JP2005030566A - 自動変速機のセレクトアシスト装置 - Google Patents

自動変速機のセレクトアシスト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結により信頼性を確保しつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供する。
【解決手段】 A/D変換器50a,50bと、トルクセンサ21、ポテンショメータ25により決まる検出周波数Tsに対してFB制御部36、モータ駆動制御ブロック45等を、周波数を増加した周波数Ts/Nで制御するようにした。
【選択図】 図8

Description

本発明は、自動変速機を備えた車両において、ドライバのセレクトレバー操作力を補助する自動変速機のセレクトアシスト装置の技術分野に属する。
従来、自動変速機のセレクトレバーは、ロッドやケーブル等の操作力伝達手段を介して自動変速機のマニュアルバルブと機械的に連結されている。セレクトレバーに入力されるドライバの操作力は、操作力伝達手段を介してマニュアルバルブに伝達され、操作量に応じてレンジ位置が切り換えられる(例えば、特許文献1参照)。
一方、セレクトレバーとマニュアルバルブとが電気的に接続された、いわゆるシフトバイワイヤ技術を用いたものが知られている。この従来技術は、マニュアルバルブを作動するアクチュエータを設け、セレクトレバーの回動操作を電気信号に変化してアクチュエータを駆動することにより、レンジ位置を切り換えるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−323559号公報 特開2003−97694号公報
セレクトレバーの操作時には、操作力伝達手段のフリクション、ディテントの抵抗等、機械的な操作反力が発生するため、大きな操作力が要求される。よって、ドライバの必要操作力を小さくするために、セレクトレバーの長さを十分な梃子力が得られる長さに設定する必要がある。
したがって、上記従来技術のうち前者にあっては、セレクトレバーの長さに起因して形状が大きくなるため、設置場所に制約が多く、車室内におけるレイアウト自由度が低いという問題があった。
一方、後者では、アクチュエータの採用によってセレクトレバーを短く設計でき、前者と比較してレイアウト自由度は高くなる。ところが、セレクトレバーとマニュアルバルブとが機械的に連結していないため、フェール時にレンジ切り換えが不能となる。よって、信頼性や安全性の点で問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結により信頼性を確保しつつ、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を図ることができ、しかも要求に応じたセレクトレバー操作力特性を得ることができる自動変速機のセレクトアシスト装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置では、自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへのドライバの操作を検出する操作検出手段と、前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、検出されたドライバの操作に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、前記操作検出手段には、A/D変換器を備え、前記操作検出手段の検出周波数に対して前記アシスト力制御手段の制御周波数を増やすようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記操作検出手段が、セレクトレバーへの入力操作力を検出するトルクセンサと、セレクトレバーの操作位置を検出する位置センサからなり、トルクセンサと位置センサの検出周波数に対して前記アシスト力制御手段の制御周波数を増やすようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた内挿計算から算出することを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項2又は請求項3に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、前記操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた外挿計算から算出することを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、セレクトレバーとレンジ位置切り換え装置の機械的連結を保持しつつ、ドライバのレバー操作力をアシストアクチュエータで補助することにより、信頼性の確保と、セレクトレバーの小型化によるレイアウト自由度の拡大を共に達成できる。
また、操作検出手段には、A/D変換器を備え、操作検出手段の検出周波数に対して前記アシスト力制御手段の制御周波数を増やすようにしたので、A/D変換器の処理速度により左右される検出周波数に対して、制御演算が多く行われるようになり、制御を安定させることができ、追従性を向上させる。
請求項2に記載の発明では、トルクセンサによってセレクトレバーへの入力操作力を検出し、セレクトレバーの操作位置を位置センサで検出し、入力操作力と操作位置からアシスト力を決定するようにする。この入力周波数は、トルクセンサの検出周波数と位置センサの検出周波数によっても左右される。この検出周波数に対して、制御演算を多く行うようにすると、トルクセンサと位置センサ用いたセレクトレバーのアシスト制御において、さらに追従性をよくするとともに安定した制御にできる。
請求項3に記載の発明では、前回の検出周波数に対応して決定した前回の制御指令値と、今回の検出周波数に対応して決定した今回の制御周波数との間における、制御周波数を増やしたことによる制御指令値を、内挿計算により決定する。よって、前回の検出周波数に対応して決定した前回の制御指令値と、今回の検出周波数に対応して決定した今回の制御周波数との間における制御指令値は、確実にその間を適した状態で推移する値となり、その値で細かく制御されることにより制御系を安定させることができる。
請求項4に記載の発明では、今回の検出周波数に対応して決定した今回の制御指令値のあとにおける、制御周波数を増やしたことによる制御指令値を、前回の検出周波数に対応して決定した制御指令値と前記今回の制御指令値との外挿計算により決定する。よって、前回の制御指令値のあとにおける、制御周波数を増やしたことによる制御指令値は、制御を遅らせることなく、外挿計算で予測される制御指令値で細かく制御されて制御系を安定させることができる。
以下に、本発明の自動変速機のセレクトアシスト装置を実現する実施の形態を、実施例に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例の自動変速装置の構成を示す側面図、図2はアシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。
第1実施例の自動変速装置は、セレクト機構部1と、コントロールケーブル8と、アシストアクチュエータ9と、コントロールケーブル18と、自動変速機19と、コントロールユニット(アシスト力制御手段)22とを主要な構成としている。
前記セレクト機構部1は、ドライバにより操作されるセレクトレバー2を有し、例えば、運転席脇のセンタクラスタ3に設けられている。セレクトレバー2の上端には、セレクト操作時にドライバが把持するためのセレクトノブ4が付設されている。セレクトレバー2は、支点軸5を中心として回動操作され、従来の一般的なセレクトレバーよりも250mm短い100mmに設定されている。
前記セレクトレバー2の下端部には、セレクトレバージョイント7を介してプッシュプル式のコントロールケーブル8が接続されている。コントロールケーブル8は、入力レバージョイント11を介してアシストアクチュエータ9の入力レバー10と回動自在に接続されている。すなわち、セレクトレバー2の回転運動が直線運動に変換され、セレクトレバー2の操作により発生した操作力が入力レバー10に伝達される。
前記入力レバー10は、回動可能に設けられた出力軸12を介して出力レバー13と連結されている。出力軸12には、ウォームギア14が設けられており、このウォームギア14は、減速機構を備えた電動モータ15のモータ出力軸16と噛み合っている。
前記出力レバー13には、出力レバージョイント17を介してプッシュプル式のコントロールケーブル18が接続されている。コントロールケーブル18は、自動変速機19の制御アーム20と接続されている。すなわち、コントロールケーブル18により出力レバー13の回転運動が直線運動に変換され、ドライバの操作力と電動モータ15の駆動力との合成力が自動変速機19の制御アーム20に伝達される。
前記出力軸12には、入力レバー10とウォームギア14との間に生じるゆがみ(ねじれ)を検出するトルクセンサ(操作検出手段)21が設けられている。このトルクセンサ21により検出された操作力信号は、図外の増幅アンプにより信号増幅され、コントロールユニット22にワイヤハーネス23を介して伝達される。トルクセンサ21の検出信号により、セレクトレバー操作における操作力が推定可能となる。
前記ウォームギア14には、位置検出のための接触子24が取り付け固定されている。この接触子24がウォームギア14と一体に回動し、図示しない基板に印刷されたカーボン抵抗と電気的に接触することにより、セレクトレバー2のストローク角度に応じた電圧信号をコントロールユニット22に出力する。この接触子24とカーボン抵抗とからポテンショメータ(操作検出手段であり位置センサである)25が構成されている。
このポテンショメータ25は、セレクトレバー2がPレンジ位置で停止しているときの角度を基点角度として、セレクトレバー2のストローク角度を随時検出する。
前記コントロールユニット22は、検出されたセレクトレバー2のストローク角度と、ドライバの操作力とに基づいて目標アシスト力を設定し、電動モータ15の出力デューティ比をPWM制御する。
図3に、コントロールユニット22の制御ブロック図を示す。
前記セレクト機構部1において、レンジ切り換え操作されたセレクトレバー2のストローク変化は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のポテンショメータ25へ入力される。ポテンショメータ25では、セレクトレバー2の操作量に応じたストローク角度が検出され、ストローク角度信号としてコントロールユニット22へ出力される。
また、セレクトレバー2の操作力は、コントロールケーブル8を介してアシストアクチュエータ9のトルクセンサ21へ入力される。トルクセンサ21では、セレクトレバー2の操作力が検出され、操作力信号としてコントロールユニット22へ出力される。
コントロールユニット22は、周期Ts部22aと周期Ts/N部22bに分けられる。
周期Ts部22aには、A/D変換器50aとA/D変換器50bを設けて、ポテンショメータ25からのストローク角度信号とトルクセンサ21からの操作力信号をデジタル化する。この周期Ts部22aでは、A/D変換器50a,50bの検出周波数とポテンショメータ25の検出周波数、及びトルクセンサ21の検出周波数から、無理のない周期となる周期Tsによって制御することとなる。
周期Ts/N部22bのデジタル演算器51a,51bでは、A/D変換器50a,50bから周期Tsで入力されるストローク角度信号と操作力信号の今回の入力値(制御指令値)と前回の入力値(制御指令値)から内挿計算を行って、その演算結果を周期Tsより短い時間間隔となる周期Ts/Nで数多く出力を行う。
ポジション・操作開始・方向判別ブロック33では、ストローク角度信号に基づいて、現在のセレクトレバー2のストローク角度を判定する。また、ストローク角度信号とストローク角度信号の微分値および操作力信号から、セレクトレバー2の操作開始、操作方向、操作速度および操作加速度を判別し、判別結果を目標テーブルブロック34へ出力する。
目標テーブルブロック34では、ストローク角度信号と、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33によって求められたセレクトレバー2の操作方向等から、セレクトレバー2のストローク角度に応じた目標操作反力が算出され、加算器35へ出力される。
ここで、セレクトレバー2のストローク角度によって、目標操作反力は異なるため、目標テーブルブロック34には、ストローク角度毎の目標操作反力がテーブル化して格納されている。
加算器35は、操作力信号と目標操作反力の偏差を算出し、算出結果をFB制御部36へ出力する。
FB制御部36は、乗算器37と、加算器38と、乗算器39と、積分器40とから構成されている。乗算器37は、操作力信号と目標操作反力の偏差に比例ゲインを乗じた値を加算器38へ出力する(比例出力)。乗算器39は、操作力信号と目標操作反力の偏差に積分ゲインを乗じた値を積分器40へ出力する。積分器40では、乗算器39の出力を積分演算して加算器38へ出力する(積分出力)。加算器38では、比例出力と積分出力の和であるフィードバックアシスト力をモータ駆動制御ブロック45に出力する。
モータ駆動制御ブロック(アシスト力制御部に相当)45は、フィードバックアシスト力に基づいて、電動モータ15を駆動する。
次に、自動変速機19のディテントの構造について説明する。
図4は、自動変速機19のディテントの構造を示す斜視図である。
制御アーム20には回転シャフト26が設けられ、この回転シャフト26にディテントプレート27が支持されている。ディテントプレート27の上端には、カム山27aの間に5つのレンジ(P・R・N・D・L)に対応した谷部27bが形成されている。そして、この谷部27bにバネ板28の先端に形成されたディテントピン29を係合させ、選択されたレンジ位置を保持することにより、車両の振動等に起因する意図しないレンジセレクトを防止している。
すなわち、セレクトレバー2の操作力により回転シャフト26が回動し、この回動に応じてディテントプレート27がディテントピン29に対して相対移動する。このとき、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えて隣のレンジに対応した谷部27bと係合し、係合状態がバネ板28の弾性力により保持される。この弾性力が、セレクトレバー2を操作する際の主要な負荷力となる。
なお、ディテントプレート27には、パーキングポール30の一端が回動自在に連結されている。このパーキングポール30は、セレクトレバー2をPレンジに移動させたとき、カム状プレート31を介してパーキングギア32の回転を阻止し、図外の駆動輪をロックするものである。これにより、勾配路上にPレンジで車両を駐車したとき、勾配に応じて駆動輪をロックするように車重負荷が加わり、パーキングポール30を咬む力として作用する。
次に、作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図5は、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、トルクセンサ21の操作力信号を読み込み、ポテンショメータ25のストローク角度信号を読み込み、ステップS102へ移行する。
ステップS102では、トルクセンサ21からの操作力信号と、ポテンショメータ25からのストローク角度信号をデジタル信号へ変換処理し、ステップS103に移行する。
ステップS103では、カウント値を1とし、ステップS104に移行する。
ステップS104では、カウント値が規定値Nを超えたかどうかを判断し、超えたならばステップS101に移行し、超えないならばステップS105に移行する。
ステップS105では、前回入力の操作力とストローク角度、今回入力の操作力とストローク角度から内挿計算を行い、このカウント値の時点での操作力とストローク角度を算出し、ステップS106に移行する。
ステップS106では、カウント値を1増やし、ステップS107に移行する。
ステップS107では、内挿計算によって求めた、このカウント値時点でのフィードバック制御を行い、フィードバックアシスト力を出力し、ステップS108に移行する。
ステップS108では、フィードバックアシスト力に基づき電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
この処理において、ステップS101〜S103は周期Tsで処理を行い、ステップS104〜S108は周期Tsより短い周期Ts/Nで処理を行う。
[自動変速機の操作反力特性]
図6は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2、正確には、ドライバの把持するセレクトノブ4に発生する操作反力を示す特性図である。この操作反力特性は、電動モータ15を駆動していない状態で、ドライバがP→Rレンジ方向にセレクトレバー2を操作したとき、アシストアクチュエータ9の出力軸12において操作反力として検出された軸トルクを、セレクトノブ4に発生する操作反力Fm[N]として換算し、ポテンショメータ25により取得されるストローク角度と対比させたものである。
この操作反力は、上述した自動変速機19のディテントで発生する負荷力に、コントロールケーブル8,18の摩擦力、電動モータ15のイナーシャ等を合成したものである。すなわち、電動モータ15によるアシスト力がない状態でレンジ切り換えを行うには、この操作反力Fm以上の手動操作力が必要となる。
図6に示すように、セレクトレバー2をP→Rレンジ方向に操作したときに発生する操作反力Fmは、各レンジ間において、初めにセレクトレバー2の操作方向と逆方向(D→Nレンジ方向)に発生し、ピーク後に向きを変えて操作方向と同一方向(P→Rレンジ方向)に発生し、レンジ切り換え位置(停止位置)付近でゼロに収束した状態となる。この特性は、ディテントピン29がディテントプレート27のカム山27aを乗り越える際に発生する負荷力に起因している。すなわち、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えるまでは、バネ板28の付勢力により抵抗力が発生し、ディテントピン29がカム山27aを乗り越えた後は、ディテントピン29が次のカム山27aの溝に落ち込んで引き込み力(慣性力)が発生するためである。
[目標操作反力特性]
図7は、P→Rレンジ方向におけるセレクトレバー2の目標操作反力を示す特性図である。この目標操作反力特性は、ドライバにとって節度感のある良好な操作特性が得られる目標操作反力Ft[N]を、セレクトレバー2のストローク角度に応じて予め設定したものである。
[FB制御]
第1実施例では、操作により入力される操作力が、図7に示す目標操作反力となるように、アシスト制御を行って、図6に示す操作反力が生成されるようにして急峻で大きなトルク偏差を伴うセレクトレバーのアシスト制御において、外乱抑制性を高いレベルでできるようにして、良好な操作特性を実現できる。
[制御周期について]
ここで、自動変速機のセレクトアシスト装置における制御周期について述べる。
自動変速機のセレクトアシスト装置はA/D変換処理速度と演算により決められているが、このシステムでは制御対象に対する制御量が大きいため、制御周期をより速くすることが望ましい。しかし、A/D変換器の処理速度が遅いため制御周期も遅くなり制御安定性に欠ける。
そこで、第1実施例では、コントロールユニット22を周期Ts部22aと周期Ts/N部22bに分け、内挿計算を行うデジタル演算器51a,51bを設けている。
[制御の安定化]
第1実施例におけるアシスト制御の制御指令値は以下のようにして決定される。
ステップS101〜S103のA/D変換器51aの制御周期Tsに対して、第1実施例では、ステップS104〜S108を制御周期Ts/Nで制御する。第1実施例では、例としてN=4としている。
周期Ts/N部22bでは、ステップS104の処理により、周期Tsでトルクセンサ21とポテンショメータ25から入力を行うようにし(図9(a)参照)、その間では、ステップS105の処理によりデジタル演算器51a,51bで内挿計算を行って(図9(b)参照)、図9(c)に示すように周期Ts/Nで電動モータ15の駆動出力が行われるようにする。
この内挿計算について図8に基づいて説明する。
図8において、現時点の時間をTとし、周期Tsの1周期分前の時間をT−1、周期Tsの1周期分後の時間をT+1とする。
さらに、時間Tにおけるトルクセンサ21及びポテンショメータ25からの出力値をt0とし、T−1における出力値をt−1とする。
この内挿計算においては、時間Tにおける出力値を遅らせる(図中、時間Tの出力値の高さはt−1+1ステップ分の高さとなり、時間T+1の出力値の高さはt0+1ステップ分の高さとなる)。このようにしておき、(t0)−(t−1)をNで割算した値をきざみ値としてステップS106でのカウント値の増加に合わせてステップ状に加算するように内挿計算する。
このようにすれば、図10に示すような周期Tsでアシスト制御を行うのに比べ、図8,図9に示すように出力値は1周期弱遅れることとなるが、その間を細かく制御できることとなり、アシスト制御が細かく行われることにより、制御が安定する。
また、フィードバック制御の回数が増えることにより追従性が向上する。
次に効果を説明する。
本実施の形態の自動変速機のセレクトアシスト装置にあっては、次に列挙する効果を得ることができる。
(1)セレクトレバー2は従来のセレクトレバーよりも車室内空間への突出量が150mm程度少なく、さらに、セレクトレバー2と制御アーム20はコントロールケーブル8,18を介して連結されているため、従来品よりも車室内レイアウトの自由度が大きく、インストルメントパネル等、車室内の任意箇所にセレクトレバー2を設定できる。
また、セレクトレバー2と制御アーム20がコントロールケーブル8,18によって機械的に連結されているため、アシストアクチュエータ9やコントロールユニット22がフェールした場合でも、ドライバは手動でレンジ位置を切り換えることができ、安全性を確保できる。
また、A/D変換器50a,50bと、トルクセンサ21、ポテンショメータ25により決まる検出周波数Tsに対してFB制御部36、モータ駆動制御ブロック45等を、周波数を増加した周波数Ts/Nで制御するようにしたため、A/D変換器の処理速度により左右される検出周波数に対して、制御演算が多く行われるようになり、制御を安定させることができ、追従性を向上させる。
(2)操作検出手段が、セレクトレバーへの入力操作力を検出するトルクセンサ21と、セレクトレバーの操作位置を検出するポテンショメータ25からなり、トルクセンサ21とポテンショメータ25の検出周波数に対してアシスト力制御手段の制御周波数を増やすようにしたため、トルクセンサ21とポテンショメータ25を用いたセレクトレバー2のアシスト制御において、さらに追従性をよくするとともに安定した制御にできる。
(3)操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた内挿計算から算出するため、前回の検出周波数に対応して決定した前回の制御指令値と、今回の検出周波数に対応して決定した今回の制御周波数との間における制御指令値は、確実にその間を適した状態で推移する値となり、その値で細かく制御されることにより制御系を安定させることができる。
第2実施例は、操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた外挿計算から算出する例である。
第2実施例では、デジタル演算器51a,51bにより外挿計算を行う。
他の構成は第1実施例と同じであるので省略する。
次に作用を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
第2実施例では、図5のステップS105の処理において、前回入力の操作力とストローク角度、今回入力の操作力とストローク角度から外挿計算を行い、このカウント値の時点での操作力とストローク角度を算出する。
[制御の安定化]
外挿計算について、図11に基づいて説明する。
この外挿計算においては、(t0)−(t−1)をNで割算した値を所定倍したものをきざみ値とし、ステップS106でのカウント値の増加に合わせてステップ状にきざみ値を加算するようにして、時間Tより1ステップ前の時点で、時間T−1の出力値t−1よりも外挿された値となるようにしている。
このようにすれば、図10のような周期Tsでアシスト制御を行うのに比べ、図11に示すように遅れを少なくして、かつアシスト制御が細かく行われるようにして制御を安定させる。
また、フィードバック制御の回数が増えることにより追従性が向上する。
他の作用は第1実施例と同様のため、説明を省略する。
なお、第2実施例における外挿計算においては、T−1の値がTまでつづくことに比べて外挿された値になるよう外挿計算しているが、その出力値は、その時間T−1におけるt−1、時間Tにおけるt0を超えることがないようにして、アシストが過度に行われ過ぎることがないようにして、アシスト力の過度の供給による誤作動がないように安全側で制御している。
次に効果を説明する。
第2実施例では、第1実施例の(1),(2)の効果に加えて次の効果を有する。
(4)操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた外挿計算から算出するため、前回の制御指令値のあとにおける、制御周波数を増やしたことによる制御指令値は、制御を遅らせることなく、外挿計算で予測される制御指令値で細かく制御されて制御系を安定させることができる。
図12,図13に示すのは、周期Tsの周波数で制御する部分を第1、第2実施例と変更した例である。
すなわち、図12に示すようにA/D変換器50a,50b、加算器35、目標テーブルブロック34、ポジション・操作開始・方向判別ブロック33を周期Ts部22aとし、加算器35からFB制御部36への出力の間にデジタル演算器52を設けるようにする。
他の構成は第1、第2実施例と同様のため説明を省略する。
作用と効果を説明する。
[セレクトレバーのアシスト制御処理]
図13に示すのは、コントロールユニット22で実行されるセレクトレバー2のアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では、トルクセンサ21の操作力信号を読み込み、ポテンショメータ25のストローク角度信号を読み込み、ステップS202に移行する。
ステップS202では、トルクセンサ21からの操作力信号と、ポテンショメータ25からのストローク角度信号をデジタル信号へ変換処理し、ステップS203に移行する。
ステップS203では、ポジション・捜査開始・方向判別ブロック33によるストローク角度、操作方向、操作速度及び操作加速度の判別処理、目標テーブルブロック34による目標操作反力の決定処理、加算器35による操作力信号と目標操作反力の偏差の算出を周期Tsで行い、ステップS204に移行する。
ステップS204では、カウント値を1とし、ステップS205に移行する。
ステップS205では、カウント値が規定値Nを超えたかどうかを判断し、超えたならばステップS201に移行し、超えないならばステップS206に移行する。
ステップS206では、加算器35からの出力結果をNで割ったものによりステップ的に変化させる内挿計算又は外挿計算を行い、FB制御部36に出力し、ステップS207に移行する。
ステップS207では、カウント値を1増やし、ステップS208に移行する。
ステップS208では、デジタル演算器52からの周期Ts/Nで行われる出力に応じてFB制御を行い、フィードバックアシスト力を出力し、ステップS209に移行する。
ステップS209では、フィードバックアシスト力に基づき電動モータ15の出力デューティ比を制御し、本制御を終了する。
この処理において、ステップS201〜S204は周期Tsで処理を行い、ステップS205〜S209は周期Tsより短い周期Ts/Nで処理を行う。
[処理負担の低減作用および効果]
第3実施例では、コントロールユニット22の演算部全体の制御周波数をN倍にする増加するのではなく、一部(FB制御部36,モータ駆動制御ブロック45)の制御周波数をN倍(周期TsをTs/Nにする)にすることにより多回数で細かく制御する部分を減らし、演算処理の負担の増加を抑制しつつ出力段の演算回数を増やすことができる。よって、制御装置の性能負荷を減らし、コストや信頼性に寄与できる。
図14には、モータ駆動制御ブロック45の出力値と、トルクセンサ21の出力値、ポテンショメータ25の出力値から制御部への最適入力値を算出し、デジタル演算器51a,51bに出力するデジタル演算器53を設けている。
このようにして、制御系全体への入力値と出力値から、制御系への最適入力値を算出するようにして、さらに最適な制御性能を得られるようにしてもよい。
(その他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を第1実施例〜第4実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、第1実施例では、セレクトレバー2の入力操作力を検出する入力操作力検出手段としてトルクセンサ21を用いたが、電動モータ15への供給電流値や電動モータ15の回転数等から入力操作力を推定する構成としてもよい。
第1実施例では、セレクトレバー2と自動変速機19の制御アーム20をコントロールケーブル8,18で連結する構成を示したが、セレクトレバー2の操作力を制御アーム20に伝える操作力伝達手段は任意であり、ロッドやリンケージを用いた構成としてもよい。
セレクトレバー2の形状や大きさは任意であり、指先で操作可能なスイッチ形状としてもよい。また、目標操作反力特性も、セレクトレバー2の形状に応じて良好な操作特性が得られる特性に変更する。
実施例では、制御系としてフィードバック制御を用いたが別の制御を用いるようにしてもよい。
第1実施例の自動変速機の構成を示す側面図である。 アシストアクチュエータの細部構造を示す要部斜視図である。 コントロールユニットの制御ブロック図である。 自動変速機のディテントの構造を示す斜視図である。 コントロールユニットで実行されるセレクトレバーのアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 P→Rレンジ方向においてセレクトレバーに発生する操作反力を示す特性図である。 P→Rレンジ方向におけるセレクトレバーの目標操作反力を示す特性図である。 デジタル演算器で行う内挿計算の説明図である。 コントロールユニットで行う処理を示す説明図である。 全体を周期Tsで制御した場合の処理を示す説明図である。 第2実施例のデジタル演算器で行う外挿計算の説明図である。 第3実施例のコントロールユニットの制御ブロック図である。 第3実施例のコントロールユニットで実行されるセレクトレバーのアシスト制御処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施例のコントロールユニットの制御ブロック図である。
符号の説明
1 セレクト機構部
2 セレクトレバー
3 センタクラスタ
4 セレクトノブ
5 支点軸
7 セレクトレバージョイント
8 コントロールケーブル
9 アシストアクチュエータ
10 入力レバー
11 入力レバージョイント
12 出力軸
13 出力レバー
14 ウォームギア
15 電動モータ
16 モータ出力軸
17 出力レバージョイント
18 コントロールケーブル
19 自動変速機
20 制御アーム
21 トルクセンサ
22 コントロールユニット
22a 周期Ts部
22b 周期Ts/N部
23 ワイヤハーネス
24 接触子
25 ポテンショメータ
26 回転シャフト
27 ディテントプレート
27a カム山
27b 谷部
28 バネ板
29 ディテントピン
30 パーキングポール
31 カム状プレート
32 パーキングギア
33 方向判別ブロック
34 目標テーブルブロック
35 加算器
36 FB制御部
37 乗算器
38 加算器
39 乗算器
40 積分器
45 モータ駆動制御ブロック
50a 変換器
50b 変換器
51a デジタル演算器
51b デジタル演算器
52 デジタル演算器
53 デジタル演算器

Claims (4)

  1. 自動変速機のレンジ位置切り換え装置と連結されたセレクトレバーへのドライバの操作を検出する操作検出手段と、
    前記セレクトレバーにドライバの操作力を補助するアシスト力を出力するアシストアクチュエータと、
    検出されたドライバの操作に基づいて、アシストアクチュエータに対しアシスト力を変化させる制御指令を出力するアシスト力制御手段と、
    を有する自動変速機のセレクトアシスト装置であって、
    前記操作検出手段には、A/D変換器を備え、
    前記操作検出手段の検出周波数に対して前記アシスト力制御手段の制御周波数を増やすようにしたことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記操作検出手段が、セレクトレバーへの入力操作力を検出するトルクセンサと、セレクトレバーの操作位置を検出する位置センサからなり、
    トルクセンサと位置センサの検出周波数に対して前記アシスト力制御手段の制御周波数を増やすようにしたことを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた内挿計算から算出することを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の自動変速機のセレクトアシスト装置において、
    前記操作検出手段が、アシスト力を変化させるために出力する制御指令を、前回の制御指令値を用いた外挿計算から算出することを特徴とする自動変速機のセレクトアシスト装置。
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