JP2005037596A - 画像形成装置 - Google Patents

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治之 難波
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Abstract

【課題】転写ロール表面の付着物に起因して生じる不具合を解決する。
【解決手段】トナー粒の径以上の大きさを持つ凹凸が存在するように転写ロールの表面を加工・成形する。このようにすれば、トナー粒はほとんど凹部に入り込み、凸部の汚れは生じにくい。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像坦持体において形成されたトナー像を転写体に転写する転写装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるタンデム型の画像形成装置においては、複数の画像形成ユニットが並列配置され、これらの各画像形成ユニットの配列方向に沿って周回移動する中間転写ベルトが設けられている。各画像形成ユニットの感光体ドラム表面に形成された各色のトナー像(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)は、一次転写装置によって中間転写ベルトに順次重ね合わせるようにして転写され、さらに、この中間転写ベルト上の転写画像が二次転写装置によって記録紙に二次転写され、定着装置にて記録紙に定着される。
【0003】
一次転写装置としては、例えば中間転写ベルトに接するように配置される一次転写ロールと、この一次転写ロールと感光体ドラムとの間に一次転写バイアスを印加する一次バイアス電源とを備えたものが用いられる。また、二次転写装置としては、例えば中間転写ベルトに接するように配置される二次転写ロールと、中間転写ベルトを挟んでこの二次転写ロールに対向配置される対向ロールと、これら二次転写ロールと対向ロールとの間に二次転写バイアスを印加する二次転写バイアス電源とを備えたものが用いられる。
【0004】
これらの1次転写ロール及び2次転写ロール(以下、単に「転写ロール」という)としては、金属性のロール部材の外周に抵抗層としてのゴム層を設けたゴムロールや、金属製の芯金の周りに抵抗層としての発泡スポンジ層を設けたスポンジロールなどの弾性ロールが用いられている。これらゴム層や発泡スポンジ層の内部には導電粉が分散配合されており、これによって所望の抵抗特性が得られるようになっている。ただし、この種の弾性ロールでは微少な抵抗変動が生じてしまうため、電圧値を一定に保つべく、転写バイアスの大きさを精密に制御しなければならない。さらに、これらの転写ロールは多層構造となるため、製造コストが比較的高くなってしまうという問題もある。
【0005】
この問題を解決するため、特許文献1には、一次転写ロールとして金属ロールを用いることが提案されている。金属ロールとは、各種の金属によって形成された転写ロールであり、例えばSUM(Steel Use Machinerbility)からなるロール部材にニッケルメッキが施されることによって形成される。このような金属ロールを用いれば、ロール自体が導体であるため抵抗変動はほとんど生じないし、ゴム層や発泡スポンジ層等の抵抗層を設ける必要がないので製造コストも比較的低く抑えられる。
【0006】
しかしながら、金属ロールを用いた時には次のような問題がある。
転写ロールの外周表面には経時使用によりトナーが付着して凝集することがある。このような場合、金属のような剛性が高い素材からなる転写ロールを用いていると、トナー付着部分とロール表面とで段差(ギャップ)と抵抗変化が同時に生じ、いわゆる白抜け等の画像欠陥が生じてしまう。さらに、金属ロールの場合、トナーが雲状に舞ったようにして付着する、いわゆるクラウドトナーがロール端部に発生しやすいことが知られている。このようなクラウドトナーは転写不良を引き起こす原因になってしまう。また、金属と同様に剛性の高い導電性樹脂や導電性セラミックのような素材を用いて形成した転写ロールも利用されているが、この種の転写ロールにおいても上記のようなトナー付着の問題がある。
【0007】
そこで、金属、導電性樹脂或いは導電性セラミックような剛性の高い素材からなる転写ロールをクリーニングするための技術が従来から提案されている。
例えば特許文献2には、転写ロールにクリーニングロールを接触させ、これらのロール間にクリーニングバイアスを印加することによって付着物を電気的に捕集する方法が記載されている。また、特許文献3では、転写ロールに対し、画像転写時とは逆のクリーニングバイアスを印加することよって、付着物を感光体に戻す方法が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−272087号公報
【特許文献2】
特開平11−272087号公報
【特許文献3】
特開平5−11647号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献のいずれに記載された方法を用いたとしても、次のような問題がある。
まず、上記の方法では、クリーニングバイアスの印加電源や、転写ロールから捕集したトナーを最終的に回収する装置などが必要となり、装置の大型化や高価格化を招いてしまう。さらに、付着物がクラウドトナーのような場合、付着しているトナーの帯電極性が本来のトナーの正規極性とは逆であったり、或いは、全く帯電していなかったりするため、クリーニングバイアスが有効に作用しないことがある。
【0010】
本発明は上記のような背景の下になされたものであり、その目的は、比較的剛性の高いロール表面に付着したトナーによって生じる不具合を、装置の大型化や高価格化を招くことなく、より簡易な構成で解決することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、トナー像を坦持する像坦持体と、剛体である転写ロールにより形成される電界によって前記トナー像を転写する転写装置とを備えた画像形成装置において、前記転写ロールの外周表面は、画像形成装置自体において使用されるトナーの粒径以上の大きさの凹凸を成すように形成されている画像形成装置を提供する。ここでいう「剛体である転写ロール」とは、転写ロール表面にトナーが付着することにより前述したような問題が生じてしまう程度の剛性を持った転写ロールを意味する。この転写ロールは、金属によって形成されたものであってもよいし、少なくともその外周表面が導電性樹脂によって形成されたものであってもよいし、少なくともその外周表面が導電性セラミックによって形成されたものであってもよい。
これにより、画像形成装置において使用されるトナーの大半が凹部に入り込むから、転写ロール表面がトナーによって汚されることに起因する問題の発生を極力抑えることができる。
【0012】
また、好ましくは、前記転写ロールは、周回移動する中間転写ベルト或いは記録紙搬送転写ベルトの内周に接する位置に配置されている。中間転写ベルト或いは記録紙搬送転写ベルトの内周側に配置されている転写ロールは元々トナーによって汚れにくいから、転写ロール表面に微少に存在する凹部によってトナーを取り込むことができる。
【0013】
また、好ましくは、前記中間転写ベルト又は前記記録紙搬送転写ベルトと、前記像坦持体とは、前記中間転写ベルト又は前記記録紙搬送転写ベルトと、前記像坦持体とのの接点からずれた位置で接するように配置されている。これにより、中間転写ベルト又は記録紙搬送転写ベルトと像坦持体とが、転写ロールを挟んで直接的にぶつかり合うことがないので、傷やリークによる問題が発生しにくくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、複数感光体を備えたタンデム型の画像形成装置100の構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置100は、4色カラーのトナー像を形成する画像形成ユニット10と、上記トナー像を中間転写ベルト21に転写する1次転写装置20と、中間転写ベルト21に転写された画像を記録紙に転写する2次転写装置30とを備えている。画像形成ユニット10は、中間転写ベルト21の回転方向aに沿って上流側から下流側に向かって配置されるY画像形成ユニットと、M画像形成ユニットと、C画像形成ユニットと、Bk画像形成ユニットとを備えている。これらのY画像形成ユニット、M画像形成ユニット、C画像形成ユニットおよびBk画像形成ユニットは各々、像坦持体として機能する感光体ドラム12Y〜12Bk、帯電装置13Y〜13Bk、露光装置14Y〜14Bk及び現像装置15Y〜15Bkを備えており、黄色トナー像、マゼンタ色トナー像、シアン色トナー像、および黒色トナー像を形成する。
【0015】
1次転写装置20は、上記の中間転写ベルト21の他に、Y画像形成ユニットにより形成された画像を中間転写ベルト21の外周面に転写する1次転写ロール22Yと、M画像形成ユニットにより形成された画像を中間転写ベルト21の外周面に転写する1次転写ロール22Mと、C画像形成ユニットにより形成された画像を中間転写ベルト21の外周面に転写する1次転写ロール22Cと、Bk画像形成ユニットにより形成された画像を中間転写ベルト21の外周面に転写する1次転写ロール22Bkとを備えている。本実施形態では、これら1次転写ロール22Y〜22Bkとして導電性樹脂をロール型に成形したものを用いているが、これに限らず、金属や導電性セラミックによって形成されたものであってもよい。どの素材によって形成するかは、加重による撓みに対する剛性や製造コスト等の事情を勘案して適宜選択すればよい。例えば金属で形成する場合には、例えばロール全体をアルミによって形成したり、SUS304(Steel Use Stainless 304)やSUM(Steel Use Machinerbility)によって形成されたロール部材にニッケルメッキを施すなどして形成すればよい。また、導電性樹脂や導電性セラミックといった素材を用いる場合には、少なくとも1次転写ロール22Y〜22Bkの表面がこれらの素材によって形成されていればよい。
【0016】
2次転写装置30は、中間転写ベルト21に転写された画像を記録紙に転写するための2次転写ロール31,32と、記録紙に転写されたトナー像を定着させる定着装置33とを備えている。2次転写ロール31と2次転写ロール32とはそれぞれ、中間転写ベルト21の内周側と外周側にこのベルト21を挟むようにして配置されている。本実施形態では、内周側の2次転写ロール31として金属(アルミ)ロールを用い、外周側の2次転写ロール32として金属製の芯金の周りにウレタン発泡層を設けた弾性ロールを用いた。ただし、内周側の2次転写ロール31には、1次転写ロール22Y〜22Bkと同様に、金属ロール以外にも導電性樹脂や導電性セラミックによって形成されたものを用いてもよい。なお、以下の説明においては必要に応じて、1次転写ロール22Y〜22Bk及び2次転写ロール32を、単に「転写ロール」という用語で総称する。
【0017】
このような画像形成装置100の動作概要は、以下の通りである。
感光体ドラム12Y〜12Bkは各々、図示しない駆動機構によって矢印b方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。これら各感光体ドラム12Y〜12Bkの外周表面は、それぞれ帯電装置13Y〜13Bkによって一様に帯電された後、露光装置14Y〜14Bkによって露光が施されて静電潜像が形成される。このようにして感光体ドラム12Y〜12Bkの外周表面に形成された静電潜像は各々、現像装置15Y〜15Bkによって現像され、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックのトナー像となる。これらのトナー像は、1次転写ロール22Y〜22Bkが形成する電界の作用によって、中間転写ベルト21に順次重ね合わされるようにして転写される。中間転写ベルト21に転写されたトナー像は、2次転写ロール31,32が形成する電界の作用によって、記録紙カセット40から供給される記録紙に転写され、定着装置33によって定着される。この後、感光体ドラム12Y〜12Bkは再び帯電され、次の画像形成処理に移行する。
【0018】
上記のようにして画像形成処理が繰り返し行われる過程で、1次転写ロール22Y〜22Bk及び2次転写ロール31は残留トナーによって次第に汚れてくる。ここで、出願人は、この1次転写ロール22Y〜22Bk及び2次転写ロール31におけるトナー汚れについて、次のように考察した。
金属、導電性樹脂或いは導電性セラミックからなる転写ロールの表面は比較的滑らかに加工・成形されているが、それでも数μm程度の凹凸が存在している。これらの凹部にトナー粒が入り込んだり、或いは、凸部にトナー粒が付着すると考えられる。しかし、凹部に入り込んだトナー粒は、ロール表面にギャップを形成するわけでもないし、また、転写ロールの電気抵抗特性を大きく変化させる要因にもならないと考えられる。なぜなら、図2の転写ロール表面近傍の断面図に示すように、凹部に入り込んだトナー粒tは凹部を埋めてロール表面を平滑にするように働くだけであろうし、また、凸部を介した導通性は確保されるはずだから、絶縁体であるトナー粒が凹部を埋めたとしても転写ロールの電気抵抗を増加させる要因とはなりにくいと考えられるからである。
【0019】
そこで、出願人は、トナー粒の径以上の大きさを持つ凹凸が存在するようにロール表面を加工・成形すれば、汚れの原因となるトナー粒の大半が凹部に入り込み、凸部の汚れはほとんど生じないのではないか、という仮説を立てた。ただし、トナー粒の径は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラック等の色に応じて異なっている。従って、あらゆる色のトナー粒を凹部に取り込むためには、画像形成装置100において使用されるトナー粒の最も大きな径以上の大きさの凹凸を成すようにロール表面を加工・成形する必要がある。例えば金属ロールの表面を所望の凹凸を成すように形成するためには、その凹凸の大きさとほぼ同等の径を持つ研磨剤を吹き付けて表面加工する加工方法(サンドブラスト加工)を用いればよい。また、ロール表面に導電性セラミックを用いたときも同様にサンドブラスト加工を行えばよい。また、ロール表面に導電性樹脂を用いるときは、まず、サンドブラスト加工によって、内面を所望の凹凸を成すように加工した円柱状の枠型を製作し、次いで、その枠型に導電性樹脂を注入して転写ロールを成形するようにすればよい。
【0020】
(実験)
出願人は、上記仮説を裏付けるべく、いろいろな表面粗さ(Rz)の転写ロールを用いて、ロール表面の汚れ具合に関する信頼性試験(ランニングテスト)を行った。このランニングテストにおいては、写真・文字混合チャート(画像密度5%、A4)を用いてA4サイズの記録紙に下記のような各種転写ロールを用いてそれぞれ1000枚をプリントし、プリント前後における転写ロールの電圧−電流特性の変化を確認した。転写ロールの電圧−電流特性は、転写ロールに対し一定の電圧(1.0kV)を印加したときに流れる電流がプリント前後でどのように変化したかによって確認した。転写ロール表面が絶縁体であるトナーで汚れているほど、プリント後の電流値が小さくなるはずである。そして、ランニングテスト後に、A4記録紙全面に画像密度30%のハーフトーン画像をプリントし、画質検査を行った。転写ロール表面がトナーで汚れているほど白抜けが多くなっているはずである。
【0021】
実験対象となる転写ロールとして、以下の示すような、表面粗さが異なる5種類の1次転写ロール22Y〜22Bkと、表面粗さが異なる2種類の2次転写ロール31を用い、これら転写ロールと粒径が異なる3種類のトナーを組み合わせてテストを行った。なお、ロールの表面粗さ(Rz)はロール表面の10点平均粗さで表した。また、トナー粒の径は、体積平均粒径である。
(1)1次転写ロール22Y〜22Bk
▲1▼導電性樹脂ロール(Rz=1.5μm;従来から用いられている1次転写ロール22Y〜22Bkの表面粗さ)
▲2▼導電性樹脂ロール(Rz=6.5μm)
▲3▼導電性樹脂ロール(Rz=9.0μm)
▲4▼導電性樹脂ロール(Rz=15.0μm)
▲5▼導電性樹脂ロール(Rz=30.0μm)
(2)2次転写ロール31
▲1▼金属ロール(Rz=1.5μm;従来から用いられている1次転写ロール22Y〜22Bkの表面粗さ)
▲2▼金属ロール(Rz=15.0μm)
(3)トナー粒
▲1▼6.5μm(イエロー)
▲2▼9.0μm(マゼンダ)
▲3▼15.0μm(シアン)
実験結果は表1に示すとおりである。
【0022】
【表1】
Figure 2005037596
【0023】
表1における電圧−電流特性の判定については、電流比0.97以上が「○」(適切)とし、0.97未満を「×」(不適切)とした。また、画質確認の判定は、白抜け個数が0個を「◎」(最適)とし、1個以上3個未満を「○」(適切)とし、3個以上を「×」(不適切)とした。
表1に示すように、1次転写ロール22Y〜22Bkに関するテストでは、表面粗さが最も細かいRz=1.5μmの1次転写ロール22Y〜22Bk(即ち従来の1次転写ロール)が、電圧−電流特性・画質確認ともに最も悪い結果となった。これに対し、表面粗さが最も大きいRz=30.0μmの1次転写ロール22Y〜22Bkが、あらゆる大きさのトナー粒に対して電圧−電流特性・画質確認ともに最も良い結果となった。
【0024】
また、各々の1次転写ロール22Y〜22Bkの表面粗さRzと、各々のトナー粒の径との関係に着目してみると、表面粗さRzがトナー粒と同じかそれ以上という場合には、テスト結果は比較的良好であるが、表面粗さRzがトナー粒よりも小さい場合には、テスト結果は比較的良くないことがわかった。例えば、表面粗さRz=9.0μmの1次転写ロール22Y〜22Bkにおいては、9.0μmよりも小さい6.5μmのトナー粒を用いたときは結果が良好であるが、9.0μmのトナー粒を用いたときには結果がやや悪化し、9.0μmよりも大きい15.0μmのトナー粒を用いたときには結果はさらに悪くなっている。このような傾向は2次転写ロール31においても同様であった。また、結果が概ね良好であった1次転写ロール22Y〜22Bk及び2次転写ロール31の表面を目視観察すると、トナー粒のほとんど大半が凹凸の凹部に入り込んでいて、凸部に付着したトナーは非常に少なかった。
以上のテスト結果から、出願人が当初予想した仮説は妥当なものであることが裏付けられたことになる。
【0025】
ところで、剛体である1次転写ロール22Y〜22Bkと、同じく剛体である感光体ドラム12Y〜12Bkとが中間転写ベルト21を挟んで接触した場合、その中間転写ベルト21に或る程度の弾性が確保されていないと、1次転写ロール22Y〜22Bk或いは感光体ドラム12Y〜12Bkにおいて、接触による傷が生じることがある。また、これに加えて、感光体ドラム12Y〜12Bkと1次転写ロール22Y〜22Bkを金属によって形成する場合には、いずれも電気抵抗が低い素材によって形成されているため、リークの問題が発生することも知られている。従って、1次転写ロール22Y〜22Bk及び感光体ドラム12Y〜12Bkとしてこのような金属を用いる場合には、ゴムのような大きい弾性を持つ中間転写ベルト21を用いる必要がある。
【0026】
しかしながら、弾性が小さい(即ち剛性が高い)中間転写ベルト21の場合には、いわゆる色ずれが発生しにくいという利点がある。従って、場合によっては、どうしてもこの種の中間転写ベルト21を利用したいという要望もある。そこで、この要望を満たすべく、本実施形態では、1次転写ロール22Y〜22Bkと中間転写ベルト21とが、感光体ドラム12Y〜12Bkと中間転写ベルトとの接点からずれた位置で接するように配置している。以下、この配置の意味について詳細に説明する。
【0027】
図3に、1次転写ロール22Y近傍の構成を示す。
図3に示すように、1次転写ロール22Yの芯金221Yは、軸受け222Yによって支持され、かつ、押圧バネ223Yによって20gf/cmで中間転写ベルト21側に押圧されている。この中間転写ベルト21は、比較的剛性の高いポリイミド樹脂にカーボンなどの抵抗値調整剤を所定量分散配合することにより、100V印加時の表面抵抗の中心値が1012Ω/□程度の値になるように調節されたものであり、その厚みは80μmである。
【0028】
1次転写ロール22Yと中間転写ベルト21とは、感光体ドラム12Yと中間転写ベルト21との接点から中間転写ベルト21の移動方向下流側に4mmずれた位置で接するように配置されている。中間転写ベルト21はある程度の張力をもって複数のロール間に掛け渡されているので、図3に示すような配置であっても、1次転写ロール22Yと中間転写ベルト21とは適切な接触状態を保てるし、また、感光体ドラム12Yと中間転写ベルト21も互いに適切な接触関係を保つことが可能である。このような良好な接触関係を保っている限り、感光体ドラム12Yから中間転写ベルト21へのトナー像の転写に関して問題は生じない。これにより、1次転写ロール22Yと感光体ドラム12Yとは中間転写ベルト21を挟んで直接的に衝突することがないので、上述した傷やリークの問題が生じないという利点がある。
【0029】
また、図3に示すような配置においては、いわゆるトナーばらけと呼ばれる問題も発生しない。トナーばらけとは、図4に示すように、1次転写ロール22Yと中間転写ベルト21が、感光体ドラム12Yと中間転写ベルト21との接点から中間転写ベルト21の移動方向上流側にずれた位置で接するように配置された状態で発生する。このような配置では、領域R1において放電現象が起こり得るので、感光体ドラム12Y上のトナーが1次転写ロール22Yに近づくにつれて中間転写ベルト21側に飛散する。この飛散現象をトナーばらけという。ただし、図4に示すような上流側にずれた位置で接するような配置の場合には、複数色のトナーを重ね合わせて転写する際に、例えば感光体12Yから中間転写ベルト21に既に転写されたイエローのトナーが次の感光体ドラム12Mに戻ってしまうような事態を回避することが可能となる。従って、図3に示した配置と図4に示した配置とのいずれを採用するかは必要に応じて適宜定めればよい。
なお、上記は1次転写ロール22Yと感光体ドラム12Yとの位置関係を例に挙げて説明したが、1次転写ロール22M〜22Bkと感光体ドラム12M〜12Bkの位置関係についても同様である。
【0030】
以上述べた実施形態によれば、画像形成装置100において使用されるトナー粒の径以上の大きさの凹凸を成すように転写ロールの外周表面を形成し、これにより、凹部にトナー粒が入り込みやすくしているので、ロール表面に付着したトナーに起因して生じる不具合を解決することができる。また、凹部に入り込んだトナーはその凹部を単に埋めるだけであるし、また、凸部が良好な導通性を保つので、絶縁体であるトナー粒が凹部を埋めたとしても、それによって生じる問題もない。これは上記ランニングテストの結果によって十分に裏付けられる。
【0031】
なお、実施形態においては、中間転写ベルト21の内周側に配置された1次転写ロール22Y〜22Bk及び2次転写ロール31について説明したが、これに限らない。例えば記録紙を搬送しつつトナー像を転写させる形式の画像形成装置においては、その記録紙搬送転写ベルトの内周側に配置した転写ロールの表面について本発明を適用する形態も採り得る。いずれの形態であっても、中間転写ベルト或いは記録紙搬送転写ベルトの内周側に配置されている転写ロールは、もともとトナーによって汚れにくい位置にあるので、汚れの原因となるトナーの量は少ない。このようにトナーが少量であれば、ロール表面に微少に存在する凹部によってそのトナーをほとんど取り込むことができるので、都合がよいと云える。ただし、必ずしも中間転写ベルト21や記録紙搬送転写ベルトの内周側に配置された転写ロールに限定されるものではなく、その外周側に配置された転写ロールであっても本発明を適用すれば、トナー汚れの影響を軽減することが可能となる。
【0032】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、画像形成装置において使用されるトナーの粒径以上の大きさの凹凸を成すように転写ロールの外周表面を形成して、凹部にトナーが入り込みやすくしているので、ロール表面に付着したトナーに起因して生じる不具合を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】同実施形態における1次転写ロールの外周表面近くの断面図である。
【図3】同実施形態における1次転写ロールと感光体ドラムとの位置関係を示した図である。
【図4】別の実施形態における1次転写ロールと感光体ドラムとの位置関係を示した図である。
【符号の説明】
100・・・画像形成装置、10・・・画像形成ユニット、12Y〜12Bk・・・感光体ドラム、20・・・1次転写装置、30・・・2次転写装置、21・・・中間転写ベルト、22Y〜22Bk・・・1次転写ロール、31・・・2次転写ロール。

Claims (6)

  1. トナー像を坦持する像坦持体と、剛体である転写ロールを用いて形成する電界によって前記トナー像を転写する転写装置とを備えた画像形成装置であって、
    前記転写ロールの外周表面が、画像形成装置自体において使用されるトナーの粒径以上の大きさの凹凸を成すように形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写ロールは、周回移動する中間転写ベルト或いは記録紙搬送転写ベルトの内周に接するように配置されている請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記転写ロールは、金属によって形成されている請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記転写ロールは、少なくともその外周表面が導電性樹脂によって形成されている請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記転写ロールは、少なくともその外周表面が導電性セラミックによって形成されている請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記中間転写ベルト又は前記記録紙搬送転写ベルトと前記像坦持体とは、前記中間転写ベルト又は前記記録紙搬送転写ベルトと前記像坦持体との接点からずれた位置で接するように配置されている請求項2記載の画像形成装置。
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