JP2005040427A - 浴槽およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 天然石の粉末が持つ効能を維持しつつ、任意の色に着色することができる浴槽およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 浴槽1は、表面層であるゲルコート層2と、浴槽1の強度を確保する下地層3と、ゲルコート層2と下地層4の間に形成される天然石の粉末を含有した中間層(含有層)3とで構成される。その製造方法は、浴槽型に色剤を含有したゲルコート用樹脂をゲルコート層2として塗布し、天然石の粉末を含むゲルコート用樹脂を中間層3としてゲルコート層2に積層し、補強材に樹脂を塗布した下地層4を中間層3に積層し、積層したゲルコート層2、中間層3および下地層4を浴槽型から離型することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、天然石の粉末を含有した浴槽およびその製造方法に関する。
従来、天然石は、さまざまな健康を促進させる効能があることが知られている。これら天然石は、遠赤外線やマイナスイオンを発生し、脱臭、消臭、酸化還元作用、鮮度保持など、さまざまな効果があるため、色々なものに適用されている。
例えば、トルマリンを歯ブラシの毛束に練り込むことでオゾンを発生させ口腔内の殺菌を行う電動歯ブラシがある(例えば、特許文献1参照)。
また、天然の岩石を用いた水活性化装置も開発されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献3には、天然石のSiO2およびAl23を主成分とする灰色鉱物を、粒度1μm以下程度の大きさに粉砕して、浴槽の表面層を形成するゲルコート用樹脂に添加して浴槽を形成することにより、入浴者の汗腺を広げ、皮下脂肪を活性化し、湯冷めしにくく、しかも、脂肪中に蓄積するダイオキシンを体外へ排出させる働きがあることが記載されている。
また、特許文献4には、トルマリンやシリカ・ブラックなどの粉末を含有した樹脂塗料層を浴槽本体外表面に形成することで、トルマリンが発生するマイナスイオンで浴槽内の湯や周囲の空気を抗酸化して過酸化物の発生を抑える働きがあることが記載されている。
特開2003−126122号公報(段落番号0024) 特開平2−99190号公報(第2頁、第1図) 特開平9−192193号公報(段落番号0013−0017) 特開2002−79525号公報(段落番号0006−0007)
しかしながら、上記特許文献3の浴槽においては、天然石によるさまざまな効能は期待できるものの、浴槽の表面層を形成するゲルコート用樹脂に灰色をした鉱物を含有させるため、全体的に黒ずんだ色調をした浴槽となることが想定される。
また、白色系の天然石を用いた場合においても、所望とする色剤を含むゲルコート用樹脂に白色系の天然石を含有させることにより、ゲルコート用樹脂の色剤の色より薄くなるので、所望とする色剤のゲルコート用樹脂を用いても所望とする色とは、異なってしまう。
従って、健康に気を遣う入浴者が、住宅を建設する際やリフォームをする際に、天然石のさまざまな効能を備えた浴槽を所望し、希望の色を選ぼうとしても、浴槽の表面層がパステルカラーなどの柔らかい感じの中間色や、その他の色としても、混ぜる天然石の色の影響が出るため、希望通りの色合いとすることが困難であり、入浴者の所望とする色の浴槽がないという事態が発生する。
天然石を含有する浴槽は、健康を促進する器具というだけでなく、入浴者にとって、「湯浴み」は一日の時間の中で一番ゆったりとした時間を過ごす場所でもある。従って、浴槽の色合いは、視覚的にもリラックスできる色合いであることが、癒しとして重要な要因となる。
また、特許文献4の浴槽においては、トルマリンなどを含有した樹脂塗料層を、入浴者の目に触れない浴槽外表面に形成している。しかし、浴槽の強度を確保する補強材に樹脂を塗布した下地層の外側である浴槽外表面であるため、浴槽の厚みが厚すぎて、その効果が減退することが想定される。
そこで、本発明は、天然石の粉末が持つ効能を維持しつつ、任意の色に着色することができる浴槽およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、表面層であるゲルコート層の裏面に、天然石の粉末を含む樹脂層である含有層を形成しても、遠赤外線やマイナスイオンが、表面層であるゲルコート層を透過することをつきとめ、本発明をするに至った。
すなわち、本発明に係る浴槽の構成は、補強材に樹脂を塗布して浴槽本体の形状に形成された下地層と、前記下地層を覆うように前記浴槽本体の内側表面にゲルコート用樹脂で形成されたゲルコート層とを有する浴槽において、前記ゲルコート層の下に、天然石の粉末を含有させた樹脂で形成された含有層を備えたことを特徴とするものである。
天然石の粉末を含有させた含有層を、浴槽の表面を形成するゲルコート層で覆うので、ゲルコート層に使用されるゲルコート用樹脂の色によって、表面をさまざまな色の浴槽とすることができる。
含有層は、少なくとも浴槽の底面または一側面に形成されていればよく、底面の一部または一側面の一部でも良い。また、含有層の天然石は、粉末としているので、容易に樹脂含有させる天然石の量を変えることができる。たとえば、入浴者の尻部や背部などの浴槽と直接接触する浴槽底面の一部や側面の一部の含有量を多くすることも可能である。そうすることによって、入浴者に効率よく天然石の効能を及ぼすことができるが、入浴者の体全体に天然石の効能を受けるようにするには、浴槽の底面および側面全体に含有層を形成することが望ましい。
また、中間層に含有させる天然石を粉末とすることで、中間層を形成する樹脂とよく混練することができ、粉末が全体的にほぼ均一に分布する層を形成することができる。従って、天然石の粉末が持つ効能を入浴者の体全体に渡ってほぼ均一に及ばせることができる。
ゲルコート層を形成する方法には、ゲルコート用樹脂を塗布して硬化させて1層を形成する以外に、ゲルコート用樹脂を複数回積層させて表面層を形成する場合も含まれる。
前記含有層は、前記ゲルコート層と、補強材に樹脂を塗布して形成される下地層との間に形成される中間層とすることで、天然石の粉末を含有させた含有層を、より浴槽の表面に近い位置の層とすることができ、天然石を含有した色をゲルコート層が覆い、浴槽の表面から見えないようにすることができる。
また、浴槽の強度を確保するために補強材に樹脂を塗布して形成される下地層を中間層(含有層)に積層しているため、中間層は下地層より薄い厚みに形成できる。従って、中間層を厚く形成した場合に比較して、中間層に含有される天然石は、平均的に浴槽表面に近い距離に、薄く広く分布させることができるので、天然石が持つ効能の低下が防止できる。
前記含有層は、前記下地層に含まれるように形成しても良い。そうすることで、ゲルコート層が下地層(含有層)を覆うので、ゲルコート層を形成するゲルコート用樹脂を着色することで表面をさまざまな色の浴槽とすることができ、かつ中間層のような特別な層を設けることがないため、浴槽を製造するのに特別な工程を必要としないので、コストアップを抑制することができる。
本発明に係る浴槽の製造方法の第1の構成は、浴槽型に色剤を含有したゲルコート用樹脂をゲルコート層として塗布する工程と、天然石の粉末を含むゲルコート用樹脂を中間層として前記ゲルコート層に積層する工程と、補強材に樹脂を塗布した下地層を前記中間層に積層する工程と、積層した前記ゲルコート層、前記中間層および前記下地層を浴槽型から離型する工程とを含むことを特徴とする。
これにより、天然石の粉末を含有させた中間層を、浴槽の表面を形成するゲルコート層で覆うので、所望の色剤を含むゲルコート層に使用されるゲルコート用樹脂を用いることで、入浴者の好みの表面の色の浴槽が製造できる。
本発明に係る浴槽の製造方法の第2の構成は、浴槽型に色剤を含有したゲルコート用樹脂をゲルコート層として塗布する工程と、天然石の粉末を含む樹脂を補強材に塗布した下地層を前記ゲルコート層に積層する工程と、積層した前記ゲルコート層および前記下地層を浴槽型から離型する工程とを含むことを特徴とする。
これにより、天然石の粉末を含有させた下地層を、浴槽の表面を形成するゲルコート層で覆うので、所望の色剤を含むゲルコート層に使用されるゲルコート用樹脂を用いることで、入浴者好みの表面の色の浴槽が製造できる。
以上説明したように、本発明によると、以下の効果を奏することができる。
(1)天然石の色の影響を受けた色調となった含有層を、浴槽の表面を形成するゲルコート層で覆うので、ゲルコート層に使用されるゲルコート用樹脂の色によって、表面をさまざまな色の浴槽とすることができる。よって、入浴者は、天然石の効能を受けることができると共に、視覚的にも美観の良い浴槽で湯浴みができ、リラックスした気分で癒しの効果が増大する。
(2)含有層は、ゲルコート層と下地層との間に形成される中間層とすることで、天然石の粉末を含有させた含有層を、より浴槽の表面に近い位置の層とすることができるので、浴槽表面に近い距離に、薄く広く分布させることができ、天然石が持つ効能も薄れることなく発揮することができる。
(3)含有層は、ゲルコート層の下面に形成される下地層とすることで、ゲルコート層が下地層を覆うので、ゲルコート用樹脂を着色することで表面をさまざまな色の浴槽とすることができる。しかも、中間層のような特別な層を設けることがないため、浴槽を製造するに特別な工程を必要とせず、コストアップを抑制することができる。
以下に本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る浴槽を図1および図2に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る浴槽の断面図および部分拡大断面図、図2は本発明の実施の形態1に係る浴槽の製造方法を説明する図である。
図1において、本発明の実施の形態1に係る浴槽1は、表面層であるゲルコート層2と、浴槽1の浴槽本体の形状に形成し強度を確保している下地層4と、ゲルコート層2と下地層4の間に形成される中間層(含有層)3とで構成される。
ゲルコート層2は、ゲルコート用樹脂に、ゲルコート層2の全質量に対し、硬化剤を0.8〜1.5質量%混合させ形成している。
ゲルコート層2の厚みを中間層3に含まれる天然石の粉末の効能の低下を最小限とするために、層厚を薄くする方が良い。ゲルコート層2は、0.3mmより薄い場合では、層厚不足となり表面が「わにはだ」状となる。0.6mmより厚くなるとゲルコート用樹脂が、成形時に「たれ」や「はしり」となったり、硬化時に「ひび割れ」となったりする。従って、ゲルコート層2は、0.3mm〜0.6mmに形成するのが望ましい。特に、含有層に含まれる天然石の粉末の効能の低下を最小限とするために、0.3mmとするのが好適である。
下地層4は、補強材である450番手のガラスチョップドストランドマットに、積層用ポリエステル樹脂と、積層用ポリエステル樹脂の全体の質量に対し硬化剤を0.8〜1.5質量%混合させ塗布したものを、3回積層する。1枚1mm程度の厚みをしたガラスチョップドストランドマットを3枚積層することで厚み3.0mm程度に形成している。
中間層3は、ゲルコート用樹脂、硬化剤および天然石の粉末を混合して形成される。中間層3を形成する全体の質量に対し、硬化剤0.8〜1.5質量%とし、粒径3.0〜10μmの天然石の粉末を3.0〜15質量%とする。そして、中間層3は厚み0.3mm程度に形成している。ゲルコート層2、下地層4および中間層3に使用する硬化剤には、例えばカヤメック(登録商標)等を用いることができる。
中間層3は、ゲルコート層2と同様に、0.3mm〜0.6mmに形成するのが望ましいが、層厚は薄い方が、天然石の粉末の分布が、浴槽1の表面からの距離が近くなり効能の低下が防止できるため0.3mmとするのが好適である。
中間層3で使用する天然石の粉末は、マイナスイオンまたは波長4〜14μmの遠赤外線を発生することで、入浴者の血行を良くし、湯冷めしにくく、新陳代謝を促進させる効能がある。
天然石は、花崗岩、石英斑岩、安山岩、流紋岩等やそれらの周辺の堆積岩などが使用できる。また、麦飯石(登録商標)、松鉱石(登録商標)、トルマリン(電気石)、と呼ばれる天然石も使用できる。また、SiO2とAl23を主成分としK2O、Na2O、B23、CaO、Fe23、MgOその他を少量含有するものが使用できる。
本実施の形態の浴槽に含有される天然石を蛍光X線分析で測定した結果を表1に示す。
Figure 2005040427
このように構成される本発明の実施の形態1に係る浴槽の製造方法を図2に基づいて説明する。
使用する浴槽型は、ハンドレイアップ法で用いられる型(オープンモールド型)である。
まず、FRP樹脂製、石膏、木製または金属製の浴槽型を、清掃用ウェスで清掃する(S10)。清掃した浴槽型に、離型剤を塗布用ウェスで均一に塗布する(S20)。
次に、浴槽型にゲルコート層2を形成するが、まず、ゲルコート用樹脂である色剤を含有したポリエステル樹脂に、ゲルコート層2の全質量に対し硬化剤0.8〜1.5質量%を混合する。この時に使用されるゲルコート用樹脂は、色剤を含有しているので、所望の色とすることできる。例えば、パステルカラーをした中間色や、混色や、原色とすることができる。ゲルコート用樹脂と硬化剤を混合したものを、スプレーガンなどで浴槽型に厚さ約0.3mm程度塗布し、ゲルコート用樹脂が硬化するとゲルコート層となる(S30)。
そして、ゲルコート層2に中間層3を積層させる。まず、ゲルコート用樹脂であるポリエステル樹脂に、ゲルコート層2の全体の質量に対し、硬化剤0.8〜1.5質量%と、天然石の平均粒径3μm〜10μmの粉末を3.0〜15質量%とを混合する。
ゲルコート用樹脂と、硬化剤と、天然石の粉末とを混合したものをスプレーガンなどで浴槽型に厚さ約0.3mm程度塗布し、ゲルコート用樹脂が硬化すると含有層である中間層3となる(S40)。
中間層3に下地層4を積層させる。まず、補強材としてのガラスチョップドストランドマットを中間層3の上面に敷設する。次に、積層用ポリエステル樹脂に、積層用ポリエステル樹脂の全体の質量に対し、硬化剤を0.8〜1.5質量%とを混合させたものを塗布してローラブラシなどで積層(含侵、脱泡)させ、硬化させる。このようにして1mm程度の厚みのガラスチョップドストランドマットを3枚分積層させ、3.0mm程度の下地層4とする(S50)。
最後に、浴槽型から、ゲルコート層2、中間層3および下地層4と積層させたものを脱型(S60)して、切断機などでトリミング(S70)することにより、浴槽1が完成する。
このように、天然石の粉末を含有させたために天然石の色合いの影響が出る中間層(含有層)3を、浴槽の表面を形成するゲルコート層2で覆うので、ゲルコート層2に使用されるゲルコート用樹脂の色剤によって、表面をさまざまな色の浴槽とすることができる。
以上、本発明の実施の形態1について説明してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、含有層である中間層と下地層との間に、ゲルコート用樹脂で1層以上の別の中間層を形成しても良いが、製造コストが上がってしまうので、ゲルコート層と下地層の間には、含有層とした中間層を1層のみ備える本発明の実施の形態1の構成とするのが望ましい。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る浴槽を図3および図4に基づいて説明する。図3は本発明の実施の形態2に係る浴槽の断面図および部分拡大断面図、図4は本発明の実施の形態2に係る浴槽の製造方法を説明する図である。
実施の形態2においては、天然石の粉末を含有させた含有層を下地層に含ませ一体的に形成することで、中間層を省略した浴槽である。
図3において、本発明の実施の形態2に係る浴槽5は、表面層であるゲルコート層6と、浴槽1の浴槽本体の形状に形成され強度を確保し天然石の粉末を含有する下地層(含有層)7とで構成される
ゲルコート層6は、ゲルコート用樹脂に、ゲルコート層6の全質量に対し、硬化剤を0.8〜1.5質量%混合させたものを、厚み0.6mm程度に形成される。この厚みは、実施の形態1と同様に0.3〜0.6mmとすることもできるが、実施の形態2では、中間層3を省略しているため、ゲルコート層2と中間層3を合計した厚み0.6mmとすることで、耐水性、耐熱性を確保している。
下地層7は、補強材である450番手のガラスチョップドストランドマットに、積層用ポリエステル樹脂と、硬化剤と、天然石の粉末を混合して形成される。積層用ポリエステル樹脂、硬化剤および天然石の粉末の合計した全質量に対し、硬化剤を0.8〜1.5質量%とし、平均粒径3.0〜10μmの天然石の粉末を1.0〜10質量%とする。これらの、積層用ポリエステル樹脂、硬化剤、および天然石の粉末を混合させたものを塗布したものを、ガラスチョップドストランドマットに3回積層する。1枚1mm程度の厚みをしたガラスチョップドストランドマットを3枚積層することで厚み3.0mm程度に形成している。
下地層は、ガラスチョップドストランドマットなどの補強材を積層させて形成されるため、層厚は補強材の積層数によって決まる。1層では下地層としての強度が確保できず、5層以上では、製造コストがかかり、浴槽としては必要以上の強度となるので、補強材は2層から4層とするのが望ましい。特に、3層とすると、浴槽として適度な強度が確保できるので好適である。
このように構成される本発明の実施の形態2に係る浴槽5の製造方法を図4に基づいて以下に説明する。
実施の形態1で説明したように、S10の浴槽型の清掃からS20の離型材塗布までは同様なので、説明は省略する。
浴槽型にゲルコート層6を形成するが、実施の形態1のゲルコート層2とは厚みが異なるだけである。つまりゲルコート用樹脂と硬化剤を混合したものをスプレーガンなどで浴槽型に厚さ約0.6mm程度塗布し、ゲルコート用樹脂を硬化させてゲルコート層6とする(S80)。
次に、ゲルコート層6に下地層7を積層させる。まず、補強材としてのガラスチョップドストランドマットをゲルコート層6の上面に敷設する。次に、積層用ポリエステル樹脂に、積層用ポリエステル樹脂、硬化剤および天然石の粉末の合計した質量に対し、硬化剤0.8〜1.5質量%と、天然石の粉末を3.0〜15質量%とを混合させたものをガラスチョップドストランドマットへ塗布して、ローラブラシなどで積層(含侵、脱泡)させ、硬化させて下地層(含有層)7とする(S90)。
最後に、浴槽型から、ゲルコート層6および下地層7を積層させたものを脱型(S60)して、切断機などでトリミング(S70)することにより、浴槽2が完成する。
このように、天然石の粉末を含有させたために天然石の色合いの影響が出る下地層(含有層)7を、浴槽の表面を形成するゲルコート層6で覆うので、ゲルコート層6に使用されるゲルコート用樹脂の色剤によって、表面をさまざまな色の浴槽とすることができる。
以上、本発明の実施の形態2について説明してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、表面層であるゲルコート層を2層以上形成しても良いが、製造コストが上がり、含有層とした下地層から表面層であるゲルコート層の表面までの距離が遠くなるため、天然石の粉末の効能が薄れる虞があるため、ゲルコート層は1層が望ましい。
(実施例1)
本発明の実施の形態1に係る浴槽を作製し、マイナスイオンを測定した。
浴槽の各層について、ゲルコート層の層厚を0.3mm、中間層3の層厚を0.3mmとし、中間層3を形成するゲルコート用樹脂に天然石の粉末を、中間層3を形成する全質量に対し、3.0〜15質量%混合した。ゲルコート層2の表面にてマイナスイオンを測定すると、約500個/cm3のマイナスイオンが発生していることが確認できた。
通常、噴水や滝では、10000個/cm3以上のマイナスイオンが測定されるが、周囲に拡散することで直接人体に影響するマイナスイオン量は減っている。浴槽では、表面層に入浴者の肌が触れているため、500個/cm3程度のマイナスイオン量でも、直接、天然石の粉末の効能である血行促進、新陳代謝の促進などの効能を得ることができる。また、中間層3に15質量%以上の天然石の粉末を含有させても良いが、浴槽の製造コストがあがるため、中間層3に含有される天然石の粉末は、15質量%以内が望ましい。
(実施例2)
本発明の実施の形態2に係る浴槽を作製し、マイナスイオンを測定した。
浴槽の各層について、ゲルコート層6の層厚を、0.6mm、下地層7を補強材であるガラスチョップドストランドマットを3層使用して3.0mmとし、天然石の粉末を、下地層7を形成する積層用ポリエステル樹脂に、積層用ポリエステル樹脂、硬化剤および天然石の粉末の合計した全質量に対し、天然石の粉末を1.0〜10質量%混合した。ゲルコート層6の表面にてマイナスイオンを測定すると、約500個/cm3のマイナスイオンが発生していることが確認できた。
本発明は、天然石を用いてマイナスイオンの効果があり美観の良い浴槽として有用であり、特に、入浴者が健康促進のために入浴する場合に適している。
本発明の実施の形態1に係る浴槽の断面図および部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態1に係る浴槽の製造方法を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係る浴槽の断面図および部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係る浴槽の製造方法を説明する図である。
符号の説明
1,5 浴槽
2,6 ゲルコート層
3 中間層(含有層)
4 下地層
7 下地層(含有層)

Claims (5)

  1. 補強材に樹脂を塗布して浴槽本体の形状に形成された下地層と、前記下地層を覆うように前記浴槽本体の内側表面にゲルコート用樹脂で形成されたゲルコート層とを有する浴槽において、
    前記ゲルコート層の下に、天然石の粉末を含有させた樹脂で形成された含有層を備えたことを特徴とする浴槽。
  2. 前記含有層は、前記ゲルコート層と、前記下地層との間に形成される中間層であることを特徴とする請求項1記載の浴槽。
  3. 前記含有層は、前記下地層に含まれることを特徴とする請求項1記載の浴槽。
  4. 浴槽型に色剤を含有したゲルコート用樹脂をゲルコート層として塗布する工程と、
    天然石の粉末を含むゲルコート用樹脂を中間層として前記ゲルコート層に積層する工程と、
    補強材に樹脂を塗布した下地層を前記中間層に積層する工程と、
    積層した前記ゲルコート層、前記中間層および前記下地層を浴槽型から離型する工程とを含むことを特徴とする浴槽の製造方法。
  5. 浴槽型に色剤を含有したゲルコート用樹脂をゲルコート層として塗布する工程と、
    天然石の粉末を含む樹脂を補強材に塗布した下地層を前記ゲルコート層に積層する工程と、
    積層した前記ゲルコート層および前記下地層を浴槽型から離型する工程とを含むことを特徴とする浴槽の製造方法。
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CN101204351B (zh) * 2007-12-07 2011-05-25 吕雄 按摩水浴器

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