JP2005042897A - 車輪用転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 劣悪な環境でも良好な密封性を有し、長寿命の車輪用転がり軸受を提供する。
【解決手段】 車両の車軸部に装着され車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であって、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間で前記転動体を設けた空間の軸方向開口部を塞ぐシール装置とを備えた車輪用転がり軸受において、前記シール装置を構成する弾性部材が、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムにカーボンブラックと、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種とを含有するゴム組成物であることを特徴とする車輪用転がり軸受。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車の車輪を回転自在に支持するために使用される車輪用転がり軸受に関し、より詳細には、封入グリースの漏洩を防止するとともに、外部からの塵埃、水、水蒸気、泥水等の軸受内部への侵入を防止するためのシール装置を備えた車輪用転がり軸受に関する。
例えば、自動車や鉄道車両の車輪を支持する車輪用転がり軸受は、通常、雨水や風雪、塵埃等に曝されながら屋外で使用される。極端な場合には、水中に浸漬した状態で使用されることもある。そこで、従来の車輪用転がり軸受では、例えば図1に示されるような密封構造が採られている。図示される転がり軸受Oにおいて、固定輪である外輪相当部材1は、その外周面に形成した取付部2により、懸架装置(図示せず)に支持固定される。従ってこの外輪相当部材1は、使用時にも回転しない。この様な外輪相当部材1の内側には回転輪である内輪相当部材3が、外輪相当部材1と同心に設けられ、使用時にこの内輪相当部材3が回転する。この内輪相当部材3は、ハブ4と内輪5とから成る。このうちのハブ4の内周面にはスプライン溝6が、外端(車両への組み付け時に幅方向外側になる端を言い、図1の左端)部外周面には取付フランジ7が、それぞれ形成されている。車両への組み付け時、上記スプライン溝6には等速ジョイントを介して回転駆動される駆動軸が挿入され、上記取付フランジ7には車輪が固定される。
上記外輪相当部材1の内周面には複列の外輪軌道8、8が、上記ハブ4の中間部外周面と上記内輪5の外周面とには内輪軌道9、9が、それぞれ形成されている。そして、これら各外輪軌道8、8と内輪軌道9、9との間に転動体10、10を設けて、上記外輪相当部材1の内側での内輪相当部材3の回転を自在としている。また、転動体10、10を転動自在に保持するために、保持器11、11が設けられている。尚、図示の例では転動体10、10として玉を使用しているが、重量が嵩む車両用のハブユニットの場合には、転動体としてテーパころを使用する場合もある。更に、上記外輪相当部材1の外端部と上記ハブ4の中間部外周面との間にはシール装置12aと12bとが設けられ、上記外輪相当部材1の内周面と上記内輪相当部材3の外周面との間で、上記転動体10、10を設置した空間13部分の外端開口を塞いでいる。
シール装置12aは、図2に拡大して示されるように、芯金105と、スリンガ106と、弾性部材107とから構成される。このうちの芯金105は、低炭素鋼板等の金属板にプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により、一体成形されている。この様な芯金105は、転がり軸受Oを構成する外輪相当部材1の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部109と、この外径側円筒部109の軸方向内端縁(図2の左端縁)から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部110を備えた、断面略L字形で円環状に形成されている。また、上記スリンガ106は、ステンレス鋼板等、優れた耐食性を有する金属板に、やはりプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により一体成形されている。この様なスリンガ106は、上記転がり軸受Oを構成する内輪5の外端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部112と、この内径側円筒部112の軸方向外端縁(図2の右端縁)から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部113とを備えた、断面L字形で円環状に形成されている。
また、上記弾性部材107は弾性材料からなり、外側、中間、内側の3本のシールリップ114、115、116を備え、上記芯金105にその基端部が結合固定されている。そして、最も外側に位置する外側シールリップ114の先端縁を上記スリンガ106を構成する外側円輪部113の内側面に摺接させ、残り2本のシールリップである中間シールリップ115及び内側シールリップ116の先端縁を、上記スリンガ106を構成する内径側円筒部112の外周面に摺接させることにより、封入グリースの漏洩を防止するとともに、外部からの塵埃、水、泥水等の軸受内部への侵入を防止する。
シール装置12bは、図3に拡大して示されるように、それぞれが円輪状に形成された芯金216と弾性部材217とから構成される。このうちの芯金216は、金属板により造り、上記外輪相当部材1の外端部に内嵌固定されている。また、上記弾性部材217は弾性材料からなり、上記芯金216に成形し接着等により接合固定されている。また、この弾性部材217は、外径側、内径側、2本のサイドシールリップ218、219と、1本のラジアルシールリップ220とを備える。そして、上記2本のサイドシールリップ218、219を、先端縁(図3の左端縁)に向かう程直径方向外方(図3の上方)に向かう方向に傾斜させる事により、空間13内への異物進入防止機能を確保している。また、上記ラジアルシールリップ220を設ける事により、グリースの漏洩防止機能を確保している。
更に詳しく説明すると、シール装置12bは、それぞれが円輪状に形成された芯金216と弾性部材217とから構成されている。シール装置12bの芯金216は、低炭素鋼板等の金属板にプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により、一体成形されている。この芯金216は、転がり軸受Oを構成する外輪相当部材1の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部222と、この外径側円筒部222の外端縁(図3の左端縁)から直径方向内方に折れ曲がった支持板部223とを備える。このうちの外径側円筒部222は、内端寄り(図3の右寄り)の大径部224と弾性部材217とにより、芯金216を構成する支持板部223の外側面(図3の左側面)全体を覆うと共に、この弾性部材217の外周縁部を、上記嵌合筒部222から連続する傾斜部227の外周面と外輪相当部材1の開口端部内周面との間で挟持している。そして、この構成により、上記芯金216と外輪相当部材1との嵌合部を密封している。また、上記大径部224の自由状態に於ける外径は、外輪相当部材1の外端開口部の内径よりも僅かに大きく設定されており、この大径部224は、外輪相当部材1の外端開口部に、締まり嵌めで内嵌固定自在とされている。また、上記支持板部223は、略S字形の断面形状を有し、直径方向内方(図3の下方)に向かう程空間13内に設置した転動体10、10に近づく方向(図3の右方向)に傾斜している。
一方、上記芯金216と共に上記シール装置12bを構成する弾性部材217は、上記芯金216に対してインサート成型し、接着等により接合固定されている。この様な弾性部材217の外周縁部は上記傾斜部227の外周面を覆っている。また、この様な弾性部材217の一部で傾斜部227の外周面を覆っている部分の自由状態での外径は、上記外輪相当部材1の外端開口部の内径よりも少し大きく設定されており、上記大径部224をこの外端開口部に内嵌固定した状態では、上記弾性部材217の一部で傾斜部227の外周面を覆っている部分が、この傾斜部227の外周面と上記外端開口部の内周面との間で弾性的に押圧され、当該部分のシール性を確保する。
更に、上記弾性部材217の基部226は、上記支持板部223の外側面(図3の左側面)を、全周に亙り完全に覆っている。また、この基部226の外側面及び内周縁には、外径側、内径側、2本のサイドシールリップ218、219と、1本のラジアルシールリップ220とが形成されており、2本のサイドシールリップ218、219を、先端縁(図3の左端縁)に向かう程直径方向外方(図3の上方)に向かう方向に傾斜させる事により、空間13内への異物進入防止機能を確保している。また、上記ラジアルシールリップ220を、先端縁(図3の右下縁)に向かう程上記空間13の内側(図3の右側)に向かう方向に傾斜させる事により、グリースの漏洩防止機能を確保している。
上記に挙げた車輪用軸受のシール装置12a、12bの弾性部材107、217には、種々のゴムに添加剤や補強材を配合したゴム組成物が広く使用されている。しかし、このようなゴム組成物からなる弾性部材107、217は、水がかかることが少なく、また塵埃も少ない、比較的清浄な環境においては十分なシール性能を示すが、周知のように、車輪用軸受は屋外で使用され、時には雨水や風雪、塵埃に曝され、極端な場合海水や融雪剤などの腐食性のある物質に浸漬した状況で使用されることがあり、このような劣悪な状況では十分なシール性能が得られないことがある。
このような背景から、本出願人も先に、カルボキシル化水素添加アクリロニトリルゴムに補強材を配合したゴム組成物からなるシールを提案している(特許文献1参照)。しかし、このカルボキシル化水素添加アクリロニトリルゴムに補強材を配合したゴム組成物は、後述する実施例にも示すように、低温下でのシール性能に若干劣ることが判明した。また、カルボキシル化水素添加アクリロニトリルゴムは成形が難しく、コストアップを招くという不利な面もある。
一方で、自動車の燃費向上のために車輪用転がり軸受には低トルク化が求められており、シール装置においては弾性部材が低緊迫力に設定され使用されることが多い。そのため、上記の劣悪な環境下、特に泥水中に浸漬した状態では、水圧も付加されるためシール装置の密封性を維持することができなくなり、水とともに塵埃等が軸受内部に侵入して封入グリースを劣化させ、潤滑不良を引き起こすおそれがある。
特開2003−120824号公報
上述したように、従来のシール装置は、上記のように過酷な使用環境では、十分なシール性能が得られているとはいえない。そこで本発明は、このような劣悪な環境でも良好な密封性を有し、長寿命の車輪用転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、車両の車軸部に装着され車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であって、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間で前記転動体を設けた空間の軸方向開口部を塞ぐシール装置とを備えた車輪用転がり軸受において、前記シール装置を構成する弾性部材が、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムにカーボンブラックと、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種とを含有するゴム組成物であることを特徴とする車輪用転がり軸受を提供する。
本発明の車輪用転がり軸受は、シール装置が、カーボンブラックと、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種との二種の補強材を含有することにより、適度の弾性と耐摩耗性が付与され、泥水に浸漬するような過酷な環境下で使用されても、優れた密封性能を有し、長期にわたり所望の性能を維持することができる。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明において、車輪用転がり軸受の構造自体には制限がなく、例えば図1に示したようなシール装置12a,12bを備える転がり軸受を例示することができる。また、シール装置12a、12bもその構造自体に制限はなく、例えば図2及び図3に示したような、弾性材料からなりリップを備えるシール部材を有するものを例示することができる。
本発明の車輪用転がり軸受は、リップ部並びにシール部材を形成する弾性材料を、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムに、補強材としてカーボンブラックと、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種とを含有するゴム組成物で形成する。水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムは、ブタジエンとアクリロニトリルとを共重合した後、側鎖のシアノ基をそのまま残し、炭素・炭素の二重結合部分のみを選択的に水素化したもので、耐油性ゴムとして一般的に広く使用されており、本発明においては市販品を含め制限なく使用することができる。
また、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムにおけるアクリロニトリルの含有量は特に制限されるものではなく、含有量が少ない順に低ニトリル、中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリル、極高ニトリルに分類されるが、耐熱性や耐油性、耐摩耗性、耐クリープ性、リップ追従性等を考慮すると、中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリルが好ましく、その場合のアクリロニトリル含有量は20〜40質量%である。より好適には、アクリロニトリル含有量は25〜36質量%であり、この範囲であればバランスの良い特性を示す。アクリロニトリル量が20質量%未満であると、耐磨耗性が劣り、シールリップが磨耗しやすくなり、結果として軸受寿命を縮めることになる。また、アクリロニトリル量が40質量%を超えると、永久圧縮ひずみ特性が劣り、シールリップの追従性が悪くなり、結果として軸受寿命を縮めることになる。
本発明においては、これらの水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムを二種以上混合して使用することもできる。
カーボンブラックは、制限されるものではないが、例えばSAF(Super Abrasion Furnace Black)、ISAF(Intermediate Super Abrasion Furnace Black)、HAF(High Abrasion Furnace Black)、MAF(Medium Abrasion Furnace Black)、FEF(Fast Extruding Furnace black)、GPF(General Purpose Furnace black)、SRF(Simi-Reinforcing Furnace black)、FT(Fine Thermal Furnace black)、MT(Medium Thermal Furnace black)等を挙げることができる。中でも、補強性と成形加工性のバランスに優れたHAF、MAF、FEF、GPF及びSRFが好ましく、特にFEF、GPF及びSRFが好ましい。
好適なケイ酸としては、制限されるものではないが、天然の石英粉末・珪石粉末(SiO2)、合成無水ケイ酸(SiO2)、合成含水ケイ酸(SiO2・nH2O)等が挙げられる。これらのケイ酸は単独でも、複数を混合して使用してもよい。
好適なケイ酸塩としては、制限されるものではないが、ケイ酸アルミニウム類ではカオリンクレー(Al23・2SiO2・2H2O)、焼成クレー(Al23・2SiO2)、ロウ石(Al23・4SiO2・H2O)、セリサイト(K2O・3Al23・6SiO2・2H2O)、マイカ(K2O・3Al23・6SiO2・2H2O)、ネフェリンシナイト(Na2O・K2O・Al23・2SiO2)、含水ケイ酸アルミニウム(Al23・mSiO2・nH2O)等を、ケイ酸マグネシウム類ではタルク(3MgO・4SiO2・H2O)等を、ケイ酸カルシウム類ではウォラストナイト(CaO・SiO2)等をそれぞれ挙げることができる。中でも、ケイ酸アルミニウム類が好ましい。また、これらのケイ酸塩は単独でも、複数を混合して使用してもよい。
カーボンブラックは水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して20〜80重量部、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種は水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して20〜100重量部配合で、かつ合計で60〜120重量部となるように配合することが好ましい。単独または合計での前記下限値を下回ると十分な補強効果が発現せず、耐摩耗性も満足する結果が得られない。また、前記上限値を上回ると成形加工性が極端に低下して実質的に製造が困難になるだけでなく、硬度が高くなりすぎて伸びが低くなり、本来有するゴム弾性が低下する。更に、カーボンブラックと、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種との配合比率には制限はないが、カーボンブラックの配合比率を31〜75質量%とすることにより、特に優れた密封性能が得られる。
また、ゴム組成物には成形のための加硫剤(架橋剤)、加硫助剤、加硫促進助剤が配合される。加硫剤としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、高分散性硫黄等の各種硫黄、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、N,N−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、チウラムポリスルフィド等の硫黄を排出可能な硫黄化合物、ジクミルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチルヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物等が挙げられる。中でも、分散性や取り扱いの容易さ、耐熱性の点で、高分散性硫黄やモルホリンジスルフィドを使用することが好ましい。
尚、硫黄系の加硫剤を用いる場合は、グアニジン系化合物、アルデヒド−アンモニア系化合物、チアゾール系化合物、チオウレア系化合物、スルフェンアミド系化合物、チウラム系化合物、ジチオカルバメート系化合物、キサンテート系化合物等を加硫助剤として併用する必要がある。硫黄系の加硫剤の中でも高分散性硫黄を用いる場合には、チウラム系のテトラメチルチウラムジスルフィド等またはスルフェンアミド系のN−シクロベンジル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド等と、チアゾール系の2−メルカプトベンゾチアゾール等とを併用することが好ましい。
加硫促進助剤としては、酸化亜鉛等の金属酸化物、金属炭酸塩、金属水酸化物、ステアリン酸等の有機酸とその誘導体、及びアミン類等が挙げられる。これら加硫助剤、活性剤は2種以上を混合使用してもよく、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム原料ゴム100重量部に対して0.1〜10重量配合される。
また、有機過酸化物系加硫剤を用いる場合は、架橋助剤(コエージェント)を併用することもできる。架橋助剤の例としては、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、エチレンジメクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−メチレンジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2,2´−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2´−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、オリゴエステルアクリレート、アルミニウム(メタ)アクリレート、ジンク(メタ)アクリレート、マグネシウム(メタ)アクリレート、カルシウム(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン、2−ビニルピリジン、N,N´−メチレンビスアクリルアミド、p−キノンジオキシム、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム、1,2−ポリブタジエン、メタクリル酸金属塩等が挙げられる。これら架橋助剤の配合量は、通常、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜10重量部である。
更に、ゴム組成物には、老化防止剤、加工助剤(可塑剤)、摩耗改良剤、摩擦改良剤、導電性付与剤等を添加することができる。
老化防止剤としては、アミン・ケトン縮合生成物、芳香族第二級アミン類、モノフェノール誘導体、ビス又はポリフェノール誘導体、ヒドロキノン誘導体、硫黄系老化防止剤、リン系老化防止剤等が挙げられる。このうち、アミン・ケトン縮合生成物系の2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体・ジフェニルアミンとアセトンとの縮合反応物、芳香族第二級アミン系のN,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン等を好適に挙げることができる。
また、熱分解を防止して耐熱性を向上するため、上記の老化防止剤とともに2次老化防止剤を併用することがより好ましい。2次老化防止剤としては、例えば、硫黄系の2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール及びこれらの亜鉛塩等を例示できる。更に、日光あるいはオゾンの作用による亀裂を抑制させる日光亀裂防止剤として、融点が55〜70℃程度のワックス類を水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して0.5〜2重量部程度添加してもよい。
成形加工性を向上させる必要がある場合には、加工助剤として可塑剤が適宜添加される。ただし、成形に特に支障がない場合は特に添加しなくてもよい。添加する場合は、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜10重量部であり、必要以上に添加すると、ゴム組成物が軟化すると同時に、完全に混合されずにブリードアウトし、シール装置を構成する芯金と弾性部材との接着性が極端に低下する。可塑剤の具体例としては、ジオクチルフタレート等のフタル酸ジエステル、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテルエステル系可塑剤、液状ゴム等が挙げられる。また、近年の環境ホルモン問題を考慮すると、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、ホルフェート系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテルエステル系可塑剤、液状ゴムがより好ましい。
摩耗改良剤としては、融点が40〜140℃のワックス(低融点油脂)が挙げられる。具体的には、上記融点範囲にあるパラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスに代表される石油ワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、カルナヴァワックス、エステル系ワックス、ステアロアミド、オキシステアロアミド、エルシンアミド、ラウリルアミド、パルミチルアミド、ベヘンアミド、メチロールアミド、エチレンビスオレイルアミド、ステアリルオレイルアミド等が挙げられる。中でも、パラフィンやポリエチレンワックスが好ましい。これらワックス類を水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜30重量部添加すると、摩擦特性が向上する。添加量が1重量部未満では十分な潤滑性が付与されず、30重量部を超えると十分な引張強度、伸びが得られず、ゴム弾性が低下するだけでなく、シール装置を構成する芯金との接着性が極端に低下するおそれがある。
摩擦改良剤としては、鉱油、エーテル系オイル、シリコーン系オイル、ポリα−オレフィンオイル、フッ素オイル、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。中でも、シリコーン系オイルが好ましい。シリコーン系オイルはポリジメチルシロキサンを主成分とする常温で液体の物質であるが、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムとの相溶性を高めるために、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部または分子末端がアミノ基、アルキル基、エポキシ基、ポリエーテル基、高級脂肪酸エステル等で置換された変性タイプでもよい。このような官能基を有することにより、官能基がアクリロニトリルブタジエンゴムの主鎖に反応もしくは吸着して弾性部材の表面に一度にブルームすることを防止すると同時に、徐々に恒久的にブルームしてその効果を長期にわたり維持する。これら摩擦改良剤は液状であるため、少量でその効果を発現し、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜30重量部添加することにより潤滑性が向上する。添加量が1重量部未満では十分な潤滑性が付与されず、30重量部を超えると加工時に添加剤の分散不良が起こるだけでなく、シール装置を構成する芯金との接着性が極端に低下するおそれがある。尚、粘度ついては制限がなく、市販されているものが何れ使用できるが、25℃における動粘度が2〜10000mm2/sの範囲のものが、配合性の容易さから好ましい。
また、車両に車軸と車輪用転がり軸受との間を通電する機構がない場合、走行中に発生する静電気が車両に残ってラジオノイズ等を発生させることがある。このような不具合に対処するために、シール装置の弾性部材を導電化し、車軸と車輪用転がり軸受との通電を図ることが考えられている。その場合の弾性部材の抵抗値は、制限されるものではないが、体積固有抵抗値で105Ω・cm以下が好ましく、ラジオノイズの発生を十分に抑制することが可能になる。
弾性部材を導電化する方法は、制限されるものではないが、ゴム組成物に導電性粉末や導電性繊維等の導電性付与剤を添加する方法を採ることができる。導電性粉末としては、黄銅、アルミニウム合金、銅、銀、ニッケル、鉄鋼、ステンレス鋼等の金属粉末、黒鉛、導電性カーボンブラック、酸化錫にアンチモンをドープした導電性酸化錫、酸化亜鉛にアルミニウムをドープした導電性酸化亜鉛、酸化インジウムに錫をドープした導電性酸化インジウム等の導電性材料を粉末状にしたもの、マイカ等の絶縁材料の粉末に導電性コーティングを施した導電性無機粉末等が挙げられる。また、導電性繊維としては、カーボン繊維、金属繊維(黄銅、アルミニウム合金、銅、銀、ニッケル、鉄鋼、ステンレス鋼等からなる繊維)、非導電性繊維に導電性コーティングを施したもの等が挙げられる。中でも、アセチレンブラックやケッチェンブラックのように高度にグラファイト構造が発達した導電性カーボンブラックは、より少量で優れた導電性が得られるため好ましい。これら導電性カーボンブラックの添加量は、制限されるものではないが、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。添加量が1重量部未満では十分な導電性が付与されず、ラジオノイズの抑制も満足する結果が得られない。逆に20重量部を超えて添加すると、加工性が極端に低下し、実質的に製造が困難になるだけでなく、硬度が高くなりすぎて伸びが低くなり、本来有するゴム弾性が低下する。
更に、ゴム組成物には、何れも従来より公知のカップリング剤、顔料、染料、離型剤等を添加することができる。
物性面に言及すると、ゴム組成物の硬度は、上記に挙げた各種充填剤の添加量等によって影響を受けるが、車輪用転がり軸受のシール装置に適用した際の密封性、追従性から、JIS K6301に記載のスプリング硬さAスケールで、50〜90の範囲が好ましい。前記硬さが50未満の場合には、シール装置の摩擦抵抗が大きくなるとともに耐摩耗性が低下する。また、前記硬さが90を超えると、前述のようにゴム弾性が低下するので、シール装置のリップ部の密封性、追従性が低下し、塵埃が多い環境や泥水に曝される状況において使用すると、転がり軸受の寿命が低下するおそれがある。
上記の各成分を用いて弾性部材の原料となるゴム組成物を得るための方法は特に限定されないが、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムと、補強剤や添加剤とを、ゴム混練ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等の従来から公知のゴム用混練り装置を用いて均一に混練りすることが可能である。混練り条件は特に限定されないが、通常は30〜80℃の温度で、5〜60分間混練りすることによって、各種添加剤の十分な分散を図ることができる。
また、上記ゴム組成物をシール装置の弾性部材とするための方法も特に限定されないが、未加硫のゴム組成物を金型の中で加圧しながら加熱すれば良く、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等の公知のゴム成形方法により製造することができる。例えば、圧縮成形の場合、金型の中に予め接着剤を塗布した芯金(シール装置の芯部を形成)を挿入し、先に述べた方法で製造した未加硫のゴム組成物のシートを乗せ、通常120〜200℃で30秒〜30分程度加圧加硫することで製造することができる。また、必要に応じて、120〜200℃で10分〜10時間程度後架橋してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1〜21及び比較例1〜4)
表1〜3に示す配合にて、架橋系添加以外の各添加剤と、原料ゴムとを加圧ニーダーに投入し、設定温度60℃にて混練りを行った。尚、原料ゴムA及び原料ゴムBは水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムであり、原料ゴムCはカルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴムであり、原料ゴムDは通常のアクリロニトリルブタジエンゴムである。次いで、架橋系添加剤を添加し、6インチロールを用い、設定温度50℃にて混練りを行い、厚さ2.2mmのシート状(未加硫物)にした。尚、各ロールの回転数は20rpmと32rpmにした。
そして、図2に示した自動車の車輪用転がり軸受シール装置12aと同形状で、内径60mmのシール装置を作製した。作製に際して、シール金型内に予め洗浄し、接着剤を塗布して焼き付けた冷延鋼板製の芯金105を挿入し、そこへ上記の未加硫シートを載置し、180℃で10分間、圧力2.94MPaを負荷して加硫成形を行った。得られた部材に、スリンガ106を装着し、シール装置を得た。尚、有機過酸化物を架橋剤に用いたものについては、金型から取り出した状態でオーブン中で150℃、2時間、後架橋を行った。
Figure 2005042897
Figure 2005042897
Figure 2005042897
作製したシール装置について、図4に示すシール回転試験機を用い、泥水中に浸漬された場合を想定して密封性試験を実施した。尚、図示されるシール回転試験機は、軸101にシール装置12aを組込み、泥水102と接触させながら所定の回転速度で回転させる構成となっている。尚、泥水102はホース150を通じて給排水される。また、シールが破られて泥水102が反泥水側に浸入すると、漏電センサ103により検知する構成となっている。
試験は、下記条件にて軸101を連続して回転させ、漏電センサ103により検知されるまでの時間(泥水耐久時間)を計測して密封性を評価した。
・回転速度:1000rpm
・雰囲気温度:45℃
・軸偏心:0.5mm TIR(Total Indicator Reading:総偏心量)
・泥水組成:JIS 8種ダスト20%
・グリース:ウレア石鹸、鉱油
・グリース塗布量:外側シールリップと中間シールリップの間に0.3g、中間シールリップと内側シールリップの間に0.1g
・泥水への暴露条件:毎分2リットルの泥水をシール装置に向けて放水した。尚、放水は、放水10秒−停止20秒のサイクルを繰り返した。
結果を表4に示すが、比較例1のシール装置による泥水耐久時間に対する相対値で示してある。表4より、本発明に従う各実施例のシール装置の泥水耐久時間は何れも比較例1の泥水耐久時間よりも長く、密封性に優れることがわかる。
Figure 2005042897
また、実施例2、実施例4、実施例6、実施例8、実施例9及び比較例2のシール装置による泥水耐久時間をもとに、補強材におけるカーボンブラックの割合と泥水耐久時間比との関係を求めた。結果を表5及び図5に示すが、補強材におけるカーボンブラックの割合を0.31〜0.75とすることにより、特に優れた密封性能が優れることがわかる。
Figure 2005042897
更に、実施例4のシール装置と比較例3のシール装置を用い、日本精工(株)製のハブユニットシール単体回転試験機に組み込み、下記条件にて泥水に晒しつつ低温にて回転試験を行い、密封性を評価した。
・雰囲気温度:−5℃
・回転速度:1000rpm
・泥水組成:JIS 8種ダスト20%
・グリース:ウレア石鹸、鉱油
・グリース塗布量:外側シールリップと中間シールリップの間に0.3g、中間シールリップと内側シールリップの間に0.1g
・回転時間:10時間連続回転
・軸偏心:0mmTir、0.05mmTir、0.10mmTir、0.15mmTir、0.20mmTir、0.25mmTir、0.30mmTir、0.35mmTir、0.45mmTir、0.50mmTir、0.55mmTir、0.60mmTir、0.65mmTir、0.70mmTirにて回転
密封性の評価は、回転後にハブユニットシールに塗布したグリース中に含まれる水分量を測定し、水分量が1%以下であった場合を良好「○」、水分量が2〜5%であった場合をやや良好「△」、水分量が5%を超えた場合を不良「×」とした。結果を表6に示すが、本発明のシール装置は、低温での密封性にも優れることがわかる。
Figure 2005042897
本発明は種々の変更が可能であり、上記した内輪回転方式の他に、外輪回転方式にも当然適用することができ、同様の効果が得られる。
また、ハブユニット軸受は軸受まわりの相手部材とのユニット化の程度により、現在では第1世代、第2世代及び第3世代に分類・呼称されているが、本発明はこれらについても適用できる。ここでは図6に第1世代ハブユニット軸受、並びに図7〜図9に第2世代ハブユニット軸受を例示して説明する。
図6には第1世代ハブユニット500として、背面組み合わせ軸受の外輪を一体化した複列アンギュラ玉軸受を例示してある。図示されるように、内輪501及び外輪502には、それぞれ2列に軌道面が形成されており、転動体である玉503が共通の保持器504により転動自在に保持されている。そして、外輪502の両端部には、内輪501との隙間を密封するために、例えば図2に示したシール装置12aが固定される。
図7〜図9には何れも第2世代ハブユニット600として、背面組み合わせ軸受の外輪を一体化した複列アンギュラ玉軸受を例示してある。尚、図7は外輪回転タイプ従動輪用の複列アンギュラ玉軸受600を示しており、内輪601にスピンドル(図示せず)が挿入され、ナット(図示せず)により締め付けられる。また、外輪602はフランジが一体化されており、ハブボルト610によりホイール及びディスクヴレーキ(図示せず)に固定する構成となっている。そして、フランジ付きの外輪502の両端部には、内輪601との隙間を密封するために、例えば図2に示したシール装置12aが固定される。
また、図8は内輪回転タイプ従動輪用の複列アンギュラ玉軸受600を示しており、内輪601にはハブスピンドル(図示せず)が圧入され、ナット(図示せず)により締め付けられる。また、外輪602はフランジが一体化されており、車体(図示せず)に固定する構成となっている。そして、フランジ付きの外輪602の両端部には、内輪601との隙間を密封するために、例えば図2に示したシール装置12aが固定される。
また、図9は内輪回転タイプ駆動輪用の複列アンギュラ玉軸受600を示しており、内輪601にはホイールハブとドライブシャフト(図示せず)が係合される。また、外輪602はフランジが一体化されており、アクスルハウジング(図示せず)に固定する構成となっている。そして、フランジ付きの外輪602の両端部には、内輪601との隙間を密封するために、例えば図2に示したシール装置12aが固定される。
本発明は、その他にも、転動体として玉を使用した構造に限らず、転動体に円すいころを用いたハブユニットにも適用できる。
本発明の車輪用転がり軸受の一例を示す断面図である。 図1に示した転がり軸受の一方のシール装置(12a)の拡大図である。 図1に示した転がり軸受の他方のシール装置(12b)の拡大図である。 実施例において密封性試験に用いた試験装置を示す概略断面図である。 実施例で得られた補強材中のカーボンブラックの割合と泥水耐久時間(比)との関係を示すグラフである。 第1世代ハブユニット軸受の一例を示す断面図である。 第2世代ハブユニット軸受の一例を示す断面図である。 第2世代ハブユニット軸受の他の例を示す断面図である。 第2世代ハブユニット軸受の更に他の例を示す断面図である。
符号の説明
O 転がり軸受
1 外輪相当部材
4 内輪相当部材
10 転動体
11 保持器
12a シール装置
12b シール装置
105 芯金
106 スリンガ
107 弾性部材
217 弾性部材

Claims (4)

  1. 車両の車軸部に装着され車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であって、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間で前記転動体を設けた空間の軸方向開口部を塞ぐシール装置とを備えた車輪用転がり軸受において、
    前記シール装置を構成する弾性部材が、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムにカーボンブラックと、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種とを含有するゴム組成物であることを特徴とする車輪用転がり軸受。
  2. 前記ゴム組成物において、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して、カーボンブラックを20〜80重量部、ケイ酸及びケイ酸塩の少なくとも1種を20〜100重量部、かつ合計で60〜120重量部含有することを特徴とする請求項1記載の車輪用転がり軸受。
  3. 前記ケイ酸塩が、ケイ酸アルミニウム類、ケイ酸マグネシウム類及びケイ酸カルシウム類の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2記載の車輪用転がり軸受。
  4. 前記水素添加アクリロニトリルブタジエンゴムが、アクリロニトリル量20〜40質量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車輪用転がり軸受。
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