JP2005035561A - 折り曲げ罫線入りシート及びこれを用いたプラスチックケース - Google Patents
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Abstract
【課題】カール取りの工程においてシート同士がブロッキングすることなく、折り曲げ罫線を設け、この折り曲げ罫線に沿って折り曲げ、かつ、折り曲げた少なくとも二面の端部同士を溶剤やホットメルト接着剤にて接着することにより、プラスチックケースを製造することのできるシートを提供することを目的とする。
【解決手段】全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%未満又は95質量%を超える量である第1ポリ乳酸系重合体と、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%以上95質量%以下である第2ポリ乳酸系重合体とを混合した、かつ、この混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合をDa(%)としたとき、5≦Da≦8を満たしたポリ乳酸系重合体混合物を成形して得られる延伸シートに、折り曲げ罫線を設ける。
【選択図】 なし
【解決手段】全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%未満又は95質量%を超える量である第1ポリ乳酸系重合体と、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%以上95質量%以下である第2ポリ乳酸系重合体とを混合した、かつ、この混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合をDa(%)としたとき、5≦Da≦8を満たしたポリ乳酸系重合体混合物を成形して得られる延伸シートに、折り曲げ罫線を設ける。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、折り曲げ罫線入りシート、及びこれを用いたプラスチックケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラスチック製品の多く、特にプラスチック包装材は、使用後すぐに棄却されることが多く、その処理問題が指摘されている。一般包装用プラスチックとして代表的なものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等があげられるが、これら材料は燃焼時の発熱量が多く、燃焼処理中に燃焼炉を傷める恐れがある。さらに、現在でも使用量の多いポリ塩化ビニルは、その自己消化性のため燃焼することができない。また、このような焼却できない材料も含めプラスチック製品は埋め立て処理されることが多いが、その化学的、生物的安定性のためほとんど分解せず残留し、埋立地の寿命を短くする等の問題を起こしている。
【0003】
プラスチックケース用シートの材料としては、塩化ビニル樹脂が多く使用されている。しかし、上記の環境的な理由から、他の樹脂の利用が進んでいる。この樹脂の例としては、アモルファスポリエチレンテレフタレート(A−PET)があげられる。しかし、このA−PETも上記のとおり、廃棄物処理上の問題を有している。
【0004】
これに対し、PETの特性に比較的類似している樹脂であり、生分解性を有する樹脂として、ポリ乳酸が注目されている。ポリ乳酸は、燃焼熱量はポリエチレンの半分以下、土中・水中で自然に加水分解が進行し、次いで微生物により無害な分解物となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ポリ乳酸からなるプラスチックケース用シートは、破断伸度が数%しかなく、脆性が高いため、折り曲げ罫線を設けようとすると、シートが割れる場合がある。
【0006】
また、折り曲げ罫線を設ける際にシートの割れが生じなくても、折り曲げるときにシートが割れる等、耐折強度に劣る場合がある。
【0007】
さらに、罫線加工されたシートをケースとするには、折り曲げた少なくとも2面の端面同士を溶剤にして接着するのが一般的であるが、結晶化したポリ乳酸シートは、溶剤接着ができない問題点を有する。
【0008】
さらにまた、シートを製造する過程で、一旦ロール状の巻物にした場合、ポリ乳酸シートはカールしやすいため、ケースにする前に、ポリ乳酸のガラス転移点以上に加熱して、カール取りを行い、平面性を付与する必要がある。ところが、結晶性の低いポリ乳酸からなるシートは、そのようなカール取りの工程において、シート同士がブロッキンする問題点を有する。
【0009】
そこで、この本発明は、カール取りの工程においてシート同士がブロッキングすることなく、折り曲げ罫線を設け、この折り曲げ罫線に沿って折り曲げ、かつ、折り曲げた少なくとも二面の端部同士を溶剤やホットメルト接着剤にて接着することにより、プラスチックケースを製造することのできるシートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この折り曲げ罫線入りシートにかかる発明は、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%未満又は95質量%を超える量である第1ポリ乳酸系重合体と、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%以上95質量%以下である第2ポリ乳酸系重合体とを混合した、かつ、この混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合をDa(%)としたとき、5≦Da≦8を満たしたポリ乳酸系重合体混合物を成形して得られる延伸シートに、折り曲げ罫線を設けることにより、上記課題を解決したのである。
【0011】
特定のポリ乳酸系重合体の混合物を成形して得られる延伸シートを折り曲げ罫線用シートとして用いることにより、カールを取り除く際のシート同士のブロッキングが生じず、強度や耐衝撃性が向上し、折り曲げ罫線を設けるときや、折り曲げ罫線に沿ってシートを折り曲げるときに、割れを生じるのを防止でき、かつ、溶剤接着やホットメルト接着をすることができる。
【0012】
また、ポリ乳酸系重合体を使用するので、環境的に優しいプラスチックケースを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を詳細に説明する。
この発明にかかる折り曲げ罫線入りシートは、所定のポリ乳酸系重合体の混合物を成形して得られる延伸シート(以下、単に「延伸シート」と称する。)に折り曲げ罫線を設けたシートである。
【0014】
上記ポリ乳酸系重合体は、D−乳酸成分又はL−乳酸成分の単独重合体又はD−乳酸成分及びL−乳酸成分の共重合体であって、他の共重合成分としてヒドロキシカルボン酸単位やジカルボン酸単位とジオール単位からなるポリエステルを含んでもよく、また少量の鎖延長剤残基を含んでもよい。
【0015】
上記他のヒドロキシカルボン酸単位としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類があげられる。
【0016】
上記ジカルボン酸単位としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、またはこれらの無水物や誘導体が挙げられる。一方、ジオール単位としては、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族ジオール、またはこれらの誘導体が挙げられる。いずれも、炭素数2〜10のアルキレン基またはシクロアルキレン基を持つ、2官能性化合物を主成分とするものが好ましい。もちろん、これらジカルボン酸単位あるいはジオール単位のいずれにおいても、2種類以上用いても構わない。
【0017】
また、溶融粘度の向上のためポリマー中に分岐を設ける目的で、3官能以上のカルボン酸、アルコール類あるいはヒドロキシカルボン酸を用いることができる。具体的には、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸あるいはペンタエリスリットやトリメチロールプロパン等の多官能性成分を用いることができる。これらの成分は多量に用いると、得られるポリマーが架橋構造を持ち、熱可塑性でなくなったり、熱可塑性であっても部分的に高度に架橋構造を持ったミクロゲルが生じたりして、フィルムにしたときフィッシュアイとなる恐れがある。従って、これら多官能性成分が、ポリマー中に含まれる割合は、ごくわずかで、ポリマーの化学的性質、物理的性質を大きく左右しない程度に制限される。
【0018】
また、ポリ乳酸系重合体に他の脂肪族ポリエステルを混合することもできる。例えばポリエチレンスベレート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンデカンジカルボキシレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネートアジペートやこれらの重合体をポリ乳酸系重合体に混合することができる。
【0019】
また、上記他の脂肪族エステルには、エステル結合残基に代えて、ウレタン結合残基及び/又はカーボネート結合残基を重量平均分子量の5%まで含有することができる。このウレタン結合残基やカーボネート結合残基は、鎖延長剤による残基である。
【0020】
さらに、必要に応じ、他の少量共重合成分として、テレフタル酸のような非脂肪族ジカルボン酸及び/又はビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のような非脂肪族ジオールを用いてもよい。
【0021】
上記ポリ乳酸系重合体がポリ乳酸である場合は、その重合法としては、縮重合法、開環重合法等公知の方法を採用することができる。例えば、縮重合法では、L−乳酸又はD−乳酸あるいはこれらの混合物を直接、脱水縮重合して、任意の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸を得ることができる。
【0022】
上記ポリ乳酸系重合体がポリ乳酸と上記ヒドロキシカルボン酸単位やジカルボン酸単位とジオール単位からなるポリエステルとの共重合体である場合、その重合法としては、例えば、ポリ乳酸又は上記ポリエステルのいずれか一方を別途重合体として準備しておき、この重合体の存在下に他方の構成モノマーを重合させる。通常は、予め準備した上記ポリエステルの存在下でラクチドの重合を行うことにより、ポリ乳酸と上記ポリエステルとのブロック共重合体を得ることができる。基本的には、上記ポリエステルを共存させる点が相違するだけで、ラクチド法でポリ乳酸系重合体を調整する場合と同様に重合を行うことができる。この時、ラクチドの重合が進行すると同時に、ポリ乳酸と上記ポリエステルの間で適度なエステル交換反応が起こり、比較的ランダム性が高い共重合体が得られる。出発物質として、ウレタン結合を有するポリエステルウレタンを用いた場合には、エステル−アミド交換も生成する。
【0023】
上記ポリ乳酸系重合体の好ましい重量平均分子量は、6万〜70万であり、より好ましくは8万〜40万、特に好ましくは10万〜30万である。分子量が6万より小さいと、機械物性や耐熱性等の実用物性がほとんど発現されず、70万より大きいと、溶融粘度が高すぎて成形加工性に劣る。
【0024】
上記のポリ乳酸系重合体の混合物(以下、「ポリ乳酸系重合体混合物」と称する。)は、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が異なる上記ポリ乳酸系重合体の混合物である。一方の上記ポリ乳酸系重合体は、全乳酸成分中のD−乳酸成分が5質量%未満又は95質量%を超える量であるポリ乳酸系重合体(以下、「第1ポリ乳酸系重合体」と称する。)である。この第1ポリ乳酸系重合体中のD−乳酸成分は、好ましくは4質量%未満又は96質量%を超える量であり、さらに好ましくは3質量%未満又は97質量%を超える量である。5質量%以上95質量%以下だと、結晶性を発揮しにくくなり、十分な耐ブロッキング性を発揮しにくくなる。
【0025】
また、他方の上記ポリ乳酸系重合体は、全乳酸成分中のD−乳酸成分が5質量%以上95質量%以下であるポリ乳酸系重合体(以下、「第2ポリ乳酸系重合体」と称する。)である。この第2ポリ乳酸系重合体中のD−乳酸成分は、好ましくは7質量%以上93質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上90質量%以下である。5重量未満又は95質量%より多いと、高結晶性となってしまい、十分な溶剤シール性やホットメルト接着剤による接着性が低下する傾向がある。
【0026】
上記ポリ乳酸系重合体混合物は、高結晶性を有する第1ポリ乳酸系重合体を含有するので、耐ブロッキングを発揮することができる。さらに、非晶性の第2ポリ乳酸系重合体を含有するので、溶剤シール性を発揮したり、ホットメルト接着剤による接着性を向上したりすることができる。すなわち、上記のポリ乳酸系重合体混合物は、耐ブロッキング性と、溶剤シール性やホットメルト接着剤による接着性の向上との両方の機能を同時を発揮することができる。
【0027】
上記ポリ乳酸系重合体混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸の含有割合(以下、「Da」と略する。)は、5≦Da≦8がよく、5≦Da≦7が好ましい。Daが5より小さいと、結晶性が高くなるため、全体として、溶剤シール性やホットメルト接着剤による接着性が不十分となる傾向がある。一方、8より大きいと、結晶化度が低くなる。この場合、このポリ乳酸系重合体混合物を成形してシート化する過程で、一旦ロール状の巻物にするので、ケースにする前に、ポリ乳酸系重合体のガラス転移点以上に加熱して、カール取りを行って平面性が付与されるが、このカール取り時のシート同士のブロッキングを生じやすくなる。これらに対し、上記範囲を満たすと、カール取り時のブロッキングが生じず、寸法安定性及び強度を有し、溶剤やホットメルトでの接着が可能となり、かつ、後述するように、プラスチックケースの製造に好ましくなる。
【0028】
なお、上記のDaは、第1ポリ乳酸系重合体及び第2ポリ乳酸系重合体が含有する、各D−乳酸成分の含有割合から算出される平均値が採用される。
【0029】
また、上記のポリ乳酸系重合体混合物には、罫線加工性をよくするために、ガラス転移点(Tg)が0℃以下の脂肪族ポリエステルや脂肪族ポリエステル共重合体、芳香族脂肪族ポリエステルを混合してもよい。Tgが0℃以下の脂肪族ポリエステルとしては、ポリエチレンスベレート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンデカンジカルボキシレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネートアジペート等があげられる。
【0030】
ポリ乳酸系重合体を主成分とする延伸シートの製造法としては、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等から押し出ししたシート状物又は円筒状物を冷却キャストロールや水、圧空等により急冷し非結晶に近い状態で固化させた後、ロール法、テンター法、チューブラー法等により1軸又は2軸に延伸する方法があげられる。このうち、2軸延伸がより好ましい。
【0031】
通常、2軸延伸シートの製造においては、縦延伸をロール法で、横延伸をテンター法で行う逐次2軸延伸法や、縦横同時にテンターで延伸する同時2軸延伸法が一般的である。
【0032】
延伸倍率は、縦方向で1.5〜5.0倍がよく、2.0〜4.0倍が好ましい。さらに、横方向で1.5〜5.0倍がよく、2.0〜4.0倍が好ましい。また、上記の延伸温度は、55〜90℃がよく、65〜85℃が好ましい。
【0033】
上記の2軸延伸した後、シートの熱収縮を抑制するため、シートを把持した状態で100〜155℃の温度にて熱処理するのが好ましい。延伸法としてテンター法を用いる湯合は、クリップでシートを把持した状態で延伸されるので、延伸後直ちに熱処理するのが好ましい。
【0034】
上記延伸倍率や延伸温度、熱処理温度の範囲にならない場合は、得られた延伸シートの厚み精度が著しく低下する。このような厚みぶれは、シートを印刷する際に、製品にしわ、波うち等の外観を悪化させる要因となる場合が多い。
【0035】
上記延伸シートを用いて、プラスチックケースを作成する場合、延伸シート全体の厚みは、100〜500μmがよく、150〜400μmが好ましい。100μmより薄いと、座屈強度に劣り、特にプラスチックケース状にして落下すると、ケース収納物に傷がつきやすい。一方、500μmより厚いと、ケース状に加工しにくい場合がある。
【0036】
さらに、上記延伸シートは、上記ポリ乳酸系重合体混合物から得られる延伸シートを含めば、他のシートを積層した積層延伸シートとしてもよい。この他のシートとしては、乳酸成分からなるポリ乳酸系重合体、上記したTgが0℃以下の脂肪族ポリエステルや脂肪族ポリエステル共重合体、芳香族脂肪族ポリエステル、又はこれらの混合物や共重合体を用いると、積層延伸シートとして生分解性を発揮できるので、より好ましい。また、上記積層延伸シートを構成する各層の一部又は全部が再生された樹脂によって構成されていてもよい。
【0037】
さらにまた、上記延伸シートには、諸物性を調整する目的で、熱安定剤、光安定剤、光吸収剤、滑剤、可塑剤、無機充填材、着色剤、顔料等を添加してもよい。
【0038】
得られる延伸シートの収縮率は、水浴80℃で1分間浸漬した後の収縮率で5%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましい。5%を超えると、フィルムにしわ、波打ち等の外観を悪化させる要因を生じさせる場合がある。
【0039】
上記のポリ乳酸系重合体を主成分とする延伸シートに、所定の形状の折り曲げ罫線を設けることにより、折り曲げ罫線入りシートを得ることができる。その折り曲げ罫線の形状としては、図1〜図8に示される形状があげられる。
【0040】
図1に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1に断面形状がV字状の凹溝2aを設けることにより形成された罫線である。また、図2に示す折り曲げ罫線は、その断面形状がW字状の凹溝2bを設けることにより形成され、図3に示す折り曲げ罫線は、その断面形状が台形状の凹溝2cを設けることにより形成された罫線である。これらの折り曲げ罫線は、図9〜図11に示される罫線刃11a、11b、11cの刃先12a、12b、12cを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。
【0041】
図4(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の凹溝2dを設け、この凹溝の底部にその長さ方向に沿って角形の凹凸を形成した罫線である。この凹凸の凹部は凹溝2dの底部から形成されるが、この凹部により、2軸延伸シート1を折り曲げる際に柔軟性が発揮される。また、上記凹凸の凸部3aにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に強度を保つことができる。この凹凸を設けることにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に割れ等が生じるのを防止できる。なお、この折り曲げ罫線の凹溝2dは、V字状に限られず、台形状、U字状等任意の形状を採用することができる。
【0042】
上記図4(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、図12に示される罫線刃11dの刃先12dを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12dは、突状部13の一部に断続的に凹部14aを設けたものである。
【0043】
図5に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の凹溝2hを設けた罫線である。凹溝2h間の壁部は、この折り曲げ罫線の強度を保つのに役立つ。そして、この折り曲げ罫線は、図13に示される罫線刃11hの刃先12hを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12hは、突状部13の一部に断続的に凹部14cを設けたものである。
【0044】
図6(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の凹溝2gを設け、この凹溝の底部にその長さ方向に沿って円弧状凸部3bを一定間隔で設けた罫線である。この円弧状凸部3bは、一定間隔を開けて設けられるので、凹溝2gの底部が一定間隔を開けて残るが、この底部により、2軸延伸シート1を折り曲げる際に柔軟性が発揮される。また、上記円弧状凸部3bにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に強度を保つことができる。この円弧状凸部3bを一定間隔を開けて設けることにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に割れ等が生じるのを防止できる。なお、この折り曲げ罫線の凹溝2gは、V字状に限られず、台形状、U字状等任意の形状を採用することができる。
【0045】
上記図6(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、図14に示される罫線刃11gの刃先12gを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12gは、突状部13の一部に一定間隔をあけて円弧状の凹部14bを設けたものである。
【0046】
図7(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状又はU字状の凹溝2eを設け、この凹溝の底部にその長さ方向に沿って断続的に深溝4を設け、この深溝4中に断続孔5を形成した罫線である。この折り曲げ罫線を設けると、凹溝2eと深溝4により凹凸が形成され、図4に示す折り曲げ罫線の場合と同様に、柔軟性が発揮されると共に強度が保たれ、2軸延伸シート1を折り曲げる際に割れ等が生じるのを防止できる。また、断続孔5を設けたので、この折り曲げ罫線に沿って2軸延伸シート1を折り曲げる際に生じる歪みや弾性力が凹溝2eの長さ方向に分散して均一化し小さくなるので、折り曲げ角度が正確になり、組み立て後の平面性が良好となる。
【0047】
上記図7(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、図15に示される罫線刃11eの刃先12eを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12eは、突状部15の一部に断続的により突出した突起部16を設けたものである。
【0048】
図8(a)〜(c)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の深溝部6と、上記深溝部6より浅い溝から形成される延伸部7を交互に設けた罫線である。この折り曲げ罫線を設けると、折り曲げ罫線部全体の平均肉厚を薄くしても、特に延伸部7によりこの部分の強度が増すので、この折り曲げ罫線に沿って2軸延伸シート1を折り曲げる際に、シートの割れ等が抑制される。このため、細くてシャープな折り曲げ部が得ることが可能となる。
【0049】
この折り曲げ罫線は、図16(a)〜(c)に示す突状の罫線刃11fの断続的に設けられた刃先12fを2軸延伸シート1に押圧して食い込ませて押し広げながら深溝部6を形成すると共に、上記押し広げにより刃先12fの間のプラスチックシート部を幅方向に延伸して、深溝部6の間に延伸部7を形成させる。上記罫線刃11fの間を、上面が鞍型状の凸部17に形成することにより、得られる折り曲げ罫線の延伸部7の上面の形状が鞍型状となる。
【0050】
上記の各折り曲げ罫線を設けた延伸シートは、プラスチックケース用シートとして使用することができる。このプラスチックケース用シートをその折り曲げ罫線に沿って折り曲げて組み立てることにより、プラスチックケースが製造される。このとき、折り曲げた少なくとも2面の端面同士を、溶剤もしくはホットメルト接着剤にて接着する。
【0051】
この溶剤接着は、上記の折り曲げた2面の端面通し間に溶剤を流し込み、両者を互いに押し付ける。そして、溶剤を揮散させることにより、両者は接合させる接着方法である。このとき使用できる溶剤としては、テトラヒドロフラン、シクロへキサン、酢酸エチル等があげられるが、これらに限定されるものではない。また、上記ホットメルト接着剤としては、反応性ウレタン系ホットメルト接着剤、ゴム系接着剤等があげられる。
【0052】
このプラスチックケースはビデオテープ等の雑貨、化粧品、医薬品等の収納ケースとして使用することができる。
【0053】
以下、この発明を実施例を用いて詳述する。
[実施例1〜4、比較例1〜2]
カーギルダウ社製のポリ乳酸として、Natureworks 4031D(D%:1.3質量%、以下、「4031D」と称する。)と4060D(D%:11.0質量%、以下、「4060D」と称する。)を用いて、表1の割合で混合したものを、58mmφの同方向二軸押出機を用いて、キャスティング温度30℃にて、Tダイから、押出しをした。そして、未延伸シートを得た。
次いで、75℃で縦方向に、2.8倍に延伸を行った後、75℃で横方向に、3.0倍延伸を行い、さらに、145℃で15秒間保持して熱処理を行い、厚さ300μmの延伸シートを得た。
次に、シートを400mm×400mmの大きさに断裁した後、200枚を重ねて10kgの重しをした状態で、65℃に設定された、熱風炉の中に、6時間放置した後、取りだし、室温にて6時間放置した。冷却後、シート同士のブロッキング状態を目視にて観察した。その結果を表1に示す。なお、ブロッキング性評価において、ブロッキングしていないものを「○」、ブロッキングしているものを「×」で評価した。
【0054】
その後、図12に示す罫線刃11dにて、上記試料を押圧し、図4に示す折り曲げ罫線入りシートを作製した。そして、これらの折り曲げ罫線入りシートについて、罫線に沿って折り曲げたのち、糊代端面同士に一方にテトラヒドロフランを滴下した後、端面同士を重ね合わせて溶剤接着を行った。接着した試料を23℃、相対湿度80%RHの環境下に1週間放置した。そののち、接着部の接着状態を手で剥離して調べた。その結果を表1に示す。なお、溶剤シール性評価において、剥離しないものを「○」、簡単に剥離したものを「×」で評価した。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】
この発明にかかる折り曲げ罫線入りシートは、特定のポリ乳酸系重合体の混合物を成形して得られる延伸シートを用いることにより、カールを取り除く際のシート同士のブロッキングが生じず、強度や耐衝撃性が向上し、折り曲げ罫線を設けるときや、折り曲げ罫線に沿ってシートを折り曲げるときに、割れを生じるのを防止でき、かつ、溶剤接着やホットメルト接着をすることができる。
【0057】
また、ポリ乳酸系重合体を使用するので、環境的に優しいプラスチックケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの例を示す斜視図
【図2】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
【図3】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
【図4】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のA−A断面図
【図5】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
【図6】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のE−E断面図
【図7】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のB−B断面図
【図8】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のC−C断面図
(c)(a)のD−D断面図
【図9】罫線刃の例を示す斜視図
【図10】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図11】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図12】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図13】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図14】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図15】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図16】(a)罫線刃の他の例を示す斜視図
(b)(a)の正面図
(c)(a)の側面図
【符号の説明】
1 2軸延伸シート
2a,2b,2c,2d,2e,2g,2h 凹溝
3a 凸部
3b 円弧状凸部
4 深溝
5 断続孔
6 深溝部
7 延伸部
11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h 罫線刃
12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h 刃先
13 突状部
14a,14c 凹部
14b 円弧状凹部
15 突状部
16 突起部
17 凸部
【発明の属する技術分野】
この発明は、折り曲げ罫線入りシート、及びこれを用いたプラスチックケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラスチック製品の多く、特にプラスチック包装材は、使用後すぐに棄却されることが多く、その処理問題が指摘されている。一般包装用プラスチックとして代表的なものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等があげられるが、これら材料は燃焼時の発熱量が多く、燃焼処理中に燃焼炉を傷める恐れがある。さらに、現在でも使用量の多いポリ塩化ビニルは、その自己消化性のため燃焼することができない。また、このような焼却できない材料も含めプラスチック製品は埋め立て処理されることが多いが、その化学的、生物的安定性のためほとんど分解せず残留し、埋立地の寿命を短くする等の問題を起こしている。
【0003】
プラスチックケース用シートの材料としては、塩化ビニル樹脂が多く使用されている。しかし、上記の環境的な理由から、他の樹脂の利用が進んでいる。この樹脂の例としては、アモルファスポリエチレンテレフタレート(A−PET)があげられる。しかし、このA−PETも上記のとおり、廃棄物処理上の問題を有している。
【0004】
これに対し、PETの特性に比較的類似している樹脂であり、生分解性を有する樹脂として、ポリ乳酸が注目されている。ポリ乳酸は、燃焼熱量はポリエチレンの半分以下、土中・水中で自然に加水分解が進行し、次いで微生物により無害な分解物となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ポリ乳酸からなるプラスチックケース用シートは、破断伸度が数%しかなく、脆性が高いため、折り曲げ罫線を設けようとすると、シートが割れる場合がある。
【0006】
また、折り曲げ罫線を設ける際にシートの割れが生じなくても、折り曲げるときにシートが割れる等、耐折強度に劣る場合がある。
【0007】
さらに、罫線加工されたシートをケースとするには、折り曲げた少なくとも2面の端面同士を溶剤にして接着するのが一般的であるが、結晶化したポリ乳酸シートは、溶剤接着ができない問題点を有する。
【0008】
さらにまた、シートを製造する過程で、一旦ロール状の巻物にした場合、ポリ乳酸シートはカールしやすいため、ケースにする前に、ポリ乳酸のガラス転移点以上に加熱して、カール取りを行い、平面性を付与する必要がある。ところが、結晶性の低いポリ乳酸からなるシートは、そのようなカール取りの工程において、シート同士がブロッキンする問題点を有する。
【0009】
そこで、この本発明は、カール取りの工程においてシート同士がブロッキングすることなく、折り曲げ罫線を設け、この折り曲げ罫線に沿って折り曲げ、かつ、折り曲げた少なくとも二面の端部同士を溶剤やホットメルト接着剤にて接着することにより、プラスチックケースを製造することのできるシートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この折り曲げ罫線入りシートにかかる発明は、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%未満又は95質量%を超える量である第1ポリ乳酸系重合体と、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%以上95質量%以下である第2ポリ乳酸系重合体とを混合した、かつ、この混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合をDa(%)としたとき、5≦Da≦8を満たしたポリ乳酸系重合体混合物を成形して得られる延伸シートに、折り曲げ罫線を設けることにより、上記課題を解決したのである。
【0011】
特定のポリ乳酸系重合体の混合物を成形して得られる延伸シートを折り曲げ罫線用シートとして用いることにより、カールを取り除く際のシート同士のブロッキングが生じず、強度や耐衝撃性が向上し、折り曲げ罫線を設けるときや、折り曲げ罫線に沿ってシートを折り曲げるときに、割れを生じるのを防止でき、かつ、溶剤接着やホットメルト接着をすることができる。
【0012】
また、ポリ乳酸系重合体を使用するので、環境的に優しいプラスチックケースを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を詳細に説明する。
この発明にかかる折り曲げ罫線入りシートは、所定のポリ乳酸系重合体の混合物を成形して得られる延伸シート(以下、単に「延伸シート」と称する。)に折り曲げ罫線を設けたシートである。
【0014】
上記ポリ乳酸系重合体は、D−乳酸成分又はL−乳酸成分の単独重合体又はD−乳酸成分及びL−乳酸成分の共重合体であって、他の共重合成分としてヒドロキシカルボン酸単位やジカルボン酸単位とジオール単位からなるポリエステルを含んでもよく、また少量の鎖延長剤残基を含んでもよい。
【0015】
上記他のヒドロキシカルボン酸単位としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類があげられる。
【0016】
上記ジカルボン酸単位としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、またはこれらの無水物や誘導体が挙げられる。一方、ジオール単位としては、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族ジオール、またはこれらの誘導体が挙げられる。いずれも、炭素数2〜10のアルキレン基またはシクロアルキレン基を持つ、2官能性化合物を主成分とするものが好ましい。もちろん、これらジカルボン酸単位あるいはジオール単位のいずれにおいても、2種類以上用いても構わない。
【0017】
また、溶融粘度の向上のためポリマー中に分岐を設ける目的で、3官能以上のカルボン酸、アルコール類あるいはヒドロキシカルボン酸を用いることができる。具体的には、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸あるいはペンタエリスリットやトリメチロールプロパン等の多官能性成分を用いることができる。これらの成分は多量に用いると、得られるポリマーが架橋構造を持ち、熱可塑性でなくなったり、熱可塑性であっても部分的に高度に架橋構造を持ったミクロゲルが生じたりして、フィルムにしたときフィッシュアイとなる恐れがある。従って、これら多官能性成分が、ポリマー中に含まれる割合は、ごくわずかで、ポリマーの化学的性質、物理的性質を大きく左右しない程度に制限される。
【0018】
また、ポリ乳酸系重合体に他の脂肪族ポリエステルを混合することもできる。例えばポリエチレンスベレート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンデカンジカルボキシレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネートアジペートやこれらの重合体をポリ乳酸系重合体に混合することができる。
【0019】
また、上記他の脂肪族エステルには、エステル結合残基に代えて、ウレタン結合残基及び/又はカーボネート結合残基を重量平均分子量の5%まで含有することができる。このウレタン結合残基やカーボネート結合残基は、鎖延長剤による残基である。
【0020】
さらに、必要に応じ、他の少量共重合成分として、テレフタル酸のような非脂肪族ジカルボン酸及び/又はビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のような非脂肪族ジオールを用いてもよい。
【0021】
上記ポリ乳酸系重合体がポリ乳酸である場合は、その重合法としては、縮重合法、開環重合法等公知の方法を採用することができる。例えば、縮重合法では、L−乳酸又はD−乳酸あるいはこれらの混合物を直接、脱水縮重合して、任意の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸を得ることができる。
【0022】
上記ポリ乳酸系重合体がポリ乳酸と上記ヒドロキシカルボン酸単位やジカルボン酸単位とジオール単位からなるポリエステルとの共重合体である場合、その重合法としては、例えば、ポリ乳酸又は上記ポリエステルのいずれか一方を別途重合体として準備しておき、この重合体の存在下に他方の構成モノマーを重合させる。通常は、予め準備した上記ポリエステルの存在下でラクチドの重合を行うことにより、ポリ乳酸と上記ポリエステルとのブロック共重合体を得ることができる。基本的には、上記ポリエステルを共存させる点が相違するだけで、ラクチド法でポリ乳酸系重合体を調整する場合と同様に重合を行うことができる。この時、ラクチドの重合が進行すると同時に、ポリ乳酸と上記ポリエステルの間で適度なエステル交換反応が起こり、比較的ランダム性が高い共重合体が得られる。出発物質として、ウレタン結合を有するポリエステルウレタンを用いた場合には、エステル−アミド交換も生成する。
【0023】
上記ポリ乳酸系重合体の好ましい重量平均分子量は、6万〜70万であり、より好ましくは8万〜40万、特に好ましくは10万〜30万である。分子量が6万より小さいと、機械物性や耐熱性等の実用物性がほとんど発現されず、70万より大きいと、溶融粘度が高すぎて成形加工性に劣る。
【0024】
上記のポリ乳酸系重合体の混合物(以下、「ポリ乳酸系重合体混合物」と称する。)は、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が異なる上記ポリ乳酸系重合体の混合物である。一方の上記ポリ乳酸系重合体は、全乳酸成分中のD−乳酸成分が5質量%未満又は95質量%を超える量であるポリ乳酸系重合体(以下、「第1ポリ乳酸系重合体」と称する。)である。この第1ポリ乳酸系重合体中のD−乳酸成分は、好ましくは4質量%未満又は96質量%を超える量であり、さらに好ましくは3質量%未満又は97質量%を超える量である。5質量%以上95質量%以下だと、結晶性を発揮しにくくなり、十分な耐ブロッキング性を発揮しにくくなる。
【0025】
また、他方の上記ポリ乳酸系重合体は、全乳酸成分中のD−乳酸成分が5質量%以上95質量%以下であるポリ乳酸系重合体(以下、「第2ポリ乳酸系重合体」と称する。)である。この第2ポリ乳酸系重合体中のD−乳酸成分は、好ましくは7質量%以上93質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上90質量%以下である。5重量未満又は95質量%より多いと、高結晶性となってしまい、十分な溶剤シール性やホットメルト接着剤による接着性が低下する傾向がある。
【0026】
上記ポリ乳酸系重合体混合物は、高結晶性を有する第1ポリ乳酸系重合体を含有するので、耐ブロッキングを発揮することができる。さらに、非晶性の第2ポリ乳酸系重合体を含有するので、溶剤シール性を発揮したり、ホットメルト接着剤による接着性を向上したりすることができる。すなわち、上記のポリ乳酸系重合体混合物は、耐ブロッキング性と、溶剤シール性やホットメルト接着剤による接着性の向上との両方の機能を同時を発揮することができる。
【0027】
上記ポリ乳酸系重合体混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸の含有割合(以下、「Da」と略する。)は、5≦Da≦8がよく、5≦Da≦7が好ましい。Daが5より小さいと、結晶性が高くなるため、全体として、溶剤シール性やホットメルト接着剤による接着性が不十分となる傾向がある。一方、8より大きいと、結晶化度が低くなる。この場合、このポリ乳酸系重合体混合物を成形してシート化する過程で、一旦ロール状の巻物にするので、ケースにする前に、ポリ乳酸系重合体のガラス転移点以上に加熱して、カール取りを行って平面性が付与されるが、このカール取り時のシート同士のブロッキングを生じやすくなる。これらに対し、上記範囲を満たすと、カール取り時のブロッキングが生じず、寸法安定性及び強度を有し、溶剤やホットメルトでの接着が可能となり、かつ、後述するように、プラスチックケースの製造に好ましくなる。
【0028】
なお、上記のDaは、第1ポリ乳酸系重合体及び第2ポリ乳酸系重合体が含有する、各D−乳酸成分の含有割合から算出される平均値が採用される。
【0029】
また、上記のポリ乳酸系重合体混合物には、罫線加工性をよくするために、ガラス転移点(Tg)が0℃以下の脂肪族ポリエステルや脂肪族ポリエステル共重合体、芳香族脂肪族ポリエステルを混合してもよい。Tgが0℃以下の脂肪族ポリエステルとしては、ポリエチレンスベレート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンデカンジカルボキシレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリブチレンサクシネートアジペート等があげられる。
【0030】
ポリ乳酸系重合体を主成分とする延伸シートの製造法としては、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等から押し出ししたシート状物又は円筒状物を冷却キャストロールや水、圧空等により急冷し非結晶に近い状態で固化させた後、ロール法、テンター法、チューブラー法等により1軸又は2軸に延伸する方法があげられる。このうち、2軸延伸がより好ましい。
【0031】
通常、2軸延伸シートの製造においては、縦延伸をロール法で、横延伸をテンター法で行う逐次2軸延伸法や、縦横同時にテンターで延伸する同時2軸延伸法が一般的である。
【0032】
延伸倍率は、縦方向で1.5〜5.0倍がよく、2.0〜4.0倍が好ましい。さらに、横方向で1.5〜5.0倍がよく、2.0〜4.0倍が好ましい。また、上記の延伸温度は、55〜90℃がよく、65〜85℃が好ましい。
【0033】
上記の2軸延伸した後、シートの熱収縮を抑制するため、シートを把持した状態で100〜155℃の温度にて熱処理するのが好ましい。延伸法としてテンター法を用いる湯合は、クリップでシートを把持した状態で延伸されるので、延伸後直ちに熱処理するのが好ましい。
【0034】
上記延伸倍率や延伸温度、熱処理温度の範囲にならない場合は、得られた延伸シートの厚み精度が著しく低下する。このような厚みぶれは、シートを印刷する際に、製品にしわ、波うち等の外観を悪化させる要因となる場合が多い。
【0035】
上記延伸シートを用いて、プラスチックケースを作成する場合、延伸シート全体の厚みは、100〜500μmがよく、150〜400μmが好ましい。100μmより薄いと、座屈強度に劣り、特にプラスチックケース状にして落下すると、ケース収納物に傷がつきやすい。一方、500μmより厚いと、ケース状に加工しにくい場合がある。
【0036】
さらに、上記延伸シートは、上記ポリ乳酸系重合体混合物から得られる延伸シートを含めば、他のシートを積層した積層延伸シートとしてもよい。この他のシートとしては、乳酸成分からなるポリ乳酸系重合体、上記したTgが0℃以下の脂肪族ポリエステルや脂肪族ポリエステル共重合体、芳香族脂肪族ポリエステル、又はこれらの混合物や共重合体を用いると、積層延伸シートとして生分解性を発揮できるので、より好ましい。また、上記積層延伸シートを構成する各層の一部又は全部が再生された樹脂によって構成されていてもよい。
【0037】
さらにまた、上記延伸シートには、諸物性を調整する目的で、熱安定剤、光安定剤、光吸収剤、滑剤、可塑剤、無機充填材、着色剤、顔料等を添加してもよい。
【0038】
得られる延伸シートの収縮率は、水浴80℃で1分間浸漬した後の収縮率で5%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましい。5%を超えると、フィルムにしわ、波打ち等の外観を悪化させる要因を生じさせる場合がある。
【0039】
上記のポリ乳酸系重合体を主成分とする延伸シートに、所定の形状の折り曲げ罫線を設けることにより、折り曲げ罫線入りシートを得ることができる。その折り曲げ罫線の形状としては、図1〜図8に示される形状があげられる。
【0040】
図1に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1に断面形状がV字状の凹溝2aを設けることにより形成された罫線である。また、図2に示す折り曲げ罫線は、その断面形状がW字状の凹溝2bを設けることにより形成され、図3に示す折り曲げ罫線は、その断面形状が台形状の凹溝2cを設けることにより形成された罫線である。これらの折り曲げ罫線は、図9〜図11に示される罫線刃11a、11b、11cの刃先12a、12b、12cを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。
【0041】
図4(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の凹溝2dを設け、この凹溝の底部にその長さ方向に沿って角形の凹凸を形成した罫線である。この凹凸の凹部は凹溝2dの底部から形成されるが、この凹部により、2軸延伸シート1を折り曲げる際に柔軟性が発揮される。また、上記凹凸の凸部3aにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に強度を保つことができる。この凹凸を設けることにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に割れ等が生じるのを防止できる。なお、この折り曲げ罫線の凹溝2dは、V字状に限られず、台形状、U字状等任意の形状を採用することができる。
【0042】
上記図4(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、図12に示される罫線刃11dの刃先12dを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12dは、突状部13の一部に断続的に凹部14aを設けたものである。
【0043】
図5に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の凹溝2hを設けた罫線である。凹溝2h間の壁部は、この折り曲げ罫線の強度を保つのに役立つ。そして、この折り曲げ罫線は、図13に示される罫線刃11hの刃先12hを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12hは、突状部13の一部に断続的に凹部14cを設けたものである。
【0044】
図6(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の凹溝2gを設け、この凹溝の底部にその長さ方向に沿って円弧状凸部3bを一定間隔で設けた罫線である。この円弧状凸部3bは、一定間隔を開けて設けられるので、凹溝2gの底部が一定間隔を開けて残るが、この底部により、2軸延伸シート1を折り曲げる際に柔軟性が発揮される。また、上記円弧状凸部3bにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に強度を保つことができる。この円弧状凸部3bを一定間隔を開けて設けることにより、2軸延伸シート1を折り曲げる際に割れ等が生じるのを防止できる。なお、この折り曲げ罫線の凹溝2gは、V字状に限られず、台形状、U字状等任意の形状を採用することができる。
【0045】
上記図6(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、図14に示される罫線刃11gの刃先12gを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12gは、突状部13の一部に一定間隔をあけて円弧状の凹部14bを設けたものである。
【0046】
図7(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状又はU字状の凹溝2eを設け、この凹溝の底部にその長さ方向に沿って断続的に深溝4を設け、この深溝4中に断続孔5を形成した罫線である。この折り曲げ罫線を設けると、凹溝2eと深溝4により凹凸が形成され、図4に示す折り曲げ罫線の場合と同様に、柔軟性が発揮されると共に強度が保たれ、2軸延伸シート1を折り曲げる際に割れ等が生じるのを防止できる。また、断続孔5を設けたので、この折り曲げ罫線に沿って2軸延伸シート1を折り曲げる際に生じる歪みや弾性力が凹溝2eの長さ方向に分散して均一化し小さくなるので、折り曲げ角度が正確になり、組み立て後の平面性が良好となる。
【0047】
上記図7(a)(b)に示す折り曲げ罫線は、図15に示される罫線刃11eの刃先12eを2軸延伸シート1に押圧することにより形成される。上記刃先12eは、突状部15の一部に断続的により突出した突起部16を設けたものである。
【0048】
図8(a)〜(c)に示す折り曲げ罫線は、2軸延伸シート1にV字状の深溝部6と、上記深溝部6より浅い溝から形成される延伸部7を交互に設けた罫線である。この折り曲げ罫線を設けると、折り曲げ罫線部全体の平均肉厚を薄くしても、特に延伸部7によりこの部分の強度が増すので、この折り曲げ罫線に沿って2軸延伸シート1を折り曲げる際に、シートの割れ等が抑制される。このため、細くてシャープな折り曲げ部が得ることが可能となる。
【0049】
この折り曲げ罫線は、図16(a)〜(c)に示す突状の罫線刃11fの断続的に設けられた刃先12fを2軸延伸シート1に押圧して食い込ませて押し広げながら深溝部6を形成すると共に、上記押し広げにより刃先12fの間のプラスチックシート部を幅方向に延伸して、深溝部6の間に延伸部7を形成させる。上記罫線刃11fの間を、上面が鞍型状の凸部17に形成することにより、得られる折り曲げ罫線の延伸部7の上面の形状が鞍型状となる。
【0050】
上記の各折り曲げ罫線を設けた延伸シートは、プラスチックケース用シートとして使用することができる。このプラスチックケース用シートをその折り曲げ罫線に沿って折り曲げて組み立てることにより、プラスチックケースが製造される。このとき、折り曲げた少なくとも2面の端面同士を、溶剤もしくはホットメルト接着剤にて接着する。
【0051】
この溶剤接着は、上記の折り曲げた2面の端面通し間に溶剤を流し込み、両者を互いに押し付ける。そして、溶剤を揮散させることにより、両者は接合させる接着方法である。このとき使用できる溶剤としては、テトラヒドロフラン、シクロへキサン、酢酸エチル等があげられるが、これらに限定されるものではない。また、上記ホットメルト接着剤としては、反応性ウレタン系ホットメルト接着剤、ゴム系接着剤等があげられる。
【0052】
このプラスチックケースはビデオテープ等の雑貨、化粧品、医薬品等の収納ケースとして使用することができる。
【0053】
以下、この発明を実施例を用いて詳述する。
[実施例1〜4、比較例1〜2]
カーギルダウ社製のポリ乳酸として、Natureworks 4031D(D%:1.3質量%、以下、「4031D」と称する。)と4060D(D%:11.0質量%、以下、「4060D」と称する。)を用いて、表1の割合で混合したものを、58mmφの同方向二軸押出機を用いて、キャスティング温度30℃にて、Tダイから、押出しをした。そして、未延伸シートを得た。
次いで、75℃で縦方向に、2.8倍に延伸を行った後、75℃で横方向に、3.0倍延伸を行い、さらに、145℃で15秒間保持して熱処理を行い、厚さ300μmの延伸シートを得た。
次に、シートを400mm×400mmの大きさに断裁した後、200枚を重ねて10kgの重しをした状態で、65℃に設定された、熱風炉の中に、6時間放置した後、取りだし、室温にて6時間放置した。冷却後、シート同士のブロッキング状態を目視にて観察した。その結果を表1に示す。なお、ブロッキング性評価において、ブロッキングしていないものを「○」、ブロッキングしているものを「×」で評価した。
【0054】
その後、図12に示す罫線刃11dにて、上記試料を押圧し、図4に示す折り曲げ罫線入りシートを作製した。そして、これらの折り曲げ罫線入りシートについて、罫線に沿って折り曲げたのち、糊代端面同士に一方にテトラヒドロフランを滴下した後、端面同士を重ね合わせて溶剤接着を行った。接着した試料を23℃、相対湿度80%RHの環境下に1週間放置した。そののち、接着部の接着状態を手で剥離して調べた。その結果を表1に示す。なお、溶剤シール性評価において、剥離しないものを「○」、簡単に剥離したものを「×」で評価した。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】
この発明にかかる折り曲げ罫線入りシートは、特定のポリ乳酸系重合体の混合物を成形して得られる延伸シートを用いることにより、カールを取り除く際のシート同士のブロッキングが生じず、強度や耐衝撃性が向上し、折り曲げ罫線を設けるときや、折り曲げ罫線に沿ってシートを折り曲げるときに、割れを生じるのを防止でき、かつ、溶剤接着やホットメルト接着をすることができる。
【0057】
また、ポリ乳酸系重合体を使用するので、環境的に優しいプラスチックケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの例を示す斜視図
【図2】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
【図3】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
【図4】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のA−A断面図
【図5】折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
【図6】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のE−E断面図
【図7】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のB−B断面図
【図8】(a)折り曲げ罫線を設けた2軸延伸シートの他の例を示す斜視図
(b)(a)のC−C断面図
(c)(a)のD−D断面図
【図9】罫線刃の例を示す斜視図
【図10】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図11】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図12】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図13】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図14】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図15】罫線刃の他の例を示す斜視図
【図16】(a)罫線刃の他の例を示す斜視図
(b)(a)の正面図
(c)(a)の側面図
【符号の説明】
1 2軸延伸シート
2a,2b,2c,2d,2e,2g,2h 凹溝
3a 凸部
3b 円弧状凸部
4 深溝
5 断続孔
6 深溝部
7 延伸部
11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h 罫線刃
12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h 刃先
13 突状部
14a,14c 凹部
14b 円弧状凹部
15 突状部
16 突起部
17 凸部
Claims (2)
- 全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%未満又は95質量%を超える量である第1ポリ乳酸系重合体と、全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合が、5質量%以上95質量%以下である第2ポリ乳酸系重合体とを混合した、かつ、この混合物に含まれる全乳酸成分中のD−乳酸成分の含有割合をDa(%)としたとき、5≦Da≦8を満たしたポリ乳酸系重合体混合物を成形して得られる延伸シートに、折り曲げ罫線を設けた折り曲げ罫線入りシート。
- 請求項1に記載の折り曲げ罫線入りシートを上記折り曲げ罫線に沿って折り曲げて組み立てられたプラスチックケース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003197942A JP2005035561A (ja) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | 折り曲げ罫線入りシート及びこれを用いたプラスチックケース |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003197942A JP2005035561A (ja) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | 折り曲げ罫線入りシート及びこれを用いたプラスチックケース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005035561A true JP2005035561A (ja) | 2005-02-10 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2003197942A Pending JP2005035561A (ja) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | 折り曲げ罫線入りシート及びこれを用いたプラスチックケース |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005035561A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5687793B1 (ja) * | 2014-06-06 | 2015-03-18 | 日本ダイスチール株式会社 | 押罫部材、罫入れ用型板、罫入れ装置および段ボールシート |
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2003
- 2003-07-16 JP JP2003197942A patent/JP2005035561A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5687793B1 (ja) * | 2014-06-06 | 2015-03-18 | 日本ダイスチール株式会社 | 押罫部材、罫入れ用型板、罫入れ装置および段ボールシート |
JP2015229322A (ja) * | 2014-06-06 | 2015-12-21 | 日本ダイスチール株式会社 | 押罫部材、罫入れ用型板、罫入れ装置および段ボールシート |
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