JP2005036020A - 発光材料及び発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】高発光効率・高安定性・低コストである発光材料を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で示される部分構造式を有する金属配位化合物である発光材料。
Figure 2005036020

(Cuは銅イオン、配位子Aは、基本骨格を〔2,2’〕ビピリジニルとする2座配位子であり、該〔2,2’〕ビピリジニルが縮合環基または置換基を有してもよい。Cuに配位する原子PはPRで表わされるフォスフィン化合物のリン原子である(R、R及びRはアルキル基、芳香族環基など)Xの原子は、ハロゲン、酸素、硫黄または窒素原子から選ばれる。)
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物を用いた発光素子に関するものであり、さらに詳しくは、金属配位化合物を発光材料として用いることで安定した効率の高い発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、高速応答性や高効率の発光素子として、応用研究が精力的に行われている[例えば非特許文献1参照]。
【0003】
銅錯体は、原料が安価なため、比較的安価に製造することが可能であり、銅錯体の性能を十分に引き出せば低コスト高性能な有機EL素子が可能になる。
【0004】
特許文献1、非特許文献2には、銅錯体を用いた有機EL素子が開示されている。しかしながら、これらのEL素子は、発光効率が著しく低く、素子の効率の記載が不十分であり、銅錯体の特性が十分引き出せているとは考えにくく、ディスプレイや照明などに用いるには十分な性能のものではない。
【0005】
また、非特許文献3には、本発明の化合物と比較的近い構造を有する銅錯体が開示されているが、発光に関する記載はなく、かつ、室温において全く発光が確認できないか、非常に微弱な発光しかせず、発光性材料ではない。
【0006】
【特許文献1】
特許第2940514号公報
【非特許文献1】
Macromol.Symp.125,1〜48(1997)
【非特許文献2】
Advanced Materials 1999 11 No10 p852 Y.Ma et al.
High Luminescence Gold(1)and Copper(1)Complexes with Triplet Excited State for Use in Light−Emitting Diodes
【非特許文献3】
Acta Crystallographica Section C C54,1998,p1087
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高発光効率・高安定性・低コストである発光材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の発光材料は、下記一般式(1)で示される部分構造式を有する金属配位化合物であることを特徴とする。
【0009】
【化4】
Figure 2005036020
【0010】
[Cuは銅イオンである。
【0011】
配位子Aは、基本骨格を[2,2’]ビピリジニルとする2座配位子であり、該[2,2’]ビピリジニルが縮合環基または置換基を有しても良い。
【0012】
前記Cuに配位する原子PはPRで表されるフォスフィン化合物のリン原子である(前記PR中のRは、同じまたは異なる直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NH−に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い)。
【0013】
Cuに配位するXの原子は、ハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子または窒素原子から選ばれる。
【0014】
前記PR中のRのいずれかが前記Xを含み、2座配位子を形成していてもよい。]
【0015】
また、本発明の発光素子は、上記発光材料が発光層に含まれることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0017】
まず、本発明の発光材料である金属配位化合物(銅錯体)の特徴から説明する。
【0018】
本発明の金属配位化合物は、芳香環ジイミン構造を有する配位子A中の窒素原子とPRの構造を有するフォスフィン中のリン原子が一価のCuに配位する構造を有している。
【0019】
銅錯体の中心金属の銅イオンはプラス1価を用いることが好ましい。銅原子の電子配置から考えると、プラス1価の銅は、d電子が10個含まれる。一般に、遷移金属で偶数個のd電子の場合には、良好な発光特性を示す場合が多い。
【0020】
配位子Aは、下記構造式から選ばれることが好ましく、
【0021】
【化5】
Figure 2005036020
【0022】
[但し、上記構造式は、基本構造を示しており、縮合環基または置換基を有しても良い。該置換基は、ハロゲン原子、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NR−(Rはアルキル基または、置換されても良い芳香環基)に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い。]
【0023】
下記構造式であることがより好ましい。
【0024】
【化6】
Figure 2005036020
【0025】
[R、R’は同じまたは異なる直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NH−に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い。また、R,R’のどちらか一方が水素原子であっても良い。]
【0026】
配位子Aの具体例を以下に示す。
【0027】
【化7】
Figure 2005036020
【0028】
【化8】
Figure 2005036020
【0029】
また、フォスフィン配位子(単座配位子)の具体例を以下に示す。
【0030】
【化9】
Figure 2005036020
【0031】
本発明の金属配位化合物は、発光素子に用いるために、素子作成プロセス上、配位化合物自体が中性で、カウンターイオンを持たない非イオン性化合物であることが望ましい。そのためには、配位子Aとフォスフィン配位子は共に0価の中性配位子であるため、Xは、マイナス1価の単座配位子であり、Cuに配位する原子は、ハロゲン原子、置換基を有しても良い芳香環基中の窒素原子、−ORの酸素原子、または−SR硫黄原子から選ばれる(前記−ORまたは−SR中のRは、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NH−に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い)ことが好ましい。Xの具体例を以下に示す。
【0032】
【化10】
Figure 2005036020
【0033】
また、フォスフィンにアニオン性基を加えた以下に示す様な、マイナス1価の2座配位子でもよい。
【0034】
【化11】
Figure 2005036020
【0035】
これら構造を有する銅配位化合物の励起状態は、metal−to−ligand−charge−transfer(MLCT)励起状態に帰属することができ、強い発光が得られる。これら励起状態を得るためには、励起時に、銅イオンから電子を放出しやすく、電子を受け入れる配位子の電子受容性が強いほうがよい。本発明の銅配位化合物の場合、電子を受け入れる配位子は、共役長が大きく電子親和力の大きなジイミン構造を有する配位子Aであり、例えば、上述のように、フェナンスロリンや、2,2’−ビピリジンやそれらの誘導体を用いることができる。また、Cuイオンが電子を放出しやすくするためにはCuイオンに電子供与性の高い配位子を配位させればよい。本発明に用いられるフォスフィンリガンドは、その性質を有し強発光を促進する。
【0036】
高発光効率のためには、基底状態と励起状態の構造変化を抑制するような配位子構造にすることが重要である。Cu(1)の配位構造は4配位の擬似的なテトラヘドラル構造であるが、励起状態でこれが保たれているほうが高発光である。例えば、配位子Aが、フェナントロリンの2,9位を2つのアルキル基で置換したものである場合は、基底状態の擬似的なテトラヘドラル構造を励起状態でも保持する効果があり、高発光特性が得られる。励起状態では、テトラヘドラル構造が平面構造になろうとするが、それを嵩高い置換基で置換することで、励起状態でもテトラヘドラルに近い構造を保持している。
【0037】
また、一般に用いられる発光材料に比べ、本発明の発光材料は、溶液中での発光効率は高くないにもかかわらず、固体状態中とくに100%の粉末状態で非常に強い発光を示す。この主な理由は2つ考えられる。
【0038】
一つは、基底状態のCu(1)の配位構造は4配位の擬似的なテトラヘドラル構造である。これを励起して励起状態になるとMLCT励起状態を形成するために、Cuはプラス2価に近い状態になり、平面に近い構造が安定になる。すると励起状態と基底状態で大きく構造が変化することにより、エネルギーの熱失活経路が増え発光が弱めれらる。しかしながらこの構造変化が固体中では動きが阻害されるため構造変化が抑制されて強い発光が得られると考えられる。
【0039】
他の理由は、溶液中では付加的な配位構造が形成され、5配位構造を形成する可能性がある。5配位では、強い発光が得られない。このような5配位化反応は固体中では分子運動が抑制されているため得られにくく、従って固体中では強い発光が得られる。
【0040】
また、本発明のCu配位化合物の粉末固体発光寿命は、0.05〜50μsecの発光寿命を有する。
【0041】
これまで、用いられてきたアルミキノリノール誘導体、クマリン誘導体、キナクリドン誘導体などは、溶液中で非常に強い発光が得られ、その強発光特性がそのまま固体分散中でも保持される。この特性が有機EL素子においても有効に働き、素子の高発光効率が得られた。
【0042】
しかしながら本発明のCu錯体では溶液中の発光に比べて固体中の発光は非常に強い。本発明者らはこの特性に着眼し有機EL素子の高効率で安定発光に有用であることを見出した。
【0043】
本発明のCu配位化合物は有機EL素子の発光材料に有用である。高い発光効率を有することは言うまでもなく、蒸着プロセスによる製膜や、高分子中に分散するためのスピンコートにも適する。素子作成工程における分解などのダメージがなく安定した素子作成が可能になる。また、EL素子の通電時の発光安定性に関しても問題がないことが確認された。
【0044】
また、以下の実施例に示すように、通電耐久試験において、本発明の化合物は、安定性においても優れた性能を有することが明らかとなった。
【0045】
以下に、本発明の金属配位化合物の具体例を示す。
【0046】
【表1】
Figure 2005036020
【0047】
【表2】
Figure 2005036020
【0048】
【表3】
Figure 2005036020
【0049】
【表4】
Figure 2005036020
【0050】
【表5】
Figure 2005036020
【0051】
【表6】
Figure 2005036020
【0052】
【表7】
Figure 2005036020
【0053】
【表8】
Figure 2005036020
【0054】
【表9】
Figure 2005036020
【0055】
本発明の金属配位化合物の合成法の一例を以下に示す。この例では、配位子Aには、2,9ジメチルフェナンスロリン(化7の31)を用いた。反応溶媒にはトルエンを用い、2,9ジメチルフェナンスロリンとCuX(X=I,Br,Cl)反応させ、赤い粉末の生成が確認できた後、PRを加える。PR、化9に示した41−424を用いることができ、また、これら以外のフォスフィンも用いることが可能である。PRを加えた後、窒素気流下で3時間還流すると、反応物が沈殿してくる。反応物を濾別し、トルエンで洗浄して、目的物を得ることができる。
【0056】
【化12】
Figure 2005036020
【0057】
次に、本発明の発光素子について説明する。本発明の発光素子は、上記発光材料が発光層に含まれることを特徴とし、前記発光層が前記発光材料100%の部分を含むことが好ましい。
【0058】
本発明の有機EL素子の基本的な構成を図1(a)〜(d)に示した。
【0059】
図1に示したように、一般に有機EL素子は透明基板15上に透明電極14と金属電極11の間に複数層の有機膜層から構成される。
【0060】
図1(a)では、有機層が発光層12とホール輸送層13からなる。透明電極14としては、仕事関数が大きなITOなどが用いられ、透明電極14からホール輸送層13への良好なホール注入特性を持たせている。金属電極11としては、アルミニウム、マグネシウムあるいはそれらを用いた合金などの仕事関数の小さな金属材料を用い有機層への良好な電子注入性を持たせる。これら電極には、50〜200nmの膜厚が用いられる。
【0061】
発光層12には、電子輸送性と発光特性を有するアルミキノリノール錯体など(代表例は、以下に示すAlq)が用いられる。また、ホール輸送層13には、例えばトリフェニルアミン誘導体(代表例は、以下に示すαNPD)など電子供与性を有する材料が用いられる。
【0062】
以上の構成した素子は整流性を示し、金属電極11を陰極に透明電極15を陽極になるように電界を印加すると、金属電極11から電子が発光層12に注入され、透明電極14からはホールが注入される。
【0063】
注入されたホールと電子は発光層12内で再結合により励起子が生じ発光する。この時ホール輸送層13は電子のブロッキング層の役割を果たし、発光層12/ホール輸送層13界面の再結合効率が上がり、発光効率が上がる。
【0064】
さらに、図1(b)では、図1(a)の金属電極11と発光層12の間に、電子輸送層16が設けられている。発光と電子・ホール輸送を分離して、より効果的なキャリアブロッキング構成にすることで、効率的な発光を行うことができる。電子輸送層16としては、例えば、オキサジアゾール誘導体など、または、以下に示すAlq、BphenやBCPを用いることができる。
【0065】
また、図1(c)のように、発光層12内で形成される励起子を発光層12内に閉じ込め、効率的な発光を行うように、励起子拡散防止層17を設けることもできる。
【0066】
また、図1(d)のように、単層構成で素子を構成することも可能である。これは、高分子塗布などで利用される場合が多いが、低分子の真空蒸着によっても利用することは可能である。
【0067】
【化13】
Figure 2005036020
【0068】
本発明で示した高効率な発光素子は、省エネルギーや高輝度が必要な製品に応用が可能である。応用例としては表示装置・照明装置やプリンターの光源、液晶表示装置のバックライトなどが考えられる。表示装置としては、省エネルギーや高視認性・軽量なフラットパネルディスプレイが可能となる。また、プリンターの光源としては、現在広く用いられているレーザビームプリンタのレーザー光源部を、本発明の発光素子に置き換えることができる。独立にアドレスできる素子をアレイ上に配置し、感光ドラムに所望の露光を行うことで、画像形成する。本発明の素子を用いることで、装置体積を大幅に減少することができる。照明装置やバックライトに関しては、本発明による省エネルギー効果が期待できる。
【0069】
【実施例】
<実施例1−10>
上記式(A)に準じて、表10に示す化合物を合成した。これらの構造は、H−NMR(Bruker DPX−400 NMR)および元素分析(Vario EL CHNOS)によって同定した。例示化合物326と例示化合物335のH−NMRチャートをそれぞれ図2、図3に示す。元素分析に関しては、CHNの元素重量比の計算値に対し、0.5%以下の誤差でよく一致した。
【0070】
また、光励起による発光特性を測定した。結果を表10に示す。発光スペクトルは、日立測器社製F4500(励起波長380−450nm)を用いて測定した。測定はすべて粉末状態で行った。発光色は、黄橙色から赤発光であった。
【0071】
【表10】
Figure 2005036020
【0072】
それぞれ固体状態で強い発光が得られた。例示化合物101,102,335の発光スペクトルを図4に示した。
【0073】
<実施例11、12>
実施例1で合成した例示化合物101、実施例2で合成した例示化合物102を発光材料として用いて有機EL素子を作成した。
【0074】
素子構成として、図1(d)に示す有機層が1層の素子を使用した。ガラス基板(透明基板15)上に100nmのITO(透明電極14)をパターニングして、電極面積が3mmになるようにした。
【0075】
そのITO基板上に、以下の溶液を用いて、窒素雰囲気下で2000rpm、20秒間でスピンコートすることで、120nmの膜厚の有機膜(発光層12)を形成した。
クロロベンゼン:10g
ポリビニルカルバゾール(平均分子量9600):100mg
例示化合物101または例示化合物102:3.0mg
【0076】
この製膜後、この基板を真空蒸着チャンバーに装着して、以下のような構成の陰極(金属電極11)を形成した。
金属電極層1(15nm):AlLi合金(Li含有量1.8重量%)
金属電極層2(100nm):Al
【0077】
これらに金属電極11をマイナス、透明電極14をプラスにしてDC電圧を印加して素子特性を評価した。
【0078】
電圧電流特性は、良好な整流性を示した。発光スペクトルは、トプコン社製、スペクトル測定機SR1で測定した。発光は、それぞれ実施例1,2で得られたスペクトルより、10nm程度長波長化していた。14V印加時の発光効率を算出すると0.3lm/Wと0.5lm/Wであった。50時間通電発光させても安定した発光が得られた。
【0079】
<実施例13、14>
実施例1で合成した例示化合物101、実施例4で合成した例示化合物251を用いて、有機層がホール輸送層13、発光層12、電子輸送層16の3層からなる図1(b)に示す単ビットの有機EL素子を作成し、素子特性を計測した。
【0080】
透明基板15として無アルカリガラス基板を用い、この上に透明電極14として100nm厚の酸化インジウム(ITO)をスパッタ法にて形成し、直径2mmの大きさの電極にパターニングした。
【0081】
【化14】
Figure 2005036020
【0082】
この上にホール輸送層13として、上記構造式で表されるPEDOTとPSSからなる高分子膜溶液をスピンコート法にて膜厚30nm形成した。その上に例示化合物101、例示化合物251のそれぞれの1.0%クロロホルム溶液を2回スピンコートし、60℃のオーブン中で60分乾燥して、膜厚70nmの発光層12を得た。この発光層12は、銅金属配位化合物のみから形成されている。さらに電子輸送層16として、上記Bphenで表される化合物を、10−4Paの真空度で抵抗加熱蒸着を行い、膜厚40nmの有機膜を得た。
【0083】
この上に金属電極層11の下引き層として、フッ化カリウムKFを5nm配置した。さらに金属電極11として、100nmの膜厚のアルミニウムAl膜を蒸着し、陰極層を形成し有機EL素子を作成した。
【0084】
有機EL素子の特性は、電流電圧特性をヒューレッドパッカード社製の微小電流計4140Bで測定し、また発光輝度をトプコン社製BM7で測定した。本実施例の素子はいずれも良好な整流性を示した。
【0085】
電圧15V印加時に、本EL素子からの発光が確認された。発光波長ピークは595nm及び597nmであり、実施例1,4の光励起時の発光とほぼ同様の発光波長が確認された。このときの発光効率は、0.8lm/Wであり安定した発光が得られた。
【0086】
<実施例15>
真空蒸着法で有機層を形成した以外は実施例13,14と同様にして有機EL素子を作成した。但し、ホール輸送層13材料には化11に示したα−NPDを用い、発光層12には実施例6で合成した例示化合物326を用い、電子輸送層16には実施例13,14に用いたBPhenを用いた。それぞれ厚さは40nmである。
【0087】
実施例13,14と同様に電気光特性を測定した。10V印加時の発光波長ピークは610nmであり、実施例6の光励起時の発光とほぼ同様の発光波長が確認された。このときの発光効率は、0.6lm/Wであり安定した発光が得られた。
【0088】
【発明の効果】
以上説明の様に、本発明の発光材料は、高発光効率・高安定性・低コストであり、有機EL素子の発光材料に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光素子の一例を示す図である。
【図2】例示化合物326のH−NMRチャートである。
【図3】例示化合物335のH−NMRチャートである。
【図4】例示化合物101,102,335の発光スペクトルである。
【符号の説明】
11 金属電極
12 発光層
13 ホール輸送層
14 透明電極
15 透明電極
16 電子輸送層
17 励起子拡散防止層

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で示される部分構造式を有する金属配位化合物であることを特徴とする発光材料。
    Figure 2005036020
    [Cuは銅イオンである。
    配位子Aは、基本骨格を[2,2’]ビピリジニルとする2座配位子であり、該[2,2’]ビピリジニルが縮合環基または置換基を有しても良い。
    前記Cuに配位する原子PはPRで表されるフォスフィン化合物のリン原子である(前記PR中のRは、同じまたは異なる直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NH−に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い)。
    Cuに配位するXの原子は、ハロゲン原子、酸素原子、硫黄原子または窒素原子から選ばれる。
    前記PR中のRのいずれかが前記Xを含み、2座配位子を形成していてもよい。]
  2. 前記金属配位化合物が、電気的に中和された非イオン性化合物であることを特徴とする請求項1に記載の発光材料。
  3. 前記配位子Aが下記構造式から選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の発光材料。
    Figure 2005036020
    [但し、上記構造式は、基本構造を示しており、縮合環基または置換基を有しても良い。該置換基は、ハロゲン原子、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NR−(Rはアルキル基または、置換されても良い芳香環基)に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い。]
  4. 前記配位子Aが下記構造式であることを特徴とする請求項3に記載の発光材料。
    Figure 2005036020
    [R、R’は同じまたは異なる直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NH−に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い。また、R,R’のどちらか一方が水素原子であっても良い。]
  5. 前記Xは、マイナス1価の単座配位子であり、Cuに配位する原子は、ハロゲン原子、置換基を有しても良い芳香環基中の窒素原子、−ORの酸素原子、または−SR硫黄原子から選ばれる(前記−ORまたは−SR中のRは、直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、または、置換基を有しても良い芳香環基である。前記アルキル基のCH基は、−O−または−NH−に置換されても良く、また、H原子は芳香環基またはハロゲン原子に置換されても良い)ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光材料。
  6. 前記銅イオンがプラス1価であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発光材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の発光材料が発光層に含まれることを特徴とする発光素子。
  8. 前記発光層が前記発光材料100%の部分を含むことを特徴とする請求項7に記載の発光素子。
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