JP2005035305A - 化粧材 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐汚染性、耐溶剤性等に優れ、かつ加工特性、意匠性に富む艶消し化粧材を得ること。
【解決手段】シート基材に印刷層を形成し、少くとも該印刷層の表面に透明樹脂層を介して艶消し表面フィルム層を積層してなる複合シートを、化粧基材にラミネートして構成された化粧材であって、該艶消し表面フィルム層が、エチレン含有率が20〜65モル%、ビニルエステル成分のけん化度が90モル%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物95〜50重量%およびカルボン酸変性ポリエチレン樹脂5〜50重量%からなる樹脂組成物からなることを特徴とする化粧材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、壁面パネル、天井材、ドア、幅木等の主に住宅用部材に用いられる化粧材に関する。
従来の化粧材として、1)薄葉紙に通常の方法で印刷を施し、表面保護のため、アミノアルキッド、ウレタン樹脂コート層を設けてなるシートを基材にラミネートしたもの、2)ポリ塩化ビニルフィルムの上に通常の印刷を施した後、透明性のあるポリ塩化ビニルフィルムを積層してなるシートを基材にラミネートしたもの、3)薄葉紙に印刷した後、ポリ塩化ビニルフィルムを積層してなるシートを基材にラミネートしたもの、4)紙質基材に印刷した後、ポリエステル樹脂フィルムを積層してなるシートを基材にラミネートしたもの等が知られている。
しかしながら、上記1)の化粧材においては、シートの強度が不充分であるため木端巻き、Vカット等の曲面加工には適さず、且つ耐摩耗性等の物理的性質及び耐水性、耐溶剤性、耐化学薬品性等の化学的性質に劣り、2)、3)の化粧材においてはいずれもポリ塩化ビニルフィルムを用いているため耐熱性、耐寒性等の地理的性質及び耐溶剤性等の化学的性質に劣り、また4)の化粧材においては、ポリエステル樹脂フィルムと紙、インキとの接着が良好でなく界面で剥離が生じ易く、且つ熱エンボス加工が困難である。
かかる問題を解決するものとして、紙質基材に印刷した後、ポリエチレン樹脂層を介してエチレン−ビニルアルコール共重合体(以下EVOHと略す)樹脂フィルムを積層してなるシートを基材にラミネートしたものが公知である(例えば、特許文献1 参照)。
また立体感を現出させ、意匠性の改良を図るために、上記2)の化粧材において、ポリ塩化ビニルフィルムを積層した後、エンボスを施し、更にエンボスの凹部にインキを充填して例えば木目の道管模様等を表現してなる化粧材も知られている。
特公平7−928号公報
しかしながら、上記したような紙質基材に印刷した後、ポリエチレン樹脂層を介してEVOH樹脂フィルムを積層してなるシートを基材にした化粧材においては、ポリエチレン樹脂層とEVOH樹脂フィルムとの接着が良好でなく界面で剥離が生じる場合があり、かつ熱エンボス加工が困難であるという欠点もあった。
さらに、化粧材の高級感を得るために表面に艶消しを施す場合に、EVOH層上に無機微粒子入りの塗料を塗布する方法が記載されているが、かかる塗料層を設けたのでは表面のEVOH層が覆われてしまい、EVOH特有の耐汚染性、耐溶剤性、非帯電性等の特徴が失われてしまう問題があった。
一方、エンボスを施し、立体感を現出させてなる化粧材においては、意匠的には優れるものの、主としてポリ塩化ビニルフィルムの如く通常の合成樹脂シートを用いているため、上記したと同様の物理的性質や化学的性質に劣るという欠点を有していた。
本発明は、従来の欠点を克服したもので、耐汚染性、耐溶剤性、非帯電性等に優れ、良好な加工特性も保有しながら、立体感を有した高級感のある艶消し化粧材を提供することを目的とするものである。
上記目的は、シート基材に印刷層を形成し、少くとも該印刷層の表面に透明樹脂層を介して艶消し表面フィルム層を積層してなる複合シートを、化粧基材にラミネートして構成された化粧材であって、該艶消し表面フィルム層が、エチレン含有率が20〜65モル%、ビニルエステル成分のけん化度が90モル%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物95〜50重量%およびカルボン酸変性ポリエチレン樹脂5〜50重量%からなる樹脂組成物からなることを特徴とする化粧材を提供することによって達成される。
本発明は表面にエチレン−ビニルエステル共重合けん化物およびカルボン酸変性ポリエチレン樹脂からなる艶消しフィルム層を有しているので、表面艶消しによる高級感があるのみならず、耐溶剤性、耐汚染性、非帯電性に優れている。また、上記艶消しフィルムと印刷層との間には透明樹脂層が介在しているため複合シートとしての厚みが増し、複合シート自体が柔軟性、熱可塑性に優れているので、本発明化粧材は木端巻き、Vカット等の曲面加工適性、ラミネート適性、エンボス加工性に優れているとともに肉持ち感、高級感があり、意匠的にも優れた化粧材を提供できる。
上記艶消しフィルム層と透明樹脂層の間に、塩化ビニル系共重合体とイソシアネート基を2個以上含む化合物からなる塩化ビニル系共重合体組成物層を有している場合には良好な熱ラミネート適性、接着性を有している。さらに上記フィルム上にエンボス層を形成することで、表層のエンボス層と下層の印刷層とが3次元的な意匠効果を現出し、立体感に富んだ深みのある模様を外観に表すこともできる。
シート基材の材質としては、薄葉紙等の紙質系素材、合成樹脂・金属・不織布等が用いられ、その厚みは30μm〜1000μmの範囲で適宜選択される。化粧基材への接着適性を考慮した場合、上記材質の中、紙質系素材が好ましく、その場合、坪量は23〜150g/mが好ましい。
シート基材と印刷層との間に必要に応じて隠蔽ベタインキ層を設けることができる。該インキ層を設けたときはシート基材自体に隠蔽性が不足していても該インキ層で隠蔽性能を付加することができると共に、着色剤を添加することによって意匠性を向上させることができるという利点がある。隠蔽ベタインキ層を形成するために用いられるインキとしては二酸化チタンを30〜70重量%含んだもので、適宜の着色剤を含んだもの等が挙げられ、上記インキ層形成法としては、グラビア、オフセット、凸版若しくはスクリーン等通常の印刷方式又はロールコート等の塗布方式が用いられる。
印刷層は木目柄、抽象柄、石目柄等任意の模様を印刷形成した層でも或いは印刷により着色を施した層でもよい。印刷層形成のためのインキとしては、シート基材の材質、形態にもよるが、一般的には硝化綿、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリエステル等の単独重合体又は他のモノマーとの共重合体をビヒクルとし、これに通常の顔料、染料を着色剤として含有させて構成されるインキが用いられる。印刷層形成法としてはグラビア、オフセット、凸版、スクリーン印刷等通常の印刷方式を用いることができるが、描画でも差支えない。
透明樹脂層はこのような印刷層と艶消し表面フィルム層との間に介在して、トータルシート層厚みを増し、木端巻きやVカット等の曲面加工適性を付与し、更に意匠的な肉持ち感を増加させる作用がある。透明樹脂層の形成法としては、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂やその他の樹脂をエクストルージヨンラミネート法により押出コーティングする方法、ゴム系、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系等の樹脂をドライラミネート法によりコーティングする方法、ゴムエマルジョン系、酢酸ビニルーアクリルエマルジョン系、エポキシエマルジョン系等の樹脂をウェットラミネート法によりコーティングする方法等が用いられるが、トータルシート層の厚みを増加させ、曲面加工適性や肉持ち感を付与させるためには押出コーティングする方法が望ましい。透明樹脂層の厚みは好ましくは10〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。
かかる透明樹脂層として使用される樹脂は特に限定されるものではないが、曲面加工時に柔軟性を付与する観点からポリオレフィン系樹脂が好ましい。用いられるポリオレフィン系樹脂としては種々の物が使用可能であり、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレンを主成分とする重合体、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレン共重合体などのプロピレンを主成分とする重合体などが例示される。これらポリオレフィンは無水マレイン酸によるグラフト変性に代表されるように、重合後に各種変性が施されていても良い。
また、印刷層、艶消し表面フィルム層等との接着性を良好にする点から、ポリオレフィン系樹脂のなかでもカルボキシル基あるいはエポキシ基を含有するポリオレフィン系樹脂が好ましい。ここで、カルボキシル基を含有するポリオレフィン系樹脂としては、無水マレイン酸やイタコン酸でグラフト変性されたポリオレフィン、あるいはアクリル酸やメタクリル酸を共重合したポリオレフィンなどが挙げられる。また、アイオノマーに代表されるようにポリオレフィン中に含有されるカルボキシル基の全部あるいは一部が金属塩の形で存在していてもよい。また、エポキシ基を含有するポリオレフィン系樹脂としては、グリシジルメタクリレート共重合ポリエチレン等が挙げられる。これらカルボキシル基あるいはエポキシ基を含有するポリオレフィン系樹脂のうちでも、無水マレイン酸等の酸無水物で変性されたポリオレフィン、特にポリエチレンが接着性に優れる点から好ましい。
艶消し表面フィルム層としては、EVOHおよびカルボン酸変性ポリエチレンからなる組成物層が使われる。これにより、EVOH層上に無機微粒子入りの塗料を塗布する方法と異なりEVOH樹脂そのものが表面を覆うことになり、EVOH特有の耐汚染性、耐溶剤性、非帯電性等の特長を有することができる。
艶消し表面フィルム層を構成する組成物に用いられるEVOHとしては、エチレン含有率が20〜65モル%、好ましくは25〜60モル%、ビニルエステル成分のけん化度が90モル%以上、好ましくは95モル%以上の物が好適に使用される。エチレン含有率が20モル%未満では耐水性能に劣り、65モル%を超えると剛性、耐油性、耐溶剤性、非帯電性が劣り好ましくない。ビニルエステル成分の鹸化度が90モル%未満では耐油性が劣り、油性の汚染物質が浸透し易く、耐汚染性に劣り好ましくない。EVOHの原料に用いられるビニルエステルとしては、経済性より酢酸ビニルが望ましい。このEVOHにエチレン、ビニルエステル以外のコモノマー成分を本発明の目的を阻害しない範囲で使用することができる。
EVOHはエチレン含有率やけん化度や重合度の異なる2種以上のEVOHの組成物であっても良く、本発明の目的を阻害しない範囲で、ホウ酸、酸化防止剤、スリップ剤、着色剤、消臭剤などの添加剤を添加しても良い。
本発明において、EVOHにカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(以下CPEと略称する)を配合したEVOH樹脂組成物を用いることにより、該EVOH組成物層と塩化ビニル系共重合体組成物層との接着力が向上するだけでなく、複合シートなどとのラミネート時にエンボス加工がさらに容易となる。該EVOH組成物層を用いることにより、該EVOH組成物層の少なくとも片面の表面光沢度(村上式光沢度計、入射光の角度75°で測定)を40%以下の艶消しとすることができ、艶消しの優れた複合シートが得られ高級感を与えることが可能となる。EVOHとCPEの配合割合は、EVOH95〜50重量%、CPE5〜50重量%、好ましくは、EVOH92〜55重量%、CPE8〜45重量%である。CPE含量が5重量%未満では光沢度を満足せず、50重量%を超えると、製膜性が悪くなりフィルムに孔が開くなどの欠点が出る。
ここでCPEとは、ポリエチレン樹脂をα,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無水物またはカルボン酸エステルで変性したものであり、α,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無水物またはカルボン酸エステル含量は0.0005〜5モル%、好ましくは0.001〜1モル%、さらに好ましくは0.001〜0.4モル%である。0.0005モル%未満ではEVOHとのブレンドに際して分散性が悪くなり、フィルムの艶消し効果に乏しく、5モル%を超えるとブレンド操作中の増粘が大きく、製膜性が悪くなる。全てのポリエチレン樹脂が、α,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無水物またはカルボン酸エステルで変性している方が望ましいが、高濃度カルボン酸変性ポリエチレン樹脂と未変性ポリエチレン樹脂とのブレンド物で、最終的な変性量が上記範囲内にあっても良い。α,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無水物またはカルボン酸エステルとは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸モノまたはジエステル、イタコン酸モノまたはジエステルなどが挙げられるが、無水マレン酸が好適である。ポリエチレン樹脂とは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体など)が挙げられるが、高密度ポリエチレンが好適である。
本発明において、EVOHとCPEよりなる樹脂組成物を得る方法としては、二軸スクリュー押出機、ブラベンダープラストグラフなどを用いて予め溶融ブレンドペレット化し、その後Tダイ法またはインフレーション法などの溶融押出法によってフィルムに成形する方法、あるいはドライブレンドペレットをTダイ法またはインフレーション法などの溶融押出法によって直接フィルムに成形する方法がある。
本発明において、EVOHとCPEとの樹脂組成物層の厚みに特に制限は無いが、10〜30μmがエンボス加工時にフィルム層のピンホールの発生が少なく、さらに複合シートにした時などの施工性が良好であるので好適である。
また艶消し表面フィルム層が、塩化ビニル系共重合体とイソシアネート基を2個以上含む化合物からなる塩化ビニル系共重合体組成物層を介して透明樹脂層に積層されていることが好ましい。こうすることで、熱ラミネートが容易にでき、ポリオレフィンに代表される透明樹脂層とも良好に接着することができる。
本発明において、塩化ビニル系共重合体とは、塩化ビニル成分を50〜99モル%、好ましくは70〜95モル%を含み、かつ酢酸ビニル成分、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の誘導体から選ばれる少なくとも一つの成分を単独でまたは合計で1〜50モル%、好ましくは5〜30モル%含む物である。塩化ビニル成分を50〜99モル%含むことにより本発明の目的とする樹脂組成物を得ることができる。ここで不飽和カルボン酸としては、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸があげられ、また、不飽和カルボン酸の誘導体としては、前記不飽和カルボン酸のモノまたはジエステル、あるいはこれらの無水物が挙げられ、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、ステアリン酸ビニルなどが挙げられる。これらカルボン酸成分は、ランダム共重合成分として用いることもできるし、グラフト共重合成分として用いることもできる。また、本発明の目的が阻害されない範囲で、上記以外の共重合成分を用いることは自由である。
代表的な塩化ビニル系共重合体としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸(メチル)共重合体、塩化ビニル−ステアリン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−メタクリル酸(またはメタクリル酸メチル)共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル酸(またはアクリル酸メチル)共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸(またはマレイン酸モノまたはジエステル)共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。なお、塩化ビニル−酢酸ビニル−不飽和カルボン酸共重合体は、三元以上の共重合によるものでも良いし、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの二元以上の共重合によるものにカルボン酸をグラフト変性した物でも良い。これらを単独で用いても良いし、また2種以上の化合物の混合物を用いても良い。
本発明において、イソシアネート基を2個以上含む化合物とは、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートをはじめとする化合物、上記イソシアネート基を2個以上含む化合物と水などとの縮合反応により多官能にせしめた化合物、上記イソシアネート基を2個以上含む化合物の熱反応により三量化した化合物および、トリメルチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどのポリオールの水酸基をすべてを上記イソシアネート基を2個以上含む化合物と反応させた化合物が好適である。
これらを単独で用いても良いし、また2種以上の化合物の混合物を用いても良い。プロピレングリコール、エチレンングリコール、平均分子量200〜5000のポリプロピレングリコール、平均分子量200〜2000のポリエチレングリコールなどのポリオールの水酸基を上記イソシアネート基を2個以上含む化合物と反応させた化合物および、イソフタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸から選ばれた1種以上のジカルボン酸成分を少なくとも構成成分とする平均分子量3000以下のポリエステルの官能基に上記イソシアネート基を2個以上含む化合物と反応させた化合物などを併用しても良い。(以下これらをCNと略称する)。
本発明において、塩化ビニル系共重合体とCNからなる組成物中のCNの比率は、0.01〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%である。CNが0.01重量%未満ではポリアルコール組成物フィルムとの接着力が不足する場合があり、15重量%を越えると得られた積層フィルムが保存中にブロッキングする恐れがあり、エンボス加工性も悪化しやすいし、また熱ラミネート時120℃以下の温度では十分な接着力は示さない。
本発明において、塩化ビニル系共重合体組成物のブレンド方法に特に制限はなく、塩化ビニル系共重合体とCNを直接ブレンドする方法、塩化ビニル系共重合体の溶液にCNをブレンドする方法、CNの溶液に塩化ビニル系共重合体をブレンドする方法、塩化ビニル系共重合体の溶液にCNの溶液をブレンドする方法などが例示される。ブレンドした後は、好ましくは1日以内により好ましくは16時間以内に使い切ることが望ましい。
溶剤としては水酸基、アミノ基などの活性水素を含まない物で、しかも塩化ビニル系共重合体およびCNを溶解可能で乾燥が容易なものであれば特に制限はなく、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、テトラヒドロフランなどが例示され、これらの1種または2種以上の混合溶媒が使用可能である。
塩化ビニル系共重合体組成物には、本発明を阻害しない範囲で、酸化防止剤、スリップ剤、着色剤、抗菌剤、消臭剤、紫外線吸収剤、滑剤、およびポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルなどのドライラミネート用または押出ラミネート用接着剤をブレンドしても良い。
本発明において、塩化ビニル系共重合体組成物層の厚みに特に制限は無いが、好ましくは0.5〜10μm、より好ましくは1〜6μm、さらに好ましくは1〜4μmである。0.5μm未満ではEVOHとCPEよりなる樹脂組成物層と、透明樹脂層の接着力が低くなりやすく、10μmを超えるとコストが高くなるので好ましくない。
上記の如く構成された複合シートは通常、接着剤を介して化粧基材にラミネートされる。化粧基材としては、合板、パーティクルボード、ハードボード、インシュレーションボード等の木質基材;石膏ボード、石綿パーライト板、珪酸カルシウム板、グラスウール、ロックウール等の無機基材;鉄板、亜鉛板、アルミ板、鉛板等の金属基材;発泡ポリエチレン板、発泡ポリスチレン板、ウレタンフォーム、フェノールフォーム等のフォーム基材;フェノール板、メラミン板、ポリエステル板、アクリル板、塩化ビニル板等の合成樹脂基材等を単独で或いはそれらを適宜組合わせた複合材として用いることができる。化粧基材は平板形状でも曲面形状でもよく、その他いかなる形状のものであってもよい。
接着剤としては、酢酸ビニル系、ウレタン系、エポキシ系、尿素系等の一般的な接着剤を使用することができるが、用いる化粧基材及びシート基材の材質によって適宜選択される。また、複合シートを化粧基材にラミネートするに当たっては、ロールラミネート法、プレスラミネート法等が採用されるが、生産性の面からはロールラミネート法が好ましい。化粧基材が曲面形状の場合は、通常のラッピングマシーンを用いてラミネートを行う。
本発明は艶消し層がエンボス加工性が良好であるので、エンボス加工を行なうことも好ましい。エンボスの形成によって、立体感を付与することができる。エンボスは木目の道管を表現したもの、塗装板の艶状態を再現したもの、及びそれらを組合わせたものの他、抽象パターンや石目パターン、布目パターンを用いることができる。木目の繊維感を表現したい場合には木目の方向に沿ったヘアライン状のエンボス版を用いればよい。ヘアライン状のエンボスで天然木の繊維感を表現するためには、ヘアラインのピッチを300μm以下にすることが好ましい。エンボス方式としては通常の熱エンボス方式を用いることができる。
次に本発明の具体的実施例を示す。エチレン含有率が44モル%、酢酸ビニル成分のけん化度が99.5モル%のEVOH(MI5.5g/10分)75重量%および無水マレイン酸グラフト変性高密度ポリエチレン樹脂(MI0.3g/10分)25重量%を二軸スクリューの押出機を用い、210℃でブレンドペレット化し、一軸スクリューの押出機を用い、210℃で厚さ20μmの樹脂組成物よりなる艶消し表面フィルム層を得た。
塩化ビニル成分を87モル%、酢酸ビニル成分を13モル%含む塩化ビニル共重合体98.5重量%と、ヘキサメチレンジイソシアネート1.5重量%との塩化ビニル系共重合体組成物を、メチルエチルケトン:トルエン=1:1の混合溶媒に固形分濃度20重量%となるように溶解した後ただちに、グラビヤコーターを用い塗布量2g/m(固形分基準)となる様に上記フィルムにコートし、70℃で4分乾燥し積層フィルムを得た。この積層フィルムをロール状で35℃で2日保存しイソシアネート基を消失させた。
坪量40g/m薄葉紙(天間特殊製紙製DB−40)の上に、ニトロセルロースをビヒクルとするインキ(諸星インキ製MA)を用いてオーク柄をグラビア輪転機にて印刷し、通常の木目印刷紙を得た。この木目印刷側の上に押出機を用いて無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(三井石油化学製アドマーNF500)を膜厚30μmコートし、同時に接着面をコロナ放電処理し、温度130℃に加熱したヒートドラムに通して、上記積層フィルムを、塩化ビニル系共重合体組成物層がコロナ放電処理面と接するようにインライン同時熱ラミネートした。こうして得た複合シートを、酢酸ビニル系接着剤(中央理化製AC315)を用いて12mm厚の合板にラミネートして、艶消し表面フィルム層/塩化ビニル系共重合体組成物層/ポリエチレン系樹脂層/木目印刷紙/接着剤/合板、の構成からなる化粧板を得た。
得られた化粧材をVカット加工したところ、破断もなく、層間剥離も認められなかった。また意匠性の面からは、表層20μmの艶消し層の下に30μmの透明樹脂層を介してオークの木目柄があり、肉持ち感、塗装感に優れた、落ち着きのある高級感に富んだ化粧材であった。また、油性の赤色インキ(三菱鉛筆製三菱マーカー)と定規を使い、該化粧材サンプル(3×22cm)に長さ10cmの線を5本、約2mm間隔で平行に書き、24時間後にエタノールを付けたガーゼで拭き取ったが跡は全く残らなかった。
実施例1で得た複合シートを温度150℃に加熱したヒートドラムに通した直後、平均ピッチ220μmのヘアライン形状を有した金属ロールにて熱圧エンボス加工を施し、エンボス複合シートを得た。次いで、実施例1と同様の接着剤を用いて合成基材にラミネートしたところ、天然木の繊維感を有した極めて意匠性に富みかつ立体感に優れた化粧材を得た。また、油性の赤色インキ(三菱鉛筆製三菱マーカー)と定規を使い、該化粧材サンプル(3×22cm)に長さ10cmの線を5本、約2mm間隔で平行に書き、24時間後にエタノールを付けたガーゼで拭き取ったが跡は全く残らなかった。
比較例1
坪量40g/m薄葉紙(天間特殊製紙製DB−40)の上に、ニトロセルロースをビヒクルとするインキ(諸星インキ製MA)を用いてオーク柄をグラビア輪転機にて印刷し、通常の木目印刷紙を得た。この木目印刷側の上に押出機を用いてポリエチレン樹脂(三井ポリケミカル製ミラソン14)を膜厚30μmコートし、同時に接着面をコロナ放電処理し、エチレン含有率が44モル%、酢酸ビニル成分のけん化度が99.5モル%のEVOH(MI5.5g/10分)からなる厚さ20μmのフィルムを温度130℃に加熱したヒートドラムに通してインライン同時熱ラミネートした。得られたシートのEVOH面に、ポリウレタン系樹脂にマイクロシリカを3重量%含んだ艶消し剤を厚さ3μmになるようにコートした。こうして得た複合シートを、酢酸ビニル系接着剤(中央理化製AC315)を用いて12mm厚の合板にラミネートして、艶消し塗料層/EVOH層/ポリエチレン系樹脂層/木目印刷紙/接着剤/合板、の構成からなる化粧板を得た。
得られた化粧材をVカット加工したところ、破断はなかったものの、層間剥離が認められた。意匠性の面からは、表層3μmの艶消し層の下に50μmの透明樹脂層を介してオークの木目柄があり、肉持ち感、塗装感に優れた、落ち着きのある高級感に富んだ化粧材であった。しかし、油性の赤色インキ(三菱鉛筆製三菱マーカー)と定規を使い、該化粧材サンプル(3×22cm)に長さ10cmの線を5本、約2mm間隔で平行に書き、24時間後にエタノールを付けたガーゼで拭き取ったところ、インキを落とすことはできなかった。

Claims (5)

  1. シート基材に印刷層を形成し、少くとも該印刷層の表面に透明樹脂層を介して艶消し表面フィルム層を積層してなる複合シートを、化粧基材にラミネートして構成された化粧材であって、該艶消し表面フィルム層が、エチレン含有率が20〜65モル%、ビニルエステル成分のけん化度が90モル%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物95〜50重量%およびカルボン酸変性ポリエチレン樹脂5〜50重量%からなる樹脂組成物からなることを特徴とする化粧材。
  2. 艶消し表面フィルム層が、塩化ビニル成分を50〜99モル%および酢酸ビニル成分、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の誘導体から選ばれる少なくとも一つの成分を1〜50モル%含む塩化ビニル系共重合体85〜99.9重量%および、イソシアネート基を2個以上含む化合物0.1〜15重量%からなる塩化ビニル系共重合体組成物層を介して透明樹脂層に積層されてなる請求項1記載の化粧材。
  3. 艶消し表面フィルム層がエンボス加工されていることを特徴とする請求項1または2記載の化粧材。
  4. 透明樹脂層が、ポリオレフィン系樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧材。
  5. シート基材に印刷層を形成後、該印刷層の表面に透明樹脂層を形成し、次いで塩化ビニル系共重合体組成物層を有する艶消し表面フィルムを該透明樹脂層と該塩化ビニル系共重合体組成物層が接するように熱ラミネートすることを特徴とする請求項2記載の化粧材の製造方法。

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