JP2005041097A - 押出成形装置および押出成形方法 - Google Patents

押出成形装置および押出成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 溶融物の吹き出しを有効に防止できるとともに、生産効率に優れた押出成形装置および押出成形方法を提供する。
【解決手段】 原料を加熱溶融させて押し出す押出機2と、押出機2から押し出した溶融物を金型3に流入させる流路装置30と、金型3を保持する金型保持装置7とを備えた押出成形装置1またはそれを用いた押出成形方法であって、流路装置30は、一端側が押出機2の出口側に連通され他端側が金型3の注入口に連通される流路37aと、流路37aに連通して設けられて溶融物を貯留できる貯留部37bを有する流路形成部32と、流路形成部32を金型3に対して離接方向に移動可能に保持する保持体31と、保持体31に保持された流路形成部32を離接方向に移動させる駆動手段21と、貯留部の容積を調整するための容積調整手段39と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、押出成形装置および押出成形方法に関し、特に、金型への溶融物の注入効率に優れた押出成形装置および押出成形方法に関する。
従来、熱可塑性樹脂を主原料として成形品を製造する押出成形装置においては、押出機にて加熱溶融状態にした樹脂等の原料を金型に注入している。したがって、押出機と、金型との接続をするために流路形成部が必要となる。このような流路形成部の一例として、図13に示すように、押出機134の吐出口137、156の先端に屈曲したノズル138、157を上下方向に複数個設け、当該複数のノズル138、157を金型に形成された原料注入口140、154に、それぞれ挿入するように構成したものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−331521号 (特許請求の範囲、図5)
しかしながら、押出機の吐出口と、金型とを、ノズルで連結しただけの構成では以下のような問題が見られた。すなわち、押出機から金型へ溶融物を注入する際には、押出機内のスクリュー等によって溶融物を一定の圧力で押し出しており、注入終了時点で、金型からノズルを切り離すと、溶融物が外部に吹き出してしまい、ノズル等の周辺に溶融物が飛び散るという問題があった。
また、通常、金型の入口には注入される溶融物を一旦貯留するための小室が設けられているが、その部分に溶融樹脂が残留し、成型品において、大きなバリができるという問題もあった。
さらに、複数のノズルを上下方向に設けた場合、金型の交換に手間や時間がかかる一方、スペースや位置合わせの関係上、複数の金型を用いて、溶融樹脂等を交互に注入することは困難であった。
そこで、上述した問題点につき、発明者により鋭意検討した結果、押出機と、金型とを連結する流路装置の流路内に貯留部を設けて、金型から流路装置を外す際に、減圧した状態で溶融物を一時的に貯留できる構造とすることにより、溶融物の吹き出しを防止できるとともに、成形品におけるバリの発生を可及的に少なくできることを見出し、本発明を完成させたものである。
本発明によれば、原料を加熱溶融させて押し出すための押出機と、当該押出機から押し出した溶融物を金型に流入させるための流路装置と、金型を保持するための金型保持装置と、を備えた押出成形装置であって、流路装置は、一端側が押出機の出口側に連通され、他端側が金型の注入口に連通される流路と、当該流路に連通して設けられて溶融物を貯留するための貯留部を有する流路形成部と、当該流路形成部を、金型に対して離接方向に移動可能に保持する保持体と、当該保持体に保持された流路形成部を離接方向に移動させる駆動手段と、貯留部の容積を調整するための容積調整手段と、を備えた押出成形装置が提供され、上記の問題点を解決することができる。
また、本発明の押出成形装置を構成するにあたり、流路装置は、金型の端部に設けられた注入口に連結できるように配置または移動可能に構成してあることが好ましい。
また、本発明の押出成形装置を構成するにあたり、金型保持装置は、架台上に設置された走行レールと、当該走行レール上に設置された複数の置台と、これら複数の置台を連結する連結手段と、を備えることが好ましい。
また、本発明の押出成形装置を構成するにあたり、連結手段は、一つ以上のシリンダから構成してあり、複数の置台の間の距離が可変であることが好ましい。
また、本発明の押出成形装置を構成するにあたり、容積調整手段は、貯留部内を、貯留部の内壁に沿って移動可能なピストンを含むことが好ましい。
また、本発明の押出成形装置を構成するにあたり、貯留部の径を、流路の径よりも大きくすることが好ましい。
なお、貯留部および流路の断面がそれぞれ円形である場合には、各直径を制御すれば良く、また、貯留部および流路の断面がそれぞれ非円形である場合には、貯留部の面積が、流路の面積よりも大きくなるように、断面寸法を制御すれば良い。
また、本発明の別の態様は、原料を加熱溶融させて押し出すための押出機と、当該押出機から押し出した溶融物を金型に送るための流路装置と、金型を保持するための金型保持装置と、を備えた押出成形装置を用いた押出成形方法であって、流路装置の吐出口および金型の注入口を接続する接続工程と、押出機から吐出される溶融物を、流路装置に形成された流路を通じて金型に注入する注入工程と、流路の容積を拡大して流路内の内圧を減圧するとともに金型側に残留する余分な溶融物を流路装置側に戻す減圧工程と、流路装置の吐出口および金型の注入口を切り離す切離工程と、を含む押出成形方法である。
また、本発明の押出成形方法を実施するにあたり、複数の金型を設置し、これら複数の金型の位置を移動させて、溶融物の注入と、溶融物の冷却とを交互に繰り返すことが好ましい。
本発明の押出成形装置によれば、流路装置を金型から外す際に、容積調整手段によって、流路と連通している貯留部の容積を、任意に変化させることができる。したがって、流路と貯留部とで形成される容積を、溶融物注入時よりも大きくして、流路および貯留部の内圧を減圧状態にすることができ、その結果、注入口から原料が吹き出すことを有効に防止することができる。
また、金型の小室における余分な溶融物についても、貯留部に流出させることができるために、成形品におけるバリを小さくすることもできる。
また、流路装置を金型の端部(縁部)に設けられた注入口に連結できるように配置または移動可能としていることにより、流路装置を金型保持装置の側方に設置することができる。したがって、流路装置を金型保持装置の中央部に配置した場合と比較して、金型を載置した状態であっても、そのまま流路装置のメンテナンスおよび清掃をすることができる。また、金型の大きさや長さが成形品の種類に応じて変化する場合があるが、そのような場合であっても金型の端部に注入口が設けられていることにより、注入口と、流路装置との位置合わせや、連結が容易に実施できる。
また、金型保持装置は、架台上に設置された走行レールと、当該走行レール上に、走行可能に設置された複数の置台を設け、これら置台上に金型が設置されていることにより、複数の金型に対して注入、冷却を交互に繰り返すことができ、作業効率を著しく向上させることができる。
また、複数の置台の間の距離を、少なくとも一つのシリンダを用いて可変に連結してあることにより、複数の置台の相対位置を自由に変えることができる。したがって、流路装置を中心として、メンテナンスおよび清掃時のスペース確保が自由にできる。
また、容積調整手段を、貯留部内を、貯留部内壁に沿って移動可能なピストンを含むことにより、流路と連通する貯留部の容積変更をきわめて単純な構造で実現できる。しかも、ピストンの位置を適宜変更するだけで、流路と連通する貯留部の容積を任意に変更できるために、押出機側の吐出量や金型注入口の大きさに応じて最適の容量に調整することができる。
また、貯留部の径を、流路の径よりも大きく設定することにより、貯留部の圧力状態の調整が容易になったり、長さを短くして、流路装置を小型化したりすることができる。
また、本発明の押出成形方法によれば、流路装置を金型から外す際に、流路装置の流路と連通している貯留部の容積を大きくすることにより、流路と貯留部とで構成される容積を溶融物注入時よりも大きくして、流路および貯留部の内圧を減圧することができる。その結果、注入口から原料が吹き出すのを防止できる。また、金型における余分な溶融物を流路装置側に逃がすことができるために、製品のバリを小さくすることもできる。
また、押出成形方法を実施するにあたり、金型保持装置上に複数の金型を設置し、これら複数の金型を往復移動させて、交互に溶融物の注入および冷却を繰り返すことにより、生産効率を著しく向上させることができる。
以下、図面を適宜参照しつつ、本発明の押出成形装置およびそれを用いた押出成形方法に関する実施形態を具体的に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、主として図1および図2に示すように、原料を加熱溶融させて押し出すための押出機2と、当該押出機2から押し出した溶融物を金型3に流入させるための流路装置30(図3参照)と、金型3を保持するための金型保持装置7と、を備えた押出成形装置1である。そして、流路装置30は、図5に示すように、一端側が押出機2の出口側に連通され、他端側が金型3の注入口38に連通される流路37aと、流路37aに連通して設けられて溶融物を貯留するための貯留部37b(図3参照)を有する流路形成部32と、流路形成部32を金型3に対して離接方向に移動可能に保持する保持体31と、保持体31に保持された流路形成部32を離接方向に移動させる駆動手段21と、貯留部37bの容積を調整するための容積調整手段39と、を備えている。
以下、各構成要件を図面に基づいて詳細に説明する。
1.全体構成
押出成形装置は、図1および図2に示すように、一例として、原料を投入するためのホッパ6を有するベント式押出機2と、当該ベント式押出機2から押し出された溶融物を金型3に流入させるための流路装置30と、金型3を保持するための金型保持装置7と、を備えていることが好ましい。
また、ベント式押出機2の吐出口と、金型3と、は金型保持装置7に設置された流路装置30を介して連結されている。そして、金型保持装置7は、ベント式押出機2の吐出口側に配置され、金型保持装置7の金型移動方向における中央部付近に、流路装置30が設置されていることが好ましい。
また、金型保持装置7の上部には金型が設置されている。ここで、金型保持装置7の上部には走行レール5aが設けられ、この走行レール5a上に複数の金型3が移動可能に設置されていることが好ましい。この理由は、このように構成することにより、複数の金型を使用することができ、金型への溶融物の注入効率を著しく向上させることができるためである。例えば、一つの金型に溶融物を注入した後、冷却する間に、次の金型に対して、溶融物を注入することができる。また、一つの金型が故障した場合であっても、別の金型を利用して生産を続けることもできる。よって、溶融物を注入までの待ち時間や、メンテナンス時間が実質的に不要となるため、成形品の生産効率を著しく高めることができる。
そして、流路装置30の入口側が、ベント式押出機2の吐出口に連結され、流路装置30の出口側が、金型3の注入口38に対して、連結可能に構成されている。
以上のように構成された押出成形装置1においては、ホッパ6から熱可塑性樹脂からなる粉砕品等の原料を投入し、ベント式押出機2によって、混錬および可塑化した後、必要量(成形品該当量)の溶融物を吐出することができる。すなわち、吐出された溶融物は、流路装置30を通じて金型3に流入し、冷却および固化されて成形品が製造されることになる。
2.ベント式押出機
一例として、ベント式押出機が好適に使用できるが、かかるベント式押出機としては、図1および図2に示すように、原料となる粉粒体を貯留するホッパ6を有し、ホッパ6に投入された原料を、混錬、可塑化可能な構造のものであれば特に制限されるものではない。例えば、単軸および多軸のスクリュー等の攪拌部材を備えたベント式押出機が使用可能である。
ただし、攪拌部材は、異なるメルトフローが混在する場合であっても、熱可塑性樹脂を可塑化できるものがより好ましい。すなわち、ベント式押出機2は、金型注入時の混合流体に対して、所定流速に応じて、輸送圧力を付与できる構成であることが好ましい。
また、図1に示すように、ベントポート8を設けることが好ましい。この理由は、このようにベントポート8を設けて、溶融物の脱水や脱気を実施することにより、構成樹脂が、本来相溶性を有しない複数樹脂であっても、ひずみが少なくなるためである。また、水分や空気の影響を排除することにより、硬質・厚肉の大型成形品を成形したであっても、残留応力を減少させた状態で、寸法安定性に優れた再生成形品やペレットを得ることができるためである。
なお、ベント式押出機2の駆動装置に関して、溶融物を、金型3まで送ることが可能な吐出圧を、ベント式押出機2に与える駆動力を発生できるものであれば、駆動機構その他について特に制限されるものではない。
3.流路装置
(1)全体構成
図5は、流路装置30の構造を説明するために供する図であり、流路装置30の縦断面を示している。
本実施形態に係る流路装置30は、図5に示されるように、一端側がベント式押出機の出口側に連通され、他端側が金型3の注入口38に連通される流路37aと、流路37aに連通して設けられて溶融物を貯留できる貯留部37bを有する流路形成部32と、流路形成部32を金型3に対して離接方向に移動可能に保持する保持体31と、保持体31に保持された流路形成部32を離接方向に移動させる駆動手段21と、貯留部37bの容積を調整するための容積調整手段39と、を備えていることが好ましい。
なお、流路37aとは、ベント式押出機から吐出される溶融物が実質的に流動する箇所を意味し、流路形成部32とは、流路37aおよび貯留部37bの周囲に設けられた外筒等を意味する。
(2)流路形成部
流路形成部32は、筒体からなる保持体31の内側に上下方向に移動可能に設置されている。流路形成部32の内部には、流路形成部32の上端から中央部に延びる流路37aが形成され、この流路37aの下方に流路37aに連続して貯留部37bが形成されている。流路形成部32の中央部には保持体31に設けられた流入口33に連通するための開口部36が設けられている。
また、流路形成部32の上端側には先端に向かって縮径するテーパ状の吐出口35が設けられていることが好ましい。この理由は、このようにテーパ状の吐出口35であれば、金型3の注入口38に容易に挿入できるためである。
貯留部37bは、図3に示すように、流路37aに連続する断面円形であることが好ましい。そして、貯留部37bの径は流路37aの径よりも大きく設定されていることが好ましい。この理由は、貯留部37bの径を流路37aの流路径より大きく設定することにより、流路37aと貯留部37bの境界部に段部37cが形成され、この段部37cが貯留部37b内に設置されたピストンからなる容積調整手段39の最上位置を規制する機能を発揮するためである。また、貯留部37bの径を流路37aの流路径より大きく設定することにより、流路37aと貯留部37bの容量が同じ場合には貯留部37bの長さを短くすることができるためである。したがって、流路形成部32全体の長さを短くでき、装置全体をコンパクトにすることができる。
一方、流路37aと貯留部37bの径を同一に設定することも好ましい。この理由は、このようにすることにより、貯留部37b内に設置したピストン39aを流路37a側まで移動させることができ、流路37a内に残留する溶融物を容易に排出できるためである。
(3)保持体
保持体31は、金型保持装置7の架台4の側部に取付部材4aを介して取り付けられていることが好ましい。この理由は、金型保持装置7の架台4の側部に取り付けることで、保持体31の周囲空間を広く確保でき、保持体31に保持される流路形成部32等のメンテナンスおよび清掃が容易になるためである。
また、保持体31は、筒状体から構成され、流路形成部32を、離接方向、この場合は、上下方向に移動可能に保持することが好ましい。この理由は、流路形成部32を駆動装置21によって上下に移動することにより、流路形成部材32の上端の吐出口35を金型3の注入口38に対して離接(離したり接触させたりすること)可能に構成できるためである。
さらに、保持体31の側壁には、ベント式押出機2から吐出される溶融物が流入するための流入口33が設けられていることが好ましい。この理由は、このように構成することにより、流路形成部材32を保持体31に対して上下動させることができ、流入口33が流路形成部32の開口部36と連通したり、連通を遮断したりできるためである。
さらにまた、流入口33には端部にフランジを有するガイド管34を設けることが好ましい。この理由は、このガイド管34によって、ベント式押出機2の吐出側との接続が容易になるためである。
(4)駆動手段
駆動手段21は、図3に示されるように、シリンダ保持部23の下方に設置された第2シリンダ21から構成することが好ましい。そして、流路形成部32の下端部とシリンダ保持部23とを一体的に連結して第2シリンダ21のシリンダロッド20を伸縮させることにより、流路形成部32を上下動させるようにすることが好ましい。この理由は、シリンダロッド20を伸縮させることで、流路形成部32の先端部の吐出口35が金型3の注入口38に離接させることができるためである。
そして、シリンダロッド20を伸長させて吐出口35を注入口38に接触させた状態(図5参照)では、流路形成部32の開口部36と流入口33とが連通して、ベント式押出機2からの溶融物を金型3に流入させることができる。一方、シリンダロッド20を縮退させて吐出口35を注入口38から離した状態(図3参照)では、開口部36が保持体31の内壁に遮断され開口部36と流入口33とが連通しなくなり、ベント式押出機2からの溶融物が流路37aに流入しないようにできる。
(5)容積調整手段
容積調整手段39は、図3に示されるように、貯留部37b内に配置されたピストン39aと、当該ピストン39aを上下方向に移動させる第1シリンダ39bから構成することが好ましい。この理由は、ピストン39aを上下動させるだけで、貯留部37bの容積を自由に調整でき、流路37aの容積および金型3の貯留部の容積に応じた適切な容積を極めて簡単に設定できるためである。
(6)動作
以上のように構成された流路装置30の動作を図3〜図5に基づいて説明する。
図3は、金型3への溶融物の注入前の待機状態を示している。かかる待機状態においては、第2シリンダ21のシリンダロッド20を縮めた状態になっている。このとき、流路形成部32は、保持体31に対して相対的に下方に位置している。この状態では、吐出口35は金型3の注入口38から離れた状態になっているために、金型3を自由に移動させることができる。
また、流路37aの下端側の開口部36は保持体31の内壁によって遮断され、流入口33と流路37aは不連通状態になっている。また、貯留部内のピストン39aは、下降した状態になっている。
次いで、注入時においては、図4に示すように、第2シリンダ21のシリンダロッド20を伸出させてシリンダ保持部23および流路形成部32を上方に移動させ、流路形成部32の先端にある吐出口35を金型3の注入口38に密接させる。このとき、吐出口35をテーパ状に形成しているために、注入口38への密接をスムーズかつ確実に行うことができる。
また、流路形成部32を上方に移動させると、流路形成部32は保持体31に対しても相対的に上方に移動する。そして流路形成部32の開口部36が保持体31の流入口33の位置に配置され、流路37aと流入口33が連通する。したがって、ガイド管34の流入口33と流路37aが連通して溶融物の流入路を形成することができる。
次いで、図5に示すように、貯留部内のピストン39aを最上部まで上昇させる。すると、貯留部の上端に位置したピストン39aの上面が流路37aの流路壁の一部を形成することになる。この状態では、貯留部37bにおける流路37aと連通する側の容積が、実質的にゼロになっている。
この状態でベント式押出機2を稼動して溶融物をガイド管34に送ると、溶融物は流路37aを通って注入口38から金型3に注入される。したがって、金型3に注入された溶融物は、金型内で垂直方向から水平方向に流れの向きを変え、金型全体に均一に拡散することができる。
さらに、所定量の溶融物の注入が終わった後は、ベント式押出機2からの吐出を停止させるとともに、図4に示すように、第1シリンダ39bを駆動させて、再び、ピストン39aを下降させることが好ましい。これによって、流路37aと連通する貯留部37bの容積を拡大させて、減圧状態にすることができる。したがって、拡大した貯留部に、流路37a側に封入されていた溶融物が流入することになる。
このとき、金型3の注入口側に形成されている小室に溜まっている溶融物の一部も拡大した貯留部に流入することができる。したがって、流路37a側に封入されていた溶融物が拡大した貯留部に流入することにより、外部に吹き出すことなく、流路37a内の圧力が低下する。また、小室の溶融物が流入することにより、小室に残留する溶融物量が少なくなる。
なお、貯留部37bの径を流路37aの径よりも大きく設定しているために、ピストン39aの動きが小さくても拡大した貯留部の容量が大きくなり、流路37aおよび金型小室の残留溶融物を十分に貯留することができる。したがって、流路形成部32における貯留部37bの長さを短くでき、その結果、流路形成部32の全長を短くできるので、装置のコンパクト化が実現できる。
次いで、図3に示すように、再び、第2シリンダ21のシリンダロッド20を縮めることが好ましい。これによって、流路形成部32が下方に移動して吐出口35が、金型3の注入口38から離れる。このとき、流路37a内の溶融物による内圧は減圧された状態になっているので、吐出口35から溶融物が噴出することはない。また、金型3の小室に残留する溶融物も、すでに流路37a側に流入しているので、吐出口35が注入口38から離れたとしても注入口38から流出することはない。したがって、溶融物の噴出あるいは流出による汚れが防止できる。
また、流路形成部32を下降させることにより、流路37aの下端側の開口部36は保持体31の内壁によって遮断され、流入口33と流路37aは不連通状態になる。したがって、仮にこの状態で誤ってベント式押出機2を稼動して溶融物がガイド管34に送られたとしても、溶融物は流路形成部32の外壁で遮断されて、流路37a側には流入しない。
図3に示す状態では、金型3と流路形成部32が分離した状態であるので、金型3を走行レール5aに沿って移動させ冷却ゾーンに待機させ、新たな金型3を流路装置30の近傍に移動させることができる。そして、新たな金型3を流路装置30近傍へ移動させて、上記と同様の動作を繰り返すこととなる。
一方、新たな金型への注入を行わない場合には、金型3を移動させて、流路装置30の上方に広い空間を確保することが好ましい。この理由は、流路装置30の流路37a、貯留部37bを、容易に掃除することが可能になるためである。すなわち、再び第2シリンダ21を伸出させて、流入口33と開口部33を連通させ、ベント式押出機2側から有機溶剤を容易に流し込むことができる。
以上のように、本実施形態の流路装置30においては、流路37aと貯留部37bを設けて、成形時においては流路37aを介して溶融物を金型3に注入し、金型交換あるいは清掃に際しては、貯留部37b側に溶融物を流入させることができる。したがって、金型交換あるいは清掃時に溶融物が吹き出したり、製品に大きなバリが出来たりすることがない。
なお、上記の実施形態においては、流路37aと貯留部37bとの境界に段部37cを設けることが好ましい。この理由は、かかる段部37cを利用して、ピストン39aの上端位置合わせが容易にできるためである。
もっとも、流路37aの径と貯留部37bの径を同一にすることも好ましい。この理由は、ピストンを流路37a側にも押し上げることができ、流路37a内の溶融物を簡単に排出できるために、上述のとおり、容易に清掃をすることができるためである。
その他、貯留部37bの構成は上記のものに限られるものではない。すなわち、金型交換時等において流路37a側の溶融物を一時的に溜めることができる構成であれば、他の構成であってもよい。
4.金型保持装置
(1)装置構成
金型保持装置7は、図3〜図7に示すように、架台4と、かかる架台4の上部に設置された走行レール5aと、走行レール5a上を走行するとともに金型3を保持する置台5bと、を備えていることが好ましい。この理由は、このように構成することにより、複数の金型を効率的に利用することができ、成形品の生産効率を著しく高めることができるためである。
また、図3〜図7に示す例では、置台5bの数が2個のものを示しているが、かかる2個の置台5bは、伸縮可能な少なくとも一つのシリンダ5cによって連結されていることが好ましい。この理由は、このように構成された金型保持装置7においては、互いに連結された2個の置台5bが一体となって走行レール上を移動することができるためである。したがって、一体物の一箇所をセンサ検知することにより、あるいは、置台5bの端部位置にストッパを設けるだけで、置台5bの位置、ひいては、金型3の位置を正確に制御することができる。
また、2個の置台5bはシリンダ5cの伸縮によって両者の間の距離を離隔させたり近接させたりできることが好ましい。この理由は、複数の置台5bの間に位置する流路装置30をメンテナンスする必要が生じる場合があるためである。
(2)動作
次いで、上記のように構成された金型保持装置7を用いた成型時の動作を説明する。
まず、図6に示すように、走行レール5aの中央部にある金型3に対して流路装置30(図6においては、流路装置30についての図示を省略している)の吐出口35を接続して溶融物の注入を行う。この時の動作の詳細は、流路装置30の説明において述べた通りである。
また、金型3への注入が完了すると、流路装置30の吐出口35を外して、2個の金型3を、図8に示すように、図中右方向へ移動させることが好ましい。この動作によって、図6の状態で中央にて溶融物が注入された金型3は図中右端に移動し、この位置で金型内の溶融物が冷えて固化する。一方、図6の状態で左端に位置していた金型3は、中央付近に移動した後、流路装置30に連結されて、溶融物の注入が行われる。
次いで、先に注入された溶融物が固化した時点で、成形品を金型3から取出し、再び置台5bを移動させて図6の状態にて、空になった金型3への注入を行う。
このように、本実施の形態においては複数の金型3をシャトルのように往復移動させて金型3への溶融物の注入を行うことができるために、効率的な作業が可能である。
また、金型3への注入作業が終了して流路装置30の清掃を行う際には、図9に示すように、置台5bを連結するシリンダ5cのロッドを伸出させて、2台の置台5bを走行レール5aの両端に移動させることが好ましい。この理由は、流路装置30が設置されている中央部に広い空間を確保でき、流路装置のメンテナンスおよび清掃作業が容易になるためである。
上記の説明で分るように、2台の置台5bの位置としては、図6に示す状態、図8に示す状態、および図9に示す状態の3つのパターンである。一般に金型の位置決め制御は難しいと言われるが、この例のように、金型の位置を3パターンに固定することで、きわめて簡単な位置制御が可能となる。
なお、この例では置台5bを2台用いた例を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、3台以上の置台5bを用いた場合にも対応できることはいうまでもない。
5.金型
(1)注入口の位置
金型については種々のものを利用することができる。ここで、図3〜図5に示したように、溶融物の注入口38を金型3の端部に設けることが好ましい。この理由は、金型3の一端側に注入口38を設けることで、流路装置30を金型保持装置7の側方に設けることができる(図3参照)。したがって、流路装置30を金型保持装置7のレール間に設置する場合に比較して、流路装置30の周囲に広い空間を確保でき、流路装置30の清掃やメンテナンスが容易になるためである。
一方、金型3の注入口38は、図10に示すように、金型3の中央部に設けることも好ましい。このように注入口38を金型3の中央部に設けると、金型3が長尺の場合にも溶融物が金型内に均等に流入するためである。したがって、金型3が長尺の場合には、注入口38の位置を金型3の長手方向の中央部付近に設けることがより好ましい。
なお、金型3の一端側に注入口38を設けた場合であっても、溶融物のメルトフローレートを調整することで、金型全体に溶融物を均等に充填させることができる。
(2)金型の開閉機構
金型3の開閉機構としては、例えば、図11、図12に示すように、金型3の両側にシリンダ51で駆動するパンタグラフ機構50を設けることが好ましい。このようにパンタグラフ機構50を用いることにより、金型3の開閉をスムーズに行うことができるとともに、省スペースにて開閉が可能となるためである。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、原料を加熱溶融させて押し出すための押出機と、当該押出機から押し出した溶融物を金型に送るための流路装置と、金型を保持するための金型保持装置とを備えた押出成形装置を用いた押出成形方法である。そして、本実施の形態に係る押出成形方法は、原料を加熱溶融する加熱溶融工程と、流路装置の吐出口および金型の注入口を接続する接続工程と、押出機から吐出される溶融物を流路装置に形成された流路を通じて金型に注入する注入工程と、流路の容積を拡大して流路内の内圧を減圧するとともに金型側に残留する余分な溶融物を流路装置側に戻す減圧工程と、流路装置の吐出口と金型の注入口を切り離す切離工程と、を含む押出成形方法である。
1.原料
原料としては熱可塑性樹脂等種々のものが利用できるが、ここでは、一例として、車両用フロントパネル、車両用バンパー、車両用内装品を原料としてリサイクル処理する場合について説明する。
なお、リサイクル処理する場合には、熱可塑性樹脂を主体とした異種成形品(異なる材料を複合的に貼り合わせた成形品)を実質的に分別せずに粉砕して、粉砕品とする粉砕工程が必要となる。
(1)異種成形品
粉砕工程で使用する熱可塑性樹脂を主体とした異種成形品は、熱硬化性樹脂や無機材料等の含有量に対して、熱可塑性樹脂の含有量が多いことが好ましい。より具体的には、熱可塑性樹脂の含有量を、全体量に対して、55重量%以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる熱可塑性樹脂の含有量が55重量%未満の値になると、再生成形品やペレットにおける外観性が著しく低下するばかりか、ベント式押出機によって、混合流体の流速やメルトフローレートの調整が困難になる場合があるためである。
また、異種成形品として、車両用フロントパネル、車両用バンパー、および車両用内装品等を使用することが好ましい。この理由は、かかる異種成形品は、従来、ポリプロピレン樹脂、ウレタン樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性オレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹脂等に分別回収されていたが、本発明のリサイクル法により、分別回収の手間やコストを著しく低減させることができるためである。
(2)粉砕工程
粉砕工程において、異種成形品からなる粉砕品を作成するにあたり、破砕機やせん断装置を用いて、例えば、粉砕品の粒度を0.01〜20mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる粉砕品の粒度が0.01mm未満の値になると、粉砕品を作成するのに過度に時間やコストを要する場合があるためである。一方、かかる粉砕品の粒度が20mmを超えると、ベント式押出機を用いたとしても、不均一に混合し、混合流体の流速やメルトフローレートの調整が困難になる場合があるためである。
さらに、異種成形品からなる粉砕品以外に、得られる再生成形品やペレットの用途に応じて、無機粒子、導電性粒子、非再生有機樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、粘度調整剤、顔料、染料および塗料等の一種単独または二種以上の組み合わせを、全体量に対して、0.1〜30重量%の範囲で添加することが好ましい。
2.加熱溶融工程
加熱溶融工程は、ベント式押出機により、メルトフローレート等が異なる異種成形品を加熱溶融させて、混合流体を作成するための工程である。すなわち、混合流体における構成樹脂を均一に混合するとともに、ひずみを緩和して、金型内で得られる再生成形品やペレットに発生する残留応力を低減させることができる。
また、加熱溶融工程において、混合装置として、ベント式押出機を用いることにより、流動状態で、十分な脱水および脱気を図り、異種構成樹脂の間の相分離を有効に図ることができるとともに、機械的強度や外観性に優れた再生成形品やペレットを作成することができる。
すなわち、粉砕品をベント式押出機により、溶融流動させながら、脱気または脱水するとともに、混合流体を作成することより、異なるメルトフローレートが混在する混合流体であっても、短時間で、均一化させることができる。
したがって、加熱溶融工程において、当初は、複雑な絡まり状態の高分子鎖であっても、それをプラグフローとしてのせん断流に変えることができ、しかも、次工程で屈曲部を介して、流れ方向を変えて金型内に注入するため、大気圧下であっても、混合流体が、金型内で容易かつ均一に拡散することができる。
なお、加熱溶融工程において、異種成形品からなる粉砕品を50〜250℃に加熱し、得られる混合流体のメルトフローレートを5〜50g/分(ASTM D1238に準拠し、荷重2.16kg、温度190℃で測定)の範囲内の値に調整することが好ましく、さらに、100〜1,000,000mPa・秒の粘度に調整することが好ましい。
3.接続工程
本実施の形態で用いる装置は、第1の実施の形態で説明したものを使用することができる。以下、第1の実施の形態で説明した流路装置30を用いた場合の接続工程について説明する。
図4に示すように、第2シリンダ21のシリンダロッド20を伸出させてシリンダ保持部23および流路形成部32を上方に移動させ、流路形成部32の先端にある吐出口35を金型3の注入口38に密接させる。このとき、流路形成部32の開口部36が保持体31の流入口33の位置に配置され、流路37aと流入口33が連通する。また、貯留部内のピストン39aを貯留部上端の段部37cまで移動させ、ピストン39aの上面を流路37aの流路壁の一部とする。つまり、ガイド管34の流入口33、流路37a、吐出口35および金型の注入口38が連通して接続工程が完了する。
4.注入工程
注入工程は、押出機2から吐出される溶融物を流路装置30に形成された流路37aを通じて金型3に注入する工程である。
ここで、ベント式押出機2から金型3に至るまでの溶融物の流れ方向は、任意角度に調整することも可能である。例えば、上昇流、水平流、下降流、蛇行流あるいはこれらの組み合わせである。しかしながら、溶融物の流れ方向を、上昇流、特に、垂直流とすると、混合流体は、金型内で、より均一拡散できることから好ましい態様である。
また、注入工程を実施するにあたり、金型3の端部に注入口を設けて、混合流体を注入することが好ましい。この理由は、このように端部から注入すると、内部圧力の関係で、混合流体は、金型内で、より均一拡散できるためである。
なお、注入工程において、混合流体がより均一に拡散できるように、金型3を傾けたり、回転させたり、あるいは金型3に振動を与えることも好ましい。
5.減圧工程
減圧工程は、流路の容積を拡大して流路内の内圧を減圧するとともに金型側に残留する余分な溶融物を流路装置側に戻す工程である。
減圧工程においては、例えば図4に示すように、第1シリンダ39bを駆動してピストン39aを下降させ、流路37aと連通する貯留部37bの容積を拡大させることが好ましい。これによって、拡大した容積部に流路37a側に封入されていた溶融物が流入するとともに、金型3の注入口側に形成されている小室に溜まっている溶融物の一部も拡大した容積部に流入する。流路37a側に封入されていた溶融物が拡大した容積部に流入することで、流路37a内の圧力が減圧されるとともに、小室の溶融物が流入することで、小室に残留する溶融物量が少なくなる。
6.切離工程
切離工程は、流路装置の吐出口と金型の注入口を切り離す工程である。
この切離工程は、例えば図3に示すように、第2シリンダ21のシリンダロッド20を縮め、流路形成部32を下方に移動させ吐出口35を金型3の注入口38から離すようにすることが好ましい。このとき、流路37a内の溶融物による内圧は減圧された状態になっているので、吐出口35から溶融物が噴出すことはない。また、金型3の小室に残留する溶融物もすでに流路37a側に流入しているので、吐出口35が注入口38から離れたとしても注入口38から流出することはない。したがって、溶融物の噴出あるいは流出による汚れが防止できる。
以上のように本実施の形態の押出成形方法においては、流路装置30を金型3から外す際に、流路装置30の流路の容積を大きくして、流路の容積を溶融物注入時よりも大きくして、注入時の圧力を減圧するようにしたので、注入口から原料が吹き出すのを防止できる。また、金型3における余分原料を流路装置側に逃がすことができるので、製品のバリを小さくすることができる。
本発明の押出成形装置または押出成形方法によれば、溶融物の注入時の圧力を貯留部側に逃がすことができ、注入口から原料が吹き出すのを防止できるとともに、金型における余分な溶融物を貯留部に逃がすことができる。したがって、溶融物による装置の汚れを防止でき、清掃が容易になるとともに、製品のバリも小さくなるので、成形品の生産効率を著しく向上させることができるようになった。
押出成形装置の側面図である。 押出成形装置の正面図である。 成形開始前後の流路装置の状態を説明するために供する図である。 成形時の流路装置の状態を説明するために供する図である(その1)。 成形時の流路装置の状態を説明するために供する図である(その2)。 金型保持装置の動作説明に供する側面図である(その1)。 金型保持装置の動作説明に供する平面図である。 金型保持装置の動作説明に供する側面図である(その2)。 金型保持装置の動作説明に供する側面図である(その3)。 金型の注入口の位置の説明に供する説明図である。 金型の開閉機構の説明に供する側面図である。 金型の開閉機構の説明に供する平面図である。 従来の押出成形装置の説明に供する側面図である。
符号の説明
1 : 押出成形装置
2 : 押出機
3 : 金型
4 : 架台
5a : 走行レール
5b : 置台
5c : シリンダ
7 : 金型保持装置
21 : 駆動手段
30 : 流路装置
31 : 保持体
32 : 流路形成部
35 : 吐出口
37a: 流路
37b: 貯留部
38 : 注入口
39 : 容積調整手段

Claims (8)

  1. 原料を加熱溶融させて押し出すための押出機と、当該押出機から押し出した溶融物を金型に流入させるための流路装置と、金型を保持するための金型保持装置と、を備えた押出成形装置であって、
    前記流路装置は、
    一端側が押出機の出口側に連通され、他端側が金型の注入口に連通される流路と、
    当該流路に連通して設けられて溶融物を貯留するための貯留部を有する流路形成部と、
    当該流路形成部を、前記金型に対して離接方向に移動可能に保持する保持体と、
    当該保持体に保持された前記流路形成部を前記離接方向に移動させる駆動手段と、
    前記貯留部の容積を調整するための容積調整手段と、
    を備えることを特徴とする押出成形装置。
  2. 前記流路装置は、金型の端部に設けられた注入口に対して、連結できるように配置または移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の押出成形装置。
  3. 前記金型保持装置は、架台上に設置された走行レールと、当該走行レール上に設置された複数の置台と、これら複数の置台を連結するための連結手段と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の押出成形装置。
  4. 前記連結手段は、一つ以上のシリンダから構成してあり、前記複数の置台の間の距離が可変であることを特徴とする請求項3に記載の押出成形装置。
  5. 前記容積調整手段は、前記貯留部内を、当該貯留部の内壁に沿って移動可能なピストンを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の押出成形装置。
  6. 前記貯留部の径を、流路の径よりも大きくすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の押出成形装置。
  7. 原料を加熱溶融させて押し出すための押出機と、当該押出機から押し出した溶融物を金型に送るための流路装置と、金型を保持するための金型保持装置と、を備えた押出成形装置を用いた押出成形方法であって、
    前記流路装置の吐出口および前記金型の注入口を接続する接続工程と、
    前記押出機から吐出される溶融物を、前記流路装置に形成された流路を通じて前記金型に注入する注入工程と、
    前記流路の容積を拡大して当該流路内の内圧を減圧するとともに、前記金型側に残留する余分な溶融物を流路装置側に戻す減圧工程と、
    前記流路装置の吐出口および前記金型の注入口を切り離す切離工程と、
    を含むことを特徴とする押出成形方法。
  8. 前記金型保持装置上に、複数の金型を設置し、これら複数の金型の位置を移動させて、溶融物の注入と、溶融物の冷却とを交互に繰り返すことを特徴とする請求項7に記載の押出成形方法。
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