JP2005035870A - 低温焼成誘電体磁器及びその製造方法 - Google Patents

低温焼成誘電体磁器及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高いQ値を有し、他の誘電特性のバランスにも優れ、且つ銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能である誘電体磁器及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本誘電体磁器は、BaO・xTiO(3≦x≦5.7)で表される組成物及びこの組成物100部に対して0.1〜40部のZnOを含む熱処理粉末と、上記組成物及びZnOの合計100部に対して50部以下のSiO・B・ZnO系ガラス(転移点;450℃を超え、500℃以下)とを含む混合物が焼成されてなる。本誘電体磁器の製造方法は、900〜1200℃で熱処理することにより、上記組成物及びこの組成物100部に対して0.1〜40部のZnOを含む熱処理体を調製した後、熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、熱処理粉末と上記組成物及びZnOの合計100部に対して50部以下の上記ガラスとを混合した後、所定形状に成形し、850〜1000℃にて焼成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低温焼成誘電体磁器及びその製造方法に関する。更に詳しくは、高い無負荷Q値(以下、単に「Q値」ともいう。)を有し、他の誘電特性のバランスにも優れ、且つ銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能である低温焼成誘電体磁器及びその製造方法に関する。また、熱処理温度により、所望の誘電特性の変動を抑制し、且つ焼成温度を低くすることができる低温焼成誘電体磁器の製造方法に関する。
近年、通信情報量の増大に伴い、自動車通信、衛星通信、衛星放送等のマイクロ波帯域及びミリ波帯域を利用した各種の通信システムが急速に発展しつつあり、それに伴って多くの誘電体材料が開発されている。更には、製造コストの観点から、導電率が高く且つ安価な、銀、銅等の金属材料が導体として使用可能である誘電体材料が開発されており、これらは、共振器、LCフィルタ等の電子部品などとして使用されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。更に、このような誘電体材料としては、熱処理温度を高く設定することにより焼成温度を低下させることができるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−259319号公報 特開平9−301768号公報 特開平5−17213号公報
しかしながら、マイクロ波帯域及びミリ波帯域で使用される誘電体磁器は、使用周波数が高周波になるに従って誘電特性、特にQ値が小さくなる傾向にある。また、低温焼成を実現するためには、焼結助剤としてガラスフリットを添加する手法、原料粉末をサブミクロン以下の微粉とする手法、又はゾル−ゲル法等のケミカルプロセスを用いる方法等が挙げられるが、これらの場合においてもQ値が小さくなる傾向にある。更に、このような誘電体磁器が用いられる電子部品においては、電子部品の種類、形態等に応じて必要とされる誘電特性が異なる場合がある。そのため、実用上十分な、比誘電率(以下、「ε」ともいう。)及び共振周波数の温度係数(以下「τ」ともいう。)等の誘電特性を維持しつつもQ値が高い誘電体磁器が求められている。更に、低温焼成した際に、Q値、比誘電率(以下、「ε」ともいう。)及び共振周波数の温度係数(以下「τ」ともいう。)等の誘電特性の変動が小さく、且つ性能バランスに優れる誘電体磁器、更には、Q値が高く、且つε及びτの性能バランスに優れる誘電体磁器が求められている。
本発明は、上記問題点を解決するものであり、高いQ値を有し、他の誘電特性のバランスにも優れ、且つ銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能である低温焼成誘電体磁器及びその製造方法を提供することを目的とする。また、熱処理温度により、所望の誘電特性の変動を抑制し、且つ焼成温度を低くすることができる低温焼成誘電体磁器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
(2)BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
(3)BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
(4)BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
(5)900〜1200℃にて熱処理することにより、BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理体を調製し、その後、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、該熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下の、ガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であるSiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、所定形状に成形し、次いで、850〜1000℃にて焼成することを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(6)900〜1200℃にて熱処理することにより、BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理体を調製し、その後、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、該熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下の、ガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であるSiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、所定形状に成形し、次いで、850〜1000℃にて焼成することを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(7)上記SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いる上記(5)又は上記(6)に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(8)BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する混合物を熱処理して熱処理体を調製し、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、該熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して、0質量部を超えて且つ50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスとを混合して混合粉末とし、該混合粉末を所定形状に成形して成形体とし、該成形体を焼成する低温焼成誘電体磁器の製造方法であって、
上記熱処理の温度を調整することによって、低温焼成誘電体磁器の誘電特性の変動を抑制し、且つ上記焼成の温度を下げることを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(9)上記熱処理の温度の調整は、該熱処理の温度を低く設定することである上記(8)に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(10)上記混合物が、更に上記組成物100質量部に対して20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有し、且つ上記SiO・B・ZnO系ガラスを、上記組成物と、上記ZnOと、上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種との合計100質量部に対して、0質量部を超えて且つ50質量部以下混合する上記(8)又は上記(9)に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(11)上記熱処理の温度が830〜1000℃であり、且つ上記焼成の温度が850〜930℃である上記(10)に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
(12)上記SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いる上記(10)又は上記(11)に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
本発明の第1観点に係る低温焼成誘電体磁器及び本発明の第2観点に係る低温焼成誘電体磁器によれば、高いQ値を有し、他の誘電特性のバランスにも優れ、且つ銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能であるため、マイクロ波帯域及びミリ波帯域において使用される各種電子部品分野に好適に利用することができる。
本発明の第3観点に係る低温焼成誘電体磁器及び本発明の第4観点に係る低温焼成誘電体磁器によれば、高いQ値を有し、他の誘電特性のバランスにも優れ、且つ銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能であり、更には、各SiO・B・ZnO系ガラスの添加量により所定の誘電特性のみが所望の大きさに調整された低温焼成誘電体磁器となる。このため、マイクロ波帯域及びミリ波帯域において使用される各種電子部品分野にて広範に最適な誘電特性のものを適用できる。
本発明の第1観点に係る低温焼成誘電体磁器の製造方法及び本発明の第2観点に係る低温焼成誘電体磁器の製造方法によれば、高いQ値を有し、他の誘電特性のバランスにも優れ、且つ銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能である低温焼成誘電体磁器を容易に製造できる。
SiO・B・ZnO系ガラスとして、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いる場合は、各SiO・B・ZnO系ガラスの添加量により所定の誘電特性のみが所望の大きさに調整された低温焼成誘電体磁器を得ることができる。このため、マイクロ波帯域及びミリ波帯域において使用される各種電子部品分野にて広範に最適な誘電特性のものを製造できる。
本発明の第3観点に係る低温焼成誘電体磁器の製造方法によれば、熱処理温度を調整することにより、所望の誘電特性の変動を抑制でき、且つ焼成温度を低くすることができるため、銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能となり、所望の誘電特性に優れる低温焼成誘電体磁器をエネルギー的に有利に且つ容易に製造することができる。
また、熱処理温度を低く設定した場合には、所望の誘電特性に優れる低温焼成誘電体磁器をよりエネルギー的に有利に且つ容易に製造することができる。
更に、熱処理されて熱処理体となる混合物に特定の酸化物を含有させた場合には、低温焼成誘電体磁器の焼結性等を向上させることができる。
また、熱処理温度を830〜1000℃、焼成温度を850〜930℃とした場合、所望の誘電特性に優れる低温焼成誘電体磁器をよりエネルギー的に有利に且つ容易に製造することができる。
更に、SiO・B・ZnO系ガラスとして、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いる場合は、各SiO・B・ZnO系ガラスの添加量により所定の誘電特性のみが所望の大きさに調整された低温焼成誘電体磁器を得ることができる。このため、マイクロ波帯域及びミリ波帯域において使用される各種電子部品分野にて広範に最適な誘電特性のものを製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
[1]低温焼成誘電体磁器
本第1観点に係る低温焼成誘電体磁器(以下、単に「誘電体磁器」ともいう)は、BaO・xTiOで表される組成物及びZnOを含有する熱処理粉末と、組成物及びZnOの合計量に対して所定割合となるSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移点が所定範囲であることを特徴とする。
本発明の第2観点に係る誘電体磁器は、BaO・xTiOで表される組成物、ZnO、並びに、Ta、MnO及びWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理粉末と、組成物、ZnO、並びに、Ta、MnO及びWOのうちの少なくとも1種の合計量に対して所定割合となるSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移点が所定範囲であることを特徴とする。
本第1観点に係る誘電体磁器の上記「熱処理粉末」は、BaO・xTiOで表される組成物及びZnOを含有する。
本第1観点に係る誘電体磁器の上記「BaO・xTiO」で表される組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)における上記「x」は3.0≦x≦5.7であり、好ましくは3.0≦x≦5.0、より好ましくは3.5≦x≦4.5である。このxが3.0未満又は5.7を超える場合、Q値が低下する。
本第1観点に係る誘電体磁器の上記「ZnO」は、SiO・B・ZnO系ガラスの含有量が少量であっても低温焼成を可能とするために含有されるものである。このZnOの含有量は、上記組成物100質量部に対して0.1〜40質量部であり、好ましくは5〜35質量部、より好ましくは10〜30質量部である。この含有量が0.1〜40質量部である場合、Q値を低下させることなく、低温焼成することができる。
本第2観点に係る誘電体磁器の上記「熱処理粉末」は、BaO・xTiOで表される組成物、ZnO並びにTa、MnO及びWOのうちの少なくとも1種を含有する。
本第1観点に係る誘電体磁器の上記「組成物」及び上記「ZnO」については、前記の説明をそのまま適用できる。
上記「Ta」が含まれる場合、この含有量は前記組成物100質量部に対して20質量部以下であり、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。尚、この配合量の下限値は、通常0.1質量部である。20質量部以下のTaを含有する場合、Q値を低下させることなく、低温焼成することができる。
上記「MnO」が含まれる場合、この含有量は前記組成物100質量部に対して5質量部以下であり、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。尚、この配合量の下限値は、通常0.1質量部である。5質量部以下のMnOを含有する場合、焼結性に優れ、十分な緻密度を有する誘電体磁器とすることができる。
上記「WO」が含まれる場合、この含有量は前記組成物100質量部に対して5質量部以下であり、好ましくは4質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。尚、この配合量の下限値は、通常0.1質量部である。5質量部以下のWOを含有する場合、Q値をより向上させることができる。
また、本第1観点に係る誘電体磁器及び本第2観点に係る誘電体磁器においては、本発明の効果を損なわない範囲内で、熱処理粉体に他の酸化物が含まれていてもよい。この酸化物としては、例えば、SnO、MgO、SrO、ZrO等が挙げられる。
この熱処理粉末の平均粒径は、1〜3μmであることが好ましく、より好ましくは1〜2.5μm、更に好ましくは1〜2μmである。この平均粒径が1〜3μmである場合、より低温での焼成が可能であり、誘電特性のバランスに優れ、且つ緻密な誘電体磁器となる。
この熱処理粉末の調製方法は特に限定されず、例えば、この熱処理粉末が所定の組成となるように、所定の各成分を含む原料を用いて調合し、熱処理して得られる。この原料としては、例えば、所定の元素の酸化物、炭酸塩、水酸化物等の粉末、更にはその元素を含む有機金属化合物等の液状物などを挙げることができる。
本第1観点に係る誘電体磁器及び本第2観点に係る誘電体磁器の上記「SiO・B・ZnO系ガラス」(以下、単に「ガラス」ともいう)は、少なくともSi、B及びZnを含有するガラスであり、低温焼成において緻密な焼結体を得るために混合されるものである。
このガラスのガラス転移点は、450℃を超え、500℃以下である。このガラス転移点が450℃以下の場合、配線層に用いられる銀系導体などの金属材料との同時焼成時に、配線表面にガラス浮きが発生してハンダ濡れ性が低下し易くなるため好ましくない。一方、500℃を超える場合、十分に緻密な焼結体を得るためには、銀の融点を超える高い温度で焼成する必要があるため好ましくない。尚、このガラス転移点は示差熱分析(DTA)で測定したものである。
また、このガラスにおけるSiOの含有割合は、SiO、B及びZnOの合計を100質量%とした場合に、5〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜35質量%、更に好ましくは10〜30質量%である。この含有割合が5〜40質量%である場合、εが大幅に低下するのを防ぐことができる。
の含有割合は、10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜35質量%、更に好ましくは10〜30質量%である。この含有割合が10〜40質量%である場合、Q値が大幅に低下するのを防ぐことができる。
ZnOの含有割合は、30〜65質量%であることが好ましく、より好ましくは35〜60質量%、更に好ましくは40〜55質量%である。この含有割合が30〜65質量%である場合、Q値を低下させることなく低温焼成することができる。
更に、このガラスを100質量%とした場合に、SiO、B及びZnOの含有割合の合計は、60〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは65〜95質量%、更に好ましくは70〜90質量%である。この含有割合が60〜95質量%である場合、誘電特性を低下させることなく低温焼成することができる。
また、このガラスには、前記SiO、B及びZnO以外に他の金属元素の酸化物が含有されていてもよい。他の金属元素としては、例えば、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素等が挙げられる。これらは、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。なかでも、LiO、NaO及びKO等のアルカリ金属元素の酸化物が含まれている場合、誘電特性を低下させることなく、焼結性を向上させることができるため好ましい。
アルカリ金属元素の酸化物が含まれる場合、この含有割合はガラスを100質量%とした場合に、0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜10質量%、更に好ましくは4〜10質量%である。
また、このガラスには、PbOが含有されていないことが好ましい。PbOが含まれる場合、低温における焼成を促進させることができるが、環境保護の観点から含有しないことが好ましい。
更に、このガラスの形態は限定されないが、例えば、粉末とすることができる。この場合、その中心粒径は、1〜3μmであることが好ましく、より好ましくは1〜2.5μm、更に好ましくは1〜2μmである。この中心粒径が1〜3μmである場合、より低温での焼成が可能であり、誘電特性のバランスに優れ、且つ緻密な誘電体磁器となる。
本第1観点に係る誘電体磁器及び本第2観点に係る誘電体磁器では、上記ガラスは、1種のみを用いてもよいが、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いることができる。ガラスを2種以上用いた場合は誘電特性等のうちの所望の特性の任意に調節することが可能となる。即ち、例えば、ガラスの組成(Si、B及びZn以外の元素の選択)及び組成割合(各元素の含有量の調節)を選択して用いること、及び、その配合量を変化させることにより調節できる。特にガラスは、単独で用いた場合に各々異なる誘電特性が発揮される誘電体磁器が得られる2種以上のガラスを組み合わせて用いることが好ましい。
ガラスの含有量は、前記組成物及びZnOの合計100質量部、又は前記組成物、ZnO、並びにTa、MnO及びWOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下であり、好ましくは5〜35質量部、より好ましくは7〜30質量部である。尚、この含有量の下限値は、通常1質量部である。この含有量が50質量部以下の場合、低温での焼成が可能であり、高いQ値を有し、且つ他の誘電特性のバランスにも優れる誘電体磁器とすることができる。
本第3観点に係る誘電体磁器は、SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移温度が限定されず、且つ、このガラスは組成割合又は組成の異なる2種以上であること以外は、前記本第1観点に係る誘電体磁器と同様である。但し、このガラスのガラス転移点は、特に限定されないが、450℃を超え、500℃以下であることが好ましい。このガラス転移点が450℃以下の場合、配線層に用いられる銀系導体、銅系導体などの金属材料との同時焼成時に、配線表面にガラス浮きが発生してハンダ濡れ性が低下することがある。一方、500℃を超える場合、十分に緻密な焼結体を得るためには、銀の融点を超える高い温度で焼成する必要があり、銀配線との同時焼成が困難となることがある。尚、このガラス転移点は示差熱分析(DTA)で測定したものである。
また、本第4観点に係る誘電体磁器は、SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移温度が限定されず、且つ、このガラスは組成割合又は組成の異なる2種以上であること以外は、前記本第2観点に係る誘電体磁器と同様である。但し、ガラス転移点は、上記第3観点に係る誘電体磁器におけると同様な理由から、450℃を超え、500℃以下であることが好ましい。
本第1〜4観点に係る誘電体磁器は、後記実施例と同様にして測定した際のQ値(f・Q)を3000GHz以上、特に4000〜8000GHz、更には4500〜8000GHzとすることができる。また、これらの誘電体磁器は、後記実施例と同様にして測定した際のεを15以上、特に17〜32、更には20〜32とすることができる。更に、これらの誘電体磁器は、後記実施例と同様にして測定した際のτの絶対値を30ppm/℃以下、特に25ppm/℃以下、更には20ppm/℃以下とすることができる。
更に、f・Qを3000GHz以上、εを15以上、且つτの絶対値を30ppm/℃以下、特にf・Qを4000〜8000GHz、εを17〜32、且つτの絶対値を25ppm/℃以下、更にはf・Qを4500〜8000GHz、εを20〜32、且つτの絶対値を20ppm/℃以下とすることができる。
これらの誘電体磁器は、マイクロ波帯域及びミリ波帯域において使用される各種電子部品として利用することができる。この各種電子部品としては、共振器、LCデバイス、LCフィルタ、カプラ、デュプレクサ、ダイプレクサ、ダイオード、誘電体アンテナ及びセラミックコンデンサ等の個別部品類などが挙げられる。更には、汎用基板、各種機能部品が埋め込まれた機能基板(LTCC多層デバイス等)などの基板類、MPU及びSAW等のパッケージ類、これら個別部品類、基板類及びパッケージ類の少なくともいずれかを備えるモジュール類等が挙げられる。また、これらの電子部品は、各種のマイクロ波帯域及び/又はミリ波帯域の電波を利用する移動体通信機器、移動体通信基地局機器、衛星通信機器、衛星通信基地局機器、衛星放送機器、無線LAN機器、及びBluetooth(登録商標)用機器等に利用することができる。
[2]低温焼成誘電体磁器の製造方法
本第1〜4観点に係る誘電体磁器の製造方法は特に限定されないが、例えば、後述する本発明の製造方法により製造することができる。更に、その他にも以下の2つの方法が挙げられる。
即ち、一方の方法は、900〜1200℃にて熱処理することにより、BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理体を調製し、その後、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、該熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下の、組成割合又は組成の異なる2種以上SiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、所定形状に成形し、次いで、850〜1000℃にて焼成することを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法である。即ち、SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移温度が限定されず、且つ、このガラスは組成割合又は組成の異なる2種以上であること以外は、後述する本第1観点に係る製造方法と同様である。但し、ガラス転移点は、特に限定されないが、後述のように第1観点に係る誘電体磁器におけると同様な理由から、450℃を超え、500℃以下であることが好ましい。
更に、他方の方法は、900〜1200℃にて熱処理することにより、BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理体を調製し、その後、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、該熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下の、組成割合又は組成の異なる2種以上のSiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、所定形状に成形し、次いで、850〜1000℃にて焼成することを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法である。即ち、SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移温度が限定されず、且つ、このガラスは組成割合又は組成の異なる2種以上であること以外は、後述する本第2観点に係る製造方法と同様である。但し、ガラス転移点は、特に限定されないが、後述のように第2観点に係る誘電体磁器におけると同様な理由から、450℃を超え、500℃以下であることが好ましい。
以下、本発明の製造方法について説明する。
本第1観点に係る製造方法は、熱処理によりBaO・xTiOで表される組成物及びZnOを含有する熱処理体を調製し、その後、熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、熱処理粉末と、組成物及びZnOの合計量に対して所定割合のガラス転移点が所定範囲であるSiO・B・ZnO系ガラスと、を混合し、その後、得られた混合物を所定形状に成形し、次いで、成形体を焼成することを特徴とする。
また、本第2観点に係る製造方法は、熱処理によりBaO・xTiOで表される組成物、ZnO、並びに、Ta、MnO及びWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理体を調製し、その後、熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、熱処理粉末と、組成物、ZnO、並びにTa、MnO及びWOの合計量に対して所定割合のガラス転移点が所定範囲であるSiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、得られた混合物を所定形状に成形し、次いで、成形体を焼成することを特徴とする。
本第1観点に係る製造方法における上記「熱処理体」は、本第1観点に係る誘電体磁器における熱処理体をそのまま適用できる。また、本第2観点に係る製造方法における上記「熱処理体」は、本第2観点に係る誘電体磁器における熱処理体をそのまま適用できる。
また、各々の熱処理体の調製方法は特に限定されず、例えば、熱処理体が所定の組成となるように、所定の各成分を含む原料を調合して得られた混合物を熱処理して調製される。上記原料としては、例えば、所定の元素の酸化物、炭酸塩、水酸化物等の粉末、更にはその元素を含む有機金属化合物等の液状物などを挙げることができる。
本第1観点及び本第2観点に係る製造方法における上記「熱処理」の温度は、900〜1200℃であり、好ましくは900〜1100℃、より好ましくは950〜1050℃である。この温度が900〜1200℃である場合、Q値等の誘電特性に優れ、緻密度の高い誘電体磁器を製造できる。また、この熱処理の時間は、通常、1〜4時間、特に2〜3時間である。
本第1観点に係る製造方法における上記「熱処理粉末」は、本第1観点に係る誘電体磁器における熱処理体をそのまま適用できる。また、本第2観点に係る製造方法における上記「熱処理粉末」は、本第2観点に係る誘電体磁器における熱処理体をそのまま適用できる。
本第1及び第2観点に係る製造方法における上記「SiO・B・ZnO系ガラス」は前記本第1観点及び第2観点に係る誘電体磁器におけるSiO・B・ZnO系ガラスを各々そのまま適用できる。また、熱処理粉末との混合手段、及び得られる混合物の所定形状への成形手段は特に限定されず、公知の方法を利用することができる。このガラスにおけるガラス転移温度、各成分の含有割合及び配合量については、前記の説明をそのまま適用できる。
更に、本第1観点及び第2観点に係る製造方法では、このガラスは1種のみを用いてもよいが、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いることができる。2種以上を用いることで誘電体磁器の諸特性、特に誘電特性を調整でき、更には、誘電特性のうちの所望の特性を任意に調節することが可能となる。
即ち、例えば、ガラスの組成(Si、B及びZn以外の元素の選択)及び組成割合(各元素の含有量の調節)を選択して用いること、及び、その配合量を変化させることにより調節できる。特にガラスは、単独で用いた場合に各々異なる誘電特性が発揮される誘電体磁器が得られる2種以上のガラスを組み合わせて用いることが好ましい。例えば、εr及びf・Qは同程度であるが、τfが大きくなるガラスと、τfが小さくなるガラスとの2種を用い、この2種のガラスの割合を変化させることで所望のτfを得ることができる。
本第1観点に係る製造方法及び本第2観点に係る製造方法の上記「焼成」における焼成温度は、850〜1000℃であり、好ましくは900〜1000℃、より好ましくは900〜950℃である。この焼成温度が850〜1000℃である場合、誘電特性のバランスに優れ、且つ、緻密な誘電体磁器を製造できる。また、この焼成時間は、通常、0.5〜3時間、特に1〜2時間である。
本第3観点に係る製造方法は、BaO・xTiOで表される組成物及びZnOを含有する混合物を熱処理して熱処理体を調製し、その後、熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、熱処理粉末と、組成物及びZnOの合計量に対して、所定割合のSiO・B・ZnO系ガラスとを混合して混合粉末とし、該混合粉末を所定形状に成形して成形体とし、成形体を焼成する製造方法であって、熱処理の温度を調整することによって、誘電体磁器の誘電特性の変動を抑制し、且つ焼成の温度を下げることを特徴とする。
上記「熱処理体」は、前記第1観点及び第2観点に係る製造方法と同様である。また、この熱処理体は、組成物及びZnOに加えて、Ta、MnO及びWOのうちの少なくとも1種を更に含有していてもよい。
上記「Ta」が含まれる場合、この含有量は組成物100質量部に対して、0質量部を超えて且つ20質量部以下であり、好ましくは1〜15質量部、より好ましくは1〜10質量部である。尚、この含有量の下限値は、通常0.1質量部である。20質量部以下のTaを含有する場合、誘電体磁器におけるQ値を低下させることなく、低温焼成することができる。
上記「MnO」が含まれる場合、この含有量は組成物100質量部に対して、0質量部を超えて且つ5質量部以下であり、好ましくは0.1〜3質量部、より好ましくは0.1〜2質量部である。尚、この含有量の下限値は、通常0.1質量部である。5質量部以下のMnOを含有する場合、焼結性に優れ、十分に緻密な誘電体磁器とすることができる。
上記「WO」が含まれる場合、この含有量は組成物100質量部に対して、0質量部を超えて且つ5質量部以下であり、好ましくは0.1〜4質量部、より好ましくは0.1〜3質量部である。尚、この含有量の下限値は、通常0.1質量部である。5質量部以下のWOを含有する場合、誘電体磁器におけるQ値をより向上させることができる。
この混合物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、上記以外の他の酸化物を更に含有していてもよい。この酸化物としては、例えば、SnO、MgO、SrO、ZrO等が挙げられる。
また、熱処理体の調製方法は特に限定されず、例えば、熱処理体が所定の組成となるように、所定の各成分を含む原料を調合して得られた混合物を熱処理して調製される。上記原料としては、例えば、所定の元素の酸化物、炭酸塩、水酸化物等の粉末、更にはその元素を含む有機金属化合物等の液状物などを挙げることができる。
更に、上記「熱処理粉末」は、前記第1観点及び第2観点に係る製造方法と同様である。
上記「SiO・B・ZnO系ガラス」は、少なくともSi、B及びZnを含有するガラスであり、緻密な焼結体を低温での焼成により得るために混合される。
このガラスにおけるSiOの含有割合は、SiO、B及びZnOの合計を100質量%とした場合に、5〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜35質量%、更に好ましくは10〜30質量%である。この含有割合が5〜40質量%である場合、εrが大幅に低下するのを防ぐことができる。
の含有割合は、10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜35質量%、更に好ましくは10〜30質量%である。この含有割合が10〜40質量%である場合、Q値が大幅に低下するのを防ぐことができる。
ZnOの含有割合は、30〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは35〜65質量%、更に好ましくは40〜65質量%である。この含有割合が30〜70質量%である場合、Q値を低下させることなく低温焼成することができる。
更に、ガラスを100質量%とした場合に、SiO、B及びZnOの含有割合の合計は、60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上である。この含有割合が60質量%以上である場合、誘電特性を低下させることなく、低温焼成することができる。
また、このガラスには、前記SiO、B及びZnO以外に、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素等の他の金属元素の酸化物が含有されていてもよい。これらは、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。なかでも、LiO、NaO及びKO等のアルカリ金属元素の酸化物が含まれている場合、誘電特性を低下させることなく、焼結性を向上させることができるため好ましい。
アルカリ金属元素の酸化物が含まれる場合、この含有割合はガラスを100質量%とした場合に、0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜10質量%、更に好ましくは4〜10質量%である。
また、このガラスには、PbOが含有されていないことが好ましい。PbOが含まれる場合、低温における焼成を促進させることができるが、環境保護の観点から含有しないことが好ましい。
このガラスのガラス転移点は、450℃を超え、500℃以下であることが好ましい。このガラス転移点が450℃以下の場合、配線層に用いられる銀系導体、銅系導体などの金属材料との同時焼成時に、配線表面にガラス浮きが発生してハンダ濡れ性が低下することがある。一方、500℃を超える場合、十分に緻密な焼結体を得るためには、銀の融点を超える高い温度で焼成する必要があり、銀配線との同時焼成が困難となることがある。尚、このガラス転移点は示差熱分析(DTA)で測定したものである。
また、このガラスの中心粒径は、1〜3μmであることが好ましく、より好ましくは1〜2.5μm、更に好ましくは1〜2μmである。この中心粒径が1〜3μmである場合、より低温での焼成が可能であり、誘電特性のバランスに優れ、且つ緻密な誘電体磁器を製造できる。
更に、本第3観点に係る製造方法では、ガラスは1種のみを用いてもよいが、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いることができる。2種以上を用いることで誘電体磁器の諸特性、特に誘電特性を調整でき、更には、誘電特性のうちの所望の特性を任意に調節することが可能となる。
即ち、例えば、ガラスの組成(Si、B及びZn以外の元素の選択)及び組成割合(各元素の含有量の調節)を選択して用いること、及び、その配合量を変化させることにより調節できる。特にガラスは、単独で用いた場合に各々異なる誘電特性が発揮される誘電体磁器が得られる2種以上のガラスを組み合わせて用いることが好ましい。例えば、εr及びf・Qは同程度であるが、τfが大きくなるガラスと、τfが小さくなるガラスとの2種を用い、この2種のガラスの割合を変化させることで所望のτfを得ることができる。
ガラスの配合量は、前記組成物及びZnOの合計100質量部、又は前記組成物、ZnO、並びにTa、MnO及びWOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して、0質量部を超えて且つ50質量部以下であり、好ましくは5〜35質量部、より好ましくは7〜30質量部である。尚、この配合量の下限値は、通常0.1質量部である。この配合量が50質量部以下の場合、低温での焼成が可能であり、高いQ値を有し、且つ他の誘電特性のバランスにも優れる誘電体磁器を得ることができる。
このガラスと前記熱処理粉末との混合手段、及び得られる混合物の所定形状への成形手段は特に限定されず、公知の方法を利用することができる。
また、本第3観点に係る製造方法においては、熱処理温度を調整することによって、誘電体磁器の誘電特性の変動を抑制し、且つ焼成温度を下げることができる。
上記「誘電体磁器の誘電特性の変動」とは、熱処理温度を調整した際に生じる誘電特性の変動、特には性能の低下、即ち、εr、f・Q及びτfのうちの少なくとも1種の変動、特に個々の性能の低下を意味する。特に、この誘電特性の変動は、εrの変動とすることができる。
上記「熱処理温度」は、830〜1200℃であることが好ましく、より好ましくは830〜1000℃、更に好ましくは830〜950℃である。この熱処理温度が830〜1200℃である場合、誘電特性のバランスに優れ、緻密度の高い誘電体磁器が得られる。この熱処理時間は、通常、1〜4時間、特に2〜3時間である。
上記「焼成温度」は、850〜1000℃であることが好ましく、より好ましくは850〜950℃、更に好ましくは850〜930℃、特に好ましくは850〜900℃である。この温度が850〜1000℃である場合、誘電特性のバランスに優れ、緻密度の高い誘電体磁器を製造できる。この焼成時間は、通常、0.5〜3時間、特に1〜2時間である。
また、本第3観点に係る製造方法における熱処理温度の調整は、熱処理温度を低く設定することとすることができる。この場合、所望の誘電特性に優れる誘電体磁器をよりエネルギー的に有利に且つ容易に製造することができる。
例えば、熱処理温度を830〜1000℃(特に830〜950℃)に調整することで、熱処理温度が1100℃以上、且つ焼成温度が950〜1000℃で製造した場合の誘電体磁器と同等の誘電特性を有する誘電体磁器を、850〜930℃(特に850〜900℃)という低温の焼成温度で製造することができる。更には、上記温度よりも高い熱処理温度、且つ上記温度よりも低い焼成温度(例えば、熱処理温度;1100〜1200℃、焼成温度;850〜930℃)で製造される誘電体磁器よりも誘電特性、特にεrに優れるものが製造できる。
このため、本第3観点に係る製造方法によれば、熱処理温度を調整することにより、所望の誘電特性の変動を抑制でき、且つ焼成温度を低くすることができるため、銀、銅等の導電率の高い導体との同時焼成が可能となり、所望の誘電特性に優れる誘電体磁器をエネルギー的に有利に且つ容易に製造することができる。
更に、本第3観点に係る製造方法においては、上記焼成温度を一定にし、上記熱処理温度を調整することにより、誘電体磁器の誘電特性を調整することもできる。具体的には、Q値を維持したまま、εr及びτfを変動させることができる。
Q値については、熱処理温度以外の条件を一定とした場合に、Q値と測定時の共振周波数(f)との積(f・Q)のばらつきを±10%以内、特に±7%以内、更には±5%以内に抑えることができる。また、εr及びτfの絶対値は、熱処理温度を低くすると大きくなり、熱処理温度を高くすると小さくなる傾向にある。そのため、本第3観点に係る製造方法においては、εrと、τfとの性能バランスを考慮して誘電特性を調整することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実験例1〜28
(1)低温焼成誘電体磁器の調製
BaCO粉末(純度;99.9%)、TiO粉末(純度;99.9%)、ZnO粉末(純度;99.9%)、Ta粉末(純度;99.9%)、MnO粉末(純度;99.9%)及びWO粉末(純度;99.9%)を原料とし、BaO・xTiOのx値、並びにZnO、Ta、MnO及びWOの含有量(単位;質量部、但し、上記BaO・xTiO100質量部に対する、上記ZnO、Ta、MnO及びWOの各々の質量である。)が表1のようになる配合で、ミキサにより20〜30分間乾式混合した後、振動ミルにより粉砕した。玉石としてはアルミナボールを使用し、粉砕時間は4時間とした。
その後、得られた混合物を、大気雰囲気下、850〜1200℃で2時間熱処理して熱処理体を調製し、次いで、ボールミルにより粉砕して熱処理粉末(平均粒径;2μm)とし、この熱処理粉末に、表2に示す各SiO・B・ZnO系ガラス粉末と、適量の有機バインダとを加え、ボールミルにより湿式混合し、その後、凍結乾燥機を用いて乾燥させ、造粒した。尚、表2の「ガラスの成分」欄における括弧内の値は、SiO、B及びZnOの合計を100質量%とした場合のそれぞれの含有割合を示す。また、配合したガラス粉末の種類及び配合量を表3及び表4に示した。
次いで、得られた造粒粉をプレス機(成形圧力;98MPa)によって、直径19mm、高さ8mmの円柱状の成形体に成形し、その後、大気雰囲気下、880〜950℃の温度で2時間焼成して、誘電体磁器を調製した。
Figure 2005035870
Figure 2005035870
Figure 2005035870
Figure 2005035870
(2)誘電体磁器の評価
上記(1)で得られた誘電体磁器について平行導体板型誘電体共振器法により、測定周波数1〜5GHzにおける、ε、Q値及びτ(温度範囲;25〜80℃)を測定した。その結果を表3及び表4に併記する。尚、Q値は、測定時の共振周波数(f)とQ値の測定値との積(f・Q)で表した。
また、実験例10〜15における熱処理温度と各誘電特性との関係を示すグラフを図1〜3に示した。更に、実験例14〜21における熱処理温度と、焼成温度と、各誘電特性との関係を示すグラフを図4〜6に示した。
更に、実験例22〜28におけるガラスNo.2とガラスNo.3との配合量と、各誘電特性との関係を示すグラフを図7に示した。
(3)実験例の効果
表3によれば、ガラスの種類及び配合量を変化させた実験例1〜9の誘電体磁器は、880〜950℃の低温で焼成することができ、εが20.3〜28.8であり、f・Qが4632〜7012GHzであり、且つτが−13.6〜26.8ppm/℃であった。これらのことから、特定のガラスを本発明の範囲内で使用すれば、低温で焼成することが可能であり、且つQ値が高く、他の誘電特性のバランスにも優れる誘電体磁器が得られることが分かった。
また、表3及び図1〜3によれば、熱処理温度を変化させた実験例10〜14の誘電体磁器は、εが18.1〜26.3であり、熱処理温度が低くなるとこの値が大きくなる傾向にあった(図1参照)。更に、f・Qが4635〜4938GHz(ばらつき;±3.5%以内)であり、熱処理温度による変動はほとんどなかった(図2参照)。また、τが7.6〜31.4ppm/℃であり、熱処理温度が低くなると、絶対値が小さくなる傾向にあった(図3参照)。これらのことから、熱処理温度により誘電体磁器の誘電特性が変動することが分かった。特に、ε及びτの変動が大きく、Q値はあまり変動しないことが分かった。
また、表3及び図4〜6によれば、熱処理温度が1100〜1200℃、焼成温度が950℃である実験例20及び21の誘電体磁器では、εは24.4〜25.4、f・Qは4794〜4950GHz、且つτは12.0〜14.7ppm/℃であるが、この焼成温度をより低温の900℃とした実験例14及び15の誘電体磁器では、εは18.1〜18.7、f・Qは4866〜4938GHz、且つτは7.6〜18.8ppm/℃であった。熱処理温度の高い場合は、このように焼成温度を低くすると、εは低下してしまい、f・Qはあまり変動せず、τがやや変動することが分かる。
しかし、意外にも、熱処理温度を低く設定した実験例16〜18(熱処理温度;850〜950℃)及び実験例19(熱処理温度;985℃)の誘電体磁器では、焼成温度が880(実験例16〜18)〜900℃(実験例19)と低くても、εが23.7〜25.4と高く、f・Qが4694〜4892GHz、且つτが26.8〜31.8ppm/℃であり、実験例20及び21の誘電体磁器と同等の誘電特性を有していることが分かった。これらのことから、熱処理温度を調整、特に低く設定することで、低温焼成による誘電特性の変動を抑制でき、実用上十分な誘電特性、特にε及びQ値を維持したまま、より低温での焼成が可能となることが分かった。
更に、図7によれば、異なる2種のガラスを用いることで所望の誘電特性のみを制御できることが分かる。即ち、単独で用いた場合に各々εr及びf・Qはほぼ程度の大きさになるが、一方はτfが小さくなるガラスNo.2と、他方はτfが大きくなるガラスNo.3とを併用し、その配合量を変化させた。その結果、得られた誘電体磁器のτfは−3.6〜18.8までほぼ比例的に変化させることができることが分かる。即ち、求める所望の誘電特性のみをコントロールできている。また、この調整方法を用いることで、使用態様に応じた最適な大きさの各誘電特性を得ることができることが分かる。
尚、本発明においては、上記の具体的な実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本発明は、マイクロ波帯域及びミリ波帯域において使用される共振器、LCフィルタ、カプラ、誘電体アンテナ等の各種電子部品分野に幅広く利用することができる。
実験例10〜15における熱処理温度とεとの関係を示すグラフである。 実験例10〜15における熱処理温度とf・Qとの関係を示すグラフである。 実験例10〜15における熱処理温度とτとの関係を示すグラフである。 実験例14〜21における熱処理温度と、焼成温度と、εとの関係を示すグラフである。 実験例14〜21における熱処理温度と、焼成温度と、f・Qとの関係を示すグラフである。 実験例14〜21における熱処理温度と、焼成温度と、τとの関係を示すグラフである。 実験例22〜28における2種のガラスの配合量と、各誘電特性との関係を示すグラフである。

Claims (12)

  1. BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
  2. BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスのガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
  3. BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
  4. BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスと、を含む混合物が焼成されてなり、該SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上であることを特徴とする低温焼成誘電体磁器。
  5. 900〜1200℃にて熱処理することにより、BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する熱処理体を調製し、その後、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、該熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して50質量部以下の、ガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であるSiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、所定形状に成形し、次いで、850〜1000℃にて焼成することを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  6. 900〜1200℃にて熱処理することにより、BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物、該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnO、並びに該組成物100質量部に対して、20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有する熱処理体を調製し、その後、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、次いで、該熱処理粉末と、上記組成物、上記ZnO、並びに上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種の合計100質量部に対して50質量部以下の、ガラス転移点が450℃を超え、500℃以下であるSiO・B・ZnO系ガラスとを混合し、その後、所定形状に成形し、次いで、850〜1000℃にて焼成することを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  7. 上記SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いる請求項5又は6に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  8. BaO・xTiO(但し、3.0≦x≦5.7)で表される組成物及び該組成物100質量部に対して0.1〜40質量部のZnOを含有する混合物を熱処理して熱処理体を調製し、該熱処理体を粉砕して熱処理粉末とし、該熱処理粉末と、上記組成物及び上記ZnOの合計100質量部に対して、0質量部を超えて且つ50質量部以下のSiO・B・ZnO系ガラスとを混合して混合粉末とし、該混合粉末を所定形状に成形して成形体とし、該成形体を焼成する低温焼成誘電体磁器の製造方法であって、
    上記熱処理の温度を調整することによって、低温焼成誘電体磁器の誘電特性の変動を抑制し、且つ上記焼成の温度を下げることを特徴とする低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  9. 上記熱処理の温度の調整は、該熱処理の温度を低く設定することである請求項8に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  10. 上記混合物が、更に上記組成物100質量部に対して20質量部以下のTa、5質量部以下のMnO及び5質量部以下のWOのうちの少なくとも1種を含有し、且つ上記SiO・B・ZnO系ガラスを、上記組成物と、上記ZnOと、上記Ta、上記MnO及び上記WOのうちの少なくとも1種との合計100質量部に対して、0質量部を超えて且つ50質量部以下混合する請求項8又は9に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  11. 上記熱処理の温度が830〜1000℃であり、且つ上記焼成の温度が850〜930℃である請求項10に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
  12. 上記SiO・B・ZnO系ガラスは、組成割合又は組成の異なる2種以上を用いる請求項10又は11に記載の低温焼成誘電体磁器の製造方法。
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