレス鋼などからなる不透明容器21に脱硫剤23が充填されており、原燃料である液体炭化水素系燃料が、該脱硫器20の下端から供給される。この脱硫器20においては、不透明容器21を用いているので、脱硫剤23の硫黄化合物の吸着に伴う色相変化を検出し得るように、透明部分22が液体炭化水素系燃料の流れ方向に沿って、該不透明容器21に帯状に設けられている。これにより、前記の脱硫器10と同様に、硫黄化合物の飽和吸着部位(破過臨界状態での色相変化部分)の先端24の移動を確認することができ、該先端24が脱硫器20の出口近傍に到った時点を脱硫剤の取り換え時期又は再生時期であると判断することができる。
これらの脱硫剤破過検知装置における脱硫剤の破過臨界状態の色相変化は、前述の脱硫剤の破過検知方法でのべたように、使用する脱硫剤の種類に応じて、視覚的色相変化あるいは紫外線照射による色相変化を検出するのがよい。
脱硫処理された液体炭化水素系燃料は、部分酸化改質、オートサーマル改質、水蒸気改質などの方法により改質処理され、水素含有ガスが製造される。
【0016】
前記部分酸化改質は、炭化水素系燃料の部分酸化反応により、水素を製造する方法であって、部分酸化改質触媒の存在下、通常、反応圧力常圧〜5MPa、反応温度400〜1,100℃、GHSV(ガス時空間速度)1,000〜100,000h−1、酸素(O)/炭素比0.2〜0.8の条件で改質反応が行われる。
また、オートサーマル改質は、部分酸化改質と水蒸気改質とを組み合わせた方法であって、オートサーマル改質触媒の存在下、通常、反応圧力常圧〜5MPa、反応温度400〜1,100℃、酸素(O)/炭素比0.1〜1、スチーム/炭素比0.1〜10、GHSV1,000〜100,000h−1の条件で改質反応が行われる。
さらに、水蒸気改質は、炭化水素に水蒸気を接触させて、水素を製造する方法であって、水蒸気改質触媒の存在下、通常、反応圧力常圧〜3MPa、反応温度200〜900℃、スチーム/炭素比1.5〜10、GHSV1,000〜100,000h−1の条件で改質反応が行われる。
【0017】
本発明においては、前記の部分酸化改質触媒、オートサーマル改質触媒、水蒸気改質触媒としては、従来公知の各触媒の中から適宜選択して用いることができるが、特にルテニウム系及びニッケル系触媒が好適である。また、これらの触媒の担体としては、酸化マンガン、酸化セリウム及びジルコニアの中から選ばれる少なくとも一種を含む担体を好ましく挙げることができる。該担体は、これらの金属酸化物のみからなる担体であってもよく、アルミナなどの他の耐火性多孔質無機酸化物に、上記金属酸化物を含有させてなる担体であってもよい。
本発明はまた、前記の脱硫剤の破過検知装置を装着してなる脱硫器、及びこの脱硫器を備えてなる燃料電池システムを提供する。
図3は本発明の燃料電池システムの一例を示す概略フロー図である。図3によれば、燃料タンク121内の燃料は、燃料ポンプ122を経て本発明の脱硫器123に流入する。脱硫器内には脱硫剤を充填することができる。脱硫器123で脱硫された燃料は水タンクから水ポンプ124を経た水と混合した後、気化器101に導入されて気化され、次いで空気ブロワー135から送り出された空気と混合され改質器131に送り込まれる。
改質器131の内部には前述の改質触媒が充填されており、改質器131に送り込まれた燃料混合物(水蒸気、酸素及び液体炭化水素系燃料を含む混合気体)から、前述した改質反応のいずれかによって水素又は合成ガスが製造される。
【0018】
このようにして製造された水素又は合成ガスはCO変成器132、CO選択酸化器133を通じてそのCO濃度が燃料電池の特性に影響を及ぼさない程度まで低減される。これらの反応器に用いる触媒の例としては、CO変成器132では、鉄−クロム系触媒、銅−亜鉛系触媒あるいは貴金属系触媒が、CO選択酸化炉133では、ルテニウム系触媒、白金系触媒あるいはそれらの混合物等を挙げることができる。
燃料電池134は負極134Aと正極134Bとの間に高分子電解質134Cを備えた固体高分子型燃料電池である。負極側には水素リッチガスが、正極側には空気ブロワー135から送られる空気が、それぞれ必要に応じて適当な加湿処理を行った後(加湿装置は図示せず)導入される。
このとき負極側では水素ガスがプロトンとなり電子を放出する反応が進行し、正極側では酸素ガスが電子とプロトンを得て水となる反応が進行し、両極134A、134B間に直流電流が発生する。負極には、白金黒、活性炭担持のPt触媒あるいはPt−Ru合金触媒などが、正極には白金黒、活性炭担持のPt触媒などが用いられる。
負極134A側に改質器131のバーナー131Aを接続して余った水素を燃料とすることができる。また、正極134B側に接続された気水分離器136において、正極134B側に供給された空気中の酸素と水素との結合により生じた,水と排気ガスとを分離し、水は水蒸気の生成に利用することができる。
なお、燃料電池134では、発電に伴って熱が発生するため、排熱回収装置137を付設してこの熱を回収して有効利用することができる。排熱回収装置137は、反応時に生じた熱を奪う熱交換器137Aと、この熱交換器137Aで奪った熱を水と熱交換するための熱交換器137Bと、冷却器137Cと、これら熱交換器137A、137B及び冷却器137Cへ冷媒を循環させるポンプ137Dとを備え、熱交換器137Bにおいて得られた温水は、他の設備などで有効利用することができる。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
参考例1
JIS1号灯油(硫黄濃度45質量ppm)1kgに、10質量%過酸化水素水0.14gを添加、混合して、灯油中に含まれる硫黄化合物を酸化処理したのち、水層を分離除去し、油層を実験に供した。
参考例2
実施例で使用する脱硫剤(シリカゲル)を用いて、参考例1で得られた酸化処理灯油を脱硫処理する予備実験を行い、該脱硫剤の吸着能力と、紫外線(実施例で用いる紫外線と同じ波長域のもの)照射による色相との相関を求めた。
実施例1
図1に示す径25.4mmの紫外線を透過するガラス製反応管に、脱硫剤としてシリカゲル100mlを充填した。参考例1で得られた酸化処理灯油を、常温、常圧、LHSV=3h−1の条件にて反応管に流通させ、一定時間が経過後に、ハンディタイプの紫外線照射器で、波長254nmの紫外線を照射した。
その結果、硫黄吸着部位に発色が生じ、参考例2で得られた吸着能力と色相との相関から、脱硫剤の硫黄化合物飽和吸着部位(破過臨界部位)の先端位置を確認することができた。
【0020】
実施例2
図2に示す本体が径50.8mmのステンレス鋼からなり、かつ紫外線を透過する透明材料(ガラス製)からなる帯状の窓が取り付けられた反応管を用い、実施例1と同様な操作を行った。
その結果、脱硫剤の硫黄化合物飽和吸着部位(破過臨界部位)の先端位置を確認することができた。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、脱硫器、特に常温脱硫器における脱硫剤の破過状態を簡便かつ精度よく検知し、該脱硫剤を有効に利用することが可能な脱硫剤の破過検知方法、該検知方法を実施するための脱硫剤の破過検知装置、該装置を装着してなる脱硫器、及びこの脱硫器を備えた燃料電池システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱硫剤の破過検知装置における脱硫器の一例の斜視図である。
【図2】本発明の脱硫剤の破過検知装置における脱硫器の異なる例の側面図である。
【図3】本発明の燃料電池システムの一例を示す概略フロー図である。
【符号の説明】
10、20 脱硫器
11 透明容器
12、23 脱硫剤
13、24 硫黄化合物飽和吸着部位
21 不透明容器
22 透明部分
101 気化器
102 燃料電池システム
120 水素製造システム
121 燃料タンク
123 脱硫器
131 改質器
132 CO変換器
133 CO選択酸化炉
134 燃料電池
134A 負極
134B 正極
134C 高分子電解質
136 気水分離器
137 排熱回収装置
137A 熱交換器
137B 熱交換器
137C 冷却器

Claims (7)

  1. 液体炭化水素系燃料中の硫黄化合物を脱硫剤により吸着除去するに際し、上記硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を検出し、該脱硫剤の使用可否の判断を行うことを特徴とする脱硫剤の破過検知方法。
  2. 硫黄化合物の吸着に伴う脱硫剤の色相変化を、紫外線を照射することにより検出する請求項1記載の脱硫剤の破過検知方法。
  3. 脱硫剤がシリカ、シリカアルミナ又は金属担持ゼオライトである請求項1又は2に記載の脱硫剤の破過検知方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の脱硫剤の破過検知方法を実施するための装置であって、脱硫剤を充填してなる脱硫器の少なくとも一部に透明部分を設け、該脱硫剤の色相変化を検出することを特徴とする脱硫剤の破過検知装置。
  5. 脱硫器の少なくとも出口近傍に透明部分を設けてなる請求項4記載の脱硫剤の破過検知装置。
  6. 請求項4又は5記載に脱硫剤の破過検知装置を装着してなる脱硫器。
  7. 請求項6記載の脱硫器を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
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