JP2005036865A - 車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、結合相手が軸(雄軸)であっても別途カップリングを用意することなく結合させることができ、しかも、雌継手部材側のカップリング部と内球面継手部分の空間とを貫通孔とし、ボール案内溝の研削を容易に行うことができるようにすること、さらにこれによって、コストの安い等速ボール自在継手を提供することを課題とする。
【解決手段】等速ボール自在継手2の雄継手部材7には、第1連結基部部分71と、球状外面を有する外球面継手部分72とが備えられている。雌継手部材8には、つながった第2連結基部部分81と内球面継手部分82とが備えられている。第1連結基部部分71と第2連結基部部分81には、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つのスリット711、811を備えており、このスリットの間を締め付けることにより等速ボール自在継手2はそれぞれ外部にあたる入力軸及び出力軸と結合される。
【選択図】 図2
【解決手段】等速ボール自在継手2の雄継手部材7には、第1連結基部部分71と、球状外面を有する外球面継手部分72とが備えられている。雌継手部材8には、つながった第2連結基部部分81と内球面継手部分82とが備えられている。第1連結基部部分71と第2連結基部部分81には、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つのスリット711、811を備えており、このスリットの間を締め付けることにより等速ボール自在継手2はそれぞれ外部にあたる入力軸及び出力軸と結合される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの異なる向きの軸間に回転を伝達するための軸継手装置に関し、特に車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
一直線上にない2つの軸間に回転、あるいは動力を伝達するために、自在軸継手装置が使用される。カルダンジョイント、フックジョイント、クロスジョイントなどと呼ばれる十字軸自在継手は、2つの軸を、十字状の4つの軸部を持つ十字部材を介して結合したものであり、この軸部は互いに反対側にある2つがそれぞれの軸のヨークに軸受されているものである。
【0003】
等速ボール自在継手は、雌継手部材の内球面継手部分内面とこれに嵌る雄継手部材の外球面継手部分の外面のそれぞれに形成されたボール案内溝に、トルク伝達ボールを介在させて、これら雄継手部材、雌継手部材が取り付けられた2軸間に動力を伝達するものである。
【0004】
上記十字軸自在継手は、交差角がある場合2つの軸間の回転は等速とならないという機構学上からくる欠点を有するのに対し、等速ボール自在継手は、交差角がある場合でも2つの軸間の回転が等速となるという優れた点を有する。
【0005】
ステアリング装置において使用されるとき、雌継手部材はこれへの入力軸あるいは出力軸(例えば中間軸)とは、一体あるいは雌継手部材と一体となった連結基部部材により結合されるが、雄継手部材はこれへの入力軸あるいは出力軸と一体に形成されるのが普通である。ところが他の部品設計の都合上、入力軸あるいは出力軸と結合する部材も雄軸となる場合がある。この場合軸どうしを結合するカップリングが必要となるが、このようにするとカップリング部の回転径が大きくなり、また、軸長を短く設定せざるをえない場合には、カップリングを入れられない場合がある。このため、このような取り付け方法を採用できない場合がある。さらに、この場合別途カップリングを用意しなければならないためカップリング自体及びこれの組付けのためコストが上昇することになる。
【0006】
さらに、上記ボール案内溝はトルク伝達ボールが転動するため精度の高い仕上げ研削(研磨)をすることが必要とされる。ところが、雌継手部材側のボール案内溝は、トルク伝達ボールと雄継手部材の外球面継手部分とを内部に納めるように、内側空間内に形成されている。しかも、一体である中実の入、出力軸の端部に形成されるため、この空間はどうしても底部を備えることになる。つまり、有底穴の内部壁面の溝を精度よく研削する必要がある。有底穴の内部壁面を研削することはもともと容易でない上、さらにその内部の溝を精度よく研削しなければならないため、雌継手部材側のボール案内溝の研削には時間とコストがかかっているのが現状である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−257645号公報
【特許文献2】
特開2002−114155号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされた発明であって、結合相手が軸(雄軸)であっても別途カップリングを用意することなく結合させることができ、しかも、雌継手部材側のカップリング部と内球面継手部分の空間とを貫通孔とし、ボール案内溝の研削を容易に行うことができるようにした車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手を提供することを課題とする。さらにこれによって、コストの安い等速ボール自在継手を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の手段により解決される。すなわち、第1番目の発明の解決手段は、円筒状をなす第1連結基部部分と、この第1連結基部部分の軸線上に設けられ、球状外面を有する外球面継手部分とを備えた雄継手部材、円筒状をなす第2連結基部部分と、この第2連結基部部分の軸線上に設けられ、上記球状外面が嵌る球状空間を有する内球面継手部分とを備えた雌継手部材、上記外球面継手部分の球状外面に形成された外側ボール案内溝、上記内球面継手部分の球状空間内面に形成された内側ボール案内溝、上記外側ボール案内溝と内側ボール案内溝とによって案内されるトルク伝達ボール、上記トルク伝達ボールを保持するためのボール保持器、及び、上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分は、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つのスリットを備えることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0010】
第2番目の発明の解決手段は、第1番目の発明の等速ボール自在継手において、上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分との上記スリットの両側には、締め付けのための対をなすフランジがそれぞれ形成されており、フランジの各対には締め付け孔が同軸で形成されていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0011】
第3番目の発明の解決手段は、第1番目又は第2番目の発明の等速ボール自在継手において、上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分との円筒内面には雌セレーションが形成されていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0012】
第4番目の発明の解決手段は、第1番目から第3番目までのいずれかの発明の等速ボール自在継手において、上記第2連結基部部分の円筒孔と上記内球面継手部分の上記球状空間との間に同軸状に貫通した貫通孔が形成されていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0013】
第5番目の発明の解決手段は、第4番目の発明の等速ボール自在継手において、上記貫通孔には、上記円筒孔と上記球状空間との間には、この円筒孔を通ってこの球状空間内へ塵埃が侵入することを防止するための防塵キャップが取り付けられていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0014】
第6番目の発明の解決手段は、第1番目から第5番目までのいずれかの発明の等速ボール自在継手において、上記雄継手部材と上記雌継手部材との間には、上記球状空間内へ塵埃が侵入するのを防止するために柔軟な襞を有する筒状の防塵ブーツが設けられていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0015】
【発明の実施の形態】
第一実施例
図1は、本発明の等速ボール自在継手(第一実施例)が適用された自動車の操舵機構全体を示す説明図である。この図には、車体側操舵機構6から上の部分が示されている。車体本体91には、ステアリングコラム52が調整レバー522によってその傾斜が調整可能に固定されている。ステアリングコラム52は内部を貫通するホィールシャフト521が回転自在に支持されており、ステアリングホィール51は、ホィールシャフト521の上方に固定される。他端、すなわちステアリングコラム52の下端側には、軸継手装置1が結合されている。
【0016】
軸継手装置1は、下側に等速ボール自在継手2、及び、上側に等速ボール自在継手2’、中間にはこれらの軸継手を結ぶ中間軸3を備えており、この中間軸3は等速ボール自在継手2’の外球面継手部分と一体に形成されている。各等速ボール自在継手2、2’は、締め付けボルト21、21’によって、ホィールシャフト521、中間軸3および車体側操舵機構6の入力軸61にそれぞれに結合される。交差角αおよびβは等速ボール自在継手2の交差角であって、中間軸3の中心軸線に対して、ホィールシャフト521および入力軸61の中心軸線がそれぞれがなす角である。本発明の対象は、この例では、下側の等速ボール自在継手2として示されており、以下これについて説明する。
【0017】
図2は第一実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図、図3は下側面図、図4における(A)は、図2のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【0018】
雄継手部材7には、円筒状をなす第1連結基部部分71と、この第1連結基部部分71の軸線上に設けられ、球状外面を有する外球面継手部分72とが備えられている。また、雌継手部材8には、円筒状をなす第2連結基部部分81と、この第2連結基部部分81の軸線上に設けられ、上記球状外面が嵌る球状空間823を有する内球面継手部分82とが備えられている。
【0019】
外球面継手部分72の球状外面には、外側ボール案内溝721が形成されており、内球面継手部分82の球状空間823内面には内側ボール案内溝821がそれぞれ形成されている。これら外側ボール案内溝721と内側ボール案内溝821とにはトルク伝達ボール881が嵌っており、これら案内溝によって案内される。外側ボール案内溝721、内側ボール案内溝821、トルク伝達ボール881の3者によって、回転が雄継手部材7と雌継手部材8との間に伝達でき、雄継手部材7と雌継手部材8との軸線方向が異なっていてもこのときの回転比を一定に保つことができる。
【0020】
ボール保持器882は、球状空間823に内側から、また、外球面継手部分72の球状外面に外側から嵌合しており、ボール保持器882に設けられた孔883内にトルク伝達ボール881を保持し、各案内溝からトルク伝達ボール881が離脱するのを防止している。
【0021】
第1連結基部部分71と上記第2連結基部部分81には、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つの幅1.5〜6mm、好適には2〜4mmのスリット711、811を備えており、このスリットの間を締め付けることにより等速ボール自在継手2はそれぞれ外部にあたる雄軸(等速ボール自在継手2への入力軸及びこれからの出力軸)と結合される。
【0022】
この締め付け構造は、以下のようである。すなわち、第1連結基部部分71と第2連結基部部分81とのスリット711、811の両側には、締め付けのための対をなすフランジ712、812がそれぞれ形成されており、フランジ712、812の各対には締め付け孔、この場合、一方にはボルト孔713、813が、他方にはバカ孔714、814、が同軸で形成されている。ボルト穴はJISのM8×1.25又はM10×1.25である。締め付けボルト21をバカ孔714、814側から通し、ボルト孔713、813に螺合させる。締め付けボルト21を締め付けることによりスリット711、811の間隔が狭まるため、雄軸(不図示)との間に結合関係が生じる。この結合は摩擦力によるものでもよいが、結合をより強固のものとするために、第1連結基部部分71と第2連結基部部分81との円筒内面には雌セレーション715、815が形成されており、雄軸の雄セレーションと幾何学的に係合させるようにしている。なお、セレーションに代えてスプライン、楕円形状、多角形等の形状による幾何学的拘束による結合も採用することができる。また、上記締め付け孔は両方をバカ孔とし、ボルトとナットで締め付けるようにしてもよい。
【0023】
又、ボルト穴713、813、バカ孔714、814はほぼ同方向に形成されており、これによりボルト21の挿入方向がほぼ同一となり、車両への組み付け時、組み付け作業が容易となる。外側ボール案内溝721、内側ボール案内溝821、トルク伝達ボール881の相対運動部分に塵埃が侵入すると、摩耗が速まるだけでなく、塵埃の噛み込みによって非常に小さなトルク変動(ゴロゴロした感じ)が起きるため、操舵フィーリングを悪化させる。このような球状空間823内へ塵埃の侵入を防止するために、雄継手部材7と雌継手部材8との間には、柔軟な襞を有し、ゴムあるいは樹脂製の筒状の防塵ブーツ95が設けられてこの部分をカバーしている。
【0024】
第2連結基部部分81の円筒孔816と内球面継手部分82の球状空間823とは、一つながりとなっており、これによって同軸状に貫通した貫通孔が形成されている。ボール案内溝821、721はトルク伝達ボールが転動するため精度の高い仕上げ研削(研磨)をすることが必要とされる。ところが、雌継手部材8側の内側ボール案内溝821は、トルク伝達ボール881と雄継手部材7の外球面継手部分72とを内部に納めるように、内側空間(球状空間823)内に形成されている。従来は、球状空間823は有底である(つまり貫通していない)ため、狭い空間内で一方の側から研削液を供給しながら同時に砥石を入れて内側ボール案内溝821を研削するのは非常に困難を伴うことから、雌継手部材8側の内側ボール案内溝821の研削には時間とコストがかかっているのが現状であった。
【0025】
本発明の等速ボール自在継手においては、円筒孔816と球状空間823とによって貫通孔が形成されているため、研削箇所にはその両側からアクセスできるので、上記困難は大幅に緩和され、研削の時間とコストを引き下げることが可能となる。また、このように貫通していることによって、雌セレーション815の加工には、能率のよいブローチ加工を採用することができるので、コストの引き下げが可能となる。雄継手部材7、雌継手部材8は冷間鍛造、熱間鍛造及び機械加工が採用される。
【0026】
第二実施例
図5は第二実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図、図6(A)は、図5のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。第二実施例は、雄継手部材7、雌継手部材8を熱間鍛造で作った例である。雌継手部材8側のフランジ812には内球面継手部分82との間にくびれがないため、重量はわずかに増すがここの構造が簡単であり、しかも全長を短くすることができるというメリットがある。他は第一実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。
【0027】
第三実施例
図7は、第三実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。この実施例では、雄継手部材7を第1連結基部部分71と外球面継手部分72とを嵌合する2部品で構成し、嵌合部を溶接(溶接部73)したものである。他は第一、二実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。雄継手部材7の全長を長くする必要があるとき、この等速ボール自在継手2は、比較的低コストで製造できるメリットがある。第1連結基部部分71は冷間鍛造、温間鍛造、あるいは熱間鍛造及び機械加工により作られる。
【0028】
第四実施例
図8は、第四実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図、図9は、図8のA−A断面図である。第三実施例と同様、この実施例では、雄継手部材7を第1連結基部部分71と外球面継手部分72とを嵌合する2部品で構成し、嵌合部を溶接したものである。第1連結基部部分71は板材から作られ、各フランジ712の部分は折り返してある。球状空間823が円筒孔816と連続しているので、スリット811から侵入した塵埃が球状空間823内に達するおそれがあるため、円筒孔816と球状空間823を仕切る防塵キャップ96が設けられている。防塵キャップ96は球状空間823内部のグリースが流出するのも防止している。防塵キャップ96は、この実施例だけでなく、円筒孔816と球状空間823とが連続して貫通孔が形成されている他の実施例においても採用することができる。他はこれまでの実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。
【0029】
第五実施例
図10は、第五実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。この実施例では、防塵ブーツ95の一部が解放している。車室内で使用される等速ボール自在継手2の場合、このような構造のブーツで十分なことが多い。この防塵ブーツ95は交差角をつけたとき内球面継手部分82の外側に軽く接触するだけあるいは全く接触しないため、完全に封鎖したときのような大きさの負荷トルク(折り曲げトルク)を発生させないというメリットがある。なお、防塵ブーツ95は内球面継手部分82側にも設けるようにすることができる。他はこれまでの実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。
【0030】
【発明の効果】
本発明の等速ボール自在継手によれば、結合相手が軸(雄軸)であっても別途カップリングを用意することなく結合させることができ、しかも、雌継手部材側のカップリング部と内球面継手部分の空間とは貫通孔となっているので、ボール案内溝の研削を比較的容易に行うことができるという効果を奏する。さらにこれによって、コストの安い等速ボール自在継手を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の等速ボール自在継手(第1実施例)が適用された自動車の操舵機構全体を示す説明図である。
【図2】第1実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図3】第1実施例の等速ボール自在継手2の下側面図である。
【図4】図4の(A)は、図2のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【図5】第二実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図6】(A)は、図5のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【図7】第三実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図8】第四実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】第五実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【符号の説明】
1 軸継手装置
2、2’ 等速ボール自在継手
21、21’ 締め付けボルト
3 中間軸
52 ステアリングコラム
521 ホィールシャフト
522 調整レバー
6 車体側操舵機構
61 入力軸
7 雄継手部材
71 第1連結基部部分
711 スリット
712 フランジ
713 ボルト孔
714 バカ孔
715 雌セレーション
72 外球面継手部分
721 外側ボール案内溝
73 溶接部
8 雌継手部材
81 第2連結基部部分
811 スリット
812 フランジ
813 ボルト孔
814 バカ孔
815 雌セレーション
816 円筒孔
82 内球面継手部分
821 内側ボール案内溝
823 球状空間
881 トルク伝達ボール
882 ボール保持器
883 孔
91 車体本体
95 防塵ブーツ
96 防塵キャップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの異なる向きの軸間に回転を伝達するための軸継手装置に関し、特に車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
一直線上にない2つの軸間に回転、あるいは動力を伝達するために、自在軸継手装置が使用される。カルダンジョイント、フックジョイント、クロスジョイントなどと呼ばれる十字軸自在継手は、2つの軸を、十字状の4つの軸部を持つ十字部材を介して結合したものであり、この軸部は互いに反対側にある2つがそれぞれの軸のヨークに軸受されているものである。
【0003】
等速ボール自在継手は、雌継手部材の内球面継手部分内面とこれに嵌る雄継手部材の外球面継手部分の外面のそれぞれに形成されたボール案内溝に、トルク伝達ボールを介在させて、これら雄継手部材、雌継手部材が取り付けられた2軸間に動力を伝達するものである。
【0004】
上記十字軸自在継手は、交差角がある場合2つの軸間の回転は等速とならないという機構学上からくる欠点を有するのに対し、等速ボール自在継手は、交差角がある場合でも2つの軸間の回転が等速となるという優れた点を有する。
【0005】
ステアリング装置において使用されるとき、雌継手部材はこれへの入力軸あるいは出力軸(例えば中間軸)とは、一体あるいは雌継手部材と一体となった連結基部部材により結合されるが、雄継手部材はこれへの入力軸あるいは出力軸と一体に形成されるのが普通である。ところが他の部品設計の都合上、入力軸あるいは出力軸と結合する部材も雄軸となる場合がある。この場合軸どうしを結合するカップリングが必要となるが、このようにするとカップリング部の回転径が大きくなり、また、軸長を短く設定せざるをえない場合には、カップリングを入れられない場合がある。このため、このような取り付け方法を採用できない場合がある。さらに、この場合別途カップリングを用意しなければならないためカップリング自体及びこれの組付けのためコストが上昇することになる。
【0006】
さらに、上記ボール案内溝はトルク伝達ボールが転動するため精度の高い仕上げ研削(研磨)をすることが必要とされる。ところが、雌継手部材側のボール案内溝は、トルク伝達ボールと雄継手部材の外球面継手部分とを内部に納めるように、内側空間内に形成されている。しかも、一体である中実の入、出力軸の端部に形成されるため、この空間はどうしても底部を備えることになる。つまり、有底穴の内部壁面の溝を精度よく研削する必要がある。有底穴の内部壁面を研削することはもともと容易でない上、さらにその内部の溝を精度よく研削しなければならないため、雌継手部材側のボール案内溝の研削には時間とコストがかかっているのが現状である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−257645号公報
【特許文献2】
特開2002−114155号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされた発明であって、結合相手が軸(雄軸)であっても別途カップリングを用意することなく結合させることができ、しかも、雌継手部材側のカップリング部と内球面継手部分の空間とを貫通孔とし、ボール案内溝の研削を容易に行うことができるようにした車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手を提供することを課題とする。さらにこれによって、コストの安い等速ボール自在継手を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は以下の手段により解決される。すなわち、第1番目の発明の解決手段は、円筒状をなす第1連結基部部分と、この第1連結基部部分の軸線上に設けられ、球状外面を有する外球面継手部分とを備えた雄継手部材、円筒状をなす第2連結基部部分と、この第2連結基部部分の軸線上に設けられ、上記球状外面が嵌る球状空間を有する内球面継手部分とを備えた雌継手部材、上記外球面継手部分の球状外面に形成された外側ボール案内溝、上記内球面継手部分の球状空間内面に形成された内側ボール案内溝、上記外側ボール案内溝と内側ボール案内溝とによって案内されるトルク伝達ボール、上記トルク伝達ボールを保持するためのボール保持器、及び、上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分は、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つのスリットを備えることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0010】
第2番目の発明の解決手段は、第1番目の発明の等速ボール自在継手において、上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分との上記スリットの両側には、締め付けのための対をなすフランジがそれぞれ形成されており、フランジの各対には締め付け孔が同軸で形成されていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0011】
第3番目の発明の解決手段は、第1番目又は第2番目の発明の等速ボール自在継手において、上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分との円筒内面には雌セレーションが形成されていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0012】
第4番目の発明の解決手段は、第1番目から第3番目までのいずれかの発明の等速ボール自在継手において、上記第2連結基部部分の円筒孔と上記内球面継手部分の上記球状空間との間に同軸状に貫通した貫通孔が形成されていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0013】
第5番目の発明の解決手段は、第4番目の発明の等速ボール自在継手において、上記貫通孔には、上記円筒孔と上記球状空間との間には、この円筒孔を通ってこの球状空間内へ塵埃が侵入することを防止するための防塵キャップが取り付けられていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0014】
第6番目の発明の解決手段は、第1番目から第5番目までのいずれかの発明の等速ボール自在継手において、上記雄継手部材と上記雌継手部材との間には、上記球状空間内へ塵埃が侵入するのを防止するために柔軟な襞を有する筒状の防塵ブーツが設けられていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手である。
【0015】
【発明の実施の形態】
第一実施例
図1は、本発明の等速ボール自在継手(第一実施例)が適用された自動車の操舵機構全体を示す説明図である。この図には、車体側操舵機構6から上の部分が示されている。車体本体91には、ステアリングコラム52が調整レバー522によってその傾斜が調整可能に固定されている。ステアリングコラム52は内部を貫通するホィールシャフト521が回転自在に支持されており、ステアリングホィール51は、ホィールシャフト521の上方に固定される。他端、すなわちステアリングコラム52の下端側には、軸継手装置1が結合されている。
【0016】
軸継手装置1は、下側に等速ボール自在継手2、及び、上側に等速ボール自在継手2’、中間にはこれらの軸継手を結ぶ中間軸3を備えており、この中間軸3は等速ボール自在継手2’の外球面継手部分と一体に形成されている。各等速ボール自在継手2、2’は、締め付けボルト21、21’によって、ホィールシャフト521、中間軸3および車体側操舵機構6の入力軸61にそれぞれに結合される。交差角αおよびβは等速ボール自在継手2の交差角であって、中間軸3の中心軸線に対して、ホィールシャフト521および入力軸61の中心軸線がそれぞれがなす角である。本発明の対象は、この例では、下側の等速ボール自在継手2として示されており、以下これについて説明する。
【0017】
図2は第一実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図、図3は下側面図、図4における(A)は、図2のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【0018】
雄継手部材7には、円筒状をなす第1連結基部部分71と、この第1連結基部部分71の軸線上に設けられ、球状外面を有する外球面継手部分72とが備えられている。また、雌継手部材8には、円筒状をなす第2連結基部部分81と、この第2連結基部部分81の軸線上に設けられ、上記球状外面が嵌る球状空間823を有する内球面継手部分82とが備えられている。
【0019】
外球面継手部分72の球状外面には、外側ボール案内溝721が形成されており、内球面継手部分82の球状空間823内面には内側ボール案内溝821がそれぞれ形成されている。これら外側ボール案内溝721と内側ボール案内溝821とにはトルク伝達ボール881が嵌っており、これら案内溝によって案内される。外側ボール案内溝721、内側ボール案内溝821、トルク伝達ボール881の3者によって、回転が雄継手部材7と雌継手部材8との間に伝達でき、雄継手部材7と雌継手部材8との軸線方向が異なっていてもこのときの回転比を一定に保つことができる。
【0020】
ボール保持器882は、球状空間823に内側から、また、外球面継手部分72の球状外面に外側から嵌合しており、ボール保持器882に設けられた孔883内にトルク伝達ボール881を保持し、各案内溝からトルク伝達ボール881が離脱するのを防止している。
【0021】
第1連結基部部分71と上記第2連結基部部分81には、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つの幅1.5〜6mm、好適には2〜4mmのスリット711、811を備えており、このスリットの間を締め付けることにより等速ボール自在継手2はそれぞれ外部にあたる雄軸(等速ボール自在継手2への入力軸及びこれからの出力軸)と結合される。
【0022】
この締め付け構造は、以下のようである。すなわち、第1連結基部部分71と第2連結基部部分81とのスリット711、811の両側には、締め付けのための対をなすフランジ712、812がそれぞれ形成されており、フランジ712、812の各対には締め付け孔、この場合、一方にはボルト孔713、813が、他方にはバカ孔714、814、が同軸で形成されている。ボルト穴はJISのM8×1.25又はM10×1.25である。締め付けボルト21をバカ孔714、814側から通し、ボルト孔713、813に螺合させる。締め付けボルト21を締め付けることによりスリット711、811の間隔が狭まるため、雄軸(不図示)との間に結合関係が生じる。この結合は摩擦力によるものでもよいが、結合をより強固のものとするために、第1連結基部部分71と第2連結基部部分81との円筒内面には雌セレーション715、815が形成されており、雄軸の雄セレーションと幾何学的に係合させるようにしている。なお、セレーションに代えてスプライン、楕円形状、多角形等の形状による幾何学的拘束による結合も採用することができる。また、上記締め付け孔は両方をバカ孔とし、ボルトとナットで締め付けるようにしてもよい。
【0023】
又、ボルト穴713、813、バカ孔714、814はほぼ同方向に形成されており、これによりボルト21の挿入方向がほぼ同一となり、車両への組み付け時、組み付け作業が容易となる。外側ボール案内溝721、内側ボール案内溝821、トルク伝達ボール881の相対運動部分に塵埃が侵入すると、摩耗が速まるだけでなく、塵埃の噛み込みによって非常に小さなトルク変動(ゴロゴロした感じ)が起きるため、操舵フィーリングを悪化させる。このような球状空間823内へ塵埃の侵入を防止するために、雄継手部材7と雌継手部材8との間には、柔軟な襞を有し、ゴムあるいは樹脂製の筒状の防塵ブーツ95が設けられてこの部分をカバーしている。
【0024】
第2連結基部部分81の円筒孔816と内球面継手部分82の球状空間823とは、一つながりとなっており、これによって同軸状に貫通した貫通孔が形成されている。ボール案内溝821、721はトルク伝達ボールが転動するため精度の高い仕上げ研削(研磨)をすることが必要とされる。ところが、雌継手部材8側の内側ボール案内溝821は、トルク伝達ボール881と雄継手部材7の外球面継手部分72とを内部に納めるように、内側空間(球状空間823)内に形成されている。従来は、球状空間823は有底である(つまり貫通していない)ため、狭い空間内で一方の側から研削液を供給しながら同時に砥石を入れて内側ボール案内溝821を研削するのは非常に困難を伴うことから、雌継手部材8側の内側ボール案内溝821の研削には時間とコストがかかっているのが現状であった。
【0025】
本発明の等速ボール自在継手においては、円筒孔816と球状空間823とによって貫通孔が形成されているため、研削箇所にはその両側からアクセスできるので、上記困難は大幅に緩和され、研削の時間とコストを引き下げることが可能となる。また、このように貫通していることによって、雌セレーション815の加工には、能率のよいブローチ加工を採用することができるので、コストの引き下げが可能となる。雄継手部材7、雌継手部材8は冷間鍛造、熱間鍛造及び機械加工が採用される。
【0026】
第二実施例
図5は第二実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図、図6(A)は、図5のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。第二実施例は、雄継手部材7、雌継手部材8を熱間鍛造で作った例である。雌継手部材8側のフランジ812には内球面継手部分82との間にくびれがないため、重量はわずかに増すがここの構造が簡単であり、しかも全長を短くすることができるというメリットがある。他は第一実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。
【0027】
第三実施例
図7は、第三実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。この実施例では、雄継手部材7を第1連結基部部分71と外球面継手部分72とを嵌合する2部品で構成し、嵌合部を溶接(溶接部73)したものである。他は第一、二実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。雄継手部材7の全長を長くする必要があるとき、この等速ボール自在継手2は、比較的低コストで製造できるメリットがある。第1連結基部部分71は冷間鍛造、温間鍛造、あるいは熱間鍛造及び機械加工により作られる。
【0028】
第四実施例
図8は、第四実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図、図9は、図8のA−A断面図である。第三実施例と同様、この実施例では、雄継手部材7を第1連結基部部分71と外球面継手部分72とを嵌合する2部品で構成し、嵌合部を溶接したものである。第1連結基部部分71は板材から作られ、各フランジ712の部分は折り返してある。球状空間823が円筒孔816と連続しているので、スリット811から侵入した塵埃が球状空間823内に達するおそれがあるため、円筒孔816と球状空間823を仕切る防塵キャップ96が設けられている。防塵キャップ96は球状空間823内部のグリースが流出するのも防止している。防塵キャップ96は、この実施例だけでなく、円筒孔816と球状空間823とが連続して貫通孔が形成されている他の実施例においても採用することができる。他はこれまでの実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。
【0029】
第五実施例
図10は、第五実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。この実施例では、防塵ブーツ95の一部が解放している。車室内で使用される等速ボール自在継手2の場合、このような構造のブーツで十分なことが多い。この防塵ブーツ95は交差角をつけたとき内球面継手部分82の外側に軽く接触するだけあるいは全く接触しないため、完全に封鎖したときのような大きさの負荷トルク(折り曲げトルク)を発生させないというメリットがある。なお、防塵ブーツ95は内球面継手部分82側にも設けるようにすることができる。他はこれまでの実施例と同様なのでその説明を援用することとし、重複する説明を省略する。
【0030】
【発明の効果】
本発明の等速ボール自在継手によれば、結合相手が軸(雄軸)であっても別途カップリングを用意することなく結合させることができ、しかも、雌継手部材側のカップリング部と内球面継手部分の空間とは貫通孔となっているので、ボール案内溝の研削を比較的容易に行うことができるという効果を奏する。さらにこれによって、コストの安い等速ボール自在継手を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の等速ボール自在継手(第1実施例)が適用された自動車の操舵機構全体を示す説明図である。
【図2】第1実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図3】第1実施例の等速ボール自在継手2の下側面図である。
【図4】図4の(A)は、図2のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【図5】第二実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図6】(A)は、図5のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【図7】第三実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図8】第四実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】第五実施例の等速ボール自在継手2の正面断面図である。
【符号の説明】
1 軸継手装置
2、2’ 等速ボール自在継手
21、21’ 締め付けボルト
3 中間軸
52 ステアリングコラム
521 ホィールシャフト
522 調整レバー
6 車体側操舵機構
61 入力軸
7 雄継手部材
71 第1連結基部部分
711 スリット
712 フランジ
713 ボルト孔
714 バカ孔
715 雌セレーション
72 外球面継手部分
721 外側ボール案内溝
73 溶接部
8 雌継手部材
81 第2連結基部部分
811 スリット
812 フランジ
813 ボルト孔
814 バカ孔
815 雌セレーション
816 円筒孔
82 内球面継手部分
821 内側ボール案内溝
823 球状空間
881 トルク伝達ボール
882 ボール保持器
883 孔
91 車体本体
95 防塵ブーツ
96 防塵キャップ
Claims (6)
- 円筒状をなす第1連結基部部分と、この第1連結基部部分の軸線上に設けられ、球状外面を有する外球面継手部分とを備えた雄継手部材、
円筒状をなす第2連結基部部分と、この第2連結基部部分の軸線上に設けられ、上記球状外面が嵌る球状空間を有する内球面継手部分とを備えた雌継手部材、
上記外球面継手部分の球状外面に形成された外側ボール案内溝、
上記内球面継手部分の球状空間内面に形成された内側ボール案内溝、
上記外側ボール案内溝と内側ボール案内溝とによって案内されるトルク伝達ボール、
上記トルク伝達ボールを保持するためのボール保持器、及び、
上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分は、それぞれの円筒内部に達する少なくとも一つのスリットを備えること
を特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手。 - 請求項1に記載された等速ボール自在継手において、
上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分との上記スリットの両側には、締め付けのための対をなすフランジがそれぞれ形成されており、
フランジの各対には締め付け孔が同軸で形成されていること
を特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手において、
上記第1連結基部部分と上記第2連結基部部分との円筒内面には雌セレーションが形成されていること
を特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手。 - 請求項1から請求項3までのいずれかに記載された車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手において、
上記第2連結基部部分の円筒孔と上記内球面継手部分の上記球状空間との間に同軸状に貫通した貫通孔が形成されていること
を特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手。 - 請求項4に記載された車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手において、
上記貫通孔には、上記円筒孔と上記球状空間との間には、この円筒孔を通ってこの球状空間内へ塵埃が侵入することを防止するための防塵キャップが取り付けられていること
を特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手。 - 請求項1から請求項5までのいずれかに記載された車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手において、
上記雄継手部材と上記雌継手部材との間には、上記球状空間内へ塵埃が侵入するのを防止するために柔軟な襞を有する筒状の防塵ブーツが設けられていることを特徴とする車両ステアリング装置用の等速ボール自在継手。
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-
2003
- 2003-07-18 JP JP2003199536A patent/JP2005036865A/ja not_active Withdrawn
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