JP2005031806A - 画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラム Download PDF

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丈 中嶋
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博明 高野
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Abstract

【課題】立体画像の鑑賞用に撮影された複数の画像の情報を用いて、自然な立体感のある1つの平面的な画像を出力可能にする。
【解決手段】画像調整処理部704は、二項ウェーブレット変換を用いて、1つの被写体βに対して異なる2つの視点から撮影されたL画像、R画像のエッジを抽出し、出力媒体に出力するL画像の画像エッジの画素位置E1に対するR画像の画像エッジの画像位置E2のずれ量dと、L画像とR画像の視差間距離Wと、レンズの焦点距離から、L画像から抽出された画像エッジの画素毎に撮影距離H1を算出し、撮影距離に対するエッジの画素数分布(撮影距離分布)を算出する。画像調整処理部704は、撮影距離分布のメジアン部(分布数が多い部分)に対応するL画像のエッジに、強調度合いが最も強い鮮鋭性強調処理を施し、撮影距離分布の遠距離部のL画像のエッジに、エッジの減衰処理を施す。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法、画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、一つの被写体に対して左右に異なる2つの視点から同時撮影又は逐次撮影を行ってステレオ画像を得る写真システムが知られている。この写真システムで撮影された画像は、CRT(Cathode Ray Tube)、印画紙等の出力媒体に左右に並べて出力され、平行法又は交差法と呼ばれる裸眼立体視法により、立体的な画像として鑑賞される(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、左右2つの視点のみならず、複数の視点や上下方向の視点で1つの被写体を撮影して、複数の画像情報を取得し、被写体を立体画像として鑑賞することが行われている。これに対して、これらの複数の画像情報から、被写体に対して主要となる1つの画像情報のみを選択して、CRT、印画紙等の出力媒体に出力し、一般的な平面的画像として鑑賞することも行われている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−77943号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、立体画像として鑑賞されるように撮影された複数の画像の中から、被写体に対して主要となる1つの画像のみを出力するシステムは、初めから平面的な画像として撮影された1つの画像を出力する場合のシステムと同一であるため、立体画像を鑑賞するための複数の画像が存在するにも関わらず、これらの複数の画像を有効に利用していないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、立体画像の鑑賞用に撮影された複数の画像の情報を用いて、自然な立体感のある1つの平面的な画像を出力可能にすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のうち、出力媒体に出力する1つの画像に対して所定の画像処理を施す画像処理方法であって、前記撮影された複数の画像のエッジを抽出する画像エッジ抽出工程と、前記画像エッジ抽出工程において抽出された複数の画像のエッジの情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得する撮影距離取得工程と、前記撮影距離取得工程において取得された撮影距離に関する情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに所定の画像処理を施す画像処理工程と、を含むことを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のうち、出力媒体に出力する1つの画像に対して所定の画像処理を施す画像処理装置であって、前記撮影された複数の画像のエッジを抽出する画像エッジ抽出部と、前記画像エッジ抽出部により抽出された複数の画像のエッジの情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得する撮影距離取得部と、前記撮影距離取得部により取得された撮影距離に関する情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに所定の画像処理を施すエッジ処理部と、を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項7に記載の発明は、画像処理装置を制御するコンピュータに、1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のエッジを抽出する画像エッジ抽出機能と、前記画像エッジ抽出機能により抽出された複数の画像のエッジの情報に基づいて、前記撮影された複数の画像のうち出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得する撮影距離取得機能と、前記撮影距離取得機能により取得された撮影距離に関する情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに所定の画像処理を施すエッジ処理機能と、を実現させる。
【0010】
請求項1、4、7に記載の発明によれば、1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のエッジの情報に基づいて、出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得し、取得された撮影距離情報に基づいて、出力媒体に出力する画像のエッジに画像処理を施すことにより、自然な立体感のある平面的な画像を得ることが可能になる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理方法において、前記撮影距離取得工程において、前記出力媒体に出力する画像のエッジの画素毎に撮影距離が算出されることにより、前記撮影距離に関する情報として、撮影距離に対するエッジの画素数分布が取得され、前記画像処理工程において、前記取得された撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件が変更されることを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理装置において、前記撮影距離取得部は、前記出力媒体に出力する画像のエッジの画素毎に撮影距離を算出することにより、前記撮影距離に関する情報として、撮影距離に対するエッジの画素数分布を取得し、前記エッジ処理部は、前記取得された撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件を変更することを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の画像処理プログラムにおいて、前記撮影距離取得機能を実現させる際に、前記出力媒体に出力する画像のエッジの画素毎に撮影距離を算出することにより、前記撮影距離に関する情報として、撮影距離に対するエッジの画素数分布を取得し、前記エッジ処理機能を実現させる際に、前記取得された撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件を変更することを特徴としている。
【0014】
請求項2、5、8に記載の発明によれば、撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件が変更になることにより、一層、自然な立体感のある平面的な画像を得ることが可能になる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理方法において、前記画像エッジ抽出工程において、ウェーブレット変換を用いて前記複数の画像のエッジが抽出されることを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の画像処理装置において、前記画像エッジ抽出部は、ウェーブレット変換を用いて前記複数の画像のエッジを抽出することを特徴としている。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の画像処理プログラムにおいて、前記画像エッジ抽出機能を実現させる際に、ウェーブレット変換を用いて前記複数の画像のエッジを抽出することを特徴としている。
【0018】
請求項3、6、9に記載の発明によれば、ウェーブレット変換を用いて画像のエッジを抽出することにより、エッジを高精度に抽出することが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
〈画像記録装置1の外観構成〉
まず、画像記録装置1の構成を説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態における画像記録装置1の外観構成を示す斜視図である。画像記録装置1は、図1に示すように、筐体2の一側面に、感光材料を装填するためのマガジン装填部3が備えられている。筐体2の内側には、感光材料に露光する露光処理部4と、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントを作成するためのプリント作成部5が備えられている。筐体2の他側面には、プリント作成部5で作成されたプリントを排出するためのトレー6が備えられている。
【0022】
また、筐体2の上部には、表示装置としてのCRT(Cathode Ray Tube)8、透過原稿を読み込む装置であるフィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、操作部11が備えられている。このCRT8が、プリントを作成しようとする画像情報の画像を画面に表示する表示手段を構成している。更に、筐体2には、各種デジタル記録媒体に記録された画像情報を読み取り可能な画像読込部14、各種デジタル記録媒体に画像信号を書き込み(出力)可能な画像書込部15が備えられている。また、筐体2の内部には、これらの各部を集中制御する制御部7が備えられている。
【0023】
画像読込部14には、PCカード用アダプタ14a、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ14bが備えられ、PCカード13aやフロッピー(登録商標)ディスク13bが差し込み可能になっている。PCカード13aは、例えば、デジタルカメラで撮像された複数の駒画像の情報が記録されたメモリを有する。フロッピー(登録商標)ディスク13bには、例えば、デジタルカメラで撮像された複数の駒画像の情報が記録される。
【0024】
画像書込部15には、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ15a、MO用アダプタ15b、光ディスク用アダプタ15cが備えられ、それぞれ、FD16a、MO16b、光ディスク16cが差し込み可能になっている。光ディスク16cとしては、CD−R、DVD−R等がある。
【0025】
なお、図1では、操作部11、CRT8、フィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像読込部14が、筐体2に一体的に備えられた構造となっているが、これらの何れか1つ以上を別体として設けるようにしてもよい。
【0026】
なお、図1に示した画像記録装置1では、感光材料に露光して現像してプリントを作成するものが例示されているが、プリント作成方式はこれに限定されず、例えば、インクジェット方式、電子写真方式、感熱方式、昇華方式等の方式を用いてもよい。
【0027】
〈画像記録装置1の内部構成〉
図2は、画像記録装置1の内部構成を示すブロック図である。画像記録装置1は、図2に示すように、制御部7、露光処理部4、プリント生成部5、フィルムスキャナ部9、反射原稿入力装置10、画像読込部14、通信手段(入力)32、画像書込部15、データ蓄積手段71、操作部11、CRT8、通信手段(出力)33から構成される。
【0028】
制御部7は、マイクロコンピュータにより構成され、ROM(Read Only Memory)等の記憶部(図示略)に記憶されている画像処理プログラム等の各種制御プログラムと、CPU(Central Processing Unit)(図示略)との協働により、画像記録装置1を構成する各部の動作を制御する。
【0029】
制御部7は、本発明の画像処理装置に係る画像処理部70を有し、操作部12からの入力信号(指令情報)に基づいて、フィルムスキャナ部9や反射原稿入力装置10から読み取られた画像信号、画像読込部14から読み込まれた画像信号、外部機器から通信手段32を介して入力された画像信号に対して、本発明の画像処理を施して露光用画像情報を形成し、露光処理部4に出力する。また、画像処理部70は、画像処理された画像信号に対して出力形態に応じた変換処理を施して出力する。画像処理部70の出力先としては、CRT8、画像書込部15、通信手段(出力)33等がある。
【0030】
露光処理部4は、感光材料に画像の露光を行い、この感光材料をプリント作成部5に出力する。プリント作成部5は、露光された感光材料を現像処理して乾燥し、プリントP1、P2、P3を作成する。プリントP1は、サービスサイズ、ハイビジョンサイズ、パノラマサイズ等のプリントであり、プリントP2は、A4サイズのプリントであり、プリントP3は、名刺サイズのプリントである。
【0031】
フィルムスキャナ部9は、アナログカメラにより撮像された現像済みのネガフィルムN、リバーサルフィルム等の透過原稿に記録されたコマ画像を読み取り、コマ画像のデジタル画像信号を取得する。反射原稿入力装置10は、フラットベットスキャナにより、プリントP(写真プリント、書画、各種の印刷物)上の画像を読み取り、デジタル画像信号を取得する。
【0032】
画像読込部14は、PCカード13aやフロッピー(登録商標)ディスク13bに記録された駒画像情報を読み出して制御部7に転送する。この画像読込部14は、画像転送手段30として、PCカード用アダプタ14a、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ14b等を有する。画像読込部14は、PCカード用アダプタ14aに差し込まれたPCカード13aや、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ14bに差し込まれたフロッピー(登録商標)ディスク13bに記録された駒画像情報を読み取り、制御部7に転送する。PCカード用アダプタ14aとしては、例えばPCカードリーダやPCカードスロット等が用いられる。
【0033】
通信手段(入力)32は、画像記録装置1が設置された施設内の別のコンピュータや、インターネット等を介した遠方のコンピュータから、撮像画像を表す画像信号やプリント命令信号を受信する。
【0034】
画像書込部15は、画像搬送部31として、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ15a、MO用アダプタ15b、光ディスク用アダプタ15cを備えている。画像書込部15は、制御部7から入力される書込信号に従って、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ15aに差し込まれたフロッピー(登録商標)ディスク16a、MO用アダプタ15bに差し込まれたMO16b、光ディスク用アダプタ15cに差し込まれた光ディスク16cに、本発明における画像処理方法によって生成された画像信号を書き込む。
【0035】
データ蓄積手段71は、画像情報とそれに対応する注文情報(どの駒の画像から何枚プリントを作成するかの情報、プリントサイズの情報等)とを記憶し、順次蓄積する。
【0036】
操作部11は、情報入力手段12を有する。情報入力手段12は、例えば、タッチパネル等により構成されており、情報入力手段12の押下信号を入力信号として制御部7に出力する。なお、操作部11は、キーボードやマウス等を備えて構成するようにしてもよい。CRT8は、制御部7から入力された表示制御信号に従って、画像情報等を表示する。
【0037】
通信手段(出力)33は、本発明の画像処理を施した後の撮影画像を表す画像信号と、それに付帯するオーダー情報を、画像記録装置1が設置された施設内の他のコンピュータや、インターネット等を介した遠方のコンピュータに対して送信する。
【0038】
〈画像処理部70の構成〉
図3は、本発明の画像処理装置に係る画像処理部70の機能的構成を示すブロック図である。画像処理部70は、図3に示すように、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703、画像調整処理部704、CRT固有処理部705、プリンタ固有処理部706、プリント固有処理部707、画像データ書式作成処理部708から構成される。
【0039】
フィルムスキャンデータ処理部701は、フィルムスキャナ部9から入力された画像情報に対し、フィルムスキャナ部9固有の校正操作・ネガ原稿の場合のネガポジ反転・グレーバランス調整・コントラスト調整等を施し、画像調整処理部704に出力する。また、フィルムスキャンデータ処理部701は、フィルムサイズ、ネガポジ種別、フィルムに光学的又は磁気的に記録されたISO感度、メーカー名、主要被写体に関わる情報、撮影条件に関する情報(例えばAPSの記載情報内容)なども併せて画像調整処理部704に出力する。
【0040】
反射原稿スキャンデータ処理部702は、反射原稿入力装置10から入力された画像情報に対し、反射原稿入力装置10固有の校正操作、ネガ原稿の場合のネガポジ反転、グレーバランス調整、コントラスト調整等を施し、画像調整処理部704に出力する。
【0041】
画像データ書式解読処理部703は、画像転送手段30や通信手段(入力)32から入力された画像信号のデータ書式に従って、圧縮符号の復元、色データの表現方法の変換等を行い、画像調整処理部704に出力する。
【0042】
画像調整処理部704は、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703において処理された画像情報を出力するほかに、操作部11の操作によって、主要被写体に関わる情報及び撮影条件に関する情報を出力することが可能である。
【0043】
画像調整処理部704は、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703の何れか一つから入力されたL画像、R画像の画像信号からエッジを抽出し(画像エッジ抽出部)、出力媒体に出力するL画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得し(撮影距離取得部)、その取得された撮影距離の情報に基づいて、L画像のエッジに所定の画像処理を施す(エッジ処理部)(図12参照)。
【0044】
詳細には、画像調整処理部704は、L画像及びR画像のエッジを抽出すると、図4に示すように、L画像の画像エッジの画素位置E1に対するR画像の画像エッジの画像位置E2のずれ量dと、L画像とR画像の視差間距離Wと、レンズの焦点距離から、L画像から抽出された画像エッジの画素毎に撮影距離H1を算出し、図5に示すように、撮影距離に対するエッジの画素数分布(以下、「撮影距離分布」と称す。)を算出する。撮影距離分布が算出されると、画像調整処理部704は、撮影距離分布のメジアン部(分布が多い部分)に対応するL画像のエッジに、強調度合いが最も強い鮮鋭性強調処理を施し、撮影距離分布の遠距離部のL画像のエッジに、エッジの減衰処理を施す。
【0045】
ここで、L画像、R画像とは、1つの被写体に対して2つの異なる視点(左右)から撮影された2つの画像である。図4に、L画像及びR画像の取得に用いられる撮像装置の2つの撮像光学系(CCD101、CCD102)と、被写体βとの関係を示す。CCD1とCCD2との間の視点間距離Wは、撮影基線長と呼ばれ、通常、人間の両目間の距離に等しい約6〜7cmに設定されている。CCD1及びCCD2のレンズの焦点距離は、同一の値に設定されている。
【0046】
画像のエッジの抽出方法としては、ウェーブレット変換の一つである二項ウェーブレット(Dyadic Wavelet)変換を用いることができる。画像調整処理部704は、入力されたL画像、R画像の各々に対し、レベル2までの二項ウェーブレット変換を施し、各レベルで得られた、異なる周波数帯域の画像信号からエッジを抽出する。ウェーブレット変換の概要及び二項ウェーブレット変換の詳細については、後に図6〜図10を参照して説明する。
【0047】
また、画像調整処理部704は、画像処理が施された画像信号を、操作部11又は制御部7の指令に基づいて、CRT固有処理部705、プリンタ固有処理部706、プリンタ固有処理部707、画像データ書式作成部708、データ蓄積手段71に出力する。
【0048】
CRT固有処理部705は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像信号に対して、必要に応じて画素数変更・カラーマッチング等の処理を施し、制御情報等表示が必要な情報と合成した表示用の信号をCRT8に出力する。
【0049】
プリンタ固有処理部706は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像信号に対して、必要に応じてプリンタ固有の校正処理、カラーマッチング、画素数変更等を行い、露光処理部4に出力する。
【0050】
本実施の形態の画像記録装置1に、大判インクジェットプリンタ等の外部プリンタ34が接続されている場合には、接続されたプリンタ毎にプリンタ固有処理部707が設けられている。このプリンタ固有処理部707は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像に対して、適正なプリンタ固有の校正処理・カラーマッチング・画素数変更等を行う。
【0051】
画像データ書式作成処理部708は、画像調整処理部704から入力された画像処理済みの画像信号に対して、必要に応じてJPEG、TIFF(Tagged Image File Format)、Exif(Exchangeable Image File Format)等に代表される各種の汎用画像フォーマットへの変換を行い、画像搬送部31や通信手段(出力)33に出力する。
【0052】
なお、フィルムスキャンデータ処理部701、反射原稿スキャンデータ処理部702、画像データ書式解読処理部703、画像調整処理部704、CRT固有処理部705、プリンタ固有処理部706及び707、画像データ書式作成処理部708という区分は、本実施の形態の画像処理部70の機能の理解を助ける為に設けた区分であり、必ずしも物理的に独立したデバイスとして実現される必要はなく、例えば、単一のCPUにおけるソフトウエア処理の種類の区分として実現されてもよい。また、本実施の形態における画像記録装置1は、上述の内容に限定されるものではなく、デジタルフォトプリンタ、プリンタドライバ、各種の画像処理ソフトのプラグイン等、種種の形態に適用することができる。
【0053】
〈ウェーブレット変換の概要〉
ウェーブレット変換とは、多重解像度変換の一つで、1回の変換操作により入力信号を低周波帯域成分信号と高周波帯域成分信号に分解し、得られた低周波帯域成分信号に対して同様の変換操作を行い、周波数帯域が異なる複数の信号からなる多重解像度信号を得るものである。得られた多重解像度信号を加工せずにそのまま逆多重解像度変換した場合、元の信号が再構成される。こうした手法については、例えば、G. Strang、T. Nguyen著“Wavelet and Filter Banks”Wellesley−Cambridge Press(邦訳 G.ストラング、T.グエン共著「ウェーブレット解析とフィルタバンク」培風館)に詳細な解説がなされている。
【0054】
ウェーブレット変換とは、図6に例示されるような有限範囲で振動するウェーブレット関数(式(1))を用いて、入力信号f(x)に対するウェーブレット変換係数〈f、ψa,b〉を、式(2)のように求めることにより、式(3)で示されるウェーブレット関数の総和に分解する変換である。
【数1】
Figure 2005031806
【数2】
Figure 2005031806
【数3】
Figure 2005031806
【0055】
式(1)〜式(3)において、aはウェーブレット関数のスケールを表し、bはウェーブレット関数の位置を示す。図6に例示するように、スケールaの値が大きいほどウェーブレット関数ψa,b(x)の周波数は小さくなり、位置bの値に従ってウェーブレット関数ψa,b(x)が振動する位置が移動する。従って、式(3)は、入力信号f(x)が、種々のスケールと位置を有するウェーブレット関数ψa,b(x)の総和に分解されることを示している。
【0056】
〈二項ウェーブレット変換〉
次に、ウェーブレット変換の一つである二項ウェーブレット変換について説明する。二項ウェーブレット変換については、S. Mallat、W.L. Hwang著“Singularity detection and processing with the wavelets”IEEE Trans. Inform. Theory、1992年、38、p.617や、S.Mallat、S.Zhong著”Characterization of signals from multiscale edges”IEEE Trans. Pattern Anal. Machine Intel. 14 710 (1992)、S.Mallat著“A wavelet tour of signal processing 2ed.” Academic Press に詳細な説明がある。
【0057】
二項ウェーブレット変換で用いられるウェーブレット関数は、式(4)のように定義される。
【数4】
Figure 2005031806
但し、iは自然数である。式(4)より、二項ウェーブレット変換では、ウェーブレット関数のスケールaが、2のi乗で離散的に定義されている。このiは、「レベル」と呼ばれる。
【0058】
入力信号f(x)を、式(4)のウェーブレット関数ψi,j(x)を用いて表すと、下記の式(5)のようになる。
【数5】
Figure 2005031806
ここで、式(5)の右辺第2項は、レベル1のウェーブレット関数ψ1,j(x)の総和で表せない残差の低周波帯域成分を、レベル1のスケーリング関数φ1,j(x)の総和で表したものである。スケーリング関数はウェーブレット関数に対応して適切なものが用いられる(段落番号0053に記載の文献を参照)。式(5)に示すレベル1のウェーブレット変換によって、入力信号f(x)=Sは、レベル1の高周波帯域成分Wと低周波帯域成分Sに信号分解されることになる。
【0059】
レベルi―1の低周波帯域成分Si−1は、式(6)に示すように、レベルiの高周波帯域成分Wと低周波帯域成分Sに信号分解される。
【数6】
Figure 2005031806
【0060】
二項ウェーブレット変換のウェーブレット関数は、式(4)に示すように、レベルiに関わらず、位置bの最小移動単位が一定であることから、二項ウェーブレット関数は、下記の特徴を有する。
【0061】
二項ウェーブレット変換の第一の特徴として、式(6)に示す1レベルの二項ウェーブレット変換で生成される、高周波帯域成分Wと低周波帯域成分Sの各々の信号量は、変換前の信号Si−1と同一である。
【0062】
二項ウェーブレット変換の第二の特徴として、スケーリング関数φi,j(x)とウェーブレット関数ψi,j(x)の間に、下記の関係式(7)が成立する。
【数7】
Figure 2005031806
従って、二項ウェーブレット変換で生成される高周波帯域成分Wは、低周波帯域成分Sの1階微分(勾配)で表される。
【0063】
二項ウェーブレット変換の第三の特徴として、ウェーブレット変換のレベルiに応じて定められた係数γ(上述の二項ウェーブレットに関する参考文献を参照)を高周波帯域成分に乗じたW・γ(以下、これを補正済高周波帯域成分と称す)について、入力信号の信号変化の特異性(singularity)に応じて、該変換後の補正済高周波帯域成分W・γの信号強度のレベル間の関係が一定の法則に従う。
【0064】
図7に、入力信号Sの波形と、ウェーブレット変換により得られる各レベルの補正済高周波帯域成分の波形を示す。図7において、(a)は入力信号Sを示し、(b)はレベル1の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W・γを示し、(c)はレベル2の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W・γを示し、(d)はレベル3の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W・γを示し、(e)はレベル4の二項ウェーブレット変換により得られる補正済高周波帯域成分W・γを示す。
【0065】
各レベルにおける信号強度の変化を見ると、(a)において、“1”や“4”に示すなだらかな(微分可能な)信号変化に対応する補正済高周波帯域成分W・γは、(b)→(e)に示すようにレベル数iが増大するほど信号強度が増大する。
【0066】
入力信号Sにおいて、“2”に示すステップ状の信号変化に対応する補正済高周波帯域成分W・γは、レベル数iに関わらず信号強度が一定となる。入力信号Sにおいて、“3”に示すδ関数状の信号変化に対応する補正済高周波帯域成分W・γは、(b)→(e)に示すように、レベル数iが増大するほど信号強度が減少する。
【0067】
二項ウェーブレット変換における第四の特徴として、画像信号のような2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット変換の方法は、以下の図8に示す方法で行われる。
【0068】
図8に示すように、1レベルの二項ウェーブレット変換により、入力信号Sn−1を、x方向のローパスフィルタLPFx及びy方向のローパスフィルタLPFyで処理することにより、低周波帯域成分Sが得られる。また、入力信号Sn−1を、x方向のハイパスフィルタHPFxで処理することにより、高周波帯域成分Wxが得られる。更に、入力信号Sn−1を、y方向のハイパスフィルタHPFyで処理することにより、もう一つの高周波帯域成分Wyが得られる。
【0069】
このように、1レベルの二項ウェーブレット変換により、入力信号Sn−1は、2つの高周波帯域成分Wx、Wyと、1つの低周波帯域成分Sに分解される。2つの高周波帯域成分Wx、Wyは、低周波帯域成分Sの2次元における変化ベクトルVのx成分とy成分に相当する。変化ベクトルVの大きさMと偏角Aは式(8)及び式(9)で与えられる。
【数8】
Figure 2005031806
【数9】
Figure 2005031806
式(8)は、エッジの強さを示し、式(9)は、エッジの方向を示す。
【0070】
また二項ウェーブレット変換で得られた2つの高周波帯域成分Wx、Wyと1つの低周波帯域成分Sに、図9に示す二項ウェーブレット逆変換を施すことにより、変換前の信号Sn−1を再構成することができる。すなわち、Sをx方向のローパスフィルタLPFx及びy方向のローパスフィルタLPFyで処理することにより得られる信号と、Wxをx方向のハイパスフィルタHPFx及びy方向のローパスフィルタLPFyで処理することにより得られる信号と、Wyをx方向のローパスフィルタLPFx及びy方向のハイパスフィルタHPFyで処理することにより得られる信号と、を加算することによって、二項ウェーブレット変換前の信号Sn−1を得ることができる。
【0071】
次に、図10のブロック図に基づいて、入力信号Sに対してnレベルの二項ウェーブレット変換を行い、得られた高周波帯域成分、低周波帯域成分に対して何らかの画像処理(図10では「編集」と記述。)を行った後に、nレベルの二項ウェーブレット逆変換を行って出力信号S’を得るまでの方法について説明する。
【0072】
入力信号Sに対するレベル1の二項ウェーブレット変換によって、入力信号Sは、2つの高周波帯域成分Wx、Wyと低周波帯域成分Sに分解される。レベル2のウェーブレット変換によって、レベル1の二項ウェーブレット変換で得られた低周波帯域成分Sは、更に2つの高周波帯域成分Wx、Wyと低周波帯域成分Sに分解される。この様な分解操作をレベルnまで繰り返すことにより、入力信号Sは、複数の高周波帯域成分Wx、Wx、…、Wx、Wy、Wy、…、Wyと、1つの低周波帯域成分Sとに分解される。
【0073】
このようにして得られた高周波帯域成分Wx、Wx、…、Wx、Wy、Wy、…、Wy、低周波帯域成分Sに対して画像処理(編集)が行われ、高周波帯域成分Wx’、Wx’、…、Wx’、Wy’、Wy’、…、Wy’、低周波帯域成分S’が得られる。
【0074】
そして、これら高周波帯域成分Wx’、Wx’、…、Wx’、Wy’、Wy’、…、Wy’、低周波帯域成分S’に、二項ウェーブレット逆変換が施される。すなわち、画像処理(編集)後のレベルnにおける2つの高周波帯域成分Wx’、Wy’と低周波帯域成分S’から、画像処理後のレベルn−1の低周波帯域成分Sn−1’が構成される。このような操作を繰り返し、画像処理後のレベル2における2つの高周波帯域成分Wx’、Wy’と低周波帯域成分S’から、画像処理後のレベル1の低周波帯域成分S’が構成される。この低周波帯域成分S’と、画像処理後のレベル1における2つの高周波帯域成分Wx’、Wy’から、画像信号S’が構成される。
【0075】
なお、図10において用いられる各フィルタのフィルタ係数は二項ウェーブレット変換に応じて適切に定められる。また二項ウェーブレット変換においては、レベル毎に用いるフィルタのフィルタ係数が異なる。レベルnにおいて使用するフィルタ係数は、レベル1のフィルタの各係数の間に2n−1−1個のゼロを挿入したものが用いられる。
【0076】
図11に、二項ウェーブレット変換(及び二項ウェーブレット逆変換)を用いた画像エッジ抽出処理及び鮮鋭性強調処理に係るシステムブロック図を示す。
【0077】
本実施の形態において、二項ウェーブレット変換及び二項ウェーブレット逆変換で用いられるフィルタの係数は、表1に示すものを用いるものとする。表1及び図11において、D_HPF1、D_LPF1は、それぞれ、二項ウェーブレット変換用のハイパスフィルタ、ローパスフィルタを示す。また、D_HPF’1、D_LPF’1は、それぞれ、二項ウェーブレット逆変換用のハイパスフィルタ、ローパスフィルタを示す。
【表1】
Figure 2005031806
表1において、α=0のフィルタ係数は、現在処理している画素に対するフィルタ係数で、α=−1のフィルタ係数は、現在処理している画素の1つ前の画素のフィルタ係数で、α=+1のフィルタ係数は、現在処理している画素の1つ後の画素に対するフィルタ係数である。
【0078】
二項ウェーブレット変換においては、レベル毎にフィルタ係数が異なる。レベルnのフィルタ係数は、レベル1のフィルタの各係数の間に2n−1−1個のゼロを挿入したものが用いられる。
【0079】
また二項ウェーブレット変換のレベルiに応じて定められる補正係数γは、下記の表2で示される。
【表2】
Figure 2005031806
【0080】
次に、本実施の形態における動作を説明する。
図12のフローチャート及び図11のシステムブロック図を参照して、画像調整処理部704において実行される画像処理について説明する。
【0081】
まず、L画像を表す画像信号Sに対して、レベル1の二項ウェーブレット変換が施され、高周波帯域成分信号Wv、Whと、低周波帯域成分信号Sが生成される。その後、Sに対して、レベル2の二項ウェーブレット変換が施され、高周波帯域成分信号Wv、Whと、低周波帯域成分信号Sが生成される。次いで、L画像に対するレベル1及びレベル2の二項ウェーブレット変換により生成された各周波数帯域の画像のエッジが抽出される(ステップS1)。
【0082】
次いで、R画像を表す画像信号Sに対して、レベル1の二項ウェーブレット変換が施され、高周波帯域成分信号Wv、Whと、低周波帯域成分信号Sが生成される。その後、Sに対して、レベル2の二項ウェーブレット変換が施され、高周波帯域成分信号Wv、Whと、低周波帯域成分信号Sが生成される。次いで、R画像に対するレベル1及びレベル2の二項ウェーブレット変換により生成された各周波数帯域の画像のエッジが抽出される(ステップS2)。
【0083】
次いで、L画像とR画像の視点間距離Wが取得され(ステップS3)、ステップS1で抽出されたL画像のエッジ、ステップS2で抽出されたR画像のエッジ、ステップS3で取得された視点間距離Wに基づいて、L画像のエッジの画素毎に撮影距離H1が算出される(ステップS4)。そして、ステップS4において算出されたL画像の撮影距離のデータから、図5に示すような撮影距離に対するエッジの画素数分布(撮影距離分布)が算出される(ステップS5)。
【0084】
次いで、ステップS1において抽出されたL画像のエッジのうち、撮影距離分布のメジアン部(分布が多い部分)に対応するエッジに、強調度合いが最も強い鮮鋭性強調処理が施され(ステップS6)、撮影距離分布の遠距離部のエッジに、エッジの減衰処理が施される(ステップS7)。次いで、鮮鋭性強調処理、減衰処理が施された信号に、二項ウェーブレット逆変換が行われ、処理済みの画像信号S’が得られ、本画像処理が終了する。なお、ステップS7の後に、ステップS6を実行するようにしてもよい。
【0085】
以上のように、本実施の形態の画像調整処理部704によれば、異なる2つの視点から撮影されたL画像及びR画像のエッジを抽出し、抽出されたL画像及びR画像のエッジのデータを用いて、出力媒体に出力するL画像のエッジの画素毎に撮影距離を算出して、撮影距離に対するエッジの画素数分布(撮影距離分布)を取得し、取得された撮影距離分布に応じて、L画像のエッジの強調処理又は減衰処理を行うようにしたことにより、CRT、印画紙等の出力媒体に出力されたL画像を鑑賞する場合、平面的な画像であるにも関わらず、自然な立体感のある画像を得ることが可能になる。また、画像のエッジの抽出方法として、二項ウェーブレット変換を用いることにより、高精度に画像のエッジを抽出することができ、アーティファクトの発生がなくなり、自然な鮮鋭性強調処理を行うことが可能になる。
【0086】
なお、本実施の形態における記述内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のエッジの情報に基づいて、出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得し、取得された撮影距離情報に基づいて、出力媒体に出力する画像のエッジに画像処理を施すことにより、自然な立体感のある平面的な画像を得ることが可能になる。特に、撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件が変更することにより、一層、自然な立体感のある平面的な画像を得ることが可能になる。また、ウェーブレット変換を用いて画像のエッジを抽出することにより、エッジを高精度に抽出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における画像記録装置1の外観構成を示す斜視図である。
【図2】画像記録装置1の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図2の画像処理部70の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】L画像及びR画像の取得に用いられる撮像装置の2つの撮像光学系(CCD101、CCD102)と被写体βとの関係を示す図。
【図5】画像エッジの各画像までの撮影距離(横軸)に対する画素数分布(縦軸)を示す図。
【図6】ウェーブレット関数を示す図である。
【図7】入力信号Sの波形と、ウェーブレット変換により得られる各レベルの補正済高周波帯域成分W・γの波形を示す図である。
【図8】2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット変換のフィルタ処理を示すシステムブロック図である。
【図9】2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット逆変換のフィルタ処理を示すシステムブロック図である。
【図10】入力信号Sに対する二項ウェーブレット変換から、画像処理が施された信号S’を得るまでの処理を示すシステムブロック図である。
【図11】画像調整処理部704の内部処理に係るシステムブロック図の一例である。
【図12】画像調整処理部704において実行される画像処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 画像記録装置
4 露光処理部
5 プリント作成部
7 制御部
8 CRT
9 フィルムスキャナ部
10 反射原稿入力装置
11 操作部
12 情報入力手段
14 画像読込部
15 画像書込部
30 画像転送手段
31 画像搬送部
32 通信手段(入力)
33 通信手段(出力)
34 外部プリンタ
70 画像処理部(画像処理装置)
701 フィルムスキャンデータ処理部
702 反射原稿スキャンデータ処理部
703 画像データ書式解読処理部
704 画像調整処理部(画像エッジ抽出部、撮影距離取得部、エッジ処理部)
705 CRT固有処理部
706、707 プリント固有処理部
708 画像データ書式作成処理部
71 データ蓄積手段
101、102 CCD
β 被写体

Claims (9)

  1. 1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のうち、出力媒体に出力する1つの画像に対して所定の画像処理を施す画像処理方法であって、
    前記撮影された複数の画像のエッジを抽出する画像エッジ抽出工程と、
    前記画像エッジ抽出工程において抽出された複数の画像のエッジの情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得する撮影距離取得工程と、
    前記撮影距離取得工程において取得された撮影距離に関する情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに所定の画像処理を施す画像処理工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記撮影距離取得工程において、前記出力媒体に出力する画像のエッジの画素毎に撮影距離が算出されることにより、前記撮影距離に関する情報として、撮影距離に対するエッジの画素数分布が取得され、
    前記画像処理工程において、前記取得された撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件が変更されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記画像エッジ抽出工程において、ウェーブレット変換を用いて前記複数の画像のエッジが抽出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理方法。
  4. 1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のうち、出力媒体に出力する1つの画像に対して所定の画像処理を施す画像処理装置であって、
    前記撮影された複数の画像のエッジを抽出する画像エッジ抽出部と、
    前記画像エッジ抽出部により抽出された複数の画像のエッジの情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得する撮影距離取得部と、
    前記撮影距離取得部により取得された撮影距離に関する情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに所定の画像処理を施すエッジ処理部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記撮影距離取得部は、前記出力媒体に出力する画像のエッジの画素毎に撮影距離を算出することにより、前記撮影距離に関する情報として、撮影距離に対するエッジの画素数分布を取得し、
    前記エッジ処理部は、前記取得された撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件を変更することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像エッジ抽出部は、ウェーブレット変換を用いて前記複数の画像のエッジを抽出することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
  7. 画像処理装置を制御するコンピュータに、
    1つの被写体に対して異なる複数の視点から撮影された複数の画像のエッジを抽出する画像エッジ抽出機能と、
    前記画像エッジ抽出機能により抽出された複数の画像のエッジの情報に基づいて、前記撮影された複数の画像のうち出力媒体に出力する画像のエッジの撮影距離に関する情報を取得する撮影距離取得機能と、
    前記撮影距離取得機能により取得された撮影距離に関する情報に基づいて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに所定の画像処理を施すエッジ処理機能と、
    を実現させるための画像処理プログラム。
  8. 前記撮影距離取得機能を実現させる際に、前記出力媒体に出力する画像のエッジの画素毎に撮影距離を算出することにより、前記撮影距離に関する情報として、撮影距離に対するエッジの画素数分布を取得し、
    前記エッジ処理機能を実現させる際に、前記取得された撮影距離に対するエッジの画素数分布に応じて、前記出力媒体に出力する画像のエッジに対する画像処理条件を変更することを特徴とする請求項7に記載の画像処理プログラム。
  9. 前記画像エッジ抽出機能を実現させる際に、ウェーブレット変換を用いて前記複数の画像のエッジを抽出することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像処理プログラム。
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