JP2005031346A - 画像形成装置および定着方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明の画像形成装置は、積層される複数のトナー像のうちの最後に積層されるトナー像の後端に対応される転写ベルト26のベルト面の部分が一次転写位置を通過された後に、転写ベルトに積層状態で保持されるトナー像の先端に対応される転写ベルトのベルト面の部分が最初に一次転写位置に到達するまでの間に、感光体21の外周面の任意の位置が移動される速度、転写ベルトのベルト面が移動される速度および定着装置28のローラ体の外周面の任意の位置が移動される速度のそれぞれが、減速されるので、定着装置の実効的な定着温度が高められ、定着率および色再現性が向上される。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば色分解された色成分に対応する単色カラー画像に対応して積層されたトナー像を被転写材に固着させてカラー画像出力を得る電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式のカラー画像形成装置においては、静電潜像を保持可能な感光体に所定の表面電位を与えて背景部分または画像部分に対応する感光体の表面電位を選択的に変化させ、その部分に可視化剤(トナー)を供給して得られたトナー像が、出力媒体(被転写材)に転写される。なお、今日、ユーザニーズの多様化に基づいて、50g/m2〜250g/m2の厚さの用紙、透明な樹脂シート、粘着剤が塗布されたシール紙等に代表されるさまざまな種類の媒体に、正確な色再現性で、高い画質のカラー画像が出力できることが望まれている。
【0003】
カラー画像形成装置は、黒すなわちBk画像を出力する黒現像装置と、カラー画像を形成するC(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロ)の3色の単色画像を出力するカラー現像装置とを含む。
【0004】
それぞれの現像装置により形成された4色のトナー像は、感光体または被転写材すなわち普通紙やOHPシート上で順に重ね合わせられ、定着装置により、被転写材に固着される。
【0005】
今日、色再現性が高く、しかも厚紙やOHPシート等に対しても高い定着率を確保するため、複数のトナー像が積層された状態にあるカラー画像を被転写材に定着する際に、定着温度を高め、あるいは定着速度を減速する方法が提案されている。
【0006】
なお、像担持体上に順に形成したトナー像を中間転写体に転写することにより重ね合わせて転写材上に一括して転写した後、定着装置により転写材に定着する装置において、第1の定着速度と第1の定着速度よりも遅い第2の定着速度とに切り換え可能で、中間転写体と定着装置との間の距離よりも長い転写材に第2の速度でトナー像を定着する際に、像担持体と中間転写体との間の圧接を解除して定着装置の速度を、第2の速度に減速する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−267474号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された装置においては、定着装置の速度を減速するために、中間転写体と像担持体との間の圧接を解除している。
【0009】
しかしながら、中間転写体と像担持体との間の圧接を解除する方法では、像担持体から中間転写体に転写されるべき、重ね合わせられたトナー像が像担持体側に残存し、あるいは重ね合わせられているトナー像が中間転写体上で崩れることにより、画質が劣化する問題がある。特に、カラー画像において、一部のトナーが欠落してトナー層の厚さが変化した場合、色再現が不正確になる問題がある。
【0010】
なお、中間転写体と像担持体との間の圧接を開示することなく定着装置の速度を減速するためには、中間転写体から被転写材にトナー像を転写する転写位置と定着装置との間の距離を、画像の出力が可能な最大長さの被転写材の長さよりも長く設定することが要求される。このことは、画像形成装置の大きさを増大することに他ならない。
【0011】
また、定着温度を高めることは、画像形成装置に入力可能な電力の最大値や、万一、定着装置内に用紙が詰まった場合の発火(過熱)等の要因から、必然的に上限が設定されることになる。
【0012】
この発明の目的は、正確な色再現が可能で、画質の劣化の少ないカラー画像を出力できる画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、複数の現像装置と、円筒状に形成され、外周面の任意の位置が一定の速度で移動されるとともに、前記複数装置により現像される静電像を上記外周面で保持する感光体と、ベルト状に形成され、ベルト面の任意の位置が前記感光体の上記外周面と略等速度で移動されるとともに、前記感光体の上記外周面に形成された上記静電像が前記複数の現像装置により現像された複数の現像剤像を積層状態で保持する中間転写体と、前記中間転写体に保持されている上記複数の現像剤像を被転写媒体に転写する転写装置と、円筒状に形成され、外周面の任意の位置が前記感光体の上記外周面と略等速度で移動されるとともに前記転写装置により上記被転写媒体に転写された上記複数の現像剤像を上記外周面で加熱しながら上記被転写媒体に定着する定着装置と、前記感光体の上記外周面が移動される速度、前記中間転写体の上記ベルト面が移動される速度および前記定着装置の上記外周面が移動される速度のそれぞれを、前記定着装置により上記被転写媒体に上記複数の現像剤像を定着する際に、上記複数の現像剤像の積層条件または上記被転写媒体の厚さもしくは材質に応じて、独立に制御可能な速度制御装置と、を有することを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
【0014】
またこの発明は、複数の現像装置と、前記複数の現像装置により現像される静電像を保持可能な感光体と、前記感光体に形成された上記静電像が前記複数の現像装置により現像された任意数の現像剤像を積層状態で保持する中間転写体と、前記中間転写体に保持されている上記任意数の現像剤像を被転写媒体に転写する転写装置と、前記転写装置により上記被転写媒体に転写された上記現像剤像を加熱しながら上記被転写媒体に定着する定着装置と、前記中間転写体に積層状態で保持される上記任意数の現像剤像のうちの最後の現像剤像の後端に対応される前記中間転写体の部分が前記中間転写体と前記感光体とが接する一次転写位置を通過された後、前記中間転写体に積層状態で保持される上記現像剤像の先端に対応される前記中間転写体の部分が最初に上記一次転写位置に到達するまでの間に、前記定着装置の速度を減速する制御装置と、を有することを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
【0015】
さらにこの発明は、少なくとも2以上の現像剤像が重ね合わせられて一次転写された転写ベルトから被転写媒体に一括して現像剤像を転写し、実効定着温度を高めて現像剤像を被転写媒体に定着する際に、感光体と転写ベルトとが接する一次転写位置を、重ね合わせられて一次転写される現像剤像のうちの最後の現像剤像の後端に対応される転写ベルトの部分が通過してから、一次転写された現像剤像の先端に対応される転写ベルトの部分が最初に一次転写位置に到達するまでの間に、感光体の外周面が移動される速度、転写ベルトのベルト面が移動される速度および定着装置の外周面が移動される速度のそれぞれを、被転写媒体の厚さまたは材質に応じた所定の速度に減速することを特徴とする定着方法を提供するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、この発明の実施の形態が適用される画像形成装置の一例を示す概略図である。
【0018】
図1に示されるように、画像形成装置1は、複写(読取)対象物の画像情報を光の明暗として捕らえ、画像情報に対応する信号すなわち画像データを出力する画像読取部10、画像読取部10により生成された画像データに基づいて、複写画像すなわち出力画像を形成する画像形成部20、画像形成部20に出力媒体を給送する用紙供給部30、および複写対象物がシート状である場合に、画像形成部10による画像データの生成および画像形成部20による画像出力毎に、複写対象物を入れ替える自動原稿送り装置(ADF)50を有する。
【0019】
画像読取部10は、図示しない複写(読取)対象物を保持する原稿テーブル11、原稿テーブル11にセットされた対象物を照明する照明装置12、照明装置12により照明された対象物からの反射光すなわち画像光を後段のCCDセンサに向けて順に案内する第1ないし第3のミラー13,14および15、それぞれのミラー13〜15により案内された画像光に、所定の結像倍率を与えるレンズ16、レンズ16により所定の結像倍率が与えられた画像光を受光して、画像光に対応する画像データを出力するCCDセンサ17等を含む。
【0020】
画像形成部20は、予め帯電された状態で光が照射されることで生じる静電像を保持する感光体21、感光体21に所定の表面電位を与える主帯電装置22、主帯電装置22により所定の表面電位が与えられた感光体21に、画像データに対応した強度分布を有する光を照射する露光装置23、感光体21に形成された潜像に、黒(Bk)トナーを選択的に供給する黒(第1)現像装置24、感光体21に形成された静電潜像にC(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロ)トナーを、所定の順かつ選択的に供給するカラー(第2)現像装置25、感光体21に形成されたBK,C,MおよびYトナー像を、積層状体で保持可能な転写ベルト(中間転写体)26、中間転写体26上で重ね合わせられたカラートナー画像を、出力媒体に転写する転写装置27、出力媒体に転写されたカラートナー画像を、出力媒体に固着(定着)する定着装置28等を含む。なお、感光体21は、この発明の実施形態では、円筒(ドラム)状であるから以下、感光体ドラムと呼称する。また、出力媒体としては、50g/m2〜250g/m2の厚さの用紙、透明な樹脂シート、粘着剤が塗布されたシール紙等に代表されるさまざまな媒体が利用可能である。
【0021】
なお、感光体ドラム21と中間転写体26とが接触される位置には、中間転写体26の内側に、感光体ドラム21に形成されたトナー像を中間転写体26に、順に、転写する中間転写装置29が位置されている。
【0022】
用紙供給部30には、任6意のサイズの用紙(出力媒体)を収容したカセットが装着される第1および第2のスロット31a,31b、各スロット31a,31bに装着されたカセットから、カセットに収容されている用紙を以下に説明する搬送路に向けて繰り出す第1および第2のピックアップローラ32a,32b、第1および第2のピックアップローラ32a,32bにより繰り出された用紙を用紙相互と用紙とローラとの摩擦力の差により1枚に分離する第1および第2の給紙ローラ33a,33bおよび個々の給紙ローラに接触された分離ローラ34a,34b等を含む用紙保持部35aと、任意のカセットから繰り出された用紙を画像形成部20に向けて給送する用紙搬送部35bとが設けられている。
【0023】
用紙搬送部35bには、画像形成部20から離れた側に位置されたスロットにセットされたカセットに収容されている用紙を画像形成部20に向けて搬送する第1の中間搬送ローラ36、第1の中間搬送ローラ36と画像形成部20との間で用紙を画像形成部20に向けて送出する第2の中間搬送ローラ37および転写装置26の上流側で用紙を一時的に停止させるとともに中間転写体25上で重ね合わせられているカラートナー像の位置と用紙の位置を整合させるアライニングローラ38等が設けられている。
【0024】
なお、用紙搬送部35bには、所定枚数の用紙やOHPシート等の給送に利用可能な手差しユニット39と、手差しユニット39にセットされた用紙やOHPシートをアライニングローラ38に向けて案内可能な接続部も設けられている。
【0025】
定着装置28の下流には、定着装置28によりカラートナー画像が固着された出力媒体を、画像読取部10と画像形成部20との間の空間であるコピー受け部に排出可能で、必要に応じて既に一方の面にカラートナー画像が固着された出力媒体(用紙)の表裏を反転する反転ユニット40が設けられている。なお、反転ユニット40には、引き続く画像形成のない(画像形成および定着が終了した)用紙(出力媒体)をコピー受け部に出力するとともに、表裏反転(両面複写)が指示されている用紙を反転ユニット40に案内する排出/反転ローラ41、排出/反転ローラ41により反転ユニット40に向けて送り出される用紙を案内する切り換え器42、反転ユニット40に供給された用紙をアライニングローラ38に向けて搬送する搬送ローラ43,・・・,43等が設けられている。
【0026】
図1に示した画像形成装置1においては、ADF50によりまたは直接、原稿テーブル11に複写対象物(以下原稿と呼称する)がセットされて、操作パネル151(図2参照)から複写開始が指示されることで、所定のタイミングで照明装置12から照明光が放射され、原稿Oが照明される。これにより、原稿の画像情報が、光の明暗として含まれた反射光が取り出される。なお、以下、この反射光を画像光と呼称する。
【0027】
画像光は、第1ないし第3のミラー13ないし15により、レンズ16に案内され、レンズ16により所定の結像倍率が与えられて、CCDセンサ17に結像される。
【0028】
CCDセンサ17に結像された画像光は、CCDセンサにより光電変換され、画像処理部312(図2参照)により画像データに変換され、画像メモリ323(図2参照)に記憶される。
【0029】
照明装置12による原稿の照明開始に基づいた所定のタイミングで、帯電装置22により感光体ドラム21の表面に所定の電位が与えられる。
【0030】
画像データに基づいて強度が変化された画像光が露光装置23から照射されることで、帯電装置22により所定の表面電位が与えられている感光体ドラム21の表面電位が選択的に変化される。感光体ドラム21上の電位差は、静電潜像として感光体ドラム21に所定時間、保持される。
【0031】
感光体ドラム21に保持されている静電潜像が黒(Bk)画像に対応する潜像である場合、Bk現像装置24から黒トナーが供給されることにより現像され、可視化される。
【0032】
感光体ドラム21に保持されている静電潜像が黒以外の任意の色成分の画像に対応する潜像である場合、カラー現像装置25の対応する色のトナーを保持した現像ユニットにより所定の色のトナー供給されて、可視化される。なお、カラー現像装置25は、周知の減法混色に基づいて色分解された3つの色成分を可視化可能なトナーが独立して収容されている3つの現像ユニット(25C,25M,25Y)が、回転軸25Aの回りを回転可能に形成されたリボルバ方式である。
【0033】
感光体ドラム21に形成された(単色)トナー像は、感光体ドラム21が回転されることにより転写ベルト26と接する中間転写位置に搬送され、転写ベルト26の内側から中間転写装置29から供給される所定の転写バイアス電圧により転写ベルト26に転写される。なお、要求されている画像出力(ハードコピー)がカラーである場合、黒現像装置24により形成されたBkトナー像に、カラー現像装置25により形成されたCトナー像、Mトナー像およびYトナー像が順に転写される。
【0034】
転写ベルト26上に4色のトナー像が重ね合わせられて転写されると、所定のタイミングでアライニングローラ38まで案内されている出力媒体(用紙またはOHPシートが、転写ベルト26と転写装置27とが接触される転写位置に搬送され、転写装置27から出力転写バイアス電圧が供給されることにより、総てのトナー像すなわちカラートナー画像が、出力媒体に転写される。なお、転写装置27は、間隔保持機構227により、転写ベルト26に対する接触/非接触が変更可能であり、非転写時は、転写ベルト26上に積層されているトナー像を引き寄せることがないように、転写ベルト26との間に所定の間隔が与えられた待避位置に、位置される。
【0035】
用紙あるいはOHPシート等の出力媒体に転写されたトナー像すなわちカラートナー画像は、出力媒体が搬送されることで、定着装置28に案内される。
【0036】
定着装置28に案内されたトナー像は、出力媒体とともに定着装置28からの熱により加熱されて、溶融され、所定の圧力が提供されることにより出力媒体に固着(定着される)。
【0037】
なお、用紙(出力媒体)は、第1または第2のスロット31aまたは31bに収容されているカセットもしくは手差しユニット39から1枚ずつ取り出され、アライニングローラ38まで、予め搬送される。
【0038】
アライニングローラ38まで搬送された用紙は、回転が停止されているアライニングローラ38に衝突されることにより、用紙保持部35aから繰り出される際に、あるいは用紙搬送路35bを搬送される際に生じることのある搬送方向に対する非平行成分すなわち傾きが除去されて、一旦停止される。
【0039】
ところで、図1に示したようなカラー画像形成装置においては、黒トナー像、Yトナー像、Mトナー像およびCトナー像が重ね合わせられることから、トナー層全体の厚さが厚くなる。
【0040】
このため、定着温度を不所望に高めることなく、重ね合わせられている総てのトナーを確実に出力媒体に定着するためには、定着速度を減速させて、定着温度の実効値を高めることが有益である。
【0041】
図2は、図1を用いて説明したカラー画像形成装置の制御系の一例を説明する概略図である。
【0042】
前に説明した通り、原稿テーブル11に原稿がセットされ、操作パネル151から複写開始が指示されることで、画像読取部10において原稿画像に対応する画像データが得られる。
【0043】
この画像データは、予め決められている画像処理ルーチンに従って、画像処理部321で処理され、画像メモリ323に格納される。
【0044】
画像形成部20および用紙供給部30では、画像読取部10による原稿画像の読み取り開始に対応した所定のタイミングで、主制御装置111の制御により、感光体ドラム21の回転中心21aおよび転写ベルト26の駆動軸26aを所定の方向に回転させるモータ221が、所定の回転数で回転される。なお、モータ221は、定着装置28の詳述しない加熱ローラまたは加熱ベルトの駆動および転写装置27の詳述しないローラ体の回転にも利用される。また、モータ221により、用紙供給部30のローラが回転されてもよい。
【0045】
すなわち、主制御装置111からモータドライバ121に所定数のモータ駆動パルスが入力されることで、モータ221が所定の回転数で回転される。モータ221の回転は、図示しない伝達機構により感光体ドラム21の回転中心21aと転写ベルト26の駆動軸26aに伝達される。これにより、感光体ドラム21の円周の任意の位置および転写ベルト26の外周の任意の位置が、同一の速度で移動される。
【0046】
以下、モータ221の回転開始に対応した所定のタイミングで、帯電電源装置122から帯電装置22に所定の電圧および電流が供給され、帯電装置22から感光体ドラム21に、所定の表面電位が与えられる。
【0047】
帯電装置22から感光体ドラム21への帯電開始に対応した所定のタイミングで、黒現像装置24の現像ローラに、現像バイアス電源124から所定の大きさおよび極性の現像バイアス電圧が印加される。
【0048】
同時に、または所定のタイミングで、黒現像モータ224が回転され、黒現像装置24の現像ローラが回転される。なお、黒現像装置24は、図3に示されるように、図示しない黒現像位置制御機構により、例えば回転中心24aを回転軸として感光体ドラム21の表面と現像ローラの表面とが所定の間隔となる黒現像位置に、位置される。
【0049】
以下、例えば転写ベルト26のベルト面もしくは背面(内側)の任意の位置に設けられる図示しないマーカ等を基準として定義される所定のタイミング(露光タイミング)で、画像メモリ323に格納されている黒画像データが、感光体ドラム21に静電潜像を形成するための露光用(シリアル)データに変換され、露光装置23に供給される。なお、画像データからシリアルデータへの変換には、例えば画像出力1ページ分の記憶容量が確保されているページメモリ(RAM)325への展開、および露光装置23への展開されたパラレルデータの1ライン分毎の転送等の周知の方法が利用される。
【0050】
露光装置23から感光体ドラム21に照射された黒(Bk)画像光に応じて、感光体ドラム21に黒画像の静電像(静電潜像)が形成される。この黒静電潜像は、黒現像装置24により現像される。これにより、感光体ドラム21に黒(Bk)トナー像が形成される。なお、RAM325に、一時的に保持された黒画像データが露光装置23に転送された時点から所定時間経過(黒画像露光終了)後に、主制御装置111からの指示(制御コマンド)に応じて黒現像位置から所定の待避位置に、黒現像装置24が待避される。また、所定のタイミングで、現像バイアス電源124による現像バイアス電圧の供給および黒現像モータ224による現像ローラの回転が、停止される。
【0051】
感光体ドラム21に形成された黒トナー像は、感光体ドラム21が回転されることにより、転写ベルト26と接触された中間転写位置に案内される。
【0052】
中間転写位置に案内された黒トナー像は、転写ベルト26内で転写ベルト26に接触され、バイアス電源装置129により、所定の大きさおよび極性の黒中間転写バイアス電圧Vtbkが与えられている中間転写装置29からの転写電界により、転写ベルト26に転写される(引き寄せられる)。
【0053】
転写ベルト26に転写された黒トナー像は、転写ベルト26のベルト面の移動すなわち駆動軸26aの回転に伴って順次移動される。なお、転写装置27は、詳述しないローラ体を転写ベルト26に向かって押しつける/引き離す加圧機構227が、メカニカルコントローラ123により動作されることで、転写ベルト26の外周面に対して押し当てられる転写位置と、転写ベルト26と接触しない非転写位置のいずれかに位置可能であり、この場合、非転写位置に、待避されている。従って、黒トナー像は、転写ベルト26のベルト面が移動(転動)されることにより、再び中間転写位置に向けて搬送される。
【0054】
一方、黒トナー像が転写ベルト26に転写された後の感光体ドラム21の表面は、詳述しないドラムクリーナにより転写ベルト26に転写されなかったトナーが除去されるとともに、詳述しない除電装置により帯電装置22から所定の電位が与えられる前の電位分布に戻される(リセットされる)。
【0055】
続いて、図4に示す通り、主制御装置111によるカラー画像形成の指示に従って、図示しないカラー現像ユニット回転モータの回転あるいは図示しない伝達機構によるモータ221からの駆動力の伝達により、カラー現像装置25の任意の現像ユニットの現像ローラが感光体ドラム21の外周の所定の位置と対向されるカラー現像位置に位置される。
【0056】
例えば、黒トナー像上に積層されるべき画像がC(シアン)画像である場合、カラー現像装置25のシアン(C)現像ユニット25Cの現像ローラが、感光体ドラム21と対向されるまで、例えばCW(矢印)方向に、カラー現像装置25が中心軸25aの周りを、回転される。
【0057】
続いて、帯電電源装置122から帯電装置22に所定の電圧および電流が供給され、感光体ドラム21に、再び所定の表面電位が与えられる。
【0058】
帯電装置22から感光体ドラム21への帯電開始に対応した所定のタイミングで、シアン(C)現像ユニット25Cの現像ローラに、現像バイアス電源124から所定の大きさおよび極性の現像バイアス電圧が印加される。同時に、または所定のタイミングでカラー現像モータ225が回転され、シアン(C)現像ユニット25Cの現像ローラが回転される。
【0059】
次に、転写ベルト26の周回に基づいて定義される露光タイミングに基づいて画像メモリ323に格納されているC(シアン)画像データが、RAM325により、感光体ドラム21に静電潜像を形成するための露光用(シリアル)データに変換され、露光装置23に供給される。
【0060】
これにより、露光装置23から感光体ドラム21に照射されたC画像光に対応して、感光体ドラム21に、シアン(C)画像の静電潜像が形成される。シアン(C)静電潜像は、C現像ユニット25Cにより現像される。すなわち、感光体ドラム21に、シアントナー像が形成される。なお、転写ベルト26には、既に黒トナー像が転写されているので、既に黒トナー像が転写されている転写ベルト26上の黒トナー像に重なるよう設定された所定のタイミングで、感光体ドラム21にシアン画像が露光される。
【0061】
感光体ドラム21に形成されたシアントナー像は、感光体ドラム21の回転に伴って、転写ベルト26と接触されている中間転写位置に搬送され、黒トナー像上に重ね合わせられる。このとき、バイアス電源装置129からは、黒中間転写バイアス電圧Vtbkよりも絶対値の大きなシアン中間転写バイアス電圧Vtcが、中間転写装置29に印加される。
【0062】
これにより、既に転写ベルト26に転写されている黒トナー像が感光体ドラム21に引き戻されることなく、シアントナー像が転写ベルト26上の黒トナー像に重ね合わせられて、転写される。
【0063】
転写ベルト26に転写されたシアントナー像は、黒トナー像とともに、ベルト26のベルト面の移動に伴って順次移動される。なお、転写装置27は、非転写位置に待避されているので、シアントナー像と黒トナー像は、再び中間転写位置に向けて搬送される。
【0064】
一方、シアントナー像が転写ベルト26に転写された後の感光体ドラム21の表面は、転写ベルト26に転写されなかったトナーが除去されるとともに、帯電装置22から所定の電位が与えられる前の電位分布に戻される。
【0065】
図5に示す通り、カラー現像装置25のマゼンタ(M)現像ユニット25Mの現像ローラが感光体ドラム21と対向されるまで、例えば矢印方向に中心軸25aの周りを回転される。
【0066】
続いて、帯電電源装置122から帯電装置22に所定の電圧および電流が供給され、感光体ドラム21に、再び所定の表面電位が与えられる。
【0067】
帯電装置22から感光体ドラム21への帯電開始に対応した所定のタイミングで、マゼンタ現像ユニット25Mの現像ローラに、現像バイアス電源124から所定の大きさおよび極性の現像バイアス電圧が印加される。同時に、または所定のタイミングでカラー現像モータ225が回転され、マゼンタ現像ユニット25Mの現像ローラが回転される。
【0068】
次に、転写ベルト26の周回に基づいて定義される露光タイミングに応じて、画像メモリ323に格納されているM(マゼンタ)画像データがRAM325により、感光体ドラム21に静電潜像を形成するための露光用(シリアル)データに変換され、露光装置23に供給される。
【0069】
これにより、露光装置23から感光体ドラム21に照射されたM画像光に対応して、感光体ドラム21に、マゼンタ(M)画像の静電潜像が形成される。このマゼンタの潜像は、M現像ユニット25Mにより現像される。すなわち、感光体ドラム21に、マゼンタトナー像が形成される。なお、転写ベルト26上には、既に、黒トナー像と黒トナー像に重ね合わせられて転写されたCトナー像が保持されているので、両トナー像にさらにMトナー像が重なるように設定された所定のタイミングで、感光体ドラム21にM画像の潜像が露光される。
【0070】
感光体ドラム21に形成されたMトナー像は、感光体ドラム21が回転されることにより中間転写位置に搬送され、黒トナー像および黒トナー像に重ね合わせられて転写されたCトナー像上に、さらに重ね合わせられる。
【0071】
このとき、中間転写装置29には、C中間転写バイアス電圧Vtcよりも絶対値がさらに大きなマゼンタ中間転写バイアス電圧Vtmが、バイアス電源装置129により、印加される。
【0072】
これにより、既に転写ベルト26に転写されている黒トナー像および黒トナー像に積層されているCトナー像が感光体ドラム21に引き戻されることなく、Mトナー像が転写ベルト26の黒トナー像およびCトナー像に、さらに重ね合わせられて転写される。
【0073】
以下、転写ベルト26に転写されたMトナー像は、黒トナー像およびCトナー像とともに、転写ベルト26のベルト面の移動に伴って、中間転写位置に向けて搬送される。
【0074】
一方、マゼンタトナー像が転写ベルト26に転写された後の感光体ドラム21の表面は、転写ベルト26に転写されなかったMトナーが除去されるとともに、帯電装置22から所定の電位が与えられる前の電位分布に戻される。
【0075】
さらに、図6に示す通り、残りの色すなわちYトナー像を形成可能に、イエロ現像ユニット25Yの現像ローラが感光体ドラム21と対向されるまで、カラー現像装置25が中心軸25aの周りを回転される。
【0076】
続いて、帯電電源装置122から帯電装置22に所定の電圧および電流が供給され、感光体ドラム21に、再び所定の表面電位が与えられる。
【0077】
帯電装置22から感光体ドラム21への帯電開始に対応した所定のタイミングで、イエロ(Y)現像ユニット25Yの現像ローラに、現像バイアス電源124から所定の大きさおよび極性の現像バイアス電圧が印加される。同時に、または所定のタイミングでカラー現像モータ225が回転され、Y(イエロ)現像ユニット25Yの現像ローラが回転される。
【0078】
次に、転写ベルト26の周回に基づいて定義される露光タイミングに対応して画像メモリ323に格納されているY画像データがRAM325により、感光体ドラム21に静電潜像を形成するための露光用(シリアル)データに変換され、露光装置23に供給される。
【0079】
これにより、露光装置23から感光体ドラム21に照射されたY画像光に対応して、感光体ドラム21上に、イエロ(Y)画像の静電潜像が形成される。
【0080】
イエロの潜像は、Y現像ユニット25Yにより現像される。すなわち、感光体ドラム21に、Yトナー像が形成される。なお、転写ベルト26上には、既に、黒トナー像と黒トナー像に重ね合わせられて転写されたCトナー像と両トナー像にさらに重ね合わせられたMトナー像が保持されているので、3つのトナー像にさらにYトナー像が重なるように設定された所定のタイミングで、感光体ドラム21にY画像の潜像が露光される。
【0081】
感光体ドラム21に形成されたYトナー像は、感光体ドラム21が回転されることにより中間転写位置に搬送され、黒トナー像および黒トナー像に重ね合わせられて転写されたCトナー像ならびに両トナー像上に重ね合わせられたMトナー像に、さらに重ね合わせられる。
【0082】
このとき、中間転写装置29には、M中間転写バイアス電圧Vtmよりも絶対値がより大きなイエロ中間転写バイアス電圧Vtyが、バイアス電源装置129により、印加される。
【0083】
これにより、既に転写ベルト26に転写されている黒トナー像、Cトナー像、Mトナー像のそれぞれ、またはいずれかが感光体ドラム21に引き戻されることなく、Yトナー像が(Bk(黒)、C(シアン)およびM(マゼンタ)のトナー像が既に転写されている)、転写ベルト26に転写される。
【0084】
以下、転写ベルト26に転写されたYトナー像は、黒トナー像、Cトナー像、Mトナー像とともに、転写ベルト26のベルト面の移動に伴って、中間転写位置に向けて搬送される。
【0085】
一方、Yトナー像が転写ベルト26に転写された後の感光体ドラム21の表面は、転写ベルト26に転写されなかったYトナーが除去されるとともに、帯電装置22から所定の電位が与えられる前の電位分布に戻される。
【0086】
このようにして、画像読取部10により読み取られ、画像メモリ323に記憶されている画像データに対応するカラートナー画像が、転写ベルト26上に形成される。
【0087】
ところで、図3ないし図6により前に説明したように、カラートナー画像は、転写ベルト26で4層(4色)積層された状態にある。
【0088】
このため、定着装置28により、出力媒体すなわち用紙やOHPシートに定着する際に、定着装置28の詳述しない加熱ローラまたは加熱ベルトの速度を低下させて、実効定着温度を高めることが有効である。
【0089】
従って、図6により、4色目のトナー像が転写ベルト26上に転写された時点で、主制御装置111の制御により、モータ221の回転数が、例えば1/2,1/3あるいは1/4に減速されることが好ましい。なお、モータ221の回転数すなわち定着装置の加熱ローラの外周面または加熱ベルトのベルト面の任意の位置が移動される速度は、出力媒体の厚さが、例えば105g/m2以上165g/m2未満である場合に1/2に、165g/m2以上である場合に1/3に、それぞれ設定される。また、OHPシートの場合には、1/4が設定される。なお、この速度データは、例えば主制御装置111のファームウエアとして、あるいは主制御装置111に内蔵され、もしくは外付けされる図示しないメモリに、予め記憶されている。
【0090】
ところで、図7に示す通り、4色目のYトナー像が転写ベルト26上の既に転写されている黒トナー像、Cトナー像およびMトナー像に重ね合わせられて転写された時点で、カラートナー画像すなわち総てのトナー像が積層された状態の転写ベルト26上のトナー像の先端は、出力媒体へトナー像を転写可能な転写位置を通り過ぎて中間転写位置に向けて移動されている。また、転写位置においては、転写ベルト26に、順次、転写されている4色のトナー像が転写装置27に引き寄せられることを防止するため、転写装置27が待避されている。
【0091】
このため、転写ベルト26に4色のトナー像が積層された状態で転写装置27を接触させると、転写ベルト26から転写装置27にトナーが転写されることになる。また、転写ベルト26上の4色のトナー像と転写装置27とが接触された状態で、モータ221の速度を変化させた場合、モータ221から感光体ドラム21および転写ベルト26の回転軸26aの回転速度が変化されるタイミングと定着装置28の加熱ローラまたは加熱ベルトの速度が変化されるタイミングとの間に僅かな差異により、転写ベルト26上のトナー像がずれて不良画像が生じることになる。
【0092】
図7は、実効定着温度を高めるためにモータの回転数を変化させるタイミングと転写ベルト上のトナー像の位置および転写ベルトに転写装置を接触させるタイミングの一例を説明している。
【0093】
図7に示されるように、図3ないし図6により説明した4色の(Bk+C+M+Y)トナー像の先端は、転写ベルト26のベルト面が引き続き移動されることにより、Yトナー像の後端が転写ベルト26に転写された(転写終了)時点で、中間転写装置29の近傍まで案内されている。
【0094】
すなわち、Y(イエロ)トナー像は、転写ベルト26上で、前に(転写ベルト26に)転写されている黒(Bk)トナー像、C(シアン)トナー像、およびM(マゼンタ)トナー像に重ね合わせられて転写された際に、同一周回で転写装置27により出力媒体に転写されずに、転写ベルト26のベルト面の移動に伴ってさらに周回される。
【0095】
既に説明した通り、転写ベルト26と感光体ドラム21とは、中間転写位置において中間転写装置29により所定の圧力で接触されているので、モータ221の回転数を変更する際には、転写ベルト26上の4色のトナー像が中間転写位置まで移動される前に、変更後の回転数に変更されなければならない。また、回転数を変更が可能となる条件として、転写ベルト24上の4色のトナー像が上述の中間転写位置から転写装置側に、移動される必要がある。
【0096】
従って、転写ベルト26のベルト面の移動をトナー像の位置として考えると、転写ベルト26および感光体ドラム21の速度すなわちモータ221の回転数が減速可能な区間は、転写ベルト26上に形成可能な最大の大きさの4色の(Bk+C+M+Y)トナー像の後端が位置されるベルト面が、中間転写位置を超えて転写位置側に移動された時点から、4色のトナー像の先端が位置されるベルト面が、転写ベルト26の周回に伴って再び中間転写位置に到達されるまでの間に、設定されなければならない。
【0097】
なお、転写装置27の詳述しないローラ体の回転数すなわち外周面の移動速度および定着装置28の詳述しない加熱ローラの回転数(外周面の移動速度)または加熱ベルトのベルト面の任意の位置が移動される速度も同様に減速される必要があるが、本発明では、図2により前に説明した通り、転写装置27のローラ体および定着装置の加熱ローラもしくは加熱ベルトも、モータ221から回転力が与えられるので、詳細な説明は省略する。但し、転写装置27のローラ体および定着装置の加熱ローラもしくは加熱ベルトがモータ221とは異なる駆動源から回転力を受ける場合には、その駆動源の回転数または速度が、上述した区間(条件)が満足される条件下で設定されなければならないことはいうまでもない。
【0098】
以下、転写ベルト26上で重ね合わせられた4色のトナー像すなわちカラートナー画像は、図8に示されるように、バイアス電源装置129から所定の転写バイアス電圧Vtrfが印加されるとともに、所定のタイミングで転写ベルト26に接触された転写装置27により、転写装置27と転写ベルト26との間に介在される出力媒体Pに、転写される。なお、転写装置27が転写ベルト26に接触されるべきタイミングは、図6により既に説明した4色のトナー像の後端が位置されたベルト面が、転写装置27と転写ベルト26が接触される転写位置を通過されてから以降のベルト面の位置となることはいうまでもない。
【0099】
ところで、図7により説明したが、Y(イエロ)トナー像が転写されたあとの転写ベルト26は、4層のトナー像を保持した状態で、一周される。このため、4層のトナー層は、感光体ドラム21から新たに転写すべきトナー層がない状態で、中間転写位置を通過される。
【0100】
ここで、バイアス電源装置129から中間転写装置29に印加される中間転写電圧の大きさは、トナーが感光体ドラム21側に引き戻されることを阻止可能な大きさであって、反面、既に転写ベルト26に転写されているトナーがそれまでの感光体ドラム21から転写ベルト26への転写時に供給されている転写電圧が累積される結果、逆極性に帯電されることのない大きさに設定される。
【0101】
具体的には、5回目(4層のトナー像の転写+速度変更のための追加の1回)の回転時に、中間転写装置29に印加されるべき中間転写バイアス電圧Vt5の大きさは、少なくともイエロ中間転写バイアス電圧Vtyよりも絶対値の小さい電圧である。
【0102】
なお、転写ベルト26の5回目の回転時に中間転写装置29に印加されるべき中間転写バイアス電圧Vt5の大きさは、例えば前に説明したシアン中間転写バイアス電圧Vtcやマゼンタ中間転写バイアス電圧Vtmと同じ大きさであってもよい。この場合、バイアス電源装置129の出力段のステップ数を最小に抑えることができる。
【0103】
また、転写ベルト26の5回目の回転時に中間転写装置29に印加されるべき中間転写バイアス電圧Vt5の大きさは、トナーが感光体ドラム21に戻らない大きさであればよく、実質的に「0」ボルト([V])であってもよい。
【0104】
なお、これらの中間転写電圧データは、例えば主制御装置111のファームウエアとして、あるいは主制御装置111に内蔵され、もしくは外付けされる図示しないメモリに、予め記憶されている。
【0105】
以上説明したように、転写ベルト26に転写され、積層された4色のトナー像すなわちカラートナー画像は、最も遅く重ね合わせられたトナー像が転写された周回から少なくとも転写ベルト26の1周回分搬送され、次の周回で、転写装置27により、出力媒体に転写される。
【0106】
なお、操作パネル151による入力により、カラー画像の出力あるいは厚さが所定以上である厚紙への出力であることが検知されているような、実効定着速度を遅くすべき画像形成条件である場合、感光体ドラム21の外周面の移動速度、転写ベルト26のベルト面の移動速度、および定着装置28のローラ状もしくはベルト状の加熱体の移動速度は、回転力の供給源であるモータ221の回転数が変化(低減)されることにより、所定の速度に設定される。
【0107】
これにより、出力媒体に定着(固着)されたカラートナー画像の色再現性が高められるとともに、出力媒体の種類や厚さの影響を受けることなく、確実に総てのトナーが出力媒体に定着される。特に、出力媒体がOHP装置向けの透明樹脂シート(トナー像の色を透過光として目視することになる出力媒体)である場合に、発色性および色再現性が改善される。
【0108】
なお、上述した発明の実施の形態においては、カラー複写装置を例に説明したが、ページプリンタやファクシミリ装置等にも利用可能であることはいうまでもない。また、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階では、その要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。さらに、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0109】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、複数層のトナー像が積層されたカラートナー画像を、厚さの厚い被転写媒体または特定の材質の被転写媒体に定着する際に、定着装置の発熱量を増大させることなく実効的に定着温度を高めることができ、定着率が向上される。
【0110】
また、色再現性が高く、劣化の少ないカラー画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される画像形成装置の一例を示す概略図。
【図2】図1を用いて説明したカラー画像形成装置の制御系の一例を説明する概略図。
【図3】図1に示したカラー画像形成装置における第1のトナー像の形成および中間転写を説明する概略図。
【図4】図3に示した第1のトナー像の形成および中間転写に引き続く、第2のトナー像の形成および中間転写を説明する概略図。
【図5】図4に示した第2のトナー像の形成および中間転写に引き続く、第3のトナー像の形成および中間転写を説明する概略図。
【図6】図5に示した第3のトナー像の形成および中間転写に引き続く、第4のトナー像の形成および中間転写を説明する概略図。
図2に示したカラー現像装置において、個々の現像ユニット内のトナー濃度を検出する方法の一例を説明する概略図。
【図7】実効定着温度を高めるためにモータの回転数を変化させるタイミングと転写ベルト上のトナー像の位置および転写ベルトに転写装置を接触させるタイミングの一例を説明する概略図。
【図8】転写ベルト上で積層された4色のトナー像を出力媒体に転写するタイミングの一例を説明する概略図。
【符号の説明】
1…画像形成装置、10…画像読取部、20…画像形成部、21…感光体ドラム、22…帯電装置、23…露光装置、24…黒現像装置(第1の現像装置)、25…カラー現像装置(第2の現像装置)、25C…シアン現像ユニット装置(第2の現像装置)、25M…マゼンタ現像ユニット(第2の現像装置)、25Y…イエロ現像ユニット(第2の現像装置)、26…転写ベルト(中間転写体)、26a…駆動軸、27…転写装置、28…定着装置、29…中間転写装置、30…用紙供給部、36…第1の搬送ローラ、37…第2の中間搬送ローラ、38…アライニングローラ、111…主制御装置、121…モータドライバ、122…帯電電源装置、124…現像バイアス電源、129…バイアス電源装置、151…操作パネル、221…モータ、224…黒現像モータ、225…カラー現像モータ。
Claims (5)
- 複数の現像装置と、
円筒状に形成され、外周面の任意の位置が一定の速度で移動されるとともに、前記複数装置により現像される静電像を上記外周面で保持する感光体と、
ベルト状に形成され、ベルト面の任意の位置が前記感光体の上記外周面と略等速度で移動されるとともに、前記感光体の上記外周面に形成された上記静電像が前記複数の現像装置により現像された複数の現像剤像を積層状態で保持する中間転写体と、
前記中間転写体に保持されている上記複数の現像剤像を被転写媒体に転写する転写装置と、
円筒状に形成され、外周面の任意の位置が前記感光体の上記外周面と略等速度で移動されるとともに前記転写装置により上記被転写媒体に転写された上記複数の現像剤像を上記外周面で加熱しながら上記被転写媒体に定着する定着装置と、
前記感光体の上記外周面が移動される速度、前記中間転写体の上記ベルト面が移動される速度および前記定着装置の上記外周面が移動される速度のそれぞれを、前記定着装置により上記被転写媒体に上記複数の現像剤像を定着する際に、上記複数の現像剤像の積層条件または上記被転写媒体の厚さもしくは材質に応じて、独立に制御可能な速度制御装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 複数の現像装置と、
前記複数の現像装置により現像される静電像を保持可能な感光体と、
前記感光体に形成された上記静電像が前記複数の現像装置により現像された任意数の現像剤像を積層状態で保持する中間転写体と、
前記中間転写体に保持されている上記任意数の現像剤像を被転写媒体に転写する転写装置と、
前記転写装置により上記被転写媒体に転写された上記現像剤像を加熱しながら上記被転写媒体に定着する定着装置と、
前記中間転写体に積層状態で保持される上記任意数の現像剤像のうちの最後の現像剤像の後端に対応される前記中間転写体の部分が前記中間転写体と前記感光体とが接する一次転写位置を通過された後、前記中間転写体に積層状態で保持される上記現像剤像の先端に対応される前記中間転写体の部分が最初に上記一次転写位置に到達するまでの間に、前記定着装置の速度を減速する制御装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 上記被転写媒体の厚さもしくは材質に応じて、前記感光体の外周面が移動される速度、前記中間転写体のベルト面が移動される速度および前記定着装置の外周面が移動される速度のそれぞれを所定の速度に変更する速度制御装置をさらに有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 上記任意数の現像剤像のうちの上記最後の現像剤像の後端に対応される前記中間転写体の部分が上記一次転写位置を通過された後に、前記中間転写体に積層状態で保持される上記現像剤像の先端に対応される前記中間転写体の部分が最初に上記一次転写位置に到達するまでの間に、前記速度制御装置により、前記感光体の外周面が移動される速度、前記中間転写体のベルト面が移動される速度および前記定着装置の外周面が移動される速度のそれぞれが、上記被定着媒体の厚さあるいは材質の少なくとも一方に関連して減速されることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 少なくとも2以上の現像剤像が重ね合わせられて一次転写された転写ベルトから被転写媒体に一括して現像剤像を転写し、実効定着温度を高めて現像剤像を被転写媒体に定着する際に、
感光体と転写ベルトとが接する一次転写位置を、重ね合わせられて一次転写される現像剤像のうちの最後の現像剤像の後端に対応される転写ベルトの部分が通過してから、一次転写された現像剤像の先端に対応される転写ベルトの部分が最初に一次転写位置に到達するまでの間に、
感光体の外周面が移動される速度、転写ベルトのベルト面が移動される速度および定着装置の外周面が移動される速度のそれぞれを、被転写媒体の厚さまたは材質に応じた所定の速度に減速することを特徴とする定着方法。
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