JP2005036359A - 製紙用表面サイズ剤及び塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来公知の表面サイズ剤と比較して一般的な表面サイズ剤としての要求性能のみならず、高度のインクジェット適性(特に高い印字濃度と良好な耐フェザリング性)を発現し得る製紙用表面サイズ剤、及び当該製紙用表面サイズ剤を塗工してなる塗工紙を提供すること。
【解決手段】 スチレン系共重合体(A)(以下、共重合体(A)という)、および(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーと(メタ)アクリル酸とからなる共重合体(B)(以下、共重合体(B)という)を含有してなる製紙用表面サイズ剤、ならびに当該表面サイズ剤を表面に塗工してなる塗工紙を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は製紙用表面サイズ剤、及び当該製紙用表面サイズ剤を表面に塗工してなる塗工紙に関する。更には紙に優れたインクジェット適性を付与し得る製紙用表面サイズ剤、及び当該製紙用表面サイズ剤を表面に塗工してなるインクジェット印刷用紙に関する。
表面サイズ剤は紙に塗工することでサイズ効果を付与することができる薬品であり、ステキヒトサイズ度や筆記適性などのサイズ効果を向上させることができる。そしてこれまでに、例えばスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体、スチレン−マレイン酸系共重合体、オレフィン−マレイン酸系共重合体などの共重合体を主成分とした種々の表面サイズ剤が開発されている。
ところで紙や記録方式の多様化に伴い、前記サイズ効果以外の様々な性能が要求されるようになっている。例えば、近年急速に普及が進むインクジェット記録方式により普通紙(PPC用紙など)へ印刷をする場合には、前記サイズ効果はもちろんのこと高画質を得るための印字濃度の向上やフェザリングの抑制、インクの沈込みによる裏抜け防止といった性能(インクジェット適性)が求められてくる。
かかるインクジェット適性を満足するために、例えばスチレン系モノマーを構成成分とする共重合体を成分とする表面サイズ剤(例えば、特許文献1を参照)が提案されている。このものはステキヒトサイズ(Z軸方向のサイズ)に優れるため、それ単独で水やインクの浸透を抑えることができ高い濃度の画像を得ることが可能となるが、横方向のサイズが弱いため滲みが生じ易く、例えばインクジェット印刷に適用した場合にはフェザリングが発生しやすくなる。
他にも、(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーとアニオン性モノマーを必須構成とした共重合体を主成分とする表面サイズ剤(例えば、特許文献2を参照)が提案されている。しかし、このものは横方向のサイズに優れるため滲みやフェザリングなどの問題は生じにくいものの、ステキヒトサイズが弱いため画像濃度が低下し易いという問題を有している。
特開平8−95282号公報 特開2001−232932号公報
本発明は、従来公知の表面サイズ剤と比較して一般的な表面サイズ剤としての要求性能のみならず、高度のインクジェット適性(特に高い印字濃度と良好な耐フェザリング性)を発現し得る製紙用表面サイズ剤、及び当該製紙用表面サイズ剤を塗工してなる塗工紙を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した従来技術の課題を解決するべく、特に普通紙(PPC用紙等)の表面に塗工する表面サイズ剤について鋭意検討を重ねた結果、スチレン系モノマーを構成成分とする共重合体と(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーとアニオン性モノマーを構成成分とする共重合体とを混合したものを主体とする製紙用表面サイズ剤によれば、前記課題を悉く解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、スチレン系共重合体(A)(以下、共重合体(A)という)、および(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーと(メタ)アクリル酸とからなる共重合体(B)(以下、共重合体(B)という)を含有してなる製紙用表面サイズ剤、ならびに当該表面サイズ剤を表面に塗工してなる塗工紙に関する。
本発明によれば、共重合体(A)や共重合体(B)を単独の有効成分として用いてなる従来の表面サイズ剤と比較して、良好なインクジェット適性、特に高い印字濃度と良好な耐フェザリング性を発現し得る製紙用表面サイズ剤、及び当該製紙用表面サイズ剤を塗工してなる塗工紙を提供することができる。
まず前記共重合体(A)について説明する。共重合体(A)はスチレン系モノマーと、これと共重合可能なアニオン性モノマーとから構成される。当該スチレン系モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。当該アニオン性モノマーとしては分子内にアニオン性官能基またはその塩を有するものであれば特に制限なく使用でき、例えば(メタ)アクリル酸(アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。以下、同様。)等のモノカルボン酸およびマレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、ムコン酸等のジカルボン酸または該無水物、ならびにこれらと各種アルコールとからなる半エステル;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有不飽和モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸基含有不和モノマー;および、これらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機塩基類の塩等があげられる。なお、当該半エステルの置換基としては、炭素数が1〜18程度の直鎖または分岐鎖のアルキル基を例示でき、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、パルミチル基、ステアリル基等があげられる。その他のエステル置換基としては、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基等のヒドロキシアルキル基、さらにはベンジル基、アリル基等があげられる。なおこれらエステル置換基の中でも炭素数は1〜12程度のアルキル基が好ましい。本発明に係る製紙用表面サイズ剤水溶液の粘度が高くなり、塗工時の安定性(粘着物等の発生)が悪くなるためである。以上例示したアニオン性モノマーの中では(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸中和塩がスチレン系モノマーとの共重合性に優れサイズ効果が良好であるため、好ましい。
共重合体(A)は、当該分子中に前記スチレン系モノマー単位を通常20〜80重量%程度、好ましくは40〜60重量%含有しており、かつ、当該分子中にアルカリ金属塩、アンモニア塩あるいは有機アミン類塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の中和塩単位を有していることが、水溶化を容易とする点において好ましい。
なお、本発明に係る目的を逸脱せずしかもその効果を保持しうる限度において、共重合体(A)のモノマー単位として必要に応じてその他の重合性モノマーを使用できる。当該重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、炭素数6〜22のα−オレフィン、炭素数1〜22のアルキルビニルエーテル、ビニルピロリドン等のノニオン性不飽和モノマー等やアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体を挙げることができる。
当該共重合体(A)は各種公知の重合法に従い製造することができる。具体的には、適当な加熱装置と攪拌機を備えた反応容器に前記したスチレン系モノマー、アニオン性モノマー、および必要に応じて用いる重合性モノマーを所定量づつ仕込み、ついで当該容器に水、有機溶剤および各種公知の乳化剤を仕込み、これらモノマーを乳化・溶解させる。更に公知の重合開始剤を加え、20〜120℃程度に加熱し、攪拌下に2〜12時間程度かけて重合させればよい。
前記有機溶剤としては、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等の低級ケトン類;酢酸エチル、クロロホルム、ジメチルホルムアイド等が例示できる。しかし、環境負荷や作業衛生に鑑みれば、これらの有機溶剤を減圧蒸留等により留去するのが望ましい。
前記重合開始剤としては各種公知のものを特に制限なく使用でき、具体例としては、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機過酸化物;ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレイト等のアゾ系化合物等が例示できる。なお、重合開始剤がラジカル重合開始剤の場合は亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤を併用して反応系をレドックス系としてもよく、また重合に際して重合度(分子量)を調節して所望の粘度とするためにN−ドデシルメルカプタン、N−オクチルメルカプタン、ターシャリードデシルメルカプタン、N−オクタデシルメルカプタン、N−ヘキサデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン系連鎖移動剤、ならびに2−メルカプトベンゾチアゾール、ブロムトリクロルメタン、α−メチルスチレンダイマー等の連鎖移動剤を使用することもできる。その使用量は、共重合体(A)を構成する各モノマー全量に対し通常0.01〜5重量%程度が好適である。
こうして得られる水溶性の共重合体(A)は、通常固形分が10〜30重量%程度、また当該固形分濃度範囲における粘度が10〜5,000mPa・s(25℃)程度、pHが8.0〜9.5程度である。また分子量については特に制限されないが、通常は重量平均分子量で1,000〜1,000,000程度、好ましくは2,000〜100,000の範囲とされる。当該分子量が1,000未満の場合には十分なサイズ効果が得られないため印字濃度の低下を招く傾向にあり、一方1,000,000を超える場合には粘度が過渡に大きくなり塗工作業性が低下する傾向にある。
次に、共重合体(B)について説明する。本発明に係る製紙用表面サイズ剤は共重合体(A)と共重合体(B)の混合物を使用した点に特徴があるが、当該構成を採用することによって良好なサイズ効果が発現し、かつインクジェット印刷時に高い印字濃度及び優れた耐フェザリング性を得ることが可能となる。
当該共重合体(B)は(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーと(メタ)アクリル酸とから構成され、当該(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーとしては(メタ)アクリル酸ノルマルブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルが挙げられ、これらは単独使用または併用することができる。これらの(メタ)アクリル酸ブチル系モノマー中では、(メタ)アクリル酸イソブチルおよび/またはメタクリル酸ノルマルブチルが優れたインクジェット適性を示すため好ましい。また、(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられ、これらのモノマーを単独で使用あるいは2種以上を併用することができる。
なお、共重合体(B)は分子中に(メタ)アクリル酸ブチル系モノマー単位を通常20〜80重量%程度、好ましくは40〜70重量%含有しており、かつ、当該分子中にアルカリ金属塩、アンモニア塩あるいは有機アミン類塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の中和塩単位を有することが好ましく、こうすることで水溶化が容易であるため好ましい。
また、本発明に係る目的を逸脱せずしかもその効果を保持しうる限度において、得られる共重合体(B)のモノマー単位として必要に応じてその他の重合性モノマーを使用することもできる。当該重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸ブチル系モノマー以外の(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、炭素数6〜22のα−オレフィン、炭素数1〜22のアルキルビニルエーテル、ビニルピロリドン等のノニオン性不飽和モノマー等、およびマレイン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、ムコン酸等のジカルボン酸または該無水物、およびこれらと各種アルコールとからなる半エステル;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有不飽和モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸基含有不和モノマー;および、これらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機塩基類の塩等のアニオン性不飽和モノマーを挙げることができる。
当該共重合体(B)は前記共重合体(A)と同様、各種公知の重合法で製造することができる。具体的には、適当な加熱装置と攪拌機を備えた反応容器に、(メタ)アクリル酸ブチル系モノマー、(メタ)アクリル酸および必要に応じて用いる重合性モノマーを所定量づつ仕込み、ついで当該容器に水、有機溶剤および各種公知の乳化剤を仕込み、これらモノマーを乳化・溶解させる。更に公知の重合開始剤を加え、20〜120℃程度に加熱し、攪拌下に2〜12時間程度かけて重合させればよい。有機溶剤、重合開始剤、連鎖移動剤としては前記したものと同様のものを使用できる。
こうして得られる水溶性の共重合体(B)は、通常固形分が10〜30重量%程度、また当該固形分濃度範囲における粘度が10〜5,000mPa・s(25℃)程度、pHが8.0〜9.5程度である。また分子量については特に制限されないが、通常は重量平均分子量で1,000〜1,000,000程度、好ましくは2,000〜100,000の範囲とされる。当該分子量が1,000未満の場合には十分なサイズ効果が得られないため印字濃度の低下を招く傾向にあり、一方1,000,000を超える場合には粘度が過渡に大きくなり塗工作業性が低下する傾向にある。
前記したように本発明に係る製紙用表面サイズ剤は共重合体(A)と共重合体(B)の混合物を使用した点に特徴があるが、かかる混合物は、共重合体(A)に共重合体(B)を単に混合したものだけでなく、共重合体(A)を製造した後に同じ系で連続して共重合体(B)を製造したものであってよい。あるいは共重合体(B)を製造した後に同じ系で連続して共重合体(A)を製造したものであってよい。なお連続製造の方法は特に制限はされず、公知の手段に従えばよい。そうして得られる混合物は固形分濃度が通常15〜30重量%、固形分濃度が20重量%における粘度(ブルックフィールド回転粘度計:25℃)が通常10〜50000mPa・s、pHが通常8.0〜10.0となるよう調整され、実用に供される。
なお、共重合体(A)と共重合体(B)の使用重量(固形分)比は特に制限されないが、好ましくは9.5/0.5〜1/9程度、特に好ましくは1/1〜1/3である。かかる範囲とすることにより、より高い印字濃度と良好な耐フェザリング性を達成することができる。
本発明に係る製紙用表面サイズ剤は含浸法、サイズプレス法、ゲートロール法、バーコーター法、カレンダー法、スプレー法等の従来公知の塗工方法にて実用に供される。またその塗布量は、通常は固形分換算で0.001〜5g/m、好ましくは0.005〜1g/m である。
本発明に係る製紙用表面サイズ剤には他の成分として通常紙力増強剤として併用される酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉、酵素変性澱粉、およびカチオン化澱粉などの澱粉類;カルボキシメチルセルロース等のセルロース類;ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、アルギン酸ソーダ等の水溶性高分子などを添加できる。また、必要に応じて他の各種公知のサイズ剤、エマルジョン型サイズ剤、防滑剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、増粘剤、充填剤、酸化防止剤、耐水化剤、造膜助剤、顔料、染料等を添加することができる。
本発明に係る塗工紙は、前記製紙用表面サイズ剤をPPC用紙、インクジェット又はトナープリンター用紙、感熱紙等の情報用紙だけでなく、感圧紙、筆記用紙、コート原紙、書籍用紙等の上質紙、中質紙、中質コート原紙、包装用紙、クラフト紙、ライナー、板紙、石膏ボード原紙、新聞用紙等に前記塗工方法で塗工したものであり、特にインクジェット印刷方式に適した印刷用紙である。
以下、製造例、ならびに実施例および比較例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各例中、部および%は特記しない限りすべて重量基準である。
製造例1
<共重合体(A)の製造>
撹拌器、還流冷却管、窒素導入管付きの反応器に、窒素を導入しながら水100部およびイソプロピルアルコール75部を加え、撹拌しながら加熱し温度を80℃まで上昇させた。これにスチレン50部、無水マレイン酸イソプロピルアルコール半エステル5部、およびメタクリル酸45部を混合したモノマー混合液と、過硫酸アンモニウム5部を水120部に溶解した重合開始剤水溶液を3時間で全量滴下させた後に2時間熟成させ反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後28%アンモニア水溶液33.7部(アクリル酸および無水マレイン酸イソプロピルアルコール半エステルに対して100モル%)を加え、水で希釈し共重合体の濃度が20%になるように調整し、25℃の粘度が1100mPa・sである共重合体(A)の水溶液を得た。
製造例2
<共重合体(B)の製造>
攪拌機、冷却管、滴下ロート、窒素導入管および温度計を備えたフラスコにイソプロピルアルコール42.9部、メタクリル酸ノルマルブチル60部およびメタクリル酸40部を混合したモノマー混合液と、過硫酸アンモニウム5部を水120部に溶解した重合開始剤水溶液を3時間で全量滴下させた後に2時間熟成させ反応を完結させた。その後、イソプロピルアルコールを留去し、冷却後28%アンモニア水溶液28.3部(メタクリル酸に対して100モル%)を加え、水で希釈し共重合体の濃度が20%になるように調整し、20℃の粘度が200mPa・sである共重合体(B)の水溶液を得た。
<サイズ剤の調整>
前記共重合体(A)と共重合体(B)を表1に示す割合(固形分比)で混合し、更に澱粉(商品名「王子エースA」、王子コーンスターチ(株)製)を表1に示す値となるよう加え、実施例1〜5、比較例1〜2に係る表面サイズ剤を調整した。
Figure 2005036359
<印刷用紙の作成>
対パルプ添加率で炭酸カルシウム20%、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤(荒川化学工業(株)製、商品名「サイズパインSA 850」)0.05%、硫酸バンド0.5%、カチオン化澱粉0.4%、アニオン系歩留剤(荒川化学工業(株)製、商品名「KW−504」)0.01%の内添薬品を使用してなり、かつステキヒトサイズ度22秒の中性PPC原紙を(秤量値70g/m)に各サイズ剤をラボサイズプレス機(熊谷理機工業(株)製)を用いて、サイズ剤塗工量が表1となるように塗工した。次いで、各塗工紙を循環式乾燥機に入れ105℃で1分間乾燥を行い、印刷用紙を得た。
<ステキヒトサイズ>
前記サイズ処理をした塗工紙について、JIS P−8122に準拠して、ステキヒトサイズ度(秒)を測定した。数値が大きいほど良好なサイズ度を表す。
<ペン書きサイズ度>
前記サイズ処理をした塗工紙についてJ.Tappi No.12に準拠して、ペン書きサイズ度を測定した。数値が大きいほど良好なサイズ度を表す。結果を表2に示す。
Figure 2005036359
<インクジェット適性評価(印字濃度)>
印字濃度の評価は、前記サイズ処理をした塗工紙に、キャノン(株)製インクジェットプリンターBJC−420Jを用いてモノクロ・カラーでベタ印刷することで行った。結果を表3に示す。また、キャノン(株)製インクジェットプリンターBJ−300Jを用いてモノクロでベタ印刷をすることで行った。印字濃度は反射濃度計(商品名グレダグD186、グレダグマクベス(株)製)を用いて測定した。数値が大きいほど印字濃度が高いことを示す。結果を4に示す。
<インクジェット適性評価(フェザリング試験)>
フェザリング試験の評価は、前記方法で得られた印刷用紙に、BJC−420Jを用いて直交する線幅一定の直線及び文字を印字し、目視にて直線及び文字の外縁のにじみを目視評価した。結果を表3に示す。また、BJ−300Jを用いて直交する線幅一定の直線及び文字を印字し、目視にて直線及び文字の外縁のにじみを目視評価した。結果を表4に示す。なお、フェザリングの全くないものを6とし、インクがにじんでしまって文字の判別がつかないものを1とした。
Figure 2005036359
Figure 2005036359
本発明に係る製紙用表面サイズ剤は、通常の紙(PPC用紙等)だけでなく、特にインクジェット印刷用紙の表面サイズ剤として好適に使用できる。

Claims (7)

  1. スチレン系共重合体(A)、および(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーと(メタ)アクリル酸とからなる共重合体(B)を含有してなる製紙用表面サイズ剤。
  2. 共重合体(A)と共重合体(B)の固形分重量比が9.5/0.5〜1/9である請求項1に記載の製紙用表面サイズ剤。
  3. 共重合体(A)が、スチレン系モノマーとアニオン性モノマーとからなるものである請求項1または2に記載の製紙用表面サイズ剤。
  4. 前記(メタ)アクリル酸ブチル系モノマーが(メタ)アクリル酸イソブチルおよび/または(メタ)アクリル酸ノルマルブチルである請求項1〜3のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤を表面に塗工してなる塗工紙。
  6. インクジェット印刷に供する請求項1〜4のいずれかに記載の製紙用表面サイズ剤。
  7. 請求項6に記載の製紙用表面サイズ剤を表面に塗工してなるインクジェット印刷用紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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