JP2005036678A - ピストンポンプの逆流防止予圧機構 - Google Patents

ピストンポンプの逆流防止予圧機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2005036678A
JP2005036678A JP2003198191A JP2003198191A JP2005036678A JP 2005036678 A JP2005036678 A JP 2005036678A JP 2003198191 A JP2003198191 A JP 2003198191A JP 2003198191 A JP2003198191 A JP 2003198191A JP 2005036678 A JP2005036678 A JP 2005036678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
pump cylinder
wear ring
pump
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003198191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4409220B2 (ja
Inventor
Kazutomo Hayashimoto
和智 林元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Co Ltd filed Critical Furukawa Co Ltd
Priority to JP2003198191A priority Critical patent/JP4409220B2/ja
Publication of JP2005036678A publication Critical patent/JP2005036678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4409220B2 publication Critical patent/JP4409220B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

【課題】脈動を解消し、振動及び衝撃の発生を防止するとともに、容積効率の向上を可能とする揺動管方式のピストンポンプの逆流防止予圧機構を提供。
【解決手段】ウェアリング16の開口部34がめがね板26の吸込吐出口28L、28Rの間を移動し、吸込吐出口28L、28Rの背部のポンプシリンダ18L、18Rで交互に輸送対象物の吐出行程と吸込行程を行う揺動管方式のピストンポンプ1において、ポンプシリンダ18L、18Rの一方が吐出行程を完了し、他方が吸込行程を完了した後、ウェアリング16のシール部36で吸込吐出口28L、28Rを塞ぎ、ポンプシリンダ18L、18Rを密閉し、吸込行程完了側のポンプシリンダに予圧をかける。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動性の乏しい低スランプのコンクリートや土砂の圧送、あるいは、低含水率の脱水汚泥の圧送等に用いられる揺動管方式のピストンポンプにおいて、脈動を解消し、振動及び衝撃の発生を防止するとともに、容積効率の向上を可能とするピストンポンプの逆流防止予圧機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建築、土木工事における流動性の乏しい低スランプのコンクリートや土砂の圧送、あるいは、下水処理場やし尿処理場における低含水率の脱水汚泥の圧送等には、揺動管方式のピストンポンプが用いられている。
図9に示す従来例1の揺動管方式のピストンポンプ1は、ホッパー10の背壁10Bの下部に、左右一対の吸込吐出口28L、28Rを穿設しためがね板26が設けられており、吸込吐出口28L、28Rの背部にそれぞれポンプシリンダ18L、18Rが配設されている。
【0003】
ポンプシリンダ18L、18R内には、それぞれピストン20L、20Rが備わっており、各ピストン20L、20Rは、一対の駆動シリンダ22L、22Rによって交互に往復動するようになっている。ポンプシリンダ18L、18Rと駆動シリンダ22L、22Rとの接合部には水封箱24が設けられている。ホッパー10内には、揺動管12が設けられている。揺動管12の基端部12Bがホッパー10の前壁10Fに回動可能に支持されており、基端部12Bには輸送管(図示略)が接続される。揺動管12の中間部には、ホッパー10の背壁10Bに回動可能に支持された揺動管軸14の一端が固定されている。揺動管軸14の回動中心は揺動管12の基端部12Bの回動中心Oと同一線上にある。
【0004】
揺動管12の先端部12Tにはめがね板26に摺接するウェアリング16が設けられている。ウェアリング16には吸込吐出口28L、28Rに対応した形状を有する開口部34が形成されており、揺動管12の先端部12Tはこの開口部34を介して吸込吐出口28L又は28Rと連なる。
ホッパー10の背壁10B外に延出した揺動管軸14の他端には、切換レバー30が固着され、この切換レバー30とホッパー10との間に切換シリンダ32が取付けられている。切換シリンダ32が伸縮すると、揺動管軸14が回動して、揺動管12は左右に揺動され、揺動管12の先端部12Tにあるウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28L、28Rに臨む位置へ交互に切換わるように移動する。
【0005】
開口部34が、例えば、吸込吐出口28Lに臨む位置まで移動したら、ポンプシリンダ18Lのピストン20Lを駆動シリンダ22Lが前進させ、輸送対象物を揺動管12へ吐出する。ピストンポンプ1は、継続的な輸送対象物の輸送を可能とするため、駆動シリンダ22L、22Rが油圧配管により互いに連結され、両駆動シリンダ22L、22Rが互いに同期して作動するように構成されており、例えば、駆動シリンダ22Lが輸送対象物の吐出行程にあるとき、駆動シリンダ22Rが同期して輸送対象物の吸込行程となる。
【0006】
ところが、このピストンポンプ1では、揺動管12を揺動させて開口部34を吸込吐出口28Lから吸込吐出口28Rに臨む位置へ切換える途中で、吸込吐出口28L、28Rが連通する状態が生じる。このとき、輸送対象物の一部が高圧な吐出側のポンプシリンダ18Lから低圧な吸込側のポンプシリンダ18Rへ瞬間的に逆流するため、ピストンポンプ1は容積効率が低下し、振動や衝撃が発生するおそれがある。同様に、揺動管12を揺動させて開口部34を吸込吐出口28Rから吸込吐出口28Lに臨む位置へ切換える途中でも、吸込吐出口28L、28Rが連通する状態が生じる。
【0007】
そこで、揺動管の切換時の輸送対象物の逆流を防止して脈動を抑制し、振動や衝撃を低減するとともに、容積効率を向上させ、並列運転を可能とする揺動管方式のピストンポンプがある(従来例2、例えば、特許文献1を参照)。
図10及び図11に示すように、従来例2のピストンポンプ1はウェアリング16の構成を除いて、従来例1のピストンポンプ1と同様の構成を有する。なお、従来例2のピストンポンプ1において、従来例1のピストンポンプ1と同様の構成については同じ符合を付する。
【0008】
従来例2のピストンポンプ1では、図11(ii)に示すように、めがね板26とウェアリング16の左右の各側縁の形状は、それぞれ揺動管軸14の回動中心Oを通る直線(OA、OB、OG、OH)上の線分で形成されている。めがね板26の吸込吐出口28L、28Rとウェアリング16の開口部34の左右の側縁の形状は、同じく回動中心Oを通る直線(OC、OD、OE、OF、OJ、OK)上の線分で形成されている。めがね板26の左右の吸込吐出口28L、28Rの間隔は、ウェアリング16の開口部34の幅より大(角DOE>角JOK)となっている。ウェアリング16の開口部34の両側にはシール部36が設けられており、各シール部36の幅はめがね板3の吸込吐出口28L、28Rの幅よりも広く(角GOJ>角COD、角HOK>角EOF)、左右の吸込吐出口28L、28Rの間隔よりも狭い(角GOJ<角DOE、角HOK<角DOE)。
【0009】
また、ホッパー10の背壁10Bには、揺動管12の切換え移動時にウェアリング16をめがね板26に対して摺動自在に保持するため、揺動管12の回動中心Oを中心とする円弧状の上部ガイド板38と下部ガイド板40が設けられている。
土砂や脱水汚泥等の輸送対象物を輸送するときには、ホッパー10内に輸送対象物が投入される。例えば、ポンプシリンダ18Lのピストン20Lを後退させて輸送対象物を吸込んだ後、揺動管12を揺動させ、ウェアリング16の開口部34を移動して吸込吐出口28Lに臨ませ、ピストン20Lを前進させて輸送対象物をポンプシリンダ18Lから揺動管12を介して輸送管へ吐出する(図11(i)を参照)。ポンプシリンダ18Lが吐出するのと同期して、ピストン20Rを後退させてポンプシリンダ18R内に輸送対象物を吸込む。
【0010】
次に、揺動管12を揺動させ、ウェアリング16の開口部34を移動して吸込吐出口28Rに臨ませ、ピストン20Rを前進させて輸送対象物をポンプシリンダ18Rから揺動管12を介して吐出し、これと同期してピストン20Lを後退させてポンプシリンダ18L内に輸送対象物を吸込む(図11(iii)を参照)。輸送対象物の吸込行程と吐出行程とを交互に切換えて行うことにより継続的に輸送対象物を輸送する。
【0011】
【特許文献1】
特開2002―213348号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来例2の揺動管方式のピストンポンプにおいては、吐出行程完了側のポンプシリンダと吸込行程完了側のポンプシリンダとの間で輸送対象物が逆流することを防止できてはいるものの、以下に述べる問題点があり、脈動を完全に解消するまでに到っていなかった。
例えば、ポンプシリンダ18Lからの吐出行程を完了して高圧状態にある揺動管12が、吸込行程を完了したポンプシリンダ18Rに接続される場合を考える。ポンプシリンダ18Rはホッパー10内と同じ低圧状態にあり、ポンプシリンダ18Rと揺動管12とが接続されると、両者間の圧力差により揺動管12からポンプシリンダ18Rへ輸送対象物が逆流して脈動を生じ、衝撃や振動の原因となるとともに、容積効率も悪くなっていた。
本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、脈動を解消し、振動及び衝撃の発生を防止するとともに、容積効率の向上を可能とするピストンポンプの逆流防止予圧機構を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係るピストンポンプの逆流防止予圧機構は、左右一対の吸込吐出口を穿設しためがね板をホッパーの背壁に設け、各吸込吐出口の背部にそれぞれポンプシリンダを配設し、ホッパー内には先端部を左右の吸込吐出口に臨む位置へ交互に切換え移動可能な揺動管を設け、揺動管の先端部に、開口部を有しめがね板に摺接するウェアリングを設け、左右の吸込吐出口の間隔を開口部の幅以上とし、ウェアリングの開口部の両側にめがね板の吸込吐出口の幅以上のシール部を設けたピストンポンプにおいて、ポンプシリンダの吸込行程と吐出行程との切換時に、ウェアリングの開口部が左右の吸込吐出口の中間に移動して、シール部が少なくとも吸込行程完了側のポンプシリンダを密閉する位置でウェアリングを停止させ、吸込行程完了側のポンプシリンダ内の輸送対象物に予圧をかけた後に、開口部が前記吸込行程完了側のポンプシリンダの吸込吐出口に臨む位置までウェアリングを移動させるように構成されている。
【0014】
請求項1の発明によると、吸込行程完了側のポンプシリンダ内の輸送対象物には予圧がかけられているので、そのポンプシリンダと揺動管との間の圧力差はなくなるか又は小さくなる。したがって、両者を接続する際に、輸送対象物の逆流により脈動を生じることはない。すなわち、吸込行程完了側のポンプシリンダと揺動管との間の圧力差が原因となって、衝撃や振動が発生することは防止されている。
【0015】
請求項2の発明に係るピストンポンプの逆流防止予圧機構は、請求項1に記載のピストンポンプの逆流防止予圧機構であって、吸込行程完了側のポンプシリンダ内の輸送対象物に予圧をかけている最中は、吐出行程完了側のポンプシリンダを停止させ、ウェアリングが移動して吐出行程完了側のポンプシリンダの吸込吐出口がホッパー内に開口した後に、吐出行程完了側のポンプシリンダでピストンの後退を開始する。
【0016】
請求項2の発明によると、請求項1の発明において、吐出行程完了側のポンプシリンダ内に真空部分を生じ、この真空部分にホッパーから輸送対象物が急激に引き込まれて脈動を生じ、この脈動が衝撃や振動の原因となることが防止されている。すなわち、吸込行程完了側のポンプシリンダが予圧を開始しても、吐出行程完了側のポンプシリンダが同期して輸送対象物の吸込みを開始することはなく、吐出行程完了側のポンプシリンダにおいては、そのポンプシリンダとホッパーとが接続されてから、ピストンの後退を開始する。ポンプシリンダがウェアリングのシール部で塞がれたままピストンが後退することはなく、ポンプシリンダ内に真空部分を生じることもない。したがって、真空部分に輸送対象物が急激に引き込まれて脈動を生じることもない。
【0017】
請求項3の発明に係るピストンポンプの逆流防止予圧機構は、請求項1に記載のピストンポンプの逆流防止予圧機構であって、左右一対の吸込吐出口を穿設しためがね板をホッパーの背壁に設け、各吸込吐出口の背部にそれぞれポンプシリンダを配設し、ホッパー内には先端部を左右の吸込吐出口に臨む位置へ交互に切換え移動可能な揺動管を設け、揺動管の先端部に、開口部を有しめがね板に摺接するウェアリングを設け、左右の吸込吐出口の間隔を開口部の幅以上とし、ウェアリングの開口部の両側にめがね板の吸込吐出口の幅以上のシール部を設けたピストンポンプにおいて、一方のポンプシリンダでの輸送対象物の吐出と、他方のポンプシリンダでの輸送対象物の吸込とを同期して行うように構成し、ウェアリングのシール部が吸込行程完了側のポンプシリンダを密閉しているときに、吐出行程完了側のポンプシリンダの吸込吐出口と、ウェアリングのシール部との間に隙間を形成する。
【0018】
請求項3の発明によると、請求項1の発明において、吐出行程完了側のポンプシリンダ内に真空部分を生じ、この真空部分にホッパーから輸送対象物が急激に引き込まれて脈動を生じ、この脈動が衝撃や振動を生じることが防止されている。すなわち、吐出行程完了側のポンプシリンダにおいては、そのポンプシリンダがウェアリングのシール部で塞がれた状態であっても、ポンプシリンダは吸込吐出口とウェアリングのシール部との間の隙間を通じてホッパーとつながっている。シール部で密閉された吸込行程完了側のポンプシリンダが予圧を開始し、吐出行程完了側のポンプシリンダがウェアリングのシール部で塞がれた状態で同期して後退を開始しても、隙間を介して吐出行程完了側のポンプシリンダへホッパーから輸送対象物が吸込まれ、真空部分を生じることはない。したがって、真空部分に輸送対象物が急激に引き込まれて脈動を生じることもない。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は本実施の形態である逆流防止予圧機構を備えたピストンポンプの構成図、図2は切換レバーの構成図、図3は逆流防止予圧機構の作用の説明図であり、図4(i)は図3のI−I線断面図、図4(ii)は図3のII−II線断面図、図4(iii)は図3のIII−III線断面図である。
【0020】
図1、図2、図3(i)及び図4(i)に示す揺動管方式のピストンポンプ1の基本的構成は、図10及び図11に示した従来例2の揺動管方式のピストンポンプと同様であり、同様の構成については同じ符号を付する。
すなわち、ホッパー10の背壁10Bには左右一対の吸込吐出口28L、28Rを穿設しためがね板26が設けられており、吸込吐出口28L、28Rの背部にそれぞれポンプシリンダ18L、18Rが配設されている。ポンプシリンダ18L、18Rは、駆動シリンダ22L、22Rによって交互に往復動するピストン20L、20Rを備えている。駆動シリンダ22L、22Rは、従来例1及び従来例2のように油圧配管によって連結されておらず、非同期作動が可能となっている。
【0021】
ホッパー10内には揺動管12が設けられており、揺動管12の基端部12Bはホッパー10の前壁10Fに回動可能に支持され、揺動管12の中間部にはホッパー10の背壁10Bに回動可能に支持された揺動管軸14の一端が固定されている。揺動管12の先端部12Tにはめがね板26に摺接するウェアリング16が設けられている。ウェアリング16は吸込吐出口28L、28Rに対応した形状の開口部34を有し、揺動管12の先端部12Tは開口部34を介して吸込吐出口28L又は28Rと連なる。
【0022】
揺動管軸14の他端には切換レバー30が固着され、切換レバー30とホッパー10の背壁10Bとの間に切換シリンダ32が取付けられている。切換シリンダ32が伸縮して切換レバー30が動くと、揺動管12は左右に揺動され、揺動管12の先端部12Tでウェアリング16の開口部34が左右の吸込吐出口28L、28Rに臨む位置へ交互に切換わるように移動する。
【0023】
ウェアリング16の開口部34の両側にはシール部36が設けられており、各シール部36の幅はめがね板3の吸込吐出口28L、28Rの幅よりも広く、左右の吸込吐出口28L、28Rの間隔よりも狭い。すなわち、ウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28L、28Rの中間に位置しているときは、各シール部36が吸込吐出口28L、28Rをそれぞれ塞ぎ、ポンプシリンダ18L、18Rを密閉し、ウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28L、28Rの一方に臨んでいるときは、吸込吐出口28L、28Rの他方はシール部36に塞がれない構成となっている。
【0024】
ただし、ピストンポンプ1の構成は、以下の点で図10及び図11に示した従来例2の揺動管方式のピストンポンプと異なる。
背壁10Bの外側面上にウェアリング位置検出部42が設置されている(図1及び図2を参照)。ウェアリング位置検出部42は、近接スイッチ44L、44R、44Cからなり、切換レバー30の上端にある被検知部31の位置を検出可能に構成されている。なお、以下の説明において、ウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28Lに臨むときにウェアリング16及び切換レバー30の被検知部31がとる位置を位置L、開口部34が吸込吐出口28Rに臨むときにウェアリング16及び被検知部31がとる位置を位置Rというものとする。また、ウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28L、28Rの中間に位置し、ウェアリング16のシール部36が吸込吐出口28L、28Rをともに塞ぐ位置にあるときにウェアリング16及び被検知部31がとる位置を位置Cというものとする。
【0025】
ウェアリング16は、位置Cを経由して位置Lと位置Rとを交互にとり、位置L、位置R及び位置Cの各位置で一定時間停止する構成となっている。
切換レバー30の被検知部31が位置Lにあるとき、近接スイッチ44Lが被検知部31と対向してON状態となり、被検知部31が位置Rにあるとき、近接スイッチ44Rが被検知部31と対向してON状態となり、被検知部31が位置Cにあるとき、近接スイッチ44Cが被検知部31と対向してON状態となる構成を有する。各近接スイッチ44L、44R、44CのON/OFF状態は、信号としてウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られる。
【0026】
制御部46はCPUを備えたマイクロプロセッサであり、ウェアリング位置検出部42からの信号に基づいて、ウェアリング16の動きを制御する信号を切換シリンダ32の制御弁へ送るとともに、ピストン20L、20Rの往復動をそれぞれ個別にコントロールする信号を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。
【0027】
ウェアリング16、ポンプシリンダ18L、18R、ピストン20L、20R、駆動シリンダ22L、22R、めがね板26、切換レバー30、切換シリンダ32、ウェアリング位置検出部42及び制御部46が、ピストンポンプ1の逆流防止予圧機構を構成している。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0028】
土砂や脱水汚泥等の輸送対象物を輸送するときには、まず、ホッパー10内に輸送対象物を投入し、ポンプシリンダ18L、18Rの一方に輸送対象物を吸込む。例えば、ポンプシリンダ18Rが輸送対象物の吸込行程にあるとする。図3(i)及び図4(i)に示すように、ウェアリング16は位置Lにあり、ポンプシリンダ18Lは揺動管12と連なり、ポンプシリンダ18Rはホッパー10と連なっている。近接スイッチ44Lが切換レバー30の被検知部31と対向してON状態となっており、近接スイッチ44LがON状態にあることを示す信号P1が、ウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られる。
【0029】
信号P1に基づき、制御部46はピストン20Rを後退させ、ピストン20Lを前進させる信号C1を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。信号C1によりピストン20Rが後退して輸送対象物を吸込む(図3(i)を参照)。輸送対象物を吸込んだポンプシリンダ18Rは、ホッパー10内と同じ低圧状態にある。
【0030】
ポンプシリンダ18Rが吸込行程を完了したら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置Cに移動する。近接スイッチ44Cが切換レバー30の被検知部31と対向してON状態となり、近接スイッチ44CがON状態にあることを示す信号P2が、ウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する(図3(ii)及び図4(ii)を参照)。ウェアリング16のシール部36が吸込吐出口28L、28Rを塞ぎ、ポンプシリンダ18L、18Rは密閉されている。
【0031】
制御部46は、信号P1の次に信号P2を受け取ったことに基づき、ピストン20Rを少し前進させる信号C2を駆動シリンダ22Rの制御弁へ送る。信号C2によりピストン20Rが少し前進してポンプシリンダ18R内の輸送対象物に予圧をかけ、ポンプシリンダ18R内の圧力を揺動管12からの吐出圧まで高める(図3(ii)を参照)。このとき、ピストン20Lは停止しており、ピストン20Rと同期して後退することはない。
【0032】
ポンプシリンダ18R内の輸送対象物に予圧をかけたら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置Rへ移動する。近接スイッチ44Rは切換レバー30の被検知部31と対向してON状態となり、近接スイッチ44RがON状態にあることを示す信号P3が、ウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する(図3(iii)及び図4(iii)を参照)。ポンプシリンダ18Rが揺動管12と連なり、ポンプシリンダ18Lがホッパー10と連なる。ポンプシリンダ18R内は予圧をかけられて高圧となっているので、揺動管12との間に圧力差はなく、両者が連なる際に輸送対象物が逆流して脈動を生じることはない。
【0033】
信号P3に基づき、制御部46はピストン20Lを後退させ、ピストン20Rを前進させる信号C3を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。そして、ポンプシリンダ18L、18Rはそれぞれ吸込行程、吐出行程に入る。信号C3によりピストン20Rが前進して輸送対象物を揺動管12から吐出し、ピストン20Lが後退してポンプシリンダ18Lに輸送対象物を吸込む(図3(iii)を参照)。
【0034】
ポンプシリンダ18L、18Rがそれぞれ吸込行程、吐出行程を完了したら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置Cに移動し、近接スイッチ44CがON状態となり、信号P2が制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する。ウェアリング16のシール部36が吸込吐出口28L、28Rを塞ぎ、ポンプシリンダ18L、18Rは密閉される。制御部46は、信号P3の次に信号P2を受け取ったことに基づき、ピストン20Lを少し前進させる信号C4を駆動シリンダ22Lの制御弁へ送る。信号C4によりピストン20Lが少し前進してポンプシリンダ18L内の輸送対象物に予圧をかけ、ポンプシリンダ18L内の圧力を吐出圧まで高める。このとき、ピストン20Rは停止しており、ピストン20Lと同期して後退することはない。
【0035】
ポンプシリンダ18L内の輸送対象物に予圧をかけ終わったら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置Lへ移動し、近接スイッチ44LはON状態となり、信号P1が制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する。ポンプシリンダ18Lが揺動管12と連なり、ポンプシリンダ18Rがホッパー10と連なる。ポンプシリンダ18L内は高圧となって揺動管12との間に圧力差がなく、両者が連なる際に輸送対象物が逆流して脈動を生じることはない。制御部46は信号P1に基づいて信号C1を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送り、ポンプシリンダ18L、18Rはそれぞれ吐出行程、吸込行程に入る。ピストン20Rが後退してポンプシリンダ18Rに輸送対象物を吸込み、ピストン20Lが前進して輸送対象物を揺動管12から吐出する。
【0036】
そして、ポンプシリンダ18L、18Rがそれぞれ吐出行程、吸込行程を完了した後、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置Cへ移動し、近接スイッチ44CがON状態となり、信号P2が制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止し、信号C2が駆動シリンダ22Rの制御弁へ送られて、ポンプシリンダ18R内の圧力が吐出圧まで高められる。
【0037】
このようにして、ポンプシリンダ18L、18Rにおける吸込行程と吐出行程とを交互に切換えて行い、継続的に輸送対象物を輸送する。したがって、ピストンポンプ1において、揺動管12の切換時に輸送対象物の逆流が防止されて脈動が解消され、脈動に起因する衝撃や振動の発生も防止されている。同時に、ピストンポンプ1の容積効率も向上している。
【0038】
なお、本実施の形態において、ウェアリング位置検出部42は近接スイッチ44L、44R、44Cとで構成されているが、ウェアリング位置検出部42を近接スイッチ44L、44Rにより構成し、近接スイッチ44Cの代わりにタイマーを制御部46に設けることも可能である。この場合、タイマーにより近接スイッチ44LがOFF状態になってから一定時間後に予圧をかける信号C2を駆動シリンダ22Rの制御弁へ送ることとし、同様に、近接スイッチ44RがOFF状態になってから一定時間後に予圧をかける信号C4を駆動シリンダ22Lの制御弁へ送ることとする。
【0039】
次に、本発明の第2の実施の形態を図5ないし図8に基づいて説明する。図5はウェアリング及びめがね板の構成図、図6は切換レバーの構成図、図7は逆流防止予圧機構の作用の説明図であり、図8(i)は図7のIV−IV線断面図、図8(ii)は図7のV−V線断面図、図8(iii)は図7のVI−VI線断面図である。なお、第1の実施の形態と同様の構成のものについては、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
【0040】
本実施の形態に係る揺動管方式のピストンポンプ1の構成は、ウェアリング16、ウェアリング位置検出部42及び駆動シリンダ22L、22Rの構成を除いて第1の実施の形態と同様である。
図5及び図6に示すように、めがね板26の左右の吸込吐出口28L、28Rの間隔はウェアリング16の開口部34の幅より大であり、ウェアリング16の各シール部36の幅はめがね板3の吸込吐出口28L、28Rの幅よりも広く、且つ左右の吸込吐出口28L、28Rの間隔よりも狭い。さらに、一方のシール部36の幅に開口部34の幅を加えた大きさは、吸込吐出口28L、28Rの一方の幅に吸込吐出口28L、28Rの間隔を加えた大きさよりも狭い(角JOK+角HOK<角DOE+角EOF、角JOK+角GOJ<角DOE+角COD)。
【0041】
すなわち、ウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28L、28Rの間で、吸込吐出口28L側に偏って位置し、一方のシール部36が吸込吐出口28Lを塞いで密閉しているとき、他方のシール部36と吸込吐出口28Rとの間には隙間37が形成される(図5及び図6を参照)。同様に、開口部34が吸込吐出口28L、28Rの間で、吸込吐出口28R側に偏って位置し、一方のシール部36が吸込吐出口28Rを塞いで密閉しているときは、他方のシール部36と吸込吐出口28Lとの間には隙間37が形成される(図7(ii)及び図8(ii)を参照)。
【0042】
なお、以下の説明において、ウェアリング16の開口部34が吸込吐出口28L、28Rの間で、吸込吐出口28L側に偏って位置し、一方のシール部36が吸込吐出口28Lを塞いで密閉し、他方のシール部36と吸込吐出口28Rとの間には隙間37が形成されるときに、ウェアリング16及び被検知部31がとる位置を位置CLというものとする。また、開口部34が吸込吐出口28L、28Rの間で、吸込吐出口28R側に偏って位置し、一方のシール部36が吸込吐出口28Rを塞いで密閉し、他方のシール部36と吸込吐出口28Lとの間には隙間37が形成されるときに、ウェアリング16及び被検知部31がとる位置を位置CRというものとする。
【0043】
ウェアリング16は位置Lと位置Rとを交互にとって一定時間停止し、位置Lから位置Rへ移動するときは途中の位置CRで一定時間停止し、位置CLでは停止しない構成となっている。また、ウェアリング16が位置Rから位置Lへ移動するときは途中の位置CLで一定時間停止し、位置CRでは停止しない構成となっている。
【0044】
ウェアリング位置検出部42は、図6に示すように、近接スイッチ44L、44R、44CL、44CRからなる。近接スイッチ44L、44Rは第1の実施の形態と同様であり、ウェアリング16が位置Lにあると近接スイッチ44LがON状態となり、ウェアリング16が位置Rにあると近接スイッチ44RがON状態となる。ウェアリング16が位置CLにあるとき、近接スイッチ44CLが被検知部31に対向してON状態となり、ウェアリング16が位置CRにあるとき、近接スイッチ44CRが被検知部31に対向してON状態となる構成となっている。各近接スイッチ44L、44R、44CL、44CRのON/OFF状態は、信号としてウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られる。
【0045】
駆動シリンダ22L、22Rは、従来例1及び従来例2と同様に、油圧配管によって互いに連結されており、互いに同期して作動するようになっている。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
第1の実施の形態と同様、まず、ホッパー10内に輸送対象物が投入され、ポンプシリンダ18Rが吸込行程にあるとする。図8(i)に示すように、ウェアリング16は位置Lにあり、ポンプシリンダ18Lは揺動管12と連なり、ポンプシリンダ18Rはホッパー10と連なっている。近接スイッチ44LはON状態となっている。
【0046】
制御部46は、近接スイッチ44LがON状態にあることを示す信号P1を受け取り、ピストン20Rを後退させ、且つピストン20Lを前進させる信号C1を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。ピストン20Rが後退して輸送対象物を吸込み、ポンプシリンダ18Rはホッパー10内と同じ低圧状態にある。(図7(i)を参照)。
【0047】
ポンプシリンダ18Rが吸込行程を完了したら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置Lから位置CRへ移動し、近接スイッチ44CRがON状態となり、近接スイッチ44CRがON状態にあることを示す信号P5が、ウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する(図7(ii)及び図8(ii)を参照)。ポンプシリンダ18Rは密閉され、ポンプシリンダ18Lは隙間37を介してホッパー10と連なる。
【0048】
信号P5に基づき、制御部46は、ピストン20Rを少し前進させ、且つピストン20Lを少し後退させる信号C5を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。信号C5によりピストン20Rが少し前進してポンプシリンダ18R内の輸送対象物に予圧をかけ、ポンプシリンダ18Rの圧力を揺動管12からの吐出圧まで高める(図7(ii)を参照)。同時に、ピストン20Lがピストン20Rに同期して少し後退する。ピストン20Lが後退しても、ポンプシリンダ18Lはホッパー10と連なっているので、ポンプシリンダ18L内は真空は生じずにホッパー10と同じ圧力となっており、輸送対象物が予備的に吸込まれる。
【0049】
ポンプシリンダ18Rに予圧をかけ終わったら、切換レバー30が動いて、ウェアリング16は位置Rへ移動し、近接スイッチ44RがON状態となり、近接スイッチ44RがON状態にあることを示す信号P3が、ウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する(図7(iii)及び図8(iii)を参照)。ポンプシリンダ18Rが揺動管12と連なり、吸込吐出口28Lがホッパー10に全開した状態となる。ポンプシリンダ18Rは予圧をかけられているので、揺動管12との間に圧力差はなく、両者が連なる際に輸送対象物が逆流して脈動を生じることはない。また、ポンプシリンダ18L内はホッパー10と同じ圧力となっているので、ポンプシリンダ18Lに輸送対象物が急激に引き込まれて脈動を生じることもない。
【0050】
制御部46は信号P3を受け取り、ピストン20Lを後退させ、且つピストン20Rを前進させる信号C3を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。そして、ポンプシリンダ18L、18Rは互いに同期してそれぞれ吸込行程、吐出行程に入る。ピストン20Lが後退して輸送対象物を吸込み、ピストン20Rが前進して輸送対象物を吐出する(図7(iii)を参照)。ポンプシリンダ18Rは揺動管12の吐出圧力と同じ高圧状態にあり、ポンプシリンダ18Lはホッパー10内と同じ低圧状態にある。
【0051】
ポンプシリンダ18L、18Rがそれぞれ吸込行程、吐出行程を完了したら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置CLへ移動し、近接スイッチ44CLがON状態となり、近接スイッチ44CLがON状態にあることを示す信号P6が、ウェアリング位置検出部42から制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する(図6を参照)。ポンプシリンダ18Lは密閉され、ポンプシリンダ18Rは隙間37を介してホッパー10と連なる。
【0052】
信号P6に基づき、制御部46は、ピストン20Lを少し前進させ、且つピストン20Rを少し後退させる信号C6を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送る。信号C6により、ピストン20Lが少し前進してポンプシリンダ18Lに予圧をかけ、ポンプシリンダ18Lの圧力を揺動管12からの吐出圧まで高める。同時に、ピストン20Rがピストン20Lに同期して少し後退する。ピストン20Rが後退しても、ポンプシリンダ18Rはホッパー10と連なっているので、ポンプシリンダ18R内はホッパー10と同じ圧力となっており、輸送対象物が予備的に吸込まれる。
【0053】
ポンプシリンダ18Lに予圧をかけたら、切換レバー30が動いて、ウェアリング16は位置Lへ移動し、近接スイッチ44LがON状態となり、信号P1が制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止する。ポンプシリンダ18Lは揺動管12と連なり、吸込吐出口28Rはホッパー10に対して全開となる。ポンプシリンダ18Lは予圧をかけられて高圧となっており、揺動管12と連なる際に輸送対象物が逆流して脈動を生じることはない。ポンプシリンダ18R内はホッパー10と同じ圧力となっており、ポンプシリンダ18Rに輸送対象物が急激に引き込まれて脈動を生じることもない。
【0054】
制御部46は信号P1を受け取り、信号C1を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送り、ポンプシリンダ18L、18Rは互いに同期してそれぞれ吐出行程、吸込行程に入り、ピストン20Rが後退して輸送対象物を吸込み、同時に、ピストン20Lが前進して輸送対象物を吐出する。
ポンプシリンダ18L、18Rがそれぞれ吐出行程、吸込行程を完了したら、切換レバー30が動き、ウェアリング16が位置CRへ移動し、近接スイッチ44CRがON状態となり、信号P5が制御部46へ送られ、ウェアリング16が停止し、信号C5が駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送られる。
【0055】
このようにして、ポンプシリンダ18L、18Rにおける吸込行程と吐出行程とを交互に切換えて行い、継続的に輸送対象物を輸送する。
したがって、ピストンポンプ1において、脈動が解消されており、脈動に起因する衝撃、振動の発生もなく、容積効率が向上している。
なお、本実施の形態においてウェアリング位置検出部42は近接スイッチ44L、44R、44CL、44CRとで構成されているが、ウェアリング位置検出部42を近接スイッチ44L、44Rにより構成し、近接スイッチ44CL、44CRの代わりにタイマーを制御部46に設けることも可能である。この場合、タイマーにより近接スイッチ44LがOFF状態になってから一定時間後に予圧をかけ予備的吸込みを行う信号C5を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送ることとし、近接スイッチ44RがOFF状態になってから一定時間後に予圧をかけ予備的吸込みを行う信号C6を駆動シリンダ22L、22Rの制御弁へ送ることとする。
【0056】
以上より、第1の実施の形態の逆流防止予圧機構は、駆動シリンダ22L、22Rを非同期作動をさせるため油圧回路がやや複雑化するものの、吸込行程完了側のポンプシリンダと揺動管12との間の圧力差を解消できる理想的な機構となっている。また、第2の実施の形態の逆流防止予圧機構は、吐出行程完了側のポンプシリンダとウェアリング16との間に隙間37を形成して輸送対象物を予備的に吸込むためウェアリング16の停止制御が複雑化するものの、駆動シリンダ22L、22Rを油圧配管によって連結して同期作動をさせるので、油圧回路が簡素な機構となっている。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、上記のようなピストンポンプの逆流防止予圧機構であるので、ピストンポンプの脈動を解消し、振動及び衝撃の発生を防止するとともに、容積効率を向上させるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である逆流防止予圧機構を備えたピストンポンプの構成図である。
【図2】第1の実施の形態の切換レバーの構成図である。
【図3】第1の実施の形態の逆流防止予圧機構の作用の説明図であり、(i)は位置Lにおける作用の説明図、(ii)は位置Cにおける作用の説明図、(iii)位置Rにおける作用の説明図である。
【図4】(i)は図3のI−I線断面図、(ii)は図3のII−II線断面図、(iii)は図3のIII−III線断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態である逆流防止予圧機構に係るウェアリング及びめがね板の構成図である。
【図6】切換レバーの構成図である。
【図7】第2の実施の形態の逆流防止予圧機構の作用の説明図であり、(i)は位置Lにおける作用の説明図、(ii)は位置CRにおける作用の説明図、(iii)は位置Rにおける作用の説明図である。
【図8】(i)は図7のIV−IV線断面図、(ii)は図7のV−V線断面図、(iii)は図7のVI−VI線断面図である。
【図9】従来例1のピストンポンプの構成図である。
【図10】従来例2のピストンポンプの構成図である。
【図11】従来例2のピストンポンプの作用の説明図である。
【符号の説明】
1 ピストンポンプ
10 ホッパー
10B ホッパーの背壁
10F ホッパーの前壁
12 揺動管
12B 揺動管の基端部
12T 揺動管の先端部
14 揺動管軸
16 ウェアリング
18L、18R ポンプシリンダ
20L、20R ピストン
22L、22R 駆動シリンダ
24 水封箱
26 めがね板
28L、28R 吸込吐出口
30 切換レバー
31 被検知部
32 切換シリンダ
34 ウェアリングの開口部
36 ウェアリングのシール部
37 隙間
38 上部ガイド板
40 下部ガイド板
42 ウェアリング位置検出部
44L、44R、44C、44CL、44CR 近接スイッチ
46 制御部
O 揺動管の基端部の回動中心

Claims (3)

  1. 左右一対の吸込吐出口を穿設しためがね板をホッパーの背壁に設け、各吸込吐出口の背部にそれぞれポンプシリンダを配設し、ホッパー内には先端部を左右の吸込吐出口に臨む位置へ交互に切換え移動可能な揺動管を設け、揺動管の先端部に、開口部を有しめがね板に摺接するウェアリングを設け、左右の吸込吐出口の間隔を開口部の幅以上とし、ウェアリングの開口部の両側にめがね板の吸込吐出口の幅以上のシール部を設けたピストンポンプにおいて、
    ポンプシリンダの吸込行程と吐出行程との切換時に、ウェアリングの開口部が左右の吸込吐出口の中間に移動して、シール部が少なくとも吸込行程完了側のポンプシリンダを密閉する位置でウェアリングを停止させ、
    吸込行程完了側のポンプシリンダ内の輸送対象物に予圧をかけた後に、開口部が前記吸込行程完了側のポンプシリンダの吸込吐出口に臨む位置までウェアリングを移動させるように構成したことを特徴とするピストンポンプの逆流防止予圧機構。
  2. 吸込行程完了側のポンプシリンダ内の輸送対象物に予圧をかけている最中は、吐出行程完了側のポンプシリンダを停止させ、ウェアリングが移動して吐出行程完了側のポンプシリンダの吸込吐出口がホッパー内に開口した後に、吐出行程完了側のポンプシリンダでピストンの後退を開始させることを特徴とする請求項1に記載のピストンポンプの逆流防止予圧機構。
  3. 左右一対の吸込吐出口を穿設しためがね板をホッパーの背壁に設け、各吸込吐出口の背部にそれぞれポンプシリンダを配設し、ホッパー内には先端部を左右の吸込吐出口に臨む位置へ交互に切換え移動可能な揺動管を設け、揺動管の先端部に、開口部を有しめがね板に摺接するウェアリングを設け、左右の吸込吐出口の間隔を開口部の幅以上とし、ウェアリングの開口部の両側にめがね板の吸込吐出口の幅以上のシール部を設けたピストンポンプにおいて、
    一方のポンプシリンダでの輸送対象物の吐出と、他方のポンプシリンダでの輸送対象物の吸込とを同期して行うように構成し、
    ウェアリングのシール部が吸込行程完了側のポンプシリンダを密閉しているときに、吐出行程完了側のポンプシリンダの吸込吐出口と、ウェアリングのシール部との間に隙間を形成することを特徴とする請求項1に記載のピストンポンプの逆流防止予圧機構。
JP2003198191A 2003-07-17 2003-07-17 ピストンポンプの逆流防止予圧機構 Expired - Fee Related JP4409220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003198191A JP4409220B2 (ja) 2003-07-17 2003-07-17 ピストンポンプの逆流防止予圧機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003198191A JP4409220B2 (ja) 2003-07-17 2003-07-17 ピストンポンプの逆流防止予圧機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005036678A true JP2005036678A (ja) 2005-02-10
JP4409220B2 JP4409220B2 (ja) 2010-02-03

Family

ID=34208043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003198191A Expired - Fee Related JP4409220B2 (ja) 2003-07-17 2003-07-17 ピストンポンプの逆流防止予圧機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4409220B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021001555A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 古河機械金属株式会社 ピストンポンプ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57135276A (en) * 1981-02-14 1982-08-20 Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd Apparatus for changing over suction conveying section of concrete pump
JPS62147054A (ja) * 1985-12-20 1987-07-01 Nippon Puraiburiko Kk 無脈動ピストンポンプ
JP2002213348A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Furukawa Co Ltd ピストンポンプの逆流防止装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57135276A (en) * 1981-02-14 1982-08-20 Kyokuto Kaihatsu Kogyo Co Ltd Apparatus for changing over suction conveying section of concrete pump
JPS62147054A (ja) * 1985-12-20 1987-07-01 Nippon Puraiburiko Kk 無脈動ピストンポンプ
JP2002213348A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Furukawa Co Ltd ピストンポンプの逆流防止装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021001555A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 古河機械金属株式会社 ピストンポンプ
JP7248515B2 (ja) 2019-06-20 2023-03-29 古河機械金属株式会社 ピストンポンプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4409220B2 (ja) 2010-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005098230A (ja) ダブルピストンポンプのストローク補正装置
JP4409220B2 (ja) ピストンポンプの逆流防止予圧機構
DE10343802B4 (de) Kolben-Dickstoffpumpe mit kontinuierlichem Förderstrom
JP4083470B2 (ja) ピストンポンプの逆流防止装置の摺動部潤滑機構
JPH0221927A (ja) 逆浸透膜濃縮装置
JP4219464B2 (ja) ピストンポンプの切換衝撃低減装置
JP2002213348A (ja) ピストンポンプの逆流防止装置
JP4127485B2 (ja) ピストンポンプの逆流防止装置
CN211501139U (zh) 一种凿岩钻车的工作液压系统
CN105339658B (zh) 两缸高密度固体泵
CN205779538U (zh) 一种吸收式制冷系统用活塞换向泵送装置
JP5985555B2 (ja) 圧送ポンプ
CN113833043A (zh) 一种水利工程用河道清淤装置
JP4151781B2 (ja) ピストンポンプの逆流防止装置のウェアプレート装着構造
JPH0921383A (ja) ピストンポンプの切換制御装置
JPH0960579A (ja) ピストンポンプの揺動管の軸受機構
JPH07332232A (ja) コンクリートポンプ
JPS632617Y2 (ja)
CN108591001B (zh) 一种液压驱动的高压注浆泵
CN110714947A (zh) 一种凿岩钻车的工作液压系统
JP7323420B2 (ja) 水流スラリ移送システムおよびこれを用いた水流スラリ移送方法
JP3713636B2 (ja) 粘性流体ポンプの運転制御方法及び装置
JP2004116453A (ja) ピストンポンプのディスチャージフランジ固定構造
JP4401535B2 (ja) 油圧駆動のピストンポンプ
CN215486893U (zh) 一种行走马达变量机构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091020

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees