JP2005033474A - 擬似パターン依存性ジッタ発生装置およびジッタ測定器評価装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】擬似パターン依存性ジッタ発生装置21は、基準クロックCrに同期する所定幅と所定振幅のパルス信号Pを所定周期で発生し、このパルス信号Pで基準クロックCrを位相変調して得られるジッタクロックCjに同期したデータ信号Dを生成し、このデータ信号Dをパターン依存性ジッタが擬似的に付与された信号として評価対象のジッタ測定器1に出力する。パターン依存性ジッタ測定部30はデータ信号Dのパターン依存性ジッタを測定する。また、評価部40は、データ信号Dに対するジッタ測定器1の測定結果と、パターン依存性ジッタ測定部30の測定結果に基づいて、ジッタ測定器1の評価のための処理を行なう。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジッタ発生装置において、パターン依存性ジッタのあるデータ信号を擬似的に且つ定量的に発生させ、また、パターン依存性ジッタに対するジッタ測定器の測定精度等を正確に評価できるようにするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
データ信号を伝送するシステムでは、データ信号に大きなジッタ(位相揺らぎ)があると、データを正しく伝送できなくなる。
【0003】
したがって、データ信号の伝送システムを構築する場合、そのシステムに用いられる機器が発生するジッタを把握しておく必要がある。
【0004】
データ信号のジッタを測定する方法として、そのデータ信号の波形をオシロスコープ等の波形観測装置によって表示し、その波形からジッタ量を求める方法が従来からあった(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−145582公報
【0006】
この波形観測による方法では、データ信号のパターンがランダムであれば、波形観測器には、例えば図7に示すように、1ビット幅で立ち上がりと立ち下がりが交差する波形が表示される。
【0007】
この波形はアイ(eye)パターンと呼ばれており、データ信号のジッタが大きいと、アイパターンの立ち上がりと立ち下がりの交差部分の幅Wが大きくなる。
【0008】
したがって、このアイパターンの交差部の幅Wからデータ信号Dのジッタ量を把握できる。
【0009】
しかし、ジッタには、データ伝送機器自身の雑音や外来雑音等に起因して発生するランダムノイズ性のものと、伝送するデータ信号のパターンに起因して発生するパターン依存性のものとがあり、上記のようにアイパターンの幅からジッタ量を求める方法では、ランダムノイズ性のジッタとパターン依存性のジッタとが同時に観測されてしまい、パターン依存性のジッタだけを求めることができない。
【0010】
パターン依存性ジッタは、機器のデータ伝送通過帯域が高い(数GHz)場合に、直流成分が通過できないために生じる波形歪み、データ信号のデューティサイクル歪み、伝送される信号周波数に対して、機器の周波数特性が十分でないことによって生じる波形歪み等に起因して発生するジッタである。
【0011】
このパターン依存性ジッタは、データ信号が擬似ランダムパターンのようにランダム性の強い場合には大きな問題にならないが、実際にデータ伝送で用いるフレーム、例えばSDHフレームやSONETフレームのように常に先頭位置にスクランブルされていない特定のパターンが存在するデータ信号の場合、そのフレーム間隔(例えば、125μs間隔)で大きなパターン依存性ジッタが発生する。
【0012】
したがって、これらのフレームのデータ信号のジッタを測定するための測定器としては、データ信号のジッタからパターン依存性ジッタだけを抽出してその大きさを正しく且つ高い再現性で測定できることが要求される。そして、そのような目的で設計、製造されたジッタ測定器を評価するためには、パターン依存性ジッタを任意の大きさで定量的に発生できる装置が必要となる。
【0013】
しかしながら、現在このような装置は実現されておらず、パターン依存性ジッタに対するジッタ測定器の測定精度や直線性等を正しく把握できないという問題があった。
【0014】
本発明は、このような事情からなされたものであり、パターン依存性ジッタのあるデータ信号を擬似的に且つ定量的に発生できる擬似パターン依存性ジッタ発生装置およびそれを用いたジッタ測定器評価装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の擬似パターン依存性ジッタ発生装置は、
基準クロックを発生する基準クロック発生手段(22)と、
前記基準クロックに同期する所定幅と所定振幅のパルス信号を所定周期で発生するパルス信号発生手段(23)と、
前記パルス信号によって前記基準クロックを位相変調して、ジッタがパルス状に付与されたジッタクロックを出力する位相変調手段(25)と、
前記ジッタクロックに同期したデータ信号を生成し、該データ信号をパターン依存性ジッタが擬似的に付与された信号として出力するデータ信号発生手段(26)とを備えている。
【0016】
また、本発明の請求項2のジッタ測定器評価装置は、
前記請求項1記載の擬似パターン依存性ジッタ発生装置(21)と、
前記擬似パターン依存性ジッタ発生装置が出力するデータ信号のパターン依存性ジッタを測定するパターン依存性ジッタ測定部(30)と、
前記擬似パターン依存性発生装置が出力するデータ信号を受けた評価対象のジッタ測定器の測定結果と、前記パターン依存性ジッタ測定部の測定結果に基づいて、評価対象のジッタ測定器の評価のための処理を行なう評価部(40)とを備えている。
【0017】
また、本発明の請求項3のジッタ測定器評価装置は、請求項2のジッタ測定器評価装置において、
前記パターン依存性ジッタ測定部は、
前記パルス信号発生手段から出力されるパルス信号を受ける毎に、前記基準クロックとデータ信号の波形情報を一定時間取得する波形情報取得手段(31)と、
前記波形情報取得手段によって取得された基準クロックとデータ信号の波形情報を平均化する平均化手段(32)と、
前記平均化手段によって平均化された基準クロックとデータ信号の波形情報から、基準クロックに対するデータ信号の位相差をビット毎に検出する位相差検出手段(33)と、
前記位相差検出手段によって検出された位相差情報に対して所定の帯域制限処理を行ない、前記パルス信号によって付与したパターン依存性ジッタを抽出する帯域制限手段(34)とを備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用したジッタ測定器評価装置20の構成を示している。
【0019】
図1に示しているように、このジッタ測定器評価装置20は、パターン依存性ジッタの測定が可能なジッタ測定器1の評価を行なうためのシステムであり、擬似パターン依存性ジッタ発生部21、パターン依存性ジッタ測定部30および評価部40とを有している。
【0020】
擬似パターン依存性ジッタ発生部21は、パターン依存性ジッタのあるデータ信号を擬似的に且つ定量的に発生できる本発明の擬似パターン依存性ジッタ発生装置をなすものであり、基準クロック発生手段22、パルス信号発生手段23、パルス設定手段24、位相変調手段25、データ信号発生手段26によって構成されている。
【0021】
基準クロック発生手段22は、図2の(a)に示すように、所定周波数fc(例えば約9.95GHz)の基準クロックCrを発生する。
【0022】
パルス信号発生手段23は、図2の(b)に示すように、パルス設定手段24によって指定された幅Wpと振幅Vp(p−p値)を有し、基準クロックCrに同期するパルス信号Pを所定周期Tp(例えばSDHのフレーム周期に相当する125μS)で発生する。なお、ここでは、基準クロックCrの周期Tcに対して、パルス信号Pの周期TpがN・Tcに等しいものとする(Nは2以上の整数)。
【0023】
パルス設定手段24は、図示しない操作部の操作により、パルス信号Pの振幅Vpおよび幅Wpを任意の値に設定することができる。
【0024】
位相変調手段25は、図2の(c)に示すように、基準クロックCrをパルス信号Pによって位相変調して、ジッタがパルス状に付与されたジッタクロックCjを出力する。
【0025】
データ信号発生手段26は、例えば図2の(d)に示すように、ジッタクロックCjに同期したデータ信号Dを生成し、パターン依存性ジッタが擬似的に付与された信号として出力する。
【0026】
このデータ信号Dのパターンとしては、データ信号発生手段26内で本来のパターン依存性ジッタが大きく発生しないように、例えばパルス信号Pの周期Tpと等しい符号周期の擬似ランダムパターンや0と1が交互に並ぶパターン等が望ましい。
【0027】
なお、上記基準クロックCr、パルス信号P、ジッタクロックCj、データ信号Dには、ランダムノイズ性のジッタJnが含まれている。
【0028】
このように所定周期Tp毎にパルス状にジッタが付与されたデータ信号Dは、前記したSDHやSONET等のフレーム信号のヘッダ部に発生するパターン依存性ジッタを擬似的に再現したものとなり、パルス信号Pの振幅値Vpを可変することで、その擬似パターン依存性ジッタの大きさを可変することができ、幅Wpを可変することで、擬似パターン依存性ジッタの発生時間を可変することができる。
【0029】
したがって、このデータ信号Dを用いることで、各種ジッタ測定器1のパターン依存性ジッタに対する測定結果についての評価が行なえる。
【0030】
一方、パターン依存性ジッタ測定部30は、上記パターン依存性ジッタ発生部21がデータ信号Dに擬似的に付与したパターン依存性ジッタを正確に測定し、これを評価の基準とするためのものである。
【0031】
具体的には、データ信号Dから擬似パターン依存性ジッタの基になるパルス信号Pの波形成分を検出するためのものであり、波形情報取得手段31、平均化手段32、位相差検出手段33、帯域制限手段34とを有している。
【0032】
波形情報取得手段31は、パルス信号発生手段23からのパルス信号Pが入力されたタイミングを基準としてそのタイミングから次のパルス信号Pが入力される直前までに入力されるデータ信号Dと基準クロックCrの同一時間領域における波形情報(時間毎の振幅値の情報)を取得するという処理を、所定回(M回)行なう(例えばM=16)。
【0033】
平均化手段32は、波形情報取得手段31によって取得された基準クロックCrおよびデータ信号Dの波形情報に対する次数Mの平均化処理を行う。
【0034】
この平均化処理により、図2の(e)、(f)のように、ランダムノイズ性のジッタJnが除去された基準クロックCr′とデータ信号D′の波形情報が得られる。
【0035】
なお、上記波形情報取得手段31と平均化手段32は、後述するようにディジタル型のサンプリングオシロスコープを用いて構成することができる。
【0036】
位相差検出手段33は、平均化手段32によって平均化処理されたデータ信号D′および基準クロックCr′の波形に基づいて、データ信号D′と基準クロックCr′の各ビット毎の位相差を時間の単位で求める。
【0037】
即ち、図2の(g)に示すように、基準クロックCr′のレベル変位タイミング(ここでは立ち下がりタイミング)とデータ信号D′の符号境界との位相差(時間差)ΔTを各ビット毎に求める。
【0038】
なお、各タイミングの検出は、信号振幅があるしきい値を越えたか否かを判断して行なうが、データ信号D′の符号が変化しない(同一符号が連続する)場合には、波形からその符号境界のタイミングを検出することは困難である。
【0039】
そこで、実際には、データ信号D′の符号が変化したときだけ、そのタイミングを検出して基準クロックCr′のレベル変位タイミングとの時間差を位相差として求め、データ信号D′の符号が変化しない場合には、その前のビットの位相差を割当てる。
【0040】
このようにして得られた1周期(Tp)分の位相差の情報のうち、パルス信号Pによって生じたものが、パターン依存性ジッタとして擬似的に付与されたものである。
【0041】
なお、図2の(g)では、パルス信号Pによって所定の位相差が生じ、パルス信号Pが出力されていない期間は位相差が0と仮定しているが、実際には、パルス信号Pが出力されていない期間にも僅かな位相差(データ信号Dのパターンに依存したものと、ランダムノイズ性のものと、位相変調手段25において発生する変調歪み)が生じており、その位相差の成分は、データ信号Dのビットレートに対応した高い周波数成分を有している。
【0042】
帯域制限手段34は、位相差検出手段33によって検出された各ビット毎の位相差の情報に対して、データ信号Dのビットレート(基準クロックCrの周波数fr)によって予め決められた帯域制限処理を行なう。
【0043】
例えば、前記したSDH/SONETの場合、伝送レートが約2.5Gbpsのとき、5kHz〜20MHz、12kHz〜20MHz、1MHz〜20MHzのいずれかの帯域制限処理を行なう。また、伝送レートが約9.95Gbpsのときには、20kHz〜80MHz、50kHz〜80MHz、4MHz〜80MHzのいずれかの帯域制限処理を行なう。なお、この実際の帯域制限処理は、ビットレートに基づいて時間軸上のジッタ波形に変換して、ディジタルフィルタにより上記帯域制限を行なう。
【0044】
このような帯域制限処理を行なうことにより、前記した高い周波数成分の位相差成分は除去され、前記した図2の(g)に示したように、パルス信号Pに対応したジッタ波形が得られる。
【0045】
このようにして、データ信号Dのジッタのうち、パルス信号Pによって所定周期Tp毎に付与された擬似パターン依存性ジッタJprを検出することができ、この検出結果から、評価対象のジッタ測定器1に与えるデータ信号Dのパターン依存性ジッタの大きさを定量化できる。
【0046】
一方、データ信号Dを受けた評価対象のジッタ測定器1は、その測定器固有の構成によってデータ信号Dのジッタを検出し、そのジッタから周期的に発生するジッタ成分をパターン依存性ジッタJpxとして求める。
【0047】
評価部40は、パターン依存性ジッタ測定部30の測定結果Jprを基準として評価対象のジッタ測定器1の測定結果Jpxに対する各種の評価処理を行なう。
【0048】
この評価処理は任意であるが、例えば、図3に示しているように、パターン依存性ジッタ測定部30の測定結果Jprと、評価対象のジッタ測定器1の測定結果Jpxを、図示しない表示器の画面上に対比可能に表示したり、あるいは両ジッタJpr、Jpxの大きさ、即ち、図3の波形の振幅(p−p値)をそれぞれ数値で求めて、その数値、両者の差あるいは比等を表示器に表示する。
【0049】
また、ジッタ測定器1のパターン依存性ジッタについての測定直線性を評価する場合には、パルス信号発生手段23から出力されるパルス信号Pの振幅値を可変しながら、パターン依存性ジッタ測定部30で測定されたパターン依存性ジッタJprの大きさと評価対象のジッタ測定器1の測定で得られたパターン依存性ジッタJpxの大きさと順次記憶しておき、パターン依存性ジッタJprの変化に対するパターン依存性ジッタJpxの変化の特性を求め、その特性Fを例えば図4のように表示器に表示する(Rは理想特性)。
【0050】
この表示から、パターン依存性ジッタの大きさに対するジッタ測定器1の直線性を把握することができる。
【0051】
なお、この図4の特性は、ジッタの大きさをUIpp(ユニットインターバル)の単位に換算したものであるが、UIは位相差や時間に比例しているので位相差(角度)や時間の単位で評価してもよい。
【0052】
また、前記したジッタ測定器評価装置20のパターン依存性ジッタ測定部30の波形情報取得手段31および平均化手段32は、図5に示しているようにディジタル型のサンプリングオシロスコープ50を用いて構成することができる。
【0053】
サンプリングオシロスコープ50は、例えば図6の(a)、(b)に示すように入力される基準クロックCrとデータ信号Dに対して、図6の(c)のように、パルス信号Pの周期TpのK倍(Kは任意の整数で図6ではK=1の場合を示している)の周期K・Tpに対して僅かな時間ΔTrだけ異なる周期Ts(=K・Tp+ΔTrまたは=K・Tp−ΔTr)のサンプリングパルスPsでサンプリングを行うように構成されており、図6の(d)、(e)のように、基準クロックCrおよびデータ信号Dの波形情報Hc、HdをΔTの時間分解能で求める。
【0054】
このサンプリングオシロスコープ50は、外部トリガ端子に入力される信号のレベル変位タイミングに同期したタイミングから、波形情報の取得を開始できる外部トリガ機能を有しており、この外部トリガ端子にパルス信号Pを入力することで、擬似的に付与したパターン依存性ジッタが発生している波形部分の情報を取得できる。
【0055】
また、サンプリングオシロスコープ50には、取得した波形の平均化処理を行なう機能も有しているので、この機能を用いて基準クロックCrとデータ信号Dの波形の平均化処理を行い、その処理結果を位相差検出手段33に出力することで、前記同様にデータ信号Dのパターン依存性ジッタを測定でき、装置構成を簡単化することができる。
【0056】
このように実施形態のジッタ測定器評価装置20は、基準クロックCrに同期する所定幅と所定振幅のパルス信号Pを所定周期で発生し、このパルス信号Pで基準クロックCrを位相変調して得られるジッタクロックCjに同期したデータ信号Dを生成し、このデータ信号Dをパターン依存性ジッタが擬似的に付与された信号として出力する擬似パターン依存性ジッタ発生装置21と、そのデータ信号Dのパターン依存性ジッタを測定するパターン依存性ジッタ測定部30と、データ信号Dを受けた評価対象のジッタ測定器1の測定結果とパターン依存性ジッタ測定部の測定結果に基づいて、ジッタ測定器1の評価のための処理を行なう評価部40とを備えている。
【0057】
このため、パターン依存性ジッタに対するジッタ測定器の測定精度や直線性等を正しく把握できる。
【0058】
また、パターン依存性ジッタ測定部30は、データ信号Dと基準クロックCrの同一時間領域における波形情報を取得し、その波形情報を平均化処理してランダムノイズ性のジッタ成分を除去し、そのノイズ性ジッタが除去された基準クロックCr′とデータ信号D′の各ビット毎の位相差を求め、その位相差の情報に対して所定の帯域制限処理を行なうことで、パターン依存性ジッタを測定している。
【0059】
このため、データ信号Dに擬似的に付与したパターン依存性ジッタを、ランダムノイズ性のジッタ成分に影響されることなく正確に求めることができ、これを基準としているために、ジッタ測定器1の評価をより正確に行なうことができる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の擬似パターン依存性ジッタ発生装置は、基準クロックに同期する所定幅と所定振幅のパルス信号を所定周期で発生し、このパルス信号で基準クロックを位相変調して得られるジッタクロックに同期したデータ信号を生成し、このデータ信号Dをパターン依存性ジッタが擬似的に付与された信号として出力するように構成されている。
【0061】
このため、SDHやSONET等のフレーム信号のヘッダ部に発生するパターン依存性ジッタを擬似的に再現することができ、このデータ信号を用いることで、各種ジッタ測定器のパターン依存性ジッタに対する測定結果についての評価が定量的に且つ高い再現性をもって行なえる。
【0062】
また、本発明のジッタ測定器評価装置は、前記擬似パターン依存性ジッタ発生装置と、その擬似パターン依存性ジッタ発生装置が発生したデータ信号のパターン依存性ジッタを測定するパターン依存性ジッタ測定部と、データ信号を受けた評価対象のジッタ測定器の測定結果とパターン依存性ジッタ測定部の測定結果に基づいて、評価対象のジッタ測定器の評価のための処理を行なう評価部とを備えている。
【0063】
このため、パターン依存性ジッタに対するジッタ測定器の測定精度や直線性等を正しく把握できる。
【0064】
また、パターン依存性ジッタ測定部は、データ信号と基準クロックの同一時間領域における波形情報を取得し、その波形情報を平均化処理してランダムノイズ性のジッタ成分を除去し、そのノイズ性ジッタが除去された基準クロックとデータ信号の各ビット毎の位相差を求め、その位相差の情報に対して所定の帯域制限処理を行なうことで、パターン依存性ジッタを測定している。
【0065】
このため、データ信号に擬似的に付与したパターン依存性ジッタを、ランダムノイズ性のジッタ成分に影響されることなく正確に求めることができ、これを基準としているために、ジッタ測定器の評価をより正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す図
【図2】実施形態の動作説明図
【図3】実施形態の評価処理の一例を示す図
【図4】実施形態の評価処理の一例を示す図
【図5】実施形態の要部にサンプリングオシロスコープを用いた例を示す図
【図6】サンプリングオシロスコープの動作説明図
【図7】従来のジッタ測定方法を説明するための図
【符号の説明】
1……ジッタ測定器、20……ジッタ測定器評価装置、21……擬似パターン依存性ジッタ発生部、22……基準クロック発生手段、23……パルス信号発生手段、24……パルス設定手段、25……位相変調手段、26……データ信号発生手段、30……パターン依存性ジッタ測定部、31……波形情報取得手段、32……平均化手段、33……位相差検出手段、34……帯域制限手段、40……評価部、50……サンプリングオシロスコープ
Claims (3)
- 基準クロックを発生する基準クロック発生手段(22)と、
前記基準クロックに同期する所定幅と所定振幅のパルス信号を所定周期で発生するパルス信号発生手段(23)と、
前記パルス信号によって前記基準クロックを位相変調して、ジッタがパルス状に付与されたジッタクロックを出力する位相変調手段(25)と、
前記ジッタクロックに同期したデータ信号を生成し、該データ信号をパターン依存性ジッタが擬似的に付与された信号として出力するデータ信号発生手段(26)とを備えた擬似パターン依存性ジッタ発生装置。 - 前記請求項1記載の擬似パターン依存性ジッタ発生装置(21)と、
前記擬似パターン依存性ジッタ発生装置が出力するデータ信号のパターン依存性ジッタを測定するパターン依存性ジッタ測定部(30)と、
前記擬似パターン依存性発生装置が出力するデータ信号を受けた評価対象のジッタ測定器の測定結果と、前記パターン依存性ジッタ測定部の測定結果に基づいて、評価対象のジッタ測定器の評価のための処理を行なう評価部(40)とを備えたジッタ測定器評価装置。 - 前記パターン依存性ジッタ測定部は、
前記パルス信号発生手段から出力されるパルス信号を受ける毎に、前記基準クロックとデータ信号の波形情報を一定時間取得する波形情報取得手段(31)と、
前記波形情報取得手段によって取得された基準クロックとデータ信号の波形情報を平均化する平均化手段(32)と、
前記平均化手段によって平均化された基準クロックとデータ信号の波形情報から、基準クロックに対するデータ信号の位相差をビット毎に検出する位相差検出手段(33)と、
前記位相差検出手段によって検出された位相差情報に対して所定の帯域制限処理を行ない、前記パルス信号によって付与したパターン依存性ジッタを抽出する帯域制限手段(34)とを備えていることを特徴とする請求項2記載のジッタ測定器評価装置。
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