JP2005042779A - ブレードテンショナ - Google Patents
ブレードテンショナ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005042779A JP2005042779A JP2003201431A JP2003201431A JP2005042779A JP 2005042779 A JP2005042779 A JP 2005042779A JP 2003201431 A JP2003201431 A JP 2003201431A JP 2003201431 A JP2003201431 A JP 2003201431A JP 2005042779 A JP2005042779 A JP 2005042779A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- chain
- shoe
- blade shoe
- spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H7/00—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
- F16H7/08—Means for varying tension of belts, ropes, or chains
- F16H2007/0802—Actuators for final output members
- F16H2007/0804—Leaf springs
Landscapes
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Abstract
【課題】ブレードテンショナにおいて、音振性能を向上させる。
【解決手段】弧状に湾曲するチェーン摺動面2aを有するブレードシュー2と、ブレードシュー2のチェーン摺動面2aと逆側に積層配置されるとともに、ブレードシュー2を介してチェーン10にばね力を作用させるための板ばね状の複数枚のブレードスプリング3と、ブレードシュー2の先端部21をスライド自在に支持するスライド面41を有しかつブレードシュー2の基端部22を回動自在に支持する支軸部42を有するベース部材4と、ブレードシュー2の基端部22の回りに装着され、一端側の腕の部分51が最下層のブレードスプリング3に当接しかつ他端側の腕の部分52がベース部材4のストッパ面43に当接するねじりコイルばね5とからブレードテンショナ1を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】弧状に湾曲するチェーン摺動面2aを有するブレードシュー2と、ブレードシュー2のチェーン摺動面2aと逆側に積層配置されるとともに、ブレードシュー2を介してチェーン10にばね力を作用させるための板ばね状の複数枚のブレードスプリング3と、ブレードシュー2の先端部21をスライド自在に支持するスライド面41を有しかつブレードシュー2の基端部22を回動自在に支持する支軸部42を有するベース部材4と、ブレードシュー2の基端部22の回りに装着され、一端側の腕の部分51が最下層のブレードスプリング3に当接しかつ他端側の腕の部分52がベース部材4のストッパ面43に当接するねじりコイルばね5とからブレードテンショナ1を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チェーン摺動面を有するブレードシューと、これにばね力を作用させるための板ばね状のブレードスプリングとを備えたブレードテンショナに関し、詳細には、ブレードテンショナの音振性能の改良に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
自動車エンジンにおいて、タイミングチェーンやオイルポンプなどの補機駆動用チェーンに緊張力を作用させるためのテンショナとして、ブレードテンショナが用いられている。
【0003】
従来のブレードテンショナは、図3に示すように、弧状に湾曲したチェーン摺動面101aを有するブレードシュー101と、ブレードシュー101のチェーン摺動面101aと逆側に積層配置され、ブレードシュー101を介してチェーン110にばね力を作用させるための板ばね状の複数枚のブレードスプリング105と、ブレードシュー101の先端部103をスライド自在に支持するスライド面104bを有しかつ基端部102を回動自在に支持する支軸部104aを有するベース部材104とから主として構成されている。
【0004】
チェーンの運転時には、ブレードシュー101のチェーン摺動面101a上をチェーン110が摺動しつつ走行し、このとき、ブレードスプリング105の変形にともなう弾性反発力が押付荷重としてチェーン110に作用して、チェーンの張力が維持されるようになっている。
【0005】
また、チェーン110の運転中に弦振動が生じた結果、チェーン110からの荷重が増加したときには、チェーン110からの荷重を受けてブレードシュー先端部103がベース部材104のスライド面104b上を摺動しつつスライドする。このとき、ブレードシュー先端部103がスライド面104bから摩擦力を受けることにより、チェーンの弦振動が減衰されるようになっている。
【0006】
その一方、チェーンの弦振動の際に、チェーン110の張力が減少してチェーン110からの荷重が減少したときには、押し込まれていたブレードスプリング105の復元力により、ブレードシュー101が元の位置に戻ろうとする。このとき、スライド面104b上における力の釣り合いについて、図4を用いて説明する。
【0007】
チェーン張力が減少したときには、ブレードスプリング105の復元力によりブレードシュー101が元の位置に戻ろうとする結果、ブレードシュー先端部103からスライド面104bに対して、図示左方向の力F′が作用する。この力F′をスライド面104bに沿う方向の分力P′と、スライド面104bに直交する方向の分力W′とに分解すると、分力P′はブレードシュー先端部103をスライド面104bに沿って上方に引き上げる力として作用しており、分力W′はブレードシュー先端部103がスライド面104bを垂直に押し付ける力として作用している。
【0008】
このとき、ブレードシュー先端部103には、スライド面104bから分力W′の垂直抗力N′が作用しており、分力W′と垂直抗力N′は釣り合っている。また、ブレードシュー先端部103には、スライド面104bの摩擦係数をμとするとき、摩擦力μN′が分力P′と逆方向に作用している。
【0009】
この場合、スライド面104bからブレードシュー先端部103に作用する摩擦力μN′により、ブレードシュー101がすぐに元の位置に戻ることができず、その結果、チェーン張力の減少時にブレードテンショナ100からチェーン110に対して十分な押付力を作用させることができなくなって、音振性能が低下するという現象が生じ得る。このような現象は、とくにチェーンの張力変動が大きいバランサチェーンにブレードテンショナを適用した場合に、発生しやすい。
【0010】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、音振性能を向上できるブレードテンショナを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るブレードテンショナは、弧状に湾曲するチェーン摺動面を有するブレードシューと、ブレードシューのチェーン摺動面と逆側に配置され、ブレードシューを介してチェーンにばね力を作用させるための板ばね状のブレードスプリングと、ブレードシューの先端部をスライド自在に支持するスライド面を有しかつ基端部を回動自在に支持する支軸部を有するベース部材と、ブレードシューの基端部の回りに巻回して配設されるとともに、その一端側の腕の部分が最下層のブレードスプリングに当接しかつ他端側の腕の部分がベース部材に形成されたストッパ面に当接するように設けられたねじりコイルばねとを備えている。
【0012】
請求項1の発明によれば、運転中に生じたチェーンの弦振動により、チェーン張力が増加してチェーンからブレードシューに対する荷重が増加したときには、ブレードシュー先端部がベース部材のスライド面から受ける摩擦力により、チェーンの弦振動が減衰されるばかりでなく、ブレードスプリングの弾性反発力に加えてねじりコイルばねの弾性反発力がブレードシューを介してチェーンに作用するので、チェーンの弦振動の振れを抑制できる。
【0013】
また、この場合には、チェーンの弦振動により、チェーン張力が減少してチェーンからブレードシューに対する荷重が減少したときには、ブレードスプリングの復元力に加えて、ねじりコイルばねの復元力によるモーメントがベース部材の支軸部の回りに作用する。このモーメントにより、ブレードシュー先端部がベース部材の支軸部の回りをスライド面から離れる側に回動するので、ブレードシューがすぐに元の位置に戻ることができ、その結果、チェーン張力の減少時にブレードテンショナからチェーンに対して十分な押付力を作用させることができる。このようにして、音振性能を向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の一実施態様によるブレードテンショナを説明するための図であって、図1はブレードテンショナの正面図、図2はそのブレードシュー先端部部分の拡大図である。
【0015】
図1に示すように、ブレードテンショナ1は、弧状に湾曲したチェーン摺動面2aを有するブレードシュー2と、ブレードシュー2のチェーン摺動面2aと逆側に積層配置されるとともに、ブレードシュー2を介してチェーン10にばね力を作用させるための板ばね状の複数枚のブレードスプリング3と、ブレードシュー2を支持するベース部材4とから主として構成されている。
【0016】
ブレードシュー2の両端には、それぞれ溝21a,22aが形成されており、ブレードスプリング3の各端部は、これらの溝21a,22aにそれぞれ挿入されて係止されている。
【0017】
ベース部材4の一端には、ブレードシュー2の先端部21が接触しつつスライドし得るスライド面41が形成されている。ベース部材4の他端には、ブレードシュー2の基端部22を回動自在に支持する支軸部42の一端が固定されている。ベース部材4において、支軸部42の側方には、ストッパ面43が形成されている。また、ベース部材4には、ブレードテンショナをエンジン内に据え付けるための複数のボルト穴44が形成されている。
【0018】
ブレードシュー2の基端部22は、円筒状の外周面を有しており、基端部22の外周には、ねじりコイルばね5が装着されている。ねじりコイルばね5の一端側の腕の部分51は、最下層のブレードスプリング3に当接しており、また他端側の腕の部分52は、ベース部材4のストッパ面43に当接している。
【0019】
上述のように構成されるブレードテンショナにおいては、運転中に生じたチェーン10の弦振動により、チェーン張力が増加してチェーン10からブレードシュー2に対する荷重が増加したとき、ブレードシュー先端部21がベース部材4のスライド面41上を摺動し、このとき、スライド面41から受ける摩擦力により、チェーンの弦振動が減衰される。
【0020】
また、この場合には、ねじりコイルばね5の各腕の部分51,52が最下層のブレードスプリング3とストッパ面43の間で挟持されることにより、ブレードスプリング3の弾性反発力に加えてねじりコイルばね5の弾性反発力がブレードシュー2を介してチェーン10に作用するので、チェーンの弦振動の際の振れを抑制できる。
【0021】
さらに、この場合には、チェーン10の弦振動により、チェーン張力が減少してチェーン10からブレードシュー2に対する荷重が減少したときには、ブレードスプリング3の復元力に加えて、ねじりコイルばね5の復元力による図示反時計回りのモーメントMがベース部材4の支軸部42の回りに作用する(図2参照)。
【0022】
このモーメントMにより、ブレードシュー先端部21がベース部材4の支軸部42の回りをスライド面41から離れる側に回動するので、ブレードシュー2がすぐに元の位置に戻ることができ、その結果、チェーン張力の減少時においても、ブレードテンショナ2からチェーン10に対して十分な押付力を作用させることができるようになる。このようにして、音振性能を向上できる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るブレードテンショナによれば、ブレードシューの基端部の回りにねじりコイルばねを設け、ねじりコイルばねの一端側の腕の部分を最下層のブレードスプリングに当接させるとともに、他端側の腕の部分をベース部材のストッパ面に当接させるようにしたので、チェーン張力の減少時には、ねじりコイルばねによる復元力のモーメントをブレードシュー基端部の回りに発生させることができ、これにより、ブレードシューを迅速に元の位置に戻してチェーンに当接させることができ、その結果、ブレードテンショナの音振性能を向上できるようになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様によるブレードテンショナの正面図である。
【図2】ブレードテンショナ(図1)の先端部分拡大図である。
【図3】従来のブレードテンショナの正面図である。
【図4】ブレードテンショナ(図3)の先端部分拡大図である。
【符号の説明】
1: ブレードテンショナ
2: ブレードシュー
2a: チェーン摺動面
21: 先端部
22: 基端部
3: ブレードスプリング
4: ベース部材
41: スライド面
42: 支軸部
43: ストッパ面
5: ねじりコイルばね
51,52: 腕の部分
10: チェーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、チェーン摺動面を有するブレードシューと、これにばね力を作用させるための板ばね状のブレードスプリングとを備えたブレードテンショナに関し、詳細には、ブレードテンショナの音振性能の改良に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
自動車エンジンにおいて、タイミングチェーンやオイルポンプなどの補機駆動用チェーンに緊張力を作用させるためのテンショナとして、ブレードテンショナが用いられている。
【0003】
従来のブレードテンショナは、図3に示すように、弧状に湾曲したチェーン摺動面101aを有するブレードシュー101と、ブレードシュー101のチェーン摺動面101aと逆側に積層配置され、ブレードシュー101を介してチェーン110にばね力を作用させるための板ばね状の複数枚のブレードスプリング105と、ブレードシュー101の先端部103をスライド自在に支持するスライド面104bを有しかつ基端部102を回動自在に支持する支軸部104aを有するベース部材104とから主として構成されている。
【0004】
チェーンの運転時には、ブレードシュー101のチェーン摺動面101a上をチェーン110が摺動しつつ走行し、このとき、ブレードスプリング105の変形にともなう弾性反発力が押付荷重としてチェーン110に作用して、チェーンの張力が維持されるようになっている。
【0005】
また、チェーン110の運転中に弦振動が生じた結果、チェーン110からの荷重が増加したときには、チェーン110からの荷重を受けてブレードシュー先端部103がベース部材104のスライド面104b上を摺動しつつスライドする。このとき、ブレードシュー先端部103がスライド面104bから摩擦力を受けることにより、チェーンの弦振動が減衰されるようになっている。
【0006】
その一方、チェーンの弦振動の際に、チェーン110の張力が減少してチェーン110からの荷重が減少したときには、押し込まれていたブレードスプリング105の復元力により、ブレードシュー101が元の位置に戻ろうとする。このとき、スライド面104b上における力の釣り合いについて、図4を用いて説明する。
【0007】
チェーン張力が減少したときには、ブレードスプリング105の復元力によりブレードシュー101が元の位置に戻ろうとする結果、ブレードシュー先端部103からスライド面104bに対して、図示左方向の力F′が作用する。この力F′をスライド面104bに沿う方向の分力P′と、スライド面104bに直交する方向の分力W′とに分解すると、分力P′はブレードシュー先端部103をスライド面104bに沿って上方に引き上げる力として作用しており、分力W′はブレードシュー先端部103がスライド面104bを垂直に押し付ける力として作用している。
【0008】
このとき、ブレードシュー先端部103には、スライド面104bから分力W′の垂直抗力N′が作用しており、分力W′と垂直抗力N′は釣り合っている。また、ブレードシュー先端部103には、スライド面104bの摩擦係数をμとするとき、摩擦力μN′が分力P′と逆方向に作用している。
【0009】
この場合、スライド面104bからブレードシュー先端部103に作用する摩擦力μN′により、ブレードシュー101がすぐに元の位置に戻ることができず、その結果、チェーン張力の減少時にブレードテンショナ100からチェーン110に対して十分な押付力を作用させることができなくなって、音振性能が低下するという現象が生じ得る。このような現象は、とくにチェーンの張力変動が大きいバランサチェーンにブレードテンショナを適用した場合に、発生しやすい。
【0010】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、音振性能を向上できるブレードテンショナを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係るブレードテンショナは、弧状に湾曲するチェーン摺動面を有するブレードシューと、ブレードシューのチェーン摺動面と逆側に配置され、ブレードシューを介してチェーンにばね力を作用させるための板ばね状のブレードスプリングと、ブレードシューの先端部をスライド自在に支持するスライド面を有しかつ基端部を回動自在に支持する支軸部を有するベース部材と、ブレードシューの基端部の回りに巻回して配設されるとともに、その一端側の腕の部分が最下層のブレードスプリングに当接しかつ他端側の腕の部分がベース部材に形成されたストッパ面に当接するように設けられたねじりコイルばねとを備えている。
【0012】
請求項1の発明によれば、運転中に生じたチェーンの弦振動により、チェーン張力が増加してチェーンからブレードシューに対する荷重が増加したときには、ブレードシュー先端部がベース部材のスライド面から受ける摩擦力により、チェーンの弦振動が減衰されるばかりでなく、ブレードスプリングの弾性反発力に加えてねじりコイルばねの弾性反発力がブレードシューを介してチェーンに作用するので、チェーンの弦振動の振れを抑制できる。
【0013】
また、この場合には、チェーンの弦振動により、チェーン張力が減少してチェーンからブレードシューに対する荷重が減少したときには、ブレードスプリングの復元力に加えて、ねじりコイルばねの復元力によるモーメントがベース部材の支軸部の回りに作用する。このモーメントにより、ブレードシュー先端部がベース部材の支軸部の回りをスライド面から離れる側に回動するので、ブレードシューがすぐに元の位置に戻ることができ、その結果、チェーン張力の減少時にブレードテンショナからチェーンに対して十分な押付力を作用させることができる。このようにして、音振性能を向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の一実施態様によるブレードテンショナを説明するための図であって、図1はブレードテンショナの正面図、図2はそのブレードシュー先端部部分の拡大図である。
【0015】
図1に示すように、ブレードテンショナ1は、弧状に湾曲したチェーン摺動面2aを有するブレードシュー2と、ブレードシュー2のチェーン摺動面2aと逆側に積層配置されるとともに、ブレードシュー2を介してチェーン10にばね力を作用させるための板ばね状の複数枚のブレードスプリング3と、ブレードシュー2を支持するベース部材4とから主として構成されている。
【0016】
ブレードシュー2の両端には、それぞれ溝21a,22aが形成されており、ブレードスプリング3の各端部は、これらの溝21a,22aにそれぞれ挿入されて係止されている。
【0017】
ベース部材4の一端には、ブレードシュー2の先端部21が接触しつつスライドし得るスライド面41が形成されている。ベース部材4の他端には、ブレードシュー2の基端部22を回動自在に支持する支軸部42の一端が固定されている。ベース部材4において、支軸部42の側方には、ストッパ面43が形成されている。また、ベース部材4には、ブレードテンショナをエンジン内に据え付けるための複数のボルト穴44が形成されている。
【0018】
ブレードシュー2の基端部22は、円筒状の外周面を有しており、基端部22の外周には、ねじりコイルばね5が装着されている。ねじりコイルばね5の一端側の腕の部分51は、最下層のブレードスプリング3に当接しており、また他端側の腕の部分52は、ベース部材4のストッパ面43に当接している。
【0019】
上述のように構成されるブレードテンショナにおいては、運転中に生じたチェーン10の弦振動により、チェーン張力が増加してチェーン10からブレードシュー2に対する荷重が増加したとき、ブレードシュー先端部21がベース部材4のスライド面41上を摺動し、このとき、スライド面41から受ける摩擦力により、チェーンの弦振動が減衰される。
【0020】
また、この場合には、ねじりコイルばね5の各腕の部分51,52が最下層のブレードスプリング3とストッパ面43の間で挟持されることにより、ブレードスプリング3の弾性反発力に加えてねじりコイルばね5の弾性反発力がブレードシュー2を介してチェーン10に作用するので、チェーンの弦振動の際の振れを抑制できる。
【0021】
さらに、この場合には、チェーン10の弦振動により、チェーン張力が減少してチェーン10からブレードシュー2に対する荷重が減少したときには、ブレードスプリング3の復元力に加えて、ねじりコイルばね5の復元力による図示反時計回りのモーメントMがベース部材4の支軸部42の回りに作用する(図2参照)。
【0022】
このモーメントMにより、ブレードシュー先端部21がベース部材4の支軸部42の回りをスライド面41から離れる側に回動するので、ブレードシュー2がすぐに元の位置に戻ることができ、その結果、チェーン張力の減少時においても、ブレードテンショナ2からチェーン10に対して十分な押付力を作用させることができるようになる。このようにして、音振性能を向上できる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るブレードテンショナによれば、ブレードシューの基端部の回りにねじりコイルばねを設け、ねじりコイルばねの一端側の腕の部分を最下層のブレードスプリングに当接させるとともに、他端側の腕の部分をベース部材のストッパ面に当接させるようにしたので、チェーン張力の減少時には、ねじりコイルばねによる復元力のモーメントをブレードシュー基端部の回りに発生させることができ、これにより、ブレードシューを迅速に元の位置に戻してチェーンに当接させることができ、その結果、ブレードテンショナの音振性能を向上できるようになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様によるブレードテンショナの正面図である。
【図2】ブレードテンショナ(図1)の先端部分拡大図である。
【図3】従来のブレードテンショナの正面図である。
【図4】ブレードテンショナ(図3)の先端部分拡大図である。
【符号の説明】
1: ブレードテンショナ
2: ブレードシュー
2a: チェーン摺動面
21: 先端部
22: 基端部
3: ブレードスプリング
4: ベース部材
41: スライド面
42: 支軸部
43: ストッパ面
5: ねじりコイルばね
51,52: 腕の部分
10: チェーン
Claims (1)
- チェーンに緊張力を作用させるためのブレードテンショナであって、
弧状に湾曲するチェーン摺動面を有するブレードシューと、
前記ブレードシューの前記チェーン摺動面と逆側に配置され、前記ブレードシューを介してチェーンにばね力を作用させるための板ばね状のブレードスプリングと、
前記ブレードシューの先端部をスライド自在に支持するスライド面を有し、前記ブレードシューの基端部を回動自在に支持する支軸部を有するベース部材と、
前記ブレードシューの前記基端部の回りに巻回して配設されるとともに、その一端側の腕の部分が最下層の前記ブレードスプリングに当接しかつ他端側の腕の部分が前記ベース部材に形成されたストッパ面に当接するように設けられたねじりコイルばねと、
を備えたブレードテンショナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201431A JP2005042779A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | ブレードテンショナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201431A JP2005042779A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | ブレードテンショナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005042779A true JP2005042779A (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=34261491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003201431A Pending JP2005042779A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | ブレードテンショナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005042779A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009513911A (ja) * | 2005-10-26 | 2009-04-02 | ボーグワーナー・インコーポレーテッド | マルチストランドテンション用の機械的ストラップテンショナ |
JP2009533627A (ja) * | 2006-04-11 | 2009-09-17 | ボーグワーナー・インコーポレーテッド | 直列スプリングブレードテンショナ |
JP2010007813A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Borgwarner Inc | テンショニング装置 |
CN103052779A (zh) * | 2011-05-20 | 2013-04-17 | 雅马哈发动机株式会社 | 发动机和骑乘型车辆 |
CN105927720A (zh) * | 2015-02-27 | 2016-09-07 | 株式会社椿本链条 | 张紧装置杆 |
-
2003
- 2003-07-25 JP JP2003201431A patent/JP2005042779A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009513911A (ja) * | 2005-10-26 | 2009-04-02 | ボーグワーナー・インコーポレーテッド | マルチストランドテンション用の機械的ストラップテンショナ |
JP2009533627A (ja) * | 2006-04-11 | 2009-09-17 | ボーグワーナー・インコーポレーテッド | 直列スプリングブレードテンショナ |
JP2010007813A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Borgwarner Inc | テンショニング装置 |
CN103052779A (zh) * | 2011-05-20 | 2013-04-17 | 雅马哈发动机株式会社 | 发动机和骑乘型车辆 |
CN105927720A (zh) * | 2015-02-27 | 2016-09-07 | 株式会社椿本链条 | 张紧装置杆 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2520620C2 (ru) | Устройство натяжения | |
JP3786917B2 (ja) | テンションニングアイドラ | |
KR101390133B1 (ko) | 텐셔너 | |
JP4619072B2 (ja) | 枢支チェーンガイド・テンショナアーム組立体 | |
JP3871746B2 (ja) | ディスクブレーキ用パッドクリップ | |
JP2017514080A (ja) | オービタル・テンショナ | |
JP6532592B2 (ja) | 二次ダンピング機構付きテンショナ | |
JP2004516426A5 (ja) | ||
JP2005042779A (ja) | ブレードテンショナ | |
JP2001355688A (ja) | ブレードテンショナ | |
JP3753373B2 (ja) | チェーン用ブレードテンショナシステム | |
JP2002517678A (ja) | 圧縮バネによって作動される減衰シューを備えたテンショナ | |
JP2004522912A5 (ja) | ||
JP2009509101A (ja) | 摩擦減衰ブレードテンショナ | |
JP2005127506A (ja) | ブレードスプリングを備えた追従性チェーンガイド | |
ATE426113T1 (de) | Spannvorrichtung mit mechanischer dampfung fur einen zugmitteltrieb | |
JP3584898B2 (ja) | ドラム用フットペダル装置 | |
FR2743092A1 (fr) | Dispositif d'arret d'une broche de machine textile entrainee par une courroie | |
JP4791659B2 (ja) | ブレードテンショナ | |
JP2008233887A (ja) | 緩衝装置 | |
JP3988977B2 (ja) | チェーン用ブレードテンショナシステム | |
KR20200048461A (ko) | 차량용 오토텐셔너 | |
KR100566361B1 (ko) | 선형 텐셔너 | |
JP3755132B2 (ja) | チェーン用ブレードテンショナシステム | |
JP2005042757A (ja) | チェーン駆動装置 |