JP2005041017A - 露光装置の出力窓清掃装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光装置の出力窓を容易且つ確実に清掃でき、しかも構成をコンパクト化できる露光装置の出力窓清掃装置を提供する。
【解決手段】プリンタ1の画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの各感光体ドラム22に、露光装置30が静電潜像を形成する。露光装置30の出力窓32M、32C、32Y、32Bを覆う防塵ガラス33には、出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体61が組み合わされる。原動ガラス清掃体61aと従動ガラス清掃体61bはアイドルプーリ69M、69C、69Y、69Bに掛け回される牽引索条68で連結され、同期移動する。原動ガラス清掃体61aと従動ガラス清掃体61bは引張コイルばね67で一方向に付勢されているが、原動ガラス清掃体61aの手動操作ロッド70を引くことにより、反対方向に移動させることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】プリンタ1の画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの各感光体ドラム22に、露光装置30が静電潜像を形成する。露光装置30の出力窓32M、32C、32Y、32Bを覆う防塵ガラス33には、出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体61が組み合わされる。原動ガラス清掃体61aと従動ガラス清掃体61bはアイドルプーリ69M、69C、69Y、69Bに掛け回される牽引索条68で連結され、同期移動する。原動ガラス清掃体61aと従動ガラス清掃体61bは引張コイルばね67で一方向に付勢されているが、原動ガラス清掃体61aの手動操作ロッド70を引くことにより、反対方向に移動させることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PPC(Plain Paper Copier)やプリンタなどの画像形成装置において用いられる露光装置の出力窓清掃装置に関する。また、この出力窓清掃装置を搭載した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PPCやプリンタなど、電子写真方式の画像形成装置では、帯電した感光体にレーザ露光装置(LSU)よりレーザビームを照射して静電潜像を形成する。この静電潜像を現像装置で現像してトナー像を形成し、このトナー像を直接、あるいは中間転写体を介して用紙に転写し、この用紙に熱と圧力を加えてトナーを定着し、プリントを完了する。
【0003】
レーザ露光装置の出力窓は防塵ガラスで覆われている。この防塵ガラスにトナーなどが付着した場合、レーザビームの強度が低下したり、レーザビームが散乱して静電潜像の鮮明度が低下したりするので、汚れがひどくならないうちに防塵ガラスを清掃する必要がある。このような目的で設けられた清掃装置の例を特許文献1、2に見ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−268341号公報
【特許文献2】
実開平5−73657号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された画像形成装置では、帯電部材クリーナと防塵ガラスクリーナを同一の駆動部材により駆動し、放電ワイヤの清掃と防塵ガラスの清掃を同時に実行する。出力窓が1個、防塵ガラスが1枚のモノクロームの画像形成装置であればこの構成で十分であるが、フルカラー画像形成装置に用いられる露光装置のように出力窓を複数個備えたものにはこの方式は適用しにくい。
【0006】
特許文献2に記載された画像形成装置は、下部枠体と上部枠体に2分割された構造であり、上部枠体を開放すると感光体ドラムと同軸に設けた別の枠体が動き、この枠体に設けた清掃部材が防塵用ガラスを清掃する。この構成は複数の出力窓を直線的にタンデム配置した露光装置には用いることができない。また防塵用ガラスを清掃しようと思えば装置の上半分(上部枠体)を開放状態へと動かさねばならず、面倒であるとともに労力を要する。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、露光装置の出力窓を容易且つ確実に清掃でき、しかも構成をコンパクト化できる露光装置の出力窓清掃装置を提供することにある。また、このような出力窓清掃装置を備えた使い勝手の良い画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では露光装置の出力窓清掃装置を次のように構成した。
【0009】
(1)タンデム配置された複数の感光体に個別に対応する複数の出力窓を設け、帯電状態の前記感光体に前記各出力窓よりレーザビームを出射して各感光体表面に静電潜像を形成する露光装置において、前記複数の出力窓をそれぞれ防塵ガラスで覆い、これらの出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体を出力窓毎に設けるとともに、全てのガラス清掃体を同期移動させる同期移動手段を設けた。
【0010】
この構成によれば、複数の出力窓を一挙に清掃できる。またガラス清掃体が移動するのは出力窓のタンデム配置方向と直交する方向、すなわち防塵ガラスの長手方向なので、ガラス清掃体の幅を広くせずに済む。ガラス清掃体の幅が広いと、一定の向きを保ったままぎくしゃくしないようにスライドさせるのはかなり難しいが、ガラス清掃体の幅が狭いのでスムーズにスライドさせることができる。
【0011】
(2)上記のような露光装置の出力窓清掃装置において、前記同期移動手段は、前記ガラス清掃体を常時一方向に付勢するばねと、ばねによる付勢方向と反対の方向にガラス清掃体を移動させる牽引索条とを含むものであるものとした。
【0012】
この構成によれば、牽引索条を引けばガラス清掃体が移動し、牽引索条を緩めればガラス清掃体はばねによって引き戻されるので、ガラス清掃体を容易に往復動させることができる。
【0013】
(3)上記のような露光装置の出力窓清掃装置において、前記ガラス清掃体のうち特定のものを原動ガラス清掃体、残りのものを従動ガラス清掃体とし、前記ばね及び牽引索条の一端を前記従動ガラス清掃体に連結し、前記牽引索条の他端を、前記出力窓の外に配置したアイドルプーリを介して前記原動ガラス清掃体に連結するとともに、前記牽引索条による引き戻し力に抗して原動ガラス清掃体を移動させる駆動手段を設けた。
【0014】
この構成によれば、原動ガラス清掃体に力を加えることにより全てのガラス清掃体を移動させることができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体が互いに逆方向に移動するので、露光装置に生じる反作用を互いに相殺し、振動を抑制することができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体を共に何らかの駆動手段に連結する構成に比較して、構成をコンパクト化することができる。
【0015】
(4)また本発明では、画像形成装置に上記のような露光装置の出力窓清掃装置を備えさせるものとした。
【0016】
この構成によれば、露光装置の出力窓の清掃を任意のタイミングで効率良く遂行することのできる、使い勝手の良い画像形成装置を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜3に基づき説明する。図1は画像形成装置の一例であるタンデム方式フルカラープリンタの概略構造を示す模型的断面図、図2は露光装置の模型的上面図、図3は露光装置の部分断面図である。
【0018】
図1に示すプリンタ1は、ハウジング10の下部に給紙部11、上部に排紙部12を備える。ハウジング11の内部には用紙を垂直方向に搬送する垂直搬送経路13が形成される。垂直搬送経路13は給紙部11に端を発し、画像形成部20と定着部50を経て、定着後の用紙を排紙部12に排出する排紙経路14へと続く。排紙経路14の端には排紙ローラ15が配置される。垂直搬送経路13の要所にはフィードローラ16が配置される。
【0019】
画像形成部20には計4台の画像形成ユニットが水平方向にタンデム配置される。4台の画像形成ユニットとは、マゼンタ用の画像形成ユニット21M、シアン用の画像形成ユニット21C、イエロー用の画像形成ユニット21Y、及びブラック用の画像形成ユニット21Bである。各画像形成ユニットはアモルファスシリコンを感光体とする感光体ドラム22の周囲に主帯電器23、現像装置24、及びクリーニング装置25を配置したものである。ハウジング10は、各現像装置24にトナーを供給するためのトナー供給容器26M(マゼンタ用)、26C(シアン用)、26Y(イエロー用)、及び26B(ブラック用)を収容する。
【0020】
タンデム配置された4本の感光体ドラム22に、露光装置30が静電潜像を形成する。露光装置30は画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの下部に配置されるものであり、レーザ光源31の発するレーザビームを各感光体ドラム22に照射する。レーザ光源31から発射されるレーザビームはレンズ、プリズム、ミラー、回転ポリゴンミラーなどにより構成される光学系を経て露光装置30の上面の出力窓より出射される。出力窓とその清掃装置の構成は後で詳述する。
【0021】
画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの上部には中間転写ベルト40が配置される。中間転写ベルト40はプーリ41、42に水平に巻き掛けられ、各感光体ドラム22に接触しつつ移動する。移動する間に、中間転写ベルト40には各感光体ドラム22からトナー像が転写される。トナー像を転写された中間転写ベルト40はプーリ41の箇所で転写ローラ43に向き合う。この箇所は垂直搬送経路13の内部に位置しており、垂直搬送経路13を上昇する用紙にここでトナー像が転写される。
【0022】
トナー像を転写された用紙は定着部50に入る。定着部50には、ハロゲンランプなどの熱源を内蔵した定着ローラ51と、定着ローラ51に圧接して用紙を通すニップを形成する加圧ローラ52が設けられている。
【0023】
続いてプリンタ1の画像出力動作につき説明する。プリンタ1においては、外部コンピュータからの原稿画像データの色情報に応じてフルカラー画像出力とモノクロ画像出力の何れかが選択される。画像出力速度はフルカラーの場合でもモノクロの場合でもA4サイズで20枚/分とされている。なお本明細書には画像出力速度以外にも速度や電圧などの具体的な数値が登場するが、これらの数値は一つの好適例の例示である。
【0024】
感光体ドラム22の表面は主帯電器23により一様に+400Vに帯電せしめられている。外部のコンピュータなどから原稿画像データが入力されると、露光装置30が原稿画像データに対応するレーザビームを感光体ドラム22の表面に照射する。感光体ドラム22の表面は、レーザビームの照射された露光部の電圧が+25Vにまで減衰し、非露光部の+400Vの部分と合わせて静電潜像が形成される。現像部24に印加される+300Vの現像バイアス電圧により、トナー中の正帯電トナーが前記露光部に付着し、静電潜像がトナーで可視化される。
【0025】
中間転写ベルト40は、感光体ドラム22の表面の移動方向と同じ方向に、感光体ドラム22の周速度と同じ100mm/secで走行している。中間転写ベルト40の所定位置に、画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの感光体ドラム22よりマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色のトナーが順次転写される。
【0026】
中間転写ベルト40に転写されなかったトナーはクリーニング装置25で感光体ドラム22からかき落とされ、図示しない回収容器に排出される。
【0027】
垂直搬送経路13を上昇する用紙がプーリ41と転写ローラ43の間のニップを通過する際、転写ローラ43に印加された−1.5KVの電圧により、中間転写ベルト40に付着したトナーが用紙に引きつけられる。これにより、トナーが用紙に転写される。
【0028】
トナーによりカラー画像を形成された用紙は定着部50に引き込まれる。そして定着部50の内部で定着ローラ51と加圧ローラ52によりトナーを定着された後、排紙経路14から排紙ローラ15を経て排紙部12に排出される。
【0029】
続いて、露光装置30の出力窓清掃装置の構造を図2、3に基づき説明する。露光装置30の上面には、画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの各感光体ドラム22に対応する出力窓32M、32C、32Y、32Bがタンデム配置されている。出力窓32M、32C、32Y、32Bは細長い矩形で、長手方向がタンデム配置の方向と直交する形で配置されている。出力窓32M、32C、32Y、32Bはそれぞれ防塵ガラス33で覆われる。「ガラス」という名称を用いるものの、これは透明な合成樹脂であっても構わない。この防塵ガラス33の1個ずつに清掃装置60を配置する。
【0030】
清掃装置60はガラス清掃体61を備える。ガラス清掃体61は、防塵ガラス33の上面に接触するパッド62と、パッド62を下面に取り付けたスライドビーム63からなる。パッド61はフェルトや不織布により構成される。
【0031】
ガラス清掃体61は、出力窓の長手方向に沿ってスライドするようスライドガイド64で支持される。スライドガイド64は、スライドビーム63の両端を支えるリニア軸受65と、スライドビーム63が図3において左右及び上方に抜け出さないようにする逆L字形の誘導部材66からなる。スライドガイド64は図2には図示していない。
【0032】
出力窓32Bに設けられたガラス清掃体61は原動ガラス清掃体として機能し、出力窓32M、32C、32Yに設けられたガラス清掃体61は従動ガラス清掃体として機能する。説明の便宜のため、図2において、原動ガラス清掃体となるガラス清掃体61には符号に「a」を付加し、従動ガラス清掃体となるガラス清掃体61には符号に「b」を付加する。
【0033】
従動ガラス清掃体61bは、それぞれ引張コイルばね67で露光装置30のハウジングに連結され、図2において下方に付勢されている。従動ガラス清掃体61bはまた、牽引索条68によって従動ガラス清掃体61aに連結される。出力窓32Mの従動ガラス清掃体61bに一端を連結された牽引索条68は、出力窓32Mの外に配置されたアイドルプーリ69Mと、出力窓32Bの外に配置されたアイドルプーリ69Bに掛け回されたうえ、原動ガラス清掃体61aに他端を連結されている。同様に、出力窓32Cの従動ガラス清掃体61bに一端を連結された牽引索条68は、出力窓32Cの外に配置されたアイドルプーリ69Cと、出力窓32Bの外に配置されたアイドルプーリ69Bに掛け回されたうえ、原動ガラス清掃体61aに他端を連結されている。出力窓32Yの従動ガラス清掃体61bに一端を連結された牽引索条68は、出力窓32Yの外に配置されたアイドルプーリ69Yと、出力窓32Bの外に配置されたアイドルプーリ69Bに掛け回されたうえ、原動ガラス清掃体61aに他端を連結されている。
【0034】
3個の従動ガラス清掃体61bをそれぞれ一方向に付勢する3個の引張コイルばね67と、3個の従動ガラス清掃体61bを原動ガラス清掃体61aに連結する3本の牽引索条68とにより、全てのガラス清掃体61を同期移動させる同期移動手段が構成される。
【0035】
3本の牽引索条68は、互いに接触しないよう、異なる高さに配置されている。アイドルプーリ69Bは異なる高さに3条の環状溝を有し、各環状溝に1本ずつの牽引索条68を受け入れる。牽引索条68は鋼線や合成繊維を素材とするケーブルによって構成される。
【0036】
原動ガラス清掃体61aには手動操作ロッド70が固定されている。ハウジング10には図示しないアクセスハッチが形成され、このアクセスハッチの蓋を開けると、手動操作ロッド70の端のグリップ部に手が届くようになっている。
【0037】
牽引索条68と手動操作ロッド70は、いずれも、出力窓32M、32C、32Y、32Bに重ならない場所を通る。
【0038】
通常、従動ガラス清掃体61bは引張コイルばね67の付勢力により図2において下方に引き寄せられ、出力窓32M、32C、32Yの外に位置している。この時原動ガラス清掃体61aは牽引索条68により図2において上方に引き寄せられ、出力窓32Bの外に位置している。
【0039】
防塵ガラス33を清掃する必要が生じたときは、前記アクセスハッチの蓋を開け、手動操作ロッド70を握る。そして手動操作ロッド70を手前に引くと、原動ガラス清掃体61aは図2において下方に、原動ガラス清掃体61aに牽引索条68で連結された従動ガラス清掃体61bは図2において上方にと、全てのガラス清掃体61が同期移動する。これにより、各防塵ガラス33はパッド62で拭われる。
【0040】
手動操作ロッド70を引く力を緩めれば、引張コイルばね67の付勢力により、原動ガラス清掃体61aは図2において上方に、従動ガラス清掃体61bは図2において下方にと、全てのガラス清掃体61が逆方向に同期移動する。これにより、各防塵ガラス33はパッド62で拭われる。
【0041】
このように、手動操作ロッド70を引いたり、引く力を緩めたりすることにより、出力窓32M、32C、32Y、及び32Bの防塵ガラス33を一挙に清掃することができる。
【0042】
原動ガラス清掃体61aと従動ガラス清掃体61bが互いに逆方向に移動するので、露光装置30に生じる反作用を互いに相殺し、振動を抑制することができる。
【0043】
ガラス清掃体61のうちあるものを原動ガラス清掃体61aとし、他のものを従動ガラス清掃体61bとし、両者を牽引索条68で連結して互いに逆方向の移動をさせるという構成により、次のような効果を得ることができる。第一に、スペースの節約である。原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体の区別をなくし、全てのガラス清掃体61を引張コイルばね67で同方向に付勢し、牽引索条68で付勢方向と反対の方向に引っ張るものとすると、その牽引索条68の端を手動操作ロッド70と同じ方向に引こうと思えば、出力窓32Bのガラス清掃体61の横に(出力窓32Mのガラス清掃体61の横でもよいが)牽引索条68を通すスペースを設ける必要が生じる。すなわち清掃装置全体の占有面積がこの実施形態の場合より広くなる。
【0044】
第二に、引張コイルばね67の数の節約である。全てのガラス清掃体61を引張コイルばね67で同一方向に付勢することとすれば、ガラス清掃体61と同数の引張コイルばね67が必要となるが、ガラス清掃体61のうちのあるものを原動ガラス清掃体61aとすれば、その分については引張コイルばね67が不要となる。これにより部品コストを引き下げることができる。
【0045】
この実施形態では、出力窓32Bに設けられたガラス清掃体61を原動ガラス清掃体61aとしたが、どのガラス清掃体61を原動ガラス清掃体61aに選定するかは自由である。出力窓32C、32Yに対応するガラス清掃体61を原動ガラス清掃体61aとして共通の手動操作ロッド70に連結し、残り2個のガラス清掃体61を従動ガラス清掃体61bとして、それぞれ自らに隣接する原動ガラス清掃体61aに組み合わせるという構成も可能である。
【0046】
この実施形態では手動操作ロッド70が駆動手段として機能するが、駆動手段はこれに限られるものではない。ロッドに代え牽引索条を用いることができるし、その牽引索条をキャプスタンやリールで巻き取る構成にすることもできる。送りねじで原動ガラス清掃体61aをスライドさせる構成にすることもできる。これらのキャプスタンや送りねじを手動でなくモータで駆動することとしてもよい。原動ガラス清掃体61aをリニアモータで移動させてもよい。
【0047】
この他、発明の主旨から逸脱しない範囲で種々の改変を加えて実施することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、タンデム配置された複数の感光体に個別に対応する複数の出力窓を設け、帯電状態の感光体に出力窓よりレーザビームを出射して各感光体表面に静電潜像を形成する露光装置において、複数の出力窓をそれぞれ防塵ガラスで覆い、これらの出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体を出力窓毎に設けるとともに、全てのガラス清掃体を同期移動手段で同期移動させるものとしたから、複数の出力窓を一挙に清掃できるうえ、ガラス清掃体が移動するのは出力窓のタンデム配置方向と直交する方向、すなわち防塵ガラスの長手方向なので、ガラス清掃体の幅を広くせずに済み、ガラス清掃体をスムーズにスライドさせることができる。
【0049】
同期移動手段は、ガラス清掃体を常時一方向に付勢するばねと、ばねによる付勢方向と反対の方向にガラス清掃体を移動させる牽引索条とを含むものであるから、牽引索条を引けばガラス清掃体が移動し、牽引索条を緩めればガラス清掃体はばねによって引き戻されることになり、ガラス清掃体を容易に往復動させることができる。
【0050】
さらに、ガラス清掃体のうち特定のものを原動ガラス清掃体、残りのものを従動ガラス清掃体とし、ばね及び牽引索条の一端を従動ガラス清掃体に連結し、牽引索条の他端を、出力窓の外に配置したアイドルプーリを介して原動ガラス清掃体に連結するとともに、牽引索条による引き戻し力に抗して原動ガラス清掃体を移動させる駆動手段を設けたから、原動ガラス清掃体に力を加えることにより全てのガラス清掃体を移動させることができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体が互いに逆方向に移動するので、露光装置に生じる反作用を互いに相殺し、振動を抑制することができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体を共に何らかの駆動手段に連結する構成に比較して、構成をコンパクト化することができる。
【0051】
そして、上記のような露光装置の出力窓清掃装置を画像形成装置に備えさせることにより、露光装置の出力窓の清掃を任意のタイミングで効率良く遂行することのできる、使い勝手の良い画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例であるタンデム方式フルカラープリンタの概略構造を示す模型的断面図
【図2】露光装置の模型的上面図
【図3】露光装置の部分断面図
【符号の説明】
1 プリンタ
10 ハウジング
11 給紙部
12 排紙部
13 垂直搬送経路
20 画像形成部
21M、21C、21Y、21B 画像形成ユニット
30 露光装置
31 レーザ光源
32M、32C、32Y、32B 出力窓
33 防塵ガラス
40 中間転写ベルト
50 定着部
60 清掃装置
61 ガラス清掃体
61a 原動ガラス清掃体
61b 従動ガラス清掃体
67 引張コイルばね
68 牽引索条
69M、69C、69Y、69B アイドルプーリ
70 手動操作ロッド(駆動手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、PPC(Plain Paper Copier)やプリンタなどの画像形成装置において用いられる露光装置の出力窓清掃装置に関する。また、この出力窓清掃装置を搭載した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PPCやプリンタなど、電子写真方式の画像形成装置では、帯電した感光体にレーザ露光装置(LSU)よりレーザビームを照射して静電潜像を形成する。この静電潜像を現像装置で現像してトナー像を形成し、このトナー像を直接、あるいは中間転写体を介して用紙に転写し、この用紙に熱と圧力を加えてトナーを定着し、プリントを完了する。
【0003】
レーザ露光装置の出力窓は防塵ガラスで覆われている。この防塵ガラスにトナーなどが付着した場合、レーザビームの強度が低下したり、レーザビームが散乱して静電潜像の鮮明度が低下したりするので、汚れがひどくならないうちに防塵ガラスを清掃する必要がある。このような目的で設けられた清掃装置の例を特許文献1、2に見ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−268341号公報
【特許文献2】
実開平5−73657号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された画像形成装置では、帯電部材クリーナと防塵ガラスクリーナを同一の駆動部材により駆動し、放電ワイヤの清掃と防塵ガラスの清掃を同時に実行する。出力窓が1個、防塵ガラスが1枚のモノクロームの画像形成装置であればこの構成で十分であるが、フルカラー画像形成装置に用いられる露光装置のように出力窓を複数個備えたものにはこの方式は適用しにくい。
【0006】
特許文献2に記載された画像形成装置は、下部枠体と上部枠体に2分割された構造であり、上部枠体を開放すると感光体ドラムと同軸に設けた別の枠体が動き、この枠体に設けた清掃部材が防塵用ガラスを清掃する。この構成は複数の出力窓を直線的にタンデム配置した露光装置には用いることができない。また防塵用ガラスを清掃しようと思えば装置の上半分(上部枠体)を開放状態へと動かさねばならず、面倒であるとともに労力を要する。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、露光装置の出力窓を容易且つ確実に清掃でき、しかも構成をコンパクト化できる露光装置の出力窓清掃装置を提供することにある。また、このような出力窓清掃装置を備えた使い勝手の良い画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では露光装置の出力窓清掃装置を次のように構成した。
【0009】
(1)タンデム配置された複数の感光体に個別に対応する複数の出力窓を設け、帯電状態の前記感光体に前記各出力窓よりレーザビームを出射して各感光体表面に静電潜像を形成する露光装置において、前記複数の出力窓をそれぞれ防塵ガラスで覆い、これらの出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体を出力窓毎に設けるとともに、全てのガラス清掃体を同期移動させる同期移動手段を設けた。
【0010】
この構成によれば、複数の出力窓を一挙に清掃できる。またガラス清掃体が移動するのは出力窓のタンデム配置方向と直交する方向、すなわち防塵ガラスの長手方向なので、ガラス清掃体の幅を広くせずに済む。ガラス清掃体の幅が広いと、一定の向きを保ったままぎくしゃくしないようにスライドさせるのはかなり難しいが、ガラス清掃体の幅が狭いのでスムーズにスライドさせることができる。
【0011】
(2)上記のような露光装置の出力窓清掃装置において、前記同期移動手段は、前記ガラス清掃体を常時一方向に付勢するばねと、ばねによる付勢方向と反対の方向にガラス清掃体を移動させる牽引索条とを含むものであるものとした。
【0012】
この構成によれば、牽引索条を引けばガラス清掃体が移動し、牽引索条を緩めればガラス清掃体はばねによって引き戻されるので、ガラス清掃体を容易に往復動させることができる。
【0013】
(3)上記のような露光装置の出力窓清掃装置において、前記ガラス清掃体のうち特定のものを原動ガラス清掃体、残りのものを従動ガラス清掃体とし、前記ばね及び牽引索条の一端を前記従動ガラス清掃体に連結し、前記牽引索条の他端を、前記出力窓の外に配置したアイドルプーリを介して前記原動ガラス清掃体に連結するとともに、前記牽引索条による引き戻し力に抗して原動ガラス清掃体を移動させる駆動手段を設けた。
【0014】
この構成によれば、原動ガラス清掃体に力を加えることにより全てのガラス清掃体を移動させることができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体が互いに逆方向に移動するので、露光装置に生じる反作用を互いに相殺し、振動を抑制することができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体を共に何らかの駆動手段に連結する構成に比較して、構成をコンパクト化することができる。
【0015】
(4)また本発明では、画像形成装置に上記のような露光装置の出力窓清掃装置を備えさせるものとした。
【0016】
この構成によれば、露光装置の出力窓の清掃を任意のタイミングで効率良く遂行することのできる、使い勝手の良い画像形成装置を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜3に基づき説明する。図1は画像形成装置の一例であるタンデム方式フルカラープリンタの概略構造を示す模型的断面図、図2は露光装置の模型的上面図、図3は露光装置の部分断面図である。
【0018】
図1に示すプリンタ1は、ハウジング10の下部に給紙部11、上部に排紙部12を備える。ハウジング11の内部には用紙を垂直方向に搬送する垂直搬送経路13が形成される。垂直搬送経路13は給紙部11に端を発し、画像形成部20と定着部50を経て、定着後の用紙を排紙部12に排出する排紙経路14へと続く。排紙経路14の端には排紙ローラ15が配置される。垂直搬送経路13の要所にはフィードローラ16が配置される。
【0019】
画像形成部20には計4台の画像形成ユニットが水平方向にタンデム配置される。4台の画像形成ユニットとは、マゼンタ用の画像形成ユニット21M、シアン用の画像形成ユニット21C、イエロー用の画像形成ユニット21Y、及びブラック用の画像形成ユニット21Bである。各画像形成ユニットはアモルファスシリコンを感光体とする感光体ドラム22の周囲に主帯電器23、現像装置24、及びクリーニング装置25を配置したものである。ハウジング10は、各現像装置24にトナーを供給するためのトナー供給容器26M(マゼンタ用)、26C(シアン用)、26Y(イエロー用)、及び26B(ブラック用)を収容する。
【0020】
タンデム配置された4本の感光体ドラム22に、露光装置30が静電潜像を形成する。露光装置30は画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの下部に配置されるものであり、レーザ光源31の発するレーザビームを各感光体ドラム22に照射する。レーザ光源31から発射されるレーザビームはレンズ、プリズム、ミラー、回転ポリゴンミラーなどにより構成される光学系を経て露光装置30の上面の出力窓より出射される。出力窓とその清掃装置の構成は後で詳述する。
【0021】
画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの上部には中間転写ベルト40が配置される。中間転写ベルト40はプーリ41、42に水平に巻き掛けられ、各感光体ドラム22に接触しつつ移動する。移動する間に、中間転写ベルト40には各感光体ドラム22からトナー像が転写される。トナー像を転写された中間転写ベルト40はプーリ41の箇所で転写ローラ43に向き合う。この箇所は垂直搬送経路13の内部に位置しており、垂直搬送経路13を上昇する用紙にここでトナー像が転写される。
【0022】
トナー像を転写された用紙は定着部50に入る。定着部50には、ハロゲンランプなどの熱源を内蔵した定着ローラ51と、定着ローラ51に圧接して用紙を通すニップを形成する加圧ローラ52が設けられている。
【0023】
続いてプリンタ1の画像出力動作につき説明する。プリンタ1においては、外部コンピュータからの原稿画像データの色情報に応じてフルカラー画像出力とモノクロ画像出力の何れかが選択される。画像出力速度はフルカラーの場合でもモノクロの場合でもA4サイズで20枚/分とされている。なお本明細書には画像出力速度以外にも速度や電圧などの具体的な数値が登場するが、これらの数値は一つの好適例の例示である。
【0024】
感光体ドラム22の表面は主帯電器23により一様に+400Vに帯電せしめられている。外部のコンピュータなどから原稿画像データが入力されると、露光装置30が原稿画像データに対応するレーザビームを感光体ドラム22の表面に照射する。感光体ドラム22の表面は、レーザビームの照射された露光部の電圧が+25Vにまで減衰し、非露光部の+400Vの部分と合わせて静電潜像が形成される。現像部24に印加される+300Vの現像バイアス電圧により、トナー中の正帯電トナーが前記露光部に付着し、静電潜像がトナーで可視化される。
【0025】
中間転写ベルト40は、感光体ドラム22の表面の移動方向と同じ方向に、感光体ドラム22の周速度と同じ100mm/secで走行している。中間転写ベルト40の所定位置に、画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの感光体ドラム22よりマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色のトナーが順次転写される。
【0026】
中間転写ベルト40に転写されなかったトナーはクリーニング装置25で感光体ドラム22からかき落とされ、図示しない回収容器に排出される。
【0027】
垂直搬送経路13を上昇する用紙がプーリ41と転写ローラ43の間のニップを通過する際、転写ローラ43に印加された−1.5KVの電圧により、中間転写ベルト40に付着したトナーが用紙に引きつけられる。これにより、トナーが用紙に転写される。
【0028】
トナーによりカラー画像を形成された用紙は定着部50に引き込まれる。そして定着部50の内部で定着ローラ51と加圧ローラ52によりトナーを定着された後、排紙経路14から排紙ローラ15を経て排紙部12に排出される。
【0029】
続いて、露光装置30の出力窓清掃装置の構造を図2、3に基づき説明する。露光装置30の上面には、画像形成ユニット21M、21C、21Y、21Bの各感光体ドラム22に対応する出力窓32M、32C、32Y、32Bがタンデム配置されている。出力窓32M、32C、32Y、32Bは細長い矩形で、長手方向がタンデム配置の方向と直交する形で配置されている。出力窓32M、32C、32Y、32Bはそれぞれ防塵ガラス33で覆われる。「ガラス」という名称を用いるものの、これは透明な合成樹脂であっても構わない。この防塵ガラス33の1個ずつに清掃装置60を配置する。
【0030】
清掃装置60はガラス清掃体61を備える。ガラス清掃体61は、防塵ガラス33の上面に接触するパッド62と、パッド62を下面に取り付けたスライドビーム63からなる。パッド61はフェルトや不織布により構成される。
【0031】
ガラス清掃体61は、出力窓の長手方向に沿ってスライドするようスライドガイド64で支持される。スライドガイド64は、スライドビーム63の両端を支えるリニア軸受65と、スライドビーム63が図3において左右及び上方に抜け出さないようにする逆L字形の誘導部材66からなる。スライドガイド64は図2には図示していない。
【0032】
出力窓32Bに設けられたガラス清掃体61は原動ガラス清掃体として機能し、出力窓32M、32C、32Yに設けられたガラス清掃体61は従動ガラス清掃体として機能する。説明の便宜のため、図2において、原動ガラス清掃体となるガラス清掃体61には符号に「a」を付加し、従動ガラス清掃体となるガラス清掃体61には符号に「b」を付加する。
【0033】
従動ガラス清掃体61bは、それぞれ引張コイルばね67で露光装置30のハウジングに連結され、図2において下方に付勢されている。従動ガラス清掃体61bはまた、牽引索条68によって従動ガラス清掃体61aに連結される。出力窓32Mの従動ガラス清掃体61bに一端を連結された牽引索条68は、出力窓32Mの外に配置されたアイドルプーリ69Mと、出力窓32Bの外に配置されたアイドルプーリ69Bに掛け回されたうえ、原動ガラス清掃体61aに他端を連結されている。同様に、出力窓32Cの従動ガラス清掃体61bに一端を連結された牽引索条68は、出力窓32Cの外に配置されたアイドルプーリ69Cと、出力窓32Bの外に配置されたアイドルプーリ69Bに掛け回されたうえ、原動ガラス清掃体61aに他端を連結されている。出力窓32Yの従動ガラス清掃体61bに一端を連結された牽引索条68は、出力窓32Yの外に配置されたアイドルプーリ69Yと、出力窓32Bの外に配置されたアイドルプーリ69Bに掛け回されたうえ、原動ガラス清掃体61aに他端を連結されている。
【0034】
3個の従動ガラス清掃体61bをそれぞれ一方向に付勢する3個の引張コイルばね67と、3個の従動ガラス清掃体61bを原動ガラス清掃体61aに連結する3本の牽引索条68とにより、全てのガラス清掃体61を同期移動させる同期移動手段が構成される。
【0035】
3本の牽引索条68は、互いに接触しないよう、異なる高さに配置されている。アイドルプーリ69Bは異なる高さに3条の環状溝を有し、各環状溝に1本ずつの牽引索条68を受け入れる。牽引索条68は鋼線や合成繊維を素材とするケーブルによって構成される。
【0036】
原動ガラス清掃体61aには手動操作ロッド70が固定されている。ハウジング10には図示しないアクセスハッチが形成され、このアクセスハッチの蓋を開けると、手動操作ロッド70の端のグリップ部に手が届くようになっている。
【0037】
牽引索条68と手動操作ロッド70は、いずれも、出力窓32M、32C、32Y、32Bに重ならない場所を通る。
【0038】
通常、従動ガラス清掃体61bは引張コイルばね67の付勢力により図2において下方に引き寄せられ、出力窓32M、32C、32Yの外に位置している。この時原動ガラス清掃体61aは牽引索条68により図2において上方に引き寄せられ、出力窓32Bの外に位置している。
【0039】
防塵ガラス33を清掃する必要が生じたときは、前記アクセスハッチの蓋を開け、手動操作ロッド70を握る。そして手動操作ロッド70を手前に引くと、原動ガラス清掃体61aは図2において下方に、原動ガラス清掃体61aに牽引索条68で連結された従動ガラス清掃体61bは図2において上方にと、全てのガラス清掃体61が同期移動する。これにより、各防塵ガラス33はパッド62で拭われる。
【0040】
手動操作ロッド70を引く力を緩めれば、引張コイルばね67の付勢力により、原動ガラス清掃体61aは図2において上方に、従動ガラス清掃体61bは図2において下方にと、全てのガラス清掃体61が逆方向に同期移動する。これにより、各防塵ガラス33はパッド62で拭われる。
【0041】
このように、手動操作ロッド70を引いたり、引く力を緩めたりすることにより、出力窓32M、32C、32Y、及び32Bの防塵ガラス33を一挙に清掃することができる。
【0042】
原動ガラス清掃体61aと従動ガラス清掃体61bが互いに逆方向に移動するので、露光装置30に生じる反作用を互いに相殺し、振動を抑制することができる。
【0043】
ガラス清掃体61のうちあるものを原動ガラス清掃体61aとし、他のものを従動ガラス清掃体61bとし、両者を牽引索条68で連結して互いに逆方向の移動をさせるという構成により、次のような効果を得ることができる。第一に、スペースの節約である。原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体の区別をなくし、全てのガラス清掃体61を引張コイルばね67で同方向に付勢し、牽引索条68で付勢方向と反対の方向に引っ張るものとすると、その牽引索条68の端を手動操作ロッド70と同じ方向に引こうと思えば、出力窓32Bのガラス清掃体61の横に(出力窓32Mのガラス清掃体61の横でもよいが)牽引索条68を通すスペースを設ける必要が生じる。すなわち清掃装置全体の占有面積がこの実施形態の場合より広くなる。
【0044】
第二に、引張コイルばね67の数の節約である。全てのガラス清掃体61を引張コイルばね67で同一方向に付勢することとすれば、ガラス清掃体61と同数の引張コイルばね67が必要となるが、ガラス清掃体61のうちのあるものを原動ガラス清掃体61aとすれば、その分については引張コイルばね67が不要となる。これにより部品コストを引き下げることができる。
【0045】
この実施形態では、出力窓32Bに設けられたガラス清掃体61を原動ガラス清掃体61aとしたが、どのガラス清掃体61を原動ガラス清掃体61aに選定するかは自由である。出力窓32C、32Yに対応するガラス清掃体61を原動ガラス清掃体61aとして共通の手動操作ロッド70に連結し、残り2個のガラス清掃体61を従動ガラス清掃体61bとして、それぞれ自らに隣接する原動ガラス清掃体61aに組み合わせるという構成も可能である。
【0046】
この実施形態では手動操作ロッド70が駆動手段として機能するが、駆動手段はこれに限られるものではない。ロッドに代え牽引索条を用いることができるし、その牽引索条をキャプスタンやリールで巻き取る構成にすることもできる。送りねじで原動ガラス清掃体61aをスライドさせる構成にすることもできる。これらのキャプスタンや送りねじを手動でなくモータで駆動することとしてもよい。原動ガラス清掃体61aをリニアモータで移動させてもよい。
【0047】
この他、発明の主旨から逸脱しない範囲で種々の改変を加えて実施することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、タンデム配置された複数の感光体に個別に対応する複数の出力窓を設け、帯電状態の感光体に出力窓よりレーザビームを出射して各感光体表面に静電潜像を形成する露光装置において、複数の出力窓をそれぞれ防塵ガラスで覆い、これらの出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体を出力窓毎に設けるとともに、全てのガラス清掃体を同期移動手段で同期移動させるものとしたから、複数の出力窓を一挙に清掃できるうえ、ガラス清掃体が移動するのは出力窓のタンデム配置方向と直交する方向、すなわち防塵ガラスの長手方向なので、ガラス清掃体の幅を広くせずに済み、ガラス清掃体をスムーズにスライドさせることができる。
【0049】
同期移動手段は、ガラス清掃体を常時一方向に付勢するばねと、ばねによる付勢方向と反対の方向にガラス清掃体を移動させる牽引索条とを含むものであるから、牽引索条を引けばガラス清掃体が移動し、牽引索条を緩めればガラス清掃体はばねによって引き戻されることになり、ガラス清掃体を容易に往復動させることができる。
【0050】
さらに、ガラス清掃体のうち特定のものを原動ガラス清掃体、残りのものを従動ガラス清掃体とし、ばね及び牽引索条の一端を従動ガラス清掃体に連結し、牽引索条の他端を、出力窓の外に配置したアイドルプーリを介して原動ガラス清掃体に連結するとともに、牽引索条による引き戻し力に抗して原動ガラス清掃体を移動させる駆動手段を設けたから、原動ガラス清掃体に力を加えることにより全てのガラス清掃体を移動させることができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体が互いに逆方向に移動するので、露光装置に生じる反作用を互いに相殺し、振動を抑制することができる。また原動ガラス清掃体と従動ガラス清掃体を共に何らかの駆動手段に連結する構成に比較して、構成をコンパクト化することができる。
【0051】
そして、上記のような露光装置の出力窓清掃装置を画像形成装置に備えさせることにより、露光装置の出力窓の清掃を任意のタイミングで効率良く遂行することのできる、使い勝手の良い画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例であるタンデム方式フルカラープリンタの概略構造を示す模型的断面図
【図2】露光装置の模型的上面図
【図3】露光装置の部分断面図
【符号の説明】
1 プリンタ
10 ハウジング
11 給紙部
12 排紙部
13 垂直搬送経路
20 画像形成部
21M、21C、21Y、21B 画像形成ユニット
30 露光装置
31 レーザ光源
32M、32C、32Y、32B 出力窓
33 防塵ガラス
40 中間転写ベルト
50 定着部
60 清掃装置
61 ガラス清掃体
61a 原動ガラス清掃体
61b 従動ガラス清掃体
67 引張コイルばね
68 牽引索条
69M、69C、69Y、69B アイドルプーリ
70 手動操作ロッド(駆動手段)
Claims (4)
- タンデム配置された複数の感光体に個別に対応する複数の出力窓を設け、帯電状態の前記感光体に前記各出力窓よりレーザビームを出射して各感光体表面に静電潜像を形成する露光装置において、
前記複数の出力窓をそれぞれ防塵ガラスで覆い、これらの出力窓のタンデム配置方向と直交する方向にスライドするガラス清掃体を出力窓毎に設けるとともに、全てのガラス清掃体を同期移動させる同期移動手段を設けたことを特徴とする露光装置の出力窓清掃装置。 - 前記同期移動手段は、前記ガラス清掃体を常時一方向に付勢するばねと、ばねによる付勢方向と反対の方向にガラス清掃体を移動させる牽引索条とを含むものであることを特徴とする請求項1に記載の露光装置の出力窓清掃装置。
- 前記ガラス清掃体のうち特定のものを原動ガラス清掃体、残りのものを従動ガラス清掃体とし、前記ばね及び牽引索条の一端を前記従動ガラス清掃体に連結し、前記牽引索条の他端を、前記出力窓の外に配置したアイドルプーリを介して前記原動ガラス清掃体に連結するとともに、前記牽引索条による引き戻し力に抗して原動ガラス清掃体を移動させる駆動手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の露光装置の出力窓清掃装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載された露光装置の出力窓清掃装置を備えた画像形成装置。
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