JP2005030838A - 監視装置及び監視方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物の動きや位置を検出できる簡便な構成で安価な監視装置を提供する。
【解決手段】本発明の監視装置は、超音波を発信する発信機R0と、発信機R0から発信され、監視対象物Aで反射された波を受信する3個の受信機R1〜R3で構成され、いずれかの受信機で受信された波について、第1の時間Tに受信された第1の波形と、第2の時間T+ΔTに受信された第2の波形とから、その差の波形を演算し、差の波形が検出された場合に、監視対象物Aが動いたと判定する。また、発信から3個の受信機R1〜R3での受信までの所要時間t1〜t3を測定し、所要時間t1〜t3と監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)との連立方程式から、監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の監視装置は、超音波を発信する発信機R0と、発信機R0から発信され、監視対象物Aで反射された波を受信する3個の受信機R1〜R3で構成され、いずれかの受信機で受信された波について、第1の時間Tに受信された第1の波形と、第2の時間T+ΔTに受信された第2の波形とから、その差の波形を演算し、差の波形が検出された場合に、監視対象物Aが動いたと判定する。また、発信から3個の受信機R1〜R3での受信までの所要時間t1〜t3を測定し、所要時間t1〜t3と監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)との連立方程式から、監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は監視装置及び監視方法に関する。詳しくは、超音波等を用いて監視対象物の動きや位置を検出する監視装置及び監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、監視対象物の動きや位置を検出するのに光波を用い、例えば格子状に配列された輝点を形成して、撮像画像の輝点について基準画像の輝点に対する位置変化から撮像対象物の高さを検出するか、三角法により三次元の監視空間を移動する監視対象物の位置情報を計測するのが一般的であった。三角法では2個の撮像装置を用い、左右の撮影画像の時間的変化から監視対象物の動きを検出し、左右の撮影画像の相関から監視対象物の位置座標を求めていた。(特許文献1、2参照)
【特許文献1】特開2002−122417号公報(段落0016、図1)
【特許文献2】特開2002―175513号公報(段落0034〜0040、0064、図4、図8)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の格子状に配列された輝点を用いる方法は、コヒーレント光を使用するので、装置規模が大きくなる。また、従来のステレオ画像を用いる三角法では、演算部分において高度な処理能力を必要とし、装置規模が大きくなったり、処理時間が長くなり、また、カメラによる撮影を行うので、監視対象物が人物である場合にプライバシーが損なわれるおそれがあるという問題があった。
本発明は、プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物の動きや位置を検出できる簡便な構成で安価な装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の監視装置は、例えば図1及び図10に示すように、空間を伝播する波を発信する発信機R0と、前記発信機R0から発信され、監視対象物Aで反射された波を受信する複数の受信機Rと、各受信機Riで受信された波について、第1の時間Tに受信された波の第1の波形と、前記第1の時間Tより後の第2の時間T+ΔTに受信された波の第2の波形とから、前記第1の波形と前記第2の波形との差の波形を演算する差波形演算手段Cと、前記複数の受信機Rのうちいずれかの受信機で前記差の波形が検出された場合に、前記監視対象物Aが動いたと判定する判定手段Dとを備える。
【0005】
ここで、波形は受信された波を電力又は電位で検出した時の経時変化で表したものである。また、空間を伝播する波には、音波、超音波、ラジオ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線が含まれる。
このように構成すると、プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物Aの動きを検出できる簡便な構成で安価な装置を提供できる。
【0006】
また、請求項2に係る請求項1に記載の監視装置において、前記判定手段Dは、前記差の波形における差の絶対値が任意の時間に所定の閾値を越えた場合に前記監視対象物Aが動いたと判定する。
このように構成すると、ノイズによる誤測定を防止できる。
【0007】
また、請求項3に係る請求項1又は請求項2に記載の監視装置は、例えば図1及び図10に示すように、前記波が、前記発信機R0から発信されてから、前記監視対象物Aで反射され、前記各受信機Riで受信されるまでの所要時間tiを測定する所要時間測定手段Bと、前記各受信機のうち、N個の受信機Riを抽出して、抽出された受信機Riで測定された所要時間tiを用いて、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)と前記所要時間tiとの関係を示すN+1個以下の式からなる連立方程式から、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める位置算定手段Eとを備える。
【0008】
このように構成すると、所要時間tiを基に監視対象物Aの2次元又は3次元空間での位置座標P(x,y,z)を検出できる。Nは典型的には2又は3である。連立方程式の数については、3個の受信機R1〜R3の場合、通常は(式1)〜(式4)の4式、全ての受信機R1〜R3が発信機R0の近くにある場合は(式5)〜(式7)の3式、2個の受信機R1〜R2の場合、通常は(式10)〜(式12)等の3式、全ての受信機R1〜R2が発信機R0の近くにある場合は(式13)〜(式14)等の2式なので、N+1以下となる。
【0009】
また、請求項4に係る請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の監視装置は、前記受信機Rが3個で構成される。
このように構成すると、非常に簡易な装置構成で監視対象物Aの3次元位置座標及び3次元空間での動きを求めることができる。
【0010】
また、請求項5に係る請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の監視装置は、例えば図13に示すように、前記受信機Rのうちのいずれか1つが前記発信機R0と隣接して配置されている。
このように構成すると、測定すべき距離の未知部分、又は測定すべき時間の未知部分を短くでき、測定精度を向上できる。
【0011】
また、請求項6に係る請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の監視装置は、前記波が超音波である。
このように構成すると、超音波を用いて、高精度で安価な装置を構成できる。
【0012】
請求項7に記載の監視方法は、例えば図11に示すように、複数の受信機Rで、前記発信機R0から発信され、監視対象物Aで反射された波を受信する工程と、各受信機Riで受信された波について、第1の時間Tに受信された波の第1の波形と、前記第1の時間より後の第2の時間T+ΔTに受信された波の第2の波形とから、前記第1の波形と前記第2の波形との差の波形を演算する工程と、前記複数の受信機Rのうちいずれかの受信機Riで前記差の波形が検出された場合に、前記監視対象物Aが動いたと判定する工程とを備える。請求項1の監視装置に対応する監視方法の発明である。
【0013】
請求項8に係る請求項7に記載の監視方法において、例えば図11に示すように、前記波が、前記発信機R0から発信されてから、前記監視対象物Aで反射され、前記各受信機Riで受信されるまでの所要時間tiを測定する工程と、前記各受信機のうち、N個の受信機を抽出して、抽出された受信機Riで測定された所要時間tiを用いて、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)と前記所要時間tiとの関係を示すN+1個以下の式からなる連立方程式から、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める工程とを備える。請求項3の監視装置に対応する監視方法の発明である。Nは典型的には2又は3である。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下に、図面に基づき本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1に本実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。
【0015】
図において、超音波発信機R0より発信された超音波は、例えば、監視空間内にいる人体等の監視対象物Aに照射され、反射されて、複数の超音波受信機R1〜R3で受信される。W0は超音波発信機R0から監視対象物Aへの入射波、W1〜W3は監視対象物Aから超音波受信機R1〜R3への反射波である。
【0016】
3次元空間における発信機R0の位置座標をP(0,0,0)、受信機R1〜R3の位置座標をそれぞれ、P(x1,y1,z1)、P(x2,y2,z2)、P(x3,y3,z3)、監視対象物Aの位置座標をP(x,y,z)、発信機R0から発信された超音波が発信されてから、監視対象物Aに照射されるまでの時間をt0、受信機R1〜R3に受信されるまでの時間をそれぞれt1、t2、t3、超音波の速度をvとすると、監視対象物Aの位置P(x,y,z)は(式1)〜(式4)から求められる。
(x−x1)2+(y−y1)2+(z−z1)2=(v×(t1−t0))2・・・(式1)
(x−x2)2+(y−y2)2+(z−z2)2=(v×(t2−t0))2・・・(式2)
(x−x3)2+(y−y3)2+(z−z3)2=(v×(t3−t0))2・・・(式3)
x2+y2+z2=(v×t0)2 ・・・(式4)
【0017】
すなわち、(式1)〜(式4)において、P(0,0,0)、P(x1,y1,z1)、P(x2,y2,z2)、P(x3,y3,z3)の位置は固定されているので、t1、t2、t3を測定すれば、未知数はx,y,zとt0のみであり、連立方程式を解くことにより、未知数を求めることができる。
【0018】
図2に発信機R0と3個の受信機R1〜R3とを1つのモジュールMにまとめた構成を模式的に示す。第1の実施の形態の構成はこのようなものとする。発信機R0を中心にして、その周囲に3個の受信機R1〜R3がほぼ120度の角度をなして放射状に配置されている。この場合、受信機R1〜R3のz座標は0で一定であり、超音波が監視対象物(人体)Aから各受信機Ri(i=1〜3)に到達するまでの時間は、ti/2で近似されるので、(式1)〜(式3)を(式5)〜(式7)のように表示でき、監視対称物Aの位置P(x,y,z)は3元連立方程式で求められる。このようにすると、発信機R0と受信機R1〜R3間の距離は固定され、位置座標を求めるのに便宜である他、搬送及び取り付けが容易になる。
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×t1/2)2 ・・・(式5)
(x−x2)2+(y−y2)2+z2=(v×t2/2)2 ・・・(式6)
(x−x3)2+(y−y3)2+z2=(v×t3/2)2 ・・・(式7)
【0019】
モジュールMは、例えばトイレット等の他人の目につかない部屋にいる人体Aに異常がないかを監視するために、部屋の天井に設置されているものとする。
超音波発信素子と超音波受信素子として,PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などのセラミック圧電素子やPVDF(ポリ弗化ビニリデン)などのポリマー系圧電素子を用いることができる。超音波の空中での速度vは約340m/secなので、超音波が発信されてから、監視対象物Aで反射され、受信されるまでの進行距離が2〜6m程度であれば、t1〜t3は7〜20msec程度である。
【0020】
図3に発信機R0からの超音波発信信号を模式的に示す。例えば、周波数40kHzとすると1msec当り40周期分が発信される。もし、パルス幅を1msecとすると、1パルスに40周期分の搬送波が含まれ、約34cm長の波束となって空中を伝播する。
【0021】
図4に受信機R1での受信信号を模式的に示す。以後受信機については、受信機R1について代表的に説明するが、受信機R2,R3についても同様のことが云える。超音波が発信されてから時間t1後に反射波が検出されている。ただし、発信波W0及び反射波W1〜W3はそれぞれ立体的に広がり、さらに、監視対象物Aの反射位置には広がりがあるので、検波強度が弱くなると共に、検出波の波形がブロードになる。
【0022】
発信機R0及び受信機R1〜R3が部屋の天井に設置され、監視対象物Aが人体の場合には、通常は、まず、頭頂部からの反射波が検出され、順次、肩、手、胴体、足からの反射波が検出される。さらに周囲の静止物体からの反射波があり、特に床からの反射波が強くなる。直立状態で頭頂部から足の甲までの距離は通常、1〜2mであり、椅子等に座した状態でも1m程度なので、モジュールMの設置高さを3mとすると、反射波の検出時間は立位の場合約6〜18msecと、座位の場合約12〜18msecと広がりをもつ。床からの反射波は約18msecで受信されるので、これをカットするには、例えば検出終了時間teを16msecとすればよい。
【0023】
図5に監視装置の回路構成の例を示す。発信機R0では、送信パルス発生器S1により発生したパルスで送信用ドライブ回路S2を駆動し、発信素子S3から超音波パルスを発振する。受信機R1〜R3では、受信素子S41〜S43で超音波の反射波を受信し、直流成分をカットした後に信号増幅回路S51〜S53で増幅する。信号増幅回路S51〜S53として例えば負帰還型差動オペアンプ増幅回路を用い、1000倍(60dB)に増幅する。増幅信号は検波回路S61〜S63で半波整流および包絡検波処理される。半波整流は例えば2個のショットキーバリアダイオードを用いて行い、包絡検波は例えばRC遅延回路により行う。受信機R1〜R3の検波回路S61〜S63の出力は受信波形測定装置S7に導かれる。
受信波形測定装置S7では、スイッチ回路S71で検波回路S61〜S63からの出力を順次切り替えて、A/D変換回路S72に導き、A/D変換回路S72でアナログ/デジタル変換を行い、中央処理ユニット(CPU)S73に導く。中央処理ユニットS73では、記憶回路S74を用いて超音波の波形データ、測定データ及び演算データを記憶し、演算回路S75を用いて各種演算を行う。測定結果及び演算結果は中央処理ユニットS73の制御により外部出力回路S76から出力される。受信波形測定装置S7のメモリ構成と各演算手段については後述する。
【0024】
図6に包絡検波処理後の受信信号の例を模式的に示す。包絡検波処理後の信号を点線で示す。発信機R0から発信された超音波が、受信機R1で時間t1から検出終了時間teまでの間に検出される。反射波の広がり等のために、実際の波形は模式図のようにきれいではないが、図に示すようなブロードな包絡線の波形が得られる。
【0025】
もし、監視対象物Aに動きがなければ、図6に示す受信波の形状は変化しない。ところで、時間TからT+ΔTの間に、監視対象物Aが動いたものとする。例えば、監視対象物Aがトイレットの便座から立ち上がったとする。頭頂部は発信機RO及び受信機R1に共に近づくので、発信から受信までの所要時間はt1より短くなる。また、便座から倒れてうつ伏せ状態になったとすると、頭頂部は発信機RO及び受信機R1に共に遠のくので、発信から受信までの所要時間はt1より長くなる。もし、立ち上がった時に、ΔT(例えば0.1sec)の間に、頭頂部が10cm高くなったとしたら、超音波の往復距離は約20cm短くなるので、Δt1(約0.6msec)早くなる。よって、受信開始時間は短くなる方にΔt1シフトする。逆に、倒れた時に、ΔT(例えば0.1sec)の間に、頭頂部が10cm低くなったとしたら、超音波の往復距離は約20cm長くなるので、受信開始時間はΔt1(約0.6msec)遅くなる方にシフトする。時間間隔ΔTについては、例えば、監視対象物(人体等)Aの変化を検出でき、かつ変化が微小量で、その変化をたどれば移動の軌跡が得られるような時間間隔を選択すれば良い。
【0026】
図7に、発信機R0から第1の時間Tで発信された超音波の受信機R1での受信波形(第1の波形)を模式的に示す。包絡検波処理後の信号を点線で示す。
【0027】
図8に、発信機R0から第2の時間T+ΔTで発信された超音波の受信機R1での受信波形(第2の波形)を模式的に示す。包絡検波処理後の信号を点線で示す。概して云えば、第1の波形からΔt1遅くなる方にシフトしている。
【0028】
図9に、図7及び図8で検出された2つの受信波形の差の波形を模式的に示す。第2の波形は第1の波形に比して受信開始時間がΔt1遅くなる方にシフトしているので、時間がt1からt1+α1まではマイナス方向の波形が現れ、時間がt1+α1からt1+α1+α2までプラス方向の波形が現れている。ここにα1及びα2は監視対象物の移動距離等を反映した値になっている。
【0029】
図10に本実施の形態における受信波形測定装置S7の構成の例を示す。S4は超音波を受信する受信素子、Bは超音波が発信機R0で発信されてから、監視対象物Aで反射され、受信機R1〜R3で受信されるまでの所要時間t1〜t3を測定するための所要時間測定手段、Cは第1の波形と第2の波形との差の波形を演算する差波形演算手段、Dは受信機R1で差の波形が検出された場合に、監視対象物Aが動いたと判定する判定手段、Eは受信機R1〜R3で測定された所要時間t1〜t3と監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)との関係を示す連立方程式から、監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める位置算定手段、Fは監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)の時間変化から監視対象物Aの移動量ΔP(dx,dy,dz)及び移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)を求める移動情報算定手段である。これらの各演算手段(測定手段、判定手段を含む)B〜Fが図5の演算回路S75に対応する。
【0030】
M1〜M9はメモリで、M1は第1の時間Tに受信された波の第1の波形を、M2は第2の時間T+ΔTに受信された波の第2の波形を、M3は第1の波形と第2の波形との差の波形を、M4は超音波が第1の時間Tで発信機R0から発信されてから受信機R1で受信されるまでの所要時間t1を、M5は超音波が第2の時間T+ΔTで発信機R0から発信されてから受信機R1で受信されるまでの所要時間t1+Δt1を、M6は第1の時間Tにおいて、位置算定手段Fで測定された監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を、M7は第2の時間T+ΔTにおいて、位置算定手段Fで測定された監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dy,z+dz)を、M8は時間T〜T+ΔTの間に監視対象物が移動した移動量ΔP(dx,dy,dz)を、M9は時間T〜T+ΔTの間に監視対象物が移動した移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)をそれぞれ記憶する。これらのメモリM1〜M9が図5の記憶回路S74に対応する。
【0031】
受信素子S4、所要時間測定手段B、差波形演算手段C、判定手段D、メモリM1〜M5は受信機R毎に設けられ、位置算定手段E、移動情報算定手段F、メモリM6〜M9は監視装置に1つ設けられる。
【0032】
図11に本実施の形態における監視対象物Aの動きの検出及び位置測定の処理フローの例を示す。第1の時間Tで発信された超音波は、受信機R1の受信素子Reで受信され、受信波の第1の波形がメモリM1に記憶される(ステップS01)。また、第2の時間T+ΔTで発信された超音波は、受信素子Reで受信され、受信波の第2の波形がメモリM2に記憶される(ステップS02)。他方、所要時間測定手段Bにより、第1の波形から、超音波が発信されてから受信されるまでの所要時間t1が検出されてメモリM4に記憶され(ステップS03)、第2の波形から、超音波が発信されてから受信されるまでの所要時間t1+Δt1が検出されてメモリM4に記憶される(ステップS04)。次に、差波形演算手段Cで第1の波形と第2の波形が比較され、差の波形が演算されて、メモリM3に記憶される(ステップS05)。
【0033】
監視対象物Aが静止している限り、第1の波形と第2の波形は同じであり、差の波形は検出されない。監視対象物Aが動いた時には、第1の波形と第2の波形との間に差異が生じ、差の波形が検出される。判定手段Dでは、差の波形が検出されるのを監視し、検出された場合に監視対象物Aが動いたと判定する(ステップS06)。検出する際に、閾値を設定し、例えば、差の波形において、差の絶対値が任意の時間に所定の閾値を越えた場合に監視対象物Aが動いたと判定する。これにより、ノイズによる誤測定を防止できる。
【0034】
監視対象物Aの動きが検出されない時は、スタートに戻り、受信素子ReはΔT間隔で超音波の受信を継続する。発信機R0からは、ΔT(例えば0.1sec)間隔で超音波パルスが発信され、パルス幅Pwは例えば1msecとする。1msecの間には40kHzの超音波の粗密波の40周期分が含まれる。時間間隔ΔTについては、例えば、監視対象物(人体等)Aの変化を検出でき、かつ変化が微小量で、その変化をたどれば移動の軌跡が得られるような時間間隔を選択すれば良い。時間間隔ΔT毎に、受信素子Reに受信波形が検出される。
【0035】
第2の時間T+ΔTからさらにΔT後に新たな超音波を受信し、先に受信された第2の波形を新たな第1の波形とし、新たに受信された波形を新たな第2の波形として、第1の波形と第2の波形の差の波形が演算され、新たな第1の波形、新たな第2の波形、新たな差の波形がそれぞれ、メモリM1〜M3に記憶される。また、超音波が発信されてから受信されるまでの所要時間t1、t1+Δt1についても、それぞれ、第1の波形及び第2の波形から検出されて、メモリM4,M5に記憶される。ここで、メモリM2のデータをメモリM1に移動し、メモリM1に新たな第2の波形を取り込むようにすると、差の波形の演算は常にメモリM2のデータとメモリM1のデータ間で演算を行えば良い。また、メモリM5のデータをメモリM4に移動し、メモリM5に新たな所要時間t1+Δt1をとりこむようにすると、常に所要時間t1はメモリM4に、所要時間t1+Δt1はメモリM5に記憶されることになる。以下、時間間隔ΔT毎に波形の受信と差の波形の演算、及び所要時間の検出が繰り返し行われる。
【0036】
これまでの工程について、受信機R1について説明したが、受信機R2及び受信機R3でも、同様に、S01〜S06のステップが繰り返し行われる。したがって、受信機R2及び受信機R3に関し、時間Tにおける受信波形、T+ΔTにおける受信波形、これらの差の波形、超音波が時間T及びT+ΔTで発信されてから受信機R2に受信されるまでの所要時間t2及びt2+Δt2、超音波が時間T及びT+ΔTで発信されてから受信機R3に受信されるまでの所要時間t3及びt3+Δt3がメモリM4及びM5に記録される。また、時間TからT+ΔTの間に受信機R1で差の波形が検出されない場合には、通常、受信機R2及び受信機R3でも差の波形が検出されないし、受信機R1で差の波形が検出される場合には、通常、受信機R2及び受信機R3でも差の波形が検出される。
【0037】
時間TからT+ΔTの間に監視対象物Aに動きがあり、差の波形が検出され、ステップS06において判定手段Dで監視対象物Aが動いたと判定すると、監視対象物Aの位置測定が行われる。受信機R1に係る判定手段Dで監視対象物Aが動いたと判定されると、通常、受信機R2及び受信機R3に係る判定手段Dでも動いたと判定される。
【0038】
次に、受信機R1〜R3に係るメモリM4から、所要時間t1,t2,t3が抽出されて、(式5)〜(式7)に代入されると、これらの連立方程式から位置P(x,y,z)の演算が可能になる。位置算定手段Eにより、時間Tにおける監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求めることができ、求めた位置座標P(x,y,z)はメモリM6に記憶される(ステップS07)。また、受信機R1〜R3に係るメモリM5から、所要時間t1+Δt1、t2+Δt2、t3+Δt3が抽出されて、(式5)〜(式7)に代入されると、これらの連立方程式から位置P(x+dx,y+dx,z+dz)の演算が可能になる。位置算定手段Eにより、時間T+ΔTにおける監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dx,z+dz)を求めることができ、求めたP(x+dx,y+dy,z+dz)はメモリM7に記憶される(ステップS08)。
【0039】
さらに、移動情報算定手段Fにより、時間Tにおける監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)と時間T+ΔTにおける監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dx,z+dz)の差から、監視対象物の移動量ΔP(dx,dy,dz)を求めることができ、求めた移動量ΔP(dx,dy,dz)はメモリM8に記録される(ステップS09)。また、移動量ΔP(dx,dy,dz)を時間ΔTで除算することにより、移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)を求めることができ、求めた移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)はメモリM9に記憶される(ステップS10)。このように一連の処理が行われるが、再度スタートに戻って、受信素子ReはΔTごとに超音波の受信を繰り返す。
【0040】
監視対象物Aが動き続ける間は、差の波形が検出され続ける。このような場合に、メモリM1に記憶された第1の波形のデータ及びメモリM3に記憶された差の波形のデータを、ΔT間隔で新たな波を受信する際に消去するのでなく、容量が大きく、多数の波形を記憶できる別のメモリM1’M3’にそれぞれ移動可能にしておけば、動きがあった場合の波形データと差の波形のデータを順次蓄積できる。また、時間TでメモリM4に記憶された所要時間t1のデータも、ΔT間隔で新たな波を受信する際に消去するのでなく、容量が大きく、多数のデータを記憶できる別のメモリM4’に移動可能にしておけば、動きがあった場合の所要時間のデータを順次蓄積できる。
【0041】
さらに、位置座標のデータについては、監視対象物Aが動いている間は、メモリM6に記憶された監視対象物Aの時間Tにおける位置座標P(x,y,z)を、ΔT間隔で、容量が大きく、多数のデータを記憶できる別のメモリM6’に移動し、メモリM7に記憶された監視対象物Aの時間T+ΔTにおける位置座標P(x+dx,y+dy,z+dy)を、メモリM7からメモリM6に移動し、新たに演算して求めた監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dy,z+dy)をメモリM7に記憶することとし、時間TにおけるメモリM8及びM9に記憶された移動量ΔP(dx,dy,dz)及び移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)を、ΔT間隔で、多数のデータを記憶できる別のメモリM8’及びM9’にそれぞれ移動可能にしておけば、位置座標データ及び移動データを順次蓄積できる。そして、蓄積された位置座標データ及び移動データから、監視対象物Aの移動軌跡を追随できる。
【0042】
このように、本実施の形態によれば、監視対象物Aが動いた場合に、その動きを知ることができ、目の届かないトイレットの中等で人が倒れた時等の緊急時に即座にその動きを検出できる。また、超音波では、監視対象物の顔や容姿を検出する必要はなく、プライバシーを侵害することもない。
【0043】
[第2の実施の形態]
図12に第2の実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。図1における3個の超音波受信機R1〜R3の内の1つの受信機R1が発信機R0に隣接して配置されている。発信機R0から発信された超音波W0が監視対象物Aに到達する時間t0が、発信機R0から発信された超音波W0が受信機R1に受信されるまでの時間t1の1/2に等しくなるので、t2、t3を(式8)、(式9)を用いて、t2’、t3’で置換することにより、(式1)〜(式3)を(式10)〜(式12)に置換できる。未知の測定距離又は未知の測定時間が1/2になり、測定精度を向上できる。すなわち、t2及びt3の測定誤差を半減できる。位置演算以外の処理手順は第1の実施の形態と同様である。
【0044】
t2’=t2−t1/2 … (式8)
t3’=t3−t1/2 … (式9)
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×t1/2)2・・・(式10)
(x−x2)2+(y−y2)2+(z−z2)2=(v×t2’)2 ・・・(式11)
(x−x3)2+(y−y3)2+(z−z3)2=(v×t3’)2 ・・・(式12)
【0045】
図13に、受信機R1だけでなく、受信機R2、R3も発信機R0と同じモジュールMにまとめた構成の例を示す。発信機R0に対して受信機R1だけでなく、R2及びR3の位置関係も固定されるので、計算が楽になり、また、搬送や取り付けが容易になる。この場合も(式10)〜(式12)を用いることができる(この場合、z2、z3とも0である)。
【0046】
[第3の実施の形態]
図14に、第3の実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。2台の受信機R1、R2が、発信機R0と共に、XZ面内に2次元に配置された場合である。監視対象物AもXZ面内で移動する。例えば、監視対象物Aがベルトコンベア上をx方向に移動し、監視対象物Aがベルトコンベアから脱落するか否かを監視するような場合である。y座標を考慮する必要がないので、監視対象物Aの位置座標は、(式13)〜(式15)を用いて、xとzを求めれば良い(未知数は、x、z、t0)。発信機R0と2個の受信機R1〜R2とを1つのモジュールMにまとめた構成を用いると、(式16)〜(式17)を用いて、xとzを求めれば良い。位置演算以外の処理手順は第1の実施の形態と同様である。
【0047】
(x−x1)2+(z−z1)2=(v×(t1−t0))2・・・(式13)
(x−x2)2+(z−z2)2=(v×(t2−t0))2・・・(式14)
x2+z2=(v×t0)2 ・・・(式15)
(x−x1)2+(z−z1)2=(v×t1/2)2・・・(式16)
(x−x2)2+(z−z2)2=(v×t2/2)2・・・(式17)
【0048】
[第4の実施の形態]
図15に、第4の実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。2台の受信機R1、R2が、発信機R0と共に、等しい高さ(z=0)のXY面に置かれ、監視対象物Aは別のXY面内で移動する場合である。例えば、監視対象物Aがベルトコンベア上をx方向に移動し、監視対象物Aがベルトコンベアのxラインから逸脱するか否かを監視するような場合である。zは一定なので、監視対象物Aの位置座標は、(式18)〜(式20)を用いて、xとyを求めれば良い(未知数は、x、y、t0)。発信機R0と2個の受信機R1〜R2とを1つのモジュールMにまとめた構成を用いると、(式21)〜(式22)を用いて、xとzを求めれば良い。位置演算以外の処理手順は第1の実施の形態と同様である。
【0049】
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×(t1−t0))2・・・(式18)
(x−x2)2+(y−y2)2+z2=(v×(t2−t0))2・・・(式19)
x2+y2+z2=(v×t0)2 ・・・(式20)
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×t1/2)2・・・(式21)
(x−x2)2+(y−y2)2+z2=(v×t2/2)2・・・(式22)
【0050】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、超音波に代えて光(例えば赤外線)を用いる場合である。
例えば、波長898nmのGaAsLED(発行ダイオード)を光発信機R0に、Si−pinダイオードを光受信機R1〜R3に用いる。例えば、時間間隔ΔTを0.1secとし、パルス幅Pwが1nsec(光進行距離30cm、約3.3×105周期分の波が含まれる)の光パルスを発信する。現在、光受信機で3nsecの分解能が充分得られているので、時間ΔTの間に光進行距離約1mの変化(監視対象物0.5mの変化)を充分検知できる。したがって、監視対象物の動きを検出でき、その位置を計算できる。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、実施の形態はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更を加えうることは明白である。
例えば、受信機の数は4以上であっても良い。この場合、4以上の受信機のうちから3個を選択すれば、受信機3個の場合と同様に監視対象物の位置及び動きを検出できる。また、3個の組み合わせを何組か形成し(1個が複数の組に所属しても良い)、これら位置座標や移動距離の測定結果から、最も妥当性の高いデータを選択しても良く、これらの平均値を算出しても良い。また、差の波形の検出における閾値に例えば差の波形(絶対値)の積分値を用いても良い。
【0052】
また、受信機を全て天井に設置する必要はなく、壁やスタンドに設置しても良い。また、使用する波も音波、超音波、ラジオ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線などから選択可能であり、周波数も変更できる。また、パルスの周期(時間差)、パルス幅、発信素子、受信素子、受信機の回路構成など、種々変更可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物の動きや位置を検出できる簡便な構成で安価な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【図2】第1の実施の形態において、発信機と3個の受信機を1つのモジュールにまとめて構成した例を示す図である。
【図3】発信機R0からの発信信号を模式的に示す図である。
【図4】受信機R1での受信信号を模式的に示す図である。
【図5】第1の実施の形態における監視装置の回路構成を示す図である。
【図6】包絡検波処理後の受信信号を模式的に示す図である。
【図7】発信機R0から時間Tで発信された超音波の受信機R1での受信波形を模式的に示す図である。
【図8】発信機R0から時間T+ΔTで発信された超音波の受信機R1での受信波形を模式的に示す図である。
【図9】2つの受信波形の差の波形を模式的に示す図である。
【図10】第1の実施の形態におけるに受信波形測定装置S7の構成の例を示す図である。
【図11】第1の実施の形態における監視対象物の動きの検出及び位置測定の処理フローの例を示す
【図12】第2の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【図13】第2の実施の形態において、発信機R0と3個の受信機R1〜R3を1つのモジュールにまとめて構成した例を示す図である。
【図14】第3の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【図15】第4の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
A : 監視対象物
B : 所要時間測定手段
C : 差波形演算手段
D : 判定手段
E : 位置算定手段
F : 移動情報算定手段
M : モジュール
M1〜M9: メモリ
P0(0,0,0): 発信機の位置座標
P1(x1,y1,z1)〜P3(x3,y3,z3): 受信機の位置座標
P(x,y,z): 監視対象物の位置座標
ΔP(dx,dy,dz): 監視対象物の移動量
Pw: パルス幅
R0: 発信機
R1〜R3: 受信機
S1: 送信パルス発生器
S2: 送信用ドライブ回路
S3: 発振素子
S4、S41〜S43: 受信素子
S51〜S53: 信号増幅回路
S61〜S63: 検波回路
S7: 受信波形測定装置
S71: スイッチ回路
S72: AD変換回路
S73: 中央処理ユニット(CPU)
S74: 記憶回路
S75: 演算回路
S76: 外部出力回路
T : 第1の時間
ΔT: パルス間隔
T+ΔT: 第2の時間
t1〜t3: 発信機R0から発信された超音波が発信されてから、受信機R1〜R3に受信されるまでの所要時間
Δt1〜Δt3: 受信機R1〜R3における所要時間の変化分
te: 検出終了時間
U : 監視対象物の移動速度
v : 超音波の速度
W0: 監視対象物への入射波
W1〜W3: 監視対象物からの反射波
【発明の属する技術分野】
本発明は監視装置及び監視方法に関する。詳しくは、超音波等を用いて監視対象物の動きや位置を検出する監視装置及び監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、監視対象物の動きや位置を検出するのに光波を用い、例えば格子状に配列された輝点を形成して、撮像画像の輝点について基準画像の輝点に対する位置変化から撮像対象物の高さを検出するか、三角法により三次元の監視空間を移動する監視対象物の位置情報を計測するのが一般的であった。三角法では2個の撮像装置を用い、左右の撮影画像の時間的変化から監視対象物の動きを検出し、左右の撮影画像の相関から監視対象物の位置座標を求めていた。(特許文献1、2参照)
【特許文献1】特開2002−122417号公報(段落0016、図1)
【特許文献2】特開2002―175513号公報(段落0034〜0040、0064、図4、図8)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の格子状に配列された輝点を用いる方法は、コヒーレント光を使用するので、装置規模が大きくなる。また、従来のステレオ画像を用いる三角法では、演算部分において高度な処理能力を必要とし、装置規模が大きくなったり、処理時間が長くなり、また、カメラによる撮影を行うので、監視対象物が人物である場合にプライバシーが損なわれるおそれがあるという問題があった。
本発明は、プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物の動きや位置を検出できる簡便な構成で安価な装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の監視装置は、例えば図1及び図10に示すように、空間を伝播する波を発信する発信機R0と、前記発信機R0から発信され、監視対象物Aで反射された波を受信する複数の受信機Rと、各受信機Riで受信された波について、第1の時間Tに受信された波の第1の波形と、前記第1の時間Tより後の第2の時間T+ΔTに受信された波の第2の波形とから、前記第1の波形と前記第2の波形との差の波形を演算する差波形演算手段Cと、前記複数の受信機Rのうちいずれかの受信機で前記差の波形が検出された場合に、前記監視対象物Aが動いたと判定する判定手段Dとを備える。
【0005】
ここで、波形は受信された波を電力又は電位で検出した時の経時変化で表したものである。また、空間を伝播する波には、音波、超音波、ラジオ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線が含まれる。
このように構成すると、プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物Aの動きを検出できる簡便な構成で安価な装置を提供できる。
【0006】
また、請求項2に係る請求項1に記載の監視装置において、前記判定手段Dは、前記差の波形における差の絶対値が任意の時間に所定の閾値を越えた場合に前記監視対象物Aが動いたと判定する。
このように構成すると、ノイズによる誤測定を防止できる。
【0007】
また、請求項3に係る請求項1又は請求項2に記載の監視装置は、例えば図1及び図10に示すように、前記波が、前記発信機R0から発信されてから、前記監視対象物Aで反射され、前記各受信機Riで受信されるまでの所要時間tiを測定する所要時間測定手段Bと、前記各受信機のうち、N個の受信機Riを抽出して、抽出された受信機Riで測定された所要時間tiを用いて、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)と前記所要時間tiとの関係を示すN+1個以下の式からなる連立方程式から、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める位置算定手段Eとを備える。
【0008】
このように構成すると、所要時間tiを基に監視対象物Aの2次元又は3次元空間での位置座標P(x,y,z)を検出できる。Nは典型的には2又は3である。連立方程式の数については、3個の受信機R1〜R3の場合、通常は(式1)〜(式4)の4式、全ての受信機R1〜R3が発信機R0の近くにある場合は(式5)〜(式7)の3式、2個の受信機R1〜R2の場合、通常は(式10)〜(式12)等の3式、全ての受信機R1〜R2が発信機R0の近くにある場合は(式13)〜(式14)等の2式なので、N+1以下となる。
【0009】
また、請求項4に係る請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の監視装置は、前記受信機Rが3個で構成される。
このように構成すると、非常に簡易な装置構成で監視対象物Aの3次元位置座標及び3次元空間での動きを求めることができる。
【0010】
また、請求項5に係る請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の監視装置は、例えば図13に示すように、前記受信機Rのうちのいずれか1つが前記発信機R0と隣接して配置されている。
このように構成すると、測定すべき距離の未知部分、又は測定すべき時間の未知部分を短くでき、測定精度を向上できる。
【0011】
また、請求項6に係る請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の監視装置は、前記波が超音波である。
このように構成すると、超音波を用いて、高精度で安価な装置を構成できる。
【0012】
請求項7に記載の監視方法は、例えば図11に示すように、複数の受信機Rで、前記発信機R0から発信され、監視対象物Aで反射された波を受信する工程と、各受信機Riで受信された波について、第1の時間Tに受信された波の第1の波形と、前記第1の時間より後の第2の時間T+ΔTに受信された波の第2の波形とから、前記第1の波形と前記第2の波形との差の波形を演算する工程と、前記複数の受信機Rのうちいずれかの受信機Riで前記差の波形が検出された場合に、前記監視対象物Aが動いたと判定する工程とを備える。請求項1の監視装置に対応する監視方法の発明である。
【0013】
請求項8に係る請求項7に記載の監視方法において、例えば図11に示すように、前記波が、前記発信機R0から発信されてから、前記監視対象物Aで反射され、前記各受信機Riで受信されるまでの所要時間tiを測定する工程と、前記各受信機のうち、N個の受信機を抽出して、抽出された受信機Riで測定された所要時間tiを用いて、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)と前記所要時間tiとの関係を示すN+1個以下の式からなる連立方程式から、前記監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める工程とを備える。請求項3の監視装置に対応する監視方法の発明である。Nは典型的には2又は3である。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下に、図面に基づき本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1に本実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。
【0015】
図において、超音波発信機R0より発信された超音波は、例えば、監視空間内にいる人体等の監視対象物Aに照射され、反射されて、複数の超音波受信機R1〜R3で受信される。W0は超音波発信機R0から監視対象物Aへの入射波、W1〜W3は監視対象物Aから超音波受信機R1〜R3への反射波である。
【0016】
3次元空間における発信機R0の位置座標をP(0,0,0)、受信機R1〜R3の位置座標をそれぞれ、P(x1,y1,z1)、P(x2,y2,z2)、P(x3,y3,z3)、監視対象物Aの位置座標をP(x,y,z)、発信機R0から発信された超音波が発信されてから、監視対象物Aに照射されるまでの時間をt0、受信機R1〜R3に受信されるまでの時間をそれぞれt1、t2、t3、超音波の速度をvとすると、監視対象物Aの位置P(x,y,z)は(式1)〜(式4)から求められる。
(x−x1)2+(y−y1)2+(z−z1)2=(v×(t1−t0))2・・・(式1)
(x−x2)2+(y−y2)2+(z−z2)2=(v×(t2−t0))2・・・(式2)
(x−x3)2+(y−y3)2+(z−z3)2=(v×(t3−t0))2・・・(式3)
x2+y2+z2=(v×t0)2 ・・・(式4)
【0017】
すなわち、(式1)〜(式4)において、P(0,0,0)、P(x1,y1,z1)、P(x2,y2,z2)、P(x3,y3,z3)の位置は固定されているので、t1、t2、t3を測定すれば、未知数はx,y,zとt0のみであり、連立方程式を解くことにより、未知数を求めることができる。
【0018】
図2に発信機R0と3個の受信機R1〜R3とを1つのモジュールMにまとめた構成を模式的に示す。第1の実施の形態の構成はこのようなものとする。発信機R0を中心にして、その周囲に3個の受信機R1〜R3がほぼ120度の角度をなして放射状に配置されている。この場合、受信機R1〜R3のz座標は0で一定であり、超音波が監視対象物(人体)Aから各受信機Ri(i=1〜3)に到達するまでの時間は、ti/2で近似されるので、(式1)〜(式3)を(式5)〜(式7)のように表示でき、監視対称物Aの位置P(x,y,z)は3元連立方程式で求められる。このようにすると、発信機R0と受信機R1〜R3間の距離は固定され、位置座標を求めるのに便宜である他、搬送及び取り付けが容易になる。
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×t1/2)2 ・・・(式5)
(x−x2)2+(y−y2)2+z2=(v×t2/2)2 ・・・(式6)
(x−x3)2+(y−y3)2+z2=(v×t3/2)2 ・・・(式7)
【0019】
モジュールMは、例えばトイレット等の他人の目につかない部屋にいる人体Aに異常がないかを監視するために、部屋の天井に設置されているものとする。
超音波発信素子と超音波受信素子として,PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などのセラミック圧電素子やPVDF(ポリ弗化ビニリデン)などのポリマー系圧電素子を用いることができる。超音波の空中での速度vは約340m/secなので、超音波が発信されてから、監視対象物Aで反射され、受信されるまでの進行距離が2〜6m程度であれば、t1〜t3は7〜20msec程度である。
【0020】
図3に発信機R0からの超音波発信信号を模式的に示す。例えば、周波数40kHzとすると1msec当り40周期分が発信される。もし、パルス幅を1msecとすると、1パルスに40周期分の搬送波が含まれ、約34cm長の波束となって空中を伝播する。
【0021】
図4に受信機R1での受信信号を模式的に示す。以後受信機については、受信機R1について代表的に説明するが、受信機R2,R3についても同様のことが云える。超音波が発信されてから時間t1後に反射波が検出されている。ただし、発信波W0及び反射波W1〜W3はそれぞれ立体的に広がり、さらに、監視対象物Aの反射位置には広がりがあるので、検波強度が弱くなると共に、検出波の波形がブロードになる。
【0022】
発信機R0及び受信機R1〜R3が部屋の天井に設置され、監視対象物Aが人体の場合には、通常は、まず、頭頂部からの反射波が検出され、順次、肩、手、胴体、足からの反射波が検出される。さらに周囲の静止物体からの反射波があり、特に床からの反射波が強くなる。直立状態で頭頂部から足の甲までの距離は通常、1〜2mであり、椅子等に座した状態でも1m程度なので、モジュールMの設置高さを3mとすると、反射波の検出時間は立位の場合約6〜18msecと、座位の場合約12〜18msecと広がりをもつ。床からの反射波は約18msecで受信されるので、これをカットするには、例えば検出終了時間teを16msecとすればよい。
【0023】
図5に監視装置の回路構成の例を示す。発信機R0では、送信パルス発生器S1により発生したパルスで送信用ドライブ回路S2を駆動し、発信素子S3から超音波パルスを発振する。受信機R1〜R3では、受信素子S41〜S43で超音波の反射波を受信し、直流成分をカットした後に信号増幅回路S51〜S53で増幅する。信号増幅回路S51〜S53として例えば負帰還型差動オペアンプ増幅回路を用い、1000倍(60dB)に増幅する。増幅信号は検波回路S61〜S63で半波整流および包絡検波処理される。半波整流は例えば2個のショットキーバリアダイオードを用いて行い、包絡検波は例えばRC遅延回路により行う。受信機R1〜R3の検波回路S61〜S63の出力は受信波形測定装置S7に導かれる。
受信波形測定装置S7では、スイッチ回路S71で検波回路S61〜S63からの出力を順次切り替えて、A/D変換回路S72に導き、A/D変換回路S72でアナログ/デジタル変換を行い、中央処理ユニット(CPU)S73に導く。中央処理ユニットS73では、記憶回路S74を用いて超音波の波形データ、測定データ及び演算データを記憶し、演算回路S75を用いて各種演算を行う。測定結果及び演算結果は中央処理ユニットS73の制御により外部出力回路S76から出力される。受信波形測定装置S7のメモリ構成と各演算手段については後述する。
【0024】
図6に包絡検波処理後の受信信号の例を模式的に示す。包絡検波処理後の信号を点線で示す。発信機R0から発信された超音波が、受信機R1で時間t1から検出終了時間teまでの間に検出される。反射波の広がり等のために、実際の波形は模式図のようにきれいではないが、図に示すようなブロードな包絡線の波形が得られる。
【0025】
もし、監視対象物Aに動きがなければ、図6に示す受信波の形状は変化しない。ところで、時間TからT+ΔTの間に、監視対象物Aが動いたものとする。例えば、監視対象物Aがトイレットの便座から立ち上がったとする。頭頂部は発信機RO及び受信機R1に共に近づくので、発信から受信までの所要時間はt1より短くなる。また、便座から倒れてうつ伏せ状態になったとすると、頭頂部は発信機RO及び受信機R1に共に遠のくので、発信から受信までの所要時間はt1より長くなる。もし、立ち上がった時に、ΔT(例えば0.1sec)の間に、頭頂部が10cm高くなったとしたら、超音波の往復距離は約20cm短くなるので、Δt1(約0.6msec)早くなる。よって、受信開始時間は短くなる方にΔt1シフトする。逆に、倒れた時に、ΔT(例えば0.1sec)の間に、頭頂部が10cm低くなったとしたら、超音波の往復距離は約20cm長くなるので、受信開始時間はΔt1(約0.6msec)遅くなる方にシフトする。時間間隔ΔTについては、例えば、監視対象物(人体等)Aの変化を検出でき、かつ変化が微小量で、その変化をたどれば移動の軌跡が得られるような時間間隔を選択すれば良い。
【0026】
図7に、発信機R0から第1の時間Tで発信された超音波の受信機R1での受信波形(第1の波形)を模式的に示す。包絡検波処理後の信号を点線で示す。
【0027】
図8に、発信機R0から第2の時間T+ΔTで発信された超音波の受信機R1での受信波形(第2の波形)を模式的に示す。包絡検波処理後の信号を点線で示す。概して云えば、第1の波形からΔt1遅くなる方にシフトしている。
【0028】
図9に、図7及び図8で検出された2つの受信波形の差の波形を模式的に示す。第2の波形は第1の波形に比して受信開始時間がΔt1遅くなる方にシフトしているので、時間がt1からt1+α1まではマイナス方向の波形が現れ、時間がt1+α1からt1+α1+α2までプラス方向の波形が現れている。ここにα1及びα2は監視対象物の移動距離等を反映した値になっている。
【0029】
図10に本実施の形態における受信波形測定装置S7の構成の例を示す。S4は超音波を受信する受信素子、Bは超音波が発信機R0で発信されてから、監視対象物Aで反射され、受信機R1〜R3で受信されるまでの所要時間t1〜t3を測定するための所要時間測定手段、Cは第1の波形と第2の波形との差の波形を演算する差波形演算手段、Dは受信機R1で差の波形が検出された場合に、監視対象物Aが動いたと判定する判定手段、Eは受信機R1〜R3で測定された所要時間t1〜t3と監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)との関係を示す連立方程式から、監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求める位置算定手段、Fは監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)の時間変化から監視対象物Aの移動量ΔP(dx,dy,dz)及び移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)を求める移動情報算定手段である。これらの各演算手段(測定手段、判定手段を含む)B〜Fが図5の演算回路S75に対応する。
【0030】
M1〜M9はメモリで、M1は第1の時間Tに受信された波の第1の波形を、M2は第2の時間T+ΔTに受信された波の第2の波形を、M3は第1の波形と第2の波形との差の波形を、M4は超音波が第1の時間Tで発信機R0から発信されてから受信機R1で受信されるまでの所要時間t1を、M5は超音波が第2の時間T+ΔTで発信機R0から発信されてから受信機R1で受信されるまでの所要時間t1+Δt1を、M6は第1の時間Tにおいて、位置算定手段Fで測定された監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を、M7は第2の時間T+ΔTにおいて、位置算定手段Fで測定された監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dy,z+dz)を、M8は時間T〜T+ΔTの間に監視対象物が移動した移動量ΔP(dx,dy,dz)を、M9は時間T〜T+ΔTの間に監視対象物が移動した移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)をそれぞれ記憶する。これらのメモリM1〜M9が図5の記憶回路S74に対応する。
【0031】
受信素子S4、所要時間測定手段B、差波形演算手段C、判定手段D、メモリM1〜M5は受信機R毎に設けられ、位置算定手段E、移動情報算定手段F、メモリM6〜M9は監視装置に1つ設けられる。
【0032】
図11に本実施の形態における監視対象物Aの動きの検出及び位置測定の処理フローの例を示す。第1の時間Tで発信された超音波は、受信機R1の受信素子Reで受信され、受信波の第1の波形がメモリM1に記憶される(ステップS01)。また、第2の時間T+ΔTで発信された超音波は、受信素子Reで受信され、受信波の第2の波形がメモリM2に記憶される(ステップS02)。他方、所要時間測定手段Bにより、第1の波形から、超音波が発信されてから受信されるまでの所要時間t1が検出されてメモリM4に記憶され(ステップS03)、第2の波形から、超音波が発信されてから受信されるまでの所要時間t1+Δt1が検出されてメモリM4に記憶される(ステップS04)。次に、差波形演算手段Cで第1の波形と第2の波形が比較され、差の波形が演算されて、メモリM3に記憶される(ステップS05)。
【0033】
監視対象物Aが静止している限り、第1の波形と第2の波形は同じであり、差の波形は検出されない。監視対象物Aが動いた時には、第1の波形と第2の波形との間に差異が生じ、差の波形が検出される。判定手段Dでは、差の波形が検出されるのを監視し、検出された場合に監視対象物Aが動いたと判定する(ステップS06)。検出する際に、閾値を設定し、例えば、差の波形において、差の絶対値が任意の時間に所定の閾値を越えた場合に監視対象物Aが動いたと判定する。これにより、ノイズによる誤測定を防止できる。
【0034】
監視対象物Aの動きが検出されない時は、スタートに戻り、受信素子ReはΔT間隔で超音波の受信を継続する。発信機R0からは、ΔT(例えば0.1sec)間隔で超音波パルスが発信され、パルス幅Pwは例えば1msecとする。1msecの間には40kHzの超音波の粗密波の40周期分が含まれる。時間間隔ΔTについては、例えば、監視対象物(人体等)Aの変化を検出でき、かつ変化が微小量で、その変化をたどれば移動の軌跡が得られるような時間間隔を選択すれば良い。時間間隔ΔT毎に、受信素子Reに受信波形が検出される。
【0035】
第2の時間T+ΔTからさらにΔT後に新たな超音波を受信し、先に受信された第2の波形を新たな第1の波形とし、新たに受信された波形を新たな第2の波形として、第1の波形と第2の波形の差の波形が演算され、新たな第1の波形、新たな第2の波形、新たな差の波形がそれぞれ、メモリM1〜M3に記憶される。また、超音波が発信されてから受信されるまでの所要時間t1、t1+Δt1についても、それぞれ、第1の波形及び第2の波形から検出されて、メモリM4,M5に記憶される。ここで、メモリM2のデータをメモリM1に移動し、メモリM1に新たな第2の波形を取り込むようにすると、差の波形の演算は常にメモリM2のデータとメモリM1のデータ間で演算を行えば良い。また、メモリM5のデータをメモリM4に移動し、メモリM5に新たな所要時間t1+Δt1をとりこむようにすると、常に所要時間t1はメモリM4に、所要時間t1+Δt1はメモリM5に記憶されることになる。以下、時間間隔ΔT毎に波形の受信と差の波形の演算、及び所要時間の検出が繰り返し行われる。
【0036】
これまでの工程について、受信機R1について説明したが、受信機R2及び受信機R3でも、同様に、S01〜S06のステップが繰り返し行われる。したがって、受信機R2及び受信機R3に関し、時間Tにおける受信波形、T+ΔTにおける受信波形、これらの差の波形、超音波が時間T及びT+ΔTで発信されてから受信機R2に受信されるまでの所要時間t2及びt2+Δt2、超音波が時間T及びT+ΔTで発信されてから受信機R3に受信されるまでの所要時間t3及びt3+Δt3がメモリM4及びM5に記録される。また、時間TからT+ΔTの間に受信機R1で差の波形が検出されない場合には、通常、受信機R2及び受信機R3でも差の波形が検出されないし、受信機R1で差の波形が検出される場合には、通常、受信機R2及び受信機R3でも差の波形が検出される。
【0037】
時間TからT+ΔTの間に監視対象物Aに動きがあり、差の波形が検出され、ステップS06において判定手段Dで監視対象物Aが動いたと判定すると、監視対象物Aの位置測定が行われる。受信機R1に係る判定手段Dで監視対象物Aが動いたと判定されると、通常、受信機R2及び受信機R3に係る判定手段Dでも動いたと判定される。
【0038】
次に、受信機R1〜R3に係るメモリM4から、所要時間t1,t2,t3が抽出されて、(式5)〜(式7)に代入されると、これらの連立方程式から位置P(x,y,z)の演算が可能になる。位置算定手段Eにより、時間Tにおける監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)を求めることができ、求めた位置座標P(x,y,z)はメモリM6に記憶される(ステップS07)。また、受信機R1〜R3に係るメモリM5から、所要時間t1+Δt1、t2+Δt2、t3+Δt3が抽出されて、(式5)〜(式7)に代入されると、これらの連立方程式から位置P(x+dx,y+dx,z+dz)の演算が可能になる。位置算定手段Eにより、時間T+ΔTにおける監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dx,z+dz)を求めることができ、求めたP(x+dx,y+dy,z+dz)はメモリM7に記憶される(ステップS08)。
【0039】
さらに、移動情報算定手段Fにより、時間Tにおける監視対象物Aの位置座標P(x,y,z)と時間T+ΔTにおける監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dx,z+dz)の差から、監視対象物の移動量ΔP(dx,dy,dz)を求めることができ、求めた移動量ΔP(dx,dy,dz)はメモリM8に記録される(ステップS09)。また、移動量ΔP(dx,dy,dz)を時間ΔTで除算することにより、移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)を求めることができ、求めた移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)はメモリM9に記憶される(ステップS10)。このように一連の処理が行われるが、再度スタートに戻って、受信素子ReはΔTごとに超音波の受信を繰り返す。
【0040】
監視対象物Aが動き続ける間は、差の波形が検出され続ける。このような場合に、メモリM1に記憶された第1の波形のデータ及びメモリM3に記憶された差の波形のデータを、ΔT間隔で新たな波を受信する際に消去するのでなく、容量が大きく、多数の波形を記憶できる別のメモリM1’M3’にそれぞれ移動可能にしておけば、動きがあった場合の波形データと差の波形のデータを順次蓄積できる。また、時間TでメモリM4に記憶された所要時間t1のデータも、ΔT間隔で新たな波を受信する際に消去するのでなく、容量が大きく、多数のデータを記憶できる別のメモリM4’に移動可能にしておけば、動きがあった場合の所要時間のデータを順次蓄積できる。
【0041】
さらに、位置座標のデータについては、監視対象物Aが動いている間は、メモリM6に記憶された監視対象物Aの時間Tにおける位置座標P(x,y,z)を、ΔT間隔で、容量が大きく、多数のデータを記憶できる別のメモリM6’に移動し、メモリM7に記憶された監視対象物Aの時間T+ΔTにおける位置座標P(x+dx,y+dy,z+dy)を、メモリM7からメモリM6に移動し、新たに演算して求めた監視対象物Aの位置座標P(x+dx,y+dy,z+dy)をメモリM7に記憶することとし、時間TにおけるメモリM8及びM9に記憶された移動量ΔP(dx,dy,dz)及び移動速度U(dx/ΔT,dy/ΔT,dz/ΔT)を、ΔT間隔で、多数のデータを記憶できる別のメモリM8’及びM9’にそれぞれ移動可能にしておけば、位置座標データ及び移動データを順次蓄積できる。そして、蓄積された位置座標データ及び移動データから、監視対象物Aの移動軌跡を追随できる。
【0042】
このように、本実施の形態によれば、監視対象物Aが動いた場合に、その動きを知ることができ、目の届かないトイレットの中等で人が倒れた時等の緊急時に即座にその動きを検出できる。また、超音波では、監視対象物の顔や容姿を検出する必要はなく、プライバシーを侵害することもない。
【0043】
[第2の実施の形態]
図12に第2の実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。図1における3個の超音波受信機R1〜R3の内の1つの受信機R1が発信機R0に隣接して配置されている。発信機R0から発信された超音波W0が監視対象物Aに到達する時間t0が、発信機R0から発信された超音波W0が受信機R1に受信されるまでの時間t1の1/2に等しくなるので、t2、t3を(式8)、(式9)を用いて、t2’、t3’で置換することにより、(式1)〜(式3)を(式10)〜(式12)に置換できる。未知の測定距離又は未知の測定時間が1/2になり、測定精度を向上できる。すなわち、t2及びt3の測定誤差を半減できる。位置演算以外の処理手順は第1の実施の形態と同様である。
【0044】
t2’=t2−t1/2 … (式8)
t3’=t3−t1/2 … (式9)
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×t1/2)2・・・(式10)
(x−x2)2+(y−y2)2+(z−z2)2=(v×t2’)2 ・・・(式11)
(x−x3)2+(y−y3)2+(z−z3)2=(v×t3’)2 ・・・(式12)
【0045】
図13に、受信機R1だけでなく、受信機R2、R3も発信機R0と同じモジュールMにまとめた構成の例を示す。発信機R0に対して受信機R1だけでなく、R2及びR3の位置関係も固定されるので、計算が楽になり、また、搬送や取り付けが容易になる。この場合も(式10)〜(式12)を用いることができる(この場合、z2、z3とも0である)。
【0046】
[第3の実施の形態]
図14に、第3の実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。2台の受信機R1、R2が、発信機R0と共に、XZ面内に2次元に配置された場合である。監視対象物AもXZ面内で移動する。例えば、監視対象物Aがベルトコンベア上をx方向に移動し、監視対象物Aがベルトコンベアから脱落するか否かを監視するような場合である。y座標を考慮する必要がないので、監視対象物Aの位置座標は、(式13)〜(式15)を用いて、xとzを求めれば良い(未知数は、x、z、t0)。発信機R0と2個の受信機R1〜R2とを1つのモジュールMにまとめた構成を用いると、(式16)〜(式17)を用いて、xとzを求めれば良い。位置演算以外の処理手順は第1の実施の形態と同様である。
【0047】
(x−x1)2+(z−z1)2=(v×(t1−t0))2・・・(式13)
(x−x2)2+(z−z2)2=(v×(t2−t0))2・・・(式14)
x2+z2=(v×t0)2 ・・・(式15)
(x−x1)2+(z−z1)2=(v×t1/2)2・・・(式16)
(x−x2)2+(z−z2)2=(v×t2/2)2・・・(式17)
【0048】
[第4の実施の形態]
図15に、第4の実施の形態の測定原理を説明するために、装置の配置状態を模式的に示す。2台の受信機R1、R2が、発信機R0と共に、等しい高さ(z=0)のXY面に置かれ、監視対象物Aは別のXY面内で移動する場合である。例えば、監視対象物Aがベルトコンベア上をx方向に移動し、監視対象物Aがベルトコンベアのxラインから逸脱するか否かを監視するような場合である。zは一定なので、監視対象物Aの位置座標は、(式18)〜(式20)を用いて、xとyを求めれば良い(未知数は、x、y、t0)。発信機R0と2個の受信機R1〜R2とを1つのモジュールMにまとめた構成を用いると、(式21)〜(式22)を用いて、xとzを求めれば良い。位置演算以外の処理手順は第1の実施の形態と同様である。
【0049】
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×(t1−t0))2・・・(式18)
(x−x2)2+(y−y2)2+z2=(v×(t2−t0))2・・・(式19)
x2+y2+z2=(v×t0)2 ・・・(式20)
(x−x1)2+(y−y1)2+z2=(v×t1/2)2・・・(式21)
(x−x2)2+(y−y2)2+z2=(v×t2/2)2・・・(式22)
【0050】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、超音波に代えて光(例えば赤外線)を用いる場合である。
例えば、波長898nmのGaAsLED(発行ダイオード)を光発信機R0に、Si−pinダイオードを光受信機R1〜R3に用いる。例えば、時間間隔ΔTを0.1secとし、パルス幅Pwが1nsec(光進行距離30cm、約3.3×105周期分の波が含まれる)の光パルスを発信する。現在、光受信機で3nsecの分解能が充分得られているので、時間ΔTの間に光進行距離約1mの変化(監視対象物0.5mの変化)を充分検知できる。したがって、監視対象物の動きを検出でき、その位置を計算できる。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、実施の形態はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更を加えうることは明白である。
例えば、受信機の数は4以上であっても良い。この場合、4以上の受信機のうちから3個を選択すれば、受信機3個の場合と同様に監視対象物の位置及び動きを検出できる。また、3個の組み合わせを何組か形成し(1個が複数の組に所属しても良い)、これら位置座標や移動距離の測定結果から、最も妥当性の高いデータを選択しても良く、これらの平均値を算出しても良い。また、差の波形の検出における閾値に例えば差の波形(絶対値)の積分値を用いても良い。
【0052】
また、受信機を全て天井に設置する必要はなく、壁やスタンドに設置しても良い。また、使用する波も音波、超音波、ラジオ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線などから選択可能であり、周波数も変更できる。また、パルスの周期(時間差)、パルス幅、発信素子、受信素子、受信機の回路構成など、種々変更可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、プライバシーが損なわれるおそれがなく、また、監視対象物の動きや位置を検出できる簡便な構成で安価な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【図2】第1の実施の形態において、発信機と3個の受信機を1つのモジュールにまとめて構成した例を示す図である。
【図3】発信機R0からの発信信号を模式的に示す図である。
【図4】受信機R1での受信信号を模式的に示す図である。
【図5】第1の実施の形態における監視装置の回路構成を示す図である。
【図6】包絡検波処理後の受信信号を模式的に示す図である。
【図7】発信機R0から時間Tで発信された超音波の受信機R1での受信波形を模式的に示す図である。
【図8】発信機R0から時間T+ΔTで発信された超音波の受信機R1での受信波形を模式的に示す図である。
【図9】2つの受信波形の差の波形を模式的に示す図である。
【図10】第1の実施の形態におけるに受信波形測定装置S7の構成の例を示す図である。
【図11】第1の実施の形態における監視対象物の動きの検出及び位置測定の処理フローの例を示す
【図12】第2の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【図13】第2の実施の形態において、発信機R0と3個の受信機R1〜R3を1つのモジュールにまとめて構成した例を示す図である。
【図14】第3の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【図15】第4の実施の形態における装置の配置状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
A : 監視対象物
B : 所要時間測定手段
C : 差波形演算手段
D : 判定手段
E : 位置算定手段
F : 移動情報算定手段
M : モジュール
M1〜M9: メモリ
P0(0,0,0): 発信機の位置座標
P1(x1,y1,z1)〜P3(x3,y3,z3): 受信機の位置座標
P(x,y,z): 監視対象物の位置座標
ΔP(dx,dy,dz): 監視対象物の移動量
Pw: パルス幅
R0: 発信機
R1〜R3: 受信機
S1: 送信パルス発生器
S2: 送信用ドライブ回路
S3: 発振素子
S4、S41〜S43: 受信素子
S51〜S53: 信号増幅回路
S61〜S63: 検波回路
S7: 受信波形測定装置
S71: スイッチ回路
S72: AD変換回路
S73: 中央処理ユニット(CPU)
S74: 記憶回路
S75: 演算回路
S76: 外部出力回路
T : 第1の時間
ΔT: パルス間隔
T+ΔT: 第2の時間
t1〜t3: 発信機R0から発信された超音波が発信されてから、受信機R1〜R3に受信されるまでの所要時間
Δt1〜Δt3: 受信機R1〜R3における所要時間の変化分
te: 検出終了時間
U : 監視対象物の移動速度
v : 超音波の速度
W0: 監視対象物への入射波
W1〜W3: 監視対象物からの反射波
Claims (8)
- 空間を伝播する波を発信する発信機と;
前記発信機から発信され、監視対象物で反射された波を受信する複数の受信機と;
各受信機で受信された波について、第1の時間に受信された波の第1の波形と、前記第1の時間より後の第2の時間に受信された波の第2の波形とから、前記第1の波形と前記第2の波形との差の波形を演算する差波形演算手段と;
前記複数の受信機のうちいずれかの受信機で前記差の波形が検出された場合に、前記監視対象物が動いたと判定する判定手段と;
を備える監視装置。 - 前記判定手段は、前記差の波形における差の絶対値が任意の時間に所定の閾値を越えた場合に前記監視対象物が動いたと判定する;
請求項1に記載の監視装置。 - 前記波が、前記発信機から発信されてから、前記監視対象物で反射され、前記各受信機で受信されるまでの所要時間を測定する所要時間測定手段と;
前記各受信機のうち、N個の受信機を抽出して、抽出された受信機で測定された所要時間を用いて、前記監視対象物の位置座標と前記所要時間との関係を示すN+1個以下の式からなる連立方程式から、前記監視対象物の位置座標を求める位置算定手段と;
を備える請求項1又は請求項2に記載の監視装置。 - 前記受信機が3個で構成される請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の監視装置。
- 前記受信機のうちのいずれか1つが前記発信機と隣接して配置されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の監視装置。
- 前記波が超音波である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の監視装置。
- 複数の受信機で、前記発信機から発信され、監視対象物で反射された波を受信する工程と;
各受信機で受信された波について、第1の時間に受信された波の第1の波形と、前記第1の時間より後の第2の時間に受信された波の第2の波形とから、前記第1の波形と前記第2の波形との差の波形を演算する工程と;
前記複数の受信機のうちいずれかの受信機で前記差の波形が検出された場合に、前記監視対象物が動いたと判定する工程と;
を備える監視方法。 - 前記波が、前記発信機から発信されてから、前記監視対象物で反射され、前記各受信機で受信されるまでの所要時間を測定する工程と;
前記各受信機のうち、N個の受信機を抽出して、抽出された受信機で測定された所要時間を用いて、前記監視対象物の位置座標と前記所要時間との関係を示すN+1個以下の式からなる連立方程式から、前記監視対象物の位置座標を求める工程と;
を備える請求項7に記載の監視方法。
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