JP2007040418A - 車輪用転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来と同等以上のシール性能を維持しつつ、耐熱性の改善を図ったシール装置を備え、信頼性が高く長寿命の車輪用転がり軸受を提供する。
【解決手段】 車両の車軸部に装着され車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であって、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間で前記転動体を設けた空間の軸方向開口部を塞ぐシール装置とを備えた車輪用転がり軸受において、
前記シール装置を構成する弾性部材が、ヨウ素価60mg/100mg(中心値)以下の水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含むゴム組成物からなることを特徴とする車輪用転がり軸受。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車の車輪を回転自在に支持するために使用される車輪用転がり軸受に関し、より詳細には、封入グリースの漏洩を防止するとともに、外部からの塵埃、水、水蒸気、泥水等の軸受内部への侵入を防止するためのシール装置を備えた車輪用転がり軸受に関する。
例えば、自動車や鉄道車両の車輪を支持する車輪用転がり軸受は、通常、雨水や風雪、塵埃等に曝されながら屋外で使用される。極端な場合には、水中に浸漬した状態で使用されることもある。そこで、従来の車輪用転がり軸受では、例えば図1に示されるような密封構造が採られている。図示される転がり軸受Oにおいて、固定輪である外輪相当部材1は、その外周面に形成した取付部2により、懸架装置(図示せず)に支持固定される。従ってこの外輪相当部材1は、使用時にも回転しない。この様な外輪相当部材1の内側には回転輪である内輪相当部材3が、外輪相当部材1と同心に設けられ、使用時にこの内輪相当部材3が回転する。この内輪相当部材3は、ハブ4と内輪5とから成る。このうちのハブ4の内周面にはスプライン溝6が、外端(車両への組み付け時に幅方向外側になる端を言い、図1の左端)部外周面には取付フランジ7が、それぞれ形成されている。車両への組み付け時、上記スプライン溝6には等速ジョイントを介して回転駆動される駆動軸が挿入され、上記取付フランジ7には車輪が固定される。
上記外輪相当部材1の内周面には複列の外輪軌道8、8が、上記ハブ4の中間部外周面と上記内輪5の外周面とには内輪軌道9、9が、それぞれ形成されている。そして、これら各外輪軌道8、8と内輪軌道9、9との間に転動体10、10を設けて、上記外輪相当部材1の内側での内輪相当部材3の回転を自在としている。また、転動体10、10を転動自在に保持するために、保持器11、11が設けられている。尚、図示の例では転動体10、10として玉を使用しているが、重量が嵩む車両用のハブユニットの場合には、転動体としてテーパころを使用する場合もある。更に、上記外輪相当部材1の外端部と上記ハブ4の中間部外周面との間にはシール装置12aと12bとが設けられ、上記外輪相当部材1の内周面と上記内輪相当部材3の外周面との間で、上記転動体10、10を設置した空間13部分の外端開口を塞いでいる。
シール装置12aは、図2に拡大して示されるように、芯金105と、スリンガ106と、弾性部材107とから構成される。このうちの芯金105は、低炭素鋼板等の金属板にプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により、一体成形されている。この様な芯金105は、転がり軸受Oを構成する外輪相当部材1の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部109と、この外径側円筒部109の軸方向内端縁(図2の左端縁)から直径方向内方に折れ曲がった内側円輪部110を備えた、断面略L字形で円環状に形成されている。また、上記スリンガ106は、ステンレス鋼板等、優れた耐食性を有する金属板に、やはりプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により一体成形されている。この様なスリンガ106は、上記転がり軸受Oを構成する内輪5の外端部外周面に外嵌固定自在な内径側円筒部112と、この内径側円筒部112の軸方向外端縁(図2の右端縁)から直径方向外方に折れ曲がった外側円輪部113とを備えた、断面L字形で円環状に形成されている。
上記弾性部材107は弾性材料からなり、外側、中間、内側の3本のシールリップ114、115、116を備え、上記芯金105にその基端部が結合固定されている。そして、最も外側に位置する外側シールリップ114の先端縁を上記スリンガ106を構成する外側円輪部113の内側面に摺接させ、残り2本のシールリップである中間シールリップ115及び内側シールリップ116の先端縁を、上記スリンガ106を構成する内径側円筒部112の外周面に摺接させることにより、封入グリースの漏洩を防止するとともに、外部からの塵埃、水、泥水等の軸受内部への侵入を防止する。
また、シール装置12aは、図3に示すように、弾性部材を第1のシールリップ120aと第2のシールリップ120bとで形成するとともに、第1のシールリップ120aを断面L字上の芯金105に固定し、第2のシールリップ120bを同じく断面略L字上のスリンガ106に固定し、第1のシールリップ120aがスリンガ106と接触し、第2のシールリップ120bが芯金105と接触する構成とすることもできる。
シール装置12bは、図4に拡大して示されるように、それぞれが円輪状に形成された芯金216と弾性部材217とから構成される。このうちの芯金216は、金属板により造り、上記外輪相当部材1の外端部に内嵌固定されている。また、上記弾性部材217は弾性材料からなり、上記芯金216に成形し接着等により接合固定されている。また、この弾性部材217は、外径側、内径側、2本のサイドシールリップ218、219と、1本のラジアルシールリップ220とを備える。そして、上記2本のサイドシールリップ218、219を、先端縁(図4の左端縁)に向かう程直径方向外方(図4の上方)に向かう方向に傾斜させる事により、空間13内への異物進入防止機能を確保している。また、上記ラジアルシールリップ220を、先端縁(図4の右下縁)に向かう程上記空間13の内側(図4の右側)に向かう方向に傾斜させる事により、グリースの漏洩防止機能を確保している。
更に詳しく説明すると、シール装置12bは、それぞれが円輪状に形成された芯金216と弾性部材217とから構成されている。シール装置12bの芯金216は、低炭素鋼板等の金属板にプレス加工等の打ち抜き加工並びに塑性加工を施す事により、一体成形されている。この芯金216は、転がり軸受Oを構成する外輪相当部材1の端部内周面に内嵌固定自在な外径側円筒部222と、この外径側円筒部222の外端縁(図4の左端縁)から直径方向内方に折れ曲がった支持板部223とを備える。このうちの外径側円筒部222は、内端寄り(図4の右寄り)の大径部224と弾性部材217とにより、芯金216を構成する支持板部223の外側面(図4の左側面)全体を覆うと共に、この弾性部材217の外周縁部を、上記嵌合筒部222から連続する傾斜部227の外周面と外輪相当部材1の開口端部内周面との間で挟持している。そして、この構成により、上記芯金216と外輪相当部材1との嵌合部を密封している。また、上記大径部224の自由状態に於ける外径は、外輪相当部材1の外端開口部の内径よりも僅かに大きく設定されており、この大径部224は、外輪相当部材1の外端開口部に、締まり嵌めで内嵌固定自在とされている。また、上記支持板部223は、略S字形の断面形状を有し、直径方向内方(図4の下方)に向かう程空間13内に設置した転動体10、10に近づく方向(図4の右方向)に傾斜している。
一方、上記芯金216と共に上記シール装置12bを構成する弾性部材217は、上記芯金216に対してインサート成型し、接着等により接合固定されている。この様な弾性部材217の外周縁部は上記傾斜部227の外周面を覆っている。また、この様な弾性部材217の一部で傾斜部227の外周面を覆っている部分の自由状態での外径は、上記外輪相当部材1の外端開口部の内径よりも少し大きく設定されており、上記大径部224をこの外端開口部に内嵌固定した状態では、上記弾性部材217の一部で傾斜部227の外周面を覆っている部分が、この傾斜部227の外周面と上記外端開口部の内周面との間で弾性的に押圧され、当該部分のシール性を確保する。
更に、上記弾性部材217の基部226は、上記支持板部223の外側面(図3の左側面)を、全周に亙り完全に覆っている。また、この基部226の外側面及び内周縁には、外径側、内径側、2本のサイドシールリップ218、219と、1本のラジアルシールリップ220とが形成されていおり、2本のサイドシールリップ218、219を、先端縁(図4の左端縁)に向かう程直径方向外方(図4の上方)に向かう方向に傾斜させる事により、空間13内への異物進入防止機能を確保している。また、上記ラジアルシールリップ220を、先端縁(図4の右下縁)に向かう程上記空間13の内側(図4の右側)に向かう方向に傾斜させる事により、グリースの漏洩防止機能を確保している。
上記に挙げた車輪用軸受のシール装置12a、12bの弾性部材107、217は、シール性能やコストを考慮して、ニトリルゴムに添加剤を添加し、カーボンブラック等を補強材として配合したゴム組成物が広く使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−194235号公報
しかし、最近の車両の高性能化に伴い、車両用転がり軸受におけるシール性能に対する要求も高まってきており、特に耐熱性に対する要求が高まっている。そこで本発明は、従来と同等以上のシール性能を維持しつつ、耐熱性の改善を図ったシール装置を備え、信頼性が高く長寿命の車輪用転がり軸受を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、車両の車軸部に装着され車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であって、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間で前記転動体を設けた空間の軸方向開口部を塞ぐシール装置とを備えた車輪用転がり軸受において、前記シール装置を構成する弾性部材が、ヨウ素価60mg/100mg(中心値)以下の水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含むゴム組成物からなることを特徴とする車輪用転がり軸受を提供する。
本発明によれば、シール装置の弾性部材が、特定の水素化アクリロニトリルブタジエンゴム組成物製であることから、高温雰囲気で泥水に浸漬するような過酷な環境でも優れた密封性能が得られ、長期にわたり優れたシール性能を維持する車輪用転がり軸受が得られる。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明において、車輪用転がり軸受の構造自体には制限がなく、例えば図1に示したようなシール装置12a,12bを備える転がり軸受を例示することができる。また、シール装置12a、12bもその構造自体に制限はなく、例えば図2〜図4に示したような弾性材料からなり、リップを備えるシール部材とを有するものを例示することができる。
本発明の車輪用転がり軸受では、弾性材料を、ヨウ素価60mg/100mg(中心値)以下の水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含有するゴム組成物で形成する。水素化アクリロニトリルブタジエンゴムは、ブタジエンとアクリロニトリルとを前記の結合アクリロニトリル量となるように配合比を調整して共重合し、更に水素を添加したゴムである。前記のヨウ素価を満足する限り、市販品を含めて制限なく使用することができる。また、分子内にカルボキシル基を導入したカルボキシル化水素化アクリロニトリルブタジエンゴムも使用できる。更に、ヨウ素価が60mg/100mg(中心値)以下となるように、ヨウ素価の異なる水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを複数、混合して用いることもできる。ヨウ素価が60mg/100mg(中心値)を越えると、残存する二重結合が影響が大きくなり、目的とする耐熱性を得ることができない。尚、ヨウ素価は通常±0.5以内のバラツキがあり、本発明では中心値で規定する。
また、アクリロニトリルブタジエンゴムは、アクリロニトリルの含有量が少ない順に低ニトリル、中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリル、極高ニトリルに分類される。本発明では、水素化アクリロニトリルブタジエンゴムは、何れのニトリルゴムの水素化物も使用できるが、耐熱性や耐油性、耐摩耗性、耐クリープ性、リップ追従性等を考慮すると、中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリルを水素化したものを使用することが好ましく、更に加工性をも考慮すると、アクリロニトリル含有量は20〜40%である。より好適には、アクリロニトリル含有量は20〜37%であり、この範囲であればバランスの良い特性を示す。アクリロニトリル量が20%未満であると、耐摩耗性が劣り、シールリップが摩耗しやすくなり、結果として軸受寿命を縮めることになる。また、アクリロニトリル量が40%を超えると、永久圧縮ひずみ特性が劣り、シールリップの追従性が悪くなり、結果として軸受寿命を縮めることになる。
ゴム組成物には、補強材としてカーボンブラックを配合することが好ましい。カーボンブラックは、その粒子径により機能、特性が異なる。また、粒子径10〜19nmのものをSAF(Super Abrasion Furnace Black)、粒子径20〜25nmのものをISAF(Intermediate Super Abrasion Furnace Black)、粒子径26〜30nmのものをHAF(High Abrasion Furnace Black)、粒子径31〜39nmのものをFF、粒子径40〜48nmのものをFEF(Fast Extruding Furnace black)、粒子径49〜60nmのものをGPF(General Purpose Furnace black)、粒子径61〜100nmのものをSRF(Simi-Reinforcing Furnace black)、粒子径101〜200nmまでのものをFT(Fine Thermal Furnace black)、粒子径201〜556nmのものをMT(Medium Thermal Furnace black)と呼称している。シール装置の弾性部材とする場合、耐摩耗性やリップ追従性等を考慮すると、配合するカーボンブラックは粒子径26〜100nmのものが好ましく、具体的には上記のHAF、FEF、GPF及びSRFが好ましい。これらの各カーボンブラックは、単一種を用いる必要はなく、混合使用してもよい。
カーボンブラックの配合量は、同一配合量でもその粒子径により充填密度が異なるため耐久性や追従性等を考慮して、粒子径26〜60nmのカーボンブラック(即ち、HAF、FEF及びGPF)については上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して20〜80重量部、粒子径61〜100nmのカーボンブラック(即ち、SRF)については上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して30〜120重量部とすることが好ましい。何れのカーボンブラックでも、配合量が下限値を下回ると補強効果が弱く耐摩耗性に劣るようになり、上限値を上回るとゴムの硬さが高くなりすぎて伸びが低くなり、追従性が低下し、結果として密封性が不足してしまう。
尚、粒子径26nm未満または粒子径100nm超のカーボンブラックを併用することもできるが、耐摩耗性や追従性を考慮して、粒子径26〜100nmのカーボンブラックとの合計量に対し30質量%以下にする必要がある。
また、上記カーボンブラックの一部を、ケイ酸、ケイ酸塩、炭酸カルシウム等の充填材で代替することで耐久性が増し、好ましい。その際、耐摩耗性や追従性を考慮して、カーボンブラックの割合が31質量%以上とすることが好ましい。尚、ケイ酸塩の具体例を挙げると、天然の石英粉末や珪石粉末(SiO)、合成無水ケイ酸(SiO)、合成含水ケイ酸(SiO・nHO)、カオリンクレー(Al・2SiO・2HO)、焼成クレー(Al・2SiO)、ロウ石(Al・4SiO・HO)、セリサイト(KO・3Al・6SiO・2HO)、マイカ(KO・3Al・6SiO・2HO)、ネフェリンシナイト(NaO・KO・Al・2SiO)等のケイ酸アルミニウム類、含水ケイ酸アルミニウム(Al・mSiO・nHO)、タルク(3MgO・4SiO・HO)等のケイ酸マグネシウム類、ワラストナイト(CaO・SiO)等のケイ酸カルシウム類等がある。尚、カオリンクレーは、粒子の結晶度、結晶表面の水酸基の活性度を考慮すると、一般にハードクレーと呼ばれている粒径の細かいもの(粒径2μm以下のものを多く含むもの)が、より補強性に優れることから好ましい。ケイ酸、ケイ酸塩、炭酸カルシウム等は、単独でも、複数を混合して使用してもよい。
白色系補強剤を配合するこよもでき、その場合、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対し20〜150重量部である。配合量が20重量部未満であると十分な補強性が発現されず、150重量部を超えるとゴム組成物の硬さが高くなるとともに伸びが低くなり、本来有するゴム弾性が低下してしまう。カーボンブラックと白色系充填剤とを混合するときは、カーボンブラックの粒径により、例えば、粒径26〜60nmのカーボンブラック20〜80重量部、白色系充填剤10〜110重量部、合計で30〜190重量部とし、粒径61〜100nmのカーボンブラック30〜120重量部、白色充填剤10〜110重量部、合計で40〜230重量部とする。何れの場合も、配合量が下限値を下回ると十分な補性が発現せず、上限値を上回るとゴム組成物の硬さが高くなるとともに伸びが低くなり、本来有するゴム弾性が低下してしまう。
また、ゴム組成物には成形のための加硫剤(架橋剤)、加硫助剤、加硫促進助剤が配合される。加硫剤としては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、高分散性硫黄等の各種硫黄、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、N,N−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、チウラムポリスルフィド等の硫黄を排出可能な硫黄化合物、ジクミルパーオキサイド、ジ(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチルヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物等が挙げられる。中でも、分散性や取り扱いの容易さ、耐熱性の点で、高分散性硫黄やモルホリンジスルフィドを使用することが好ましい。
尚、硫黄系の加硫剤を用いる場合は、グアニジン系化合物、アルデヒド−アンモニア系化合物、チアゾール系化合物、チオウレア系化合物、スルフェンアミド系化合物、チウラム系化合物、ジチオカルバメート系化合物、キサンテート系化合物等を加硫助剤として併用する必要がある。硫黄系の加硫剤の中でも高分散性硫黄を用いる場合には、チウラム系のテトラメチルチウラムジスルフィド等またはスルフェンアミド系のN−シクロベンジル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド等と、チアゾール系の2−メツカプトベンゾチアゾール等とを併用することが好ましい。
加硫促進助剤としては、酸化亜鉛等の金属酸化物、金属炭酸塩、金属水酸化物、ステアリン酸等の有機酸とその誘導体、及びアミン類等が挙げられる。これら加硫助剤、活性剤は2種以上を混合使用してもよく、上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して0.1〜10重量部配合される。尚、カルボキシル化水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを用いる場合には、酸化亜鉛を用いると早期加硫を生じやすいため、過酸化亜鉛とステアリン酸とを併用することが好ましい。過酸化亜鉛は、ゴム組成物の混練り加工時の温度ではそのまま組成物中に存在し、加硫成形時に酸化亜鉛を生じるため、混練り加工時及び保管時に早期加硫を生じることがない。
また、有機過酸化物系加硫剤を用いる場合は、架橋助剤(コエージェント)を併用することもできる。架橋助剤の例としては、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、エチレンジメクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−メチレンジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2,2´−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2´−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、オリゴエステルアクリレート、アルミニウム(メタ)アクリレート、ジンク(メタ)アクリレート、マグネシウム(メタ)アクリレート、カルシウム(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン、2−ビニルピリジン、N,N´−メチレンビスアクリルアミド、p−キノンジオキシム、p,p´−ジベンゾイルキノンジオキシム、1,2−ポリブタジエン、メタクリル酸金属塩等が挙げられる。これら架橋助剤の配合量は、上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜10重量部である。
更に、ゴム組成物には、老化防止剤、加工助剤(可塑剤)、摩耗改良剤、摩擦改良剤、導電性付与剤等を添加することができる。
老化防止剤としては、アミン・ケトン縮合生成物、芳香族第二級アミン類、モノフェノール誘導体、ビス又はポリフェノール誘導体、ヒドロキノン誘導体、硫黄系老化防止剤、リン系老化防止剤等が挙げられる。このうち、アミン・ケトン縮合生成物系の2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体・ジフェニルアミンとアセトンとの縮合反応物、芳香族第二級アミン系のN,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン等が好ましい。
また、熱分解を防止して耐熱性を向上するため、上記の老化防止剤とともに2次老化防止剤を併用することがより好ましい。2次老化防止剤としては、例えば、硫黄系の2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール及びこれらの亜鉛塩等を例示できる。更に、日光あるいはオゾンの作用による亀裂を抑制させる日光亀裂防止剤として、融点が55〜70℃程度のワックス類を上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して0.5〜2重量部程度添加してもよい。
尚、成形加工性を向上させる必要がある場合は、ゴム組成物に加工助剤として可塑剤を配合する。成形に特に支承が無い場合は、可塑剤を配合する必要はない。配合する場合は、可塑剤を上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜10重量部であり、必要以上に配合するとゴム組成物が軟化するとともに、完全に混合されずにブリードアウトし、得られる弾性部材と、シール装置を構成する芯金やスリンガとの接着性が極端に低下する。
可塑剤としては、ジオクチルフタレート等のフタル酸ジエステル、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、ホスフェート系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテルエステル系可塑剤、液状ゴム等が挙げられる。また、近年の環境ホルモン問題を考慮すると、アジペート系可塑剤、セバケート系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテルエステル系可塑剤が好ましい。
その他、ゴム組成物には、潤滑性を付与して摩耗や摺動による発熱を抑えるために、摩擦改良剤を添加することが好ましい。摩擦改良剤としては、鉱油、エーテル系オイル、シリコーン系オイル、ポリα−オレフィンオイル、フッ素オイル、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。中でも、シリコーン系オイルが好ましい。シリコーン系オイルはポリジメチルシロキサンを主成分とする常温で液体の物質であるが、上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴムとの相溶性を高めるために、ポリジメチルシロキサンのメチル基の一部または分子末端がアミノ基、アルキル基、エポキシ基、ポリエーテル基、高級脂肪酸エステル等で置換された変性タイプでもよい。このような官能基を有することにより、官能基が上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴムの主鎖に反応もしくは吸着して弾性部材の表面に一度にブルームすることを防止すると同時に、徐々に恒久的にブルームしてその効果を長期にわたり維持する。これら摩擦改良剤は液状であるため、少量でその効果を発現し、上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜30重量部添加することにより潤滑性が向上する。添加量が1重量部未満では十分な潤滑性が付与されず、30重量部を超えると加工時に添加剤の分散不良が起こるだけでなく、シール装置を構成する芯金との接着性が極端に低下するおそれがある。尚、粘度ついては制限がなく、市販されているものが何れ使用できるが、25℃における動粘度が2〜10000mm/sの範囲のものが、配合性の容易さから好ましい。
また、車両に車軸と車輪用転がり軸受との間を通電する機構がない場合、走行中に発生する静電気が車両に残ってラジオノイズ等を発生させることがある。このような不具合に対処するために、シール装置の弾性部材を導電化し、車軸と車輪用転がり軸受との通電を図ることが考えられている。その場合の弾性部材の抵抗値は、制限されるものではないが、体積固有抵抗値で10Ω・cm以下が好ましく、ラジオノイズの発生を十分に抑制することが可能になる。
弾性部材を導電化する方法は、制限されるものではないが、ゴム組成物に導電性粉末や導電性繊維を添加する方法を採ることができる。導電性粉末としては、黄銅、アルミニウム合金、銅、銀、ニッケル、鉄鋼、ステンレス鋼等の金属粉末、黒鉛、導電性カーボンブラック、酸化錫にアンチモンをドープした導電性酸化錫、酸化亜鉛にアルミニウムをドープした導電性酸化亜鉛、酸化インジウムに錫をドープした導電性酸化インジウム等の導電性材料を粉末状にしたもの、マイカ等の絶縁材料の粉末に導電性コーティングを施した導電性無機粉末等が挙げられる。また、導電性繊維としては、カーボン繊維、金属繊維(黄銅、アルミニウム合金、銅、銀、ニッケル、鉄鋼、ステンレス鋼等からなる繊維)、非導電性繊維に導電性コーティングを施したもの等が挙げられる。中でも、アセチレンブラックやケッチェンブラックのように硬度にグラファイト構造が発達した導電性カーボンブラックは、より少量で優れた導電性が得られるため好ましい。これら導電性カーボンブラックの添加量は、制限されるものではないが、上記水素化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。添加量が1重量部未満では十分な導電性が付与されず、ラジオノイズの抑制も満足する結果が得られない。逆に20重量部を超えて添加すると、加工性が極端に低下し、実質的に製造が困難になるだけでなく、硬度が高くなりすぎて伸びが低くなり、本来有するゴム弾性が低下する。
更に、ゴム組成物には、何れも従来より公知のカップリング剤、顔料、染料、離型剤等を添加することができる。
上記の各成分を用いて弾性部材の原料となるゴム組成物を得るための方法は特に限定されないが、上記した各材料の所定量をゴム混練ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサー等の従来から公知のゴム用混練り装置に投入し、均一に混練りすることが可能である。混練り条件は特に限定されないが、通常は30〜80℃の温度で、5〜60分間混練りすることによって、各種添加剤の十分な分散を図ることができる。
物性面に言及すると、ゴム組成物の硬度は、上記に挙げた各種充填剤の添加量等によって影響を受けるが、車輪用転がり軸受のシール装置に適用した際の密封性、追従性から、JISK6301に記載のスプリング硬さAスケールで、50〜90の範囲が好ましい。前記硬さが50未満の場合には、シール装置の摩擦抵抗が大きくなるとともに耐摩耗性が低下する。また、前記硬さが90を超えると、前述のようにゴム弾性が低下するので、シール装置のリップ部の密封性、追従性が低下し、塵埃が多い環境や泥水に曝される状況において使用すると、転がり軸受の寿命が低下するおそれがある。
また、上記ゴム組成物をシール装置の弾性部材とするための方法も特に限定されないが、未加硫のゴム組成物を金型の中で加圧しながら加熱すれば良く、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等の公知のゴム成形方法により製造することができる。例えば、圧縮成形の場合、金型の中に予め接着剤を塗布した芯金やスリンガを挿入し、先に述べた方法で製造した未加硫のゴム組成物からなるシートを乗せ、通常120〜200℃で30秒〜30分程度加圧加硫することで製造することができる。また、必要に応じて、120〜200℃で10分〜10時間程度後架橋してもよい。
以下、試験例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1)
表1に示す配合に従い、ゴム材料と、加硫系添加剤を除く各添加剤とを加圧ニーダーに投入し、混練りを行った。次いで、混練物に加硫系添加剤を添加して混練りを行い、混練物をシート状(未加硫物)に成形した。
尚、表中に示した配合剤は以下の通りである。
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムA:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価7mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムB:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価11mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムC:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価18mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムD:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価28mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムE:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価56mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムF:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価60mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムG:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量18.6%、ヨウ素価27mg/100mg
・水素化アクリロニトリルブタジエンゴムH:日本ゼオン製、結合アクリロニトリル量36.2%、ヨウ素価80mg/100mg
・ステアリン酸:花王製「Lunac S−35」
・亜鉛華:堺化学製「フランス法1号」
・可塑剤:旭電化製「アデカサイザーPN−350」
・老化防止剤A:大内新興化学製「ノクラックCD」
・老化防止剤B:大内新興化学製「サンノック」
・カーボンブラック:東海カーボン製「シーストS」(SRF)
・クレー:土屋カオリン製「SATINTONE No.5」
・カップリング剤:東芝シリコーン製「TSL8380」
・硫黄:鶴見化学製「Sulfax PMC」
・加硫促進剤(TT):大内新興化学製「ノクセラー TT−P」
・加硫促進剤(TET):大内新興化学製「ノクセラー TET−G」
・加硫促進剤(CZ):大内新興化学製「ノクセラー CZ−G」
そして、図2に示した自動車の車輪支持用転がり軸受のシール装置12aと同形状のシール装置を作製し、各シール装置を下記の(1)耐熱性試験及び(2)泥水耐久試験に供した。
(1)耐熱性試験
シール装置を恒温槽に入れ、150℃で80時間加熱した。そして、加熱前後におけるリップ部の硬さの変化を求めた。硬さの測定は、微小硬度計を用いて行った。結果を表2及び図5にグラフ化して示す。
(2)泥水耐久試験
日本精工(株)製シール回転試験機を用い、泥水中に浸漬された場合を想定して密封性の評価を行った。試験条件は以下の通りである。結果を表3及び図6にグラフ化して示すが、実施例5のシール装置の泥水耐久時間を1とする相対値で示す。
・回転速度:1000rpm
・軸偏心:0.5mm TIR
・泥水組成:JIS 8種ダスト 20%
(軸中心まで浸漬)
・グリース:ウレア化合物、鉱油
Figure 2007040418
Figure 2007040418
Figure 2007040418
上記の試験結果から、シール装置の弾性部材を、本発明に従い、ヨウ素価60mg/100mg以下の水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含むゴム組成物で作製することで、優れたシール性能とともに耐熱性も改善されることがわかる。
また、図5から、ヨウ素価が小さいものほど耐熱性に優れる傾向にあることがわかる。図6において、実施例8は他の実施例に比べると泥水耐久時間が劣っているが、これは実施例8が補強材としてカーボンブラックのみを使用し、他の実施例がカーボンブラックとクレーとを併用していることに由来すると考えられ、このことから、補強材として、カーボンブラックを単独で使用するよりも、他の補強材を併用することが好ましいといえる。更に、図6から、実施例7のように結合アクリロニトリル量が少ない水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを用いることが好ましいことがわかる。
本発明の車輪用転がり軸受の一例を示す断面図である。 図1に示した転がり軸受の一方のシール装置(12a)の拡大図である。 シール装置(12a)の他の例示す拡大図である。 図1に示した転がり軸受の他方のシール装置(12b)の拡大図である。 実施例で得られた、ヨウ素価と硬さ変化との関係を示すグラフである。 泥水耐久試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
O 転がり軸受
1 外輪相当部材
4 内輪相当部材
10 転動体
11 保持器
12a シール装置
12b シール装置
105 芯金
106 スリンガ
107 弾性部材
217 弾性部材

Claims (1)

  1. 車両の車軸部に装着され車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であって、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間で前記転動体を設けた空間の軸方向開口部を塞ぐシール装置とを備えた車輪用転がり軸受において、
    前記シール装置を構成する弾性部材が、ヨウ素価60mg/100mg(中心値)以下の水素化アクリロニトリルブタジエンゴムを含むゴム組成物からなることを特徴とする車輪用転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106432835A (zh) * 2016-09-20 2017-02-22 东营咸亨工贸有限公司 一种密封材料及其含有该密封材料的全功能井口密封盒

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