JP2005042195A - 耐胴切れ性に優れるボトル缶用アルミニウム合金板 - Google Patents

耐胴切れ性に優れるボトル缶用アルミニウム合金板 Download PDF

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洋 齊藤
Akinori Yuda
晃典 湯田
Akinao Takeda
明直 武田
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Abstract

【課題】しごき加工時の耐胴切れ性に優れ、適度な強度のボトル缶材を得る。
【解決手段】 質量%でSi:0.2〜0.4%、Fe:0.25〜0.55%、Cu:0.15〜0.35%、Mn:0.7〜1.2%、Mg:0.8〜1.4%、Zn:0.10〜0.3%、Ti:0.01〜0.15%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成を有し、素材の伸びが2〜4.8%、ベーキング後の耐力が240〜270MPaであるアルミニウム合金板を使用する。耳率を低くしたままで、しごき加工時の耐胴切れ性に優れ、適度な強度のボトル缶材を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、胴部、肩部、口部が一体成形されたボトル型飲料缶用のアルミニウム合金板に係り、特に耐胴切れ性に優れるボトル型飲料缶用のアルミニウム合金板に係るものである。
従来、飲料用アルミニウム缶は、アルミニウム合金板に絞り、しごき加工を行うことによって製造され缶胴部と缶底部が一体の2ピース缶が一般的であり、さらにイージーオープンエンドと呼ばれる缶蓋の簡易開口部をタブ操作により開口する方式が主流であった。
これに対し最近では缶入り飲料などの需要増加に伴って、キャップにより再密封可能なアルミニウム合金製のボトル型の飲料缶の需要が急速に高まってきている。
従来の技術として、ボトル缶用アルミニウム板が開示されている。(例えば、特許文献1参照。)
特開2002−256366号公報
ボトル缶の場合、しごき加工時に胴部より口部の板厚を厚くしてネッキング加工、ネジ加工時の強度を確保する。このようにボトル缶はしごき加工中の胴部と口部の板厚差は従来缶に比べて大きくなるため、しごき加工中に胴切れを生じ易く、素材にはより優れた耐胴切れ性が要求される。加えてボトル缶の場合は上記のようにしごき加工後は胴部が薄くて缶としての強度が不足するため、ベーキング後の耐力で240〜270MPa、好ましくは251〜260MPaが必要である。
このように本発明は合金組成、ベーキング後の耐力および伸びを適正範囲に規制して組み合せることによって耳率を低くしたままで、しごき加工時の耐胴切れ性に優れ、適度な強度のボトル缶材を得ることを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、質量%でSi:0.2〜0.4%、Fe:0.25〜0.55%、Cu:0.15〜0.35%、Mn:0.7〜1.2%、Mg:0.8〜1.4%、Zn:0.10〜0.3%、Ti:0.01〜0.15%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成を有し、素材の伸びが2〜4.8%、ベーキング後の耐力が240〜270MPaであるアルミニウム合金板を、ボトル缶用の板材とした。
また、耳率を6%以下とすることでネック加工工程以降のトリミング工程を少なくすることができる。
本発明のアルミニウム合金板によれば、質量%でSi:0.2〜0.4%、Fe:0.25〜0.55%、Cu:0.15〜0.35%、Mn:0.7〜1.2%、Mg:0.8〜1.4%、Zn:0.10〜0.3%、Ti:0.01〜0.15%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成を有し、素材の伸びが2〜4.8%、ベーキング後の耐力が240〜270MPaであるので、該アルミニウム合金板を使用すれば、合金組成、ベーキング後の耐力および伸びを適正範囲に規制して組み合せることによって耳率を低くしたままで、しごき加工時の耐胴切れ性に優れ、適度な強度のボトル缶材を得ることができる。
まず本発明のアルミニウム合金の組成限定理由から説明する。
Si:0.2〜0.4%
Siは同時に含有されるMgとともに化合物を形成し硬化作用を及ぼすほか、Al,Mn,Feなどとも金属間化合物を形成して、しごき成形時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。Si含有量が0.2%未満では、所望の潤滑性能を発揮できず、ダイスへの焼き付きを防止するのに不十分である。一方、Si含有量が0.4%を超えると脆くなり加工性が劣化する。したがってSiの適正含有量は0.2〜0.4%と設定する。
Fe:0.25〜0.55%
Feは結晶粒の微細化と、しごき成形加工時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。0.25%未満では所望の効果が得られず、0.55%を超えると脆くなり加工性が劣化する。したがってFeの適正含有量は0.25〜0.55%である。なお、同様の理由で下限を0.35%、上限を0.5%とするのが望ましい。
Cu:0.15〜0.35%
CuはMgと金属間化合物を形成し易く、硬化作用に寄与する。0.15%未満ではこれらの効果が乏しく、0.35%を超えると加工性が劣化する。したがってCu含有量は0.15〜0.35%に限定する。なお、同様の理由で下限を0.2%、上限を0.3%とするのが望ましい。
Mn:0.7〜1.2%
MnはFe、Si、Al等とともに金属間化合物を形成し易く、しごき成形加工時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。0.7%未満では所望の硬化特性が得られず、1.2%を超えると脆くなり加工性が劣化する。したがってMn含有量を0.7〜1.2%に限定する。なお、同様の理由で下限を0.8%、上限を1.1%とするのが望ましい。
Mg:0.8〜1.4%
Mgは固溶体強化作用を有し、圧延加工時に加工硬化性を高めるとともに、前記SiやCuと共存することで分散析出硬化作用を発揮する。0.8%未満ではこれらの作用効果が十分発揮されず、1.4%を超えるとベーキング後の耐力が高くなりすぎて加工性が劣化する。したがってMg含有量を0.8〜1.4%に限定する。なお、同様の理由で下限を0.9%、上限を1.3%とするのが望ましい。
Zn:0.10〜0.3%
Znは析出するMg、Si、Cuの金属間化合物を微細化する作用を有する。0.10%未満では上記作用が不十分で、0.3%を超えると加工性と耐食性が劣化する。したがってZn含有量を0.10〜0.3%に限定する。なお、同様の理由で下限を0.15%、上限を0.25%とするのが望ましい。
Ti:0.01〜0.15%
Tiは結晶粒を微細化し、加工性を改善する効果を発揮する。0.01%未満ではこれらの効果が発揮されず、0.15%を超えると粗大な化合物ができて加工性が劣化する。したがってTi含有量を0.01〜0.15%に限定する。なお、同様の理由で下限を0.01%、上限を0.10%とするのが望ましい。
前記した必須成分のほかに、不純物として質量%で、Zr:0.1%以下、Cr:0.1%以下を含んでもよい。
素材の伸び:2〜4.8%
素材の伸びが2%未満では絞り加工性が低下し、4.8%を超えると耐胴切れ性が低下する。本発明で規定した伸びと、ベーキング後の耐力とによって、ボトル缶の良好な成形性が確保できる。素材の伸びを4.8%以下に抑えるには最終冷延後に安定化焼鈍を行わないことが好ましい。
ベーキング後の耐力:240〜270MPa
ベーキング後の耐力が240MPa未満ではボトル缶としての強度が確保できず、270MPaを超えるとネック加工、ネジ加工、カール加工などの成形性が劣化する。好ましくは251〜260MPaである。ベーキング後の耐力は素材製造時に溶体化処理(500℃以上で連続焼鈍で行われる中間焼鈍)を行っていればベーキングによって素材に含まれる元素が金属間化合物の折出硬化により胴部の強度を確保する。また、素材製造時に溶体化処理を行わなければ析出硬化は生じないが、本発明ではベーキング後の耐力が240〜270MPaとなっていればよい。上記連続焼鈍では、加熱速度10〜200℃/秒、保持温度500〜560℃、保持時間1〜30秒、冷却速度10〜200℃/秒を例示することができる。また、本発明の規定範囲の伸びとベーキング後の耐力とによってネック加工、ネジ加工、カール加工などの成形性も良好である。
耳率:6%以下
耳率が6%を超えるとネック加工工程以降のトリミング回数が増えるので好ましくない。耳率6%以下にするには最終冷延率を88%以下とするのが望ましいが、製法は限定されない。耳率の好ましい範囲は3%以下である。本発明は耳率を6%以下に抑えながら上記の伸びとベーキング後の耐力を得ることができる。
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
素材として表1に示すアルミニウム合金を使用した。それぞれの合金の溶湯を常法により半連続鋳造によりスラブに鋳造した。ついで600℃に加熱して均質化処理を行った後、板厚6.5mmまで熱間圧延し、引き続き板厚0.4mmまで冷間圧延をした。なお冷間圧延途中で1.2mm厚で360℃、1.0mm厚で550℃で連続焼鈍炉で中間焼鈍を施した。なお、比較例3では熱間圧延を4.0mmまで行い、上記中間焼鈍を行わなかった。また、比較例1では、上記中間焼鈍を行ったが、最終冷延後にさらに160℃×2時間の安定化焼鈍を行った。その他の試験例では安定化焼鈍を行わなかった。
このようにして得られたアルミニウム合金板のブランク材を使用してボトル型飲料缶に加工した。耳率は直径62mmのブランクを33.8mmのポンチで絞って形成した絞りカップの耳高さから算出した。
ベーキング条件は、210℃、10分である。
耐胴切れ性は1000缶作製し、胴切れが発生しなかったものを○、1〜9缶胴切れがあったものを△、10缶以上胴切れがあったものを×として評価した。
成形加工性はカール加工性で評価した。カール加工性は口部の開口端にカール加工を施し、目視で判定を行った。カール部に割れが認められなかった場合は○、強度なひび割れが認められた場合やトリミングを必要とした場合は×を付した。
缶強度の評価として、座屈試験を行ってコラム強度を求め、1800N以上に○印を、1700〜1800N未満に△印を、1700N未満に×印を付して評価した。
Figure 2005042195

Claims (2)

  1. 質量%でSi:0.2〜0.4%、Fe:0.25〜0.55%、Cu:0.15〜0.35%、Mn:0.7〜1.2%、Mg:0.8〜1.4%、Zn:0.10〜0.3%、Ti:0.01〜0.15%を含有し、残部が不可避的不純物を含むAlからなる組成を有し、素材の伸びが2〜4.8%、ベーキング後の耐力が240〜270MPaであることを特徴とする耐胴切れ性に優れるボトル缶用アルミニウム合金板。
  2. 耳率が6%以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐胴切れ性に優れるボトル缶用アルミニウム合金板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007162056A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Mitsubishi Alum Co Ltd ボトル型飲料缶用アルミニウム合金板
JP2008057019A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Universal Seikan Kk 飲料缶用アルミニウム合金板およびそれを用いた容器
CN109266888A (zh) * 2018-12-03 2019-01-25 东北轻合金有限责任公司 一种308合金铸锭的及其制备方法和应用

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