JP2005041436A - 鉄道車両の横揺れ抑制装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】トンネル突入時や、すれ違い時の空気変動に起因する鉄道車両の横揺れを防ぐ。
【構成】空気変動の発生要因となる車両あるいはトンネルの位置情報、及び自車両の位置情報とを予め得、これらの位置情報の差が所定の範囲内になったときにダンパを制御し、従来では追従できなかった急激な横揺れを防止する。
【選択図】 図1
【構成】空気変動の発生要因となる車両あるいはトンネルの位置情報、及び自車両の位置情報とを予め得、これらの位置情報の差が所定の範囲内になったときにダンパを制御し、従来では追従できなかった急激な横揺れを防止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、鉄道車両の横揺れ抑制のための装置に関する。
従来の横揺れ抑制装置を備えた鉄道車両の例を図5に示す。図5において、1は車体、2は車体を支える空気バネ、3は台車、4は車輪である。5は横揺れを抑制するダンパであり、ダンパ操作手段7により前記ダンパ5に送り込む圧縮空気の圧力を調節している。
車体1の横揺れ抑制は、横揺れセンサ6にて横揺れを検知し、この横揺れを防止する方向に前記ダンパ5内の圧縮空気を圧縮させて調節している。実際は、横揺れセンサ6が横揺れを検知すると、ダンパ操作手段7に対して横揺れ加速度(Yaccel)を出力し送信する。この横揺れ加速度(Yaccel)は、車体にかかる力(F=ma)に比例したデータという意である。ここで、前記ダンパ操作手段7は、この横揺れ加速度(Yaccel)に基づいて、ダンパ5内の圧縮空気を調節して車体の横揺れを抑制している。このような従来技術に基づき、横揺れが問題となるカーブ領域を考慮して予め格納したダンパ減衰力データと実際の車両速度、水平横方向加速度とを比較し、ダンパ減衰力を調節する技術もよく知られているところである(特許文献1)。
ところで、上述した従来技術では、カーブなどの高速走行時における車両の横揺れを抑制することは可能であるが、隣接するレールを走行する車両(対向車両や、待ち合わせのため停車中の車両からみた追い越し車両)とのすれ違い時およびトンネル突入時における、列車周辺の空気圧変動に伴う横揺れを防止することができない。
例えば、上記従来技術を新幹線電車などに取り付けたものでは、1.5〜2.0Hzの横揺れを抑制対象としている。つまり、レールの狂いや、自車両から生じる気流の乱れ(これを一般にカルマン渦と呼ばれる)の要因で車両の走行時に発生する横揺れは、上記周波数の範囲内が最も顕著であり、乗客の乗り心地に影響を及ぼしていた。よって、このレールの狂い、カルマン渦等の要因で発生する上記周波数域の横揺れに限れば、従来の方式で抑制すればよかったわけである。例えば、先頭車両がトンネル出入り口に差し掛かり、所定値を超えた大きな振動があったことを検出し、通信手段を介して後続車両に連絡し、後続車両のダンパ減衰力を変更する技術は良く知られている(特許文献2)。前述の従来技術におけるダンパの制御周期、すなわち前回制御開始時間から今回制御開始時間までに要する時間はおよそ10msであるから、上記周波数範囲内の横揺れを抑制することは充分可能であった。
特開平10−258739号公報
特開平11−020691号公報
しかし、隣接するレールの車両とのすれ違い時およびトンネル突入時における、列車周辺の気圧変動に伴う急激な横揺れは、すれ違い時の速度やトンネル形状にも拠るが、少なくとも実際の横揺れを検知してからダンパを操作する従来の制御周期では追従できない周波数になるため、上記の従来技術では瞬間的な横揺れ抑制が不可能となっていた。また、このような車体に直接作用する横揺れ(加振力)に対しては,ダンパのもつ弾性力によって、上記の急激な横揺れをかえって増幅させてしまうという問題も生じていた。
前記目的を達成するため、本発明に係る鉄道車両は、すれ違い時やトンネル突入時等の場合に、すれ違う車両やトンネルの位置情報を基にダンパを操作し、急激な横揺れを抑制することを特徴とする。
本発明によれば、制御周期の限界から従来のダンパでは抑制することができなかった空気圧変動による急激な横揺れを、この急激な横揺れの発生要因となる車両やトンネルなどの位置情報と自車両の位置情報とを元にして、ダンパを操作することで抑制できる。このため、従来のダンパに特別な機能を新たに追加したりすることなく、位置情報を入手できるシステム等が網羅されてさえいれば、鉄道車両の乗り心地を著しく改善することができる。
すれ違い時やトンネル突入時等の場合に、自車両の位置とすれ違う車両やトンネルの位置との差を基にダンパを操作し、急激な横揺れを抑制するようにした。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する図において、図5と共通する部分には、同一符号を付すものとする。図1は、本発明における第1の実施形態を示す図である。新幹線電車の場合、その運行は自動列車制御装置(ATCと称される)によって管理されている。ATC(Automatic train control)は、先行列車の位置、前方の曲線区間、勾配などによる速度制限の有無、その他の条件を考慮して、その時点におけるその区間内の制限速度を閉そく区間毎に指定し、仮に列車速度がそれを超過すれば、制限速度以下になるまでブレーキをかけることを主目的とするシステムであるが、ATC地上設備10は、軌道回路を通して、各列車に許容速度信号を伝えるとともに、各列車の走行位置、そして地理的情報(停車駅位置、トンネル位置)をも伝えている。
11はATC車両側受信部である。ATC車両側受信部11内の対向列車位置検出部9は、ATC地上設備から送られてくるATC信号(ATCsignal)から、次にすれ違う対向列車の走行位置Posi−Bを得て、すれ違い時ダンパ操作部8に出力する。このすれ違い時ダンパ操作部8は、図2のフローに示すように、自分の走行位置Posi−Aと前記対向車両の走行位置Posi−Bを比較し、その距離の差がある設定距離以内になった場合、ダンパ5に圧縮空気を最大限送り込んでダンパの弾性力を最小として固定し、すれ違い後にダンパの操作を通常の操作に戻す。このように、列車すれ違い時にダンパの弾性力を最小として固定し、列車間の気圧変動に伴う急激な横揺れを防止することができる。
図3に本発明における第2の実施形態を示す。ATC車両側受信部11内のトンネル位置検出部13は、ATC地上設備から送られてくるATC信号(ATCsignal)から、次に突入するトンネル位置Posi−Cを検出し、トンネル突入時ダンパ操作部12に出力、送信する。図4に示すように、トンネル突入時ダンパ操作部12は、自分の走行位置Posi−Aとトンネル位置Posi−Cを比較し、その距離の差がある設定距離以内になった場合、ダンパ5に圧縮空気を最大限送り込んでダンパの弾性力を最小にして固定し、トンネル突入後、ダンパ操作を通常の操作に戻す。このように、トンネル突入時にダンパの弾性力を最小として固定し、気圧変動に伴う急激な横揺れを防止することができる。
なお、図1のすれ違い時ダンパ操作部8及び図3のトンネル突入時ダンパ操作部12には実質的な差はほとんどなく、これらを兼用した装置を容易に設計できることはいうまでもない。すなわち、空気圧変動による急激な横揺れの発生要因となる他車両(対向車両や追い越し車両)、そしてトンネルなどの位置情報をあらかじめ得ることができるシステムであれば、自分の位置との相関関係からダンパ弾性力を最小とする時点が導出できるためである。
さらに、新幹線以外の在来線や地下鉄にもATC、またさらに高度化した運行管理システムが適用されているため、新幹線同様、本発明を適用することができる。
また、実施例1、2では、すれ違い時ダンパ操作部8、トンネル突入時ダンパ操作部12において距離の差を求める構成を説明したが、ATCや運行管理システムで距離の差を求め、この距離の差を車両に送信してダンパを操作するようにしても良いことは勿論である。
1 車体
2 車体1を支える空気バネ
3 台車
4 車輪
5 ダンパ
6 横揺れセンサ
7 ダンパ操作手段
8 すれ違い時ダンパ操作部
9 対向列車位置検出部
10 ATC地上設備
11 ATC車両側受信部
12 トンネル突入時ダンパ操作部
13 トンネル位置検出部
2 車体1を支える空気バネ
3 台車
4 車輪
5 ダンパ
6 横揺れセンサ
7 ダンパ操作手段
8 すれ違い時ダンパ操作部
9 対向列車位置検出部
10 ATC地上設備
11 ATC車両側受信部
12 トンネル突入時ダンパ操作部
13 トンネル位置検出部
Claims (5)
- 横揺れを抑制するダンパを備えた鉄道車両において、鉄道車両周辺の空気圧変動に伴う急激な横揺れの発生要因である対象物と自車両の距離を求め、この距離に基づいて横揺れを抑制するように前記ダンパの弾性力を操作することを特徴とする鉄道車両の横揺れ抑制方法。
- 前記対象物と自車両の距離は、自車両において対象物の位置情報、及び自車両の位置情報を得て、これらの位置情報の差として求めることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の横揺れ抑制方法。
- 前記対象物と自車両の距離は、自動列車制御装置から与えられることを特徴とする鉄道車両の横揺れ抑制方法。
- 前記対象物は、トンネルであることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の鉄道車両の横揺れ抑制方法。
- 前記対象物は、対向車両あるいは追い越し車両であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の鉄道車両の横揺れ抑制方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003280348A JP2005041436A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | 鉄道車両の横揺れ抑制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003280348A JP2005041436A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | 鉄道車両の横揺れ抑制装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005041436A true JP2005041436A (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=34266202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003280348A Pending JP2005041436A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | 鉄道車両の横揺れ抑制装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005041436A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006327529A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 車体振動制御装置及び車体振動制御方法 |
JP2009018640A (ja) * | 2007-07-10 | 2009-01-29 | Kayaba Ind Co Ltd | 鉄道車両の制振装置 |
JP2010285117A (ja) * | 2009-06-15 | 2010-12-24 | Hitachi Ltd | 車両の振動制御システム |
JP2012521931A (ja) * | 2009-03-30 | 2012-09-20 | ボンバルディアー トランスポーテーション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 横揺れ補償を有する車両 |
JP2014012452A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Hitachi Ltd | 鉄道車両の振動抑制装置 |
-
2003
- 2003-07-25 JP JP2003280348A patent/JP2005041436A/ja active Pending
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JP2010285117A (ja) * | 2009-06-15 | 2010-12-24 | Hitachi Ltd | 車両の振動制御システム |
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