JP2005040910A - 切削屑圧縮機、およびそれを用いた切削屑の圧縮方法 - Google Patents

切削屑圧縮機、およびそれを用いた切削屑の圧縮方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 各種工作機械の一つであって、装置自体が比較的小型で、圧縮密度の高い圧縮塊を製造可能とする新規な構造からなる切削屑圧縮機、およびそれを用いた切削屑の新規な圧縮方法を提供する。
【解決手段】 ホッパ2底面付近に圧送用スクリュー3を略水平に組み合わせ、送出端32が排出口22に貫通状配置であって、垂直型圧縮シリンダー6圧縮室61の側面供給口62に対応され、圧縮作動可能なビット64を設け、送出口63直下には、開閉用のシャッター7を組み込み、各部が工程に従って自動的に連繋作動するようにした切削屑圧縮機1である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、旋盤、タレット旋盤、ボール盤、中ぐり盤、平削り盤、形削り盤、立て削り盤、フライス盤、ホブ盤、歯車形削り盤、NC工作機械およびマシニングセンター等に代表される各種工作機械に関連するあらゆる分野、即ち、機械加工の分野は固よりのこと、それら加工機械の各種パーツおよびそのための金属材料、プラスチック等各種素材の分野、それらに組み込まれる電子分品やそれらを集積した制御機器の分野、各種計測器の分野、加工機械を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械として総称される分野に包含される分野から、それら工作機械を試験、展示、販売、輸出入、ならびに使用する分野、将又、それら工作機械の作動に伴って発生する切削屑を回収、運搬する回収、輸送の分野、切削屑を効率的に再生利用するリサイクル分野、あるいは現時点で想定できない新たな分野までと、関係しない技術分野はない程である。
(視点)
精度の高い金属部品を製造するのに有効な切削加工は、回転する金属素材に工具を切り込ませたり、あるいは回転する工具を金属素材に切り込ませることによって不要な部分を削り落とし、次第に必要精度を備えた製品に仕上げて行くものであるが、加工に伴って蔓巻状、あるいは薄片状の切削屑が大量に発生してしまうものであり、一般的な金属加工工場では、こうした切削屑を、各工作機械から回収し所定の金属屑回収場所に金属の種類毎に集積して置き、一定量に達したら金属屑の回収業者に委託して回収、再生利用されるよう処分されているが、山積みされた切削屑を効率的に回収するのは非常に手間が掛かり、しかも切削加工に際して大量に供給された切削用助剤液を含む金属屑は、助剤液が集積場所周辺に流出してしまい非常に厄介なものであった。
こうした欠点を解消するものとして、工場内の適所に設置し、切削屑を投入すると自動的に圧縮塊を成型することができる切削屑圧縮機が既に開発、実用化されており、これによって回収業者は、効率的に圧縮塊を回収することができるようになり、しかも圧縮塊化して取扱いが容易になった切削屑は、再生用の金属材料としての価値が高まり、経済的にも有利なものとなっている。
しかしながら、これまでに開発された切削屑圧縮機は、ホッパ内に大量に投入された切削屑が、その蔓巻状や薄片状の形状が災いしてホッパ内で絡まり合い、あるいは噛合状となって架橋状のブリッジ現象を発生し、停滞してしまい底部に設けられた圧送用スクリューに供給されなくなるという作動不良を発生し易く、作業者はブリッジ現象が発生する度毎に、ホッパ内に鋼棒等を挿し込んで押し崩したり、掻き混ぜる等して架橋状態を崩壊させるという作業を繰り返さなければならず、非常に不便であると同時に、僅かな手間を惜しんで切削屑圧縮機を停止させずに、このような作業を行ってしまう虞れがあるという新たな課題が認識されるようになった。
(従来の技術)
このような新たな課題を解決する技術として、例えば特開2000−117584号公報に記載された、ホッパ内に押し込み部材をスライド自在に取り付けたことにより、ホッパ内に蓄えられた切削屑を圧送用スクリューに向けて強制的に押圧、移動させる構造とした「切り粉圧縮機」発明や、特開2002−283175号公報に開示された、ホッパの左右壁面の夫々に膨出、収縮が可能な弾性状の膜部材が張設されてなり、膜部材と壁面との間に風船状の膨脹袋を設け、各膨脹袋に圧縮空気を急速に供給し、排気することを繰り返して助剤液で壁面に付着する切削屑を滞留させずにスムーズに落下させる構造とした「切り粉圧縮装置」発明等が、既に開発されている。
このように、ホッパ内の掘削屑を圧送用スクリューによって円滑に圧縮室に供給できるよう構成された切削屑の圧縮装置は、何れも横型の圧縮用シリンダーをホッパの下側に配設したものであり、圧縮室中を移動するビットを駆動させる油圧シリンダーが、切削屑圧縮機本体の横幅寸法、または奥行寸法を大きくし、装置全体が比較的大型な機械となってしまい、工場内に大きな設置スペースを準備しなければならず、また、ホッパ底部に水平状の軸心周りに回転する圧送用スクリューが設けられ、その下側に横型の圧縮用シリンダーを配した構造のため、切削屑を圧縮室へスムーズに供給するには、圧送用スクリューと圧縮用シリンダーとの間に垂直型の別の圧送用スクリューを介在させる必要があり、さらに複雑で大型の機械になってしまうことが避けられないものとなっていた。
(1) 特開2000−117584号公報 (2) 特開2002−283175号公報
(問題意識) この発明は、以上のように従前までの切削屑の圧縮機は、装置自体が比較的大型で、広い設置スペースを必要とする上、切削屑の圧縮密度を高める為には、垂直型の圧送用スクリューを追加する必要が有る等、部品点数が多くなり、構造も複雑化して切削屑圧縮機自体の価格も高騰してしまい、維持管理のためのそれら課題を解決することができなかったという実情に疑問を抱き続けていた。
(発明の目的) そこで、この発明では、小型化と、切削屑の圧縮密度の向上という課題を確実に達成可能とする圧縮機械を実用化させることはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に装置自体が比較的小型で、圧縮密度の高い圧縮塊を製造可能とする新規な構造の切削屑圧縮機、およびそれを用いた新規な切削屑の圧縮方法を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成) 図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含される切削屑圧縮機は、基本的に次のような構成から成り立っている。 即ち、切削屑を収容可能とする適宜大きさのホッパの内側底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリューが略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリューの送出端を当該ホッパ側壁面下方に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビットを設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッターを組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなるものとした構成を要旨とする切削屑圧縮機である。
この基本的な構成からなる切削屑圧縮機を、換言すれば、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、切削屑を収容可能とした切削屑用のホッパを設け、該ホッパ内側の底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリューが略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリューの送出端を当該ホッパ側壁面下方に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビットを設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッターを組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなるものとした切削屑圧縮機となる。
更に他の表現によって示すと、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、切削屑を収容可能とした切削屑用のホッパを設け、該ホッパ内側の底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリューが略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリューの送出端を当該ホッパ側壁面下方に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビットを設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッターを組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなる切削屑圧縮機ということもできる。
そして、この発明の切削屑圧縮機を、より具体的な構成のものとして示すならば、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部を、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとした切削屑圧縮機であるということが可能である。
更に具体的には、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、前記ホッパ内側の上下中途高さとなる位置には、圧送用スクリューに略平行状の軸芯を有し、複数本の鈎型腕を枝状に延伸させてなる攪拌杆を回動自在に横架し、何れか一方端をホッパ外側の回動駆動源に接続し、前記垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとした切削屑圧縮機ということができる。
これを、換言すると、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの底面直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに近接、配置してある圧縮シリンダーの圧縮室における供給口に直接的に、あるいは垂直型圧送用スクリューを介して間接的に対応させたものとする一方、前記ホッパ内側の上下中途高さとなる位置には、圧送用スクリューに略平行状の軸芯を有し、複数本の鈎型腕を枝状に延伸させてなる攪拌杆を回動自在に横架し、何れか一方端をホッパ外側の回動駆動源に接続し、前記圧縮シリンダー中の一方端側から他方端側に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から駆動可能なビット用往復駆動源を設け、同圧縮シリンダー他方端に開口してある送出口には、往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを往復駆動するシャッター用往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなる切削屑圧縮機となる。
また、別の表現で更に具体的には、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、ホッパの外側に導出された基端側には、切削屑の圧送、充填に際して生ずる軸心に平行な抗力を検出可能とする圧力検出機構が配され、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、前記垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなる構成による切削屑圧縮機といえる。
これを換言すれば、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの底面直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、ホッパの外側に導出された基端側には、切削屑の圧送、充填に際して生ずる軸心に平行な抗力を検出可能とする圧力検出機構が配され、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに近接、配置してある圧縮シリンダーの圧縮室における供給口に直接的に、あるいは垂直型圧送用スクリューを介して間接的に対応させたものとする一方、前記圧縮シリンダー中の一方端側から他方端に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から駆動可能なビット用往復駆動源を設け、同圧縮シリンダーの他方端に開口してある送出口には、往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを往復駆動するシャッター用往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなる構成の切削屑圧縮機となる。
そして、この発明の切削屑圧縮機を、より望ましい構成のものとして示すと、上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、ホッパの外側に導出された基端側には、切削屑の圧送、充填に際して生ずる軸心に平行な抗力を検出可能とする圧力検出機構が配され、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、前記ホッパ内側の上下中途高さとなる位置には、圧送用スクリューに略平行状の軸芯を有し、複数本の鈎型腕を枝状に延伸させてなる攪拌杆を回動自在に横架し、何れか一方端をホッパ外側の回動駆動源に接続し、前記垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなる構成による切削屑圧縮機であるということができる。
(関連する発明の構成) 上記した切削屑圧縮機に関連して、この発明には、当該切削屑圧縮機を用いることにより、実現可能となる切削屑の圧縮方法も包含しており、その構成は基本的に次のとおりのものである。 即ち、切削屑投入口からホッパ中に切削屑が投入され、切削屑圧縮機が起動されると、圧送用スクリューを回転駆動させ、切削屑を排出口および側面供給口を通じてシャッターで閉鎖された垂直型圧縮シリンダーの圧縮室中に圧送、充填して一次圧縮を行った後に、圧送用スクリューの回転を停止させ、垂直型圧縮シリンダー中を、ビットが強制的に降下して二次圧縮を実行し、圧縮室中の切削屑をプレスして圧縮塊に成型し、シャッターを後退させ、ビットを更に降下させて圧縮塊を開放された圧縮室送出口から落下、排出させた後に、ビットを最上位まで上昇させ、シャッターが前進、復帰して再度送出口を閉鎖すると、再度圧送用スクリューを回転駆動させて一次圧縮を実行させ、一次圧縮を終了した後に圧送用スクリューを停止させ、ビットの降下による二次圧縮を施して圧縮室中の切削屑を圧縮塊化し、シャッターを後退させ、ビットを僅かに降下させて圧縮塊を開放された圧縮室送出口から落下、排出し、ビットを最上位まで上昇、シャッターを前進、閉鎖させるという工程を、自動的に繰り返すよう連繋作動する如く制御してなるものとした、前記何れか記載の切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法である。
この発明の切削屑の圧縮方法をより具体的に示すと、切削屑投入口からホッパ中に切削屑が投入され、切削屑圧縮機が起動されると、回転駆動源が圧送用スクリューを回転駆動させ、切削屑を排出口および側面供給口を通じてシャッターで閉鎖された垂直型圧縮シリンダーの圧縮室中に圧送、充填して一次圧縮を行い、圧力検出機構が設定限度を越える圧力を検出すると、これを感知した制御装置が、圧送用スクリューの回転駆動源を停止させ、垂直型圧縮シリンダー中を、垂直往復駆動源によって駆動されたビットが強制的に降下し二次圧縮を実行し、圧縮室中の切削屑をプレスして圧縮塊に成型し、シャッターが水平往復駆動源によって後退され、垂直往復駆動源がビットを更に降下させて圧縮塊を開放された圧縮室送出口から落下、排出させ、その後にビットを最上位まで上昇させ、シャッターが前進して送出口を閉鎖すると、圧送用スクリューを再び回転駆動させて一次圧縮を開始し、圧力検出機構からの検出信号を受けてその回転駆動源を停止させ、ビットの降下による二次圧縮を施して圧縮室中の切削屑を圧縮塊化し、シャッターを後退させ、ビットを僅かに降下させて圧縮塊を圧縮室送出口から落下、排出し、ビットを最上位まで上昇、シャッターを前進、閉鎖させるという工程を、自動的に繰り返すよう連繋作動する如く制御してなるものとした、前記何れか記載の切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法ということができる。
以上の構成からなるこの発明の切削屑圧縮機によれば、何よりも先ず、内側底面付近に、圧送用スクリューを略水平状配置に組み合わせてなるホッパに、垂直型圧縮シリンダーを隣接、配置させた構造としたことにより、ホッパの排出口が、垂直型圧縮シリンダー圧縮室の側面供給口に直接的に接続され、ホッパから圧縮室に効率的に切削屑を供給、充填することができるものとなり、水平型の圧縮シリンダーが横置きされた従来構造に比較して切削屑圧縮機自体の横幅または奥行寸法を格段に小型化することが可能となり、工場内の限られた設置スペースを有効に活用できるものとすることができ、しかも水平状配置の圧送用スクリューが水平方向に充填し、垂直型圧縮シリンダー中を降下するビットが垂直方向に圧縮する構造としたことにより、切削屑を水平方向と垂直方向との二方向から順次、加圧することが可能となり、より高密度の圧縮塊を製造できるという秀れた特徴が得られるものである。
また、この発明が包含する切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法によれば、ホッパ底部付近に水平状に配置された圧送用スクリューを回転駆動させ、同ホッパに隣接する垂直型圧縮シリンダーの圧縮室中に切削屑を圧送、充填して一次圧縮を行い、垂直型圧縮シリンダー内に供給される切削屑量を増大させることにより、圧縮室の容積に比較して成型される圧縮塊を高密度化および大型化することが可能となり、水平方向から充填された切削屑を、垂直型圧縮シリンダー中を強制的に降下してくるビットで垂直方向に二次圧縮を加え、水平および垂直方向に順次圧縮することにより、切削屑中に混在する助剤液を効果的に圧搾、除去することができ、しかも縦横方向の圧縮密度が均質で切削屑重量に対する表面積比率を大幅に減少させた付加価値の高い圧縮塊を製造することが可能となるという秀れた効果を発揮することができる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。 先ず、ホッパは、所定量の切削屑を収容可能であり、内側に配置された圧送用スクリューに向けて効率的に切削屑を供給可能とし、連続的な圧縮作動を実現可能とすると共に、投入された切削屑を圧縮塊化するまでの間、一時的に集積、保管可能とする機能を果たすものであり、上部に十分な大きさをもつ切削屑投入口を開口し、上方から下方に向けて漸次、平断面積を減少する形状にして比較的重量の嵩む切削金属屑を収容、保持可能とする強度を有し、圧送用スクリューの送出端を底部付近の側壁に開口した排出口に貫通状に配置させたものとしなければならず、投入された切削屑から流れ出る工程助剤液を滞りなく、排出可能な構造とすべきであり、内側の上下中途箇所には、切削屑の架橋現象を防止可能な攪拌杆を配置したものとするのが望ましく、底面は、圧送用スクリューの外郭形状に沿って周囲を囲む円筒凹面状に形成するのがよく、適所に切削屑の蓄積量を検出可能なセンサーを設け、ホッパ内が空になったときに各部圧縮作動を自動的に停止させ、切削屑が投入されたときに、あるいは、ホッパ内が切削屑で満たされたときに、これを感知して各部を自動的に再起動する構造とすることができる。
切削屑投入口は、蔓状あるいは巻髭状となって互いに複雑に絡まり合っているような金属素材の切削屑を、効率的にホッパ内に投入可能とする機能を果たすものであり、ホッパの上部面積の殆どを開口する形状、寸法とすべきであり、中央付近が上方に膨出された安全蓋が、上方開口縁の一方の開口側縁およびそれとは反対側となる他方の開口側縁の双方に連結、離脱自在なヒンジ機構を介し、任意選択的に連結された何れか一方のヒンジ機構を中心として開閉操作可能に装着されたものとするのが望ましく、更に該安全蓋を開放姿勢に支持可能とする開放維持構造を設け、該開放維持構造が、開放された安全蓋を支持している状態を検出し、その検出信号を制御装置に伝達可能な蓋姿勢検出器を設けてなるものとするのがよい。
底面は、ホッパ内に投入された切削屑を、切削屑自体の自重によって圧送用スクリュー周りに集合させると共に、切削屑が外部に不要に漏出しないよう塞き止める機能を果たし、ホッパ上部の切削屑投入口から下方に向けて平断面積を漸次、縮小させ、圧送用スクリューの下側外周を包囲するよう形成すべきであり、圧送用スクリューの外郭形状に沿う円筒凹面状の平滑面からなるものとするのが望ましく、適所に工程助剤液を回収可能とする助剤液排出回路の助剤液排出口を形成したものとするのがよい。
排出口は、ホッパ側壁面の適所を貫通して圧送用スクリューによって強制的に移送される切削屑を、ホッパ外に放出可能とし、ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における側面供給口に向けて排出可能とする機能を果たすものであり、同排出口の内径寸法は、圧送用スクリューの送出端側の羽根端外径寸法より僅かに大きく、圧送用スクリューが非接触状態で回転可能な状態に設定されたものとしなければならず、排出口を短尺管路状であって圧縮室に向かうに従って次第に縮径する形状とすることにより、圧縮効率を高めるよう形成することが可能であり、排出口のホッパ内壁面側の開口縁に、ホッパよりも硬質な素材からなるワーク粗切リングや円弧状チップ等のカッター部品を装着し、圧送用スクリューによって排出口に引き摺り込まれる際に障害となり得る螺旋羽根範囲から食み出した切削屑の露出部分を、排出口に送り込まれる直前で削ぎ落としてしまう構造とすることができる。
圧送用スクリューは、ホッパ内に投入され、一時的に蓄積されている切削屑を同ホッパ底面付近のものから排出口側へ向けて強制的に送り出し、垂直型圧縮シリンダーの側面供給口に供給する機能を果たすものであり、ホッパ内底部直上付近の所定長範囲に渡り、回転自在に配置された軸部分周りに、同心状に形成された所定ピッチの螺旋羽根を有するものとしなければならず、送出端を排出口に貫通状に配置させ、基端側を排出口とは反対側のホッパ側壁面に貫通させ、外部に設けられた回転駆動源に接続した構造とすべきであり、同基端側の適所には、該圧送用スクリューの軸心に平行であって基端側に向けて働く圧力を検出可能な圧力検出機構を設けたものとするのが望ましい。
螺旋羽根は、圧送用スクリューの軸心周りに、回転されることにより、羽根ピッチ間に巻き込まれた切削屑を排出口に向けて次第に移送すると共に、同切削屑を垂直型圧縮シリンダーの側面供給口に強制的に送り込んで圧縮室中に圧送、充填してしまう機能を果たし、金属素材切削屑の強制的な移送に耐えるに十分な耐久強度を有する素材および形状のものとしなければならず、特に排出口に貫通状となる部分を含む送出端側の範囲は、強い圧力が加わるので羽根厚寸法を増強させたものとするべきであり、全長に渡り等ピッチに形成することが可能であるが、ホッパ内の切削屑を均質に減少させるよう、送出端側に向けて次第にピッチを大きく設定したものとするのが望ましい。
回転駆動源は、圧送用スクリューの基端側をホッパ内の切削屑を圧送するに十分なトルクで回転駆動可能とし、必要に応じて回転駆動および駆動停止を自在に制御可能とする機能を果たすものであり、ホッパ内の切削屑の流動を疎外しない箇所に配置されたものとしなければならず、メンテナンス性も考慮すればホッパ外側に設けるのが望ましいものであり、圧力検出機構の正常作動の確保や、圧送用スクリューに絡まった切削屑の解除等の為に、適時に逆転駆動させることができる構造とすることが可能であり、例えば油圧モータや電動モータ等を用いることができる。
圧力検出機構は、圧送用スクリューが切削屑を排出口に向けて送り込み、圧縮室内に充填する際に、同圧送用スクリューの軸心に平行な向きに加わる圧力、あるいはその圧力による圧送用スクリューの軸心方向の変位量を検出可能とする機能を果たすものであり、切削屑の圧送、充填に際して生ずる圧送用スクリュー軸心に平行な抗力を設定限度に達するまで弾性的に受け止めるよう、軸心方向の移動を所定の条件の下に規制可能なコイルスプリングや板バネ、あるいは弾性を有する気体や液体等を密封したシリンダーとピストン等からなる弾性支持構造を設け、該圧送用スクリューの軸心に平行な抗力が、弾性支持構造の設定限度を越えたときに、同圧送用スクリュー、またはそれに一体的に付属された軸受け構造やギア等の軸心方向の変位量、あるいは、弾性支持構造の圧送用スクリュー軸心方向の変形量等を検出し、その検出信号を制御装置に伝達可能とした変位センサーが設けられてなるものとすることができる外、圧送用スクリューの基端側を回転自在に支持するベアリングやそれを切削屑圧縮機の適所に固定するブラケット等に、歪みゲージあるいは圧電素子等を装着し、部材自体の変形量を測定して発生圧力を検出する構造とすることが可能である。
攪拌杆は、ホッパ内に集積された切削屑が、圧送用スクリューの駆動により、ホッパ底部付近のみが空洞化され、上部に残存する切削屑同士が互いに絡まり合ってホッパ内の対峙する側壁面間に架橋状となって停滞してしまうブリッジ現象を阻止、破壊してしまうよう、ホッパ内上下中途付近の切削屑を攪拌状に操作可能とする機能を果たすものであり、少なくともホッパ内側壁面から同ホッパ中央付近まで延伸状に突出、形成された枝状の鈎型腕を有し、適宜回動駆動することにより、切削屑の絡まりをほぐすものとすべきであり、ホッパ内に圧送用スクリューに略平行とするよう横架された軸芯の中途複数箇所夫々に鈎型腕を枝状に延伸させたものとし、それら複数本の鈎型腕の中の、少なくとも圧送用スクリューの最も送出端側寄りに配置されたものの先端側を、同送出端側に向けて折曲し、その外の鈎型腕の先端側は、圧送用スクリューの基端側に向けて折曲してなるものとするのが望ましい。
回動駆動源は、攪拌杆を切削屑の荷重や絡み合いによる結合力に抗して回動駆動可能なトルクを発揮し、攪拌杆を所定角度に渡り、回転させる機能を果たし、ホッパ内の切削屑の流動を妨げないよう配置させなければならず、切削屑の集積密度やその重量、あるいは絡み合いの状況等に応じて、重量や密度、絡まり合いの度合いが大きい場合には、攪拌杆を90゜前後か、あるいはそれ以下の角度範囲で正逆、往復回動するよう駆動させ、比較的軽量で密度が小さい場合や絡まり具合が弱い場合等には、90゜以上ないし180゜以下程度の角度範囲で往復回動させるものとする等、良好な作動が得られるよう適宜設定できる構造とすることが可能であり、具体的には油圧モータやあるいは電動モータ等を採用するのが望ましい。
垂直型圧縮シリンダーは、鉛直型の筒形空間を形成して所定量の切削屑を供給、充填可能とし、上方から強制的に降下するビットによって圧縮塊を形成する際に切削屑を封じ込め、外部に漏れ出すのを阻止し、圧縮塊の周壁面を成型可能とする機能を果たすものであり、圧縮室上方の所定範囲に開口された側面供給口を、圧送用スクリューの送出端に対応、配置されたものとしなければならず、ビットが上下方向に自在に移動可能であると共に、摩擦抵抗の少なく圧縮成型を完了した圧縮塊を、下方送出口から容易に放出できる、平滑な内周壁面に形成した圧縮室を有するものとすべきである。
圧縮室は、下方に降下するビットによって圧送用スクリューが加えた圧力よりも更に強い圧力を加えて切削屑を圧縮し、所定形状に成型してしまうことによって圧縮塊を形成可能とする機能を果たし、垂直型圧縮シリンダー中の柱型空間におけるビットの往復範囲、およびビットによる加圧によって切削屑を圧縮塊化する範囲を示し、少なくとも内周壁面を、圧縮対象の切削屑よりも硬質な素材から形成すべきであり、側面供給口よりも下側の圧縮塊が成型される範囲の圧縮室内周壁面を、下側に向けて僅かに拡開状となるテーパ状平滑壁面に形成するのが望ましいものである。
側面供給口は、垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲を、ホッパの底部付近に貫通された排出口と連結可能とし、ホッパ内に配置された圧送用スクリューの送出端を、圧縮室上側範囲に対応可能とする機能を果たし、圧送用スクリューの駆動によって圧縮室中に移送、充填される切削屑を、滞りなく円滑に誘導可能とする形状、寸法に開口されたものとすべきである。
送出口は、垂直型圧縮シリンダーの圧縮室の底部から、切削屑を圧縮することで形成された圧縮塊を、その自重か、あるいはビットによる下向きの押圧力か、の何れかにより、落下状に排出可能とする機能を果たすものであり、圧縮塊の排出に支障を来さないよう、圧縮室内周壁面の最大平断面形状と同じか、それよりも大きな平断面形状に設定されたものとし、同送出口の直下には、水平方向に往復動して圧縮室下端を開閉可能とするシャッターを配置した構造としなければならない。
ビットは、垂直型圧縮シリンダーの圧縮室中を、上下に往復動することによって圧縮室内に充填された切削屑を、強制的に圧縮して圧縮塊化してしまう機能を果たすものであり、垂直型圧縮シリンダーの外側に配置された垂直往復駆動源によって上下駆動される構造としなければならず、圧縮の対象となる切削屑よりも硬質な素材から形成され、少なくとも先端部分の平断面形状を、上下動する範囲に対応する圧縮室内の内周壁面の平断面形状にできるだけ一致するものとし、隙間を小さくして圧縮室内壁面とビット外周面との間に切削屑が進入するのを阻止して作動不良等を発生し難い構造とし、磨耗や損傷を生じた際には、簡便に交換可能な脱着構造を介して装着されたものとするのが望ましい。
垂直往復駆動源は、垂直型圧縮シリンダー中に配置されたビットを、強制的に上下駆動させて圧縮室に充填された切削屑を圧縮、成型状として圧縮塊化することを可能にするという機能を果たし、切削屑を十分な力で圧縮できる程度の出力を有し、必要なストロークでビットを往復移動、可能とする構造としなければならず、具体的には、送りネジを回転駆動させてビットを移動させる構造や、油圧シリンダーを用いたもの、あるいはラック・アンド・ピニオンやクランク機構を利用したもの等、強力な直線運動を発生可能な構造を適宜、選択して採用することができる。
シャッターは、垂直型圧縮シリンダーにおける圧縮室下端に開口された送出口を開閉可能とし、閉鎖状態にあってはビットの降下によって圧縮される切削屑を下面で支え、圧縮塊を成型、可能とする機能を果たすものであり、水平方向に進退移動することによって送出口を開閉可能とし、少なくとも閉鎖の際に圧縮室内に対応する表面を、切削屑よりも硬質な素材から形成し、ビットによって加えられる圧縮力に十分に耐える構造としなければならず、進退方向の左右側縁や下面を強固に保持する案内レールを設けたものとすべきであり、適所に垂直型圧縮シリンダーから流下してくる工程助剤液を回収可能とする助剤液排出回路の助剤液排出口を配したものとするのが望ましい。
水平往復駆動源は、シャッターを垂直型圧縮シリンダーにおける圧縮室の送出口直下に対し、前後摺動移動させることにより、同送出口を開閉操作可能とする機能を果たすものであり、シャッター上に圧縮塊が乗った状態でも支障なく後退可能な程度の駆動力を発揮するものとしなければならず、ビットを駆動する垂直往復駆動源と同様に、送りネジを回転駆動させてシャッターを進退移動させる構造や、油圧シリンダーを用いたもの、あるいはラック・アンド・ピニオンやクランク機構等、直線運動を可能とする構造を適宜、採用することができる。
制御装置は、圧送用スクリューの回転駆動、ビットの昇降動作、およびシャッターの進退移動等の各部の作動および停止を、順次連繋した動作としてホッパ内に投入、蓄積された切削屑を、垂直型圧縮シリンダーの圧縮室に供給、充填し、ビットを強制的に降下させて圧縮塊を成型し、シャッターを開放して圧縮塊を圧縮室から落下状に送出させるという一連の工程を自動的に繰り返すよう制御可能とする機能を果たすものであり、具体的には、制御プログラムを実行可能なマイクロコンピュータや、制御回路を有する制御盤、もしくは制御プログラムを実行可能なパソコン等を利用することが可能であり、圧力検出機構からの検出信号や、蓋姿勢検出器からの安全蓋開放状態の検出信号等、各種センサー類からの出力信号を受けて、これに応じて自動制御する構造とすることができる。 また、ホッパ内側の底面付近、およびシャッター下部周り付近の夫々に、切削屑から流下する工程助剤液を回収可能とする助剤液排出回路の助剤液排出口を設け、しかも該ホッパ内側底面付近の助剤液排出口が、圧送用スクリューの回転方向に一致する向きに開口してなるものとすることができる。
この発明が包含する何れかの制御方法により、一連の圧縮作動を実行している際に、ホッパ切削屑投入口の安全蓋が開放されたとき、安全蓋の開放姿勢を検出した蓋姿勢検出器が、制御装置にその検出信号を伝達し、これを受けた制御装置が、全ての駆動源を自動的に停止させ、圧縮作業を完全に中止させるよう制御できるものとすることが可能である。
また、ホッパ内に設けられた切削屑の蓄積量を検出可能なセンサーが、ホッパ内の切削屑量が所定量以下に減少したことを検知した場合に、制御装置が各部の制御を自動停止させ、その後に同センサーが切削屑の所定量以上の投入、蓄積を感知したときに、自動的に各部の制御を開始するよう制御することができる外、圧縮室に切削屑を充填するに十分な一定時間以上に渡り、圧送用スクリューを回転させた後であっても圧力検出機構が、同圧送用スクリューの軸心に平行な変位あるいは圧力変化を検出しない場合に、ホッパ内の切削屑残量が減少したと判断し、制御装置が各部の制御を自動停止させ、新たに切削屑を投入した作業者が、切削屑圧縮機を起動させるまで停止状態を維持する構成とすることもできる。
攪拌杆を、少なくとも圧送用スクリューが回転駆動されている間に渡り、軸芯回りの180゜以下の範囲において所定時間毎の間欠的あるいは連続的に往復回動駆動させてホッパ中の切削屑を攪拌状とするように作動するものとすることにより、ホッパ内に架橋状のブリッジ現象を発生する前に切削屑同士の噛合状態を崩壊させることができ、その回動角度範囲の設定は、切削屑の嵩比重が大きく切削屑間の空間が少ない場合に、回動角度範囲を大きく設定し、嵩比重が小さく切削屑間の空間が多い場合には、回動角度範囲を小さく設定するのが効果的であり、また別の判断基準を示すと、切削屑の硬さや長さ、その絡まり合い具合等に応じて、切削屑同士の結合強度が大きい場合には、基本的には回動角度範囲を大きく設定し、また、切削屑同士の結合強度が大き過ぎて攪拌杆に過大な負荷が掛かる場合には、回動角度範囲を適宜狭く設定することができ、切削屑同士の結合強度が小さい場合には、基本的に回動角度範囲を小さく設定し、また、切削屑同士の結合強度が小さく、鈎型腕が触れる程度で崩落してしまうような場合には、回動角度範囲を狭くも広くも自由に設定することが可能でり、切削屑圧縮機の利用者が、切削屑の比重や形状等の各種条件を勘案して回動角度範囲を適宜、設定して運転することも可能である。 以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1の縦断面化した切削屑圧縮機の正面図、図2の縦断面化された切削屑圧縮機要部の左側面図、図3の縦断面化された切削屑圧縮機要部の右側面図、図4の圧送用スクリューならびに断面化された圧力検出機構の正面図、図5の圧力検出機構の右側面図、図6の攪拌杆の一部と回動駆動源の正面図、図7の攪拌杆と回動駆動源の右側面図、図8の断面化された垂直型圧縮シリンダーの正面図、図9のホッパ底部に設けられた助剤液排出口の平面図、および図10のホッパ底部の断面化された助剤液排出口の側面図に示される事例は、切削屑を収容可能とする適宜大きさのホッパ2の内側底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリュー3が略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリュー3の送出端32を当該ホッパ2側壁面下方に開口された排出口22に貫通状配置であって、同ホッパ2に隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダー6の圧縮室61における上側範囲に形成した側面供給口62に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダー6中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット64を設け、同垂直型圧縮シリンダー6下端に開口してある送出口63直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター7を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなるものとした基本的構成からなるこの発明に包含される切削屑圧縮機1における代表的な一実施例を示すものである。
この切削屑圧縮機1は、複数の移動用キャスターを適所に配した基盤11上に、油圧ポンプPならびに油圧タンクT等を設置、搭載し、その周囲を周壁板で包囲され本体ボディ12が形成され、その上部には、上部に略平面矩形状の切削屑投入口21を開口し、上側から下側に向けて平断面積を次第に縮小し、底面が水平円筒凹面状に形成され、所定量の図示しない切削屑を投入、蓄積可能とするホッパ2を有し、同ホッパ底面の直上付近の略全長に渡る範囲には、基端33側をホッパ2の右側壁面に貫通し、送出端32側を同ホッパ2の左側壁面に開口された排出口22に貫通させた略水平な軸芯周りに沿って同心状の螺旋羽根31を、送出端32側に向かうに従い次第にピッチが大きくなるよう設定された圧送用スクリュー3を配し、該圧送用スクリュー3のホッパ2右側壁面を貫通し、導出された基端33側は、ホッパ2右側壁面付近に固定されたラジアル軸受34、および同ラジアル軸受け34との間に所定間隔を隔てた基端33側中途箇所のジャーアナル部分に装着したスラスト軸受35によって片持ち状に支持され、これらラジアル軸受34とスラスト軸受35との間には、本体ボディ12の適所に固着され、油圧ポンプPからの油圧を受けて正逆回転駆動可能な、回転駆動源である油圧モータ36の出力軸に従動可能とした駆動用歯車37が装着されたものとなっている。
当該ホッパ2内側の排出口22縁部には、圧送用スクリュー3送出端32側の回転する螺旋羽根31との間に巻き込み、挟み込み状とすることにより、排出口22から食み出した切削屑を自動的に切断、可能としたワーク粗切リング28が設けられている。
また、該スラスト軸受35には、本体ボディ12との間に圧送用スクリュー3の基端33側へ向かう移動圧力を弾性的に受け止めて、設定された所定限度圧力まで変形することなく支持可能とする圧縮コイルバネ42と、同圧縮コイルバネ42の座面を形成し、本体ボディ12に固定状に支持するブラケット43とからなる弾性支持構造41を有し、該ブラケット43の中心を貫通し露出状となった圧送用スクリュー3の基端33付近には、該ブラケット43の外側部分に固定され、同基端33の軸心方向の移動量を、赤外線やレーザ光、電磁誘導スイッチ等を用いして検出可能とした変位センサー44を設けた圧力検出機構4が装着されている。
更に、ホッパ2の上下寸法ならびに前後幅寸法の略中央となる位置には、ホッパ2の全長に渡って圧送用スクリュー3に平行な略水平状の軸芯51を有する攪拌杆5が配置され、その両端がホッパ2の左右側壁面の夫々に回転自在に支持されており、該軸芯51の等間隔となる中途三箇所の夫々には、先端を圧送用スクリュー3の螺旋羽根31端部付近まで延伸させた鈎型腕52,52,……が二本ずつ周方向に180゜の間隔を隔てた枝状に突設され、圧送用スクリュー3の送出端32に最も近い一対の鈎型腕52,52の先端を排出口22に向けて水平状に折曲し、その外の四本の鈎型腕52,52の先端は、それとは逆向きの基端33側に向けて水平状に折曲されたものとしており、ホッパ2の右側壁面から貫通状に突出された端部には、ホッパ2外側壁面に固着され、油圧ポンプPからの油圧を受けて正逆回動駆動可能な回動駆動源としての油圧モータ53が接続されている。
更にまた、ホッパ2の切削屑投入口21には、図1ないし図3に示されるように、上方開口縁の一方の開口縁と、これとは反対側の他方の開口縁の双方に、左右一対の連結、離脱自在なヒンジ機構23,23,……を配し、これらのヒンジ機構23,23,……を介して、中央側を上方に膨出した形状に形成された安全蓋24が、任意選択的に連結された何れか一方のヒンジ機構23,23を中心として開閉操作可能となるよう装着され、図3中に示すように、同ホッパ2の右側壁面における切削屑投入口21付近となる上側中央付近には、ホッパ2全幅の略1/2程度の長さに設定され、先端側に係止片を設けた棒状に形成された、開放維持構造の一部を形成する開放支持杆25の基端部を、横転、立ち上げ可能とするよう折畳み自在に連結し、ホッパ2右側壁面の適所には横転、折り畳みされた開放支持杆25を支持可能であると共に、開放支持杆25が立ち上げられた状態を検出可能な蓋姿勢検出器26が設けられており、これらに対応する安全蓋24の幅方向中央付近の右側縁部には、立ち上げられた開放支持杆25先端および係止片が係合して、安全蓋24の開放姿勢を支持可能とする係合金具27を設けたものとなっている。
ホッパ2左側に隣接する位置には、図1、図2および図8に示されるように、垂直型圧縮シリンダー6が立設され、同垂直型圧縮シリンダー6の圧縮室61における上側範囲に形成された側面供給口62に、前記ホッパ排出口22を接続し、圧送用スクリュー3の送出端32が対応するよう配置されており、該圧縮室61中には、圧縮室61の上側所定範囲の内側形状に略一致する平断面形状に形成され、同圧縮室61中の上下所定範囲に渡って昇降移動自在であり、下側先端に切削屑よりも硬質な素材からなるビットチップ65が、脱着交換可能に装着されたビット64が収容され、垂直型圧縮シリンダー6の上端外側に立設され、油圧ポンプPからの油圧を受けて駆動する垂直往復駆動源としての圧縮用シリンダー66に連結されている。
圧縮室61の側面供給口62よりも下側となる範囲の内周壁面は、図8に示すように、送出口63に向かって微小角度θで拡開状となる平滑壁面状に形成されたものとなっており、同送出口63直下には、切削屑よりも硬質な素材から形成され、ビット64の降下圧力に抗して閉鎖可能なブロック型に形成され、水平方向に進退移動可能なシャッター7が配置され、その後退方向端が、油圧ポンプPからの油圧を受けて駆動する水平往復駆動源としてのシャッター用シリンダー71に接続され、強制的に進退駆動されるようになっており、圧縮室61送出口63の鉛直下方であってシャッター7直下の位置には、送出口63を閉鎖する際のシャッター7の前進方向に向けて延伸され、圧縮成型された図示しない圧縮塊を、切削屑圧縮機1外側に排出可能とする排出シュート72が設けられている。
また、ホッパ2内底部付近の圧送用スクリュー3基端33付近となる内壁面には、図1、図9および図10中に示すように、圧送用スクリュー3の圧送の際の回転方向に一致する方向に開口し、排出側に向けて開口面積を拡大し、開口部分の開口面積を縮小してなる目詰まり防止用格子82を有する助剤液排出口81が設けられ、該助剤液排出口81に対してホッパ2外側から貫通状に接続された助剤液排出回路8の一端が接続され、しかも目詰まり防止用格子82を通じてホッパ2内側に向けて圧縮空気を断続的に供給可能とする圧縮エア供給管83を接続したものとし、同圧縮エア供給管83の中途適所には、図3中に破線ブロックで示すように、供給エア圧を自動的に調整可能な電磁弁および圧力調整機が設けられ、該助剤液排出回路8の他端は、図3中に一点鎖線矢印Aで示すように延伸され、図1中の排出シュート72直下付近に配された助剤液回収タンク84に接続されており、シャッター用シリンダー71の取り付け箇所付近であって垂直型圧縮シリンダー6の圧縮室61内からの助剤液が流下する辺りにも、助剤液排出口81が設けられ、これに接続された助剤液排出回路が、図1中に一点鎖線矢印Bで示すように延伸され、最終的に助剤液回収タンク84に誘導、接続されている。
垂直型圧縮シリンダー6の上端のシール部分周りにも、助剤液排出口および助剤液排出回路が巡らされ、図1中の一点鎖線矢印Cで示されるように、助剤液回収タンク84に誘導され、更に、排出シュート72底面にも多数の小孔を穿孔した液切り板85が設けられ、排出シュート72上に流れ出した助剤液を助剤液回収タンク84に回収できるものとなっており、同該助剤液回収タンク84に一旦、集められた助剤液は、同図中に一点鎖線矢印Dで示すように、切削屑圧縮機1外に導かれ、適宜濾過して切削加工に再生利用するか、あるいは浄化処理して廃棄処分してしまうこととなる。
そして、図2中に示すように、垂直型圧縮シリンダー6に隣接する位置には、切削屑圧縮機1の各部駆動源36,53,66,71を統合的に連繋して作動させるよう制御可能とした制御装置である制御盤9を内蔵した制御ボックス91を設けたものとなっている。
(作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の切削屑圧縮機1は、以下に示すような切削屑の圧縮方法に従って自動的に制御されることになる。 先ず、切削屑圧縮機1を起動させ、作業者に都合のよい側のヒンジ機構23,23を連結状とし、図2および図3中に二点鎖線で示すように、安全蓋24を開き、開放維持構造である開放支持杆25を立ち上げ、係止片を有する先端を、係合金具27に係合させることにより、外安全蓋24を開放姿勢に支持すると、蓋姿勢検出器26が、安全蓋24の開放状態を感知して制御装置である制御盤9に伝達し、これを受けた同制御盤9は、圧送用スクリュー3の回転駆動源としての油圧モータ36、攪拌杆5の回動駆動源である油圧モータ53、垂直型圧縮シリンダー6の垂直往復駆動源としての圧縮用シリンダー66、ならびにシャッター7の水平往復駆動源であるシャッター用シリンダー71等の一連の駆動源の作動を、油圧ポンプPに接続された制御バルブを閉鎖する等して一切停止させ、安全蓋24が正常に閉鎖されるまで、その停止状態を維持するものとなる。
作業者が切削屑の投入を終えて、図1ないし図3中に実線で示すように、安全蓋24を閉鎖し、開放支持杆25を折り畳むと、蓋姿勢検出器26が、安全蓋24が閉鎖された状態にあることを感知し、その信号を出力するか、あるいは安全蓋24の開放中に渡って連続的に出力していた信号を停止すると、これを感知した制御盤9が、油圧ポンプPの各制御バルブを適宜開閉制御して各部の連繋作動を再開する。
油圧モータ36によって正転駆動を始めた圧送用スクリュー3は、螺旋羽根31の回転により、基端33側から送出端32側に向けてホッパ2内底部付近に集積された切削屑を誘導し、排出口22および側面供給口62を通じて垂直型圧縮シリンダー6のシャッター7が閉鎖された圧縮室61中に圧送、充填するものとなり、ワーク粗切リング28が、排出口22に進入する切削屑の同排出口22から食み出している部分を、ワーク粗切リング28に近接する螺旋羽根31外周縁との間に、巻き込み状に挟み込んで次々に切断、排除して滞りなく円滑に圧縮室61中に送り込まれるようにするものとなっている。
圧送用スクリュー3が、切削屑を圧縮室61中に次々に充填し、圧縮屑の充填密度を高めることにより、一次圧縮が行われ、この充填圧力が高まるに従い、圧送用スクリュー3の軸心に平行な基端33側に向かう抗力が発生し、図4中に示す、圧力検出機構4における弾性支持構造41の圧縮コイルバネ42が圧縮され、圧送用スクリュー3自体が、次第に同方向に押圧状に移動され、その変位量が設定限度を越えると、その状態を検出した変位センサー44が、制御盤9に向けて信号を出力し、これを受けた制御盤9が圧送用スクリュー3の回転を停止させる。
圧縮室61中に充填された掘削屑は、圧縮用シリンダー66によって強制的に圧縮室61中を降下してくるビット64のビットチップ65と、送出口63直下にあるシャッター7との間に挟み込まれ、圧縮室61下側範囲となる下側に向けて僅かに拡開状に形成された内壁面内に収まるよう二次圧縮が行われ、略円柱ブロック状の圧縮塊に成型される。
二次圧縮を終えるとシャッター7が、シャッター用シリンダー71によって強制的に後退、移動され送出口63を開放し、これに続いてビット64が更に僅かに降下して圧縮塊をシャッター7の案内面上に落下、排出させ、その後ビット64は最上位まで上昇し、案内面上に残された圧縮塊は、再度送出口63を閉鎖するために前進、移動してくるシャッター7によって切削屑圧縮機1外部に開放された排出シュート72上に、押し退けられるように移動、排出される。
シャッター7を閉鎖させた制御盤9は、一次圧縮の際に圧縮コイルバネ42が圧縮されたまま切削屑が絡まって変位センサー44が検出信号を出力したままとなっている圧送用スクリュー3を、僅かな回転数分逆転駆動させることにより、切削屑の絡まり合いを解いて軸心方向の変位を除去させ、圧縮コイルバネ42を圧縮状態から復帰させ、変位センサー44が、圧送用スクリュー3の軸心の変位を検知しない状態に戻した後に、圧送用スクリュー3の正転駆動を再開させて圧縮室61への切削屑の充填を開始する。
そして、設定限度までの充填を行い、一次圧縮を終えると圧力検出機構4の変位センサー44が、圧送用スクリュー3の変位を感知して制御盤9に信号を出力し、これを受けた制御盤9が、圧送用スクリュー3を停止させ、ビット64の降下を開始させ、閉鎖状態にあるシャッター7とビットチップ65との間に切削屑を挟み込んで二次圧縮を実行して圧縮塊を成型し、シャッター7を後退して送出口63を開放させてビット64を僅かに降下させ、圧縮塊を落下、放出した後に、ビット64を、ビットチップ65と共に上昇させ、落下位置に残された圧縮塊は、閉鎖の為に移動してくるシャッター7によって排出シュート72に向けて押し退けられるように移動される。
以上のような一連の圧縮工程を、各部を連繋させて連続的に実行することにより、ホッパ2内に投入された切削屑から、一定形状の圧縮塊を連続的に成型することが可能となる。 また、ホッパ2内に投入、集積された切削屑が、圧送用スクリュー3によって底部付近のものから送出され、次第に下側が空洞化してホッパ2の対峙する内壁面間に架橋状のブリッジ現象を発生し、圧送用スクリュー3が切削屑を送り出すことができなくなって停滞してしまうものであるが、攪拌杆5が、切削屑圧縮機1の起動中であって安全蓋24が閉鎖された状態において所定時間置き毎の間欠的に、あるいは、圧送用スクリュー3の回転駆動中において間欠的に、もしくは連続的に、回動駆動源である油圧モータ53により、適宜設定された180゜か、それ以下の160゜ないし90゜程度の角度範囲で、往復回動するよう駆動されることによって各鈎型腕52,52,……が、ホッパ内2に架橋状に絡まり合い、あるいは噛合状となっている切削屑を攪拌状として崩し落としてしまい、投入された切削屑の略全量を滞りなく圧送用スクリュー3に順次、供給可能とするものとなる。
各鈎型腕52,52,……は、略水平状に折曲された先端が、圧送用スクリュー3の螺旋羽根31の外周縁付近まで延伸されているので、圧送用スクリュー3に絡み付く余分な切削屑を巻き取り状、絡め取り状に除去して圧送用スクリュー3の円滑で安定な作動を確保可能とし、各鈎型腕52,52,……の中、最も圧送用スクリュー3の送出端32側に位置して先端が、同送出端32側に向けて折曲された一対の鈎型腕52,52は、圧送用スクリュー3に引き込まれる切削屑を容易に開放してスムーズな作動を確保し、先端が圧送用スクリュー3の基端33側に向けて折曲されたその外の鈎型腕52,52,……は、圧送用スクリュー3に巻き付く余剰な切削屑を係合状として引き抜き状に除去して安定な作動を確保するものとなる。
そして、ホッパ2内に投入、集積された大量の切削屑から、同ホッパ2底面に流下した切削用助剤液は、図1、図9および図10に示すように、ホッパ2底面付近に設けられた助剤液排出口81を通じて助剤液排出回路8、助剤液回収タンク84へと誘導され、ホッパ2から排出されることとなり、排出側に向けて順次排出口の開口面積を拡大し、ホッパ2内側の開口面積を小さく設定された目詰まり防止用格子82が、切削屑の流入を阻止するものとなり、圧縮エア供給管83を通じて図示しないコンプレッサ、あるいは工場内の圧縮空気供給用配管等から供給された圧縮空気を断続的に放出し、助剤液排出口81を閉鎖する切削屑を吹き払い、目詰まりを確実に阻止するものとなる。
また、図1中に示すように、シャッター用シリンダー71下側付近に設けられた助剤液排出口81およびこれに接続された助剤液排出回路は、垂直型圧縮シリンダー6の圧縮室61内で圧縮され、シャッター7の開放によって流れ出た助剤液を、速やかに回収して一点鎖線矢印Bで示すように助剤液回収タンク84に誘導するものであって強制圧縮によって切削屑から圧搾状に絞り出された助剤液を効率的に回収するものとなり、垂直型圧縮シリンダー6上部のシール部分から漏れ出す助剤液も同様に、一点鎖線Cで示すように助剤液回収タンク84に回収され、更に、シャッター7が開放され圧縮塊が放出されると同時に、排出シュート72上に流れ落ちた助剤液は、液切り板85を通じて助剤液回収タンク84に流れ込み、回収されるので、切削屑の回収から圧縮、成型に至るまでの各工程毎に発生する助剤液を悉く回収し、切削屑圧縮機1周辺の床面上に漏出し、工場内を汚染することを阻止するものとなり、しかも回収された助剤液はそのままか、あるいは適宜ろ過処理する等して再利用可能である外、適正に浄化処理する等して処分することも可能となる。
(実施例の効果)
上記実施例に取り上げた切削屑圧縮機1は、先のこの発明の効果に加え、垂直型圧縮シリンダー6の圧縮室61における側面供給口62直下付近から送出口63に至る内周壁面を、下側に向けて僅かに拡開状に形成したことにより、従来型では圧縮塊を排出する際に激しく磨耗してしまっていた圧縮室内周壁面を損傷から保護し、比較的硬質な素材の圧縮塊であっても、摩擦抵抗が少なく、ビット64による押し下げ力も少なくて済み、より円滑な作動が得られるようになり、垂直型圧縮シリンダー6の耐久性を向上させ、しかも圧縮塊の圧縮密度も一段と向上させることができるという好結果が得られることが確認された。
また、ホッパ内に複数本の鈎型腕52,52,……を枝状に延伸させた攪拌杆5を横架させ、180゜以下の範囲で回動駆動する構造としてホッパに集積された切削屑を攪拌状とすることにより、切削屑同士が絡まり合い、噛合状となってホッパ内壁面間に架橋状のブリッジ現象を生じてしまうことを確実に防止できると共に、各鈎型腕52,52,……が、必要以上に圧送用スクリュー3に絡みつく切削屑を巻き取り、圧送用スクリュー3の作動を安定化させるものとなる。
更に、圧力検出機構4により、一次圧縮の際の圧送用スクリュー3の軸心に平行な抗力を検出し、設定限度を越える圧力を検出したときに圧送用スクリュー3を停止させ、二次圧縮に移る構造としたことにより、圧縮室中に充填される切削屑の重量を一定に保つことが可能となり、その他のタイマーや負荷電流の検出による不確実な計量に比較して正確な充填を実現し、圧縮容積に比較して大型で高密度且つ品質の安定した圧縮塊を効率的に生産することができると共に、垂直往復駆動源である圧縮用シリンダー66の上下ストロークを少なくして装置全体の小型化と、圧縮工程に要する工数の削減とを実現することができる。
更にまた、ホッパ2の底面付近およびシャッター7下部周り付近の夫々に助剤液排出回路8の助剤液排出口81,81を形成したことにより、一次圧縮および二次圧縮の各工程で、切削屑から圧搾される助剤液を効率的に回収し、速やかに再生利用、あるいは浄化処理可能としたことにより、経済性に秀れ自然環境にも優しく、しかも切削屑圧縮機1の設置箇所周辺に助剤液が漏出し、床面を汚染したり、作業環境を悪化させてしまうことを確実に防止できる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の切削屑圧縮機、およびそれを用いた切削屑の圧縮方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも成型された圧縮塊は、従前までの圧縮機で製造したもの比較して、定型化、高密度化および小体積化され、その品質も安定していて、圧縮塊の保管場所の省スペース化に有効であると共に、電気的誘導炉を用いて熔解する場合に電磁誘導効率が高くすることができ、また、加熱風等による熔解処理の場合には、熱伝導率が高くなって熔解再生する際の熔解用電力あるいは燃料費を節減し、切削屑自体の酸化焼失による損失を削減して熔解処理の際の歩留まりを向上するので、付加価値の高い圧縮塊を、より少ない工数で生産でき、従来構造の切削屑の圧縮機に比較して遥かに経済的に有利なものとすることができる上、切削屑の回収から圧縮塊の製造までの作業効率自体も大幅に高め、切削屑の処理費用の削減と処理工数の短縮とを確実に達成可能にすることから、産業廃棄物の効率的な再生利用が強く求められる機械加工業界をはじめとし、関連業界を含めて高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の切削屑圧縮機、およびそれを用いた切削屑の圧縮方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。
切削屑圧縮機の内部構造を縦断面化して示す正面図である。 切削屑圧縮機左側の内部構造を縦断面化して示す側面図である。 切削屑圧縮機右側の内部構造を縦断面化して示す側面図である。 圧送用スクリューの基端部構造を断面化して示す正面図である。 圧力検出機構の構造を示す側面図である。 攪拌杆とその回動駆動源の構造を示す正面図である。 攪拌杆とその回動駆動源の構造を示す側面図である。 垂直型圧縮シリンダーの構造を断面化して示す正面図である。 助剤液排出口の構造を示す平面図である。 助剤液排出口の構造を断面化して示す側面図である。
符号の説明
1 切削屑圧縮機
11 同 基盤
12 同 本体ボディ
2 ホッパ
21 同 切削屑投入口
22 同 排出口
23 同 ヒンジ機構
24 同 安全蓋
25 同 開放支持杆(開放維持構造)
26 同 蓋姿勢検出器
27 同 係合金具
28 同 ワーク粗切リング
3 圧送用スクリュー
31 同 螺旋羽根
32 同 送出端
33 同 基端
34 同 ラジアル軸受
35 同 スラスト軸受
36 同 油圧モータ(回転駆動源)
37 同 駆動用歯車
4 圧力検出機構
41 同 弾性支持構造
42 同 圧縮コイルバネ
43 同 ブラケット
44 同 変位センサー
5 攪拌杆
51 同 軸芯
52 同 鈎型腕
53 同 油圧モータ(回動駆動源)
6 垂直型圧縮シリンダー
61 同 圧縮室
62 同 側面供給口
63 同 送出口
64 同 ビット
65 同 ビットチップ
66 同 圧縮用シリンダー(垂直往復駆動源)
7 シャッター
71 同 シャッター用シリンダー(水平往復駆動源)
72 同 排出シュート
8 助剤液排出回路
81 同 助剤液排出口
82 同 目詰まり防止用格子
83 同 圧縮エア供給管
84 同 助剤液回収タンク
85 同 液切り板
9 制御盤(制御装置)
91 同 制御ボックス
P 油圧ポンプ
T 油圧タンク

Claims (17)

  1. 切削屑を収容可能とする適宜大きさのホッパの内側底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリューが略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリューの送出端を当該ホッパ側壁面下方に開口した排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビットを設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッターを組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  2. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、切削屑を収容可能とした切削屑用のホッパを設け、該ホッパ内側の底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリューが略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリューの送出端を当該ホッパ側壁面下方に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビットを設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッターを組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  3. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、切削屑を収容可能とした切削屑用のホッパを設け、該ホッパ内側の底面付近に、軸心周りに回転駆動可能とする圧送用スクリューが略水平状配置に組み合わされた上、該圧送用スクリューの送出端を当該ホッパ側壁面下方に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビットを設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッターを組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  4. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、当該垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部を、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  5. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、前記ホッパ内側の上下中途高さとなる位置には、圧送用スクリューに略平行状の軸芯を有し、複数本の鈎型腕を枝状に延伸させてなる攪拌杆を回動自在に横架し、何れか一方端をホッパ外側の回動(180゜以下の間欠揺動)駆動源に接続し、前記垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  6. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの底面直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに近接、配置してある圧縮シリンダーの圧縮室における供給口に直接的に、あるいは垂直型圧送用スクリューを介して間接的に対応させたものとする一方、前記ホッパ内側の上下中途高さとなる位置には、圧送用スクリューに略平行状の軸芯を有し、複数本の鈎型腕を枝状に延伸させてなる攪拌杆を回動自在に横架し、何れか一方端をホッパ外側の回動駆動源に接続し、前記圧縮シリンダー中の一方端側から他方端側に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から駆動可能なビット用往復駆動源を設け、同圧縮シリンダー他方端に開口してある送出口には、往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを往復駆動するシャッター用往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  7. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、ホッパの外側に導出された基端側には、切削屑の圧送、充填に際して生ずる軸心に平行な抗力を検出可能とする圧力検出機構が配され、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、前記垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  8. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの底面直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、ホッパの外側に導出された基端側には、切削屑の圧送、充填に際して生ずる軸心に平行な抗力を検出可能とする圧力検出機構が配され、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに近接、配置してある圧縮シリンダーの圧縮室における供給口に直接的に、あるいは垂直型圧送用スクリューを介して間接的に対応させたものとする一方、前記圧縮シリンダー中の一方端側から他方端に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から駆動可能なビット用往復駆動源を設け、同圧縮シリンダーの他方端に開口してある送出口には、往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを往復駆動するシャッター用往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  9. 上方に切削屑投入口を開口し、下方に向けて漸次、平断面積を縮小させ、底面が略水平円筒凹面状に形成され、所定量の切削屑を収容可能とする切削屑用のホッパを設け、同ホッパの円筒凹面状底面、直上の略全長に渡る範囲には、略水平な軸心周りに沿って同心状の螺旋羽根を所定ピッチで形成した圧送用スクリューを配し、その基端側を、適所に回転自在に支持すると共に、該ホッパの外側に導出し、同ホッパ外側の回転駆動源に接続した上、ホッパの外側に導出された基端側には、切削屑の圧送、充填に際して生ずる軸心に平行な抗力を検出可能とする圧力検出機構が配され、該基端側とは反対側となる送出端を、該ホッパ底部近傍の側壁面に開口された排出口に貫通状配置であって、同ホッパに隣接、配置してある垂直型圧縮シリンダーの圧縮室における上側範囲に形成した側面供給口に対応させたものとする一方、前記ホッパ内側の上下中途高さとなる位置には、圧送用スクリューに略平行状の軸芯を有し、複数本の鈎型腕を枝状に延伸させてなる攪拌杆を回動自在に横架し、何れか一方端をホッパ外側の回動駆動源に接続し、前記垂直型圧縮シリンダーは、その側面供給口よりも下側となる内周壁面を下側に向けて僅かに拡開状としたものにすると共に、同垂直型圧縮シリンダー中の上端側から下方に向けて圧縮作動可能なビット、ならびに該ビットを外側から昇降駆動可能な垂直往復駆動源を設け、同垂直型圧縮シリンダー下端に開口してある送出口直下には、水平方向に往復動して送出口を閉開可能にするシャッター、および該シャッターを水平方向に往復駆動する水平往復駆動源を組み込んだものとし、それら各部が、切削屑の送込み、圧縮、圧縮隗放出の流れに従って自動的に連繋作動するよう制御可能な制御装置を接続してなるものとしたことを特徴とする切削屑圧縮機。
  10. 切削屑投入口は、上方開口縁の一方の開口側縁およびそれとは反対側となる他方の開口側縁の双方に連結、離脱自在なヒンジ機構を有し、任意選択的に連結された何れか一方のヒンジ機構を中心として開閉操作可能であり、中央付近が上方に膨出された安全蓋が装着され、該安全蓋を開放姿勢に支持可能とする開放維持構造、ならびに該開放維持構造が、開放された安全蓋を支持している状態を検出し、その検出信号を制御装置に伝達可能な蓋姿勢検出器を設けてなるものとした、請求項2ないし9何れか一項記載の切削屑圧縮機。
  11. 攪拌杆は、その複数本の鈎型腕が圧送用スクリューの近傍まで延伸され、その中の少なくとも圧送用スクリューの最も送出端側寄りに配置されたものの先端側を、同送出端側に向けて折曲し、その外の鈎型腕の先端側を、圧送用スクリューの基端側に向けて折曲してなるものとした、請求項5,6または9何れか一項記載の切削屑圧縮機。
  12. 圧力検出機構が、切削屑の圧送、充填に際して生ずる圧送用スクリュー軸心に平行な抗力を設定限度に達するまで弾性的に受け止めるよう、軸心方向の移動を所定の条件の下に規制可能な弾性支持構造を設け、該圧送用スクリューの軸心に平行な抗力が、弾性支持構造の設定限度を越えたときに、同圧送用スクリュー、またはそれに一体的に付属された軸受け構造やギア等の軸心方向の変位量、あるいは、弾性支持構造の圧送用スクリュー軸心方向の変形量等を検出し、その検出信号を制御装置に伝達可能とした変位センサーが設けられてなるものとした、請求項7ないし9何れか一項記載の切削屑圧縮機。
  13. ホッパ内側の底面付近、およびシャッター下部周り付近の夫々に、切削屑から流下する工程助剤液を回収可能とする助剤液排出回路の助剤液排出口を設け、しかも該ホッパ内側底面付近の助剤液排出口が、圧送用スクリューの回転方向に一致する向きに開口してなるものとした、請求項1ないし9何れか一項記載の切削屑圧縮機。
  14. 切削屑投入口からホッパ中に切削屑が投入され、切削屑圧縮機が起動されると、圧送用スクリューを回転駆動させ、切削屑を排出口および側面供給口を通じてシャッターで閉鎖された垂直型圧縮シリンダーの圧縮室中に圧送、充填して一次圧縮を行った後に、圧送用スクリューの回転を停止させ、垂直型圧縮シリンダー中を、ビットが強制的に降下して二次圧縮を実行し、圧縮室中の切削屑をプレスして圧縮塊に成型し、シャッターを後退させ、ビットを更に降下させて圧縮塊を開放された圧縮室送出口から落下、排出させた後に、ビットを最上位まで上昇させ、シャッターが前進、復帰して再度送出口を閉鎖すると、再度圧送用スクリューを回転駆動させて一次圧縮を実行させ、一次圧縮を終了した後に圧送用スクリューを停止させ、ビットの降下による二次圧縮を施して圧縮室中の切削屑を圧縮塊化し、シャッターを後退させ、ビットを僅かに降下させて圧縮塊を開放された圧縮室送出口から落下、排出し、ビットを最上位まで上昇、シャッターを前進、閉鎖させるという工程を、自動的に繰り返すよう連繋作動する如く制御してなるものとした、請求項1ないし10何れか一項記載の切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法。
  15. 切削屑投入口からホッパ中に切削屑が投入され、切削屑圧縮機が起動されると、回転駆動源が圧送用スクリューを回転駆動させ、切削屑を排出口および側面供給口を通じてシャッターで閉鎖された垂直型圧縮シリンダーの圧縮室中に圧送、充填して一次圧縮を行い、圧力検出機構が設定限度を越える圧力を検出すると、これを感知した制御装置が、圧送用スクリューの回転駆動源を停止させ、垂直型圧縮シリンダー中を、垂直往復駆動源によって駆動されたビットが強制的に降下し二次圧縮を実行し、圧縮室中の切削屑をプレスして圧縮塊に成型し、シャッターが水平往復駆動源によって後退され、垂直往復駆動源がビットを更に降下させて圧縮塊を開放された圧縮室送出口から落下、排出させ、その後にビットを最上位まで上昇させ、シャッターが前進して送出口を閉鎖すると、圧送用スクリューを再び回転駆動させて一次圧縮を開始し、圧力検出機構からの検出信号を受けてその回転駆動源を停止させ、ビットの降下による二次圧縮を施して圧縮室中の切削屑を圧縮塊化し、シャッターを後退させ、ビットを僅かに降下させて圧縮塊を圧縮室送出口から落下、排出し、ビットを最上位まで上昇、シャッターを前進、閉鎖させるという工程を、自動的に繰り返すよう連繋作動する如く制御してなるものとした、請求項6または9何れか一項記載の切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法。
  16. 安全蓋の開放姿勢を検出した蓋姿勢検出器が、制御装置にその検出信号を伝達すると、これを受けた制御装置が、全ての駆動源を自動的に停止し、圧縮作業を完全に中止させるよう制御してなるものとした、請求項10記載の切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法。
  17. 攪拌杆を、少なくとも圧送用スクリューが回転駆動されている間に渡り、軸芯回りの180゜以下の範囲において所定時間毎の間欠的あるいは連続的に往復回動駆動させてホッパ中の切削屑を攪拌状とするようにした、請求項5,6,9または11何れか一項記載の切削屑圧縮機を用いた切削屑の圧縮方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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