JP2005040416A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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尚子 永尾
Tetsuhiko Takahashi
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Abstract

【課題】3次元の移動と3次元の回転を含む6次元の体動に追従した位置ずれを補正し、体動アーチファクトのない良好な画像を得る。
【解決手段】本撮影に先立って実行される位置決め撮影で、ナビゲータを用いて体動を追跡するとともにマルチスライス撮影を行い、体動の各時相毎に複数断面画像を得る。この複数断面画像から目的部位を含む撮影面、例えばオブリーク面を決定する。このような時相に関連付けた撮影面情報は、3次元の移動と3次元の回転を含む6次元の体動によるずれを反映しているもので、これを時相毎に求める。体動を検出しながら本撮影を行い、予め取得された時相毎の撮影面情報をもとに、検出した体動の時相に対応する撮影面を決定し本撮影を行う。実際に測定した時相毎に撮影面を設定することができるので、体動アーチファクトのないシャープな画像を得ることができる。
【選択図】
図3

Description

この発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(NMR)信号を測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を画像化する磁気共鳴イメージング(MRI)装置に関し、特に撮影中の体動の影響を排除する技術に関する。
MRIは、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR信号を測定し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する技術である。画像化のための、スピンエコー法やグラディエントエコー法を基本とした種々の撮影方法が開発され実用化されている。撮影においては、NMR信号には傾斜磁場によって異なる位相エンコードを与えるとともに周波数エンコードされた時系列データとして計測し、これを2次元フーリエ変換することにより1枚の画像を再構成することができる。
通常、1枚の画像を構成するためのNMR信号を計測するため、高周波パルスによる原子核スピンの励起と位相エンコード傾斜磁場の印加及びNMR信号の計測を含むパルスシーケンスを多数回繰り返す。この繰り返しの間に被検体が動くと、画像に大きなアーチファクトが生じる。これは体動アーチファクトと呼ばれ、所定の計測点に所定の位相エンコード量が与えられるべきところが、動きによって他の計測点に印加された状態でフーリエ変換し画像を再構成したために生じる。このような体動アーチファクトは、画像の実質的な空間分解能を低下する。このため体動アーチファクトを除去するための種々の技術が提案されている。
例えば、呼吸動による体動アーチファクトを除去する方法として、呼吸の時相に合わせた同期撮像法がある。この方法では、被検体の腹壁や胸壁に取り付けた呼吸センサーによって呼吸動をモニターし、特定の呼吸時相に撮影のゲートをかけてデータの収集を行う。これにより、呼吸動における特定の変位のときのデータのみが収集され体動アーチファクトが低減された画像が取得される。しかし、撮影は呼吸動に合わせて所定の時間幅でのみ行われるので、全体の撮影時間が延長するという制約がある。またトリガーを与えうるモニター信号の変位は、撮影部位の物理的な変位とは一対一対応ではないので撮影が終わるまで、得られる画像に生じるボケの程度は不明というあいまい性が残る。
さらに汎用的な方法として、画像を再構成するための信号とは別にナビゲータエコーを計測し、呼吸動をモニターする方法がある。この方法は、例えば、非特許文献1に記載されており、呼吸動の根源である横隔膜の動きを直接MR信号で検出し、横隔膜の位置でゲートをかける。この方法は、上述した方法に比べ精度が高く、また呼吸センサーが不要なため使い勝手がよい。しかし、この方法でも撮影は呼吸動に合わせて所定の時間幅でのみ行われるので全体の撮影時間が延長するという制約が残る。またゲートは、横隔膜の変位が所定の範囲(例えば5mm以内)のときにセットされるので、取得される画像には必然的にその範囲程度のボケが含まれる。
またナビゲータエコーによって得られた呼吸動の情報を元に、動きによって誤って印加された位相を補正して画像再構成する方法もあり、例えば、非特許文献2に記載されている。この方法では、取得したナビゲータエコー間の相関値から位置ずれ量を求め、位置ずれ量に相当する分の本計測データの位相を補正し、補正後のデータを用いて画像再構成する。この方法では、撮影を連続して行うことができるので撮影時間の延長という制約はないが、事後的な位相補正を要するのでリアルタイムで画像を得ることはできない。
さらにナビゲータエコーでモニターした呼吸動に合わせて撮影断面を変えて体動アーチファクトを除去する方法も非特許文献3に提案されている。この方法では、変位の最も大きい体軸方向の動きに合わせて撮影断面を一次元的に移動させる。しかし、この方法は、体軸方向以外の方向に対する動きに対しては画像ボケを改善することはできない。例えば心臓を撮影部位としたとき、横隔膜が体軸方向に動いた場合には体軸方向以外の方向にもある係数に従って動いていることが知られており、このような場合に対応することができない。これに対し、体軸方向の動きに伴う3軸方向の動きの係数を実験的に求め、その係数を活用して3次元的に撮影断面を移動させる方法も試みられているが、係数は個体差が大きく必ずしも顕著な効果が得られていない。
「Navigator Echoes in Cardiac Magnetic Resonance」 David Firmin and Jenny Keegan: Journal of Cardiovascular Magnetic Resonance, 3(3), 183-193(2001) 「Adaptive Technique for High-Definition MR Imaging of Moving Structures」 Richard L. Ehman and Joel P. Felmlee: Radiology, 173, 255-263(1989) 「Real-time adaptive motion correction using navigator echoes」 Roger C. Grim: SMR 741 (1995)
一方、MRIにおける撮影断面としては、通常、横断面、矢状断面、冠状断面のいずれかであるが、部位によってはダブルオブリーク断面で撮影しなければならない部位があることが知られている。例えば、右冠動脈や左冠動脈では、冠動脈の起始部と末梢部分2カ所の合計3カ所の点を、位置決め撮影画像から選択し、その3箇所を含む断面をもってダブルオブリーク断面としている。このように3点を用いてダブルオブリーク断面を決定する方法(3点位置決め方法)については、特許文献1に記載されている。
ダブルオブリーク面を使った撮影は、息止め或いは上述した呼吸下のナビゲータゲーティング技術を併用して行われるが、3点位置決め方法で求めた断面は、本撮影時の断面と異なることもあり得る。また撮影中の体動によって断面位置が変化することがあるが、その場合の変位は6次元の変位を含み単純な3軸方向の移動で追従することはできない。
上述したように、従来の体動補正方法では、追従できるのは3次元的な平行移動のみであり、回転を含む移動には対応することができない。
特開平7−75627号公報
そこで本発明は、6次元の変位を含む体動の変化に追従して断面を決定し撮影することが可能なMRI装置を提供することを目的とする。これにより、正確に体動の影響を排除し、精度のよい高空間分解能画像を得ることができるMRI装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明のMRI装置は、被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を印加し、被検体から発生する磁気共鳴信号を取得する撮影手段と、前記磁気共鳴信号を信号処理し、被検体の断層像を再構成する信号処理手段と、前記撮影手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えたMRI装置において、
前記制御手段は、被検体の体動検出と同時に実行した撮影結果をもとに体動の時相毎に撮影面を決定する手段と、体動の時相及び前記決定する手段によって決定された時相毎の撮影面をもとに目的部位が撮影面となるように撮影手段の撮影面をリアルタイムで制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とする。
また本発明のMRI装置は、好適には、体動検出を撮影手段が実行するナビゲートシーケンスで得られたナビゲート信号を用いて行う。
さらに本発明のMRI装置は、好適には、時相毎の撮影面の決定を、体動検出と同時に実行した撮影によって得られた画像データから所定の教師画像を用いて画像認識によって見つけ出すことにより行う。
また上記課題を解決する本発明のMRIは、被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を印加し、被検体から発生する核磁気共鳴信号を取得する撮影手段と、前記核磁気共鳴信号を信号処理し、被検体の断層像を再構成する信号処理手段と、前記撮影手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えたMRI装置において、
前記撮影手段が行う撮影は、被検体の体動を検出するナビゲートシーケンスを含む第1の撮影シーケンスと、被検体の体動を検出するナビゲートシーケンスを含む第2の撮影シーケンスとを含み、
前記制御手段は、前記第1の撮影シーケンスで得られたナビゲート信号及び画像用信号を元に体動の時相毎に所望の部位を含む撮影面を決定し、前記第2の撮影シーケンスで得られたナビゲート信号から体動の時相を決定するとともに、第2の撮影シーケンスにおいて、決定した時相に対応する撮影面を撮影するよう撮影手段を制御することを特徴とする。
また上記構成のMRI装置は、好適には、制御手段が、ナビゲートシーケンスの実行によって得られたナビゲート信号をもとに体動を検出する手段と、前記第1の撮影シーケンスの実行において取得した撮影データと前記体動検出手段が検出した体動情報をもとに体動の時相毎に撮影面を決定する手段と、前記第2の撮影シーケンスの実行において前記体動検出手段が検出した体動情報と前記決定する手段によって決定された時相毎の撮影面とをもとに目的部位が撮影面となるように第2の撮影シーケンスにおける撮影手段の撮影面をリアルタイムで制御する撮影制御手段とを備える。
本発明のMRI装置は、撮影面が、オブリーク面或いはダブルオブリーク面である撮影に好適に適用される。
本発明のMRI装置は、本撮影に先立って、体動の時相毎に得た撮影面情報をもとに本撮影における撮影面を制御する。体動の時相毎に得た撮影面情報は、体動による6次元の位置ずれを含む情報であり、本撮影において、対応する体動の時相の撮影面情報を用いることにより体動による位置ずれがあっても常に目的とする部位を撮影面として撮影することができる。
以下、本発明のMRI装置の実施形態を説明する。
図1は、本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示す図である。このMRI装置は、撮影手段として、静磁場を発生する磁石102と、静磁場空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル103と、静磁場空間に挿入された被検体101に高周波磁場を照射するRFコイル104と、被検体101から発生するMR信号を検出するRFコイル105と、被検体101を静磁場空間内に位置づけるためのベッドを備えている。傾斜磁場コイル103は、X、Y、Zの3方向の傾斜磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源109からの信号に応じてそれぞれ3方向の傾斜磁場を発生する。RFコイル104は、RF送信部110の信号に応じて高周波磁場を発生する。RFコイル105は、信号検出部106に接続され、RFコイル105が検出した信号は信号検出部106で検波された後、信号処理部107で信号処理され、また計算により画像信号に変換される。信号処理部107で作成された画像は、表示部108に表示される。傾斜磁場電源109、RF送信部110及び信号検出部106は、所定のパルスシーケンスに従い、制御部111によって制御される。制御部111は、図示していないが、画像再構成に必要な計算を行う演算手段、上記制御や画像再構成に必要な指令を入力するためのマウス、キイボード等の入力手段、各種パルスシーケンスやパラメータ等を記憶する記憶手段(ROM、RAM、光ディスク)等を備えている。
本発明のMRI装置において、制御部111は、パルスシーケンスとして、ナビゲータエコーの取得を含むナビゲータシーケンスを備えており、ナビゲータエコーを用いて時相毎の撮影面の決定、決定した撮影面を用いた撮影パルスシーケンスの制御を行う。このように通常の制御に加え時相情報を付加する機能(時相情報付加機能)を備えた制御部111の構成例を図2に示す。
図2に示す制御部111は、フロントエンド部210とバックエンド部220とからなるインタラクティブスキャン制御部(ISC部)200を備え、このISC部200によりリアルタイムに撮影断面を変化させながら撮影を行う機能を実行する一例である。フロントエンド部210は、撮影シーケンスの計算と実行時の時間管理、制御を行うシーケンス制御部(SeqPSC)211と、随時更新される位置情報に基づき撮影シーケンスの再計算等を行うイベント制御部(BioPSC)212と、画像再構成を行う再構成部213とを備えている。シーケンス制御部211とイベント制御部212とは例えば共有のメモリを有し、このメモリを介して再計算されたイベント(RF印加、傾斜磁場印加、エコー信号計測(AD)タイミングなど)の引き渡しを行うことができる。バックエンド部220は、入力装置230を介してユーザーからの入力を受け付け、フロントエンド部に渡し、また再構成部213の結果を表示装置240に表示させるなどの処理を行う。さらに心電同期撮影を行う場合には、被検体に装着した心電計からの信号をフロントエンド部210(イベント制御部212)が受け付ける。フロントエンド部210及びバックエンド部220で計算した結果やこれらが参照するテーブル等のデータは記憶装置250に保存される。
次に、このような構成のMRI装置の動作を、心臓撮影を例にとり説明する。図3は撮影方法の概念を説明する図、図4は撮影断面を示す図である。
本発明のMRI装置では、体動アーチファクトを除去するために、体動の時相毎の撮影断面を決定するための位置決め撮影(第1の撮影)301と、位置決め撮影で決定した時相毎の撮影断面情報を用いて撮影断面を順次更新しながら撮影を行う本撮影(第2の撮影)302とを実行する。第1の撮影と第2の撮影における体動の時相を正確に対応づけるために、撮影と同時に体動の検出303を行う。体動の検出の好適な手段はナビゲータエコーであり、本実施形態では、図4(a)に示すように横隔膜を横切るように励起した領域401から取得したナビゲータエコーにより体動を検出する。
これら位置決め撮影及び本撮影で用いるパルスシーケンスは、予め制御部111にプログラムとして格納されており、入力装置(図2、230)を介して選択し、必要な撮影パラメータを入力することができる。バックエンド部220が受け付けた撮影パラメータを用いてシーケンス制御部211がイベント(RF印加、傾斜磁場印加、エコー信号計測(AD)タイミングなど)を計算する。
位置決め撮影に用いるパルスシーケンスの一例を図5に示す。図示するように、このパルスシーケンスは、体動(主として横隔膜の運動)の大きい領域を選択するとともに90°パルス及び-180°パルスを用いてクロス励起し、横隔膜に垂直な柱状の領域からナビゲータエコーを取得するナビゲートシーケンス501と、続いて所望の撮影部位(図4,402)をマルチスライスで横断面撮影を行う撮影シーケンス502とからなる。撮影シーケンス502としては、定常状態(Steady State Free Precession :SSFP)を誘起する撮影シーケンスが望ましく、例えば図示するような「Steady State Acquisition with Rewound Gradient Echo」(コヒーレント型シーケンス)と呼ばれる極性の反転するRFパルスを交互に印加しながらエコー信号を計測する高速グラディエントエコー系のパルスシーケンス(以下、SSFPシーケンスという)を採用することができ、複数のスライスの画像を取得する。例えば、冠動脈を撮影する場合、冠動脈起始部を含む面と、それと3cm間隔で平行した断面(合計3スライス或いは5スライス)を撮影する。この撮影の空間分解能を128×128とすると、撮影時間は約300ms程度である。またナビゲータエコーの取得パルスシーケンスに要する時間は典型的には20ms程度である。このような一連の撮影を自由呼吸下で行うことにより、図3に示すように、周期的な体動(呼吸動)304の時相毎に複数組のマルチスライス画像を取得することができる。なお、ここでは冠動脈を対象としているので、マルチスライス撮影は心電同期とし、例えば制御部のバックエンド部220が心電計からのR波を受け付けてから400ms程度の遅延時間をおいて開始する。
位置決め撮影における制御部111の処理手順を図6(a)に示す。まずシーケンス制御部211の制御により位置決め撮影を開始し(ステップ610)、ナビゲートシーケンスで取得したナビゲータエコーをもとに体動の時相(呼吸時相)を求める(ステップ611)。ステップ611では、例えば、ナビゲータエコーを位相エンコード方向にフーリエ変換してプロジェクションを求め、プロジェクション画像における横隔膜に対応する画素の位置を変位として検出する。この変位は、図5に示すパルスシーケンスの繰り返し毎に得られ、これに対応して複数のスライスの画像が得られる。ついでこれら複数スライスの画像から最適な断面(例えばダブルオブリーク面)を決定する(ステップ612)。最適な断面位置の情報は、時相情報と関連付けて、記憶装置に保存される。
最適断面の決定法としては、公知の手法を採用することができる。例えば、前記特許文献1に記載された3点位置決め方法によれば、図7に示すようなマルチスライス画像上で、冠動脈を決定する所定の点(起始部、末梢部2カ所)a、b、cを指定し、これら3点を含む撮影断面Aを決定する。具体的には、位置決め撮影で得たマルチスライス画像のデータを再構成部213で画像再構成し、バックエンド部220を介して表示装置240に表示させる。ユーザーが表示装置240に表示された画像を見ながら画像上の所定の点a、b、cをマウス等の入力装置230から指定すると、この点の座標をバックエンド部220が読み込み、これら座標全てを含む面を決定する。時相毎に撮影断面を決定するには、上述のように時相毎にユーザーが表示画面を見ながら決定してもよいが、好適には、一つの時相について決定した断面の画像を教師画像とし、その他の時相については、それぞれの時相で得た複数の画像から当該教師画像を用いて自動的に見つけ出すことが好ましい。体動による冠動脈の位置ずれはわずかであるので、所望の画像を見つける作業は公知の画像認識の技術を用いて容易に行うことができる。なお、体動の時相と撮影断面情報との関連付けは、上述した3点位置決め法のほかに、例えば1点1線を用いてもよく、この場合にも複数画像からダブルオブリーク画像を決定することができる。
こうして決定された面は、図4(b)に示すような1次元のみの追跡や図4(c)に示すような水平移動を含む3次元の追跡を行う従来技術と異なり、移動3次元及び回転3次元を含む6次元の動きをすべて反映した断面群A、A'、A"・・・となる(図4(a))。これら断面A、A'、A"・・・はナビゲータエコーによって決定された時相毎に、例えば対応テーブルとして記憶装置250に保存される(ステップ613)。
こうして第1の撮影と時相毎の撮影断面の決定、保存が終了したならば、本撮影(第2の撮影)を行う。本撮影の手順を図6(b)に示す。本撮影も位置決め撮影と同様に体動を検出するためのナビゲータエコーを計測するナビゲートシーケンス(ステップ621)を含み、ナビゲートシーケンスで得た体動情報を元に本スキャンの撮像断面を決定し(ステップ622、623)、本スキャンを実行する(ステップ620)。本スキャンのパルスシーケンスとしては第1の撮影と同様にSSFPシーケンス等のパルスシーケンスを採用することができ、心臓撮影の場合、例えば脈波同期ターゲテッド3Dスキャンとする。この場合、典型的な撮影マトリクスは128×128×16であり、決定した撮影断面は厚みのある選択領域の中央の位置とすることが好ましい。また心臓撮影の本スキャンでは脂肪抑制パルスを併用することが好ましい。これらパルスシーケンスの初期的な条件は、シーケンス制御部211において計算されている。
ナビゲートシーケンスは、本スキャンに先だって実行し、本スキャンと同じ回数実行してもよいが、適宜挿入するようにしてもよい。例えば図8に示すように、1心周期(RR)毎に挿入する。ナビゲータエコーから体動を検出する手法は、第1の撮影の場合と同じであり、プロジェクションの横隔膜の画素位置を計算により求める。この計算は、制御部111の再構成部213で行い、この体動情報をイベント制御部212に渡す。
イベント制御部212は体動情報をもとに、その体動時相における撮影断面を決定し、シーケンスの計算(イベント計算)を行う。即ち、第1の撮影で求めた体動時相と撮影断面との対応テーブルが記憶装置250に保存されているので、このテーブルを参照して撮影断面を決定する。撮影断面を決定したならば、シーケンス制御部211で予め計算したイベントのうち、決定した断面を励起するための傾斜磁場の条件を変更する処理を行い、処理結果を共有メモリを通じてシーケンス制御部211に渡す。シーケンス制御部211は、更新された条件で、即ち更新された撮影断面について本スキャンである3Dパルスシーケンスを実行する。
ナビゲータシーケンスを実行する度に、体動時相を求め、撮影断面を求めた時相に対応する撮影断面に更新しながら本スキャンを繰り返す。これにより、体動に伴う撮影部位の回転及び移動を含む6次元のずれを解消した3Dデータを収集することができる。得られた3Dデータをフーリエ変換することにより3D画像データを得る。図9は、本発明による撮影の様子を従来技術と比較して模式的に示した図であり、撮影断面A、A’、A”・・・が時相毎に変化する様子を示している。
このように本実施形態によれば、本撮影とともに実行されるナビゲートシーケンスから位置情報を得て、それに対応する6次元の位置ずれを反映した撮像断面を自動的に設定し直ちに本撮影の撮影断面とすることができるので、移動・回転を伴う6次元のずれを全て検出して補正するという複雑な処理は不要であり、6次元のずれの問題を容易に解消することができる。これにより従来正確な補正ができなかった6次元の位置ずれに起因する体動アーチファクトをなくし、体動ボケのないシャープな画像を得ることができる。
なお以上の実施形態では、心臓撮影を例に説明したので、心電同期撮影の場合を説明したが、心臓以外の臓器の撮影の場合には心電同期の必要はない。また以上の実施形態では、3D撮影の場合を説明したが、マルチショット2D撮影とし高空間分解能撮影を行うことも可能である。具体的には非息止め全肝高空間分解能撮影、脳の高空間分解能拡散強調撮影などに好適に適用できる。
本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示す図 制御部の主要部の構成を示す図 本発明のMRI装置を用いた撮影方法の概念を説明する図 心臓撮影における撮影断面とナビゲータエコーとの関係を示す図 本発明のMRI装置を用いた撮影方法で採用するパルスシーケンスの一例を示す図 本発明のMRI装置を用いた撮影の手順を示す図 本発明のMRI装置における撮影断面の決定法を説明する図 本発明のMRI装置を用いた撮影方法の一実施形態を示す図 本発明による撮影の様子を従来技術と比較して模式的に示した図
符号の説明
102・・・磁石、103・・・傾斜磁場コイル、104,105・・・RFコイル、106・・・信号検出部、107・・・信号処理部、108、240・・・表示装置、111・・・制御部、200・・・ISCシステム、210・・・フロントエンド部、220・・・バックエンド部、230・・・入力装置、250・・・記憶装置

Claims (6)

  1. 被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を印加し、被検体から発生する磁気共鳴信号を取得する撮影手段と、前記磁気共鳴信号を信号処理し、被検体の断層像を再構成する信号処理手段と、前記撮影手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記制御手段は、被検体の体動検出と同時に実行した撮影結果をもとに体動の時相毎に撮影面を決定する手段と、体動の時相及び前記決定する手段によって決定された時相毎の撮影面をもとに目的部位が撮影面となるように撮影手段の撮影面をリアルタイムで制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記体動検出を、撮影手段が実行するナビゲートシーケンスで得られたナビゲート信号を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記時相毎の撮影面の決定を、体動検出と同時に実行した撮影によって得られた画像データから所定の教師画像を用いて画像認識によって見つけ出すことにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 被検体に高周波磁場及び傾斜磁場を印加し、被検体から発生する核磁気共鳴信号を取得する撮影手段と、前記核磁気共鳴信号を信号処理し、被検体の断層像を再構成する信号処理手段と、前記撮影手段及び信号処理手段を制御する制御手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記撮影手段が行う撮影は、被検体の体動を検出するナビゲートシーケンスを含む第1の撮影シーケンスと、被検体の体動を検出するナビゲートシーケンスを含む第2の撮影シーケンスとを含み、
    前記制御手段は、前記第1の撮影シーケンスで得られたナビゲート信号及び画像用信号を元に体動の時相毎に所望の部位を含む撮影面を決定し、前記第2の撮影シーケンスで得られたナビゲート信号から体動の時相を決定するとともに、第2の撮影シーケンスにおいて、決定した時相に対応する撮影面を撮影するよう撮影手段を制御することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項4記載の磁気共鳴イメージング装置において、
    前記制御手段は、ナビゲートシーケンスの実行によって得られたナビゲート信号をもとに体動を検出する手段と、前記第1の撮影シーケンスの実行において取得した撮影データと前記体動検出手段が検出した体動情報をもとに体動の時相毎に撮影面を決定する手段と、前記第2の撮影シーケンスの実行において前記体動検出手段が検出した体動情報と前記決定する手段によって決定された時相毎の撮影面とをもとに目的部位が撮影面となるように第2の撮影シーケンスにおける撮影手段の撮影面をリアルタイムで制御する撮影制御手段とを備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記撮影面が、オブリーク面或いはダブルオブリーク面であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の磁気共鳴イメージング装置。
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